登録社員名簿:101 『強奪屋』
「力尽くで来な!そいつが俺たちのルールって奴だろ!?」
【名前】不詳(除籍時に経歴抹消)
【通り名】『強奪屋』(スナッチャー)
【所属】海鋼馬
【年齢】41
【容姿】金髪を刈り込んだ陽気な白人巨漢
【正業】海鋼馬公司(A級)
【経歴】
海鋼馬でもトップクラスに位置するA級エージェント。陽気なサイコパス。
非合法任務、とくに「襲撃」「誘拐」「略奪」「無力化」などの「奪う」任務に異常な特性を示し、
他社のエージェントからは畏怖の対象となっている。
最前線で暴れまわるがゆえにやや下に見られるだけで、幹部に収まれば即S級認定との噂もある。
東欧の特殊部隊出身の優秀な軍人。
中欧での長きにわたる苛烈な紛争で「護る側より奪う側である」という自らの本質に向き合うこととなり、
国に見切りをつけ、フリーのエージェントに転じた。
海鋼馬に所属してからは異能揃いの猛者どもを押さえつけて頭角を表し、エースとなった。
【スキル】
『強奪の嗅覚』
『もっとも美味しいポイント』『最適のタイミング』を嗅ぎ分ける天性の能力。
『強奪屋』は極めてハイレベルにバランスの取れた軍人であり、
個人においては格闘技、重火器毒物、車両航空機操縦、
集団においては作戦立案、指揮をこなすが、
いずれもその本質は『最適の箇所とタイミングを捉え、奪うこと』にある。
2割の要所を抑えて8割を支配し、残りは力押しや部下に任せて押し切る。
一見粗雑だが、きわめて迅速にして強力、効率的。
戦闘においては、武術の達人を力任せに殴りつけて圧倒してみせる。
人間離れした怪力ではなく、雑な一撃が、実は身体運用の要を傷つけ破壊するのである。
【名前】不詳(除籍時に経歴抹消)
【通り名】『強奪屋』(スナッチャー)
【所属】海鋼馬
【年齢】41
【容姿】金髪を刈り込んだ陽気な白人巨漢
【正業】海鋼馬公司(A級)
【経歴】
海鋼馬でもトップクラスに位置するA級エージェント。陽気なサイコパス。
非合法任務、とくに「襲撃」「誘拐」「略奪」「無力化」などの「奪う」任務に異常な特性を示し、
他社のエージェントからは畏怖の対象となっている。
最前線で暴れまわるがゆえにやや下に見られるだけで、幹部に収まれば即S級認定との噂もある。
東欧の特殊部隊出身の優秀な軍人。
中欧での長きにわたる苛烈な紛争で「護る側より奪う側である」という自らの本質に向き合うこととなり、
国に見切りをつけ、フリーのエージェントに転じた。
海鋼馬に所属してからは異能揃いの猛者どもを押さえつけて頭角を表し、エースとなった。
【スキル】
『強奪の嗅覚』
『もっとも美味しいポイント』『最適のタイミング』を嗅ぎ分ける天性の能力。
『強奪屋』は極めてハイレベルにバランスの取れた軍人であり、
個人においては格闘技、重火器毒物、車両航空機操縦、
集団においては作戦立案、指揮をこなすが、
いずれもその本質は『最適の箇所とタイミングを捉え、奪うこと』にある。
2割の要所を抑えて8割を支配し、残りは力押しや部下に任せて押し切る。
一見粗雑だが、きわめて迅速にして強力、効率的。
戦闘においては、武術の達人を力任せに殴りつけて圧倒してみせる。
人間離れした怪力ではなく、雑な一撃が、実は身体運用の要を傷つけ破壊するのである。
登録社員名簿:100 『ママ・マリア』
「そう、私は世界の誰もが何より愛おしいのです。自分の子供を愛さない親がいましょうか」
【戸籍名】マリア・ファラ
【通り名】『ママ・マリア』 (もう一つ名があるとの噂も)
【所属】多数
【年齢】44(戸籍年齢)
【容姿】宗教画の登場人物を思わせる整った顔立ちの黒人女性
【正業】
ギアゲイル共和国特別経済顧問、アースセイバー常任理事、
モノクローム執行役員、聖フィロフティア社外取締役、海鋼馬公司筆頭株主 他役職多数
【経歴】
中央アフリカの小国、ギアゲイル共和国の特別経済顧問を務める謎多き女性。
世界のさまざまな企業、団体とつながりを持ち役職を持つが、顧問や役員にとどまり、
決して自ら積極的に陣頭に立つことはなく、部下や周囲の者に知恵を与え応援し成果をなさしめる。
組織を支援し成長を促す様が母親のようであることから『ママ』の異名を冠せられた。
恵まれない子どもたちを福祉により手厚く保護し、地球環境を保全し文明の寿命を延ばす。
適度に紛争を促し人口を間引きつつ、科学技術の発展を促し、非人道的な異能の発掘を認める。
そう、すべては優しくも厳しい母の愛である。
【スキル】
もちろん彼女は公的な身分を多数持つ名士であり、異能力など持つはずがない。
もし、彼女の『もう一つの名前』に心当たりがあったとしても……安易に言葉を紡ぐのは賢明とは言えないだろう。
【戸籍名】マリア・ファラ
【通り名】『ママ・マリア』 (もう一つ名があるとの噂も)
【所属】多数
【年齢】44(戸籍年齢)
【容姿】宗教画の登場人物を思わせる整った顔立ちの黒人女性
【正業】
ギアゲイル共和国特別経済顧問、アースセイバー常任理事、
モノクローム執行役員、聖フィロフティア社外取締役、海鋼馬公司筆頭株主 他役職多数
【経歴】
中央アフリカの小国、ギアゲイル共和国の特別経済顧問を務める謎多き女性。
世界のさまざまな企業、団体とつながりを持ち役職を持つが、顧問や役員にとどまり、
決して自ら積極的に陣頭に立つことはなく、部下や周囲の者に知恵を与え応援し成果をなさしめる。
組織を支援し成長を促す様が母親のようであることから『ママ』の異名を冠せられた。
恵まれない子どもたちを福祉により手厚く保護し、地球環境を保全し文明の寿命を延ばす。
適度に紛争を促し人口を間引きつつ、科学技術の発展を促し、非人道的な異能の発掘を認める。
そう、すべては優しくも厳しい母の愛である。
【スキル】
もちろん彼女は公的な身分を多数持つ名士であり、異能力など持つはずがない。
もし、彼女の『もう一つの名前』に心当たりがあったとしても……安易に言葉を紡ぐのは賢明とは言えないだろう。
人災派遣TRPGリプレイ『泡沫のラインゴルト』 04(完結)
●最終日
GM:こんばんは!皆様お疲れ様です!
一同:お疲れ様でーす!
GM:では早速、『泡沫のラインゴルド』最終回と参りましょう!二さんのターンが終わり、柳沢さんのターンからスタート。
●柳沢のターン
柳沢:なんかチンピラの相手したり馬の相手したり、荒事が続いていたので久々の普通の手番だ。★10をビジネス+『臨機応変』で調査するよ。
GM:はいー。実は調査完了の順番がGMの想定と異なったのでちょっと特殊な処理となりますが、PCの解析が終了し、大幅に目標値が下がっているので、先に途中経過イベントが発生します。具体的には、軍治氏から連絡がある。
柳沢:ほうほう。
GM:「君達がCCCの調査員かね?」
柳沢:「やあやあ、どうも。調査員というよりは、調査している猫さんの護衛役ですがね。……一応現場責任者の柳沢です」
GM:「よろしく頼む、柳沢さん。色々とトラブルに遭遇しているということは聞いている。だが、なんとしてもこの任務を達成し、私のもとに件のノートPCを持ってきてほしい」
カヤカ:どうもうさんくさいというか、隠し事をしていると言うか。
GM:「イレギュラーな事態だということは藤村さんから聞いた。しかし、解決のための報酬、経費は上積みさせてもらったつもりだ。なんとしてもよろしく頼む」
柳沢:「ま、正直予想より事態は深刻ですなあ。……ノートPCの解析自体は問題ありませんが、それに関連した呪術的トラップがいささか厄介でしてねえ」
GM:「そちらの方は完全に想定外だった。てっきり借金取りの連中の妨害があるとばかり……」
秀史:あー、やっぱりマダラは借金取りの妨害の筋だったか。
柳沢:「このままではノートをお渡ししても、危険の対象がウチの猫から軍治さんに変わっちゃって処置無しなんですな。ともかく、今はその解除のために動いておりますんでもうしばらくお待ちください」
紗綾:借金、急に親近感が湧いたですぅ。
秀史:借金で親近感湧かせるのはやめなさい(笑)。
柳沢:「……時に、軍治さん。その呪いの解除をするにあたって、教授のPC内にある『何か』が手がかりになりそうなんですが、漠然とした質問で申し訳ないが、教授が『もっとも大切に思っていたもの』に何か心当たりでもありませんかねえ」
GM:「……!!!!……いや、そんなものはない」
柳沢:全力で「ある」って答えているな(笑)。だが今は深く突っ込むまい。
チシャ猫:(仲間内だけの回線で)「うわー、面白いぐらいに自白なんだにゃー」
GM:すると、軍治氏の態度は急速に硬化する。「とにかく、君達には十分必要な報酬は支払っているつもりだ。なんとしても障害を排除し、ノートPCを安全な形で渡しのもとに届けてくれたまえ。以上だ!」
柳沢:「……了解です。具体的な解呪方法について解ったらお聞きすることもあるかも知れませんので、どうぞよろしく~」
チシャ猫:「まぁ儲ける金額と今回のリスクを考えたら十分な報酬とも言えないんだけどにゃー」
柳沢:「彼が何を企んでいるにせよ、僕らの仕事は『PCを』『安全に』『軍治に渡す』だからねえ」
カヤカ:「もう裏事情はいらねえんだけど……」
柳沢:「……ま、あんまり悪いこと企んでいるようだったら、藤村君に善後策を相談しよう。現場で勝手に決めていいこっちゃないからね」
チシャ猫:「にゃははー、なんだかんだ言っても柳沢さんは仕事人ですにゃぁ」
柳沢:「一応年長だしねえ」
チシャ猫:「これで娘さんに迷惑かけてなければ立派なんですけどにゃー」
GM:ということで、第1段階のイベントが終わり。改めて判定をお願いします。
柳沢:(確認)ふむ、真相について推理すれば目標値が下がるのか……。でも正直、ズバリ推理できる程には整理できてない感じだなあ。現時点で仮説がある人?
一同:ないでーす。
柳沢:じゃ、とりあえず予定通り判定でゴリ押し。ビジネス+『臨機応変』で4D6+6(ころころ)23、くっ、1足りない!(笑)
チシャ猫:アドヴァイス入れておけばよかった(苦笑)。
柳沢:いや、クリアできるとは思ってなかったからさあ(笑)。思ったより出目が良かった。……ま、ここはLP使い時だね。1消費して合計26。ほい、6段階抜いたよ。
秀史:おおー。
GM:二さんがエリアに居るので、条件もバッチリだ。……君が周辺情報をつぶさに洗い直すと、このようなことがわかったよ。まず、軍治さんは現在借金に追われているが、これはリスクを負ってビジネスにチャレンジしているからで、近々大きなリターンが見込める。今回、60億円や借金は彼にとっては大きな問題ではない。
秀史:ほうほう。
カヤカ:じゃあ、別の目的でノートPCを欲しがってるってことか。
GM:柳沢さんが軍治氏についてかなり立ち入ったデータを調査した結果……次のような事情が判明しました。
★10済
・軍治剛介は借金を抱えており、その『差し押さえ』としてノートPCを狙われているようだ。だが、借金は一事できなものであり、ノートPCのカネに手を付けるつもりはないという。
・竜堂詩織は、竜堂教授の実の娘ではない。
・軍治剛介と、彼のかつての以前の恋人の娘である。
そいて、子供のいなかった竜堂夫妻はすべてを承知で彼女を育てることにしたのだ。軍治剛介が本当に回収したいのは、竜堂の日記であり、その目的は教授や詩織の出生の秘密と人生を守るためである。
カヤカ:「うおお……これが真相か……」
チシャ猫:「にゃーんだ、美談ですか?残念、どろっどろだと思ったのににゃー」
カヤカ:「どろどろされたら本気でどういう顔で依頼人の話聞けばいいんだよ」
秀史:「隠したい秘密はそちらだったか……」
柳沢:これ、場合によっては60億をポイすれば解決だねえ。
紗綾:色々と行き違いや手違いがあってひどいことになったんですねぇ。
カヤカ:もしかして、60億円に一番振り回されてるの、亡霊騎士に追われてる俺たちなんじゃ……。
GM:『おおっ、気づいたようだな』と亡霊騎士のマスターから通信が入る。『今、俺にかかっている負荷が一気に軽くなったのがわかったよ』
チシャ猫:「にゃにゃん!事実認識だけで軽くなるのかにゃ、魔術っておもしろいにゃねー」
GM:「ああ。呪いの強さは君達の『60億円もかかっているならあんなバケモノが出てきてもしょうがない』という認識に大きく起因しているんだ。呪いとは常に、かけられる側の心が大きな意味を持って……いや、そんな話は後にしよう」
秀史:「教授はこの日記を守るためにあんたと契約したんだな」
GM:「そのとおりだ。俺の本来の契約は、あくまでも教授の日記と、そこに書かれたプライバシーの保護だったんだ。だから料金もまあ、学者さんが月額で払えるくらいのお値打ち価格だったんだぜ、まったく」
カヤカ:「それを日記じゃなくて、日記が入っているノートPCに掛けたら今回のコレ、と」
柳沢:「契約上、真実を直接教えることはできなかった、というところかな」
GM:「いちおう、ヒントは出したつもりだぜ。……竜堂教授の死後、娘さんに相続を認めさせることができなかったってな」
チシャ猫:「なるほど、呪術には血のつながりって大事そうにゃね」
柳沢:「教授本人が娘さんに見せたくないと思っていた。そして、血縁上のつながりがなかった。この二点から相続されていないと判定されたんだね」
GM:「そういうことだ」
柳沢:「……さて、しかしそうなるとこれ、どう始末したものかねえ」
チシャ猫:「流石に趣味の悪い僕も、あの子に事実を突きつけたいとは思わないにゃよ~」
GM:「さて。……謎解きはここまでだ。呪術的なものなんだが、あんたたちが『本当に竜堂教授が保護したかったものはなにかを認識した』時点で『遺産』の対象から60億は外れた。あとは普通の、故人の日記を守るための契約があるだけだ」
カヤカ:「ってことは!」
GM:「普通にあんたらでも戦えるくらいの相手になったってことだ」
カヤカ:「っしゃ、バグキャラじゃなきゃ何とかできるな!」
チシャ猫:「にゃら、とりあえず僕のお仕事はほぼ終わりですにゃー」安全圏に逃げる気満々の猫であった。
秀史:「マダラからノートPCを守ってくれるってことか?」
GM:「すまんがマダラとやらについては保証できん。俺の亡霊騎士はあくまで『竜堂教授の日記』を追跡するだけだ。マダラとやらがノートPCを奪おうとするなら抵抗するだろうし、もしマダラとやらが事情を把握しているなら、あんたらとの潰し合いによる漁夫の利を狙うのではなかろうか」
紗綾:あっさり撤退したって事は、ある程度事情を知ってそうですよね。
秀史:「漁夫の利狙いならセーフハウス近くに張ってるだろうな」
柳沢:ぶっちゃけ依頼人的にこの日記どうすべきと思っているのか、確認したい気持ちある。それなりの年齢になったら詩織ちゃんに開示するつもりなのか、そもそも秘密を抹消したいのか。
GM:「……いずれは開示するつもりだよ」と軍治氏。
柳沢:あれっ、聞かれてた(笑)。
紗綾:とかいって、わざと電話繋げたままにしたんでしょー(笑)。
柳沢:おぢさんそんなにずるがしこくないよ~(苦笑)。
チシャ猫:「おじさん、さっきの仕事人発言、取り消すにゃー」
柳沢:ひどいなあ(笑)。
チシャ猫:「ま、間違っていないと思うにゃよ、チシャも」
柳沢:知られちゃったなら話が早いや。「……まあ、その、こちらも命がかかっていたもので、余計なことまで詮索してしまって申し訳ない」
GM:「大人になった時に血縁上の父親を開示すること。これは竜堂夫妻の意志でもある。だが今はまだ……そういう余計な事情は気にせず、詩織くんには日々の生活を送ってほしいのだ」
柳沢:「ま、情報の秘匿についてはご安心を。ウチの連中も若いのが多いんでね。そういう事情なら寧ろやる気を出してくれますよ」
GM:「そうそう、ここからは通常任務で俺もやらせてもらうぜ」と亡霊騎士の人。
カヤカ:「お、敵に回るのか」
GM:「色々イレギュラーはあったが、契約を受けたものとして、務めは果たさないとな。ってか、そもそも解除できないし」(笑)
柳沢:「なんとも不便な能力だねえ。僕も人のことは言えないけど」
カヤカ:「お堅い契約だこって。こっちも出来る仕事はキチっとやるつもりだし、掛かって来い!だ」
柳沢:「とにかく、ノートPCの件、万事CCCの『枯れ柳』が引き受けました。間もなく吉報をお届けしますよ!」
GM:「……ありがとう、CCCの皆さん。君達に頼んで、良かったと思っている」
柳沢:「その言葉、任務完了の吉報の代わりに改めていただきましょう」
GM:というわけで、★11、開放されました。
★11 亡霊騎士を撃破し、依頼人のもとにノートPCを届けよ!
真実の解明により亡霊騎士は大きく弱体化した。
これを撃破し、安全になったノートPCを届ければ任務完了となる。
紗綾:『むぅ、弱くなってしまったんかい。せっかく紗綾を鍛える良い機会じゃったのにのう』
カヤカ:おじいちゃんは紗綾さんをどこに連れて行こうとしてるんだろう。
GM:ということでこれで謎解きは終了。あとは戦闘が残るのみとなります。君達はセーフハウスに引き込んで亡霊騎士を迎撃しても良いし、ここで殲滅戦を仕掛けても良い。
秀史:皆がんばれー(もう移動する資金がない)。
チシャ猫:「こう、ウズウズしてるんだけどにゃ、混ぜっ返してもいいと思う?」
カヤカ:「やめとけよ、いい感じに終わりそうなんだから」
チシャ猫:「よーし、回線よ~し、強めのジャミングよ~し。…………にゃっふー!この情報裏に流したら小銭稼げて今回の経費軽減できるにゃーん!にゃーん!にゃーん!(セルフエコー)」
カヤカ:「……藤村サーン。猫がー」
チシャ猫:「OK、王様の耳はロバの耳は暗い穴に封じ込めたにゃ。あとで植物生えてきて喋っても猫のせいじゃないんだにゃ。にゃ!」
秀史:「もう猫振り落とせよカヤカ」
カヤカ:「そうか、もう用済みだしな」
●カヤカのターン
柳沢:「愉快な与太話は置いておいて。やることシンプルになったから、あとひと踏ん張り、頑張ろうかみんなー」
カヤカ:これはセーフハウスに向かえばいいのか?
GM:セーフハウスは露出が少ない。防壁やアイテムあり。移動が面倒。ここで決着をつけるなら露出はそこそこ、移動経費がかからない。もうシナリオ上の伏線はないので、後はボードゲーム的に判断してください。
秀史:セーフハウスのほうがいいか?。紗綾の火力は自由にさせたい。
紗綾:『ワシはどこでも問題ないぞ?』
柳沢:混雑度2でも割と十分だから、隣の国道でもいいかもしんない。
秀史:それでいいのではないかと。
カヤカ:SPに余裕があるし、速攻しかけてから国道に戻ってとっちめる、か。
柳沢:猫君を連れていけば行動をコントロールできるからね。
チシャ猫:あ、猫囮のままですね。はぃ。可愛い顔して同情を煽っておう。
柳沢:単に煽ってる気がしなくもない。
秀史:(うむうむ)
チシャ猫:ガーン!
カヤカ:よし、オッケー!副動作で速攻!『浸透剄』、『鬼神力』、『心眼』を乗せてデュラハン攻撃!
GM:カマーン!
カヤカ:SP13消費、EP3蓄積!5D6+6の白兵で(ころころ)38!
GM:ガード!(ころころ)15、ちっ、完全失敗!ダメージください。
カヤカ:まずは打撃、6D6+13で(ころころ)37!
GM:うぐぅ。
カヤカ:そして『衝撃』と完全失敗の6D! (ころころ)防御無視で22!
GM:霊体化して再生しつつあった亡霊騎士の鎧を貫いて、君の拳の衝撃がぶちこまれる。確かに硬いが、さっきのような理不尽な護りではなく、たしかに核に届いた手応えがある!
カヤカ:「いったんバイク降りなきゃなのが玉に瑕だけど……今のは抜いたッ!」
GM:かなり応えているようだね。
カヤカ:リソース計算……あっ。罰則だコレ!?(一同爆笑)
柳沢:そこで落とすのか(笑)。
カヤカ:(ころころ) 3、『炎上』。あなたの行為がスクープされてしまった! 急ぎ対処が必要だ!EPを3点、蓄積する。または罰則としてHP、SP、PPを合計15点支払う。……ぎゃー!!(爆笑)
GM:本当においしいなあ。
カヤカ:う、うおお!?HP15点払って53点に!
チシャ猫:カヤカの活躍をネットに上げて小遣いを稼ぐチシャの図。
秀史:「……おい猫。何やってる」
チシャ猫:「あ、うーん、バイトぉ?」
GM:「怪奇!爆走するバイクから飛び降りるも無事な学生!」とか見出しが乗るのでしょう。
カヤカ:「くっそソッコー余裕かましやがって!?ええい乗れ猫、人目のない方に撤退!」通常移動で国道へ移動します。
チシャ猫:「はーぃ、だにゃー」
紗綾:『人目なぞ気にしているうちはまだまだ甘いのぅ』「大おじいちゃんの場合、気にしなさすぎですぅ!」
●デュラハンのターン
GM:デュラハンですが、紗綾さんの攻撃で移動は封じられてますが、攻撃は出来るんですよねえこれが。
紗綾:『ちぃ、手も落としておくべきだったかっ!』
柳沢:PC持ってる猫はお隣よ!
GM:本来なら猫さんまっしぐらなのですが、どうせ移動出来ないことと、足止めをしてくる君達を障害と判断します。ランダムにダイスを振って(ころり)柳沢さんに攻撃だ!
柳沢:とほほ、来たまい。
GM:白兵で(ころり)25!
柳沢:『後方支援』と『フラッシュムーブ』で回避~(ころころ)24!イチタリナイ!(笑)……まあいいか。喰らおう。
GM:デュラハンはハルバードを振り回す!10D6+8で(ころころ)49!本来は20D+30だったことを考えると泣けるほどの弱体化ですねぇ。あと追加1Dで4点。
チシャ猫:最初がおかしいだけです(笑)。
柳沢:ちょっと露出が厳しいが……『斥力障壁』。19点軽減。
チシャ猫:セキュリティシステムいります?
柳沢:いや、まだ大丈夫。12点抜け、14までたまって再度露出判定~(ころころ) 罰金。PPを5点支払う。ほげえええ!PPはアカン!
カヤカ:今回は全員、リソースが結構厳しい…っ。
柳沢:受けました~。まあもう一回くらいは壁になれるだろう。「やれやれ、あれでマシになったっていうんだから、さすが伝説の妖精騎士というところか」
GM:君を薙ぎ払った後、国道に向けて馬車を走らせるデュラハンであった。『契約に従い……宝物を護る……これこそが我という式そのもの……!』
●マダラのターン
GM:唐突ですがみなさん、ここで全員、手番消費無しでサーチャー/トラフィッカー/イントルーダーのいずれかで目標値20の判定どうぞ!一人成功すればいいよ!
カヤカ:お?急ですね。
GM:ぶっちゃけ、マダラがどこに潜んでいるかわかります。
柳沢:あ、おぢさんそこ全滅だわ(笑)。
カヤカ:トラフィッカー!(ころころ)19、うおお!?
柳沢:妖怪1足りない
秀史:ここは戦闘に参加できない俺が対応する。『空蝉』使って4D6+2で16、LPも使って……21!
GM:お見事!では二さん、全体を俯瞰できる都心部から推測と調査を行い……マダラの位置を突き止めた。
秀史:(地図を見る)やはりセーフハウスの側か。
紗綾:完全に待ち構えてますね。
GM:君達がセーフハウスに逃げ込んでデュラハンと交戦して、決着がつくあたりで押し込んでくるつもりだったようだね。
カヤカ:わかってしまえば問題はない。
GM:ということで、待機していたマダラのターン。君達に気づかれたことに、ヤツも気づいた。『ちっ、アテがハズレたってことかよ!」と叫ぶと、こちらに向けて移動を開始する。
秀史:「隠れていたつもりなんだろうが、甘いな」
GM:そこで通信が入る。「柳沢さん。マダラについての続報です」
柳沢:「おっ、藤やんごぶさた」
GM:「彼は軍治氏の借金相手が海鋼馬を介して雇ったのですが、知っての通り、軍治氏の借金は帳消しになる見込みが強く、依頼主も取り立てをキャンセルするつもりです」
カヤカ:「でも、それってマダラの骨折り損になるんじゃ……」
秀史:部下がやられ損だしな。
GM:「はい。そのままではキャンセル料のみで、マダラの報酬は激減してしまう。おそらく彼としては、『キャンセルがかかる前に60億をぶんどって本来の成功報酬を確保する』程度の動機と思われます」
柳沢:「ま、エージェントとしては当然の営業努力というところだね」
秀史:「つまり時間が経過すればいなくなると」
紗綾:『なるほど、取り下げになる前に叩き潰せばいいんじゃな?』「大おじいちゃん、多分違いますぅ」
柳沢:「ま、デュラハン君との挟撃にならなければなんとでもなるさ。僕以外のみんなは優秀だからね」
●チシャ猫のターン
チシャ猫:さて、手番余った私。
柳沢:カヤカ君の治療をしてあげてはどうかな。
チシャ猫:回復アイテムないけど……。
柳沢:『知』も『技』も高いし、素の数字でもそこそこ回復するでしょ。
チシャ猫:回復判定なんて普段しないからやり方がわからない(笑)。えーと、ドクターでHPを2回回復。(ころころ)10と14。
カヤカ:24点回復、全快っ!
チシャ猫:「ごめんね、カヤカ。チシャこんなことしか出来なくて」包帯グルグル。
カヤカ:「せめて怪我してるところに巻けっ!?」
柳沢:ミイラ男と猫の着包みがタンデムしてるバイク……。
秀史:国道走ってたら絶対後ろにつきたくない(苦笑)。
紗綾:都市伝説待ったなし。
●第5ラウンド
GM:おまたせ、では次のターンだ!
カヤカ:待機でデュラハンに備えます。「俺も二サンみたいに攻撃飛ばせたらなあ
」
GM:カヤカくん イン ザ スカイ(笑)。
カヤカ:それ飛ばすじゃなくて飛ぶ方!(笑)
マダラ 24
柳沢 19
チシャ猫:15
デュラハン 5
秀史、紗綾、カヤカ 0(デュラハンの行動に備えて待機)
●ファストアクション
GM:デュラハンは何もしません。
柳沢&チシャ猫:『後方支援』。
GM:ではマダラ。「狩りってのは予定通りにいかんもんだな!」と高速移動で君達に接近。まだ時間がかかるね。
●マダラのターン
GM:続けてマダラの手番。「待ってろよ!60億ちゃん!」と移動。
●柳沢のターン
柳沢:おぢさんは『長距離移動』で国道へ。カヤカくんたちが使った抜け道はトラフィッカーが低いので使えないのであった(苦笑)。紗綾君、すまないが2PP受け持ってくれ~。
紗綾:りょーかいです。
GM:まさかここをこんなに移動することになるとは。
柳沢:あと副動作で自分を治療。HPを11点回復。
●チシャ猫のターン
チシャ猫:おなじくSP回復ー。1回め自分、12点。2回め紗綾、12点。
紗綾:ありがとうですー!
●デュラハンのターン
GM:おまたせデュラハンのターン。
柳沢:いらっしゃーい!
GM:『近いぞ……そこだ……!」国道を超自然の疾走でかっとばして、君達の近くに出現する!
柳沢:「今日はよく顔を合わせるねえ。おっと、君は合わす顔は持ってなかったか」
GM:『妨害多数……構わぬ。切り破るが我が使命』ってことで、チシャさんをハルバードでぶった切る!
チシャ猫:頑張って防御しまーす。
カヤカ:かばいまーす!
GM:ふんっ!(ころころ)白兵の30!
柳沢:うーむ、半減されてても高いなあ。
チシャ猫:『ガード』……。誰かアドヴァイスください(一同笑)
カヤカ:猫じゃんそれ持ってるの猫じゃん。
チシャ猫:3D6+10で(ころころ)25!
柳沢:+10で完全回避できるけど、LPつぎ込む?
チシャ猫:んー、たまには頑張ってみよう。
秀史:もう使い道なさそうですしねぇ。
チシャ猫:1点つかって30。
GM:これで通常成功ですな。
チシャ猫:完全回避は厳しそうなので、これでダメージ貰ってみよう。ちょっとこう、遊んでみたい。
柳沢:実は猫さん、結構カタいんだよな。
紗綾:それが猫さんの最後の言葉でした……(笑)。
チシャ猫:カバーリングしないでいいぶん、カヤカがフリーになるからにゃ。
GM:では、ハルバードの斬撃。(ころころ)18。ま、移動攻撃ならこんなもんですなあ。
柳沢:27点止めでノーダメージって書いてあるな。
チシャ猫:ヌイグルミがふにゃっと受けて終了。「にゃっはっはー、ネタだけでヌイグルミ着てるわけじゃないにゃ?」ちなみに『絶対防御壁』があるので『後方支援状態』ならあと30点ぐらいなら余裕を持って受けれます。
カヤカ:「なんかその着ぐるみ見てたら別にカバーしなくてもいいかなって気がしてきた」
GM:移動しながらの抜き打ちは、柔らかいぬいぐるみボディに阻まれた。
チシャ猫:「でも怖かったらもういいや、あとはカヤカが守ってね」
..●紗綾のターン
GM:では、待機組の皆さんどうぞ!一番手は紗綾さんからかな。
紗綾:『切れば良いのか!切って良いのか!切り捨てて良いのか!』
柳沢:「もう存分にやっちゃってちょうだい!」
紗綾:はーい。んじゃ、全力で。『ええい、紗綾よ、ワシに体を貸せい!』「いやですーソレすると後で体がボロボロになるんですぅー」
GM:『……来るか、化生の刀よ……!』
カヤカ:「後詰めで入ってるけど、紗綾さんの後ろって必要な気がしないぜ」
柳沢:GM、デュラハンの残り体力の検討はついたりしないかね?
GM:ぶっちゃけ、体力は半ばを割っていたりします。呪いを解く前はちょっと多めで360あったんだけどねー。
秀史:360!?
柳沢:恐ろしい……(苦笑)。
紗綾:うーん。『異界の力』+『心眼』+『鬼神力』でEP4点までに抑える。大おじいちゃんは乗っ取りたがったけど,紗綾が抵抗したのでちょっとマイルドになりました(笑)。5D+6で命中判定(ころころ)34!
柳沢:さーや君の命中判定、毎回すげえ回ってる印象なんだけど。
紗綾:そうです?
GM:ぐぬぬ。ガード……ほげぇ。18で完全失敗。
紗綾:では8D+22で斬ります(ころころ)56。ちょい回り。
チシャ猫:うひぃ。
秀史:相変わらずぶっ飛んでる(苦笑)。
紗綾:そして、追加ダメージが(ころころ)11。むぅ、平均値。
GM:君の豪快な袈裟懸け切りは、デュラハンの装甲を深々と斬り裂き、戦車の車体すらも破砕する。
柳沢:ずばばばば!
GM:……だが、まだ極めて大きな打撃を受けてなお、騎士の動きは止まらない!
柳沢:耐えたかー。
紗綾:『ぬぅ、仕留め損なったか!』
チシャ猫:「さーやちゃん家のエンゲル係数高そうだよにゃー、あの体維持するだけで大変にゃよ、絶対」
秀史:紗綾さん、これ以上刀振ったら罰則でカニ漁行く羽目になりますよ?
紗綾:PPはそこまで溜まってないので、まだなんとか。副動作はSP回復、12点ですー。
●カヤカのターン
カヤカ:うお、まさか普通に後詰め必要だとは思わんかった!!
GM:フルプレートのGPを舐めてもらっては困る!ぶっちゃけ重症と瀕死の境目くらいだけど!
カヤカ:うーし、GP高いとなれば、衝撃を通してみよう。主動作で攻撃!『心眼』+『浸透剄』でSP9点、EP蓄積ナーシッ!
柳沢:そうか、カヤカ君はここだとほぼノーリスクで殴れるんだね。
カヤカ:5D6+4で(ころころ)……21。……LP1点で振り足し!……22!……もう1てーん!!!
一同:(泣ける……!)
カヤカ:に、26で命中!
柳沢:カヤカ君の攻撃は『衝撃』で真価を発揮するから、前提となる命中は高くし過ぎってことはないよ。
GM:『ガード』!(ころころ)14、中失敗だ!
カヤカ:よっし、当たった!3D6+13(ころころ)で19点!追加ダメージが……17点!
GM:……………君の一撃が、亡霊騎士の胸甲を撃ち抜く。鎧を透かした衝撃は、亡霊騎士の霊的な核を、確かに砕いた!
一同:おおー!
GM:よろめいた騎士は戦車ごと派手に横転し、アスファルトにガシャーン!と叩きつけられる。……そして、騎士も馬も戦車も、黒い塵となり溶けるように消えた。
カヤカ:「と、お、したァーーーッ!」
柳沢:「……今日は堂々と勝ち名乗りあげていいよ、カヤカ君」
カヤカ:「やりたいんだけど、あのやろ、幽霊の癖にちゃんと鎧着こんでやがって……。めっちゃ手が痛い……」
柳沢:「しまらないねえ。ま、そこがカヤカ君らしいと言えばらしいけどね」
紗綾:『その首獲ったり……!首がそもそもないのう。ええい、締まらん!馬、お前でいい、その首よこさんかい!』
柳沢:「……さて、そんなワケでこちらは被害最小限で騎士の排除に成功したワケなんだけど」
チシャ猫:「まだテンション高めに来てる人がいるにゃね」
柳沢:「まだやるかい、マダラ君? うちのフォワード達、もう1ラウンドくらいなら全力で殴れるよ?」
紗綾:『首!首があるぞ!』(笑)。
GM:ではそこに、ちょうど駆けつけるマダラ。
柳沢:「おぢさん一人位ならこかせるかもしんないけど、この人数じゃ損なんじゃないかなあ」
GM:マダラは君達を睨みつけたまま、沈黙し、状況を伺う。………………「ち、時間切れだ」
柳沢:お、キャンセル間に合ったか。
GM:「腰抜けの依頼人が、日和りやがって。……ふん、まあいい、ハズレにいちいち腐っていたら狩りはやってられんからな。……引き上げだ!」
チシャ猫:「おつかれさまでしたーだにゃん」
柳沢:「……ま、負ける気はしないけど、これ以上リソースを削られるのも辛かったからね。引き上げてくれて助かったよ」
GM:ルート次第では挟み撃ちも考えていたのですが、残念。
カヤカ:「終わった、……か」
チシャ猫:「お金がかからないのはいいことにゃ」
紗綾:「ふぅ、よかったですぅ、今回は倒れないですみました~」
秀史:「終わったな」欠伸しながら缶コーヒー飲んでる。
カヤカ:「こんな時間だしなあ……」
GM:お疲れ様でした、これにてミッションコンプリートとなります。
一同:ふぃー……(安堵のため息)
●精算
柳沢:いやはや、リソースに厳しいセッションだった……。
GM:では、エンディングに入る前に後腐れないよう、精算タイムやってしまいましょうか(笑)。
一同:うわー、いやな時間がやってきた(笑)。
GM:せっかくですから計算の間に、使われなかったイベントの開陳など。繁華街では、『大渋滞でトラフィック判定に成功するまで抜けられない』。
柳沢:げんなりだな!
チシャ猫:にゃにゃーん。それならナビハッキングして工事中の偽情報を一体に流し、空いた道を強制的に作り出すってかっこいい演出が出来たのに!
GM:反対側の国道では、『信号機に細工して、オール青信号で突破できるイベント』。山道では『霧の異常発生で敵味方ともにミスティックで判定が必要』などがありました。
柳沢:よし、経費判定。3D6+5(ころころ) 9、ぐはっ……!
カヤカ:いきなりオッサンが経費で転んだ。
柳沢:ま、LPで1点軽減して5点の自腹。残り財産点2でFAだね。
チシャ猫:天美がやりくりする姿が見えるにゃ……。
秀史:近況で+1Dされてるので4D6+5(ころころ) 20よし収まった!
カヤカ:3D6+5(ころころ)18、お、なんだかんだ清算出来た!
チシャ猫:3d6+15で(ころころ)25、大丈夫でした。
紗綾:実は露出はともかく、PPは2しか使っていなかったので全然問題なしでした。
GM:そうそう、みんな今回は経費も報酬も高いからね。正直、GMとしてほっとしてます。
●エピローグ
柳沢:んじゃま、依頼人に完了報告といきますか。
GM:………夏ということもあり、早い時刻に日が昇る。一度太陽が登ってしまうと、君達を追いかけ回していた亡霊騎士の存在など、何かの悪い夢だったとしか思えない。だが君達の手元には確かに、「竜堂教授の宝」が残されていたのであった。
柳沢:「……さてと、そいつを届けるのは猫君のお仕事だ。我々はあくまで君の護衛が仕事、だからね」
カヤカ:「そういやそうだった。一足先に戻って寝るとするか」
秀史:「いや、まだ足が必要だろう」
カヤカ:「そう言えばそうだった」(苦笑)
紗綾:「いてらっしゃい~」
チシャ猫:「まぁ、筋はそうかもしれないにゃけど。チシャはキグルミ脱がないけど大丈夫かにゃ?」
秀史:「そこは脱げよ」
チシャ猫:「無理ね」
GM:「ああ、構いませんよ、依頼人の軍治氏にはチシャさんがキグルミを脱がないことはお伝えしてますからね。あちらも寝ずに待っているので、ぜひお渡ししてあげてください」
チシャ猫:「それなら行くにゃ」
カヤカ:「いいのか、いいのかな……」
GM:では、君はバイクに乗って……都内、依頼人にもとに無事到着した。連絡を受けていた軍治氏がオフィスの前で君を出迎えてくれる。
チシャ猫:「まったく、理由はわからなくもないけど、最初から教えてくれても良かったとおもうんだけどにゃー」
GM:「……ありがとうございました、CCCのみなさん。お伝えできないこともありご迷惑をおかけしましたが、結果として竜堂と私達の思いが手元に戻りました。本当にありがとうございました」
チシャ猫:「お仕事ですからにゃ、実際このセキュリティは久しぶりに骨があって愉しかったんだにゃ。この僕がここまで手間を取らされるとは、さすが竜堂教授のセキュリティ」
GM:「いや、本当に凄い。竜堂の数式を解読できる人間がいるとは思わなかった。……ただ、竜堂は常々言っていましたよ、あくまで仮想のコインなんてものはオモチャだ、お前はそれに縛られすぎるなよ、と」
チシャ猫:「にゃはは、おじさんは大丈夫だにゃー。だって、教授の遺産があるのが判ってたのに、それに頼らず事業をちゃんと回してるにゃ?それは甘えず縛られてないってことなんだにゃ。これからも詩織ちゃんをしっかり守ってあげてにゃ」
秀史:猫がいいこと言ってる……!
柳沢:こりゃ明日は雪かな?
GM:「――ええ。竜堂からも口を酸っぱくして言われてましたからね。実際、危ないところだったんです、私もVコインを手放すのがもうしばらく遅ければ……」ってところでだね、スマホとかにニュースアプリ入れてる人は一斉に通知が入る。
紗綾:あらら……オチが見えました(笑)。
GM:『Vコイン急落!弾けたバブル!ストップ安止まらず』『証券市場での売買注文成り立たず』『マーケットは一時Vコインの扱い中止を検討』『史上まれに見る暴落』『二時間で時価の50%を損失、最終的な損失は80%以上との予測も』
チシャ猫:「おやおや、だにゃー」
柳沢:「前々から某国でVコイン取引が法規制されるってウワサもあったからねぇ。実際には駆け込み狙いで実需以上に急騰してたというところかな」
カヤカ:「これ、もう少し早かったらあんな一撃貰わなくてよかったんじゃねえかなあ俺!!」
秀史:「文句は株式相場に言え」
チシャ猫:「何言ってるにゃ、カヤカ。60億なんてやっすいお金でデュラハンは動いてないにゃよ。親子の絆って大事なもので動いてたんだから、暴落しても変わんなかったにゃよ」
カヤカ:「……猫、お前やっぱり一発貰ってどっかおかしくなってない?」
チシャ猫:「カヤカは判ってないにゃね?トリックスターは人をおちょくるからトリックスターなのにゃ、ふざけた発言でもおちょくれるけど、真面目なセリフを言ったらすぐ慌てて騙される様を見るのも乙なもの、にゃ。にゃははー」
カヤカ:「あー、うん、上っ面か。納得した……」
柳沢:「どうかな~、意外と本音で照れ隠しなんじゃないのかい~?」
チシャ猫:「しかし、コレあれにゃね。明日は世界中で電車がまともに動かないんじゃないかにゃ……」
GM:「暴騰する直前、竜堂は言ってましたよ。こんなものは所詮は泡沫、災いを招くラインの黄金だ、とね。本当によかった。私たちは、本当の宝を失わずに済んだのですから」
秀史:「詩織ちゃんにとってもよかったのかも知れんな。60億円なんて過剰な大金が手に入らなくて」
紗綾:『あぶく銭は身にならんからの』「うう、あぶく銭でも良いですから来月の光熱費を払いたいですぅ」
柳沢:「あって困るもんじゃないけど、あり過ぎると余計な蛆みたいのがたかってくるからね、お金って奴ぁ……」
チシャ猫:「おじさん、カッコイイこと言ってるにゃけど、娘さんは顔歪めながら仕事してるにゃよ」
柳沢:「うーん、天美はちょっと真面目すぎるよなあ。おぢさん、お金では苦労させたことはないんだけどねえ。生きるのに不自由ない額を、面倒じゃない程度に働いて稼げればそれでいいじゃない。はっはっは」
秀史:「子は親の鑑。至言だな」
カヤカ:「実例出されてると何とも言えねえ」
GM:――こうして、まるでVコインのように、実態のないものの価値が膨れ上がり、誰もが踊らされて奔走する、そんな一夜の馬鹿騒ぎは幕を閉じた。君達は深夜に酷使したその身を休めるべく、朝日のもとで帰路につくのであった。
秀史:猫が乗り捨てたバイクを拾って撤収しよう。
竜堂教授のPCを解析したハッカー、『チシャ猫』。
飄々とした振る舞いに隠されがちだが、CCCの腕利き、『枯れ柳』。
狙撃手との戦いを相次いで制した若き達人、『剣擲者』。
亡霊騎士をも切り裂く『カミカゼガール』。
柳沢:なんかモノローグでデータインプットされちゃってるよ(笑)。
チシャ猫:あれっ、カヤカは? ねえカヤカは?
カヤカ:俺が居ねえ!?(爆笑)
そして、着実に実績を重ねつつある新人、『魂砕き』。
カヤカ:よかった忘れられてなかった……。いや、呼ばれない方がPL的にはちょっと安心があったんだけど(笑)。
GM:君達の銘は、次第に無名のルーキーのものではなりつつあった。そして、今後回ってくる任務も、より一層厳しく、後のエースとしての力量を要求されるものになっていくのであった……。
チシャ猫:正直あんまり有名になるとやりにくいので、CCCにはこの依頼を受け達成したことを隠しておきたいんだにゃ。
柳沢:まぁ人の口に戸は立てられぬ、と言うしね。
秀史:マダラやデュラハンの人にもバレてますし、結局は噂になりそうです。
GM:ということで、第三話『泡沫のラインゴルド』、無事終了でございます。皆様お疲れ様でしたー!
一同:お疲れさまでしたー!
GM:こんばんは!皆様お疲れ様です!
一同:お疲れ様でーす!
GM:では早速、『泡沫のラインゴルド』最終回と参りましょう!二さんのターンが終わり、柳沢さんのターンからスタート。
●柳沢のターン
柳沢:なんかチンピラの相手したり馬の相手したり、荒事が続いていたので久々の普通の手番だ。★10をビジネス+『臨機応変』で調査するよ。
GM:はいー。実は調査完了の順番がGMの想定と異なったのでちょっと特殊な処理となりますが、PCの解析が終了し、大幅に目標値が下がっているので、先に途中経過イベントが発生します。具体的には、軍治氏から連絡がある。
柳沢:ほうほう。
GM:「君達がCCCの調査員かね?」
柳沢:「やあやあ、どうも。調査員というよりは、調査している猫さんの護衛役ですがね。……一応現場責任者の柳沢です」
GM:「よろしく頼む、柳沢さん。色々とトラブルに遭遇しているということは聞いている。だが、なんとしてもこの任務を達成し、私のもとに件のノートPCを持ってきてほしい」
カヤカ:どうもうさんくさいというか、隠し事をしていると言うか。
GM:「イレギュラーな事態だということは藤村さんから聞いた。しかし、解決のための報酬、経費は上積みさせてもらったつもりだ。なんとしてもよろしく頼む」
柳沢:「ま、正直予想より事態は深刻ですなあ。……ノートPCの解析自体は問題ありませんが、それに関連した呪術的トラップがいささか厄介でしてねえ」
GM:「そちらの方は完全に想定外だった。てっきり借金取りの連中の妨害があるとばかり……」
秀史:あー、やっぱりマダラは借金取りの妨害の筋だったか。
柳沢:「このままではノートをお渡ししても、危険の対象がウチの猫から軍治さんに変わっちゃって処置無しなんですな。ともかく、今はその解除のために動いておりますんでもうしばらくお待ちください」
紗綾:借金、急に親近感が湧いたですぅ。
秀史:借金で親近感湧かせるのはやめなさい(笑)。
柳沢:「……時に、軍治さん。その呪いの解除をするにあたって、教授のPC内にある『何か』が手がかりになりそうなんですが、漠然とした質問で申し訳ないが、教授が『もっとも大切に思っていたもの』に何か心当たりでもありませんかねえ」
GM:「……!!!!……いや、そんなものはない」
柳沢:全力で「ある」って答えているな(笑)。だが今は深く突っ込むまい。
チシャ猫:(仲間内だけの回線で)「うわー、面白いぐらいに自白なんだにゃー」
GM:すると、軍治氏の態度は急速に硬化する。「とにかく、君達には十分必要な報酬は支払っているつもりだ。なんとしても障害を排除し、ノートPCを安全な形で渡しのもとに届けてくれたまえ。以上だ!」
柳沢:「……了解です。具体的な解呪方法について解ったらお聞きすることもあるかも知れませんので、どうぞよろしく~」
チシャ猫:「まぁ儲ける金額と今回のリスクを考えたら十分な報酬とも言えないんだけどにゃー」
柳沢:「彼が何を企んでいるにせよ、僕らの仕事は『PCを』『安全に』『軍治に渡す』だからねえ」
カヤカ:「もう裏事情はいらねえんだけど……」
柳沢:「……ま、あんまり悪いこと企んでいるようだったら、藤村君に善後策を相談しよう。現場で勝手に決めていいこっちゃないからね」
チシャ猫:「にゃははー、なんだかんだ言っても柳沢さんは仕事人ですにゃぁ」
柳沢:「一応年長だしねえ」
チシャ猫:「これで娘さんに迷惑かけてなければ立派なんですけどにゃー」
GM:ということで、第1段階のイベントが終わり。改めて判定をお願いします。
柳沢:(確認)ふむ、真相について推理すれば目標値が下がるのか……。でも正直、ズバリ推理できる程には整理できてない感じだなあ。現時点で仮説がある人?
一同:ないでーす。
柳沢:じゃ、とりあえず予定通り判定でゴリ押し。ビジネス+『臨機応変』で4D6+6(ころころ)23、くっ、1足りない!(笑)
チシャ猫:アドヴァイス入れておけばよかった(苦笑)。
柳沢:いや、クリアできるとは思ってなかったからさあ(笑)。思ったより出目が良かった。……ま、ここはLP使い時だね。1消費して合計26。ほい、6段階抜いたよ。
秀史:おおー。
GM:二さんがエリアに居るので、条件もバッチリだ。……君が周辺情報をつぶさに洗い直すと、このようなことがわかったよ。まず、軍治さんは現在借金に追われているが、これはリスクを負ってビジネスにチャレンジしているからで、近々大きなリターンが見込める。今回、60億円や借金は彼にとっては大きな問題ではない。
秀史:ほうほう。
カヤカ:じゃあ、別の目的でノートPCを欲しがってるってことか。
GM:柳沢さんが軍治氏についてかなり立ち入ったデータを調査した結果……次のような事情が判明しました。
★10済
・軍治剛介は借金を抱えており、その『差し押さえ』としてノートPCを狙われているようだ。だが、借金は一事できなものであり、ノートPCのカネに手を付けるつもりはないという。
・竜堂詩織は、竜堂教授の実の娘ではない。
・軍治剛介と、彼のかつての以前の恋人の娘である。
そいて、子供のいなかった竜堂夫妻はすべてを承知で彼女を育てることにしたのだ。軍治剛介が本当に回収したいのは、竜堂の日記であり、その目的は教授や詩織の出生の秘密と人生を守るためである。
カヤカ:「うおお……これが真相か……」
チシャ猫:「にゃーんだ、美談ですか?残念、どろっどろだと思ったのににゃー」
カヤカ:「どろどろされたら本気でどういう顔で依頼人の話聞けばいいんだよ」
秀史:「隠したい秘密はそちらだったか……」
柳沢:これ、場合によっては60億をポイすれば解決だねえ。
紗綾:色々と行き違いや手違いがあってひどいことになったんですねぇ。
カヤカ:もしかして、60億円に一番振り回されてるの、亡霊騎士に追われてる俺たちなんじゃ……。
GM:『おおっ、気づいたようだな』と亡霊騎士のマスターから通信が入る。『今、俺にかかっている負荷が一気に軽くなったのがわかったよ』
チシャ猫:「にゃにゃん!事実認識だけで軽くなるのかにゃ、魔術っておもしろいにゃねー」
GM:「ああ。呪いの強さは君達の『60億円もかかっているならあんなバケモノが出てきてもしょうがない』という認識に大きく起因しているんだ。呪いとは常に、かけられる側の心が大きな意味を持って……いや、そんな話は後にしよう」
秀史:「教授はこの日記を守るためにあんたと契約したんだな」
GM:「そのとおりだ。俺の本来の契約は、あくまでも教授の日記と、そこに書かれたプライバシーの保護だったんだ。だから料金もまあ、学者さんが月額で払えるくらいのお値打ち価格だったんだぜ、まったく」
カヤカ:「それを日記じゃなくて、日記が入っているノートPCに掛けたら今回のコレ、と」
柳沢:「契約上、真実を直接教えることはできなかった、というところかな」
GM:「いちおう、ヒントは出したつもりだぜ。……竜堂教授の死後、娘さんに相続を認めさせることができなかったってな」
チシャ猫:「なるほど、呪術には血のつながりって大事そうにゃね」
柳沢:「教授本人が娘さんに見せたくないと思っていた。そして、血縁上のつながりがなかった。この二点から相続されていないと判定されたんだね」
GM:「そういうことだ」
柳沢:「……さて、しかしそうなるとこれ、どう始末したものかねえ」
チシャ猫:「流石に趣味の悪い僕も、あの子に事実を突きつけたいとは思わないにゃよ~」
GM:「さて。……謎解きはここまでだ。呪術的なものなんだが、あんたたちが『本当に竜堂教授が保護したかったものはなにかを認識した』時点で『遺産』の対象から60億は外れた。あとは普通の、故人の日記を守るための契約があるだけだ」
カヤカ:「ってことは!」
GM:「普通にあんたらでも戦えるくらいの相手になったってことだ」
カヤカ:「っしゃ、バグキャラじゃなきゃ何とかできるな!」
チシャ猫:「にゃら、とりあえず僕のお仕事はほぼ終わりですにゃー」安全圏に逃げる気満々の猫であった。
秀史:「マダラからノートPCを守ってくれるってことか?」
GM:「すまんがマダラとやらについては保証できん。俺の亡霊騎士はあくまで『竜堂教授の日記』を追跡するだけだ。マダラとやらがノートPCを奪おうとするなら抵抗するだろうし、もしマダラとやらが事情を把握しているなら、あんたらとの潰し合いによる漁夫の利を狙うのではなかろうか」
紗綾:あっさり撤退したって事は、ある程度事情を知ってそうですよね。
秀史:「漁夫の利狙いならセーフハウス近くに張ってるだろうな」
柳沢:ぶっちゃけ依頼人的にこの日記どうすべきと思っているのか、確認したい気持ちある。それなりの年齢になったら詩織ちゃんに開示するつもりなのか、そもそも秘密を抹消したいのか。
GM:「……いずれは開示するつもりだよ」と軍治氏。
柳沢:あれっ、聞かれてた(笑)。
紗綾:とかいって、わざと電話繋げたままにしたんでしょー(笑)。
柳沢:おぢさんそんなにずるがしこくないよ~(苦笑)。
チシャ猫:「おじさん、さっきの仕事人発言、取り消すにゃー」
柳沢:ひどいなあ(笑)。
チシャ猫:「ま、間違っていないと思うにゃよ、チシャも」
柳沢:知られちゃったなら話が早いや。「……まあ、その、こちらも命がかかっていたもので、余計なことまで詮索してしまって申し訳ない」
GM:「大人になった時に血縁上の父親を開示すること。これは竜堂夫妻の意志でもある。だが今はまだ……そういう余計な事情は気にせず、詩織くんには日々の生活を送ってほしいのだ」
柳沢:「ま、情報の秘匿についてはご安心を。ウチの連中も若いのが多いんでね。そういう事情なら寧ろやる気を出してくれますよ」
GM:「そうそう、ここからは通常任務で俺もやらせてもらうぜ」と亡霊騎士の人。
カヤカ:「お、敵に回るのか」
GM:「色々イレギュラーはあったが、契約を受けたものとして、務めは果たさないとな。ってか、そもそも解除できないし」(笑)
柳沢:「なんとも不便な能力だねえ。僕も人のことは言えないけど」
カヤカ:「お堅い契約だこって。こっちも出来る仕事はキチっとやるつもりだし、掛かって来い!だ」
柳沢:「とにかく、ノートPCの件、万事CCCの『枯れ柳』が引き受けました。間もなく吉報をお届けしますよ!」
GM:「……ありがとう、CCCの皆さん。君達に頼んで、良かったと思っている」
柳沢:「その言葉、任務完了の吉報の代わりに改めていただきましょう」
GM:というわけで、★11、開放されました。
★11 亡霊騎士を撃破し、依頼人のもとにノートPCを届けよ!
真実の解明により亡霊騎士は大きく弱体化した。
これを撃破し、安全になったノートPCを届ければ任務完了となる。
紗綾:『むぅ、弱くなってしまったんかい。せっかく紗綾を鍛える良い機会じゃったのにのう』
カヤカ:おじいちゃんは紗綾さんをどこに連れて行こうとしてるんだろう。
GM:ということでこれで謎解きは終了。あとは戦闘が残るのみとなります。君達はセーフハウスに引き込んで亡霊騎士を迎撃しても良いし、ここで殲滅戦を仕掛けても良い。
秀史:皆がんばれー(もう移動する資金がない)。
チシャ猫:「こう、ウズウズしてるんだけどにゃ、混ぜっ返してもいいと思う?」
カヤカ:「やめとけよ、いい感じに終わりそうなんだから」
チシャ猫:「よーし、回線よ~し、強めのジャミングよ~し。…………にゃっふー!この情報裏に流したら小銭稼げて今回の経費軽減できるにゃーん!にゃーん!にゃーん!(セルフエコー)」
カヤカ:「……藤村サーン。猫がー」
チシャ猫:「OK、王様の耳はロバの耳は暗い穴に封じ込めたにゃ。あとで植物生えてきて喋っても猫のせいじゃないんだにゃ。にゃ!」
秀史:「もう猫振り落とせよカヤカ」
カヤカ:「そうか、もう用済みだしな」
●カヤカのターン
柳沢:「愉快な与太話は置いておいて。やることシンプルになったから、あとひと踏ん張り、頑張ろうかみんなー」
カヤカ:これはセーフハウスに向かえばいいのか?
GM:セーフハウスは露出が少ない。防壁やアイテムあり。移動が面倒。ここで決着をつけるなら露出はそこそこ、移動経費がかからない。もうシナリオ上の伏線はないので、後はボードゲーム的に判断してください。
秀史:セーフハウスのほうがいいか?。紗綾の火力は自由にさせたい。
紗綾:『ワシはどこでも問題ないぞ?』
柳沢:混雑度2でも割と十分だから、隣の国道でもいいかもしんない。
秀史:それでいいのではないかと。
カヤカ:SPに余裕があるし、速攻しかけてから国道に戻ってとっちめる、か。
柳沢:猫君を連れていけば行動をコントロールできるからね。
チシャ猫:あ、猫囮のままですね。はぃ。可愛い顔して同情を煽っておう。
柳沢:単に煽ってる気がしなくもない。
秀史:(うむうむ)
チシャ猫:ガーン!
カヤカ:よし、オッケー!副動作で速攻!『浸透剄』、『鬼神力』、『心眼』を乗せてデュラハン攻撃!
GM:カマーン!
カヤカ:SP13消費、EP3蓄積!5D6+6の白兵で(ころころ)38!
GM:ガード!(ころころ)15、ちっ、完全失敗!ダメージください。
カヤカ:まずは打撃、6D6+13で(ころころ)37!
GM:うぐぅ。
カヤカ:そして『衝撃』と完全失敗の6D! (ころころ)防御無視で22!
GM:霊体化して再生しつつあった亡霊騎士の鎧を貫いて、君の拳の衝撃がぶちこまれる。確かに硬いが、さっきのような理不尽な護りではなく、たしかに核に届いた手応えがある!
カヤカ:「いったんバイク降りなきゃなのが玉に瑕だけど……今のは抜いたッ!」
GM:かなり応えているようだね。
カヤカ:リソース計算……あっ。罰則だコレ!?(一同爆笑)
柳沢:そこで落とすのか(笑)。
カヤカ:(ころころ) 3、『炎上』。あなたの行為がスクープされてしまった! 急ぎ対処が必要だ!EPを3点、蓄積する。または罰則としてHP、SP、PPを合計15点支払う。……ぎゃー!!(爆笑)
GM:本当においしいなあ。
カヤカ:う、うおお!?HP15点払って53点に!
チシャ猫:カヤカの活躍をネットに上げて小遣いを稼ぐチシャの図。
秀史:「……おい猫。何やってる」
チシャ猫:「あ、うーん、バイトぉ?」
GM:「怪奇!爆走するバイクから飛び降りるも無事な学生!」とか見出しが乗るのでしょう。
カヤカ:「くっそソッコー余裕かましやがって!?ええい乗れ猫、人目のない方に撤退!」通常移動で国道へ移動します。
チシャ猫:「はーぃ、だにゃー」
紗綾:『人目なぞ気にしているうちはまだまだ甘いのぅ』「大おじいちゃんの場合、気にしなさすぎですぅ!」
●デュラハンのターン
GM:デュラハンですが、紗綾さんの攻撃で移動は封じられてますが、攻撃は出来るんですよねえこれが。
紗綾:『ちぃ、手も落としておくべきだったかっ!』
柳沢:PC持ってる猫はお隣よ!
GM:本来なら猫さんまっしぐらなのですが、どうせ移動出来ないことと、足止めをしてくる君達を障害と判断します。ランダムにダイスを振って(ころり)柳沢さんに攻撃だ!
柳沢:とほほ、来たまい。
GM:白兵で(ころり)25!
柳沢:『後方支援』と『フラッシュムーブ』で回避~(ころころ)24!イチタリナイ!(笑)……まあいいか。喰らおう。
GM:デュラハンはハルバードを振り回す!10D6+8で(ころころ)49!本来は20D+30だったことを考えると泣けるほどの弱体化ですねぇ。あと追加1Dで4点。
チシャ猫:最初がおかしいだけです(笑)。
柳沢:ちょっと露出が厳しいが……『斥力障壁』。19点軽減。
チシャ猫:セキュリティシステムいります?
柳沢:いや、まだ大丈夫。12点抜け、14までたまって再度露出判定~(ころころ) 罰金。PPを5点支払う。ほげえええ!PPはアカン!
カヤカ:今回は全員、リソースが結構厳しい…っ。
柳沢:受けました~。まあもう一回くらいは壁になれるだろう。「やれやれ、あれでマシになったっていうんだから、さすが伝説の妖精騎士というところか」
GM:君を薙ぎ払った後、国道に向けて馬車を走らせるデュラハンであった。『契約に従い……宝物を護る……これこそが我という式そのもの……!』
●マダラのターン
GM:唐突ですがみなさん、ここで全員、手番消費無しでサーチャー/トラフィッカー/イントルーダーのいずれかで目標値20の判定どうぞ!一人成功すればいいよ!
カヤカ:お?急ですね。
GM:ぶっちゃけ、マダラがどこに潜んでいるかわかります。
柳沢:あ、おぢさんそこ全滅だわ(笑)。
カヤカ:トラフィッカー!(ころころ)19、うおお!?
柳沢:妖怪1足りない
秀史:ここは戦闘に参加できない俺が対応する。『空蝉』使って4D6+2で16、LPも使って……21!
GM:お見事!では二さん、全体を俯瞰できる都心部から推測と調査を行い……マダラの位置を突き止めた。
秀史:(地図を見る)やはりセーフハウスの側か。
紗綾:完全に待ち構えてますね。
GM:君達がセーフハウスに逃げ込んでデュラハンと交戦して、決着がつくあたりで押し込んでくるつもりだったようだね。
カヤカ:わかってしまえば問題はない。
GM:ということで、待機していたマダラのターン。君達に気づかれたことに、ヤツも気づいた。『ちっ、アテがハズレたってことかよ!」と叫ぶと、こちらに向けて移動を開始する。
秀史:「隠れていたつもりなんだろうが、甘いな」
GM:そこで通信が入る。「柳沢さん。マダラについての続報です」
柳沢:「おっ、藤やんごぶさた」
GM:「彼は軍治氏の借金相手が海鋼馬を介して雇ったのですが、知っての通り、軍治氏の借金は帳消しになる見込みが強く、依頼主も取り立てをキャンセルするつもりです」
カヤカ:「でも、それってマダラの骨折り損になるんじゃ……」
秀史:部下がやられ損だしな。
GM:「はい。そのままではキャンセル料のみで、マダラの報酬は激減してしまう。おそらく彼としては、『キャンセルがかかる前に60億をぶんどって本来の成功報酬を確保する』程度の動機と思われます」
柳沢:「ま、エージェントとしては当然の営業努力というところだね」
秀史:「つまり時間が経過すればいなくなると」
紗綾:『なるほど、取り下げになる前に叩き潰せばいいんじゃな?』「大おじいちゃん、多分違いますぅ」
柳沢:「ま、デュラハン君との挟撃にならなければなんとでもなるさ。僕以外のみんなは優秀だからね」
●チシャ猫のターン
チシャ猫:さて、手番余った私。
柳沢:カヤカ君の治療をしてあげてはどうかな。
チシャ猫:回復アイテムないけど……。
柳沢:『知』も『技』も高いし、素の数字でもそこそこ回復するでしょ。
チシャ猫:回復判定なんて普段しないからやり方がわからない(笑)。えーと、ドクターでHPを2回回復。(ころころ)10と14。
カヤカ:24点回復、全快っ!
チシャ猫:「ごめんね、カヤカ。チシャこんなことしか出来なくて」包帯グルグル。
カヤカ:「せめて怪我してるところに巻けっ!?」
柳沢:ミイラ男と猫の着包みがタンデムしてるバイク……。
秀史:国道走ってたら絶対後ろにつきたくない(苦笑)。
紗綾:都市伝説待ったなし。
●第5ラウンド
GM:おまたせ、では次のターンだ!
カヤカ:待機でデュラハンに備えます。「俺も二サンみたいに攻撃飛ばせたらなあ
」
GM:カヤカくん イン ザ スカイ(笑)。
カヤカ:それ飛ばすじゃなくて飛ぶ方!(笑)
マダラ 24
柳沢 19
チシャ猫:15
デュラハン 5
秀史、紗綾、カヤカ 0(デュラハンの行動に備えて待機)
●ファストアクション
GM:デュラハンは何もしません。
柳沢&チシャ猫:『後方支援』。
GM:ではマダラ。「狩りってのは予定通りにいかんもんだな!」と高速移動で君達に接近。まだ時間がかかるね。
●マダラのターン
GM:続けてマダラの手番。「待ってろよ!60億ちゃん!」と移動。
●柳沢のターン
柳沢:おぢさんは『長距離移動』で国道へ。カヤカくんたちが使った抜け道はトラフィッカーが低いので使えないのであった(苦笑)。紗綾君、すまないが2PP受け持ってくれ~。
紗綾:りょーかいです。
GM:まさかここをこんなに移動することになるとは。
柳沢:あと副動作で自分を治療。HPを11点回復。
●チシャ猫のターン
チシャ猫:おなじくSP回復ー。1回め自分、12点。2回め紗綾、12点。
紗綾:ありがとうですー!
●デュラハンのターン
GM:おまたせデュラハンのターン。
柳沢:いらっしゃーい!
GM:『近いぞ……そこだ……!」国道を超自然の疾走でかっとばして、君達の近くに出現する!
柳沢:「今日はよく顔を合わせるねえ。おっと、君は合わす顔は持ってなかったか」
GM:『妨害多数……構わぬ。切り破るが我が使命』ってことで、チシャさんをハルバードでぶった切る!
チシャ猫:頑張って防御しまーす。
カヤカ:かばいまーす!
GM:ふんっ!(ころころ)白兵の30!
柳沢:うーむ、半減されてても高いなあ。
チシャ猫:『ガード』……。誰かアドヴァイスください(一同笑)
カヤカ:猫じゃんそれ持ってるの猫じゃん。
チシャ猫:3D6+10で(ころころ)25!
柳沢:+10で完全回避できるけど、LPつぎ込む?
チシャ猫:んー、たまには頑張ってみよう。
秀史:もう使い道なさそうですしねぇ。
チシャ猫:1点つかって30。
GM:これで通常成功ですな。
チシャ猫:完全回避は厳しそうなので、これでダメージ貰ってみよう。ちょっとこう、遊んでみたい。
柳沢:実は猫さん、結構カタいんだよな。
紗綾:それが猫さんの最後の言葉でした……(笑)。
チシャ猫:カバーリングしないでいいぶん、カヤカがフリーになるからにゃ。
GM:では、ハルバードの斬撃。(ころころ)18。ま、移動攻撃ならこんなもんですなあ。
柳沢:27点止めでノーダメージって書いてあるな。
チシャ猫:ヌイグルミがふにゃっと受けて終了。「にゃっはっはー、ネタだけでヌイグルミ着てるわけじゃないにゃ?」ちなみに『絶対防御壁』があるので『後方支援状態』ならあと30点ぐらいなら余裕を持って受けれます。
カヤカ:「なんかその着ぐるみ見てたら別にカバーしなくてもいいかなって気がしてきた」
GM:移動しながらの抜き打ちは、柔らかいぬいぐるみボディに阻まれた。
チシャ猫:「でも怖かったらもういいや、あとはカヤカが守ってね」
..●紗綾のターン
GM:では、待機組の皆さんどうぞ!一番手は紗綾さんからかな。
紗綾:『切れば良いのか!切って良いのか!切り捨てて良いのか!』
柳沢:「もう存分にやっちゃってちょうだい!」
紗綾:はーい。んじゃ、全力で。『ええい、紗綾よ、ワシに体を貸せい!』「いやですーソレすると後で体がボロボロになるんですぅー」
GM:『……来るか、化生の刀よ……!』
カヤカ:「後詰めで入ってるけど、紗綾さんの後ろって必要な気がしないぜ」
柳沢:GM、デュラハンの残り体力の検討はついたりしないかね?
GM:ぶっちゃけ、体力は半ばを割っていたりします。呪いを解く前はちょっと多めで360あったんだけどねー。
秀史:360!?
柳沢:恐ろしい……(苦笑)。
紗綾:うーん。『異界の力』+『心眼』+『鬼神力』でEP4点までに抑える。大おじいちゃんは乗っ取りたがったけど,紗綾が抵抗したのでちょっとマイルドになりました(笑)。5D+6で命中判定(ころころ)34!
柳沢:さーや君の命中判定、毎回すげえ回ってる印象なんだけど。
紗綾:そうです?
GM:ぐぬぬ。ガード……ほげぇ。18で完全失敗。
紗綾:では8D+22で斬ります(ころころ)56。ちょい回り。
チシャ猫:うひぃ。
秀史:相変わらずぶっ飛んでる(苦笑)。
紗綾:そして、追加ダメージが(ころころ)11。むぅ、平均値。
GM:君の豪快な袈裟懸け切りは、デュラハンの装甲を深々と斬り裂き、戦車の車体すらも破砕する。
柳沢:ずばばばば!
GM:……だが、まだ極めて大きな打撃を受けてなお、騎士の動きは止まらない!
柳沢:耐えたかー。
紗綾:『ぬぅ、仕留め損なったか!』
チシャ猫:「さーやちゃん家のエンゲル係数高そうだよにゃー、あの体維持するだけで大変にゃよ、絶対」
秀史:紗綾さん、これ以上刀振ったら罰則でカニ漁行く羽目になりますよ?
紗綾:PPはそこまで溜まってないので、まだなんとか。副動作はSP回復、12点ですー。
●カヤカのターン
カヤカ:うお、まさか普通に後詰め必要だとは思わんかった!!
GM:フルプレートのGPを舐めてもらっては困る!ぶっちゃけ重症と瀕死の境目くらいだけど!
カヤカ:うーし、GP高いとなれば、衝撃を通してみよう。主動作で攻撃!『心眼』+『浸透剄』でSP9点、EP蓄積ナーシッ!
柳沢:そうか、カヤカ君はここだとほぼノーリスクで殴れるんだね。
カヤカ:5D6+4で(ころころ)……21。……LP1点で振り足し!……22!……もう1てーん!!!
一同:(泣ける……!)
カヤカ:に、26で命中!
柳沢:カヤカ君の攻撃は『衝撃』で真価を発揮するから、前提となる命中は高くし過ぎってことはないよ。
GM:『ガード』!(ころころ)14、中失敗だ!
カヤカ:よっし、当たった!3D6+13(ころころ)で19点!追加ダメージが……17点!
GM:……………君の一撃が、亡霊騎士の胸甲を撃ち抜く。鎧を透かした衝撃は、亡霊騎士の霊的な核を、確かに砕いた!
一同:おおー!
GM:よろめいた騎士は戦車ごと派手に横転し、アスファルトにガシャーン!と叩きつけられる。……そして、騎士も馬も戦車も、黒い塵となり溶けるように消えた。
カヤカ:「と、お、したァーーーッ!」
柳沢:「……今日は堂々と勝ち名乗りあげていいよ、カヤカ君」
カヤカ:「やりたいんだけど、あのやろ、幽霊の癖にちゃんと鎧着こんでやがって……。めっちゃ手が痛い……」
柳沢:「しまらないねえ。ま、そこがカヤカ君らしいと言えばらしいけどね」
紗綾:『その首獲ったり……!首がそもそもないのう。ええい、締まらん!馬、お前でいい、その首よこさんかい!』
柳沢:「……さて、そんなワケでこちらは被害最小限で騎士の排除に成功したワケなんだけど」
チシャ猫:「まだテンション高めに来てる人がいるにゃね」
柳沢:「まだやるかい、マダラ君? うちのフォワード達、もう1ラウンドくらいなら全力で殴れるよ?」
紗綾:『首!首があるぞ!』(笑)。
GM:ではそこに、ちょうど駆けつけるマダラ。
柳沢:「おぢさん一人位ならこかせるかもしんないけど、この人数じゃ損なんじゃないかなあ」
GM:マダラは君達を睨みつけたまま、沈黙し、状況を伺う。………………「ち、時間切れだ」
柳沢:お、キャンセル間に合ったか。
GM:「腰抜けの依頼人が、日和りやがって。……ふん、まあいい、ハズレにいちいち腐っていたら狩りはやってられんからな。……引き上げだ!」
チシャ猫:「おつかれさまでしたーだにゃん」
柳沢:「……ま、負ける気はしないけど、これ以上リソースを削られるのも辛かったからね。引き上げてくれて助かったよ」
GM:ルート次第では挟み撃ちも考えていたのですが、残念。
カヤカ:「終わった、……か」
チシャ猫:「お金がかからないのはいいことにゃ」
紗綾:「ふぅ、よかったですぅ、今回は倒れないですみました~」
秀史:「終わったな」欠伸しながら缶コーヒー飲んでる。
カヤカ:「こんな時間だしなあ……」
GM:お疲れ様でした、これにてミッションコンプリートとなります。
一同:ふぃー……(安堵のため息)
●精算
柳沢:いやはや、リソースに厳しいセッションだった……。
GM:では、エンディングに入る前に後腐れないよう、精算タイムやってしまいましょうか(笑)。
一同:うわー、いやな時間がやってきた(笑)。
GM:せっかくですから計算の間に、使われなかったイベントの開陳など。繁華街では、『大渋滞でトラフィック判定に成功するまで抜けられない』。
柳沢:げんなりだな!
チシャ猫:にゃにゃーん。それならナビハッキングして工事中の偽情報を一体に流し、空いた道を強制的に作り出すってかっこいい演出が出来たのに!
GM:反対側の国道では、『信号機に細工して、オール青信号で突破できるイベント』。山道では『霧の異常発生で敵味方ともにミスティックで判定が必要』などがありました。
柳沢:よし、経費判定。3D6+5(ころころ) 9、ぐはっ……!
カヤカ:いきなりオッサンが経費で転んだ。
柳沢:ま、LPで1点軽減して5点の自腹。残り財産点2でFAだね。
チシャ猫:天美がやりくりする姿が見えるにゃ……。
秀史:近況で+1Dされてるので4D6+5(ころころ) 20よし収まった!
カヤカ:3D6+5(ころころ)18、お、なんだかんだ清算出来た!
チシャ猫:3d6+15で(ころころ)25、大丈夫でした。
紗綾:実は露出はともかく、PPは2しか使っていなかったので全然問題なしでした。
GM:そうそう、みんな今回は経費も報酬も高いからね。正直、GMとしてほっとしてます。
●エピローグ
柳沢:んじゃま、依頼人に完了報告といきますか。
GM:………夏ということもあり、早い時刻に日が昇る。一度太陽が登ってしまうと、君達を追いかけ回していた亡霊騎士の存在など、何かの悪い夢だったとしか思えない。だが君達の手元には確かに、「竜堂教授の宝」が残されていたのであった。
柳沢:「……さてと、そいつを届けるのは猫君のお仕事だ。我々はあくまで君の護衛が仕事、だからね」
カヤカ:「そういやそうだった。一足先に戻って寝るとするか」
秀史:「いや、まだ足が必要だろう」
カヤカ:「そう言えばそうだった」(苦笑)
紗綾:「いてらっしゃい~」
チシャ猫:「まぁ、筋はそうかもしれないにゃけど。チシャはキグルミ脱がないけど大丈夫かにゃ?」
秀史:「そこは脱げよ」
チシャ猫:「無理ね」
GM:「ああ、構いませんよ、依頼人の軍治氏にはチシャさんがキグルミを脱がないことはお伝えしてますからね。あちらも寝ずに待っているので、ぜひお渡ししてあげてください」
チシャ猫:「それなら行くにゃ」
カヤカ:「いいのか、いいのかな……」
GM:では、君はバイクに乗って……都内、依頼人にもとに無事到着した。連絡を受けていた軍治氏がオフィスの前で君を出迎えてくれる。
チシャ猫:「まったく、理由はわからなくもないけど、最初から教えてくれても良かったとおもうんだけどにゃー」
GM:「……ありがとうございました、CCCのみなさん。お伝えできないこともありご迷惑をおかけしましたが、結果として竜堂と私達の思いが手元に戻りました。本当にありがとうございました」
チシャ猫:「お仕事ですからにゃ、実際このセキュリティは久しぶりに骨があって愉しかったんだにゃ。この僕がここまで手間を取らされるとは、さすが竜堂教授のセキュリティ」
GM:「いや、本当に凄い。竜堂の数式を解読できる人間がいるとは思わなかった。……ただ、竜堂は常々言っていましたよ、あくまで仮想のコインなんてものはオモチャだ、お前はそれに縛られすぎるなよ、と」
チシャ猫:「にゃはは、おじさんは大丈夫だにゃー。だって、教授の遺産があるのが判ってたのに、それに頼らず事業をちゃんと回してるにゃ?それは甘えず縛られてないってことなんだにゃ。これからも詩織ちゃんをしっかり守ってあげてにゃ」
秀史:猫がいいこと言ってる……!
柳沢:こりゃ明日は雪かな?
GM:「――ええ。竜堂からも口を酸っぱくして言われてましたからね。実際、危ないところだったんです、私もVコインを手放すのがもうしばらく遅ければ……」ってところでだね、スマホとかにニュースアプリ入れてる人は一斉に通知が入る。
紗綾:あらら……オチが見えました(笑)。
GM:『Vコイン急落!弾けたバブル!ストップ安止まらず』『証券市場での売買注文成り立たず』『マーケットは一時Vコインの扱い中止を検討』『史上まれに見る暴落』『二時間で時価の50%を損失、最終的な損失は80%以上との予測も』
チシャ猫:「おやおや、だにゃー」
柳沢:「前々から某国でVコイン取引が法規制されるってウワサもあったからねぇ。実際には駆け込み狙いで実需以上に急騰してたというところかな」
カヤカ:「これ、もう少し早かったらあんな一撃貰わなくてよかったんじゃねえかなあ俺!!」
秀史:「文句は株式相場に言え」
チシャ猫:「何言ってるにゃ、カヤカ。60億なんてやっすいお金でデュラハンは動いてないにゃよ。親子の絆って大事なもので動いてたんだから、暴落しても変わんなかったにゃよ」
カヤカ:「……猫、お前やっぱり一発貰ってどっかおかしくなってない?」
チシャ猫:「カヤカは判ってないにゃね?トリックスターは人をおちょくるからトリックスターなのにゃ、ふざけた発言でもおちょくれるけど、真面目なセリフを言ったらすぐ慌てて騙される様を見るのも乙なもの、にゃ。にゃははー」
カヤカ:「あー、うん、上っ面か。納得した……」
柳沢:「どうかな~、意外と本音で照れ隠しなんじゃないのかい~?」
チシャ猫:「しかし、コレあれにゃね。明日は世界中で電車がまともに動かないんじゃないかにゃ……」
GM:「暴騰する直前、竜堂は言ってましたよ。こんなものは所詮は泡沫、災いを招くラインの黄金だ、とね。本当によかった。私たちは、本当の宝を失わずに済んだのですから」
秀史:「詩織ちゃんにとってもよかったのかも知れんな。60億円なんて過剰な大金が手に入らなくて」
紗綾:『あぶく銭は身にならんからの』「うう、あぶく銭でも良いですから来月の光熱費を払いたいですぅ」
柳沢:「あって困るもんじゃないけど、あり過ぎると余計な蛆みたいのがたかってくるからね、お金って奴ぁ……」
チシャ猫:「おじさん、カッコイイこと言ってるにゃけど、娘さんは顔歪めながら仕事してるにゃよ」
柳沢:「うーん、天美はちょっと真面目すぎるよなあ。おぢさん、お金では苦労させたことはないんだけどねえ。生きるのに不自由ない額を、面倒じゃない程度に働いて稼げればそれでいいじゃない。はっはっは」
秀史:「子は親の鑑。至言だな」
カヤカ:「実例出されてると何とも言えねえ」
GM:――こうして、まるでVコインのように、実態のないものの価値が膨れ上がり、誰もが踊らされて奔走する、そんな一夜の馬鹿騒ぎは幕を閉じた。君達は深夜に酷使したその身を休めるべく、朝日のもとで帰路につくのであった。
秀史:猫が乗り捨てたバイクを拾って撤収しよう。
竜堂教授のPCを解析したハッカー、『チシャ猫』。
飄々とした振る舞いに隠されがちだが、CCCの腕利き、『枯れ柳』。
狙撃手との戦いを相次いで制した若き達人、『剣擲者』。
亡霊騎士をも切り裂く『カミカゼガール』。
柳沢:なんかモノローグでデータインプットされちゃってるよ(笑)。
チシャ猫:あれっ、カヤカは? ねえカヤカは?
カヤカ:俺が居ねえ!?(爆笑)
そして、着実に実績を重ねつつある新人、『魂砕き』。
カヤカ:よかった忘れられてなかった……。いや、呼ばれない方がPL的にはちょっと安心があったんだけど(笑)。
GM:君達の銘は、次第に無名のルーキーのものではなりつつあった。そして、今後回ってくる任務も、より一層厳しく、後のエースとしての力量を要求されるものになっていくのであった……。
チシャ猫:正直あんまり有名になるとやりにくいので、CCCにはこの依頼を受け達成したことを隠しておきたいんだにゃ。
柳沢:まぁ人の口に戸は立てられぬ、と言うしね。
秀史:マダラやデュラハンの人にもバレてますし、結局は噂になりそうです。
GM:ということで、第三話『泡沫のラインゴルド』、無事終了でございます。皆様お疲れ様でしたー!
一同:お疲れさまでしたー!
人災派遣TRPGリプレイ『泡沫のラインゴルト』 03
●三日目
GM:それでは時間になりましたのでー、第三話、再開しまーす!
一同:よろしくですー。
チシャ猫:あ、サーバーに人災ダイスボット入れましたですよ。
柳沢:これで判定が楽になる……!
GM:おお、これが噂の人災ダイスボット!楽!!!ありがとうございます!
チシャ猫:お礼は作成者の紗綾さんに!
紗綾:導入ありがとうございますー。
GM:助かりますです。
紗綾:いえいえー。採用していただきありがとうです。
●第3ラウンド
GM:君達はマダラ部隊を排除し、厄介な『デュラハン』を崖下に叩き落とし、とりあえずは一時の安全を確保した。
柳沢:1ラウンドだけの猶予だけどね。
秀史:マダラはフェードアウトしたけど、どこに消えたのやら。
GM:しかし、このまま当初の目標であったセーフハウスに逃げ込んでも、任務の達成は難しいかもしれない。情報収集、そしてデュラハンとの駆け引きが必要となる……!!ということで、イニシア。まずはデュラハン……(ころころ)あ、回った。
一同:またかよ!?
秀史:ここは何としても先手を取らないと。足止め前に移動されたら終わりだ。
カヤカ:今のうちに距離を稼ぎたい!
柳沢:足止めしつつ、教授のお嬢さんとコンタクトもとらないと。忙しいねえ。
結果、下記のようになった。
柳沢 20(LP2点使用)
デュラハン 18 (遅延により攻撃は8)
秀史 15
チシャ猫 14
カヤカ: 14
紗綾 8
●ファストフェイズ
GM:それではファストアクションお願いします。
秀史:はーい。インターチェンジまで高速移動します。PPが……。
カヤカ:PPがッギリギリッですッ!
柳沢:そろそろヤバいね。
チシャ猫:後ろに乗っているだけなので心苦しい。「ごめんねカヤカ。でもあてにしてるからね」
柳沢:猫くんのPP消費も相当なものだよ。
GM:高速移動了解。君は崖下のデュラハンを見やりつつ、インターに向けて移動。
柳沢:で、デュラハン君は戻ってくるんだよね?
GM:はい。皆さんのファストフェイスが終わった瞬間、崖下の亡霊騎士がふっ、と霧のように消えて――落下する直前の道路に復帰する。かぽかぽかぽ……と周囲を見回し。やがて何かを嗅ぎつけたのか、山道の方へ馬首を巡らす……!
柳沢:「やれやれ、地獄の果てまで追いかけてくるねえ!」
●柳沢のターン
GM:ではいよいよ、おじさんのアクション開始だ。
柳沢:「そうはいかないよ! 」っと、ミスティックで判定。妖精縛りの呪言を唱えて足止めを試みる!
チシャ猫:おじさんがカッコイイ。
柳沢:……ちょっと不安なので、猫さん『アドヴァイス』もらえる?(笑)
チシャ猫:あ、はぃ。例によって『偽情報』で軽減。
柳沢:ありがとう! 自分でもPP3を消費して、5D+6で(ころころ)23!
秀史:おおー!
紗綾:キッチリ成功ですね!
GM:……亡霊騎士の周囲を霧が包み、空間を歪める。フェアリーリング、妖精たちが作る踊りの輪が生み出す惑わしの迷宮に囚われ、魔性でさえもしばらくはその動きを止めざるを得ない。
柳沢:「……ふう、なんとか仕事はできたが、次は望み薄だ」……ゲーム的に難易度あがるからね!(笑)「早く教授のお嬢さんとのコンタクトを頼むよ!」
秀史:「任せておけ」
柳沢:ってことで、副動作で高級傷薬使用、SPを29点『治療』して終わりです。
カヤカ:流石に安定してるなあ。
柳沢:いや、治療得意なのは天美の方で、おじさんはそんなでもないよ。
●デュラハンのターン
GM:デュラハンのターンだけど、先程のおじさんの惑わしによりスタン。『……宝を……持ち去ったものは……何処か……』
チシャ猫:「にゃ、こわいこわい」
柳沢:「さあて、今はどこ吹く風やらで。東か西か、南か北か」
GM:『……構わぬ……。城壁の奥であろうと……海を隔てた異国であろうと…………魂のみが通れる異界であろうと…………、我が鎌はどこまでも追い……盗人が首を刈り穫る……』
チシャ猫:「異界でも関係ないとか怖いこというにゃあ」
秀史:「デュラハンとて異界の存在だからな。適応するのは早いだろう」
チシャ猫:「せめて人間の常識の範囲内で追いかけてきてほしいんだにゃ?」
紗綾:「というか、喋れたんですね……」
柳沢:「まあまあ、そう急ぎなさんな騎士さんや。もちっとおぢさんの遊びに付き合ってちょーだいよ!」などと軽口を叩きながらも高速結印で足止めを続けるおぢさんでした。
GM:『……何処也……何処也……』と呟きながら、亡霊騎士は合わせ鏡のように捻じ曲げられた異空間の扉を次々と進んでゆく……という演出で。
秀史:蚊帳吊狸か!
カヤカ:「宝箱はこっちにあるんだけど、コレ宝箱なのか、宝の鍵なのやら」
●秀史のターン
秀史:インターから『侵入移動』しまーす……。PPが……。
カヤカ:ああっ、二サンの財布がッ!
チシャ猫:厳しい……。
柳沢:侵入移動のコストは重いなあ……。ウチのチーム侵入移動が楽になれる子がおらんからなあ。
秀史:とはいえ近況表で経費+1Dが出た俺が行くのが適任。
GM:君は背に腹は代えられぬと、高速を突っ切る。コスト度外視で各種有料道路の最短を突っ切り、都内に帰還した。
秀史:もう戦線には復帰しない方向で。副動作でSP治療、高級傷薬使用で9点。。怪しげな黒い丸薬をかみ砕いて精神統一。
カヤカ:「あれ、二さんその丸薬はドコで……」
秀史:「とある神社でお裾分けしてもらったものだが……いるか?」
カヤカ:「絶対いらねえッ!」
紗綾:「おいしそうですー」
●カヤカのターン
GM:同時のカヤカくん、もしくは猫さんですが。
カヤカ:オレは主動作で市街地へ移動。副動作で自身のHPを治療しておく。
GM:おっと、市街地ルートを選択しますか。
柳沢:不穏になるようなこと言うなよう!(笑)。
カヤカ:山側に行くとおじさんと紗綾さんに合流しにくくなるんだよなあ。
チシャ猫:加えて、山側に行ってもデュラハンさん瞬間移動してきちゃいますしね……まずかったかにゃ?
GM:いえいえ、山道側に設定したイベントが日の目を見ることがなさそうなだけでちょっと残念というだけです(笑)。
カヤカ:個別にイベントあったのか……。
GM:おそらくもう使う事はないだろうから言っちゃうと、ガードレールが途切れてるところから大ジャンプ、車体ダメージの代わりにノーコスト移動とかありました。
秀史:どんなレースゲームですか!(笑)
カヤカ:またグロム壊れるだろそれっ!?
紗綾:まあ、すでに何でもありのレースゲームという感じがしなくもないですが。
GM:ちなみに今回の元ネタの一つはマリ◯カートです。
カヤカ:「そろそろ中型免許も欲しいんだけどよー」
秀史:「カヤカもカワサキに乗り換えよう」
GM:君達は再度Uターン、市街地に移動した。
カヤカ:抜け道突っ走って通常移動、PP消費はなしっ、今はすごいありがたい!!
秀史:動きだけ見るとすっごい右往左往してるな(笑)。
GM:途中、軽自動車で足止めしている柳沢さん、紗綾さんとすれ違いになるね。
柳沢:「よっ、二人とも。元気そうで何より。……ここはうちらでなんとかしてるから、距離とっといておくれ~」
カヤカ:「おう、足止め任せる!」
チシャ猫:「ごめん、大変だと思うにゃけど、あてにしてる!」
紗綾:「そっちはがんばって逃げてくださいー」
カヤカ:「あんまりカッコつかないけど、もっかいアレ食らうのは勘弁だぜ……」と言いつつ再度HP治療。(ころころ)12点回復、ずいぶんマシになってきた!
..●チシャ猫のターン
チシャ猫:ではPCを開けちゃいましょう。素のハッカーで判定。5D6+13で(ころころ)41!
柳沢:ぶっこぬいたねえ!
チシャ猫:これで解読完了のはず。「さーて、お宝ちゃーん、どこですにゃー」
GM:……君はついに暗号解析を完了した。複雑怪奇な数式による暗号化で守られていたが、それを解除してみれば、中身はごくごく普通の個人用PCだ。エクセルやワード、数学の検算用の専門的なソフト。そして……Vコイン。
紗綾:おおー、ついに。
カヤカ:あるのか60億!
GM:君ならバイナリデータを観るだけで確信できる。これは本物の、電子貨幣としてのVコインだ。金額も、たしかに現在の相場で60億円に相当するだろう。
秀史:本当に60億あったのかー。推理は外れだったな。
紗綾:「60億。何年分の電気代とガス代でしょう……」
チシャ猫:「電気とガスどころか、一般人の人生の全経費が余裕で10回以上回せるんだにゃ」
柳沢:「……紗綾君は、たまにはウチに飯食いにきてもいいからね?」
紗綾:「わーい、ありがとうですー。あ、あの、持ち帰り用のタッパーも持っていっていいですか?」
柳沢:「好きなだけお食べ……!」(涙)
秀史:「食い物なら、熊はちょっと臭みがあるが旨いぞ。狙ってみたらどうだ」
紗綾:『ほほう、熊か、あれは肝が良いぞ肝が!』
チシャ猫:「都会で熊の話はちょっと。せめて猪なんだにゃー」
紗綾:「そっか、山で取ってくれば良いんですね!修行にもなって一石二鳥です!」
カヤカ:「熊も猪も美味いよなぁ。あー、夜中にそう言う話やめてくれよ!」
柳沢:「……まあ、狩猟採集民達の珍味自慢はおいといて。これで猫さんの仕事は半分解決だね。後はそれを無事に届けられるかなんだけど」
チシャ猫:「Vコインはあったにゃ、けど本命ちゃんはこれじゃないにゃよね?」と漁る漁る漁る。
GM:竜堂教授はPCにまとめて保管しておくタイプと思われる。メール、日記、写真。最近ではクラウドに上げておく人も多いが、彼はハードディスクにしまい込んでいたようだね。片っ端から検索をすすめる中、君はちょっとした日記を見つけたよ。
チシャ猫:「ふーむふむふむー?」
GM:そこにはタイトルが一つ。――『剛介、桂子、詩織。我が家族』
チシャ猫:「にゃにゃーん。……詩織ちゃんにゃねー」
GM:ということで、君はデータ解析が終了しました。あとはこのデータをどうにか依頼人に安全に届けられれば任務達成です。
柳沢:「猫さん、『ミネルヴァの梟』で詩織さんとの」
チシャ猫:「コンタクトも繋いでおくにゃー」
柳沢:先に言われてしまった(笑)。
カヤカ:「で!あの首なしどうにかなりそうなのかよ?」
チシャ猫:「デュラハンの解呪方法までは書いてないにゃねー、ちょっとがっかり」
柳沢:「セオリーなら、正統な後継者に渡すことで、契約は破棄されるはずだけど」
チシャ猫:「こう『我が家族』の中にチシャの名前入れたら襲われなくなったりとかしないかにゃー」(笑)
GM:ほい、ということで★1が完了になりました。
★1
竜堂教授の遺品のPCの解析が完了した。
結局の所、それは彼のごく個人用のパーソナルなPCだった。
中にあったのはビットコインのデータ、そして数学解析用のプログラム、
個人的な日記。
タイトルは『剛介、桂子、詩織。我が家族』
★10 軍治剛介の秘密
達成値-5
目標値-4
チシャ猫:★10『軍治剛介の秘密』って書いてあるんだけど。
秀史:まだ★10はオープンになっていないな。
GM:はっはっは、★1が予想以上に早くすっぱ抜かれたから順番が狂った(笑)。
チシャ猫:『ミネルヴァ』使った二重調査はちょっと反則気味かもにゃね。
柳沢:なんだよ秘密ってぇ。「あの世で俺にわび続けろ軍治ィィィィィ!」みたいなこと書いてあったら後味悪すぎんだけどもおぉぉ(笑)。
秀史:遺品整理で横領だの浮気だの発覚することはよくあるからなあ(しみじみ)。
カヤカ:そういうドロッドロの裏事情やるならもっと落ち着いた時にっ!
紗綾:お馬さんをけしかけているのが関係者の誰かであるなら、むしろドロドロはあってしかるべきでしょうけど……問題はお馬さんそのものは、教授が契約したものってことですよねえ。
柳沢:ふぅむ、これは★9で娘さんとコンタクトを取ると★10が開く、ってことで良さそうだね。
チシャ猫:というわけで追加アクション、詩織さんにアポイントメンツ。
秀史:娘さんと会う前に日記の詳細は読めないのだろうか?
GM:ういす、まだです。演出としては、デジタルデータは一瞬で解析できたけど、テキストや写真はいちいち目を通している時間がない、というイメージで。
カヤカ:ワード検索かけようにもキーワードすら不明だからなあ。
チシャ猫:『ミネルヴァ』のみ使用、ハッカーで(ころころ)33、OK!
柳沢:おそろしや!
チシャ猫:では詩織さんの電話に直接コール!どうやって調べたかは内緒にゃ★
カヤカ:もう突っ込まない、もういちいち突っ込まないぞー。
GM:『はい、もしもし。竜堂です』
チシャ猫:「こんにちは、突然のお電話すいません。CCC所属のチシャ猫と申します」
秀史:「猫がきちんと喋ってる……だと……!?」
柳沢:いや待て、チシャ猫って名乗りは全然きちんとしてない(笑)。
カヤカ:偽名でもよかったんじゃないかなあ!
紗綾:そもそも、CCCと言って通じる相手なのかどうかと言う問題も。
チシャ猫:「竜堂教授のPC調査を現在依頼されているのですが、その件について質問が……」
GM:「まあ、チシャ猫?ふしぎの国のアリスの?」だいぶ幼い感じですね。
柳沢:幼い……? 幾つなんだ詩織さん?
GM:小学校低学年ですな。
紗綾:みんなー、GMが大好きなようじょが出たよー(笑)。
GM:(ぽっと出のNPCの裏を勘ぐられたりするのが面倒な時は幼女が一番)
チシャ猫:おや。「あ、そうですにゃー。アリスのチシャ猫ですにゃー」
GM:「まあ、お父様のパソコンを調べてるのね!剛介おじさまのお友達かしら?」
紗綾:なんでしょう、この上流階級感は!
チシャ猫:「お友達じゃにゃいですけど、お仕事で調べさせてもらってますにゃ」
GM:「それはとてもステキね!チシャ猫が私に会いに来てくれるのかしら?」
チシャ猫:聡い子だにゃ。「僕は残念ながら調査で離れられないので、代理の三月兎がそちらに行きますにゃー」
GM:「大変!お茶の用意をしなきゃ!夜更かしはだめってお父様にもおじさまにも言われていたけど、今夜は特別ね!」
チシャ猫:「ではそちらに直接お伺いします。よろしくお願いしますにゃー」
GM:「ええ、お待ちしています!」
チシャ猫:電話を切ります。「……というわけでお茶用意してくれるらしいので、三月兎さん、GO!」
秀史:「誰が三月兎だ」
一同:君だ!(笑)
秀史:(聞こえないふり)
柳沢:ってことは、おじさんはマッドハッターってところかな?
チシャ猫:カヤカは白兎で、紗綾さんはなんだろ。
秀史:ハートの女王?
GM&チシャ猫&カヤカ:ジャバウォック?
紗綾:「力が欲しいか!!」(笑)
柳沢:みんなARMSに引きずられすぎだよ!(爆笑)
GM:これで調査は完了。ゲーム的には秀史さんがエリアに到達した時点で自動的にイベントクリアとなります。
秀史:……TRPG歴はそれなりに長いけど、幼女を言いくるめて鍵開けさせるのは初めてだよ(苦笑)。
●紗綾のターン
GM:さて、しんがりは紗綾さん!
柳沢:……これ、やれることなくないかい?
紗綾:「はい!殴れるモノがありません!」『ワシで殴るな!斬らんかい!』
柳沢:今のうちに次のラウンド分の殴り溜めが出来たらなあ。
GM:そうねえ。対デュラハン限定で、今回手番を放棄して『待ち構える』ことにして、次ラウンド最速で動けるとしても良いです。
柳沢:……それはとってもありがたいぞ!
チシャ猫:紗綾さんが早く動けるのは非常に助かる!
カヤカ:よっしゃ高速移動しなくてもなんとかなるかもッ!お財布ーっ!
紗綾:じゃあ、チャージして待ってます。ちゅぃーん、ちゅぃーん、ちゅぃーん!
GM:これでこのターン、全員行動終わりだね。ではちょっとしたイベントが発生する。
柳沢:おや?
GM:『あー。……もしもし。えーと、CCCの『カミカゼ・ガール』だったか?』君達の共有回線に通信だ。
紗綾:「はい、どちら様でしょう?」
カヤカ:通信割り込みに良い思い出がないぜ……。
柳沢:まあ、マダラしかおらんよね。
チシャ猫:逆探逆探!今度こそ尻尾をつかむにゃ。
GM:「やあ。藤村くんの通信を借りて話をさせてもらっているよ。通り名は『亡霊騎士』なんだが……。ま、あんたらが相手しているアレのマスターと思ってもらえば間違いない」
チシャ猫:「にゃっ!?」
柳沢:あれっ、マダラじゃなかった!?
●コンタクト
思わぬ人物の登場に、騒然とする一同。
紗綾:「はぁ、この節はどうもですぅ。私はイヤなんですけどぉ、なかなか強くて大おじいちゃんが大喜びしていますぅ。敵さんですか?」
GM:「……言っとくが俺は別にCCCと敵対関係じゃない。何度か一緒に仕事したこともある」
秀史:そう言えば藤村さんもそう言ってたな。
GM:「その縁があって、藤村くんを紹介してもらって泣きついたってわけだ」
チシャ猫:「……泣きついた、にゃ?」
紗綾:「泣きつかれた、ではなく?」
カヤカ:「もしかして、暴走してる、とか言うなよ!?」
GM:「……『スタンガン』の兄ちゃんの言うことが半分当たりだ」
カヤカ:やだー!!殴っても止まらないやつじゃんそれやだー!!(爆笑)
紗綾:『カカカ、ならばみじん斬りにすれば良かろう!』
チシャ猫:「それが出来ないから困ってるにゃよね……」
柳沢:「んー。とにかく、詳しく聞かせてくれるかな?」
GM:「この『亡霊騎士』の術は契約商売なのさ。依頼人が宝物を守る『保険料』を払い、何かあれば『亡霊騎士』が発動し宝を守る。宝の価値が高ければ高いほど亡霊騎士は強くなるが、その分、俺が支払うコストも大きい。だから、事前に依頼人と相談し、宝物の価値を見極めた上で『保険料』を算定、契約するんだ」
柳沢:「ははあ、わかった。契約後にVコインの価値が暴騰したせいで、当初の想定以上の代価を支払わねばならなくなったんだね?」
GM:「その通り。教授と契約を結んだときは、ごく個人的なデータと、オンライン銀行口座の情報、あとはよくわからん電子貨幣が少々、のはずだった。だからまあ、そこそこのお値段で契約を結んだんだが……」
秀史:「十分な保険料をもらってもいないのに、デュラハンを動かすために法外なコストを払わなければいけない状態になったと言うことか」
GM:「ああ。現実は君らが直面しているとおりさ。60億円のお宝を守るため、ウチの亡霊騎士は魔力をフル稼働。現に今も俺の倉庫にある宝石や魔道具がパカンパカン景気良くぶっ壊れていってやがる」……ゲーム的には、強制的に毎ターンPPを払わされているようなもんです。
秀史:「で、それに対応するために、我々も経費が嵩んでいってると」
紗綾:「お互いしたくもないのに札束でたたき合っている状況なんですねぇ……」
チシャ猫:「ハハハ、笑うにゃ」
カヤカ:「どれくらいで全部ぶっ壊れて止まるんだ?燃料切れを狙えるのか?」
柳沢:「最終的には術者の命を持っていくんじゃないかな」
カヤカ:「……うわ、それは後味悪いからやめとく……」
チシャ猫:「というかそもそも止められないのかにゃ?」
GM:「答え。止まらない。金が払えなかったら、来世分までツケを払わされるだろうな」
カヤカ:「来世ェ!?」
チシャ猫:「!!!???さ、紗綾ちゃん、もしかして前世でなにか借金してるにゃ?」(爆笑)
紗綾:「わ、私は何も悪いことしてないですよぅ!」
カヤカ:「お前ド失礼なコト言ってるからな猫!?」
紗綾:「そんなこと行ったら全ては大おじいちゃんから始まっているんですし……」
柳沢:延々業を積み続けてんだな、この爺さんが……。
紗綾:『ワシか!?ワシのせいか!?』
一同:(頷く)
秀史:「前世でどんな悪行したら刀に生まれ変わるんだろうな」
紗綾:『んー、そう言えば、神だか仙人だかを自称する左道を叩っ斬った時、『末代まで~』とかなんとか言っておったかのー』
チシャ猫:爺さん、ヤバイにゃ……。
紗綾:『なーに、八百万の一柱や二柱、どうと言うことはあるまいに。やはり斬るなら唯』「わー、おおおじいちゃん、それ以上はダメですー!」
秀史:「……話を戻して、だ。俺たちにこうしてコンタクトをしてきたということは、何某かの解決策があるのだろう?」
GM:「……整理しよう。まず、俺から止めることは出来ない。亡霊騎士の強さは『契約』を遵守することによって産まれる。使用主であっても、一度成立した契約を反故にすることは許されない」
柳沢:「契約を解除するには『本来の相続人に渡す』が正道だと思うんだけどね」
GM:「今回の問題は正直俺の迂闊もある。少額取引だからってのと、他の仕事で手が回らなかったんで契約を曖昧にしてしまったんだ。……具体的には、教授が死亡したときの所有権を明確に定めていなかった」
柳沢:ダメっダメじゃんっ!!(笑)
秀史:少額取引だとよく起こるんですよ。相談費用のほうが高くつくとかで。
GM:「……そして、不慮の事態が、三つ立て続けに起こった。一つは、Vコインの暴騰。これは君達も知っての通りだ。二つ、教授が急逝したこと。Vコインの暴騰と重なったために、細かい契約を定め直すことができなかった」
紗綾:「そこまでは知っています。三つ目はなんですか?」
GM:「そう、三つ目。これが一番の問題だ。『亡霊騎士』に、娘さんへの遺産の相続を認めさせることができなかったんだ」
チシャ猫:「確かに相続って概念は法律的なものだけど。電子マネーの価値を測れるならそれぐらいサービスして理解してくれてもいいと思うんだけどにゃ?」
カヤカ:「法律抜きにしたって、親の財産を子が相続するのは変じゃないだろう?」
GM:「…………そこらへんについては、俺の口からは詳細は言えん。守秘義務に抵触するからな」
紗綾:んん?相続の手続きに問題があったってことですかね?
チシャ猫:自分達で調べろってことかにゃ。
秀史:「じゃあVコインの所有権は未だ教授が持ってるってことか」
カヤカ:「死んだ相手にどうしろってんだ……」
秀史:「……教授の霊を降ろして所有権を移譲させた方がいいんじゃないか?ウルリッヒにはそういうの得意な貧乳巫女がいただろう」※小説6話参照
カヤカ:貧乏貧乳巫女さん好きです。
柳沢:いい手だと思うけど、この場合時間がないよねえ。
GM:「……俺の口から言えるのはここまでだ。これでも仕事だからな。亡霊騎士を倒してくれ、と口に出すわけにはいかん。だが一つ、言えることがある。俺が契約したのは、あくまでも『教授のノートPC』だ」
柳沢:「データをコピーしてPCを廃棄しろってことかい?」
チシャ猫:「データをUSBメモリにでも退避させて、空っぽのPCをデュラハンに渡すのは可能、だけど。それでデュラハンが納得するかにゃ?っていう」
GM:「それだけではおそらくダメだろう。呪術的な話なのだが……そのままでは亡霊騎士はVコインもノートPCの一部と思い続け、合わせて取り返そうとするだろう」
柳沢:「困ったねえ。それじゃあ状況に変化はなしか」
チシャ猫:「最初の話に戻るにゃね」
GM:「いや。ここからが本題なんだ。呪術のルールなんだがね。君達が、『竜堂教授がノートPCの中に隠した宝物とは何だったのか』を『観測』できれば……『ノートPCの中の宝物』と『60億円のVコイン』を分割できるかもしれない」
カヤカ:わかったようなわからないような。
GM:「……そもそも、竜堂教授に『いずれVコインは60億円の価値を生む』という意識や欲望があれば、それを読み取った亡霊騎士との間に契約は成立しなかったはずなんだ。教授はあくまでも自分の個人PCを守るために契約を結んだはずなんだ」
紗綾:「きっと、ハードディスクの奥底に黒歴史日記があるんですよぅ」
チシャ猫:「日記や写真は情報が多すぎるし、その上時間をかけて探しても『何が大事と思っていたか?』がハッキリわかるとは思えないにゃよね」
柳沢:「絞り込むには竜堂教授に近しい人……詩織さんや、依頼人の軍治さんから話を聞くしかないだろう」
カヤカ:……結局、★9、★10を調査しろってことか。
秀史:そうなるな。
GM:「……長々とすまんかったな。健闘を祈る。俺に言えるのはここまで。あとは契約に従い、カネが尽きるまで亡霊騎士に力を突っ込むのみだ」
秀史:「話は分かった。命まで取られては寝覚めが悪い。もし俺たちがダメだったらそっちの貧乏巫女達に教授を呼ぶよう頼んでくれ」
GM:「清音ちゃんか。浄霊のエキスパートだな。進学で大変らしいが、頼らせてもらうとしよう」
チシャ猫:「結構機密的な情報があったにゃけどありがとにゃね。――本来なら尻拭いの金額を請求するところだけど、勘弁してあげるわ」
GM:「ああ、チシャ猫。あんたも大したもんだ。次があるなら味方になりたいね」
チシャ猫:「褒めても何も出ないにゃよ、ただ依頼があるならお仕事は受けるにゃ」
GM:「そうさな。ハッキングでカバーできないのが魔術、呪術の世界だ。この詫びは、次回の優先割引ってことにしてもらおう」
チシャ猫:「正直今回のデュラハン、神出鬼没で瞬間移動持ち、呪い的に嗅ぎつけらるのは、チシャ的に天敵も良いところだからにゃぁ」
GM:鷹揚な返事とともに、通信は切れました。
柳沢:「……無事を祈るよ」
チシャ猫:「まったくこの業界は奥が深いにゃね……」
柳沢:「やれやれ。『亡霊騎士』君もうっかりさんだねえ」
カヤカ:「うっかりで死にかけたくねえよ」
柳沢:「死ぬ理由なんて大体誰かのうっかりださ」
チシャ猫:「うっかりで死なないとしたら、他殺か自殺ってことになるからにゃぁ」
カヤカ:「それもやだなあ」
●第4ラウンド
●ファストアクション
次のラウンド、イニシアはこのようになった。
紗綾 最速(前回の手番放棄により最初に行動)
柳沢、秀史 12
カヤカ 10(1LPで振り足し)
デュラハン 7
チシャ猫 16→0(秀史の調査結果を待つため待機)
柳沢:今回はこんなもんで大丈夫だろう。
秀史:移動先が屋内なので高速移動はしません。
柳沢:一応『後方支援』。ミスティックでも30必要になったので、デュラハンの足止めが不可能になりつつあるなあ。
GM:じゃあ演出を。柳沢さんが歪めた合わせ鏡めいた無限ループの空間を無理やり突っ切り、デュラハンが現世に回帰する。ばりばりばりーん!
秀史:「力業にも程があるな」
GM:『……遠くは、ないな……』カヤカ君達の方に馬首をめぐらす。
柳沢:「なんの、出口にはうちのサムライガールが待ち受けている二段構えさ!」
GM:追跡を開始しようとしたところで紗綾さんのターン!
●紗綾のターン
紗綾:はーい。殴ります。ここはガツンと突っ込みます!『心眼』、『鬼神力』、『異界の力』!……命中5D+7でダメージが8D+17!
柳沢:待った、このエリアは露出が高い。その組み合わせだと一気に8溜まって割とピンチだ!
紗綾:露出?何それおいしいんですか?
一同:(爆笑)
カヤカ:最初っから諦めてる……(笑)。
紗綾:正直、手番の遅さの関係でほとんどリソース消費してないんですよね。ここは温存させてもらった分、一気にいきます!
柳沢:う、うむ。ならばEP8、SP13消費だ!
紗綾:『もののふが名乗りを上げずに何が戦じゃ!高らかに謳いあげい!』
GM:『……化生の臭いがするな……我と同じ、冥府の者か……!』
秀史:セイバーVSライダーって感じだなあ。
紗綾:私は化生じゃないですよぅ!といいつつ(ころころ)22で命中。
GM:『ガード』、(ころころ)15、中失敗だ。
紗綾:ではダメージを……8D6+17(ころころ)、クリティカルが入って44!!
チシャ猫:うひぃ。
柳沢:誤チェストでごわす。
秀史:介錯しもす!
紗綾:追加で1D、5点です。
GM:……君の豪剣は、戦車を率いる馬の1頭の馬体を両断した!ず ど ん ッ とか効果音が入る。
柳沢:両断……(絶句)。
GM:ばしゃあっ!と国道上に馬の血をぶちまけて、音を立てて道路上に転倒する亡霊騎士であった。足止めは成功だ!
紗綾:『まずは1頭仕留めたり!』
柳沢:「ほっ……相変わらず豪快だねえ」
秀史:「……馬の胴体の厚みがいくらあるかわかってるのか」
紗綾:というか、前から切りつけたから、縦に両断しているかと(笑)。
チシャ猫:「斬鉄剣って感じだにゃ?」
カヤカ:「……このまま倒しちゃったりできないか?」
GM:だが馬体はすぐに霞のように溶け、亡霊騎士本体の方に戻ってゆく。……次のターンには再生するだろう!
秀史:人災の世界の女子高生はバケモンばっかですね。
GM:「怪奇!馬を両断する女子高生!」完全に国道の怪談である。
紗綾:露出判定(ころころ)6、『露見』あなたの行為は、ちょっとだけ人に見られてしまった。まあ、次は気をつけよう。EP1蓄積。
秀史:おお、マクロ便利だなあ(笑)。
柳沢:「とはいえ、さすがにそろそろ足止めも限界だ。そろそろカギを見つけ出してほしいところだね」
●秀史のターン
チシャ猫:待機でシタナガの調査結果を待つにゃ。「ちょっと疲れたからティータイム。カヤカもコーヒー居るにゃ?」
柳沢:自販機にコインを投入するきぐるみ……。
カヤカ:「微糖で」
チシャ猫:「はいにゃー」今はスマフォかざしてチャラ~ン♪ですよ。
秀史:どうやって飲むんだ(笑)。
チシャ猫:専用の爪が出てきてプルタブをカシャっと。ストローを指してチュー。首に消えるチューブ状のストロー。
カヤカ:「……缶珈琲をストローってなんだかなあ」
秀史:では俺の手番だ。当初の予定通り、聞き込みエリアに『通常移動』。
GM:ほい、では君は事前情報の通り、竜堂家にたどり着いた。都内の静かな住宅街にある古い民家で、夜中だけど、窓に明かりが灯っているね。
紗綾:本当に良家のお嬢様だったんですねー。
GM:広いが古い家。家柄は良いんだが最近はそこまでお金には恵まれてない、という雰囲気だ。
柳沢:日本じゃ数学者の地位は低いからねえ……。
秀史:インターホンを押して「どうもー、チシャ猫に言われて参りました、三月兎ことシタナガでぇーっす」
チシャ猫:「意外とノリがいいにゃ?」
カヤカ:「いやー、あれやけっぱちだろ」
チシャ猫:「さすがプロフェッショナル。録音しておかなきゃ」
秀史:「相手によって口調を変えられなくて何が間諜か」
GM:「はーい!……あ、ごめんなさい、夜中にドアを開けてはいけないと言われているの。せっかくお茶会の用意をしたのに、ごめんなさい」
秀史:「あーそうだよねー。しっかりしてるねー。じゃあ、俺は2階に飛び上がるから、窓越しにお話しようか!イヤーッ!」(笑)
GM:「素敵!まるでお話の世界のようだわ兎さん!」
秀史:「はっはっは。兎が跳べなくてどうしますかお嬢さん」
紗綾:ノリノリですね。本当に。
秀史:内心で(チシャ猫てめええぇぇっ!)って思ってる(笑)。
GM:「いいわ、お話しましょう!どんなお話をすればいいかしら?」
秀史:「……まずは君のお父さんが遺したノートPCについてなんだけど。お父さんはその中に『とても大事なもの』を入れていたらしいんだ。それがなんなのか、わからないかな?」
GM:「やっぱりそうなのね!おじさまもそう言っていたわ!お父さんのパソコンはとても大事なものだ。これはいずれすべてお前のものになる。でも今はまだ、その時ではないって」
柳沢:ふむ……。しかしこの幼女から何が聞き出せるのだろうか?
チシャ猫:とりあえず見守る構え。
柳沢:いやあ、正直、この子にPC渡せば万事解決だと思ってたんだ(苦笑)。
カヤカ:終わってくれないんだよなあ。てか忘れかけてるけど、マダラもいるし。
秀史:「大事な物、というのはお金なのかな?」
GM:「お金……、そうね、おじさまが言っていたわ。えっとね、『君にはお父さんが残してくれたお金がある。もう少し時間が経てば、今後誰に恥じることなく、生きていくことが出来る」って」
秀史:誰に恥じることなく、ねぇ……?
GM:「知ってる通り、おじさまはとても良い人なのよ。お父様ともとっても仲が良かったし」
柳沢:うーん。依頼人とこの子の関係は、意外と良好っぽいねえ。
GM:……君が彼女と会話をした結果、得られた情報は下記のようなものだった。
★9済
・竜堂詩織は竜堂教授の一人娘。
・本来ノートPC、およびそこに収められたVコインはすべて彼女のものだ。
・だが彼女は身寄りのない小学生であり、その財産は唯一の肉親である軍治剛介の管理するところとなるだろう。
★10「軍治剛介の秘密」が開放される。
★10 「軍治剛介の秘密」
今回の事件の発端は軍治剛介だ。だが彼の思惑はどうも掴み難い。調査し、彼の真意に迫れ。
挑戦条件:
どこからでも挑戦可能。
エリア:「聞き込みエリア」に居るPCは判定に+1D
判定終了後、PCの誰かが「聞き込みエリア」に移動することで達成となる。
達成値:12→7
目標値:
サーチャー:11→7 公式情報からの推理
アウトサイダー:10→6 裏情報をあたる
ビジネス:9→5 経済状況を調査
ネゴシエーター:11→7 交渉し聞き出す
他:15→11
秀史:……色々聞いてみたんだが、結論として「軍治剛介に合わないと話の全体像が見えない」ということだったな。
紗綾:むぅ、なかなか核心がつかめないですぅ。
柳沢:色々事態が錯綜してるんでまとめると、『PCを軍治ないし詩織ちゃんに渡せば依頼完了』『しかし、PCを渡すとデュラハンに襲われるためこのままでは渡せない』『それを解く鍵を探している』という状況だよね、我々。
秀史:……まず前提として、Vコインの所有権は詩織ちゃんのもの。管理するのは軍治。では、詩織ちゃんが『不幸な事故』でお亡くなりになったら所有権は誰のもの?……つまり、教授がすさまじい執念で守りたかったものは、詩織ちゃん本人。
カヤカ:「嫌すぎるなあその予想ッ!」
柳沢:「……自分の妹の、幼い娘を手にかけてまでそこまでする人だとは、おぢさん思いたくないねえ」
秀史:「60億だぞ。倫理も理性も吹き飛んでも何もおかしくないさ」
柳沢:「二つ、反論があるよ。一つ、教授が死んだ時、Vコインが暴騰することは解っていなかった。二つ、教授のPCに残っていたファイル名『剛介、桂子、詩織。我が家族』……これは、教授が軍治も家族とみなしていたということにはならないかい?もちろん、軍治が心変わりして今、そういう計画を練っている可能性は否定できないんだけど」
秀史:「……そうだよな。流石に邪推が過ぎるとは思う。結局のところ、軍治氏に会えてないから何とも言えないんだよな」
柳沢:「ま、まずは軍治氏に会ってからでも遅くはないだろうさ」
秀史:「だな。早とちりしてしまった。会ってもいない人にタイヘン・シツレイな真似を」
GM:君達がインカムで相談していると「ごめんなさい、もうお休みの時間みたい」と詩織さん。
秀史:「そうだね、長々とお話ししてごめんね」
GM:「またお会い出来るかしら。今度はチシャさんと、おじさまと、四人で」
秀史:「勿論さ!」ベランダから飛び降り、竜堂邸を後にします。
柳沢:でもいまいち真相が見えないなあ!
GM:ちなみに!結構クリティカルなヒントを言っているんだが!スルーされたので!良しとしましょう!
柳沢:おやあ、どこだどこだあ?
カヤカ:あとで読み直そう……(笑)。
GM:まあ、そこまで派手な真相ではありません。基本的には調査判定を進めていけば全貌が見えるようになっております。というところで、次回最終日をお待ち下さい!
GM:それでは時間になりましたのでー、第三話、再開しまーす!
一同:よろしくですー。
チシャ猫:あ、サーバーに人災ダイスボット入れましたですよ。
柳沢:これで判定が楽になる……!
GM:おお、これが噂の人災ダイスボット!楽!!!ありがとうございます!
チシャ猫:お礼は作成者の紗綾さんに!
紗綾:導入ありがとうございますー。
GM:助かりますです。
紗綾:いえいえー。採用していただきありがとうです。
●第3ラウンド
GM:君達はマダラ部隊を排除し、厄介な『デュラハン』を崖下に叩き落とし、とりあえずは一時の安全を確保した。
柳沢:1ラウンドだけの猶予だけどね。
秀史:マダラはフェードアウトしたけど、どこに消えたのやら。
GM:しかし、このまま当初の目標であったセーフハウスに逃げ込んでも、任務の達成は難しいかもしれない。情報収集、そしてデュラハンとの駆け引きが必要となる……!!ということで、イニシア。まずはデュラハン……(ころころ)あ、回った。
一同:またかよ!?
秀史:ここは何としても先手を取らないと。足止め前に移動されたら終わりだ。
カヤカ:今のうちに距離を稼ぎたい!
柳沢:足止めしつつ、教授のお嬢さんとコンタクトもとらないと。忙しいねえ。
結果、下記のようになった。
柳沢 20(LP2点使用)
デュラハン 18 (遅延により攻撃は8)
秀史 15
チシャ猫 14
カヤカ: 14
紗綾 8
●ファストフェイズ
GM:それではファストアクションお願いします。
秀史:はーい。インターチェンジまで高速移動します。PPが……。
カヤカ:PPがッギリギリッですッ!
柳沢:そろそろヤバいね。
チシャ猫:後ろに乗っているだけなので心苦しい。「ごめんねカヤカ。でもあてにしてるからね」
柳沢:猫くんのPP消費も相当なものだよ。
GM:高速移動了解。君は崖下のデュラハンを見やりつつ、インターに向けて移動。
柳沢:で、デュラハン君は戻ってくるんだよね?
GM:はい。皆さんのファストフェイスが終わった瞬間、崖下の亡霊騎士がふっ、と霧のように消えて――落下する直前の道路に復帰する。かぽかぽかぽ……と周囲を見回し。やがて何かを嗅ぎつけたのか、山道の方へ馬首を巡らす……!
柳沢:「やれやれ、地獄の果てまで追いかけてくるねえ!」
●柳沢のターン
GM:ではいよいよ、おじさんのアクション開始だ。
柳沢:「そうはいかないよ! 」っと、ミスティックで判定。妖精縛りの呪言を唱えて足止めを試みる!
チシャ猫:おじさんがカッコイイ。
柳沢:……ちょっと不安なので、猫さん『アドヴァイス』もらえる?(笑)
チシャ猫:あ、はぃ。例によって『偽情報』で軽減。
柳沢:ありがとう! 自分でもPP3を消費して、5D+6で(ころころ)23!
秀史:おおー!
紗綾:キッチリ成功ですね!
GM:……亡霊騎士の周囲を霧が包み、空間を歪める。フェアリーリング、妖精たちが作る踊りの輪が生み出す惑わしの迷宮に囚われ、魔性でさえもしばらくはその動きを止めざるを得ない。
柳沢:「……ふう、なんとか仕事はできたが、次は望み薄だ」……ゲーム的に難易度あがるからね!(笑)「早く教授のお嬢さんとのコンタクトを頼むよ!」
秀史:「任せておけ」
柳沢:ってことで、副動作で高級傷薬使用、SPを29点『治療』して終わりです。
カヤカ:流石に安定してるなあ。
柳沢:いや、治療得意なのは天美の方で、おじさんはそんなでもないよ。
●デュラハンのターン
GM:デュラハンのターンだけど、先程のおじさんの惑わしによりスタン。『……宝を……持ち去ったものは……何処か……』
チシャ猫:「にゃ、こわいこわい」
柳沢:「さあて、今はどこ吹く風やらで。東か西か、南か北か」
GM:『……構わぬ……。城壁の奥であろうと……海を隔てた異国であろうと…………魂のみが通れる異界であろうと…………、我が鎌はどこまでも追い……盗人が首を刈り穫る……』
チシャ猫:「異界でも関係ないとか怖いこというにゃあ」
秀史:「デュラハンとて異界の存在だからな。適応するのは早いだろう」
チシャ猫:「せめて人間の常識の範囲内で追いかけてきてほしいんだにゃ?」
紗綾:「というか、喋れたんですね……」
柳沢:「まあまあ、そう急ぎなさんな騎士さんや。もちっとおぢさんの遊びに付き合ってちょーだいよ!」などと軽口を叩きながらも高速結印で足止めを続けるおぢさんでした。
GM:『……何処也……何処也……』と呟きながら、亡霊騎士は合わせ鏡のように捻じ曲げられた異空間の扉を次々と進んでゆく……という演出で。
秀史:蚊帳吊狸か!
カヤカ:「宝箱はこっちにあるんだけど、コレ宝箱なのか、宝の鍵なのやら」
●秀史のターン
秀史:インターから『侵入移動』しまーす……。PPが……。
カヤカ:ああっ、二サンの財布がッ!
チシャ猫:厳しい……。
柳沢:侵入移動のコストは重いなあ……。ウチのチーム侵入移動が楽になれる子がおらんからなあ。
秀史:とはいえ近況表で経費+1Dが出た俺が行くのが適任。
GM:君は背に腹は代えられぬと、高速を突っ切る。コスト度外視で各種有料道路の最短を突っ切り、都内に帰還した。
秀史:もう戦線には復帰しない方向で。副動作でSP治療、高級傷薬使用で9点。。怪しげな黒い丸薬をかみ砕いて精神統一。
カヤカ:「あれ、二さんその丸薬はドコで……」
秀史:「とある神社でお裾分けしてもらったものだが……いるか?」
カヤカ:「絶対いらねえッ!」
紗綾:「おいしそうですー」
●カヤカのターン
GM:同時のカヤカくん、もしくは猫さんですが。
カヤカ:オレは主動作で市街地へ移動。副動作で自身のHPを治療しておく。
GM:おっと、市街地ルートを選択しますか。
柳沢:不穏になるようなこと言うなよう!(笑)。
カヤカ:山側に行くとおじさんと紗綾さんに合流しにくくなるんだよなあ。
チシャ猫:加えて、山側に行ってもデュラハンさん瞬間移動してきちゃいますしね……まずかったかにゃ?
GM:いえいえ、山道側に設定したイベントが日の目を見ることがなさそうなだけでちょっと残念というだけです(笑)。
カヤカ:個別にイベントあったのか……。
GM:おそらくもう使う事はないだろうから言っちゃうと、ガードレールが途切れてるところから大ジャンプ、車体ダメージの代わりにノーコスト移動とかありました。
秀史:どんなレースゲームですか!(笑)
カヤカ:またグロム壊れるだろそれっ!?
紗綾:まあ、すでに何でもありのレースゲームという感じがしなくもないですが。
GM:ちなみに今回の元ネタの一つはマリ◯カートです。
カヤカ:「そろそろ中型免許も欲しいんだけどよー」
秀史:「カヤカもカワサキに乗り換えよう」
GM:君達は再度Uターン、市街地に移動した。
カヤカ:抜け道突っ走って通常移動、PP消費はなしっ、今はすごいありがたい!!
秀史:動きだけ見るとすっごい右往左往してるな(笑)。
GM:途中、軽自動車で足止めしている柳沢さん、紗綾さんとすれ違いになるね。
柳沢:「よっ、二人とも。元気そうで何より。……ここはうちらでなんとかしてるから、距離とっといておくれ~」
カヤカ:「おう、足止め任せる!」
チシャ猫:「ごめん、大変だと思うにゃけど、あてにしてる!」
紗綾:「そっちはがんばって逃げてくださいー」
カヤカ:「あんまりカッコつかないけど、もっかいアレ食らうのは勘弁だぜ……」と言いつつ再度HP治療。(ころころ)12点回復、ずいぶんマシになってきた!
..●チシャ猫のターン
チシャ猫:ではPCを開けちゃいましょう。素のハッカーで判定。5D6+13で(ころころ)41!
柳沢:ぶっこぬいたねえ!
チシャ猫:これで解読完了のはず。「さーて、お宝ちゃーん、どこですにゃー」
GM:……君はついに暗号解析を完了した。複雑怪奇な数式による暗号化で守られていたが、それを解除してみれば、中身はごくごく普通の個人用PCだ。エクセルやワード、数学の検算用の専門的なソフト。そして……Vコイン。
紗綾:おおー、ついに。
カヤカ:あるのか60億!
GM:君ならバイナリデータを観るだけで確信できる。これは本物の、電子貨幣としてのVコインだ。金額も、たしかに現在の相場で60億円に相当するだろう。
秀史:本当に60億あったのかー。推理は外れだったな。
紗綾:「60億。何年分の電気代とガス代でしょう……」
チシャ猫:「電気とガスどころか、一般人の人生の全経費が余裕で10回以上回せるんだにゃ」
柳沢:「……紗綾君は、たまにはウチに飯食いにきてもいいからね?」
紗綾:「わーい、ありがとうですー。あ、あの、持ち帰り用のタッパーも持っていっていいですか?」
柳沢:「好きなだけお食べ……!」(涙)
秀史:「食い物なら、熊はちょっと臭みがあるが旨いぞ。狙ってみたらどうだ」
紗綾:『ほほう、熊か、あれは肝が良いぞ肝が!』
チシャ猫:「都会で熊の話はちょっと。せめて猪なんだにゃー」
紗綾:「そっか、山で取ってくれば良いんですね!修行にもなって一石二鳥です!」
カヤカ:「熊も猪も美味いよなぁ。あー、夜中にそう言う話やめてくれよ!」
柳沢:「……まあ、狩猟採集民達の珍味自慢はおいといて。これで猫さんの仕事は半分解決だね。後はそれを無事に届けられるかなんだけど」
チシャ猫:「Vコインはあったにゃ、けど本命ちゃんはこれじゃないにゃよね?」と漁る漁る漁る。
GM:竜堂教授はPCにまとめて保管しておくタイプと思われる。メール、日記、写真。最近ではクラウドに上げておく人も多いが、彼はハードディスクにしまい込んでいたようだね。片っ端から検索をすすめる中、君はちょっとした日記を見つけたよ。
チシャ猫:「ふーむふむふむー?」
GM:そこにはタイトルが一つ。――『剛介、桂子、詩織。我が家族』
チシャ猫:「にゃにゃーん。……詩織ちゃんにゃねー」
GM:ということで、君はデータ解析が終了しました。あとはこのデータをどうにか依頼人に安全に届けられれば任務達成です。
柳沢:「猫さん、『ミネルヴァの梟』で詩織さんとの」
チシャ猫:「コンタクトも繋いでおくにゃー」
柳沢:先に言われてしまった(笑)。
カヤカ:「で!あの首なしどうにかなりそうなのかよ?」
チシャ猫:「デュラハンの解呪方法までは書いてないにゃねー、ちょっとがっかり」
柳沢:「セオリーなら、正統な後継者に渡すことで、契約は破棄されるはずだけど」
チシャ猫:「こう『我が家族』の中にチシャの名前入れたら襲われなくなったりとかしないかにゃー」(笑)
GM:ほい、ということで★1が完了になりました。
★1
竜堂教授の遺品のPCの解析が完了した。
結局の所、それは彼のごく個人用のパーソナルなPCだった。
中にあったのはビットコインのデータ、そして数学解析用のプログラム、
個人的な日記。
タイトルは『剛介、桂子、詩織。我が家族』
★10 軍治剛介の秘密
達成値-5
目標値-4
チシャ猫:★10『軍治剛介の秘密』って書いてあるんだけど。
秀史:まだ★10はオープンになっていないな。
GM:はっはっは、★1が予想以上に早くすっぱ抜かれたから順番が狂った(笑)。
チシャ猫:『ミネルヴァ』使った二重調査はちょっと反則気味かもにゃね。
柳沢:なんだよ秘密ってぇ。「あの世で俺にわび続けろ軍治ィィィィィ!」みたいなこと書いてあったら後味悪すぎんだけどもおぉぉ(笑)。
秀史:遺品整理で横領だの浮気だの発覚することはよくあるからなあ(しみじみ)。
カヤカ:そういうドロッドロの裏事情やるならもっと落ち着いた時にっ!
紗綾:お馬さんをけしかけているのが関係者の誰かであるなら、むしろドロドロはあってしかるべきでしょうけど……問題はお馬さんそのものは、教授が契約したものってことですよねえ。
柳沢:ふぅむ、これは★9で娘さんとコンタクトを取ると★10が開く、ってことで良さそうだね。
チシャ猫:というわけで追加アクション、詩織さんにアポイントメンツ。
秀史:娘さんと会う前に日記の詳細は読めないのだろうか?
GM:ういす、まだです。演出としては、デジタルデータは一瞬で解析できたけど、テキストや写真はいちいち目を通している時間がない、というイメージで。
カヤカ:ワード検索かけようにもキーワードすら不明だからなあ。
チシャ猫:『ミネルヴァ』のみ使用、ハッカーで(ころころ)33、OK!
柳沢:おそろしや!
チシャ猫:では詩織さんの電話に直接コール!どうやって調べたかは内緒にゃ★
カヤカ:もう突っ込まない、もういちいち突っ込まないぞー。
GM:『はい、もしもし。竜堂です』
チシャ猫:「こんにちは、突然のお電話すいません。CCC所属のチシャ猫と申します」
秀史:「猫がきちんと喋ってる……だと……!?」
柳沢:いや待て、チシャ猫って名乗りは全然きちんとしてない(笑)。
カヤカ:偽名でもよかったんじゃないかなあ!
紗綾:そもそも、CCCと言って通じる相手なのかどうかと言う問題も。
チシャ猫:「竜堂教授のPC調査を現在依頼されているのですが、その件について質問が……」
GM:「まあ、チシャ猫?ふしぎの国のアリスの?」だいぶ幼い感じですね。
柳沢:幼い……? 幾つなんだ詩織さん?
GM:小学校低学年ですな。
紗綾:みんなー、GMが大好きなようじょが出たよー(笑)。
GM:(ぽっと出のNPCの裏を勘ぐられたりするのが面倒な時は幼女が一番)
チシャ猫:おや。「あ、そうですにゃー。アリスのチシャ猫ですにゃー」
GM:「まあ、お父様のパソコンを調べてるのね!剛介おじさまのお友達かしら?」
紗綾:なんでしょう、この上流階級感は!
チシャ猫:「お友達じゃにゃいですけど、お仕事で調べさせてもらってますにゃ」
GM:「それはとてもステキね!チシャ猫が私に会いに来てくれるのかしら?」
チシャ猫:聡い子だにゃ。「僕は残念ながら調査で離れられないので、代理の三月兎がそちらに行きますにゃー」
GM:「大変!お茶の用意をしなきゃ!夜更かしはだめってお父様にもおじさまにも言われていたけど、今夜は特別ね!」
チシャ猫:「ではそちらに直接お伺いします。よろしくお願いしますにゃー」
GM:「ええ、お待ちしています!」
チシャ猫:電話を切ります。「……というわけでお茶用意してくれるらしいので、三月兎さん、GO!」
秀史:「誰が三月兎だ」
一同:君だ!(笑)
秀史:(聞こえないふり)
柳沢:ってことは、おじさんはマッドハッターってところかな?
チシャ猫:カヤカは白兎で、紗綾さんはなんだろ。
秀史:ハートの女王?
GM&チシャ猫&カヤカ:ジャバウォック?
紗綾:「力が欲しいか!!」(笑)
柳沢:みんなARMSに引きずられすぎだよ!(爆笑)
GM:これで調査は完了。ゲーム的には秀史さんがエリアに到達した時点で自動的にイベントクリアとなります。
秀史:……TRPG歴はそれなりに長いけど、幼女を言いくるめて鍵開けさせるのは初めてだよ(苦笑)。
●紗綾のターン
GM:さて、しんがりは紗綾さん!
柳沢:……これ、やれることなくないかい?
紗綾:「はい!殴れるモノがありません!」『ワシで殴るな!斬らんかい!』
柳沢:今のうちに次のラウンド分の殴り溜めが出来たらなあ。
GM:そうねえ。対デュラハン限定で、今回手番を放棄して『待ち構える』ことにして、次ラウンド最速で動けるとしても良いです。
柳沢:……それはとってもありがたいぞ!
チシャ猫:紗綾さんが早く動けるのは非常に助かる!
カヤカ:よっしゃ高速移動しなくてもなんとかなるかもッ!お財布ーっ!
紗綾:じゃあ、チャージして待ってます。ちゅぃーん、ちゅぃーん、ちゅぃーん!
GM:これでこのターン、全員行動終わりだね。ではちょっとしたイベントが発生する。
柳沢:おや?
GM:『あー。……もしもし。えーと、CCCの『カミカゼ・ガール』だったか?』君達の共有回線に通信だ。
紗綾:「はい、どちら様でしょう?」
カヤカ:通信割り込みに良い思い出がないぜ……。
柳沢:まあ、マダラしかおらんよね。
チシャ猫:逆探逆探!今度こそ尻尾をつかむにゃ。
GM:「やあ。藤村くんの通信を借りて話をさせてもらっているよ。通り名は『亡霊騎士』なんだが……。ま、あんたらが相手しているアレのマスターと思ってもらえば間違いない」
チシャ猫:「にゃっ!?」
柳沢:あれっ、マダラじゃなかった!?
●コンタクト
思わぬ人物の登場に、騒然とする一同。
紗綾:「はぁ、この節はどうもですぅ。私はイヤなんですけどぉ、なかなか強くて大おじいちゃんが大喜びしていますぅ。敵さんですか?」
GM:「……言っとくが俺は別にCCCと敵対関係じゃない。何度か一緒に仕事したこともある」
秀史:そう言えば藤村さんもそう言ってたな。
GM:「その縁があって、藤村くんを紹介してもらって泣きついたってわけだ」
チシャ猫:「……泣きついた、にゃ?」
紗綾:「泣きつかれた、ではなく?」
カヤカ:「もしかして、暴走してる、とか言うなよ!?」
GM:「……『スタンガン』の兄ちゃんの言うことが半分当たりだ」
カヤカ:やだー!!殴っても止まらないやつじゃんそれやだー!!(爆笑)
紗綾:『カカカ、ならばみじん斬りにすれば良かろう!』
チシャ猫:「それが出来ないから困ってるにゃよね……」
柳沢:「んー。とにかく、詳しく聞かせてくれるかな?」
GM:「この『亡霊騎士』の術は契約商売なのさ。依頼人が宝物を守る『保険料』を払い、何かあれば『亡霊騎士』が発動し宝を守る。宝の価値が高ければ高いほど亡霊騎士は強くなるが、その分、俺が支払うコストも大きい。だから、事前に依頼人と相談し、宝物の価値を見極めた上で『保険料』を算定、契約するんだ」
柳沢:「ははあ、わかった。契約後にVコインの価値が暴騰したせいで、当初の想定以上の代価を支払わねばならなくなったんだね?」
GM:「その通り。教授と契約を結んだときは、ごく個人的なデータと、オンライン銀行口座の情報、あとはよくわからん電子貨幣が少々、のはずだった。だからまあ、そこそこのお値段で契約を結んだんだが……」
秀史:「十分な保険料をもらってもいないのに、デュラハンを動かすために法外なコストを払わなければいけない状態になったと言うことか」
GM:「ああ。現実は君らが直面しているとおりさ。60億円のお宝を守るため、ウチの亡霊騎士は魔力をフル稼働。現に今も俺の倉庫にある宝石や魔道具がパカンパカン景気良くぶっ壊れていってやがる」……ゲーム的には、強制的に毎ターンPPを払わされているようなもんです。
秀史:「で、それに対応するために、我々も経費が嵩んでいってると」
紗綾:「お互いしたくもないのに札束でたたき合っている状況なんですねぇ……」
チシャ猫:「ハハハ、笑うにゃ」
カヤカ:「どれくらいで全部ぶっ壊れて止まるんだ?燃料切れを狙えるのか?」
柳沢:「最終的には術者の命を持っていくんじゃないかな」
カヤカ:「……うわ、それは後味悪いからやめとく……」
チシャ猫:「というかそもそも止められないのかにゃ?」
GM:「答え。止まらない。金が払えなかったら、来世分までツケを払わされるだろうな」
カヤカ:「来世ェ!?」
チシャ猫:「!!!???さ、紗綾ちゃん、もしかして前世でなにか借金してるにゃ?」(爆笑)
紗綾:「わ、私は何も悪いことしてないですよぅ!」
カヤカ:「お前ド失礼なコト言ってるからな猫!?」
紗綾:「そんなこと行ったら全ては大おじいちゃんから始まっているんですし……」
柳沢:延々業を積み続けてんだな、この爺さんが……。
紗綾:『ワシか!?ワシのせいか!?』
一同:(頷く)
秀史:「前世でどんな悪行したら刀に生まれ変わるんだろうな」
紗綾:『んー、そう言えば、神だか仙人だかを自称する左道を叩っ斬った時、『末代まで~』とかなんとか言っておったかのー』
チシャ猫:爺さん、ヤバイにゃ……。
紗綾:『なーに、八百万の一柱や二柱、どうと言うことはあるまいに。やはり斬るなら唯』「わー、おおおじいちゃん、それ以上はダメですー!」
秀史:「……話を戻して、だ。俺たちにこうしてコンタクトをしてきたということは、何某かの解決策があるのだろう?」
GM:「……整理しよう。まず、俺から止めることは出来ない。亡霊騎士の強さは『契約』を遵守することによって産まれる。使用主であっても、一度成立した契約を反故にすることは許されない」
柳沢:「契約を解除するには『本来の相続人に渡す』が正道だと思うんだけどね」
GM:「今回の問題は正直俺の迂闊もある。少額取引だからってのと、他の仕事で手が回らなかったんで契約を曖昧にしてしまったんだ。……具体的には、教授が死亡したときの所有権を明確に定めていなかった」
柳沢:ダメっダメじゃんっ!!(笑)
秀史:少額取引だとよく起こるんですよ。相談費用のほうが高くつくとかで。
GM:「……そして、不慮の事態が、三つ立て続けに起こった。一つは、Vコインの暴騰。これは君達も知っての通りだ。二つ、教授が急逝したこと。Vコインの暴騰と重なったために、細かい契約を定め直すことができなかった」
紗綾:「そこまでは知っています。三つ目はなんですか?」
GM:「そう、三つ目。これが一番の問題だ。『亡霊騎士』に、娘さんへの遺産の相続を認めさせることができなかったんだ」
チシャ猫:「確かに相続って概念は法律的なものだけど。電子マネーの価値を測れるならそれぐらいサービスして理解してくれてもいいと思うんだけどにゃ?」
カヤカ:「法律抜きにしたって、親の財産を子が相続するのは変じゃないだろう?」
GM:「…………そこらへんについては、俺の口からは詳細は言えん。守秘義務に抵触するからな」
紗綾:んん?相続の手続きに問題があったってことですかね?
チシャ猫:自分達で調べろってことかにゃ。
秀史:「じゃあVコインの所有権は未だ教授が持ってるってことか」
カヤカ:「死んだ相手にどうしろってんだ……」
秀史:「……教授の霊を降ろして所有権を移譲させた方がいいんじゃないか?ウルリッヒにはそういうの得意な貧乳巫女がいただろう」※小説6話参照
カヤカ:貧乏貧乳巫女さん好きです。
柳沢:いい手だと思うけど、この場合時間がないよねえ。
GM:「……俺の口から言えるのはここまでだ。これでも仕事だからな。亡霊騎士を倒してくれ、と口に出すわけにはいかん。だが一つ、言えることがある。俺が契約したのは、あくまでも『教授のノートPC』だ」
柳沢:「データをコピーしてPCを廃棄しろってことかい?」
チシャ猫:「データをUSBメモリにでも退避させて、空っぽのPCをデュラハンに渡すのは可能、だけど。それでデュラハンが納得するかにゃ?っていう」
GM:「それだけではおそらくダメだろう。呪術的な話なのだが……そのままでは亡霊騎士はVコインもノートPCの一部と思い続け、合わせて取り返そうとするだろう」
柳沢:「困ったねえ。それじゃあ状況に変化はなしか」
チシャ猫:「最初の話に戻るにゃね」
GM:「いや。ここからが本題なんだ。呪術のルールなんだがね。君達が、『竜堂教授がノートPCの中に隠した宝物とは何だったのか』を『観測』できれば……『ノートPCの中の宝物』と『60億円のVコイン』を分割できるかもしれない」
カヤカ:わかったようなわからないような。
GM:「……そもそも、竜堂教授に『いずれVコインは60億円の価値を生む』という意識や欲望があれば、それを読み取った亡霊騎士との間に契約は成立しなかったはずなんだ。教授はあくまでも自分の個人PCを守るために契約を結んだはずなんだ」
紗綾:「きっと、ハードディスクの奥底に黒歴史日記があるんですよぅ」
チシャ猫:「日記や写真は情報が多すぎるし、その上時間をかけて探しても『何が大事と思っていたか?』がハッキリわかるとは思えないにゃよね」
柳沢:「絞り込むには竜堂教授に近しい人……詩織さんや、依頼人の軍治さんから話を聞くしかないだろう」
カヤカ:……結局、★9、★10を調査しろってことか。
秀史:そうなるな。
GM:「……長々とすまんかったな。健闘を祈る。俺に言えるのはここまで。あとは契約に従い、カネが尽きるまで亡霊騎士に力を突っ込むのみだ」
秀史:「話は分かった。命まで取られては寝覚めが悪い。もし俺たちがダメだったらそっちの貧乏巫女達に教授を呼ぶよう頼んでくれ」
GM:「清音ちゃんか。浄霊のエキスパートだな。進学で大変らしいが、頼らせてもらうとしよう」
チシャ猫:「結構機密的な情報があったにゃけどありがとにゃね。――本来なら尻拭いの金額を請求するところだけど、勘弁してあげるわ」
GM:「ああ、チシャ猫。あんたも大したもんだ。次があるなら味方になりたいね」
チシャ猫:「褒めても何も出ないにゃよ、ただ依頼があるならお仕事は受けるにゃ」
GM:「そうさな。ハッキングでカバーできないのが魔術、呪術の世界だ。この詫びは、次回の優先割引ってことにしてもらおう」
チシャ猫:「正直今回のデュラハン、神出鬼没で瞬間移動持ち、呪い的に嗅ぎつけらるのは、チシャ的に天敵も良いところだからにゃぁ」
GM:鷹揚な返事とともに、通信は切れました。
柳沢:「……無事を祈るよ」
チシャ猫:「まったくこの業界は奥が深いにゃね……」
柳沢:「やれやれ。『亡霊騎士』君もうっかりさんだねえ」
カヤカ:「うっかりで死にかけたくねえよ」
柳沢:「死ぬ理由なんて大体誰かのうっかりださ」
チシャ猫:「うっかりで死なないとしたら、他殺か自殺ってことになるからにゃぁ」
カヤカ:「それもやだなあ」
●第4ラウンド
●ファストアクション
次のラウンド、イニシアはこのようになった。
紗綾 最速(前回の手番放棄により最初に行動)
柳沢、秀史 12
カヤカ 10(1LPで振り足し)
デュラハン 7
チシャ猫 16→0(秀史の調査結果を待つため待機)
柳沢:今回はこんなもんで大丈夫だろう。
秀史:移動先が屋内なので高速移動はしません。
柳沢:一応『後方支援』。ミスティックでも30必要になったので、デュラハンの足止めが不可能になりつつあるなあ。
GM:じゃあ演出を。柳沢さんが歪めた合わせ鏡めいた無限ループの空間を無理やり突っ切り、デュラハンが現世に回帰する。ばりばりばりーん!
秀史:「力業にも程があるな」
GM:『……遠くは、ないな……』カヤカ君達の方に馬首をめぐらす。
柳沢:「なんの、出口にはうちのサムライガールが待ち受けている二段構えさ!」
GM:追跡を開始しようとしたところで紗綾さんのターン!
●紗綾のターン
紗綾:はーい。殴ります。ここはガツンと突っ込みます!『心眼』、『鬼神力』、『異界の力』!……命中5D+7でダメージが8D+17!
柳沢:待った、このエリアは露出が高い。その組み合わせだと一気に8溜まって割とピンチだ!
紗綾:露出?何それおいしいんですか?
一同:(爆笑)
カヤカ:最初っから諦めてる……(笑)。
紗綾:正直、手番の遅さの関係でほとんどリソース消費してないんですよね。ここは温存させてもらった分、一気にいきます!
柳沢:う、うむ。ならばEP8、SP13消費だ!
紗綾:『もののふが名乗りを上げずに何が戦じゃ!高らかに謳いあげい!』
GM:『……化生の臭いがするな……我と同じ、冥府の者か……!』
秀史:セイバーVSライダーって感じだなあ。
紗綾:私は化生じゃないですよぅ!といいつつ(ころころ)22で命中。
GM:『ガード』、(ころころ)15、中失敗だ。
紗綾:ではダメージを……8D6+17(ころころ)、クリティカルが入って44!!
チシャ猫:うひぃ。
柳沢:誤チェストでごわす。
秀史:介錯しもす!
紗綾:追加で1D、5点です。
GM:……君の豪剣は、戦車を率いる馬の1頭の馬体を両断した!ず ど ん ッ とか効果音が入る。
柳沢:両断……(絶句)。
GM:ばしゃあっ!と国道上に馬の血をぶちまけて、音を立てて道路上に転倒する亡霊騎士であった。足止めは成功だ!
紗綾:『まずは1頭仕留めたり!』
柳沢:「ほっ……相変わらず豪快だねえ」
秀史:「……馬の胴体の厚みがいくらあるかわかってるのか」
紗綾:というか、前から切りつけたから、縦に両断しているかと(笑)。
チシャ猫:「斬鉄剣って感じだにゃ?」
カヤカ:「……このまま倒しちゃったりできないか?」
GM:だが馬体はすぐに霞のように溶け、亡霊騎士本体の方に戻ってゆく。……次のターンには再生するだろう!
秀史:人災の世界の女子高生はバケモンばっかですね。
GM:「怪奇!馬を両断する女子高生!」完全に国道の怪談である。
紗綾:露出判定(ころころ)6、『露見』あなたの行為は、ちょっとだけ人に見られてしまった。まあ、次は気をつけよう。EP1蓄積。
秀史:おお、マクロ便利だなあ(笑)。
柳沢:「とはいえ、さすがにそろそろ足止めも限界だ。そろそろカギを見つけ出してほしいところだね」
●秀史のターン
チシャ猫:待機でシタナガの調査結果を待つにゃ。「ちょっと疲れたからティータイム。カヤカもコーヒー居るにゃ?」
柳沢:自販機にコインを投入するきぐるみ……。
カヤカ:「微糖で」
チシャ猫:「はいにゃー」今はスマフォかざしてチャラ~ン♪ですよ。
秀史:どうやって飲むんだ(笑)。
チシャ猫:専用の爪が出てきてプルタブをカシャっと。ストローを指してチュー。首に消えるチューブ状のストロー。
カヤカ:「……缶珈琲をストローってなんだかなあ」
秀史:では俺の手番だ。当初の予定通り、聞き込みエリアに『通常移動』。
GM:ほい、では君は事前情報の通り、竜堂家にたどり着いた。都内の静かな住宅街にある古い民家で、夜中だけど、窓に明かりが灯っているね。
紗綾:本当に良家のお嬢様だったんですねー。
GM:広いが古い家。家柄は良いんだが最近はそこまでお金には恵まれてない、という雰囲気だ。
柳沢:日本じゃ数学者の地位は低いからねえ……。
秀史:インターホンを押して「どうもー、チシャ猫に言われて参りました、三月兎ことシタナガでぇーっす」
チシャ猫:「意外とノリがいいにゃ?」
カヤカ:「いやー、あれやけっぱちだろ」
チシャ猫:「さすがプロフェッショナル。録音しておかなきゃ」
秀史:「相手によって口調を変えられなくて何が間諜か」
GM:「はーい!……あ、ごめんなさい、夜中にドアを開けてはいけないと言われているの。せっかくお茶会の用意をしたのに、ごめんなさい」
秀史:「あーそうだよねー。しっかりしてるねー。じゃあ、俺は2階に飛び上がるから、窓越しにお話しようか!イヤーッ!」(笑)
GM:「素敵!まるでお話の世界のようだわ兎さん!」
秀史:「はっはっは。兎が跳べなくてどうしますかお嬢さん」
紗綾:ノリノリですね。本当に。
秀史:内心で(チシャ猫てめええぇぇっ!)って思ってる(笑)。
GM:「いいわ、お話しましょう!どんなお話をすればいいかしら?」
秀史:「……まずは君のお父さんが遺したノートPCについてなんだけど。お父さんはその中に『とても大事なもの』を入れていたらしいんだ。それがなんなのか、わからないかな?」
GM:「やっぱりそうなのね!おじさまもそう言っていたわ!お父さんのパソコンはとても大事なものだ。これはいずれすべてお前のものになる。でも今はまだ、その時ではないって」
柳沢:ふむ……。しかしこの幼女から何が聞き出せるのだろうか?
チシャ猫:とりあえず見守る構え。
柳沢:いやあ、正直、この子にPC渡せば万事解決だと思ってたんだ(苦笑)。
カヤカ:終わってくれないんだよなあ。てか忘れかけてるけど、マダラもいるし。
秀史:「大事な物、というのはお金なのかな?」
GM:「お金……、そうね、おじさまが言っていたわ。えっとね、『君にはお父さんが残してくれたお金がある。もう少し時間が経てば、今後誰に恥じることなく、生きていくことが出来る」って」
秀史:誰に恥じることなく、ねぇ……?
GM:「知ってる通り、おじさまはとても良い人なのよ。お父様ともとっても仲が良かったし」
柳沢:うーん。依頼人とこの子の関係は、意外と良好っぽいねえ。
GM:……君が彼女と会話をした結果、得られた情報は下記のようなものだった。
★9済
・竜堂詩織は竜堂教授の一人娘。
・本来ノートPC、およびそこに収められたVコインはすべて彼女のものだ。
・だが彼女は身寄りのない小学生であり、その財産は唯一の肉親である軍治剛介の管理するところとなるだろう。
★10「軍治剛介の秘密」が開放される。
★10 「軍治剛介の秘密」
今回の事件の発端は軍治剛介だ。だが彼の思惑はどうも掴み難い。調査し、彼の真意に迫れ。
挑戦条件:
どこからでも挑戦可能。
エリア:「聞き込みエリア」に居るPCは判定に+1D
判定終了後、PCの誰かが「聞き込みエリア」に移動することで達成となる。
達成値:12→7
目標値:
サーチャー:11→7 公式情報からの推理
アウトサイダー:10→6 裏情報をあたる
ビジネス:9→5 経済状況を調査
ネゴシエーター:11→7 交渉し聞き出す
他:15→11
秀史:……色々聞いてみたんだが、結論として「軍治剛介に合わないと話の全体像が見えない」ということだったな。
紗綾:むぅ、なかなか核心がつかめないですぅ。
柳沢:色々事態が錯綜してるんでまとめると、『PCを軍治ないし詩織ちゃんに渡せば依頼完了』『しかし、PCを渡すとデュラハンに襲われるためこのままでは渡せない』『それを解く鍵を探している』という状況だよね、我々。
秀史:……まず前提として、Vコインの所有権は詩織ちゃんのもの。管理するのは軍治。では、詩織ちゃんが『不幸な事故』でお亡くなりになったら所有権は誰のもの?……つまり、教授がすさまじい執念で守りたかったものは、詩織ちゃん本人。
カヤカ:「嫌すぎるなあその予想ッ!」
柳沢:「……自分の妹の、幼い娘を手にかけてまでそこまでする人だとは、おぢさん思いたくないねえ」
秀史:「60億だぞ。倫理も理性も吹き飛んでも何もおかしくないさ」
柳沢:「二つ、反論があるよ。一つ、教授が死んだ時、Vコインが暴騰することは解っていなかった。二つ、教授のPCに残っていたファイル名『剛介、桂子、詩織。我が家族』……これは、教授が軍治も家族とみなしていたということにはならないかい?もちろん、軍治が心変わりして今、そういう計画を練っている可能性は否定できないんだけど」
秀史:「……そうだよな。流石に邪推が過ぎるとは思う。結局のところ、軍治氏に会えてないから何とも言えないんだよな」
柳沢:「ま、まずは軍治氏に会ってからでも遅くはないだろうさ」
秀史:「だな。早とちりしてしまった。会ってもいない人にタイヘン・シツレイな真似を」
GM:君達がインカムで相談していると「ごめんなさい、もうお休みの時間みたい」と詩織さん。
秀史:「そうだね、長々とお話ししてごめんね」
GM:「またお会い出来るかしら。今度はチシャさんと、おじさまと、四人で」
秀史:「勿論さ!」ベランダから飛び降り、竜堂邸を後にします。
柳沢:でもいまいち真相が見えないなあ!
GM:ちなみに!結構クリティカルなヒントを言っているんだが!スルーされたので!良しとしましょう!
柳沢:おやあ、どこだどこだあ?
カヤカ:あとで読み直そう……(笑)。
GM:まあ、そこまで派手な真相ではありません。基本的には調査判定を進めていけば全貌が見えるようになっております。というところで、次回最終日をお待ち下さい!
人災派遣TRPGリプレイ『泡沫のラインゴルト』 02
●二日目
カヤカ:よろしくおねがいしまーす!
GM:愉快なドッキリ幽霊トラップに引っかかって移動中のチシャ猫さん、そしてその情報を受け、いつもの四人がヘルプとして派遣された、というのが現状です。
チシャ猫:ゆかいとなー!
カヤカ:オレが死にそうなんだけどなー!!
秀史:カヤカは犠牲になったのだ……。
カヤカ:既に犠牲にされたッ!?
紗綾:化け猫の着ぐるみと首無しオバケの愉快な追いかけっこですねえ。
柳沢:デュラハンの行動ロジック、魔術的に興味深くはあるねえ。
GM:ここで藤村から伝言だ。「セーフハウスの設備情報をみなさんの端末に転送しました。チェックをお願いします」
紗綾:(チェック)なるほど、セーフハウスに到着すれば露出がゼロ、バリケードによる防御ボーナス、回復アイテムの支給、ですか。並のミッションならまず負ける気がしませんが……。
GM:「はい。少々事態が変わりました。セーフハウスに逃げ込んでしまえば大抵の敵が来ても容易に迎撃できると想定していたのですが……」
秀史:マップでゴールと書いてあるが、ここに移動すればミッション達成、とはならなさそうだな。
GM:「今回のデュラハンは、限定的な状況ながらSランク以上に匹敵する脅威と判断します。単にセーフハウスに篭っても、そのまま力押しで全滅させられかねません」
カヤカ:バイクがぶっ壊されそうになったしな……。
GM:「……なんとか、時間を稼ぎながら打開策を見つけ出してください。相手の異常な強さは実力というより、呪術的な要素に起因するものではないかと思われます。その点をなんとか解明できれば……」
カヤカ:「おじさん任せた!」
柳沢:「任されたいところだけど、目の前には邪魔なのがいるからねえ」
紗綾:『ひゃひゃひゃ、あの坊主達はまかせんかい!』
秀史:「俺たちがこのデュラハンから逃れる方法は二つ。一つ、真正面から倒す。でもこれは現実的じゃない」
紗綾:『ワシか!?ワシの出番か!?かっかっかっ、それでこその戦場よ』
ヤカ:「……アレとやり合うのは背中が凍るぞ」
秀史:「二つ、呪いを薄める。つまり宝の価値を下げる。要するに、何らかの手段でVコインの価値を暴落させる」
カヤカ:「んなことしたら大変なことになるんじゃねえのか!?」
チシャ猫:「暴落したら世界的な影響にゃよ?」
柳沢:「三つ目を提案したいね。『正当な持ち主に我々が盗人でないことを認めてもらう』とか」
チシャ猫:「PCの中にヒントはあると思うにゃけどね。流石に一筋縄ではいかないんだにゃ」
GM:「最悪の場合、ノートPCを廃棄するという方法があります。任務は失敗となりますが、みなさんの安全は確保されるでしょう」と藤村くん。
カヤカ:「ギリギリまで取りたくねえ択だなあ」
柳沢:「それは最後の手段だよ。こんな仕事してるんだ、悪あがきは得意でね」
秀史:「まあ無茶無謀はいつものことだ。やれるだけやるさ」
紗綾:「ブラックな業界ですぅ」
柳沢:何をいまさら(笑)。
GM:では、イニシアと参りましょうか!今回は移動順の運が悪いと詰みかねないので注意してくださいまし!
●第2ラウンド
イニシアティブの結果、
マダラ23、カヤカ23(アドバイス+LP2点)、
デュラハン14、柳沢14、秀史14(LPで振り直し)、
チシャ12、
紗綾9、
マダラ部隊6 となった。
秀史:マダラ23が実に痛い。追いつくためにカヤカのリソースが……。
カヤカ:コイツ『螺子狂想曲』の時点ではえーんだよぉ!!
GM:一応これでもサンプルシナリオのボスキャラですからね!そして鈍足のはずのデュラハンもまさかのクリティカル。
紗綾:『むぅ、大将首には届かぬか。柳沢よ、大将首、残しとくのじゃぞ!』「そんな者残さないで良いですー、とっとと倒してくださいー」
柳沢:紗綾くんはそこでマダラか部下を処理してて頂戴(笑)。
イニシアが決まり、再度行動案を模索する一同。まかり間違えば一撃死がありえるだけに、慎重にならざるをえない。
秀史:カヤカに左に戻ってもらうのはどうだろうか?
柳沢:山道ルート?
カヤカ:あー。自分も迂回かと思ってたんですよねー。
秀史:猫をマダラに近づける選択肢はないですし。
柳沢:うーん。山道ルートは何かトラブった時にリカバリできないんだよなあ。
カヤカ:マダラに足止め食らってデュラハンにもう一発食らうとバイクが持たないんですよね。移動ができなくなると詰む可能性が。
柳沢:バイクを『調達』するって手もあるよ。
秀史:でもそれだと装備に一手使うんですよねえ……。
GM:ふむ、議論が熱くなっているけど、まずは出来ることを処理してしまおう。カヤカくんとチシャさん。前回移動で市街地に突入した際のイベントが発生します。
★14 「パーキングエリアでの補給」
ここはパーキングエリアだ。
要領よく立ち回れば食料や給油、医薬品の補給が出来るかもしれない。
マニピュレーター:20 の判定に成功すると手番を消費せずに『治療』を一回行うことが出来る。
ただし失敗時はペナルティとしてPP5を消費。
挑戦は任意。
カヤカ:挑戦します。
紗綾:即答だ。
カヤカ:ここでやらない手はない。十分狙える範囲ッ!!!
柳沢:今回うちの娘いないから『治療』にあまり期待できないんだよね。
GM:ちなみに猫さんが判定に成功して、カヤカ君に『治療』もありですが。
チシャ猫:マニピ2D6しかないのです。
カヤカ:む……微妙に期待値に届いていない。ええい、PP3点でバックアップ貰って……4D6+8で(ころころ)32!大回転!
紗綾:おおー。
カヤカ:そして治療判定。実はドクターちょっと上がってるんですよね。3D6+4で(ころころ)11。……ぐぬぬ、もう少し欲しかったけど、56まで回復!
GM:君はデュラハンとの交戦前、パーキングエリアに飛びこみ、抜け目なく各種医薬品をゲットしていた、って演出にしましょうか。
チシャ猫:バックアップで使った3PPがお支払代金っぽいですにゃー。
カヤカ:「っし、読んでてよかった家庭の医学!」
GM:手早く血止めを塗ったり包帯を巻いて、応急処置。
チシャ猫:「カヤカーこの傷薬飲んだら回復早いんじゃないかにゃ?」
カヤカ:「おかげで最近の応急手当キットのトレンドに詳しくなって……いやRPGじゃねーから!」
チシャ猫:「ツッコミが違うにゃー。『いや塗り薬だろーが!?』からの『でもRPGじゃ飲むにゃよ?』からの『じゃねーから』だにゃ!」
カヤカ:「言ってる場合か!?」
柳沢:「緊張感があるんだかないんだか」(苦笑)
チシャ猫:「坊や、緊急事態こそ笑う心の余裕を持たないと、ね?」
紗綾:『まったくじゃ、戦場ではこれくらいがちょうどいいもんじゃよ』
●ファストフェイズ
GM:さて、ファストフェイズに参りましょう。イニシアの遅い順から処理。まずマダラ部隊は何もせず、おじさんをぶんぶん煽るだけ。デュラハンも、★2に記載の通り特に何もしない。カヤカくんのバイクを後方からかぽかぽ追いかけてくる。
秀史:俺は待機するしかないかなあ。
柳沢:マダラ部隊に足止めを食らっているから移動はできない。『後方支援』を宣言しておくよ。
チシャ猫&紗綾:特になしです。
GM:ではマダラ……だけど、こいつもアクションなし。部下に煽らせつつ後方で待機だ。「ハッハー!狩りはじっくりとだ!遊んでやれよお前ら!」
カヤカ:うお、動かねーのかよお前!?せっかく行動順調整したのに!
GM:最後、カヤカくん。
柳沢:んー、色々考えうるけど……『高速移動』か『高速処理』、どっちか切ってもらわないとデュラハンに直接殴られてゲームオーバーになりかねない。
カヤカ:ぐ、でも『高速処理』じゃないと足止めできないんだよなー!
秀史:俺とおじさんがデュラハンと同値だから、殴っても止められない、か。
GM:あ、ここは同値で殴れば止められることとします。その前提でバランス組んでましたので。
チシャ猫:GMから温情が(笑)。
秀史:では、俺が足止めできますね。一度待機を宣言したのですが、こちらの情報に基づいて、高速移動してもよいでしょうか?
GM:了解です。
柳沢:ううむ、前回以上のホットスタートだねえ。
チシャ猫:正直こういった感じに皆で意見出し合うの大好きです。
秀史:では、カヤカが通った抜け道を使用してPPを節約します。トラフィッカー判定……EP3点で+1D、(ころころ)17、LPを1点使用して……+3で20!
GM:バッチリ丁度で成功!
秀史:ふう、一安心だ。
GM:君はバイクを駆り、デュラハンの背中が見える位置にまで接近する……!
柳沢:シタナガくんが足止めしてくれればとりあえず安心だね。
カヤカ:では最後。高速移動で一旦国道に退避!山道ルートを目指します。EPで4点を肩代わりしてPP2点!EP8点PP11点になって露出判定行くぞー!
柳沢:カヤカ君は経費大分辛くなってるね……。
カヤカ:正直、後一発くらいは貰うつもりです。自分はともかくバイクが不安!
チシャ猫:カヤカ、格好いいにゃー。
GM:色々戦術を練っていただきありがとうございます。というところで、ファスト終了です!
●カヤカのターン
GM:さて、カヤカくんのターン。この国道エリアでは残念ながら特に面白イベントは発生しません。
カヤカ:イベントなくてよかったあ……!まずは副動作で機体の補修。一度止まって、簡単にチェックしたり。エンジン回りまでは弄れないけど……マニピュレーターで3D6+8(ころころ)33!
柳沢:うひょう!
カヤカ:っし、全快!自動二輪は復活しましたー!
GM:君は、柳沢達からの連絡を受け市街地を直角ターン。再び国道に戻った。距離が離れたところで一旦止めて、手早くボルト類を締め直したり、フレームのヒビをテープで補修、異音の発するパーツのズレを手作業で嵌めなおしたりと応急処置を施した。適切な処置により、当面は動作に支障はなさそうだ。
チシャ猫:カヤカバイクに詳しいにゃね。ちょっとビックリにゃよ?」
カヤカ:「弄くりまわしてるうちに覚えてな。これでまだ走れる」
チシャ猫:「頼りにしてるにゃよ?」
秀史:カヤカ万能説(笑)。
カヤカ:さて、主動作……何しようか。
秀史:調査!調査!(笑)
カヤカ:あっ!依頼人!(笑)。
柳沢:★5が結構キツイから、手番があるなら頼むよ。
カヤカ:了解!★5『依頼人について』を調査。ビジネスは全然だから……トラフィッカーを当てて判定します。
チシャ猫:アドヴァイスいる?
カヤカ:アドヴァイスはもっと他の時に必要になる気がするからとっといて!(ころころ)14、とりあえず2段階クリア。
GM:では、君が移動で時間を稼ぐ間に、CCCの調査メンバーにつなぎをとって調査が始まったとしましょう。本格的な結果が出るのはこれからだ。
●マダラのターン
GM:さて、マダラのターン。
柳沢:攻撃が飛んでくる、かな?
GM:「ちっ!せっかく張ってたのにまさかお前らと先に出くわしちまうとはな……!急ぎの仕事ってのはこれだから困る」
柳沢:おや?
GM:「お前ら、適当に遊んでやりな!」手下どもに命令を飛ばすと、繁華街エリアに『通常移動』して姿を消した。
紗綾:どっか行っちゃいましたね……。
秀史:マダラの霊圧が消えた(笑)。
柳沢:死亡確認(笑)。
カヤカ:いや絶対何か仕込んでんだろ!?
柳沢:「張ってた、か。やはり強奪が目的、我々の速さが想定外だったかな?」
チシャ猫:まさかチシャがバケツリレーで動かされるとは思うまい(笑)。
カヤカ:ヘイパス猫パスー。
チシャ猫:にゃぁぁぁん。
紗綾:『ええい!首!首おいてけ!大将の分際で手下を置き去りとは!』
柳沢:うわあ、妖怪クビオイテケだ~。
GM:いやー、自由度が高いと色々想定外だなあ(笑)
●秀史のターン
秀史:さて。足止めの任を果たす時だが。
柳沢:……ところで、デュラハンの防御力とか大丈夫かなあ?
秀史:私は特殊ダメージ専なので大丈夫と思いますが。
柳沢:相手が霊体ってのがちょっと怖くてねえ。物理攻撃耐性とか持ってないだろうなあ?
チシャ猫:LP10あっても不安を感じる卓です……。
GM:いやー、他のリプレイ含めて『不死』のエージェントがなかなかいなかったものでねえ。
秀史:あ、マダラもいなくなったので、俺が狙撃でマダラ部隊を蹴散らして、フリーになったおっさんがこちらに来てデュラハンを足止めするのはどうでしょう。
柳沢:ふうむ。私も通常移動すると魔力の矢で止める、という選択肢になるんだけど、「霊体なんで物理無効」って言われる可能性もあるし、その案でいってみよう
秀史:了解。副動作でマダラ部隊を狙撃し、主動作で調査します。
GM:では狙撃からどうぞ!
秀史:では高速道路の案内板の上で構えながら、『クイックアクション』!
柳沢:一撃で潰れてくれるとありがたいね……。
カヤカ:本当に……!
秀史:『アサシネート』+『浸透頚』+『ロングショット』、8D6+2で(ころころ)33!
柳沢:命中8Dは常軌を逸していると言わざるをえない(笑)。
GM:部隊Bのガード(ころころ)うおう、クリティカルして29!
チシャ猫:今日のGMのダイス目はPC全滅を狙っているようにしか見えない!
紗綾:殺る気満々ですね!
GM:おかしいなあ……?プレイヤーの時はこんなに回らないのだけど。
チシャ猫:鯖が悪いよ鯖が?……私の鯖だったにゃー(一同爆笑)。
柳沢:突っ込む前に!(笑)
GM:-4失敗は普通失敗。でも『投射』対『ガード』なので1ランクダウンして中失敗、追加ダメージ+1Dだ。
秀史:まずは通常ダメージ(ころころ)17。
GM:ちょっと通った。
カヤカ:こっからが本命、本命…!
秀史:追加ダメージいきます。もろもろコミで9D!(ころころ)……24!
GM:……まだ、生きてる……!瀕死だけどね。
柳沢&カヤカ:ぐぬぬぬぬ!
GM:「グワーッ!狙撃!」「狙撃手は想定内だ!散開して妨害に徹しろ!」云々。
秀史:調査は諦めて、主動作で攻撃!(ころころ)28!
GM:ガード(ころころ)19、大失敗。こんなもんでしょう。
秀史:ダメージが(ころころ)17、追加ダメージが(ころころ)29!ちゅどーん!
カヤカ:ひえぇ(笑)。
GM:では「ぎゃーッ!」「いてえー!」「親分すんませーん!」などと言いながら次々に転倒、脱落していくマダラ部隊。走路妨害されていた柳沢達の軽自動車はこれで移動できるようになったよ。
秀史:「露払いはしたぞ」
柳沢:「やれやれ。もう少し説教しておきたかったところだけど……ありがとね、シタナガ君」
紗綾:「やったー、戦わないですんだですー」
秀史:露出度が5点増えたので罰則。(ころころ) 8、『知らんぷり』。ペナルティなし!
チシャ猫:せーふ!
カヤカ:なんという豪運……!
●柳沢のターン
柳沢:では走路妨害がなくなったので、紗綾君を乗せたままデュラハンの居るエリアに移動!
紗綾:ぶろろろーん!
GM:君が軽自動車を走らせていくと、対向車線にはっきりと禍々しいデュラハンの気配が。おじさんは反対側からきたので、すれ違う形だ。もっとも、カヤカ達が引き換えしたのに気付いてか、Uターンしようとしているようだが……!
紗綾:しょうめんしょーとーつ!
柳沢:PP3消費して、その後デュラハンに攻撃。……猫さん、命中勝負な気がするからアドバイスもらえるかい?
チシャ猫:はーい。例によって『偽情報』もセットで使用。
柳沢:『魔力の矢』『明鏡止水』『魔力収束』。EP4、SP22消費、6D+8で投射、(ころころ)35!
GM:ではガード!(ころころ)20。ふむう、完全失敗ですな。
柳沢:よし、攻撃無効ではないようだ(笑)。
チシャ猫:いい感じ!
柳沢:ダメージいきま~す。『魔』属性、8D6+10(ころころ)クリティカルして47!追加ダメージは(ころころ)11!
カヤカ:ひゅう!
柳沢:さすがに20は超えた、よね?
GM:……君がすれ違いに放った魔力の矢がデュラハンの駆る戦車の車輪に命中。猛スピードですれ違いざまにバランスを崩されたデュラハンは横転し……国道のガードレールを突き破って崖下に転がり落ちていった!次のターンまで行動不能です。
秀史:どんがらがっしゃーん!
カヤカ:大事故だ!?
紗綾:もみ消しが大変そうですぅ。
チシャ猫:これでやっと行動不能かにゃー。
柳沢:何がひどいって、次は攻撃じゃまず足止めできないんだよ!
GM:なお、柳沢は直観するが、崖下に落ちたけど、次のターンには何事もなかったかのように道路に復帰して活動を開始するだろう。
カヤカ:規格外だなあホント!!
紗綾:倒せば倒した場所にリポップするぞー。
GM:★2が更新されました。次回以降の足止めの条件が厳しくなっていますのでご注意ください!
柳沢:これで時間は稼げた。次はミスティックでいけるはず。
GM:なお、これに乗じてチシャさんが一気に移動してしまうとテレポートが発動してしまいますのでご注意を。
秀史:……条件からすると、そうなるな。
柳沢:「こりゃセーフハウスより調査進めた方がよさそうだよ」
紗綾:「狼さんたちのお陰で距離も開いちゃいましたぁ」
カヤカ:「どうせ到着してもゆっくりはできないだろうしなあ」
秀史:「今のままのデュラハンが相手では、防壁もおそらく一撃しか持たんだろう」
柳沢:とりあえず、露出判定。(ころころ)9、『叱責』。「柳沢さん、やりすぎですよ! いい歳して何やってるんですか!」と怒られてHPを10点支払う。
秀史:盛大に事故ったからな……。
柳沢:「いやあ、足止めするだけのつもりだったんだけどねえ。悪霊を攻撃に使うなんて久しぶりだったから、加減をイマイチ測りかねちゃって」
秀史:「致し方ない。デュラハンを撃退するためなら必要経費だろう」
●チシャ猫のターン
GM:では今回のメイン、チシャさんのターン!
チシャ猫:★5の調査はビジネス持ちの紗綾さんに任せて、★1を2回判定かな?
紗綾:……そう言えばなんで私ビジネス持っているんだろう(笑)。
柳沢:学生服の効果さ!
紗綾:なるほど!(笑)。
チシャ猫:では★1、一回目。普通に『ダイブイン』と『偽情報』で判定。(ころころ)55。
秀史:ぶっほ!
柳沢:これはまた……。
カヤカ:うわぁ(笑)。
紗綾:すごいですー。
チシャ猫:まぁまぁかにゃー。5個突破したにゃー。
柳沢:さすが猫さんとしか言いようがないねえ(笑)。
GM:では、達成値が6になりました。
チシャ猫:「さあって、ここからが猫様の本領発揮にゃ!普段は使わにゃいんだけど……」『ダイブイン』+『ミネルヴァ』でもう一度PCを調査!(ころころ)39、LPで振り足して41!さらに4個突破にゃー!
紗綾:すごいです、残り2まで行きました!
柳沢:だねぇ……(呆然)。
秀史:これなら次Rで開くだろうな。
チシャ猫:「にゃはははははは!」トランス状態でカタカタカタカタ!PPとEPを消費しておきます。
カヤカ:「絶好調だな猫。もう少ししたら国道に出るぞ」
GM:では一気にぶっこ抜かれたので、複数のイベントが発生します。
柳沢:おお?
GM:君はカヤカの背後で一心不乱にタイプし、セキュリティを剥いでいく。素数だのブロックチェーンだの、あれやこれやで複雑怪奇に暗号化されていたPCのデータは、おおよそ普通のPCのデータフォーマットの状態まで近づいてきつつある。
柳沢:「いやはや、僕みたいな年寄りから見ると、猫君の方がよっぽど魔法だよ」
チシャ猫:「ま~しょーじきこのプロテクト、普通なら解くまでにおだぶつにゃね。チシャだって皆が居にゃけりゃもう天国にゃよ?」
GM:まずは達成値10のイベント。君がデータを解析していくと、……なぜか、デュラハンの挙動に異常が生じる。
柳沢:おっおっ?
紗綾:どうしたんでしょう?
秀史:パワーアップじゃないだろうな?
GM:何やら『迷い』が生じていると思われる。具体的には、『移動』から『攻撃』まで、イニシアで5カウントの猶予が発生する。
紗綾:おー、これはうれしいです。
柳沢:「教授のプロテクトと霊的なトラップが連動している仕組かね?」
カヤカ:「猫が解析進めれば、デュラハンが消えてなくなるとか?」
柳沢:「可能性はあるよ。プロテクトを突破する=『正統な相続権である』みたいなロジックを組んでいるのかも知れない」
チシャ猫:「そっちの霊的なあれこれはチシャにはわからないから、おじさんに任せるんだにゃ?」
GM:続いて、達成値5のイベント。……君はついに、おおよそのPCのデータ構成を把握した。……数学者竜堂教授の手によって複雑怪奇に暗号化されているが、そのデータそのものは、ごくごく普通の教授、本人のPCと思われる。
秀史:「機密データが入っている、などの類ではないと?」
GM:おそらく、個人的な日記や写真、教授の研究メモや、開発中だった数学プログラム、そして……VコインのデータなどがHDD内に保存されているようだ。
チシャ猫:「コインは入ってるぽいにゃね」
秀史:「Vコインそのものは存在するのか。……実は空っぽで、偽情報や勘違いも可能性として考慮していたのだが」
チシャ猫:「にゃにゃーん、ファイル名までは見えるけどまだファイルが開かないにゃ、ほんと頑丈なプロテクトなんだにゃ!?まーあとは流れで開けれるけどー」
GM:そして達成値3のイベント。
チシャ猫:まだあった?
GM:君の解析によりますますデュラハンのアクションに「迷い」が生じる。「移動」してから「攻撃」をしかけるまでに、10カウントの猶予が発生する。マイナスになりそうな場合は、0として扱う。以上でーす。
チシャ猫:にゃにゃーん。だいぶ足止めしやすくなった感じだにゃ。
GM:そして、中には「剛介と桂花」「詩織と」なんてファイル名もあることが推測される。
柳沢:「……おっと、どこかで聞いた名前だね」
カヤカ:「剛介、ってのは俺たちの依頼主だろ?教授と親友だったっていう」
柳沢:「んー、とりあえず依頼人の調査を進めて人物関係洗い出したいねえ」
GM:これらの情報を得たことにより、★5『依頼人について』の達成値-1、目標値も各-1されます。
●紗綾のターン
柳沢:ちょうど手番はラストの紗綾くんだ。★5の調査を頼めるかい?
秀史:オナシャス!
紗綾:ですねー。それが一番良いかな。2D+1で焼け石に水ではあるけど……。
GM:さっきの調査で、★5の達成値が下がっているよ。
チシャ猫:いい仕事したにゃ~。
紗綾:あ、そっか。これならいけるかも!LINEで友達ネットワークを駆使しして調べます!(ころころ)14、達成です!
GM:戦闘に参加する機会を逸した君は、軽自動車の中で調査に励む。
チシャ猫:スマホは辛うじて持っていた紗綾ちゃん。
紗綾:中古品で持ってますー。
秀史:今時難民でもスマホ持ってますからね。
チシャ猫:(難民同等の扱い……)
GM:(ネカフェ難民JCとか色々まずいっすよ……)
紗綾:まあ、電気ガス水道はよく止められますからね!うちの道場は!
チシャ猫:チシャのキグルミはエアコン完備のキグルミにゃよ(どやぁ)。
柳沢:紗綾くんの友達ってかしましそうだなあ(笑)。
紗綾:一番うるさいのは大おじーちゃんなのですが(笑)。
GM:カヤカ君が事前に流しておいた調査依頼や、チシャさんの見つけたキーワードが呼び水となって、君のもとに情報として実を結んだ、という感じだ。
カヤカ:調査って時間掛かるもんな……。
GM:★5が開放されました。今まで君達は散々な目にあったわけですが、当の依頼人「軍治剛介」とは、こんな男でした。
★5『依頼人について』
依頼人は『軍治 剛介』。
竜堂教授とは学生時代からの親友だ。
竜堂は数学者を志し、軍治は経済学を専攻し、現在は独自の証券会社、『グンジファンド』を設立している。
竜堂教授が開発したVコインを最初期から扱ったことで莫大な利益を上げたが、最近は資産の急膨張に会社の実力が追いつかず、資金繰りに苦慮しているとの情報がある。
竜堂教授の妻、桂子夫人(故人)は実の妹。
竜堂教授の一人娘、詩織は姪にあたる。
★9「竜堂詩織について」が開放される。
★9 竜堂詩織とコンタクトせよ
挑戦条件:
どこからでも挑戦可能。
エリア:「聞き込みエリア」に居るPCは判定に+1D
判定終了後、PCの誰かが「聞き込みエリア」に移動することで達成となる。
達成値:5
目標値:
ビジネス:4 公式情報の整理
ネゴシエーター:4 関係者に聞き込み
ドクター:3 医療関係のDBにあたる
他:7
柳沢:「ふむ。もともと義理の兄という情報はあったけど」
カヤカ:「……教授と深い関係な分、何か根深いものがあんのかなあ?」
紗綾:「むぅ、なんとなく予想はしていたけど、お金に困ってそうな感じがすごいイヤです」
柳沢:「ふうむ。法的には相続権は娘さんにしかないはずだけど。横取りでも考えている、かねえ?」
柳沢:NPCは大体クリアになったかな?
秀史:最後の一人、教授の娘にして相続人である『竜堂詩織』こそがキーパーソンと考えて良いでしょうね。
GM:★9が開放されました。……条件、みんな、確認しておいてくれよなっ!
秀史:(愕然)聞き込みエリアに移動が条件……だと……!
カヤカ:ぎゃーっ、一人離脱だーっ!
柳沢:一人帰らないといけないのか!こりゃ大変だ……。
紗綾:ここで戻るのですか……。
秀史:うぐぐ……これは俺が行くしかないな……。
紗綾:さすがGM。みんながで計らった頃にやってくれますね!
GM:いやー本当は「この項目が出たくらいにちょうどマダラ部隊と遭遇。調査をすすめるか救援に向かうか!?」を目論んでいたのですが。……これはこれで!!
柳沢:「マダラ君の動向も気になるしねえ。諦めたとは思えないし」
チシャ猫:しかしなんともお金のかかるシナリオですね。
紗綾:みなさん経費大丈夫です……?
秀史:近況で経費が+1Dされてますしねー……。
カヤカ:なんとかなる。なります。
チシャ猫:紗綾さんは0です。
紗綾:まねーいずぱわー。まだLINEしか使っていないので減っていません。
柳沢:まあもともと初期経費がやや多いので、何とかなるレベルでしょう。
秀史:ちなみに聞き込みエリアから狙撃はできるんですか?
GM:できませぬう!!
柳沢:「ところで紗綾くん。……おぢさんさっきのドンパチで大分元気がなくなっちゃったので、そこの薬とってくれる?」具体的には、副動作でミスティックでSPを『治療』していただけるとありがたい。
紗綾:はいどーぞ(謎のお茶)。
柳沢:(吹き出す)例のお茶じゃねーかっ!(爆笑)
チシャ猫:そのお茶あかんやつや!!!
カヤカ:流通止められてねえのかよ!
紗綾:神主さんと協力してちょっとパワーアップしたものが出来たんですよ~。人気商品なんですよ~。
柳沢:パワーアップしないでいいよ!?
秀史:薬事法……。
紗綾:「『このお茶のおかげで憎い案畜生がすっきり無くなりました」というお礼のお手紙ももらってます!」
チシャ猫:(紗綾さんに治療を頼んだ時点で諦めるしかないにゃねー……)。
紗綾:(笑)では治療を。3Dで(ころころ)クリティカルして15点!
チシャ猫:わー、効果たかーぃ。さっすがー(棒)。
柳沢:くそっ……!くそっ……!むっちゃまずいのにむっちゃ回復するっ……!圧倒的っ……!屈辱っ……!(爆笑)「……おぢさんも古今東西色んな呪術的な秘薬の類いを飲まされたけど、これは中でも格別だわ……」
紗綾:良薬は口に苦いものですぅ。
チシャ猫:そろそろ新しいサプリに回復薬で怪しいお茶が増えそう(笑)。
秀史:薩摩隼人に伝わる丸薬かなんかではなかろうか。
●調査結果について
GM:君らが一息ついたところで、藤村くんから連絡が入る。「……えー、みなさん、だんだんデュラハンの対応方法がわかってきました」
チシャ猫:「ふんふん?」
GM:「あのデュラハンは、物理的な速さよりも、呪術的な『どれだけ力を尽くして逃げているか』という要素が重要なファクターなのです。よって、仮にみなさんがジェット機やヘリコプターで移動しても、彼はその分『ギリギリ追いつく』レベルで迫ってきます。逆に、中世であれば、早馬に『ギリギリ追いつく』レベルで迫ってきたことでしょう」
秀史:「ギリギリ追いつくことを呪術的に定義づけられている……?」
柳沢:「『つまり、時速何キロか』ではなく、『自分的にどれだけ頑張って逃げているか』が大事になるってことだね」
チシャ猫:「とはいっても近づいたら殴られるにゃよ?」
GM:「要は、息切れするほどの120%の力を出してはいけないということです。ギリギリ追いつかれないくらいの『全力』を維持しつつ、足止めしながら付かず離れずセーフハウスに向かうことがベストだと思われます」
チシャ猫:「まぁ怪談なんかではありがちにゃね?」
柳沢:まあ、ギミック的にも瞬間移動されると困るし。
GM:「CCCの呪術部門の解析ですが、これは彼がもともと、いわゆる悪霊のデュラハンだった事に起因するとのことです。力尽きるまで長く長く追い詰め、恐怖を味あわせる。そういう行動パターンのようです」
カヤカ:「趣味わっりぃな!追いかけられる身にもなってくれ!」
チシャ猫:「でも藤村ちゃん、もうそろそろPC完全に解析できるにゃよ?開いたらどうしたらいいにゃ?」
GM:「ええ。さすがチシャさん、我々の見立てに間違いはなかった」
チシャ猫:「バックアップに送ってくれた人たちが優秀にゃからね」
柳沢:「普通は中身の確認をして、内容を伝えれば猫さんの依頼は終了になるけど」
GM:「しかし、今回のデータ「Vコイン」は少々特殊なデータでして。ノートPCからCCCに『移動』させると、ノートPC側のデータは消えてしまうのです」
柳沢:「仕組みはわからんけど、複製は不可能ってことかな?」
GM:「はい、それがVコインという理論の肝でして……」と、興味がある方は世間で流行っている仮想通貨の理屈とかを参照にしてくれるとうれしいです。
秀史:「複製はできないにしろ、送信は出来るんだろう?」
GM:「いいえ。その送信なのですが……、現在、我々は競合企業である『海鋼馬公司』の大規模な電脳攻勢にさらされています」
チシャ猫:「にゃるほど」
カヤカ:「げ、海鋼馬」
GM:「我々も応戦していますが、いまデータを我々に送信するのは、爆撃の中、走って手紙を届けるに等しい」
柳沢:「……繋がってきたねえ。グンジファンドを潰して傘下に収めるべく動いている海鋼馬にとって、対抗用の資金が渡るのは阻止しなければならん、というところかな?『はぐれ狼』くんの目的はPCの破壊、可能なら強奪」
秀史:「要は送信する回線が海鋼馬に押さえられてるから直接届ける必要があると」
チシャ猫:「それに、解析を完了してみないとわからないにゃけど、下手したらVコインの送信先にデュラハンが瞬間移動の可能性もあるにゃね」
GM:「はい。チシャさんの言うとおり、依頼人のもとにデュラハンが襲いかかったら、任務としては事実上の失敗となるでしょう」
チシャ猫:「ここまで頑張って失敗は困るにゃね?」
カヤカ:「デュラハンをなんとかいなしつつ、海鋼馬の相手をして、本社までノートPCを輸送かあ……」
チシャ猫:「カヤカなら爆撃の中走って手紙を届ける仕事でも面白おかしく達成しそうにゃけどね」
秀史:「カヤカならやる羽目になりそうだけどな」
紗綾:「<カヤカさん、毎回、敵のど真ん中に行っているイメージがありますぅ」
カヤカ:「絶対やんねえし、そんな仕事ねえよ!……ねえよ、多分……」(笑)
GM:「皆様には、実際には解析結果を安全に依頼人に届ける、もしくは脅威であるデュラハンを排除することをお願いせざるを得ません」
柳沢:「ま、解呪についてもある程度の目星はついているし、なんとかなるでしょ」
GM:「何度も言いますが、『デュラハン』そのものは、我々CCCとしては敵にも味方にもなったことがある、勝手の知れたエージェントです。だが彼の強さは明らかにおかしい。いえ、『守るべきものの価値に応じて強くなる』という理屈はあるのですが、それでもおかしい。経済的に辻褄があっていないのです」
チシャ猫:「にゃ?どういうことにゃ?例えば『もっと大事な何か』が入っているとか?」
カヤカ:「60億より大事なモノ……か」
柳沢:「くさい言い方をすると、『親子の絆の証明』とかね」
秀史:「生々しく考えるなら『犯罪の証拠』だが」
紗綾:身も蓋もなく、娘さんと血がつながっているかを示したDNA鑑定書とか。
カヤカ:この業界に居るとロマンチックなものを忘れるなあ……。
GM:「いえ、確かにそれらは当人にとってはお金より大事なものですが、『デュラハン』の呪いに力を与えるような、『万人が認める価値』ではありません。どこかに破綻があるはずです。それを解ければ、デュラハンを攻略できるかもしれません」
チシャ猫:「ま、それこそ見てみないと判らにゃい、シュレディンガーのにゃんとかにゃんだけどね」
柳沢:「それでも教授にとって、『金には替えられない価値』があるもの、とおじさんとしては思いたいね」
GM:……さて、実プレイ的にはちょっと終了まで時間が余った感じになりましたので。「みなさん、デュラハンも足止めできたことですので、改めて皆様、近況報告をする時間などがあってもよいのではないでしょうか」と藤村くん。
柳沢:紗綾くんの復帰戦もいきなりだったしね!
紗綾:そーいえばそうでした(笑)。
カヤカ:マンガで言えば戦線離脱したことになってるのに、新シリーズ始まったらいきなりコマにいてしゃべってるくらいだった(笑)。
GM:ということで、デュラハンを国道に叩き落とした君達は一度小休止を入れて、前回できなかった挨拶などを改めてしたということで。
紗綾:総集編が挟まるわけですね。作画スケジュール回復のために(笑)。
GM:「つくづく今回のエマージェンシーに刀真さんが間に合って良かったです。彼女の剣はおそらく今回の任務に必須でしょうからね」
カヤカ:「そんなにヤバイ相手ってことッスよね、こんな真夜中にッ!」
紗綾:『ひょひょひょ、いよいよワシの出番かのう!』
柳沢:「そう言えばみんな。前回はウチの娘が世話になったね~。なんだか大活躍だったらしいじゃない~?」
秀史:「おっさんより優秀だったな」
カヤカ:「天美さんにはお世話になったなー」
チシャ猫:「こうこの親にしてこの子あり、と言っていいのか。こんな親だとあんな真面目な子になるんにゃね、と言っていいか悩む感じだったにゃ」
柳沢:「でしょ~? ウチの娘はボクに似ず優秀だからさぁ」
チシャ猫:「とりあえず一つ言えるのは、おじさんのせいで苦労してるんだろうにゃって」
柳沢:「ははは。おじさんもそう思う」
カヤカ:「うぉい本人!」
チシャ猫:「それ娘の前でいってないにゃよね……?」
秀史:「娘にまで愛想尽かされても知らないからな」
柳沢:「なまじこの程度頑張れば大丈夫ってラインが見えちゃうとねえ。それ以上頑張る理由が見つからないっていうかねえ~」
紗綾:「今度はぜひ天美さんと一緒にお仕事したいですぅ」
GM:てなあたりでお時間となりました。次回もよろしくお願いします!
一同:お願いします~。
カヤカ:よろしくおねがいしまーす!
GM:愉快なドッキリ幽霊トラップに引っかかって移動中のチシャ猫さん、そしてその情報を受け、いつもの四人がヘルプとして派遣された、というのが現状です。
チシャ猫:ゆかいとなー!
カヤカ:オレが死にそうなんだけどなー!!
秀史:カヤカは犠牲になったのだ……。
カヤカ:既に犠牲にされたッ!?
紗綾:化け猫の着ぐるみと首無しオバケの愉快な追いかけっこですねえ。
柳沢:デュラハンの行動ロジック、魔術的に興味深くはあるねえ。
GM:ここで藤村から伝言だ。「セーフハウスの設備情報をみなさんの端末に転送しました。チェックをお願いします」
紗綾:(チェック)なるほど、セーフハウスに到着すれば露出がゼロ、バリケードによる防御ボーナス、回復アイテムの支給、ですか。並のミッションならまず負ける気がしませんが……。
GM:「はい。少々事態が変わりました。セーフハウスに逃げ込んでしまえば大抵の敵が来ても容易に迎撃できると想定していたのですが……」
秀史:マップでゴールと書いてあるが、ここに移動すればミッション達成、とはならなさそうだな。
GM:「今回のデュラハンは、限定的な状況ながらSランク以上に匹敵する脅威と判断します。単にセーフハウスに篭っても、そのまま力押しで全滅させられかねません」
カヤカ:バイクがぶっ壊されそうになったしな……。
GM:「……なんとか、時間を稼ぎながら打開策を見つけ出してください。相手の異常な強さは実力というより、呪術的な要素に起因するものではないかと思われます。その点をなんとか解明できれば……」
カヤカ:「おじさん任せた!」
柳沢:「任されたいところだけど、目の前には邪魔なのがいるからねえ」
紗綾:『ひゃひゃひゃ、あの坊主達はまかせんかい!』
秀史:「俺たちがこのデュラハンから逃れる方法は二つ。一つ、真正面から倒す。でもこれは現実的じゃない」
紗綾:『ワシか!?ワシの出番か!?かっかっかっ、それでこその戦場よ』
ヤカ:「……アレとやり合うのは背中が凍るぞ」
秀史:「二つ、呪いを薄める。つまり宝の価値を下げる。要するに、何らかの手段でVコインの価値を暴落させる」
カヤカ:「んなことしたら大変なことになるんじゃねえのか!?」
チシャ猫:「暴落したら世界的な影響にゃよ?」
柳沢:「三つ目を提案したいね。『正当な持ち主に我々が盗人でないことを認めてもらう』とか」
チシャ猫:「PCの中にヒントはあると思うにゃけどね。流石に一筋縄ではいかないんだにゃ」
GM:「最悪の場合、ノートPCを廃棄するという方法があります。任務は失敗となりますが、みなさんの安全は確保されるでしょう」と藤村くん。
カヤカ:「ギリギリまで取りたくねえ択だなあ」
柳沢:「それは最後の手段だよ。こんな仕事してるんだ、悪あがきは得意でね」
秀史:「まあ無茶無謀はいつものことだ。やれるだけやるさ」
紗綾:「ブラックな業界ですぅ」
柳沢:何をいまさら(笑)。
GM:では、イニシアと参りましょうか!今回は移動順の運が悪いと詰みかねないので注意してくださいまし!
●第2ラウンド
イニシアティブの結果、
マダラ23、カヤカ23(アドバイス+LP2点)、
デュラハン14、柳沢14、秀史14(LPで振り直し)、
チシャ12、
紗綾9、
マダラ部隊6 となった。
秀史:マダラ23が実に痛い。追いつくためにカヤカのリソースが……。
カヤカ:コイツ『螺子狂想曲』の時点ではえーんだよぉ!!
GM:一応これでもサンプルシナリオのボスキャラですからね!そして鈍足のはずのデュラハンもまさかのクリティカル。
紗綾:『むぅ、大将首には届かぬか。柳沢よ、大将首、残しとくのじゃぞ!』「そんな者残さないで良いですー、とっとと倒してくださいー」
柳沢:紗綾くんはそこでマダラか部下を処理してて頂戴(笑)。
イニシアが決まり、再度行動案を模索する一同。まかり間違えば一撃死がありえるだけに、慎重にならざるをえない。
秀史:カヤカに左に戻ってもらうのはどうだろうか?
柳沢:山道ルート?
カヤカ:あー。自分も迂回かと思ってたんですよねー。
秀史:猫をマダラに近づける選択肢はないですし。
柳沢:うーん。山道ルートは何かトラブった時にリカバリできないんだよなあ。
カヤカ:マダラに足止め食らってデュラハンにもう一発食らうとバイクが持たないんですよね。移動ができなくなると詰む可能性が。
柳沢:バイクを『調達』するって手もあるよ。
秀史:でもそれだと装備に一手使うんですよねえ……。
GM:ふむ、議論が熱くなっているけど、まずは出来ることを処理してしまおう。カヤカくんとチシャさん。前回移動で市街地に突入した際のイベントが発生します。
★14 「パーキングエリアでの補給」
ここはパーキングエリアだ。
要領よく立ち回れば食料や給油、医薬品の補給が出来るかもしれない。
マニピュレーター:20 の判定に成功すると手番を消費せずに『治療』を一回行うことが出来る。
ただし失敗時はペナルティとしてPP5を消費。
挑戦は任意。
カヤカ:挑戦します。
紗綾:即答だ。
カヤカ:ここでやらない手はない。十分狙える範囲ッ!!!
柳沢:今回うちの娘いないから『治療』にあまり期待できないんだよね。
GM:ちなみに猫さんが判定に成功して、カヤカ君に『治療』もありですが。
チシャ猫:マニピ2D6しかないのです。
カヤカ:む……微妙に期待値に届いていない。ええい、PP3点でバックアップ貰って……4D6+8で(ころころ)32!大回転!
紗綾:おおー。
カヤカ:そして治療判定。実はドクターちょっと上がってるんですよね。3D6+4で(ころころ)11。……ぐぬぬ、もう少し欲しかったけど、56まで回復!
GM:君はデュラハンとの交戦前、パーキングエリアに飛びこみ、抜け目なく各種医薬品をゲットしていた、って演出にしましょうか。
チシャ猫:バックアップで使った3PPがお支払代金っぽいですにゃー。
カヤカ:「っし、読んでてよかった家庭の医学!」
GM:手早く血止めを塗ったり包帯を巻いて、応急処置。
チシャ猫:「カヤカーこの傷薬飲んだら回復早いんじゃないかにゃ?」
カヤカ:「おかげで最近の応急手当キットのトレンドに詳しくなって……いやRPGじゃねーから!」
チシャ猫:「ツッコミが違うにゃー。『いや塗り薬だろーが!?』からの『でもRPGじゃ飲むにゃよ?』からの『じゃねーから』だにゃ!」
カヤカ:「言ってる場合か!?」
柳沢:「緊張感があるんだかないんだか」(苦笑)
チシャ猫:「坊や、緊急事態こそ笑う心の余裕を持たないと、ね?」
紗綾:『まったくじゃ、戦場ではこれくらいがちょうどいいもんじゃよ』
●ファストフェイズ
GM:さて、ファストフェイズに参りましょう。イニシアの遅い順から処理。まずマダラ部隊は何もせず、おじさんをぶんぶん煽るだけ。デュラハンも、★2に記載の通り特に何もしない。カヤカくんのバイクを後方からかぽかぽ追いかけてくる。
秀史:俺は待機するしかないかなあ。
柳沢:マダラ部隊に足止めを食らっているから移動はできない。『後方支援』を宣言しておくよ。
チシャ猫&紗綾:特になしです。
GM:ではマダラ……だけど、こいつもアクションなし。部下に煽らせつつ後方で待機だ。「ハッハー!狩りはじっくりとだ!遊んでやれよお前ら!」
カヤカ:うお、動かねーのかよお前!?せっかく行動順調整したのに!
GM:最後、カヤカくん。
柳沢:んー、色々考えうるけど……『高速移動』か『高速処理』、どっちか切ってもらわないとデュラハンに直接殴られてゲームオーバーになりかねない。
カヤカ:ぐ、でも『高速処理』じゃないと足止めできないんだよなー!
秀史:俺とおじさんがデュラハンと同値だから、殴っても止められない、か。
GM:あ、ここは同値で殴れば止められることとします。その前提でバランス組んでましたので。
チシャ猫:GMから温情が(笑)。
秀史:では、俺が足止めできますね。一度待機を宣言したのですが、こちらの情報に基づいて、高速移動してもよいでしょうか?
GM:了解です。
柳沢:ううむ、前回以上のホットスタートだねえ。
チシャ猫:正直こういった感じに皆で意見出し合うの大好きです。
秀史:では、カヤカが通った抜け道を使用してPPを節約します。トラフィッカー判定……EP3点で+1D、(ころころ)17、LPを1点使用して……+3で20!
GM:バッチリ丁度で成功!
秀史:ふう、一安心だ。
GM:君はバイクを駆り、デュラハンの背中が見える位置にまで接近する……!
柳沢:シタナガくんが足止めしてくれればとりあえず安心だね。
カヤカ:では最後。高速移動で一旦国道に退避!山道ルートを目指します。EPで4点を肩代わりしてPP2点!EP8点PP11点になって露出判定行くぞー!
柳沢:カヤカ君は経費大分辛くなってるね……。
カヤカ:正直、後一発くらいは貰うつもりです。自分はともかくバイクが不安!
チシャ猫:カヤカ、格好いいにゃー。
GM:色々戦術を練っていただきありがとうございます。というところで、ファスト終了です!
●カヤカのターン
GM:さて、カヤカくんのターン。この国道エリアでは残念ながら特に面白イベントは発生しません。
カヤカ:イベントなくてよかったあ……!まずは副動作で機体の補修。一度止まって、簡単にチェックしたり。エンジン回りまでは弄れないけど……マニピュレーターで3D6+8(ころころ)33!
柳沢:うひょう!
カヤカ:っし、全快!自動二輪は復活しましたー!
GM:君は、柳沢達からの連絡を受け市街地を直角ターン。再び国道に戻った。距離が離れたところで一旦止めて、手早くボルト類を締め直したり、フレームのヒビをテープで補修、異音の発するパーツのズレを手作業で嵌めなおしたりと応急処置を施した。適切な処置により、当面は動作に支障はなさそうだ。
チシャ猫:カヤカバイクに詳しいにゃね。ちょっとビックリにゃよ?」
カヤカ:「弄くりまわしてるうちに覚えてな。これでまだ走れる」
チシャ猫:「頼りにしてるにゃよ?」
秀史:カヤカ万能説(笑)。
カヤカ:さて、主動作……何しようか。
秀史:調査!調査!(笑)
カヤカ:あっ!依頼人!(笑)。
柳沢:★5が結構キツイから、手番があるなら頼むよ。
カヤカ:了解!★5『依頼人について』を調査。ビジネスは全然だから……トラフィッカーを当てて判定します。
チシャ猫:アドヴァイスいる?
カヤカ:アドヴァイスはもっと他の時に必要になる気がするからとっといて!(ころころ)14、とりあえず2段階クリア。
GM:では、君が移動で時間を稼ぐ間に、CCCの調査メンバーにつなぎをとって調査が始まったとしましょう。本格的な結果が出るのはこれからだ。
●マダラのターン
GM:さて、マダラのターン。
柳沢:攻撃が飛んでくる、かな?
GM:「ちっ!せっかく張ってたのにまさかお前らと先に出くわしちまうとはな……!急ぎの仕事ってのはこれだから困る」
柳沢:おや?
GM:「お前ら、適当に遊んでやりな!」手下どもに命令を飛ばすと、繁華街エリアに『通常移動』して姿を消した。
紗綾:どっか行っちゃいましたね……。
秀史:マダラの霊圧が消えた(笑)。
柳沢:死亡確認(笑)。
カヤカ:いや絶対何か仕込んでんだろ!?
柳沢:「張ってた、か。やはり強奪が目的、我々の速さが想定外だったかな?」
チシャ猫:まさかチシャがバケツリレーで動かされるとは思うまい(笑)。
カヤカ:ヘイパス猫パスー。
チシャ猫:にゃぁぁぁん。
紗綾:『ええい!首!首おいてけ!大将の分際で手下を置き去りとは!』
柳沢:うわあ、妖怪クビオイテケだ~。
GM:いやー、自由度が高いと色々想定外だなあ(笑)
●秀史のターン
秀史:さて。足止めの任を果たす時だが。
柳沢:……ところで、デュラハンの防御力とか大丈夫かなあ?
秀史:私は特殊ダメージ専なので大丈夫と思いますが。
柳沢:相手が霊体ってのがちょっと怖くてねえ。物理攻撃耐性とか持ってないだろうなあ?
チシャ猫:LP10あっても不安を感じる卓です……。
GM:いやー、他のリプレイ含めて『不死』のエージェントがなかなかいなかったものでねえ。
秀史:あ、マダラもいなくなったので、俺が狙撃でマダラ部隊を蹴散らして、フリーになったおっさんがこちらに来てデュラハンを足止めするのはどうでしょう。
柳沢:ふうむ。私も通常移動すると魔力の矢で止める、という選択肢になるんだけど、「霊体なんで物理無効」って言われる可能性もあるし、その案でいってみよう
秀史:了解。副動作でマダラ部隊を狙撃し、主動作で調査します。
GM:では狙撃からどうぞ!
秀史:では高速道路の案内板の上で構えながら、『クイックアクション』!
柳沢:一撃で潰れてくれるとありがたいね……。
カヤカ:本当に……!
秀史:『アサシネート』+『浸透頚』+『ロングショット』、8D6+2で(ころころ)33!
柳沢:命中8Dは常軌を逸していると言わざるをえない(笑)。
GM:部隊Bのガード(ころころ)うおう、クリティカルして29!
チシャ猫:今日のGMのダイス目はPC全滅を狙っているようにしか見えない!
紗綾:殺る気満々ですね!
GM:おかしいなあ……?プレイヤーの時はこんなに回らないのだけど。
チシャ猫:鯖が悪いよ鯖が?……私の鯖だったにゃー(一同爆笑)。
柳沢:突っ込む前に!(笑)
GM:-4失敗は普通失敗。でも『投射』対『ガード』なので1ランクダウンして中失敗、追加ダメージ+1Dだ。
秀史:まずは通常ダメージ(ころころ)17。
GM:ちょっと通った。
カヤカ:こっからが本命、本命…!
秀史:追加ダメージいきます。もろもろコミで9D!(ころころ)……24!
GM:……まだ、生きてる……!瀕死だけどね。
柳沢&カヤカ:ぐぬぬぬぬ!
GM:「グワーッ!狙撃!」「狙撃手は想定内だ!散開して妨害に徹しろ!」云々。
秀史:調査は諦めて、主動作で攻撃!(ころころ)28!
GM:ガード(ころころ)19、大失敗。こんなもんでしょう。
秀史:ダメージが(ころころ)17、追加ダメージが(ころころ)29!ちゅどーん!
カヤカ:ひえぇ(笑)。
GM:では「ぎゃーッ!」「いてえー!」「親分すんませーん!」などと言いながら次々に転倒、脱落していくマダラ部隊。走路妨害されていた柳沢達の軽自動車はこれで移動できるようになったよ。
秀史:「露払いはしたぞ」
柳沢:「やれやれ。もう少し説教しておきたかったところだけど……ありがとね、シタナガ君」
紗綾:「やったー、戦わないですんだですー」
秀史:露出度が5点増えたので罰則。(ころころ) 8、『知らんぷり』。ペナルティなし!
チシャ猫:せーふ!
カヤカ:なんという豪運……!
●柳沢のターン
柳沢:では走路妨害がなくなったので、紗綾君を乗せたままデュラハンの居るエリアに移動!
紗綾:ぶろろろーん!
GM:君が軽自動車を走らせていくと、対向車線にはっきりと禍々しいデュラハンの気配が。おじさんは反対側からきたので、すれ違う形だ。もっとも、カヤカ達が引き換えしたのに気付いてか、Uターンしようとしているようだが……!
紗綾:しょうめんしょーとーつ!
柳沢:PP3消費して、その後デュラハンに攻撃。……猫さん、命中勝負な気がするからアドバイスもらえるかい?
チシャ猫:はーい。例によって『偽情報』もセットで使用。
柳沢:『魔力の矢』『明鏡止水』『魔力収束』。EP4、SP22消費、6D+8で投射、(ころころ)35!
GM:ではガード!(ころころ)20。ふむう、完全失敗ですな。
柳沢:よし、攻撃無効ではないようだ(笑)。
チシャ猫:いい感じ!
柳沢:ダメージいきま~す。『魔』属性、8D6+10(ころころ)クリティカルして47!追加ダメージは(ころころ)11!
カヤカ:ひゅう!
柳沢:さすがに20は超えた、よね?
GM:……君がすれ違いに放った魔力の矢がデュラハンの駆る戦車の車輪に命中。猛スピードですれ違いざまにバランスを崩されたデュラハンは横転し……国道のガードレールを突き破って崖下に転がり落ちていった!次のターンまで行動不能です。
秀史:どんがらがっしゃーん!
カヤカ:大事故だ!?
紗綾:もみ消しが大変そうですぅ。
チシャ猫:これでやっと行動不能かにゃー。
柳沢:何がひどいって、次は攻撃じゃまず足止めできないんだよ!
GM:なお、柳沢は直観するが、崖下に落ちたけど、次のターンには何事もなかったかのように道路に復帰して活動を開始するだろう。
カヤカ:規格外だなあホント!!
紗綾:倒せば倒した場所にリポップするぞー。
GM:★2が更新されました。次回以降の足止めの条件が厳しくなっていますのでご注意ください!
柳沢:これで時間は稼げた。次はミスティックでいけるはず。
GM:なお、これに乗じてチシャさんが一気に移動してしまうとテレポートが発動してしまいますのでご注意を。
秀史:……条件からすると、そうなるな。
柳沢:「こりゃセーフハウスより調査進めた方がよさそうだよ」
紗綾:「狼さんたちのお陰で距離も開いちゃいましたぁ」
カヤカ:「どうせ到着してもゆっくりはできないだろうしなあ」
秀史:「今のままのデュラハンが相手では、防壁もおそらく一撃しか持たんだろう」
柳沢:とりあえず、露出判定。(ころころ)9、『叱責』。「柳沢さん、やりすぎですよ! いい歳して何やってるんですか!」と怒られてHPを10点支払う。
秀史:盛大に事故ったからな……。
柳沢:「いやあ、足止めするだけのつもりだったんだけどねえ。悪霊を攻撃に使うなんて久しぶりだったから、加減をイマイチ測りかねちゃって」
秀史:「致し方ない。デュラハンを撃退するためなら必要経費だろう」
●チシャ猫のターン
GM:では今回のメイン、チシャさんのターン!
チシャ猫:★5の調査はビジネス持ちの紗綾さんに任せて、★1を2回判定かな?
紗綾:……そう言えばなんで私ビジネス持っているんだろう(笑)。
柳沢:学生服の効果さ!
紗綾:なるほど!(笑)。
チシャ猫:では★1、一回目。普通に『ダイブイン』と『偽情報』で判定。(ころころ)55。
秀史:ぶっほ!
柳沢:これはまた……。
カヤカ:うわぁ(笑)。
紗綾:すごいですー。
チシャ猫:まぁまぁかにゃー。5個突破したにゃー。
柳沢:さすが猫さんとしか言いようがないねえ(笑)。
GM:では、達成値が6になりました。
チシャ猫:「さあって、ここからが猫様の本領発揮にゃ!普段は使わにゃいんだけど……」『ダイブイン』+『ミネルヴァ』でもう一度PCを調査!(ころころ)39、LPで振り足して41!さらに4個突破にゃー!
紗綾:すごいです、残り2まで行きました!
柳沢:だねぇ……(呆然)。
秀史:これなら次Rで開くだろうな。
チシャ猫:「にゃはははははは!」トランス状態でカタカタカタカタ!PPとEPを消費しておきます。
カヤカ:「絶好調だな猫。もう少ししたら国道に出るぞ」
GM:では一気にぶっこ抜かれたので、複数のイベントが発生します。
柳沢:おお?
GM:君はカヤカの背後で一心不乱にタイプし、セキュリティを剥いでいく。素数だのブロックチェーンだの、あれやこれやで複雑怪奇に暗号化されていたPCのデータは、おおよそ普通のPCのデータフォーマットの状態まで近づいてきつつある。
柳沢:「いやはや、僕みたいな年寄りから見ると、猫君の方がよっぽど魔法だよ」
チシャ猫:「ま~しょーじきこのプロテクト、普通なら解くまでにおだぶつにゃね。チシャだって皆が居にゃけりゃもう天国にゃよ?」
GM:まずは達成値10のイベント。君がデータを解析していくと、……なぜか、デュラハンの挙動に異常が生じる。
柳沢:おっおっ?
紗綾:どうしたんでしょう?
秀史:パワーアップじゃないだろうな?
GM:何やら『迷い』が生じていると思われる。具体的には、『移動』から『攻撃』まで、イニシアで5カウントの猶予が発生する。
紗綾:おー、これはうれしいです。
柳沢:「教授のプロテクトと霊的なトラップが連動している仕組かね?」
カヤカ:「猫が解析進めれば、デュラハンが消えてなくなるとか?」
柳沢:「可能性はあるよ。プロテクトを突破する=『正統な相続権である』みたいなロジックを組んでいるのかも知れない」
チシャ猫:「そっちの霊的なあれこれはチシャにはわからないから、おじさんに任せるんだにゃ?」
GM:続いて、達成値5のイベント。……君はついに、おおよそのPCのデータ構成を把握した。……数学者竜堂教授の手によって複雑怪奇に暗号化されているが、そのデータそのものは、ごくごく普通の教授、本人のPCと思われる。
秀史:「機密データが入っている、などの類ではないと?」
GM:おそらく、個人的な日記や写真、教授の研究メモや、開発中だった数学プログラム、そして……VコインのデータなどがHDD内に保存されているようだ。
チシャ猫:「コインは入ってるぽいにゃね」
秀史:「Vコインそのものは存在するのか。……実は空っぽで、偽情報や勘違いも可能性として考慮していたのだが」
チシャ猫:「にゃにゃーん、ファイル名までは見えるけどまだファイルが開かないにゃ、ほんと頑丈なプロテクトなんだにゃ!?まーあとは流れで開けれるけどー」
GM:そして達成値3のイベント。
チシャ猫:まだあった?
GM:君の解析によりますますデュラハンのアクションに「迷い」が生じる。「移動」してから「攻撃」をしかけるまでに、10カウントの猶予が発生する。マイナスになりそうな場合は、0として扱う。以上でーす。
チシャ猫:にゃにゃーん。だいぶ足止めしやすくなった感じだにゃ。
GM:そして、中には「剛介と桂花」「詩織と」なんてファイル名もあることが推測される。
柳沢:「……おっと、どこかで聞いた名前だね」
カヤカ:「剛介、ってのは俺たちの依頼主だろ?教授と親友だったっていう」
柳沢:「んー、とりあえず依頼人の調査を進めて人物関係洗い出したいねえ」
GM:これらの情報を得たことにより、★5『依頼人について』の達成値-1、目標値も各-1されます。
●紗綾のターン
柳沢:ちょうど手番はラストの紗綾くんだ。★5の調査を頼めるかい?
秀史:オナシャス!
紗綾:ですねー。それが一番良いかな。2D+1で焼け石に水ではあるけど……。
GM:さっきの調査で、★5の達成値が下がっているよ。
チシャ猫:いい仕事したにゃ~。
紗綾:あ、そっか。これならいけるかも!LINEで友達ネットワークを駆使しして調べます!(ころころ)14、達成です!
GM:戦闘に参加する機会を逸した君は、軽自動車の中で調査に励む。
チシャ猫:スマホは辛うじて持っていた紗綾ちゃん。
紗綾:中古品で持ってますー。
秀史:今時難民でもスマホ持ってますからね。
チシャ猫:(難民同等の扱い……)
GM:(ネカフェ難民JCとか色々まずいっすよ……)
紗綾:まあ、電気ガス水道はよく止められますからね!うちの道場は!
チシャ猫:チシャのキグルミはエアコン完備のキグルミにゃよ(どやぁ)。
柳沢:紗綾くんの友達ってかしましそうだなあ(笑)。
紗綾:一番うるさいのは大おじーちゃんなのですが(笑)。
GM:カヤカ君が事前に流しておいた調査依頼や、チシャさんの見つけたキーワードが呼び水となって、君のもとに情報として実を結んだ、という感じだ。
カヤカ:調査って時間掛かるもんな……。
GM:★5が開放されました。今まで君達は散々な目にあったわけですが、当の依頼人「軍治剛介」とは、こんな男でした。
★5『依頼人について』
依頼人は『軍治 剛介』。
竜堂教授とは学生時代からの親友だ。
竜堂は数学者を志し、軍治は経済学を専攻し、現在は独自の証券会社、『グンジファンド』を設立している。
竜堂教授が開発したVコインを最初期から扱ったことで莫大な利益を上げたが、最近は資産の急膨張に会社の実力が追いつかず、資金繰りに苦慮しているとの情報がある。
竜堂教授の妻、桂子夫人(故人)は実の妹。
竜堂教授の一人娘、詩織は姪にあたる。
★9「竜堂詩織について」が開放される。
★9 竜堂詩織とコンタクトせよ
挑戦条件:
どこからでも挑戦可能。
エリア:「聞き込みエリア」に居るPCは判定に+1D
判定終了後、PCの誰かが「聞き込みエリア」に移動することで達成となる。
達成値:5
目標値:
ビジネス:4 公式情報の整理
ネゴシエーター:4 関係者に聞き込み
ドクター:3 医療関係のDBにあたる
他:7
柳沢:「ふむ。もともと義理の兄という情報はあったけど」
カヤカ:「……教授と深い関係な分、何か根深いものがあんのかなあ?」
紗綾:「むぅ、なんとなく予想はしていたけど、お金に困ってそうな感じがすごいイヤです」
柳沢:「ふうむ。法的には相続権は娘さんにしかないはずだけど。横取りでも考えている、かねえ?」
柳沢:NPCは大体クリアになったかな?
秀史:最後の一人、教授の娘にして相続人である『竜堂詩織』こそがキーパーソンと考えて良いでしょうね。
GM:★9が開放されました。……条件、みんな、確認しておいてくれよなっ!
秀史:(愕然)聞き込みエリアに移動が条件……だと……!
カヤカ:ぎゃーっ、一人離脱だーっ!
柳沢:一人帰らないといけないのか!こりゃ大変だ……。
紗綾:ここで戻るのですか……。
秀史:うぐぐ……これは俺が行くしかないな……。
紗綾:さすがGM。みんながで計らった頃にやってくれますね!
GM:いやー本当は「この項目が出たくらいにちょうどマダラ部隊と遭遇。調査をすすめるか救援に向かうか!?」を目論んでいたのですが。……これはこれで!!
柳沢:「マダラ君の動向も気になるしねえ。諦めたとは思えないし」
チシャ猫:しかしなんともお金のかかるシナリオですね。
紗綾:みなさん経費大丈夫です……?
秀史:近況で経費が+1Dされてますしねー……。
カヤカ:なんとかなる。なります。
チシャ猫:紗綾さんは0です。
紗綾:まねーいずぱわー。まだLINEしか使っていないので減っていません。
柳沢:まあもともと初期経費がやや多いので、何とかなるレベルでしょう。
秀史:ちなみに聞き込みエリアから狙撃はできるんですか?
GM:できませぬう!!
柳沢:「ところで紗綾くん。……おぢさんさっきのドンパチで大分元気がなくなっちゃったので、そこの薬とってくれる?」具体的には、副動作でミスティックでSPを『治療』していただけるとありがたい。
紗綾:はいどーぞ(謎のお茶)。
柳沢:(吹き出す)例のお茶じゃねーかっ!(爆笑)
チシャ猫:そのお茶あかんやつや!!!
カヤカ:流通止められてねえのかよ!
紗綾:神主さんと協力してちょっとパワーアップしたものが出来たんですよ~。人気商品なんですよ~。
柳沢:パワーアップしないでいいよ!?
秀史:薬事法……。
紗綾:「『このお茶のおかげで憎い案畜生がすっきり無くなりました」というお礼のお手紙ももらってます!」
チシャ猫:(紗綾さんに治療を頼んだ時点で諦めるしかないにゃねー……)。
紗綾:(笑)では治療を。3Dで(ころころ)クリティカルして15点!
チシャ猫:わー、効果たかーぃ。さっすがー(棒)。
柳沢:くそっ……!くそっ……!むっちゃまずいのにむっちゃ回復するっ……!圧倒的っ……!屈辱っ……!(爆笑)「……おぢさんも古今東西色んな呪術的な秘薬の類いを飲まされたけど、これは中でも格別だわ……」
紗綾:良薬は口に苦いものですぅ。
チシャ猫:そろそろ新しいサプリに回復薬で怪しいお茶が増えそう(笑)。
秀史:薩摩隼人に伝わる丸薬かなんかではなかろうか。
●調査結果について
GM:君らが一息ついたところで、藤村くんから連絡が入る。「……えー、みなさん、だんだんデュラハンの対応方法がわかってきました」
チシャ猫:「ふんふん?」
GM:「あのデュラハンは、物理的な速さよりも、呪術的な『どれだけ力を尽くして逃げているか』という要素が重要なファクターなのです。よって、仮にみなさんがジェット機やヘリコプターで移動しても、彼はその分『ギリギリ追いつく』レベルで迫ってきます。逆に、中世であれば、早馬に『ギリギリ追いつく』レベルで迫ってきたことでしょう」
秀史:「ギリギリ追いつくことを呪術的に定義づけられている……?」
柳沢:「『つまり、時速何キロか』ではなく、『自分的にどれだけ頑張って逃げているか』が大事になるってことだね」
チシャ猫:「とはいっても近づいたら殴られるにゃよ?」
GM:「要は、息切れするほどの120%の力を出してはいけないということです。ギリギリ追いつかれないくらいの『全力』を維持しつつ、足止めしながら付かず離れずセーフハウスに向かうことがベストだと思われます」
チシャ猫:「まぁ怪談なんかではありがちにゃね?」
柳沢:まあ、ギミック的にも瞬間移動されると困るし。
GM:「CCCの呪術部門の解析ですが、これは彼がもともと、いわゆる悪霊のデュラハンだった事に起因するとのことです。力尽きるまで長く長く追い詰め、恐怖を味あわせる。そういう行動パターンのようです」
カヤカ:「趣味わっりぃな!追いかけられる身にもなってくれ!」
チシャ猫:「でも藤村ちゃん、もうそろそろPC完全に解析できるにゃよ?開いたらどうしたらいいにゃ?」
GM:「ええ。さすがチシャさん、我々の見立てに間違いはなかった」
チシャ猫:「バックアップに送ってくれた人たちが優秀にゃからね」
柳沢:「普通は中身の確認をして、内容を伝えれば猫さんの依頼は終了になるけど」
GM:「しかし、今回のデータ「Vコイン」は少々特殊なデータでして。ノートPCからCCCに『移動』させると、ノートPC側のデータは消えてしまうのです」
柳沢:「仕組みはわからんけど、複製は不可能ってことかな?」
GM:「はい、それがVコインという理論の肝でして……」と、興味がある方は世間で流行っている仮想通貨の理屈とかを参照にしてくれるとうれしいです。
秀史:「複製はできないにしろ、送信は出来るんだろう?」
GM:「いいえ。その送信なのですが……、現在、我々は競合企業である『海鋼馬公司』の大規模な電脳攻勢にさらされています」
チシャ猫:「にゃるほど」
カヤカ:「げ、海鋼馬」
GM:「我々も応戦していますが、いまデータを我々に送信するのは、爆撃の中、走って手紙を届けるに等しい」
柳沢:「……繋がってきたねえ。グンジファンドを潰して傘下に収めるべく動いている海鋼馬にとって、対抗用の資金が渡るのは阻止しなければならん、というところかな?『はぐれ狼』くんの目的はPCの破壊、可能なら強奪」
秀史:「要は送信する回線が海鋼馬に押さえられてるから直接届ける必要があると」
チシャ猫:「それに、解析を完了してみないとわからないにゃけど、下手したらVコインの送信先にデュラハンが瞬間移動の可能性もあるにゃね」
GM:「はい。チシャさんの言うとおり、依頼人のもとにデュラハンが襲いかかったら、任務としては事実上の失敗となるでしょう」
チシャ猫:「ここまで頑張って失敗は困るにゃね?」
カヤカ:「デュラハンをなんとかいなしつつ、海鋼馬の相手をして、本社までノートPCを輸送かあ……」
チシャ猫:「カヤカなら爆撃の中走って手紙を届ける仕事でも面白おかしく達成しそうにゃけどね」
秀史:「カヤカならやる羽目になりそうだけどな」
紗綾:「<カヤカさん、毎回、敵のど真ん中に行っているイメージがありますぅ」
カヤカ:「絶対やんねえし、そんな仕事ねえよ!……ねえよ、多分……」(笑)
GM:「皆様には、実際には解析結果を安全に依頼人に届ける、もしくは脅威であるデュラハンを排除することをお願いせざるを得ません」
柳沢:「ま、解呪についてもある程度の目星はついているし、なんとかなるでしょ」
GM:「何度も言いますが、『デュラハン』そのものは、我々CCCとしては敵にも味方にもなったことがある、勝手の知れたエージェントです。だが彼の強さは明らかにおかしい。いえ、『守るべきものの価値に応じて強くなる』という理屈はあるのですが、それでもおかしい。経済的に辻褄があっていないのです」
チシャ猫:「にゃ?どういうことにゃ?例えば『もっと大事な何か』が入っているとか?」
カヤカ:「60億より大事なモノ……か」
柳沢:「くさい言い方をすると、『親子の絆の証明』とかね」
秀史:「生々しく考えるなら『犯罪の証拠』だが」
紗綾:身も蓋もなく、娘さんと血がつながっているかを示したDNA鑑定書とか。
カヤカ:この業界に居るとロマンチックなものを忘れるなあ……。
GM:「いえ、確かにそれらは当人にとってはお金より大事なものですが、『デュラハン』の呪いに力を与えるような、『万人が認める価値』ではありません。どこかに破綻があるはずです。それを解ければ、デュラハンを攻略できるかもしれません」
チシャ猫:「ま、それこそ見てみないと判らにゃい、シュレディンガーのにゃんとかにゃんだけどね」
柳沢:「それでも教授にとって、『金には替えられない価値』があるもの、とおじさんとしては思いたいね」
GM:……さて、実プレイ的にはちょっと終了まで時間が余った感じになりましたので。「みなさん、デュラハンも足止めできたことですので、改めて皆様、近況報告をする時間などがあってもよいのではないでしょうか」と藤村くん。
柳沢:紗綾くんの復帰戦もいきなりだったしね!
紗綾:そーいえばそうでした(笑)。
カヤカ:マンガで言えば戦線離脱したことになってるのに、新シリーズ始まったらいきなりコマにいてしゃべってるくらいだった(笑)。
GM:ということで、デュラハンを国道に叩き落とした君達は一度小休止を入れて、前回できなかった挨拶などを改めてしたということで。
紗綾:総集編が挟まるわけですね。作画スケジュール回復のために(笑)。
GM:「つくづく今回のエマージェンシーに刀真さんが間に合って良かったです。彼女の剣はおそらく今回の任務に必須でしょうからね」
カヤカ:「そんなにヤバイ相手ってことッスよね、こんな真夜中にッ!」
紗綾:『ひょひょひょ、いよいよワシの出番かのう!』
柳沢:「そう言えばみんな。前回はウチの娘が世話になったね~。なんだか大活躍だったらしいじゃない~?」
秀史:「おっさんより優秀だったな」
カヤカ:「天美さんにはお世話になったなー」
チシャ猫:「こうこの親にしてこの子あり、と言っていいのか。こんな親だとあんな真面目な子になるんにゃね、と言っていいか悩む感じだったにゃ」
柳沢:「でしょ~? ウチの娘はボクに似ず優秀だからさぁ」
チシャ猫:「とりあえず一つ言えるのは、おじさんのせいで苦労してるんだろうにゃって」
柳沢:「ははは。おじさんもそう思う」
カヤカ:「うぉい本人!」
チシャ猫:「それ娘の前でいってないにゃよね……?」
秀史:「娘にまで愛想尽かされても知らないからな」
柳沢:「なまじこの程度頑張れば大丈夫ってラインが見えちゃうとねえ。それ以上頑張る理由が見つからないっていうかねえ~」
紗綾:「今度はぜひ天美さんと一緒にお仕事したいですぅ」
GM:てなあたりでお時間となりました。次回もよろしくお願いします!
一同:お願いします~。
人災派遣TRPGリプレイ『泡沫のラインゴルト』 01
2017年某日。
某オンラインセッションのスペースに、みたびGMと5人のプレイヤーが集まった。
弊サークルが発行するオリジナルTRPG、『人災派遣RPG』の続きを遊ぶためである。
GM:こんばんはです~。ちょっと必死こいて準備中なのでお待ち下さい。
柳沢:マップが広~い。
カヤカ:楽しそうなマップしてますよねえ!
秀史:駒もあるし、マジでRPGだ(笑)。
チシャ猫&紗綾:こんばんは~。
一同:こんばんは~。
秀史:前回から何やかやで半年近く経過しているという(汗)。
久闊を叙する一同。社会人TRPGの間隔はだいたいこんなものである。
GM:……えー、準備完了です。改めまして、本日はお忙しいところお集まり頂きありがとうございます。好評につき、人災派遣TRPGの第三回、『泡沫のラインゴルド』開催したいと思います~。
一同:待ってました~!
秀史:イエーイどんどんパフパフー!
柳沢:ラインゴルド(ラインの黄金)、なかなか思わせぶりなタイトルじゃないかね。
カヤカ:おじさんオヒサシブリデス(笑)。
紗綾:私は一年ぶりですね~。
カヤカ:ひゃー、そんなに経つんですね!
前回(第二話『その声を守るため』)収録時は仕事の都合で参加できなかった紗綾さんだが、今回は都合をつけて頂き、無事参加となりました。お疲れ様です。
GM:さて、普段ならみなさまが依頼を受けて、事務所に集合して癒やし系藤村くんのブリーフィング……という感じで進むのですが、今回はまずイニシアと近況判定を振ってください。のっけからアクションの、いわゆるホットスタートとなります!
秀史:な、なんだってー!
カヤカ:緊急性が一気に……!
ブリーフィングで顔合わせをする間もなく、行動準備に取り掛かる一同。
柳沢:近況表Botを入れてもらったおかげで、判定が楽だねえ。
GM:感謝感激五体投地。
柳沢:(ころころ) 『平穏』。特段変わったことはない。おぢさんは普通だな。
秀史:(ころころ)『 評価』。基本経費+1D。今回移動多いだろうし、経費ボーナスはありがたい!
カヤカ:(ころころ)『 減収』。給料が下がってしまった。生活費+2(永続)ってうわー!?た、ただでさえギリギリなのにぃっ!?
柳沢:南無……。
カヤカ:しばらくオートバイが買えません。
秀史:カヤカはいつも通りおいしい。
チシャ猫:(ころころ)『 殺伐』。表の収入半減。端数切り捨てでついにゼロに!
柳沢:裏じゃなくてよかったね(苦笑)。
紗綾:完全に裏社会で生きていく人ですねえ。(ころころ)『 鍛錬』、BP+1(永続)。みなさんがストーカー退治している間、大おじいちゃんと修行をしていました。
秀史:確かに鍛錬してましたね(笑)。
柳沢:また永続系の振ってるよこの人……。
カヤカ:不幸なの引いてるのオレだけかッ!?
秀史:そこには武者修行を終えて劇画調の顔に生まれ変わった紗綾さんが!(笑)
つづいてイニシア値の決定。
秀史の17を筆頭に、チシャ猫、柳沢、カヤカ、紗綾となった。
紗綾:うう、ファンブルでした……。
秀史:人災派遣のシステムでもダイス数が少ないとファンブルあるんですね。
GM:では、こちらもイニシア振ります(ころころ)4。カヤカくんの次。まあこんなもんでしょう。
秀史:なんか謎の人物が!?
カヤカ:嫌な予感がするぞー!?
GM:……さて、イニシア決まりましたね。それでは他の四人の方はちょっとお待ちいただき、チシャ猫さん、オープニングよろしくお願いします。
チシャ猫:はーい。
紗綾:おお、お当番回ですね(笑)。
せっかくのキャンペーンということで、2話からはそれぞれのPCのうち一人に主軸を当ててシナリオを作成することとした。ちなみに2話の主軸はカヤカで、歳の近しいアイドルを護衛という、ある意味王道のポジションであった。
GM:チシャ猫のプレイヤーさんには事前に大まかなシナリオの傾向を伝え、リビルドも許可して成長してもらいました。
チシャ猫:具体的な成長報告はまた後程に!
●一日目
●オープニング
アイドルストーカー事件を無事解決してからしばらくの後。
チシャ猫のハッカーとしての実力はCCCの中でも大いに評価され、様々な仕事を任されるようになっていた。事件として語るほどのものではないが、それでも常人には解決不可能な仕事を次々にこなしていく日々。
そんなさなか、一つの小さな依頼が持ち込まれたことが、今回のケースの始まりだった……。
チシャ猫:近況のとおりなんだにゃ。サツバツ!
GM:ーー貴方がバリバリ片付けていく仕事の一つとして、藤村君から依頼が持ち込まれる。というわけで、こちらの任務依頼を御覧くださいまし。
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任務概要①
<発信元>:CCC営業1課 藤村 櫂
<依頼主>:グンジファンド代表 軍治 剛介
<分類>:調査、暗号解読 総合評価……[C]
<報酬>:25PP(データサルベージ)
<経費>:3D
<日時>:20XX年8月4日(土)2:00~27:00
<任務内容>
「数学教授 竜堂征也の遺品であるノートPCから暗号化されたデータをサルベージせよ」
先日交通事故により急逝した数学教授、竜堂征也氏の遺産相続にあたり、彼の遺品であるノートPCの調査をお願いします。
竜堂教授はここ最近世界で大きな話題となっている仮想通貨『Vコイン』の理論を確立した人物であり、彼のノートPCには創設者の権利として大量のVコインが所蔵されていると見込まれています。
大量と言っても設立当時はさほどの価値はなかったのですが、近年のVコインへの投資の集中、価格暴騰にともない、現在は時価60億円に匹敵されるのではないかと推定されています。
依頼人の軍治氏は竜堂教授の義理の兄にあたり、遺産相続に先立ちこのノートPCの中身を確認したいというのが今回の依頼の内容です。竜堂氏のPCは彼がVコインのセキュリティにも使用した独自の強力な暗号で守られており、パスワードを知る本人が急逝した以上、現在、これを解除できるのは一流のハッカーのみとなっています。
竜堂氏のノートPCを貴方の希望の場所に送付しますので、暗号解読に取り掛かってください。
藤村拝
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カヤカ:(熟読)……『急逝した数学者のノートPCの解析』か。
チシャ猫:「そんなのチシャにかかればラクショーなんだにゃー。で、そのノートPCはどこにあるんだにゃ?」
GM:「はい、ノートPCは我々が保管しております。現物のお渡し方法はこれこれの通りで……」直接取りに行ったことにしても、CCCのエージェントに届けてもらったことにしても良い。
チシャ猫:「なるほどなんだにゃ」届けてもらいます。お外怖いし。
GM:君は都内から離れた森の中にある小さな隠れ家にノートPCを持ち込んだ。……これも、君自身のアジトの一つとしても良いし、CCCが君のために用意したセーフハウスとしても良い。
柳沢:どうでもいいけど、アジトって何語なんだろう。(検索)……アジテーティング・ポイント。地下組織の宣伝司令部。……英語だったのか!?
カヤカ:アジテートから来てんですかアレ。
チシャ猫:ではアジトの方で。やはり万全の体制で挑みたいですし。
秀史:周囲は安全なのか?尾行とかのリスクはないのだろうか。
GM:自信を持って安全だ!と宣言しよう。
紗綾:それ絶対安全じゃないパターンじゃないですか!(笑)
GM:そして君は万全の環境のもと、ノートPCの解析に取り掛かった……。
莫大な金融資産が収納された、高名な数学者によって高度に暗号化されたノートPC。
それはカネと名誉と情報、知的興奮を求める者にとっては、言わば鍵の掛かった宝箱である。ハッカーとして、これを避けて通る道理などどこにもなかった。
チシャ猫:「さっすがVコイン理論を確立した竜堂教授のPC!すっごいセキュリティなんだにゃ!?腕が鳴るんだにゃ!?」高笑いしながらカタカタカタカタパソコンをいじってます。
GM:君は教授のノートPCに電源をいれ、解析を進めていく。だが、しばらくすると、突然……。
チシャ猫:ふむふむ。
GM:『…………宝を盗むものに災いあれ…………』
紗綾:こわっ!
GM:どこからともなく、そんな声が響いた。
紗綾:現代版ファラオの呪い?
秀史:窃盗は罪。十戒にもそう書かれている。
チシャ猫:「はっはー、この科学の発達した時代にこざかしーんだにゃー!」
カヤカ:我々はまだ登場できないんでしょうか?
GM:もうちょっとだけ待っててね!
柳沢:ピンチになるまで依頼がかからないってパターンだねこれは!
チシャ猫:「呪いなんか怖がってたらハッカーなんかやってられないんだにゃ!?」と気にしない。ーーでもハッと気がつく。紗綾さんのおじいちゃんみたいなのが自分に取り憑いたら、生きていける自信がない……(笑)。
紗綾:『ひーくしゅん!だれじゃワシの噂をしているもんは』
チシャ猫:『あ、私仕事なんで恨むんなら依頼者恨んで下さい』(拝む)
GM:すると。深夜の森に。
かぽかぽかぽかぽかぽ かぽかぽかぽかぽ かぽかぽかぽかぽ かぽかぽかぽかぽ
奇妙な音が響く。
チシャ猫:「今度は何なんだにゃー?」
カヤカ:何の音?風の音?
秀史:……蹄の音?
紗綾:首のない何かが乗ってそう……。
GM:かぽかぽかぽかぽ かぽかぽかぽかぽ かぽかぽか(停まる)。
チシャ猫:防犯カメラで窓の外を確認しますよ。
GM:ナニモ ウツッテイナイ(笑)。
秀史:完全にホラーですね!
カヤカ:電脳から来るホラーってB級っぽさあっていいなあ……。
紗綾:今時の貞子は、画面が薄いから出てくるの大変そうですよねえ。
柳沢:ブラウン管に潜んでるわけじゃないんだから(笑)。
GM:ーーとんとん、とんとん。
チシャ猫:「……」
GM:どんどん、どんどん。
チシャ猫:「……とりあえず居留守なんだにゃー……」
GM:すると。ーーRRRR!!RRRR!!ーー君の携帯が鳴る。発信先は藤村だ。
チシャ猫:スピーカーにして留守番電話に切り替えます。
カヤカ:この流れだと本当に藤村さんか怪しいなあ(笑)。
チシャ猫:「チシャはいまお出かけ中なんだにゃ?、御用の方はメッセージを残すといいんだにゃ? ピーッ」……声を聞いてから対処。
GM:「チシャ猫さん!まだ無事ですか!今すぐそこから脱出してください!」
秀史:本物っぽいな。
チシャ猫:電話に出ますよ。
GM:「CCCの追加調査で重要な事実が判明しました!そのPCには、生前の竜堂教授が『保険』をかけていたんです!」
チシャ猫:「『保険』ってなんにゃ?」
カヤカ:『保険』って言うと思い浮かぶのは……。
紗綾:ア◯ラック、じゃなくて。
柳沢:ウル、ウルリ……。
チシャ猫:とりあえず重要なPCと最低限の装備を手にして、自動二輪に乗るために走りながら電話を続けます。
GM:「我々の業界による特殊な『保険』です……!この品物を盗難したり解析しようとした者を排除する、ある契約が結ばれていたんです!」
秀史:ウルリッヒか!
GM:「竜堂教授はテクノロジーを過信していませんでした。彼は最後の守衛として、科学とも数学ともまったく異なる方法を選んだのです。それが……」
チシャ猫:「…………それって、そっちの手落ちにゃね?」
GM:藤村が答える前に、扉が、ドンドン!ドガンドガン!バァン!!!と叩き破られる!!
柳沢:御用改めだぁー!
チシャ猫:「にゃー、防犯カメラもセンサーも全く機能なし!」
GM:ドアの外に立っていたのは……錆びた中世のフルプレートに身を包んだ、首のない騎士だ!!
チシャ猫:「……ホラー?」
秀史:デュラハン!
紗綾:本当にデュラハンだったー!
柳沢:なんとまあ大仰な!
カヤカ:本当に何でもアリだな派遣業界!
紗綾:猫のキグルミVSデュラハン、ファイッ!
チシャ猫:「B級映画確定じゃないですかにゃー!やだー!!!」
カヤカ:むしろその発言で一気にZ級まで下がった気がするぞ!
GM:「……『亡霊騎兵(デュラハン)』、派遣会社『ウルリッヒ保険』の契約によって財宝を守護する、特殊なエージェントです!」
チシャ猫:「それどういうことにゃ?お金で解決できたりする?」
GM:「とにかく一刻も早くそこを離れてください!こちらからセーフハウスへ誘導します!」
チシャ猫:「っていうかあれ何!?」PCがイジれないので外付け頭脳が使用出来ない!
秀史:モンスターレベル7、魔法の武器か銀の武器でないとダメージが入らない。
柳沢:大体合ってるけど別のゲームだね(笑)。
カヤカ:魔法の武器は今回ありますからね。喋る奴が……!
GM:『……財宝を返せ。命までは取らぬ……』
チシャ猫:「なんかー、置いてけーって行ってるんですけどぉ?」
秀史:金を?
柳沢:首を?
チシャ猫:「チシャ的にはぁー命が大事なのでぇー、置いてきたいんだけどぉー。ええかな藤村君?」
GM:「基本的に一度受けた仕事のキャンセルは認められません。現在、依頼人と交渉し、心強い救援四名を緊急招集しています!まずは時間を稼ぎ、連携して事にあたってください!」
チシャ猫:「全く、面白い仕事だからって受けたらこんなオチなんだにゃー!!」
カヤカ:非戦闘員のチシャが一対一に持ち込まれても、まだ何とかなるって判断するあたりだいぶブラックだなあ!(笑)
チシャ猫:では自動二輪に乗って飛び出します。そして手元の怪しい小箱のスイッチをポン!っとにゃ。仕込んでいたトラップが起爆、アジトが爆発四散!
柳沢:おーしーおーきーだーべー!
GM:ズッ……どーん!ちゅっどーん!どごーん!どどどーんんッ!!!……深夜の山中に爆音をとどろかせ、アジトは炎に包まれた。
カヤカ:やりたい放題!自分のアジトだからってやりたい放題してる!
秀史:そして溜まる露出度(笑)。
GM:まあ、演出なのでノーペナルティです(笑)。
チシャ猫:「これで追いかけてこれなく、具体的に言うなら死んでくれてたらいーんだけどにゃー……」
GM:火柱が天を焦がし、亡霊騎士は炎に飲み込まれた……。
チシャ猫:そのまま山道から国道へ疾走。「とりあえず時間稼ぎはしたにゃ!バックアップ頼むんだにゃ、藤村君!!」
常人はもとより、異能者であろうと骨も残らないほどの火の海。
……その奥から、かすかに音が聞こえる。
……かぽ。
……かぽかぽかぽかぽ…………。
GM:ということで、ほんわかオープニングでございました。
柳沢:なんてうすらさむい言葉。
紗綾:心温まるオープニングですねえ。
秀史:たいへん緩やかなオープニングでしたね!
カヤカ:これがホントのホットスタート。
チシャ猫:まあ『猫のキグルミVSデュラハン』ですし。
カヤカ:おっかしいなあ、言葉端からの印象と全然違うなあ……。
GM:ここで『★1:PCの解析』『★2:亡霊騎士について』が開示されます。実際の判定はゲーム開始後からお願いします。
紗綾:今回はマップ移動がキーになりそうですねえ。
★1PCの解析
竜堂教授の遺品のPCを解析する。
達成値:15
※達成値を積み上げていくごとに
新情報が開示され、状況が変化する
目標値:
ハッカーのみ:12
●チシャ猫の成長
GM:ということで、チシャ猫さんの成長報告をお願いしたします。
チシャ猫:成長させたのが半年前なので何を成長させたか微妙に忘れてしまっているのですが、ハッカーが1レベル上がって5Dに、『偽情報』が3レベル、『アドヴァイス』が2レベルに上がったあたりが主な成長です。
GM:今回は『チシャさんが拠点を襲撃され脱出せざるを得なくなった』というシナリオのテーマを事前にお伝えし、それに基づきデータを組んでいただいております。アジトに備えていた緊急用の装備を身につけて脱出した、というイメージです。
チシャ猫:まず、ハッカーボーナス減るけど仕事着じゃなくてキグルミを着ています。つまり、いつもの人形じゃなくて、キグルミでこの格好です(笑)。そのせいで登場露出度は5!!
カヤカ:等身大……ッ!
秀史:意地でも中の人は見せないスタイル。
チシャ猫:まぁSPを『偽情報』にしか使わないキャラなので、バンバン軽減しながら対処できるという目算。最悪キグルミの装備効果で罰則も軽減出来ますし。こんな感じで今回もよろしくお願いします。
柳沢:まあ、露出も市街地ルートいかなきゃそう問題にもならないと思うよ。
GM:なお、今回は通常マップと大幅に異なり何回も移動が発生するため、経費もマシマシになっています。これは交通費も兼ねているとお考えください。
●ブリーフィング
GM:さて、お待たせしました四人の方。
一同:ほいほーい。
GM:君達は何かいきなり藤村くんから緊急メールを貰って、そのままCCCの会議室に呼び出されました。時刻は深夜3:00でござる。
柳沢:そりゃ参るなあ。
GM:メールの内容はこんな感じだね。
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【至急】任務概要②
<発信元>:CCC営業1課 藤村 櫂
<依頼主>:グンジファンド代表 軍治 剛介
<分類>:緊急/護衛、移動、撃退 総合評価……[A]
<報酬>:15PP
<経費>:3D
<日時>:20XX年8月4日(土)5:00~27:00
<任務内容>
「チシャ猫氏を護衛し、その任務達成を支援せよ」
緊急任務です。
貴方達もご存知のハッカー、『チシャ猫』氏の救援をお願いします。
『チシャ猫』氏は現在、CCCからの依頼により、さる数学教授の遺品であるノートPCの調査にあたっていましたが、CCCの事前調査と異なり、極めて危険な状況にあることが判明しました。
ただちに救援にあたり、任務達成をサポートしてください。
なお報酬については、依頼人である軍治氏との交渉により、皆様の分も新たな任務として支払われます。
経緯が複雑のため詳細については現着までにご説明しますが、
・強敵との戦闘
・長距離、高速移動
・現状の調査(おそらく学識、人間関係、魔術)
あたりの技能が必要と想定されます。また、今回は『チシャ猫』氏が危険な状態にあるため、その支援は受けられないと考えておいたほうが良いでしょう。
――かなりまずい状況です。急いで下さい。
藤村拝
-------------------------------------------------------------------------
GM:今回はチシャさんと他の方で経費と報酬が違います。意図的なものですので、任務依頼書のご確認をお願い致します。
一同:りょうかーい。
紗綾:「うう、眠いですぅ」
秀史:「久しぶりだな」
カヤカ:「うへーさみぃー」いつも通りジャージで駆けつけます。
秀史:依頼書によると、今は八月だそうだが。
カヤカ:流石に夜は肌寒いってことで(笑)。
紗綾:「昨日の補習で頭が眠いですぅ……。あ、皆さん、お久しぶりですー」
柳沢:「やあやあ、こんばんはみんな。なんだか猫君が大変なんだって?」
GM:会議室で君達を待っていたのは、緊張した面持ちの藤村くん。「みなさん、よく集まって下さいました。ありがとうございます!」
カヤカ:「こんばん……オハヨーゴザイマス。どしたんスか」
秀史:「猫がピンチだとか聞いたが?」
柳沢:「……ま、なごんでる場合じゃないみたいだし、早速だけど状況を説明してくれるかい?」
GM:「積もる話はあとで。まずはこれを聞いてください」
会議室のPCから流れる、先程のチシャ猫との通話記録。
GM:……メリメリドカーン!ちゅどーん!ずごごごご!と爆音。
カヤカ:「……よくできた映画ですね」半目になりながら。
紗綾:「一体何が起きているんです?」
秀史:「……猫がくたばったらしいことはわかった」
チシャ猫:まだ辛うじて死んでないにゃよ……。
GM:「具体的に言いますと、現在、チシャ猫さんが『亡霊騎士』……所謂デュラハンというエージェントに追われています」
柳沢:「デュラハン!これはまた、随分大仰な保険だねえ」
秀史:「知ってるのか、おっさん」
柳沢:「アイルランドに伝わる首なし騎士の伝承さ」
カヤカ:「エージェントっつうか、完全に妖怪じゃん……」
柳沢:「いやあ、かの国も現世とあの世の境があいまいな国だからねえ」
紗綾:『ほほう、西洋妖怪とな、これは久しぶりに斬りがいがありそうじゃのう!』
柳沢:「うん、伝承通りだとするならば、デュラハンの追撃を防ぐには、一騎打ちで勝つしかないんだよね」
紗綾:『一騎打ち!』「大おじいちゃん、暴れないでー」
秀史:「アンデッドなら神聖魔法だろう」
GM:「とりあえず、いつもどおりインカムを装着してください」……これでチシャさんと会話ができるよー。
紗綾:「チシャさん生きてますかー?」
チシャ猫:「言っとくけど私に戦闘能力は皆無だからね!?」
カヤカ:(寝ぼけてたのでこの辺でガチでヤバイんじゃないかと気づき始める)
チシャ猫:「対処法ちょうだい対処法!聖水に弱いとか清めの塩に弱いとかー!」
柳沢:「彼らはいわゆる不死者とは違う。どちらかといえば神、精霊に近い存在だ。神や精霊は、退治することはできない。彼らの取り決めたルールに従って勝利することでしか、運命を捻じ曲げることはできないんだ」
カヤカ:「いやいや、相手も派遣社員なんだろっ!?」
柳沢:「……そうだね。話を聞くだに、これは『保険会社のエージェントのしかけた術式』によるものだろうから、『今回のケースにおけるルール』は、よく解析してみないと解らないねえ」
紗綾:『神か!神を斬るなんぞ何百年ぶりかのう!刃が鳴るわい!』「だから大おじいちゃん落ち着いてー!」
柳沢:斬ったことあるのか(笑)。
カヤカ:おじいちゃんが凄いものになっていく……!
慌ただしい顔合わせが済み、いよいよブリーフィングに入る。
GM:「現在、CCCが保有しているセーフハウスにチシャ猫さんを誘導しています。マップをご覧ください。こちら、右端がゴールとなります」

GM:「みなさんにお願いしたいことは、チシャ猫さんをセーフハウスまでたどり着かせること。そしてチシャ猫さんのPCの解析完了を全うさせることです」
紗綾:「CCCのセーフハウスなら絶対に安全ですねっ」
秀史:フラグを立てるな(笑)。
GM:「現在、チシャ猫さんを国道方面にナビしています」
カヤカ:「高速、使えないんスか?」
GM:「はい。というのも、単純な直線移動ではデュラハンに追いつかれてしまうのです。カーブがある国道の方が、かえって有利が取れる」
チシャ猫:「こっちも隠しアジトの方だったから自動二輪しか用意してないんだにゃ。本拠地なら車もあったんだけどね」
GM:「みなさんには高速道路を使用して、チシャ猫さんが国道を通過するポイントに先回りし、デュラハンの追跡を妨害してほしいのです」
紗綾:(マップをチェック)ざっくり、露出の厳しい市街地ルートと、距離が長い分コストがかかる山道ルートって感じですねえ。
カヤカ:(地図をなぞりながら)「やっぱりこっちの山側を通るルートかな?」
秀史:「チシャ猫の露出度から考えても市街地は厳しいだろうしな」
チシャ猫:「いや、今回命かかってるから、作戦上最適なら市街地もOKにゃよ。少しぐらいの罰則は自分でどうにかするにゃ。ただ、問題はデュラハンにゃね。アジト爆発させたけど全然堪えてないにゃ。あれは堅そうにゃよー」
カヤカ:「うっへ、物理無効なんてゲームだけで勘弁」
柳沢:「そもそも、伝承通りのデュラハンだとは決まってないしねえ。術者がデュラハンを模して作ったスペルトラップの類いという可能性も否定できない」
チシャ猫:「異能の見せかけで、人間って可能性も当然あるにゃね」
柳沢:「まあ、とにかく、こちらからも急いで向かいつつ対応策を練っていくしかないね」
カヤカ:「行き当たりばったり以外の対策に合ったコトないぞこの仕事ー!!」
GM:ということで、★3、★4が追加されました。
★3
『亡霊騎士』について調べる。
都心部でのみ調査可能。
達成値:4
目標値:
ミスティック:5 伝承を調査
スカラー:6 学術調査
他:8
★4
竜堂教授について調べる
挑戦条件:
どこからでも挑戦可能。
エリア:「聞き込みエリア」に居るPCは判定に+1D
達成値:4
目標値:
ビジネス:5 公式の情報を集めて整理
ネゴシエーター:5 関係者に聞き込み
アウトサイダー:6 アングラ情報や噂話を収集
他:7
柳沢:「きっと対処方法を解析するためのイベントが開示されるに違いない」……とメタジョークを言うつもりが先に出てしまった(苦笑)。……ふーむ、どうやらこれはおぢさんの専門分野のよーだね。
GM:また、とても重要な点が一つ。皆様はこの都心部からスタート、ゴール以外の任意のポイントに『長距離移動』でワープ出来ますが、一度移動してしまうと、インターチェンジのある場所『▲』から『閉鎖移動』を使用しないと都心部に戻ってくることは出来ません。くれぐれも、移動のタイミングと場所には注意してください。
一同:げー、閉鎖移動……。
柳沢:『侵入移動』が必要なんだよね。誰も持っていないから、これは一方通行と同義かなあ。
秀史:標準移動でもPP10点ですからねぇ。
GM:実際には閉鎖されているわけではなく、『閉鎖移動』のコスト相当の長距離移動とお考えください。
柳沢:了解。
GM:……さて、他にも調査項目を追加しました。『★2:亡霊騎士について』も必ず目を通してくださいネ!
★2『亡霊騎士』について
基本的にノートPCの所持者と同エリアに向けて移動する。
ノートPCの所持者がすでに同エリアにいる場合、攻撃を行う。
同一エリアに居るPCが下記のいずれかを行うことで、行動のキャンセルが可能。
・ダメージを20点与える(一回目)/もしくは???
・トラフィッカーで達成値20(一回目)/もしくは???
・ミスティックで達成値20(一回目)/もしくは???
カヤカ:(チェック)。なるほど、バイクテクニックで注意を引きつけるとかも出来るんですね。トラフィッカーなら任せろー!……って『1回目』とか不吉なことが書いてある……。
柳沢:だんだん難易度があがっていくんだろうねえ。
チシャ猫:正直生きた心地がしない(笑)。
GM:さて、カードが出揃ったところで、ラウンドを開始しましょうか。亡霊騎士はスタンバイ済みだぜ!
●第1ラウンド
ここからゲーム開始。
いつもならばだいたい最初に出来ることは限られていて、それらを潰しながら調査を進めていくのだが、今回は、
・追跡してくる『亡霊騎士』からチシャ猫を護衛する
・チシャ猫をセーフハウスまでたどり着かせる
・チシャ猫自身は本来の目的であるノートPCの解析を進める
・事態がこうなった原因も調査する
と、最初からやるべきことが大量に開示されているため、移動コストやルート設定を含め、アクションを始める前に一同大いに頭をひねることになった。
柳沢:ふむ。移動の1回は血の一滴。市街地ルートがいいだろうねえ。
チシャ猫:とりあえず逃げながらもPC解析しなくちゃ。
カヤカ:繁華街の直前でおじさんが車で猫を拾って一気に抜ければ、露出を抑えられそう。
柳沢:そこまではシタナガくんとカヤカくんがピストン輸送かな。
秀史:乗り物の乗り換えって動作いりましたっけ?
カヤカ:今さらなんですけど紗綾さんだけ自転車……!
紗綾:大丈夫、100kmはサイクリング圏内です!(笑)
柳沢:調査は『都心部のみ』か。迂闊な移動は危険だな。
紗綾:『要はそのバテレンの神を斬れば良いんじゃろ?それで全て解決じゃ!」
カヤカ:それはとっても足を掬われそうなんだなあ!
チシャ猫:『ミネルヴァ』でチシャが調査してもいいにゃよ?1Rで2回調査ができるし。
秀史:いや、今回猫のリソースは生命線になりそうだからな。浪費は避けたい。
カヤカ:普段は猫に調査を頼ってんのが裏目に……!
●ファストアクション
GM:…………はい。アクションは決まったね。ではまず、ファストアクション。『高速移動』などしたい方はどうぞ!ちなみにデュラハンは『高速移動』はしません。
チシャ猫:本邦初公開、チシャの『高速移動』宣言!
カヤカ:やべえ猫が動いてる!(笑)
GM:なんとセッション三回目にして、初めての移動。……君は、バイクを駆って国道に躍り出た。
柳沢:おぢさんは『待機』を宣言して行動値を0に。「調査は我々にまかせて、カヤカ君とシタナガ君は猫君の救出に向かってくれ」
秀史:「そうなるか。行くぞ<カヤカ」
カヤカ:「おう!」
柳沢:「頼むよ、シタナガ君、カヤカ君」……シタナガ君が国道左上、カヤカ君が国道右上に移動することとしました。
カヤカ:高速、長距離になるからPPは6点。最初から痛いぞ。
秀史:同じく高速、長距離でPP6点消費。
柳沢:今回は経費がたくさんあるからね。ホットスタート分の前金と思おう。
●秀史のターン
GM:ではシタナガ君。君は高速道路をかっとばして、インターから山中の国道に降り立った。
秀史:はーい。
GM:ここで藤村くんのアナウンス。「みなさん、バタバタですみませんが、連携をスムーズにするためにも、移動しながら各人の近況を相互に報告してください」
●秀史の成長
秀史:成長報告了解です。前回レッドコームが狙撃に3発も耐えたので、修行して威力を上げました。具体的には『浸透頸』を取得し、生活ランクを上げて武器を『八方手裏剣』にしたので追加ダメージが5D増えてます。
チシャ猫:こわっ!
秀史:『アサシネート』で3D、『浸透頚』で3D、八方手裏剣で2D。これで貴様を超える1200万パワーだ!(笑)
カヤカ:5Dって凄いな……!
秀史:「あと、Dトラッカー125は駆動系が逝ったので、Ninja650に買い替えた」
カヤカ:どんな酷使をしたのかと!
秀史:東京タワー自由落下には耐えられなかったようだ
チシャ猫:そらそうや……。
秀史:というわけでNinja650です。ニンジャですし。
カヤカ:カワサキか……(笑)。
GM:カワサキか……(笑)。
柳沢:オルスターか……(笑)(※)。
秀史:ちゃんとオイル漏れするよ!
カヤカ:よしオイル入ってる証拠だな!
秀史:まあそんなライムグリーンの車体を駆って国道に到着。
GM:はい。まずは、この『高速移動』でこのエリアにたどり着いた時点でイベントが発生する。GPSによれば、もう少しでチシャ猫さんと合流なのだが……なにやらブオンブオンと不審な物音。
柳沢:さっそくエリアイベントのお出迎えか。
秀史:暴走族の集会とかかな。
GM:どうやら、人がいないのをいいことに、深夜の国道を走り屋チームが占拠しているようだ。
秀史:やっぱりー!
カヤカ:一般人なのが逆にやりづらい!!
柳沢:「ありゃー。なんとか散らせられないかなあ。デュラハン見られて大騒ぎになると面倒だし……」
GM:ということで★6「走り屋チームを排除せよ!」を突破してください。
(※)猫又公司&潮屋G.P.S.プレゼンツの新作ゲーム「まほ★つく!!」のネタ。プレイヤーキャラが所属する事になる寮の名前だが……ここに所属となると色々楽しい。
★6 『国道を妨害している走り屋チームを排除せよ!』
成功するまで、このエリアからの移動コストが+5PPとなる。
達成値:4
目標値:
アウトサイダー:4 恫喝して追い払う
イントルーダー:4 囲みを突破する
ネゴシエーター:4 交渉して和解する。
他:7
柳沢:むう、突破できないと次のエリアまでの移動コストが+5か。
紗綾:脅す、隠れる、説得するですね。
秀史:これ手番使いますか?
GM:使わないです。攻撃に対するリアクションと同じと考えてください。
秀史:なるほど。ではやりましょう、「ドーモ、暴走族=サン。ヨタモノ排除すべし、慈悲はない」……イントルーダーで判定、『空蝉』を使って(ころころ)23、楽勝!
カヤカ:ひゅうっ。
柳沢:シタナガ君のダイスは毎回走ってるなあ!
GM:「ああん?カワサキなんか乗ってんじゃねーゾ!?」などと調子くれてるにーちゃんたちが立ちはだかりますが。
秀史:「Ninjaをバカにするな!トップ〇ンを見たこともないガキどもが!」
GM:君はニンジャを華麗に操ると、道路を塞ぐ走り屋たちのバイクをすり抜け、チシャ猫さんの通るべきルートを確立した。……ここから通常手番です。
秀史:作戦通り、猫を拾って隣の国道に『通常移動』します。
GM:ではそのように。……シタナガくんが国道で待機していると、どこからともなくかすかに蹄の音が聞こえる。かぽかぽかぽかぽ……。
秀史:「やはり、チシャ猫の爆発トラップでも仕留められてないか……」プレイヤー的には死んでないとはわかってるけど(笑)。
GM:そして蹄の音をかき消すように。夜の闇の向こうから爆走してくる巨大な着包みが。
柳沢:デカい猫が! デカい猫が!
チシャ猫:「したながぁ!!」
秀史:「……着ぐるみだと威圧感半端ないな」
チシャ猫:「こっちにだって事情があるにゃよ!もうなんかホラーなのが追いかけてくるし自動二輪は頼りなかったし、怖かったんだにゃー」
紗綾:どっちがホラーだか分からない(笑)
柳沢:チシャの絵がまたツギだらけでホラー系なんだよねえ。
チシャ猫:一応自作って設定がありますが、器用ではないので。
秀史:「まあいい、後ろに乗れ。飛ばすぞ」
チシャ猫:「ちぇ、カヤカならツッコミ入れてくれたと思うのにシタナガは冷静にゃね?」キグルミのまま、ヘルメットは頭の上に乗っけよう……む。はいらぬ(笑)。
秀史:「着ぐるみ脱いでかぶれよ」
チシャ猫:「チシャの顔は超トップシークレットだからムリにゃー」
秀史:「じゃあノーヘルだな」
チシャ猫:「このキグルミがヘルメットみたいなものにゃよ」
秀史:「じゃあカヤカと合流するぞ」通常移動します。
GM:かぽかぽかぽかぽ かぽかぽかぽかぽ カポカポカポカポ…… 蹄の音は遠くなっていく。
柳沢:距離的に突き放したとしても安心はできないね。
カヤカ:「PCあるエリアに瞬間移動」とかはあってもおどろかねーぞ……。
GM:隣のエリアに移動したところでシタナガくんの手番は終了だ。
秀史:「カヤカ!バトンタッチ!」
カヤカ:「お、来たな。さっすが二サン、時間通り……ってなんだあの着ぐるみ」
チシャ猫:「やっほーカヤカー('ω'*)ノシ」
カヤカ:「暗い道で迫ってくんな、幽霊なんかよりよっぽど怖いわ!」
チシャ猫:「え、こんなにかわいいのにぃ」
カヤカ:「暑苦しいとしか思えねえ」(※着ぐるみ経験者)
チシャ猫:「ちゃんとエアコン内臓の最新キグルミにゃよ」
秀史:「……ところで、カヤカって免許取って3年経ってるか?」
紗綾:あ(笑)。
秀史:「俺は4年目だから二人乗りできるんだが」
カヤカ:「……二サン、ちょーっとオレの免許から目ェ逸らしといて」(笑)。
●チシャ猫のターン
GM:次はチシャさんだね。
チシャ猫:私はPC解析。逃走中も走らせていたハッキングプログラムの成果を回収。『ダイブイン』使用、消費を『偽情報』で消して(ころころ)52。
カヤカ:ひぇぇ!
柳沢:相変わらず狂ってるなあ!
紗綾:1が1コもないというこの凄まじさ。
チシャ猫:あと8で60……だけど、このあと回避もしないとだし、LPは温存で。
GM:では、48までが適用されて達成値4。情報が1段階クリアとなる。
チシャ猫:これでも1段階!流石に手強い!!
カヤカ:達成値12~15だもんなあ。
GM:君は「通常レベルの」PCのセキュリティを解除した。なかなか手こずらされたが、ついにHDDデータにアクセスする権利を得た。
チシャ猫:「頑丈なセキュリティでも大概解除できてるのに、触りの部分って!」
GM:だが、中の情報は完全に特殊な暗号化がほどこされている。具体的にはVコインのセキュリティの原理の流用だ。
チシャ猫:「流石にVコインのセキュリティなんだにゃ?!!」
秀史:「余程死んだ教授は用心深かったとみえる」
カヤカ:「大金入ってんだからそりゃ仕方ねえだろうけど」
柳沢:「猫君、竜童教授について調べればパスの情報とかが手に入って達成値が下がるんじゃないかい?」
GM:その通り。具体的には『竜堂教授のVコインのこれまでの使用履歴』が暗号解除の大きなヒントとなるだろう。
チシャ猫:★4調べていいならこのまま調べますよ。
柳沢:「命の危機だ、出し惜しみしている場合じゃないだろう」
チシャ猫:では大盤振る舞い。やり過ぎ感があって禁じ手にしてたんだけど、チシャの2回調査いくにゃねー!
紗綾:がんばですー!
GM:(すごいことになってしまったぞ)
チシャ猫:スカラーで判定。『ミネルヴァ』&『マリオネット』で(ころころ)31!
一同:全部抜いたー!
柳沢:さすねこ。電脳2の調査力はやはり暴力的だねえ!
チシャ猫:「皆に会って精神的に余裕出てきたんだにゃー」テンション上がって逃げるのを忘れてキーボードをカチャカチャカチャ。
GM:……君は学会情報を総ざらいして、竜堂教授の情報を手に入れた。
竜堂征也教授、若くして天才数学者と讃えられた俊英。
とはいえ、世の人々には数学者としての功績はほとんど理解されず、『名声はあっても金はない』という状況が長らく続いていた。
そんな彼に転機が訪れたのが『Vコイン』に使用される暗号理論の確立である。
彼の学生時代からの親友にして義兄、『軍治剛介』が、Vコインを利用した仮想通貨システムを開発。彼の経営する『グンジファンド』は巨額の利益を生み出すことになった……。
柳沢:「金は無し、か。日本での数学者の地位は、不当に低いというからねえ」
カヤカ:「実際何やってんのか全然わかんねえ……」
秀史:「狙撃は計算が必要だが、数学者レベルとなるとさっぱりだ」
チシャ猫:「正直日本ではなかなか儲かりようがないんだにゃー、懸賞金がかかった問題を解くぐらいかにゃ?」
柳沢:「市況予測やIT、薬事、遺伝子工学、航空力学等々、科学分野の基礎理論……欧米では実学として確立しているんだけどねえ」
紗綾:「数学は苦手ですー」
柳沢:「紗綾君は剣術以外に得意な科目あるのかい?」
紗綾:「体術も出来ますっ!」(笑)
カヤカ:既にお約束だあ……。
紗綾:『戦場ではありとあらゆる手段を使わねば生き延びられぬからのう!』
GM:彼が交通事故死したのは本当に不慮の事故でした。彼には一人娘がおり、遺産は本来その娘さんが相続すべきものとのことです。
柳沢:ほう、新たな情報が。
チシャ猫:「……多分だけど、娘さんがこのPC開いてたら、あのトラップは発動しなかったと思うんだにゃ?」
秀史:「まあ、資産は基本的に血縁者が相続するものだろうしな。たとえ億という大金であっても」
カヤカ:「儲かりそうにない学者が大金持ってて娘さんが居て……きな臭いなあ。あれ?でも、依頼者ってこの軍治って人だよな。わざわざCCCに頼まなくても、娘さんに開かせる事もできたんじゃ」
秀史:「娘さんでもパスワード知らなければ不可能だぞ」
カヤカ:「パスワードは娘さんも知らなかったのか?」
チシャ猫:「それとわからないように、残しているとか……」
紗綾:「あるいは、娘さんの行方がわからない、とか」
柳沢:「それを調べるのが★5ってわけだね」
一同:メタいメタい!
GM:竜堂教授は、自身ではほとんどVコインを運用していませんでした。PCの暗号は、教授のVコインの売買履歴に応じて暗号のキーが毎回変わるというシステムを使用しており、この履歴を追えば解析がしやすくなるなるでしょう。……具体的には★1の目標値が-2となります。
柳沢:12→10か。先にこっちからやっとけば達成値を1稼げたね(苦笑)。
紗綾:こればかりは仕方ないです。
チシャ猫:もう一回『偽情報』でPP消費軽減。EPが3蓄積、2PP消費だにゃー。
GM:てなところで以上です!
●カヤカのターン
GM:さてカヤカ君。
秀史:まだ法的に二人乗りが許可されていないカヤカ!(笑)
カヤカ:「二人乗りは緊急避難ってコトで!何せ首が刎ねられちまいそうだし!」
柳沢:「警察に咎められたら、でっかいぬいぐるみを輸送中とでもしときなさい」
チシャ猫:「大丈夫にゃよ、少々の事なら『偽情報』で握りつぶしとくからにゃ」(笑)
●カヤカの成長
カヤカ:それじゃあ成長報告から!順当に『献身』や『硬気功』を伸ばして硬さを確保、それと『従者の職分』も少しだけ。そして武術のスキル、『気迫』を取得!SPが任意のタイミングで回復できるようになったので継戦能力も向上!
柳沢:フォワードだらけの割に案外SPに余裕のあるチームだよねえ。
カヤカ:あとは『心眼』かな。スキル欄が埋まっていきます……あと1枠!
柳沢:おぢさんも何気にあと2枠。
秀史:俺もあと2枠だわ。
チシャ猫:4枠残ってるにゃ。集中してレベル伸ばす方針にゃからネー。
GM:みんな順調に強くなっているのであった。
カヤカ:今回はイニシアを落とすのも兼ねてディパック装備。主にスキル伸ばしの成長でした。あとは調査出来る職能を増やしていけば万能型の完成……ッ!
秀史:タイピングカラテは?(笑)
カヤカ:地味にマニピュレーターも上がってるけど、二度と使う機会はないでしょう!(爆笑)
★7『イチかバチかのショートカット』
市街地に抜ける私道がある。使うべきか……?
トラフィッカー:20 の判定に成功すると市街地への移動が『通常移動』になる。ただし失敗時はペナルティとしてPP5を消費。
挑戦は任意。
カヤカ:さて、行動。作戦通り、猫を連れて市街地に『通常移動』なんだけど。……抜け道ぃ?
GM:シタナガ君に続いて国道に到着した君は、CCCのAIが解析した抜け道の存在を知る。……使うか使わないかは君の自由だ。
柳沢:成功すれば移動にかかるPP削減。失敗するとペナルティ。
紗綾:ギャンブルですねぇ。
秀史:トラフィッカー高いしいいんじゃないか?
カヤカ:はっはっは、使うに決まってる!
チシャ猫:『アドヴァイス』、SP3 PP1消費。まぁ運ばれるの私ですし、お金持ってるからやっちゃいましょ。
カヤカ:猫ふとっぱらぁ!それで4D+8、射程圏内!
紗綾:せっかくだから俺はこの赤い抜け道を選ぶぜっ!
GM:イメージとしては、ナビもおすすめしない里山の農家さんの農道を突っ切って街に抜けるようなイメージ。
カヤカ:うし、それじゃあ抜け道を使います!(ころころ)28、よっし抜けた!
紗綾:余裕ですね!
カヤカ:「田舎育ちだからこういう道は慣れてるっ!」
チシャ猫:「ゆゆゆゆゆ、ゆれるんだにゃー!!!」
秀史:「動物のフンに気をつけろよー。夜だとさっぱり見えないからな」
カヤカ:「ドロくらいじゃねえかな、多分。多分!」
GM:がこんがこんがこん、と農道を突っ走って、君達は市街地に到着した。
カヤカ:「っし抜けたぁ!街中なら向こうもそう簡単に手ェ出せねえだろ!」
紗綾:デュラハン、町中でも平気で手を出してきそうだから恐い…。
カヤカ:副動作……は、うま味がある項目がないので、このまま手番終了です。
●デュラハンのターン
GM:えー、次はどなたでしょうか。
秀史:デュラハンさんですね。
GM:ういす。……君達のあざやかな連携プレーにより、亡霊騎士は遠く引き離された。
柳沢:きたきた。
GM:蹄の音ははるか遠くに消え去った、はずだった。
………ポカポカポ カポカポカポカポ カポカポカポカポ。
GM、デュラハンの駒をいきなりチシャ猫のいる国道エリアに移動させる。
カヤカ:ぎゃー!?
秀史:アイエエエ!?ナンデ?
柳沢:「ま、想定内だね」
チシャ猫:「異能にも瞬間移動能力はあるにゃしねー」
カヤカ:「だからって今アイツが持ってなくてもいいだろソレェ!!」
GM:……君達の周囲に、赤い霧が立ち込める。
柳沢:赤い霧とな?
GM:そう、柳沢なら知っているかもしれない。『デュラハンの姿を見たものは、赤い血で目を潰される』という伝承を。
柳沢:「はは~ん、ナルホド。伝承では『死すべきものに桶で血をぶっかける』というけど。こういう解釈かぁ。こりゃ一本とられたね。HAHAHA」
カヤカ:「おっさんも笑いごとじゃねえんだけど!?」
GM:赤い霧の中、人々の目に触れることなく。首なし馬が牽く古代の戦車に乗ったデュラハンが、国道を君達の方に向けて突っ込んでくる!!
秀史:「このデュラハン……人災派遣のルールを無視してやがる……!」(笑)
柳沢:主動作『瞬間移動』、副動作で『速攻』だから、無視って程でもないね。
GM:さて、チシャ猫さんを殴りに行くわけですが、かばいます?
カヤカ:『献身』がつかえるってコトですよね、よし。
GM:うーん、実はデュラハンの移動法則については、ちょっとチュートリアル的なイベントで説明するはずだったんですが、皆さんの移動がかなり早いのでいきなり本番に(汗)。
カヤカ:速さは正義。
柳沢:「こんなこともあろうかと、『献身』を使えるカヤカ君を猫君とセットにしといたのさ」と後付けの結果論。
GM:デュラハンは戦車から、ずるぅっ……っと長大なハルバードを取り出す。あきらかに物理法則を無視した挙動だ。
カヤカ:『献身』+『硬気功』でカバーリング!EP4、SP6点を消費!っしゃこいやー!
柳沢:「ここはカヤカ君のタフネスを信じるしかないッ! 頼むぞ!」
GM:5D6+10で白兵。(ころころ)34。ぶうんっ!とハルバードが振るわれる。
チシャ猫:一応ガードに挑戦。
柳沢:まあ普通に受けて完全失敗するより全然マシだからね。
秀史:猫がガードや回避するのも本邦初公開だな(苦笑)。
チシャ猫:3D6+10(ころころ)、27。
柳沢:意外と高いな!
チシャ猫:忍び装束装備ですからね。
秀史:……LPぶっこめば完全ガードできるか?
チシャ猫:あと12は出る気がしない……ので、カヤカにまかせるにゃーん。
柳沢:見せ場だカヤカ君!
カヤカ:さあ来いダメージ!
GM:う、うん。いきます。
紗綾:……なんですかその歯切れの悪さは。
GM:ダメージ、10D6+15(ころころ)、68。
柳沢:は?
チシャ猫:わー。
カヤカ:……ぎゃー!?
GM:ごめん……。
秀史:あっはっはっは。
紗綾:すごいのが来た……。
柳沢:だが死ぬほどじゃない。死ななきゃ大体OK!
秀史:なるほど、これは紗綾さん必要なシナリオと言われるわけだ(笑)。
GM:フー(即死じゃなくてよかった……!)。
カヤカ:ええっと、物理ですよねコレ……。硬気功とGPで26点止めです。
チシャ猫:「か、カヤカ君っ!?」……『セキュリティシステム』!(ころころ)13点追加でカード!
カヤカ:39点止めた!29点貰い!残りHP45点!
紗綾:おおー。まだまだ大丈夫!
GM:……凄まじい横薙ぎがバイク上のカヤカ君を襲い、けたたましい金属音と火花が国道に飛び散る!!
チシャ猫:露出+2、PPも+3。
カヤカ:えーと、コレ乗り物へのダメージは搭乗者へのダメージと同数でしたっけ!
柳沢:そうだね。バイクが壊れる可能性が出てきた(汗)。
カヤカ:残り26点!「オレは何とかなってるけど、バイクの方がちょっとヤバそうだぞコレ!?」
秀史:半減か、やばいね。
柳沢:乗り物破壊はルール上設定されてたけど、初めて見るかもしれない。
チシャ猫:「まだ奥の手は出してないわ、ごめんね私をかばったせいで」
カヤカ:「仕事だかんな。……って、えっ、誰」
柳沢:猫さん素が出てる……?
GM:おほん、ここで、★2を御覧ください。デュラハンの行動の末尾にあった「????」の項目がオープンになります。
★2『亡霊騎士』について(アップデート)
基本的にノートPCの所持者と同エリアに向けて移動する。
ノートPCの所持者がすでに同エリアにいる場合、攻撃を行う。(移動時は半減)
同一エリアに居るPCが下記のいずれかを行うことで、行動のキャンセルが可能。
・ダメージを20点与える(一回目)/移動時は半減
・トラフィッカーで達成値20(一回目)/移動時は半減
・ミスティックで達成値20(一回目)/移動時は半減
柳沢:(確認)……待ちたまえ。半減して5Dで攻撃、10Dのダメージとな?
秀史:あれで半分なのかよ!
GM:ういす。本来の命中は10D+20、ダメージが20D+30となります。
カヤカ:ぎゃー!?
紗綾:これで半減……。
柳沢:HAHAHA。
秀史:死ぬ。これは死ぬ……!
カヤカ:何か条件が!何か弱体化出来る条件が!!
秀史:次からは★2でデュラハンを足止めしつつ、何か手を考えるしかないな。
カヤカ:バイク直しながら走ることになりそうだぜ……。
GM:そんな君達に、ぞっとする声が響く。『……宝を盗むものに、滅びを……』
チシャ猫:「空耳じゃないのかにゃー?」
カヤカ:「ご機嫌な妖怪なんざ、後ろのコレだけで十分だっての!」
柳沢:ふむ。……しかし頑張れば次のRにはゴールさせれるからね。ここは頑張って乗り切ろうじゃないか。
チシャ猫:流石にあと2手番貰わないと解析が終わらないんですよねー。
GM:ということでデュラハンのターン終わり!
●紗綾のターン
紗綾:心臓に悪いターンだった……。
柳沢:色々突っ込んで★3をクリアしてもらえるかな?
●紗綾の成長
紗綾:はーい。『亡霊騎士について』を調べますー。……っと、その前に成長報告。前々回、入院する羽目になってしまったので、体を鍛えましたー。『鬼神力』が上がってます。後、入院中に先生とか看護婦さんを観察して『ドクター』を取得。
柳沢:おお、このドクター不足のPTに燦然と輝くドクターがっ!
秀史:相手の体を効率的に解体するには医学要るよね(笑)。
紗綾:そして。『まだまだこやつは頼りないからのう、ワシも一肌、もとい一刃脱がんといかんな』というわけで、『伝家の宝刀』がレベルアップ。
GM:成長する日本刀……!!
紗綾:むしろ、本気を出してきた日本刀、というイメージで。他には、第1回目の時に手に入れたお茶を通販したら思いのほか好評で、表収入が増えました!これで電気を止められないですみますぅー(笑)。
カヤカ:お茶……お茶……。
柳沢:(あれ薬事法違反だったんじゃあ)
チシャ猫:表収入じゃなくて、裏収入が上がりそう(笑)
紗綾:それは思いました(笑)。
GM:みんな強くなってるなあ。
紗綾:ということで、調査します。『知恵袋』を使用。「大おじいちゃん、何か知ってますぅ?」
柳沢:猫さんアドバイスまだ飛ばせる?
チシャ猫:いけますにゃよ。PP消費に目をつぶれば。……1RでPP消費が11に!!
カヤカ:金が湯水のように消えていく!
秀史:金のために金が飛んでいく……。
柳沢:多少EPで軽減しておいては?猫さんならそんなに使わないだろうし。
チシャ猫:今回は経費が+15なんでまだ黒字ラインです。
GM:(いやー経費多めにしといてよかった)
紗綾:では、アドヴァイスも頂いて6D6で(ころころ)23!成功です。
柳沢:「さすが、年の功ですな~」
紗綾:『昔似たような首無し妖怪を斬ったことならあるのぅ』
秀史:「首無し妖怪のどこを刎ねたんだよ爺さん」
紗綾:『かっかっかっ、胴体を縦に真っ二つにしてやったわ』
チシャ猫:「冗談、じゃないんだろーにゃー」
GM:では『亡霊騎士』についての情報です。
ーー派遣業界に所属するエージェント『亡霊騎士』について。
それは、アイルランドの伝承に語り継がれる強力な妖精、戦車に乗った死をもたらす首なしの騎士『デュラハン』を、とある偉大な魔術師が調伏し、宝のガーディアンとしての契約を結んだものが始まりである。
その契約は代々受け継がれ、現在、その子孫が派遣会社『ウルリッヒ保険』の所属となっている。
依頼人から財産を守るための『保険料』を受け取る代わりに、財産が奪われそうになった場合はデュラハンが出現し、盗人を成敗するという『保険契約』を結ぶ、『事が起こったら対応する』タイプのエージェントである。
紗綾:『……と言うような話を、戦仲間の付喪神に聞いたことがあるのう』
柳沢:「伝承級の妖精となると、厄介だねえ」
秀史:「厳密にはモンスターとしてのデュラハンではなく、デュラハンを使役している術者の方がエージェント、ということだな」
柳沢:「さすがに人として生きてく意志がないタイプの人は雇えないよねえ」
カヤカ:「こーゆーのって、召喚者をぶったたくのが定石だろ?」
柳沢:「いや、多分無駄だねえ。おそらく術式自体はもう完成しちゃって自律型なんじゃないかな?」
GM:はい、柳沢さんの指摘通りです。すでに契約が発動している以上、術者を拘束したり、殺害したとしてもこの契約が終了することはありません。デュラハンを打ち倒すには、その存在を消滅させるしかない……という話を、おじいちゃんがしてくれる。
柳沢:「『相手を殺す』とか、明確な対象を設定した呪いと違って発動条件が厳しい代わりに、成立したら自律してしまうタイプなんだよね~まいっちゃうね~」
GM:エージェント『亡霊騎士』、つまりデュラハンの召喚者の方は、実はCCCのメンバーとは敵味方として何度も同道したことがあり、顔なじみです。
柳沢:「てことは、藤やんあたりなら知ってるかもしれないね」
GM:そうですね。おじいちゃんもデュラハンと別の任務で斬り結んだことがあるかもしれない。……ただし。この妖精の恐ろしいところは、『呪い』によって強さが定められているところだ。具体的には、『守るべき宝の価値が高ければ高い』ほど、それに『群がる者の欲が深ければ深い』ほど、強さが増す。
カヤカ:60億ー!!!
紗綾:どっちもマックス振り切ってる!?
チシャ猫:だ、だいじょうぶ、5000兆円じゃないから!?
GM:『亡霊騎士』は確かに強敵ではありますが、本来はここまで桁外れではありません。しかし、今回のVコインの60億円という額が、規格外の呪いを付与していると見て良いでしょう。以前おじいちゃんが戦ったことがあるとしても、もちろんこんな化物めいた強さではなかったよ。
紗綾:「あの時は袈裟切でなぎ倒せたものじゃがのぅ、厄介に育ちおって」
カヤカ:「というかエージェントじゃないんだ、あのデュラハン……ッ!仁義をどこまで守ってくれるか不安になって来たぞ!」
●柳沢のターン
柳沢:では第一ラウンド最後、待機していた私の手番。
GM:おねがいしまーす。
●柳沢の成長
柳沢:まずは成長報告。天美に任せてた分も含めて一気に成長。順当に『魔力の矢』、『明鏡止水』、『魔力収束』、『斥力障壁』を上げて攻防ともに上昇。加えて、どうにも防御技能が低すぎたんで、日和って『異法の書』で『フラッシュムーブを取得。『制御』で『回避』を振れるようになりました。
秀史:おおー!
柳沢:『斥力障壁』が4D+10なので、頑張ればかなり止めれるはずですぞ。
GM:20D+30とかで殴っても大丈夫だね!
カヤカ:それは死ねる。
柳沢:このRの行動は、『通常移動』で紗綾君を車に乗せて、市街地(右側)に移動ですね。PP3消費。
GM:★5は調べない?
柳沢:今回は無理だねえ。次のラウンドに2エリア分以上猫さんを移動させるには、こうしておかないとダメみたいだ。
GM:了解です。
紗綾:不思議なダン◯ョンばりに動きを読み合う状況になってきました。
柳沢:次のラウンドでカヤカ君が『高速移動』、猫さんを預かっておぢさんが『高速移動』、『通常移動』で国道(右側)に到着という感じ。
チシャ猫:★5は次のラウンドに、PCを解析しながら調査するにゃよー。
GM:そうよねえ。…………んじゃあイベントいっちまいますか!
カヤカ:イベント。え、イベント?
GM:ーー君達が市街地に到着すると、時を同じくして、高速道路をチシャ猫さんたちの方角に向かって走るバイク部隊に遭遇する。
柳沢:暴走族とかその類?やんなっちゃうねえ。
紗綾:「ひゃっはー、種籾よこせー!」(笑)
カヤカ:世界観が!世界観が!!
柳沢:うーむ、ネゴが通じる相手ならいいんだけどね。
GM:全身黒ずくめの、明らかに手練めいたバイク部隊だ。そして彼らは君達の車を取り囲むように展開する。
秀史:ウルリッヒ保険のバイク部隊か?
柳沢:ちょっと会社のイメージと違うねえ。うーむ。察するにノートPCを狙う第三者とかかな?
GM:「ほう、CCCの『枯れ柳』か」とリーダー格のノーヘル男が声をかける。
柳沢:「おや、僕をご存知とは光栄だねえ」
秀史:お知り合いで?
柳沢:「業界のエージェントはみんな知り合いみたいなものさあ」
GM:「ふん、貴様も60億に目がくらんだ口か。まったく、カネの臭いを辿るのだけは、つくづくオレたちよりも人間の方が得意だなあ?」
紗綾:人間の方……?
秀史:ん、『螺子狂騒曲』のあいつか?
GM:「直接会うのはたぶん初めてだな。紹介するよ、俺の一族、『はぐれ狼』部隊だ」
秀史:おおあたりー!
柳沢:なんと(笑)。
GM:「そして俺は群れの長。名前はーー」
柳沢:「よ~く存じているよ、『マダラ』君」と被せておこう。
カヤカ:あー、よく知ってるなあ(笑)。
今回登場したのは犯罪組織等に用心棒を派遣する『海鋼馬公司』のエージェント、『マダラ』。獣人の血を引く嗅覚に優れた無頼漢で、特に獲物の追跡や強奪の任務に優れる。初心者向けサンプルシナリオ『螺子狂想曲』にもボスとして登場。様々なセッションで多くのプレイヤーと刃を交えることとなった。
秀史:「海鋼馬まで参戦してくるとはな」
柳沢:「……困ったねえ。どこで嗅ぎつけてきたのやら」
カヤカ:「三つ巴になっちまった……!」
チシャ猫:でもその車、でっかい爆弾のってるんですよねえ(笑)、
紗綾:『狼狩りか!これもまた一興!』「大おじいちゃん暴れないでー!」
秀史:まあ紗綾さん&おっさんコンビなら、攻守のバランスも取れてるし。
GM:ということで、このターンは待ち構えていたマダラ部隊の先制攻撃だ!
柳沢:「穏やかじゃないなあ。こんな市街地でしかけてくるとか、どうもキミんとこはそういうとこ、雑でよくないとおぢさん思うなあ」
GM:おじさんと紗綾さんにマダラトループA、Bがそれぞれ射撃!(ころころ)13、しょぼい!?
柳沢:やさしい(笑)。『フラッシュムーブ』で(ころころ)回避、ノーダメ。
紗綾:『心眼』使ってガード。(ころころ)こちらも21で成功。
柳沢:高いなあ。期待値的には辛いはずなのに。
紗綾:投射VSガードなので完全には止まりません。ダメージください。
GM:では、サイレンサーつきの銃でばすばすっと4D6+5で(ころころ)18。
紗綾:10点止めて8点抜けです。
柳沢:副動作で反撃。正直これ以上事態を面倒にされると鬱陶しい(笑)。
カヤカ:さっさと分かりやすくした方がいいってのは賛成。
柳沢:「おぢさんね、そういう問答無用なの派遣社員の仁義としてどうかと思うんだよね!そーゆーことされると、こっちも別にやりたいわけじゃないけどお仕置きしなきゃって気持ちになっちゃうじゃない!」
カヤカ:(アレ建前だよな……)
秀史:(絶対ただの言い訳)
柳沢:「いいかい、君達、そーゆー行き当たりばったりなやり方でどうにかなるのは若いうちだけなんだからね!」などと説教たれつつトループAに『魔力の矢』。『魔力収束』も乗せて(ころころ)27。
GM:ガード。(ころころ)はっはっは、12で完全失敗。
柳沢:では8D6+10で(ころころ)59!追加ダメージは9点。
チシャ猫:うひー。
柳沢:割と回ったねえ。
GM:このダメージではひとたまりもない。トループ達は君の魔力の矢に蹴散らされて吹き飛んだ。
秀史&紗綾:爆発四散!サヨナラ!
カヤカ:国道で吹き飛ぶのは危ないなあ!
柳沢:「いいかい、世の中には守らなきゃいけないルールというものがあるんだよ? 僕らの場合、仁義がそれだ。こんな街中でやいのやいのやるっていうのは黒に限りなく近いグレーだ。わかるかい?」
紗綾:(ですよねー。銃をぱかすか撃ったり、街中を爆弾で火の海にしたりするのはグレーですよねー)
柳沢:「僕らは僕らの世界で生きていくために仁義というルールを守らなければならない。そうでなければ、君達自身が生きる道を狭めていくことになるんだ!」……と、マダラに説教しつつ片手間でトループを撃破していくおぢさん。
GM:「ふん、ドンパチやるつもりで駆けつけてきた奴に言われたくはないなぁ?」と、撃ち減らされていく部下にも動じずマダラ。
秀史:グレーなら問題ないのが海鋼馬だろう。マダラとしては出遅れてる分、多少強引にもなるだろうな。
柳沢:「やってきたのはそちらでしょうが! まったくもう、我田引水ばっかりして!おぢさん、そういう態度好きくないよ!」
GM:「ふん、あちこちのセッションでボコボコにされてるんでな、鬱憤が溜まっているんだよ」(笑)
柳沢:「そんなのはカヤカ君の中の人に文句を言ってくれ!」(笑)
カヤカ:ちょっとぉー!?(爆笑)
カヤカのプレイヤーさんは『螺子狂想曲』を含む様々な卓を立てて頂き、人災派遣RPGを楽しむ人の輪を広げてくださっているのです。感謝感激五体投地。
秀史:それはカヤカが悪い。
紗綾:デスネー。
チシャ猫:諸行無常。
カヤカ:オレじゃないから!オレじゃないから!!
GM:「だったらあの亡霊騎士を、頑張ってお話し合いで止めてみることだな」
柳沢:「というか、それこそ君達がかっさらおうとしたところで、あの首なし騎士がいる以上どうにもできないんじゃないのかい?……それとも、既にどうにかする手段を見つけているのかな?」
GM:「ふん……」マダラは挑発的な表情を消して黙り込んだ。「道を塞げ。こいつらを通すな」
柳沢:「今ここで、おとなしく引いてくれるなら後は追わないよ?」
秀史:はっはーん。次ラウンドが楽しみになってきたぞ。
柳沢:またシタナガ君が訳知り顔してるう(笑)。
GM:ここで『★8、マダラ部隊を排除せよ』が開示されます。
★8:マダラ部隊を排除せよ!
海鋼馬のトループ2部隊を排除せよ
排除するまで通行不可
GM:混迷深まる追跡戦の結果、そしてチシャさんの運命はいかに!--ということで、次回に続く!
一同:お疲れ様でした!
チシャ猫:これ次回のイニシアティブめっちゃ重要ですね?デュラハンがクリティカル出して最初に動いたら終わりますよ。
GM:いやしかし、いきなりカヤカ君を殴る流れになって超キモが冷えました。
カヤカ:割りと耐えられてよかった。
柳沢:蓋を開けてみれば、シタナガ君が副動作でデュラハンを狙撃して行動キャンセルからの移動、が正解だったかなあ。
GM:本当はチュートリアル兼警告として、最初のエリアで走り屋さん達がデュラハンにちょっかい出して、代わりに大ダメージでふっとばされるイベントがあったのですよ。
柳沢:当初開示されている情報の最適解が想定外のイベントで潰されていくの、たまりませんねえ。
GM:ザ・TRPGって感じですね。
某オンラインセッションのスペースに、みたびGMと5人のプレイヤーが集まった。
弊サークルが発行するオリジナルTRPG、『人災派遣RPG』の続きを遊ぶためである。
GM:こんばんはです~。ちょっと必死こいて準備中なのでお待ち下さい。
柳沢:マップが広~い。
カヤカ:楽しそうなマップしてますよねえ!
秀史:駒もあるし、マジでRPGだ(笑)。
チシャ猫&紗綾:こんばんは~。
一同:こんばんは~。
秀史:前回から何やかやで半年近く経過しているという(汗)。
久闊を叙する一同。社会人TRPGの間隔はだいたいこんなものである。
GM:……えー、準備完了です。改めまして、本日はお忙しいところお集まり頂きありがとうございます。好評につき、人災派遣TRPGの第三回、『泡沫のラインゴルド』開催したいと思います~。
一同:待ってました~!
秀史:イエーイどんどんパフパフー!
柳沢:ラインゴルド(ラインの黄金)、なかなか思わせぶりなタイトルじゃないかね。
カヤカ:おじさんオヒサシブリデス(笑)。
紗綾:私は一年ぶりですね~。
カヤカ:ひゃー、そんなに経つんですね!
前回(第二話『その声を守るため』)収録時は仕事の都合で参加できなかった紗綾さんだが、今回は都合をつけて頂き、無事参加となりました。お疲れ様です。
GM:さて、普段ならみなさまが依頼を受けて、事務所に集合して癒やし系藤村くんのブリーフィング……という感じで進むのですが、今回はまずイニシアと近況判定を振ってください。のっけからアクションの、いわゆるホットスタートとなります!
秀史:な、なんだってー!
カヤカ:緊急性が一気に……!
ブリーフィングで顔合わせをする間もなく、行動準備に取り掛かる一同。
柳沢:近況表Botを入れてもらったおかげで、判定が楽だねえ。
GM:感謝感激五体投地。
柳沢:(ころころ) 『平穏』。特段変わったことはない。おぢさんは普通だな。
秀史:(ころころ)『 評価』。基本経費+1D。今回移動多いだろうし、経費ボーナスはありがたい!
カヤカ:(ころころ)『 減収』。給料が下がってしまった。生活費+2(永続)ってうわー!?た、ただでさえギリギリなのにぃっ!?
柳沢:南無……。
カヤカ:しばらくオートバイが買えません。
秀史:カヤカはいつも通りおいしい。
チシャ猫:(ころころ)『 殺伐』。表の収入半減。端数切り捨てでついにゼロに!
柳沢:裏じゃなくてよかったね(苦笑)。
紗綾:完全に裏社会で生きていく人ですねえ。(ころころ)『 鍛錬』、BP+1(永続)。みなさんがストーカー退治している間、大おじいちゃんと修行をしていました。
秀史:確かに鍛錬してましたね(笑)。
柳沢:また永続系の振ってるよこの人……。
カヤカ:不幸なの引いてるのオレだけかッ!?
秀史:そこには武者修行を終えて劇画調の顔に生まれ変わった紗綾さんが!(笑)
つづいてイニシア値の決定。
秀史の17を筆頭に、チシャ猫、柳沢、カヤカ、紗綾となった。
紗綾:うう、ファンブルでした……。
秀史:人災派遣のシステムでもダイス数が少ないとファンブルあるんですね。
GM:では、こちらもイニシア振ります(ころころ)4。カヤカくんの次。まあこんなもんでしょう。
秀史:なんか謎の人物が!?
カヤカ:嫌な予感がするぞー!?
GM:……さて、イニシア決まりましたね。それでは他の四人の方はちょっとお待ちいただき、チシャ猫さん、オープニングよろしくお願いします。
チシャ猫:はーい。
紗綾:おお、お当番回ですね(笑)。
せっかくのキャンペーンということで、2話からはそれぞれのPCのうち一人に主軸を当ててシナリオを作成することとした。ちなみに2話の主軸はカヤカで、歳の近しいアイドルを護衛という、ある意味王道のポジションであった。
GM:チシャ猫のプレイヤーさんには事前に大まかなシナリオの傾向を伝え、リビルドも許可して成長してもらいました。
チシャ猫:具体的な成長報告はまた後程に!
●一日目
●オープニング
アイドルストーカー事件を無事解決してからしばらくの後。
チシャ猫のハッカーとしての実力はCCCの中でも大いに評価され、様々な仕事を任されるようになっていた。事件として語るほどのものではないが、それでも常人には解決不可能な仕事を次々にこなしていく日々。
そんなさなか、一つの小さな依頼が持ち込まれたことが、今回のケースの始まりだった……。
チシャ猫:近況のとおりなんだにゃ。サツバツ!
GM:ーー貴方がバリバリ片付けていく仕事の一つとして、藤村君から依頼が持ち込まれる。というわけで、こちらの任務依頼を御覧くださいまし。
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任務概要①
<発信元>:CCC営業1課 藤村 櫂
<依頼主>:グンジファンド代表 軍治 剛介
<分類>:調査、暗号解読 総合評価……[C]
<報酬>:25PP(データサルベージ)
<経費>:3D
<日時>:20XX年8月4日(土)2:00~27:00
<任務内容>
「数学教授 竜堂征也の遺品であるノートPCから暗号化されたデータをサルベージせよ」
先日交通事故により急逝した数学教授、竜堂征也氏の遺産相続にあたり、彼の遺品であるノートPCの調査をお願いします。
竜堂教授はここ最近世界で大きな話題となっている仮想通貨『Vコイン』の理論を確立した人物であり、彼のノートPCには創設者の権利として大量のVコインが所蔵されていると見込まれています。
大量と言っても設立当時はさほどの価値はなかったのですが、近年のVコインへの投資の集中、価格暴騰にともない、現在は時価60億円に匹敵されるのではないかと推定されています。
依頼人の軍治氏は竜堂教授の義理の兄にあたり、遺産相続に先立ちこのノートPCの中身を確認したいというのが今回の依頼の内容です。竜堂氏のPCは彼がVコインのセキュリティにも使用した独自の強力な暗号で守られており、パスワードを知る本人が急逝した以上、現在、これを解除できるのは一流のハッカーのみとなっています。
竜堂氏のノートPCを貴方の希望の場所に送付しますので、暗号解読に取り掛かってください。
藤村拝
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カヤカ:(熟読)……『急逝した数学者のノートPCの解析』か。
チシャ猫:「そんなのチシャにかかればラクショーなんだにゃー。で、そのノートPCはどこにあるんだにゃ?」
GM:「はい、ノートPCは我々が保管しております。現物のお渡し方法はこれこれの通りで……」直接取りに行ったことにしても、CCCのエージェントに届けてもらったことにしても良い。
チシャ猫:「なるほどなんだにゃ」届けてもらいます。お外怖いし。
GM:君は都内から離れた森の中にある小さな隠れ家にノートPCを持ち込んだ。……これも、君自身のアジトの一つとしても良いし、CCCが君のために用意したセーフハウスとしても良い。
柳沢:どうでもいいけど、アジトって何語なんだろう。(検索)……アジテーティング・ポイント。地下組織の宣伝司令部。……英語だったのか!?
カヤカ:アジテートから来てんですかアレ。
チシャ猫:ではアジトの方で。やはり万全の体制で挑みたいですし。
秀史:周囲は安全なのか?尾行とかのリスクはないのだろうか。
GM:自信を持って安全だ!と宣言しよう。
紗綾:それ絶対安全じゃないパターンじゃないですか!(笑)
GM:そして君は万全の環境のもと、ノートPCの解析に取り掛かった……。
莫大な金融資産が収納された、高名な数学者によって高度に暗号化されたノートPC。
それはカネと名誉と情報、知的興奮を求める者にとっては、言わば鍵の掛かった宝箱である。ハッカーとして、これを避けて通る道理などどこにもなかった。
チシャ猫:「さっすがVコイン理論を確立した竜堂教授のPC!すっごいセキュリティなんだにゃ!?腕が鳴るんだにゃ!?」高笑いしながらカタカタカタカタパソコンをいじってます。
GM:君は教授のノートPCに電源をいれ、解析を進めていく。だが、しばらくすると、突然……。
チシャ猫:ふむふむ。
GM:『…………宝を盗むものに災いあれ…………』
紗綾:こわっ!
GM:どこからともなく、そんな声が響いた。
紗綾:現代版ファラオの呪い?
秀史:窃盗は罪。十戒にもそう書かれている。
チシャ猫:「はっはー、この科学の発達した時代にこざかしーんだにゃー!」
カヤカ:我々はまだ登場できないんでしょうか?
GM:もうちょっとだけ待っててね!
柳沢:ピンチになるまで依頼がかからないってパターンだねこれは!
チシャ猫:「呪いなんか怖がってたらハッカーなんかやってられないんだにゃ!?」と気にしない。ーーでもハッと気がつく。紗綾さんのおじいちゃんみたいなのが自分に取り憑いたら、生きていける自信がない……(笑)。
紗綾:『ひーくしゅん!だれじゃワシの噂をしているもんは』
チシャ猫:『あ、私仕事なんで恨むんなら依頼者恨んで下さい』(拝む)
GM:すると。深夜の森に。
かぽかぽかぽかぽかぽ かぽかぽかぽかぽ かぽかぽかぽかぽ かぽかぽかぽかぽ
奇妙な音が響く。
チシャ猫:「今度は何なんだにゃー?」
カヤカ:何の音?風の音?
秀史:……蹄の音?
紗綾:首のない何かが乗ってそう……。
GM:かぽかぽかぽかぽ かぽかぽかぽかぽ かぽかぽか(停まる)。
チシャ猫:防犯カメラで窓の外を確認しますよ。
GM:ナニモ ウツッテイナイ(笑)。
秀史:完全にホラーですね!
カヤカ:電脳から来るホラーってB級っぽさあっていいなあ……。
紗綾:今時の貞子は、画面が薄いから出てくるの大変そうですよねえ。
柳沢:ブラウン管に潜んでるわけじゃないんだから(笑)。
GM:ーーとんとん、とんとん。
チシャ猫:「……」
GM:どんどん、どんどん。
チシャ猫:「……とりあえず居留守なんだにゃー……」
GM:すると。ーーRRRR!!RRRR!!ーー君の携帯が鳴る。発信先は藤村だ。
チシャ猫:スピーカーにして留守番電話に切り替えます。
カヤカ:この流れだと本当に藤村さんか怪しいなあ(笑)。
チシャ猫:「チシャはいまお出かけ中なんだにゃ?、御用の方はメッセージを残すといいんだにゃ? ピーッ」……声を聞いてから対処。
GM:「チシャ猫さん!まだ無事ですか!今すぐそこから脱出してください!」
秀史:本物っぽいな。
チシャ猫:電話に出ますよ。
GM:「CCCの追加調査で重要な事実が判明しました!そのPCには、生前の竜堂教授が『保険』をかけていたんです!」
チシャ猫:「『保険』ってなんにゃ?」
カヤカ:『保険』って言うと思い浮かぶのは……。
紗綾:ア◯ラック、じゃなくて。
柳沢:ウル、ウルリ……。
チシャ猫:とりあえず重要なPCと最低限の装備を手にして、自動二輪に乗るために走りながら電話を続けます。
GM:「我々の業界による特殊な『保険』です……!この品物を盗難したり解析しようとした者を排除する、ある契約が結ばれていたんです!」
秀史:ウルリッヒか!
GM:「竜堂教授はテクノロジーを過信していませんでした。彼は最後の守衛として、科学とも数学ともまったく異なる方法を選んだのです。それが……」
チシャ猫:「…………それって、そっちの手落ちにゃね?」
GM:藤村が答える前に、扉が、ドンドン!ドガンドガン!バァン!!!と叩き破られる!!
柳沢:御用改めだぁー!
チシャ猫:「にゃー、防犯カメラもセンサーも全く機能なし!」
GM:ドアの外に立っていたのは……錆びた中世のフルプレートに身を包んだ、首のない騎士だ!!
チシャ猫:「……ホラー?」
秀史:デュラハン!
紗綾:本当にデュラハンだったー!
柳沢:なんとまあ大仰な!
カヤカ:本当に何でもアリだな派遣業界!
紗綾:猫のキグルミVSデュラハン、ファイッ!
チシャ猫:「B級映画確定じゃないですかにゃー!やだー!!!」
カヤカ:むしろその発言で一気にZ級まで下がった気がするぞ!
GM:「……『亡霊騎兵(デュラハン)』、派遣会社『ウルリッヒ保険』の契約によって財宝を守護する、特殊なエージェントです!」
チシャ猫:「それどういうことにゃ?お金で解決できたりする?」
GM:「とにかく一刻も早くそこを離れてください!こちらからセーフハウスへ誘導します!」
チシャ猫:「っていうかあれ何!?」PCがイジれないので外付け頭脳が使用出来ない!
秀史:モンスターレベル7、魔法の武器か銀の武器でないとダメージが入らない。
柳沢:大体合ってるけど別のゲームだね(笑)。
カヤカ:魔法の武器は今回ありますからね。喋る奴が……!
GM:『……財宝を返せ。命までは取らぬ……』
チシャ猫:「なんかー、置いてけーって行ってるんですけどぉ?」
秀史:金を?
柳沢:首を?
チシャ猫:「チシャ的にはぁー命が大事なのでぇー、置いてきたいんだけどぉー。ええかな藤村君?」
GM:「基本的に一度受けた仕事のキャンセルは認められません。現在、依頼人と交渉し、心強い救援四名を緊急招集しています!まずは時間を稼ぎ、連携して事にあたってください!」
チシャ猫:「全く、面白い仕事だからって受けたらこんなオチなんだにゃー!!」
カヤカ:非戦闘員のチシャが一対一に持ち込まれても、まだ何とかなるって判断するあたりだいぶブラックだなあ!(笑)
チシャ猫:では自動二輪に乗って飛び出します。そして手元の怪しい小箱のスイッチをポン!っとにゃ。仕込んでいたトラップが起爆、アジトが爆発四散!
柳沢:おーしーおーきーだーべー!
GM:ズッ……どーん!ちゅっどーん!どごーん!どどどーんんッ!!!……深夜の山中に爆音をとどろかせ、アジトは炎に包まれた。
カヤカ:やりたい放題!自分のアジトだからってやりたい放題してる!
秀史:そして溜まる露出度(笑)。
GM:まあ、演出なのでノーペナルティです(笑)。
チシャ猫:「これで追いかけてこれなく、具体的に言うなら死んでくれてたらいーんだけどにゃー……」
GM:火柱が天を焦がし、亡霊騎士は炎に飲み込まれた……。
チシャ猫:そのまま山道から国道へ疾走。「とりあえず時間稼ぎはしたにゃ!バックアップ頼むんだにゃ、藤村君!!」
常人はもとより、異能者であろうと骨も残らないほどの火の海。
……その奥から、かすかに音が聞こえる。
……かぽ。
……かぽかぽかぽかぽ…………。
GM:ということで、ほんわかオープニングでございました。
柳沢:なんてうすらさむい言葉。
紗綾:心温まるオープニングですねえ。
秀史:たいへん緩やかなオープニングでしたね!
カヤカ:これがホントのホットスタート。
チシャ猫:まあ『猫のキグルミVSデュラハン』ですし。
カヤカ:おっかしいなあ、言葉端からの印象と全然違うなあ……。
GM:ここで『★1:PCの解析』『★2:亡霊騎士について』が開示されます。実際の判定はゲーム開始後からお願いします。
紗綾:今回はマップ移動がキーになりそうですねえ。
★1PCの解析
竜堂教授の遺品のPCを解析する。
達成値:15
※達成値を積み上げていくごとに
新情報が開示され、状況が変化する
目標値:
ハッカーのみ:12
●チシャ猫の成長
GM:ということで、チシャ猫さんの成長報告をお願いしたします。
チシャ猫:成長させたのが半年前なので何を成長させたか微妙に忘れてしまっているのですが、ハッカーが1レベル上がって5Dに、『偽情報』が3レベル、『アドヴァイス』が2レベルに上がったあたりが主な成長です。
GM:今回は『チシャさんが拠点を襲撃され脱出せざるを得なくなった』というシナリオのテーマを事前にお伝えし、それに基づきデータを組んでいただいております。アジトに備えていた緊急用の装備を身につけて脱出した、というイメージです。
チシャ猫:まず、ハッカーボーナス減るけど仕事着じゃなくてキグルミを着ています。つまり、いつもの人形じゃなくて、キグルミでこの格好です(笑)。そのせいで登場露出度は5!!
カヤカ:等身大……ッ!
秀史:意地でも中の人は見せないスタイル。
チシャ猫:まぁSPを『偽情報』にしか使わないキャラなので、バンバン軽減しながら対処できるという目算。最悪キグルミの装備効果で罰則も軽減出来ますし。こんな感じで今回もよろしくお願いします。
柳沢:まあ、露出も市街地ルートいかなきゃそう問題にもならないと思うよ。
GM:なお、今回は通常マップと大幅に異なり何回も移動が発生するため、経費もマシマシになっています。これは交通費も兼ねているとお考えください。
●ブリーフィング
GM:さて、お待たせしました四人の方。
一同:ほいほーい。
GM:君達は何かいきなり藤村くんから緊急メールを貰って、そのままCCCの会議室に呼び出されました。時刻は深夜3:00でござる。
柳沢:そりゃ参るなあ。
GM:メールの内容はこんな感じだね。
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【至急】任務概要②
<発信元>:CCC営業1課 藤村 櫂
<依頼主>:グンジファンド代表 軍治 剛介
<分類>:緊急/護衛、移動、撃退 総合評価……[A]
<報酬>:15PP
<経費>:3D
<日時>:20XX年8月4日(土)5:00~27:00
<任務内容>
「チシャ猫氏を護衛し、その任務達成を支援せよ」
緊急任務です。
貴方達もご存知のハッカー、『チシャ猫』氏の救援をお願いします。
『チシャ猫』氏は現在、CCCからの依頼により、さる数学教授の遺品であるノートPCの調査にあたっていましたが、CCCの事前調査と異なり、極めて危険な状況にあることが判明しました。
ただちに救援にあたり、任務達成をサポートしてください。
なお報酬については、依頼人である軍治氏との交渉により、皆様の分も新たな任務として支払われます。
経緯が複雑のため詳細については現着までにご説明しますが、
・強敵との戦闘
・長距離、高速移動
・現状の調査(おそらく学識、人間関係、魔術)
あたりの技能が必要と想定されます。また、今回は『チシャ猫』氏が危険な状態にあるため、その支援は受けられないと考えておいたほうが良いでしょう。
――かなりまずい状況です。急いで下さい。
藤村拝
-------------------------------------------------------------------------
GM:今回はチシャさんと他の方で経費と報酬が違います。意図的なものですので、任務依頼書のご確認をお願い致します。
一同:りょうかーい。
紗綾:「うう、眠いですぅ」
秀史:「久しぶりだな」
カヤカ:「うへーさみぃー」いつも通りジャージで駆けつけます。
秀史:依頼書によると、今は八月だそうだが。
カヤカ:流石に夜は肌寒いってことで(笑)。
紗綾:「昨日の補習で頭が眠いですぅ……。あ、皆さん、お久しぶりですー」
柳沢:「やあやあ、こんばんはみんな。なんだか猫君が大変なんだって?」
GM:会議室で君達を待っていたのは、緊張した面持ちの藤村くん。「みなさん、よく集まって下さいました。ありがとうございます!」
カヤカ:「こんばん……オハヨーゴザイマス。どしたんスか」
秀史:「猫がピンチだとか聞いたが?」
柳沢:「……ま、なごんでる場合じゃないみたいだし、早速だけど状況を説明してくれるかい?」
GM:「積もる話はあとで。まずはこれを聞いてください」
会議室のPCから流れる、先程のチシャ猫との通話記録。
GM:……メリメリドカーン!ちゅどーん!ずごごごご!と爆音。
カヤカ:「……よくできた映画ですね」半目になりながら。
紗綾:「一体何が起きているんです?」
秀史:「……猫がくたばったらしいことはわかった」
チシャ猫:まだ辛うじて死んでないにゃよ……。
GM:「具体的に言いますと、現在、チシャ猫さんが『亡霊騎士』……所謂デュラハンというエージェントに追われています」
柳沢:「デュラハン!これはまた、随分大仰な保険だねえ」
秀史:「知ってるのか、おっさん」
柳沢:「アイルランドに伝わる首なし騎士の伝承さ」
カヤカ:「エージェントっつうか、完全に妖怪じゃん……」
柳沢:「いやあ、かの国も現世とあの世の境があいまいな国だからねえ」
紗綾:『ほほう、西洋妖怪とな、これは久しぶりに斬りがいがありそうじゃのう!』
柳沢:「うん、伝承通りだとするならば、デュラハンの追撃を防ぐには、一騎打ちで勝つしかないんだよね」
紗綾:『一騎打ち!』「大おじいちゃん、暴れないでー」
秀史:「アンデッドなら神聖魔法だろう」
GM:「とりあえず、いつもどおりインカムを装着してください」……これでチシャさんと会話ができるよー。
紗綾:「チシャさん生きてますかー?」
チシャ猫:「言っとくけど私に戦闘能力は皆無だからね!?」
カヤカ:(寝ぼけてたのでこの辺でガチでヤバイんじゃないかと気づき始める)
チシャ猫:「対処法ちょうだい対処法!聖水に弱いとか清めの塩に弱いとかー!」
柳沢:「彼らはいわゆる不死者とは違う。どちらかといえば神、精霊に近い存在だ。神や精霊は、退治することはできない。彼らの取り決めたルールに従って勝利することでしか、運命を捻じ曲げることはできないんだ」
カヤカ:「いやいや、相手も派遣社員なんだろっ!?」
柳沢:「……そうだね。話を聞くだに、これは『保険会社のエージェントのしかけた術式』によるものだろうから、『今回のケースにおけるルール』は、よく解析してみないと解らないねえ」
紗綾:『神か!神を斬るなんぞ何百年ぶりかのう!刃が鳴るわい!』「だから大おじいちゃん落ち着いてー!」
柳沢:斬ったことあるのか(笑)。
カヤカ:おじいちゃんが凄いものになっていく……!
慌ただしい顔合わせが済み、いよいよブリーフィングに入る。
GM:「現在、CCCが保有しているセーフハウスにチシャ猫さんを誘導しています。マップをご覧ください。こちら、右端がゴールとなります」

GM:「みなさんにお願いしたいことは、チシャ猫さんをセーフハウスまでたどり着かせること。そしてチシャ猫さんのPCの解析完了を全うさせることです」
紗綾:「CCCのセーフハウスなら絶対に安全ですねっ」
秀史:フラグを立てるな(笑)。
GM:「現在、チシャ猫さんを国道方面にナビしています」
カヤカ:「高速、使えないんスか?」
GM:「はい。というのも、単純な直線移動ではデュラハンに追いつかれてしまうのです。カーブがある国道の方が、かえって有利が取れる」
チシャ猫:「こっちも隠しアジトの方だったから自動二輪しか用意してないんだにゃ。本拠地なら車もあったんだけどね」
GM:「みなさんには高速道路を使用して、チシャ猫さんが国道を通過するポイントに先回りし、デュラハンの追跡を妨害してほしいのです」
紗綾:(マップをチェック)ざっくり、露出の厳しい市街地ルートと、距離が長い分コストがかかる山道ルートって感じですねえ。
カヤカ:(地図をなぞりながら)「やっぱりこっちの山側を通るルートかな?」
秀史:「チシャ猫の露出度から考えても市街地は厳しいだろうしな」
チシャ猫:「いや、今回命かかってるから、作戦上最適なら市街地もOKにゃよ。少しぐらいの罰則は自分でどうにかするにゃ。ただ、問題はデュラハンにゃね。アジト爆発させたけど全然堪えてないにゃ。あれは堅そうにゃよー」
カヤカ:「うっへ、物理無効なんてゲームだけで勘弁」
柳沢:「そもそも、伝承通りのデュラハンだとは決まってないしねえ。術者がデュラハンを模して作ったスペルトラップの類いという可能性も否定できない」
チシャ猫:「異能の見せかけで、人間って可能性も当然あるにゃね」
柳沢:「まあ、とにかく、こちらからも急いで向かいつつ対応策を練っていくしかないね」
カヤカ:「行き当たりばったり以外の対策に合ったコトないぞこの仕事ー!!」
GM:ということで、★3、★4が追加されました。
★3
『亡霊騎士』について調べる。
都心部でのみ調査可能。
達成値:4
目標値:
ミスティック:5 伝承を調査
スカラー:6 学術調査
他:8
★4
竜堂教授について調べる
挑戦条件:
どこからでも挑戦可能。
エリア:「聞き込みエリア」に居るPCは判定に+1D
達成値:4
目標値:
ビジネス:5 公式の情報を集めて整理
ネゴシエーター:5 関係者に聞き込み
アウトサイダー:6 アングラ情報や噂話を収集
他:7
柳沢:「きっと対処方法を解析するためのイベントが開示されるに違いない」……とメタジョークを言うつもりが先に出てしまった(苦笑)。……ふーむ、どうやらこれはおぢさんの専門分野のよーだね。
GM:また、とても重要な点が一つ。皆様はこの都心部からスタート、ゴール以外の任意のポイントに『長距離移動』でワープ出来ますが、一度移動してしまうと、インターチェンジのある場所『▲』から『閉鎖移動』を使用しないと都心部に戻ってくることは出来ません。くれぐれも、移動のタイミングと場所には注意してください。
一同:げー、閉鎖移動……。
柳沢:『侵入移動』が必要なんだよね。誰も持っていないから、これは一方通行と同義かなあ。
秀史:標準移動でもPP10点ですからねぇ。
GM:実際には閉鎖されているわけではなく、『閉鎖移動』のコスト相当の長距離移動とお考えください。
柳沢:了解。
GM:……さて、他にも調査項目を追加しました。『★2:亡霊騎士について』も必ず目を通してくださいネ!
★2『亡霊騎士』について
基本的にノートPCの所持者と同エリアに向けて移動する。
ノートPCの所持者がすでに同エリアにいる場合、攻撃を行う。
同一エリアに居るPCが下記のいずれかを行うことで、行動のキャンセルが可能。
・ダメージを20点与える(一回目)/もしくは???
・トラフィッカーで達成値20(一回目)/もしくは???
・ミスティックで達成値20(一回目)/もしくは???
カヤカ:(チェック)。なるほど、バイクテクニックで注意を引きつけるとかも出来るんですね。トラフィッカーなら任せろー!……って『1回目』とか不吉なことが書いてある……。
柳沢:だんだん難易度があがっていくんだろうねえ。
チシャ猫:正直生きた心地がしない(笑)。
GM:さて、カードが出揃ったところで、ラウンドを開始しましょうか。亡霊騎士はスタンバイ済みだぜ!
●第1ラウンド
ここからゲーム開始。
いつもならばだいたい最初に出来ることは限られていて、それらを潰しながら調査を進めていくのだが、今回は、
・追跡してくる『亡霊騎士』からチシャ猫を護衛する
・チシャ猫をセーフハウスまでたどり着かせる
・チシャ猫自身は本来の目的であるノートPCの解析を進める
・事態がこうなった原因も調査する
と、最初からやるべきことが大量に開示されているため、移動コストやルート設定を含め、アクションを始める前に一同大いに頭をひねることになった。
柳沢:ふむ。移動の1回は血の一滴。市街地ルートがいいだろうねえ。
チシャ猫:とりあえず逃げながらもPC解析しなくちゃ。
カヤカ:繁華街の直前でおじさんが車で猫を拾って一気に抜ければ、露出を抑えられそう。
柳沢:そこまではシタナガくんとカヤカくんがピストン輸送かな。
秀史:乗り物の乗り換えって動作いりましたっけ?
カヤカ:今さらなんですけど紗綾さんだけ自転車……!
紗綾:大丈夫、100kmはサイクリング圏内です!(笑)
柳沢:調査は『都心部のみ』か。迂闊な移動は危険だな。
紗綾:『要はそのバテレンの神を斬れば良いんじゃろ?それで全て解決じゃ!」
カヤカ:それはとっても足を掬われそうなんだなあ!
チシャ猫:『ミネルヴァ』でチシャが調査してもいいにゃよ?1Rで2回調査ができるし。
秀史:いや、今回猫のリソースは生命線になりそうだからな。浪費は避けたい。
カヤカ:普段は猫に調査を頼ってんのが裏目に……!
●ファストアクション
GM:…………はい。アクションは決まったね。ではまず、ファストアクション。『高速移動』などしたい方はどうぞ!ちなみにデュラハンは『高速移動』はしません。
チシャ猫:本邦初公開、チシャの『高速移動』宣言!
カヤカ:やべえ猫が動いてる!(笑)
GM:なんとセッション三回目にして、初めての移動。……君は、バイクを駆って国道に躍り出た。
柳沢:おぢさんは『待機』を宣言して行動値を0に。「調査は我々にまかせて、カヤカ君とシタナガ君は猫君の救出に向かってくれ」
秀史:「そうなるか。行くぞ<カヤカ」
カヤカ:「おう!」
柳沢:「頼むよ、シタナガ君、カヤカ君」……シタナガ君が国道左上、カヤカ君が国道右上に移動することとしました。
カヤカ:高速、長距離になるからPPは6点。最初から痛いぞ。
秀史:同じく高速、長距離でPP6点消費。
柳沢:今回は経費がたくさんあるからね。ホットスタート分の前金と思おう。
●秀史のターン
GM:ではシタナガ君。君は高速道路をかっとばして、インターから山中の国道に降り立った。
秀史:はーい。
GM:ここで藤村くんのアナウンス。「みなさん、バタバタですみませんが、連携をスムーズにするためにも、移動しながら各人の近況を相互に報告してください」
●秀史の成長
秀史:成長報告了解です。前回レッドコームが狙撃に3発も耐えたので、修行して威力を上げました。具体的には『浸透頸』を取得し、生活ランクを上げて武器を『八方手裏剣』にしたので追加ダメージが5D増えてます。
チシャ猫:こわっ!
秀史:『アサシネート』で3D、『浸透頚』で3D、八方手裏剣で2D。これで貴様を超える1200万パワーだ!(笑)
カヤカ:5Dって凄いな……!
秀史:「あと、Dトラッカー125は駆動系が逝ったので、Ninja650に買い替えた」
カヤカ:どんな酷使をしたのかと!
秀史:東京タワー自由落下には耐えられなかったようだ
チシャ猫:そらそうや……。
秀史:というわけでNinja650です。ニンジャですし。
カヤカ:カワサキか……(笑)。
GM:カワサキか……(笑)。
柳沢:オルスターか……(笑)(※)。
秀史:ちゃんとオイル漏れするよ!
カヤカ:よしオイル入ってる証拠だな!
秀史:まあそんなライムグリーンの車体を駆って国道に到着。
GM:はい。まずは、この『高速移動』でこのエリアにたどり着いた時点でイベントが発生する。GPSによれば、もう少しでチシャ猫さんと合流なのだが……なにやらブオンブオンと不審な物音。
柳沢:さっそくエリアイベントのお出迎えか。
秀史:暴走族の集会とかかな。
GM:どうやら、人がいないのをいいことに、深夜の国道を走り屋チームが占拠しているようだ。
秀史:やっぱりー!
カヤカ:一般人なのが逆にやりづらい!!
柳沢:「ありゃー。なんとか散らせられないかなあ。デュラハン見られて大騒ぎになると面倒だし……」
GM:ということで★6「走り屋チームを排除せよ!」を突破してください。
(※)猫又公司&潮屋G.P.S.プレゼンツの新作ゲーム「まほ★つく!!」のネタ。プレイヤーキャラが所属する事になる寮の名前だが……ここに所属となると色々楽しい。
★6 『国道を妨害している走り屋チームを排除せよ!』
成功するまで、このエリアからの移動コストが+5PPとなる。
達成値:4
目標値:
アウトサイダー:4 恫喝して追い払う
イントルーダー:4 囲みを突破する
ネゴシエーター:4 交渉して和解する。
他:7
柳沢:むう、突破できないと次のエリアまでの移動コストが+5か。
紗綾:脅す、隠れる、説得するですね。
秀史:これ手番使いますか?
GM:使わないです。攻撃に対するリアクションと同じと考えてください。
秀史:なるほど。ではやりましょう、「ドーモ、暴走族=サン。ヨタモノ排除すべし、慈悲はない」……イントルーダーで判定、『空蝉』を使って(ころころ)23、楽勝!
カヤカ:ひゅうっ。
柳沢:シタナガ君のダイスは毎回走ってるなあ!
GM:「ああん?カワサキなんか乗ってんじゃねーゾ!?」などと調子くれてるにーちゃんたちが立ちはだかりますが。
秀史:「Ninjaをバカにするな!トップ〇ンを見たこともないガキどもが!」
GM:君はニンジャを華麗に操ると、道路を塞ぐ走り屋たちのバイクをすり抜け、チシャ猫さんの通るべきルートを確立した。……ここから通常手番です。
秀史:作戦通り、猫を拾って隣の国道に『通常移動』します。
GM:ではそのように。……シタナガくんが国道で待機していると、どこからともなくかすかに蹄の音が聞こえる。かぽかぽかぽかぽ……。
秀史:「やはり、チシャ猫の爆発トラップでも仕留められてないか……」プレイヤー的には死んでないとはわかってるけど(笑)。
GM:そして蹄の音をかき消すように。夜の闇の向こうから爆走してくる巨大な着包みが。
柳沢:デカい猫が! デカい猫が!
チシャ猫:「したながぁ!!」
秀史:「……着ぐるみだと威圧感半端ないな」
チシャ猫:「こっちにだって事情があるにゃよ!もうなんかホラーなのが追いかけてくるし自動二輪は頼りなかったし、怖かったんだにゃー」
紗綾:どっちがホラーだか分からない(笑)
柳沢:チシャの絵がまたツギだらけでホラー系なんだよねえ。
チシャ猫:一応自作って設定がありますが、器用ではないので。
秀史:「まあいい、後ろに乗れ。飛ばすぞ」
チシャ猫:「ちぇ、カヤカならツッコミ入れてくれたと思うのにシタナガは冷静にゃね?」キグルミのまま、ヘルメットは頭の上に乗っけよう……む。はいらぬ(笑)。
秀史:「着ぐるみ脱いでかぶれよ」
チシャ猫:「チシャの顔は超トップシークレットだからムリにゃー」
秀史:「じゃあノーヘルだな」
チシャ猫:「このキグルミがヘルメットみたいなものにゃよ」
秀史:「じゃあカヤカと合流するぞ」通常移動します。
GM:かぽかぽかぽかぽ かぽかぽかぽかぽ カポカポカポカポ…… 蹄の音は遠くなっていく。
柳沢:距離的に突き放したとしても安心はできないね。
カヤカ:「PCあるエリアに瞬間移動」とかはあってもおどろかねーぞ……。
GM:隣のエリアに移動したところでシタナガくんの手番は終了だ。
秀史:「カヤカ!バトンタッチ!」
カヤカ:「お、来たな。さっすが二サン、時間通り……ってなんだあの着ぐるみ」
チシャ猫:「やっほーカヤカー('ω'*)ノシ」
カヤカ:「暗い道で迫ってくんな、幽霊なんかよりよっぽど怖いわ!」
チシャ猫:「え、こんなにかわいいのにぃ」
カヤカ:「暑苦しいとしか思えねえ」(※着ぐるみ経験者)
チシャ猫:「ちゃんとエアコン内臓の最新キグルミにゃよ」
秀史:「……ところで、カヤカって免許取って3年経ってるか?」
紗綾:あ(笑)。
秀史:「俺は4年目だから二人乗りできるんだが」
カヤカ:「……二サン、ちょーっとオレの免許から目ェ逸らしといて」(笑)。
●チシャ猫のターン
GM:次はチシャさんだね。
チシャ猫:私はPC解析。逃走中も走らせていたハッキングプログラムの成果を回収。『ダイブイン』使用、消費を『偽情報』で消して(ころころ)52。
カヤカ:ひぇぇ!
柳沢:相変わらず狂ってるなあ!
紗綾:1が1コもないというこの凄まじさ。
チシャ猫:あと8で60……だけど、このあと回避もしないとだし、LPは温存で。
GM:では、48までが適用されて達成値4。情報が1段階クリアとなる。
チシャ猫:これでも1段階!流石に手強い!!
カヤカ:達成値12~15だもんなあ。
GM:君は「通常レベルの」PCのセキュリティを解除した。なかなか手こずらされたが、ついにHDDデータにアクセスする権利を得た。
チシャ猫:「頑丈なセキュリティでも大概解除できてるのに、触りの部分って!」
GM:だが、中の情報は完全に特殊な暗号化がほどこされている。具体的にはVコインのセキュリティの原理の流用だ。
チシャ猫:「流石にVコインのセキュリティなんだにゃ?!!」
秀史:「余程死んだ教授は用心深かったとみえる」
カヤカ:「大金入ってんだからそりゃ仕方ねえだろうけど」
柳沢:「猫君、竜童教授について調べればパスの情報とかが手に入って達成値が下がるんじゃないかい?」
GM:その通り。具体的には『竜堂教授のVコインのこれまでの使用履歴』が暗号解除の大きなヒントとなるだろう。
チシャ猫:★4調べていいならこのまま調べますよ。
柳沢:「命の危機だ、出し惜しみしている場合じゃないだろう」
チシャ猫:では大盤振る舞い。やり過ぎ感があって禁じ手にしてたんだけど、チシャの2回調査いくにゃねー!
紗綾:がんばですー!
GM:(すごいことになってしまったぞ)
チシャ猫:スカラーで判定。『ミネルヴァ』&『マリオネット』で(ころころ)31!
一同:全部抜いたー!
柳沢:さすねこ。電脳2の調査力はやはり暴力的だねえ!
チシャ猫:「皆に会って精神的に余裕出てきたんだにゃー」テンション上がって逃げるのを忘れてキーボードをカチャカチャカチャ。
GM:……君は学会情報を総ざらいして、竜堂教授の情報を手に入れた。
竜堂征也教授、若くして天才数学者と讃えられた俊英。
とはいえ、世の人々には数学者としての功績はほとんど理解されず、『名声はあっても金はない』という状況が長らく続いていた。
そんな彼に転機が訪れたのが『Vコイン』に使用される暗号理論の確立である。
彼の学生時代からの親友にして義兄、『軍治剛介』が、Vコインを利用した仮想通貨システムを開発。彼の経営する『グンジファンド』は巨額の利益を生み出すことになった……。
柳沢:「金は無し、か。日本での数学者の地位は、不当に低いというからねえ」
カヤカ:「実際何やってんのか全然わかんねえ……」
秀史:「狙撃は計算が必要だが、数学者レベルとなるとさっぱりだ」
チシャ猫:「正直日本ではなかなか儲かりようがないんだにゃー、懸賞金がかかった問題を解くぐらいかにゃ?」
柳沢:「市況予測やIT、薬事、遺伝子工学、航空力学等々、科学分野の基礎理論……欧米では実学として確立しているんだけどねえ」
紗綾:「数学は苦手ですー」
柳沢:「紗綾君は剣術以外に得意な科目あるのかい?」
紗綾:「体術も出来ますっ!」(笑)
カヤカ:既にお約束だあ……。
紗綾:『戦場ではありとあらゆる手段を使わねば生き延びられぬからのう!』
GM:彼が交通事故死したのは本当に不慮の事故でした。彼には一人娘がおり、遺産は本来その娘さんが相続すべきものとのことです。
柳沢:ほう、新たな情報が。
チシャ猫:「……多分だけど、娘さんがこのPC開いてたら、あのトラップは発動しなかったと思うんだにゃ?」
秀史:「まあ、資産は基本的に血縁者が相続するものだろうしな。たとえ億という大金であっても」
カヤカ:「儲かりそうにない学者が大金持ってて娘さんが居て……きな臭いなあ。あれ?でも、依頼者ってこの軍治って人だよな。わざわざCCCに頼まなくても、娘さんに開かせる事もできたんじゃ」
秀史:「娘さんでもパスワード知らなければ不可能だぞ」
カヤカ:「パスワードは娘さんも知らなかったのか?」
チシャ猫:「それとわからないように、残しているとか……」
紗綾:「あるいは、娘さんの行方がわからない、とか」
柳沢:「それを調べるのが★5ってわけだね」
一同:メタいメタい!
GM:竜堂教授は、自身ではほとんどVコインを運用していませんでした。PCの暗号は、教授のVコインの売買履歴に応じて暗号のキーが毎回変わるというシステムを使用しており、この履歴を追えば解析がしやすくなるなるでしょう。……具体的には★1の目標値が-2となります。
柳沢:12→10か。先にこっちからやっとけば達成値を1稼げたね(苦笑)。
紗綾:こればかりは仕方ないです。
チシャ猫:もう一回『偽情報』でPP消費軽減。EPが3蓄積、2PP消費だにゃー。
GM:てなところで以上です!
●カヤカのターン
GM:さてカヤカ君。
秀史:まだ法的に二人乗りが許可されていないカヤカ!(笑)
カヤカ:「二人乗りは緊急避難ってコトで!何せ首が刎ねられちまいそうだし!」
柳沢:「警察に咎められたら、でっかいぬいぐるみを輸送中とでもしときなさい」
チシャ猫:「大丈夫にゃよ、少々の事なら『偽情報』で握りつぶしとくからにゃ」(笑)
●カヤカの成長
カヤカ:それじゃあ成長報告から!順当に『献身』や『硬気功』を伸ばして硬さを確保、それと『従者の職分』も少しだけ。そして武術のスキル、『気迫』を取得!SPが任意のタイミングで回復できるようになったので継戦能力も向上!
柳沢:フォワードだらけの割に案外SPに余裕のあるチームだよねえ。
カヤカ:あとは『心眼』かな。スキル欄が埋まっていきます……あと1枠!
柳沢:おぢさんも何気にあと2枠。
秀史:俺もあと2枠だわ。
チシャ猫:4枠残ってるにゃ。集中してレベル伸ばす方針にゃからネー。
GM:みんな順調に強くなっているのであった。
カヤカ:今回はイニシアを落とすのも兼ねてディパック装備。主にスキル伸ばしの成長でした。あとは調査出来る職能を増やしていけば万能型の完成……ッ!
秀史:タイピングカラテは?(笑)
カヤカ:地味にマニピュレーターも上がってるけど、二度と使う機会はないでしょう!(爆笑)
★7『イチかバチかのショートカット』
市街地に抜ける私道がある。使うべきか……?
トラフィッカー:20 の判定に成功すると市街地への移動が『通常移動』になる。ただし失敗時はペナルティとしてPP5を消費。
挑戦は任意。
カヤカ:さて、行動。作戦通り、猫を連れて市街地に『通常移動』なんだけど。……抜け道ぃ?
GM:シタナガ君に続いて国道に到着した君は、CCCのAIが解析した抜け道の存在を知る。……使うか使わないかは君の自由だ。
柳沢:成功すれば移動にかかるPP削減。失敗するとペナルティ。
紗綾:ギャンブルですねぇ。
秀史:トラフィッカー高いしいいんじゃないか?
カヤカ:はっはっは、使うに決まってる!
チシャ猫:『アドヴァイス』、SP3 PP1消費。まぁ運ばれるの私ですし、お金持ってるからやっちゃいましょ。
カヤカ:猫ふとっぱらぁ!それで4D+8、射程圏内!
紗綾:せっかくだから俺はこの赤い抜け道を選ぶぜっ!
GM:イメージとしては、ナビもおすすめしない里山の農家さんの農道を突っ切って街に抜けるようなイメージ。
カヤカ:うし、それじゃあ抜け道を使います!(ころころ)28、よっし抜けた!
紗綾:余裕ですね!
カヤカ:「田舎育ちだからこういう道は慣れてるっ!」
チシャ猫:「ゆゆゆゆゆ、ゆれるんだにゃー!!!」
秀史:「動物のフンに気をつけろよー。夜だとさっぱり見えないからな」
カヤカ:「ドロくらいじゃねえかな、多分。多分!」
GM:がこんがこんがこん、と農道を突っ走って、君達は市街地に到着した。
カヤカ:「っし抜けたぁ!街中なら向こうもそう簡単に手ェ出せねえだろ!」
紗綾:デュラハン、町中でも平気で手を出してきそうだから恐い…。
カヤカ:副動作……は、うま味がある項目がないので、このまま手番終了です。
●デュラハンのターン
GM:えー、次はどなたでしょうか。
秀史:デュラハンさんですね。
GM:ういす。……君達のあざやかな連携プレーにより、亡霊騎士は遠く引き離された。
柳沢:きたきた。
GM:蹄の音ははるか遠くに消え去った、はずだった。
………ポカポカポ カポカポカポカポ カポカポカポカポ。
GM、デュラハンの駒をいきなりチシャ猫のいる国道エリアに移動させる。
カヤカ:ぎゃー!?
秀史:アイエエエ!?ナンデ?
柳沢:「ま、想定内だね」
チシャ猫:「異能にも瞬間移動能力はあるにゃしねー」
カヤカ:「だからって今アイツが持ってなくてもいいだろソレェ!!」
GM:……君達の周囲に、赤い霧が立ち込める。
柳沢:赤い霧とな?
GM:そう、柳沢なら知っているかもしれない。『デュラハンの姿を見たものは、赤い血で目を潰される』という伝承を。
柳沢:「はは~ん、ナルホド。伝承では『死すべきものに桶で血をぶっかける』というけど。こういう解釈かぁ。こりゃ一本とられたね。HAHAHA」
カヤカ:「おっさんも笑いごとじゃねえんだけど!?」
GM:赤い霧の中、人々の目に触れることなく。首なし馬が牽く古代の戦車に乗ったデュラハンが、国道を君達の方に向けて突っ込んでくる!!
秀史:「このデュラハン……人災派遣のルールを無視してやがる……!」(笑)
柳沢:主動作『瞬間移動』、副動作で『速攻』だから、無視って程でもないね。
GM:さて、チシャ猫さんを殴りに行くわけですが、かばいます?
カヤカ:『献身』がつかえるってコトですよね、よし。
GM:うーん、実はデュラハンの移動法則については、ちょっとチュートリアル的なイベントで説明するはずだったんですが、皆さんの移動がかなり早いのでいきなり本番に(汗)。
カヤカ:速さは正義。
柳沢:「こんなこともあろうかと、『献身』を使えるカヤカ君を猫君とセットにしといたのさ」と後付けの結果論。
GM:デュラハンは戦車から、ずるぅっ……っと長大なハルバードを取り出す。あきらかに物理法則を無視した挙動だ。
カヤカ:『献身』+『硬気功』でカバーリング!EP4、SP6点を消費!っしゃこいやー!
柳沢:「ここはカヤカ君のタフネスを信じるしかないッ! 頼むぞ!」
GM:5D6+10で白兵。(ころころ)34。ぶうんっ!とハルバードが振るわれる。
チシャ猫:一応ガードに挑戦。
柳沢:まあ普通に受けて完全失敗するより全然マシだからね。
秀史:猫がガードや回避するのも本邦初公開だな(苦笑)。
チシャ猫:3D6+10(ころころ)、27。
柳沢:意外と高いな!
チシャ猫:忍び装束装備ですからね。
秀史:……LPぶっこめば完全ガードできるか?
チシャ猫:あと12は出る気がしない……ので、カヤカにまかせるにゃーん。
柳沢:見せ場だカヤカ君!
カヤカ:さあ来いダメージ!
GM:う、うん。いきます。
紗綾:……なんですかその歯切れの悪さは。
GM:ダメージ、10D6+15(ころころ)、68。
柳沢:は?
チシャ猫:わー。
カヤカ:……ぎゃー!?
GM:ごめん……。
秀史:あっはっはっは。
紗綾:すごいのが来た……。
柳沢:だが死ぬほどじゃない。死ななきゃ大体OK!
秀史:なるほど、これは紗綾さん必要なシナリオと言われるわけだ(笑)。
GM:フー(即死じゃなくてよかった……!)。
カヤカ:ええっと、物理ですよねコレ……。硬気功とGPで26点止めです。
チシャ猫:「か、カヤカ君っ!?」……『セキュリティシステム』!(ころころ)13点追加でカード!
カヤカ:39点止めた!29点貰い!残りHP45点!
紗綾:おおー。まだまだ大丈夫!
GM:……凄まじい横薙ぎがバイク上のカヤカ君を襲い、けたたましい金属音と火花が国道に飛び散る!!
チシャ猫:露出+2、PPも+3。
カヤカ:えーと、コレ乗り物へのダメージは搭乗者へのダメージと同数でしたっけ!
柳沢:そうだね。バイクが壊れる可能性が出てきた(汗)。
カヤカ:残り26点!「オレは何とかなってるけど、バイクの方がちょっとヤバそうだぞコレ!?」
秀史:半減か、やばいね。
柳沢:乗り物破壊はルール上設定されてたけど、初めて見るかもしれない。
チシャ猫:「まだ奥の手は出してないわ、ごめんね私をかばったせいで」
カヤカ:「仕事だかんな。……って、えっ、誰」
柳沢:猫さん素が出てる……?
GM:おほん、ここで、★2を御覧ください。デュラハンの行動の末尾にあった「????」の項目がオープンになります。
★2『亡霊騎士』について(アップデート)
基本的にノートPCの所持者と同エリアに向けて移動する。
ノートPCの所持者がすでに同エリアにいる場合、攻撃を行う。(移動時は半減)
同一エリアに居るPCが下記のいずれかを行うことで、行動のキャンセルが可能。
・ダメージを20点与える(一回目)/移動時は半減
・トラフィッカーで達成値20(一回目)/移動時は半減
・ミスティックで達成値20(一回目)/移動時は半減
柳沢:(確認)……待ちたまえ。半減して5Dで攻撃、10Dのダメージとな?
秀史:あれで半分なのかよ!
GM:ういす。本来の命中は10D+20、ダメージが20D+30となります。
カヤカ:ぎゃー!?
紗綾:これで半減……。
柳沢:HAHAHA。
秀史:死ぬ。これは死ぬ……!
カヤカ:何か条件が!何か弱体化出来る条件が!!
秀史:次からは★2でデュラハンを足止めしつつ、何か手を考えるしかないな。
カヤカ:バイク直しながら走ることになりそうだぜ……。
GM:そんな君達に、ぞっとする声が響く。『……宝を盗むものに、滅びを……』
チシャ猫:「空耳じゃないのかにゃー?」
カヤカ:「ご機嫌な妖怪なんざ、後ろのコレだけで十分だっての!」
柳沢:ふむ。……しかし頑張れば次のRにはゴールさせれるからね。ここは頑張って乗り切ろうじゃないか。
チシャ猫:流石にあと2手番貰わないと解析が終わらないんですよねー。
GM:ということでデュラハンのターン終わり!
●紗綾のターン
紗綾:心臓に悪いターンだった……。
柳沢:色々突っ込んで★3をクリアしてもらえるかな?
●紗綾の成長
紗綾:はーい。『亡霊騎士について』を調べますー。……っと、その前に成長報告。前々回、入院する羽目になってしまったので、体を鍛えましたー。『鬼神力』が上がってます。後、入院中に先生とか看護婦さんを観察して『ドクター』を取得。
柳沢:おお、このドクター不足のPTに燦然と輝くドクターがっ!
秀史:相手の体を効率的に解体するには医学要るよね(笑)。
紗綾:そして。『まだまだこやつは頼りないからのう、ワシも一肌、もとい一刃脱がんといかんな』というわけで、『伝家の宝刀』がレベルアップ。
GM:成長する日本刀……!!
紗綾:むしろ、本気を出してきた日本刀、というイメージで。他には、第1回目の時に手に入れたお茶を通販したら思いのほか好評で、表収入が増えました!これで電気を止められないですみますぅー(笑)。
カヤカ:お茶……お茶……。
柳沢:(あれ薬事法違反だったんじゃあ)
チシャ猫:表収入じゃなくて、裏収入が上がりそう(笑)
紗綾:それは思いました(笑)。
GM:みんな強くなってるなあ。
紗綾:ということで、調査します。『知恵袋』を使用。「大おじいちゃん、何か知ってますぅ?」
柳沢:猫さんアドバイスまだ飛ばせる?
チシャ猫:いけますにゃよ。PP消費に目をつぶれば。……1RでPP消費が11に!!
カヤカ:金が湯水のように消えていく!
秀史:金のために金が飛んでいく……。
柳沢:多少EPで軽減しておいては?猫さんならそんなに使わないだろうし。
チシャ猫:今回は経費が+15なんでまだ黒字ラインです。
GM:(いやー経費多めにしといてよかった)
紗綾:では、アドヴァイスも頂いて6D6で(ころころ)23!成功です。
柳沢:「さすが、年の功ですな~」
紗綾:『昔似たような首無し妖怪を斬ったことならあるのぅ』
秀史:「首無し妖怪のどこを刎ねたんだよ爺さん」
紗綾:『かっかっかっ、胴体を縦に真っ二つにしてやったわ』
チシャ猫:「冗談、じゃないんだろーにゃー」
GM:では『亡霊騎士』についての情報です。
ーー派遣業界に所属するエージェント『亡霊騎士』について。
それは、アイルランドの伝承に語り継がれる強力な妖精、戦車に乗った死をもたらす首なしの騎士『デュラハン』を、とある偉大な魔術師が調伏し、宝のガーディアンとしての契約を結んだものが始まりである。
その契約は代々受け継がれ、現在、その子孫が派遣会社『ウルリッヒ保険』の所属となっている。
依頼人から財産を守るための『保険料』を受け取る代わりに、財産が奪われそうになった場合はデュラハンが出現し、盗人を成敗するという『保険契約』を結ぶ、『事が起こったら対応する』タイプのエージェントである。
紗綾:『……と言うような話を、戦仲間の付喪神に聞いたことがあるのう』
柳沢:「伝承級の妖精となると、厄介だねえ」
秀史:「厳密にはモンスターとしてのデュラハンではなく、デュラハンを使役している術者の方がエージェント、ということだな」
柳沢:「さすがに人として生きてく意志がないタイプの人は雇えないよねえ」
カヤカ:「こーゆーのって、召喚者をぶったたくのが定石だろ?」
柳沢:「いや、多分無駄だねえ。おそらく術式自体はもう完成しちゃって自律型なんじゃないかな?」
GM:はい、柳沢さんの指摘通りです。すでに契約が発動している以上、術者を拘束したり、殺害したとしてもこの契約が終了することはありません。デュラハンを打ち倒すには、その存在を消滅させるしかない……という話を、おじいちゃんがしてくれる。
柳沢:「『相手を殺す』とか、明確な対象を設定した呪いと違って発動条件が厳しい代わりに、成立したら自律してしまうタイプなんだよね~まいっちゃうね~」
GM:エージェント『亡霊騎士』、つまりデュラハンの召喚者の方は、実はCCCのメンバーとは敵味方として何度も同道したことがあり、顔なじみです。
柳沢:「てことは、藤やんあたりなら知ってるかもしれないね」
GM:そうですね。おじいちゃんもデュラハンと別の任務で斬り結んだことがあるかもしれない。……ただし。この妖精の恐ろしいところは、『呪い』によって強さが定められているところだ。具体的には、『守るべき宝の価値が高ければ高い』ほど、それに『群がる者の欲が深ければ深い』ほど、強さが増す。
カヤカ:60億ー!!!
紗綾:どっちもマックス振り切ってる!?
チシャ猫:だ、だいじょうぶ、5000兆円じゃないから!?
GM:『亡霊騎士』は確かに強敵ではありますが、本来はここまで桁外れではありません。しかし、今回のVコインの60億円という額が、規格外の呪いを付与していると見て良いでしょう。以前おじいちゃんが戦ったことがあるとしても、もちろんこんな化物めいた強さではなかったよ。
紗綾:「あの時は袈裟切でなぎ倒せたものじゃがのぅ、厄介に育ちおって」
カヤカ:「というかエージェントじゃないんだ、あのデュラハン……ッ!仁義をどこまで守ってくれるか不安になって来たぞ!」
●柳沢のターン
柳沢:では第一ラウンド最後、待機していた私の手番。
GM:おねがいしまーす。
●柳沢の成長
柳沢:まずは成長報告。天美に任せてた分も含めて一気に成長。順当に『魔力の矢』、『明鏡止水』、『魔力収束』、『斥力障壁』を上げて攻防ともに上昇。加えて、どうにも防御技能が低すぎたんで、日和って『異法の書』で『フラッシュムーブを取得。『制御』で『回避』を振れるようになりました。
秀史:おおー!
柳沢:『斥力障壁』が4D+10なので、頑張ればかなり止めれるはずですぞ。
GM:20D+30とかで殴っても大丈夫だね!
カヤカ:それは死ねる。
柳沢:このRの行動は、『通常移動』で紗綾君を車に乗せて、市街地(右側)に移動ですね。PP3消費。
GM:★5は調べない?
柳沢:今回は無理だねえ。次のラウンドに2エリア分以上猫さんを移動させるには、こうしておかないとダメみたいだ。
GM:了解です。
紗綾:不思議なダン◯ョンばりに動きを読み合う状況になってきました。
柳沢:次のラウンドでカヤカ君が『高速移動』、猫さんを預かっておぢさんが『高速移動』、『通常移動』で国道(右側)に到着という感じ。
チシャ猫:★5は次のラウンドに、PCを解析しながら調査するにゃよー。
GM:そうよねえ。…………んじゃあイベントいっちまいますか!
カヤカ:イベント。え、イベント?
GM:ーー君達が市街地に到着すると、時を同じくして、高速道路をチシャ猫さんたちの方角に向かって走るバイク部隊に遭遇する。
柳沢:暴走族とかその類?やんなっちゃうねえ。
紗綾:「ひゃっはー、種籾よこせー!」(笑)
カヤカ:世界観が!世界観が!!
柳沢:うーむ、ネゴが通じる相手ならいいんだけどね。
GM:全身黒ずくめの、明らかに手練めいたバイク部隊だ。そして彼らは君達の車を取り囲むように展開する。
秀史:ウルリッヒ保険のバイク部隊か?
柳沢:ちょっと会社のイメージと違うねえ。うーむ。察するにノートPCを狙う第三者とかかな?
GM:「ほう、CCCの『枯れ柳』か」とリーダー格のノーヘル男が声をかける。
柳沢:「おや、僕をご存知とは光栄だねえ」
秀史:お知り合いで?
柳沢:「業界のエージェントはみんな知り合いみたいなものさあ」
GM:「ふん、貴様も60億に目がくらんだ口か。まったく、カネの臭いを辿るのだけは、つくづくオレたちよりも人間の方が得意だなあ?」
紗綾:人間の方……?
秀史:ん、『螺子狂騒曲』のあいつか?
GM:「直接会うのはたぶん初めてだな。紹介するよ、俺の一族、『はぐれ狼』部隊だ」
秀史:おおあたりー!
柳沢:なんと(笑)。
GM:「そして俺は群れの長。名前はーー」
柳沢:「よ~く存じているよ、『マダラ』君」と被せておこう。
カヤカ:あー、よく知ってるなあ(笑)。
今回登場したのは犯罪組織等に用心棒を派遣する『海鋼馬公司』のエージェント、『マダラ』。獣人の血を引く嗅覚に優れた無頼漢で、特に獲物の追跡や強奪の任務に優れる。初心者向けサンプルシナリオ『螺子狂想曲』にもボスとして登場。様々なセッションで多くのプレイヤーと刃を交えることとなった。
秀史:「海鋼馬まで参戦してくるとはな」
柳沢:「……困ったねえ。どこで嗅ぎつけてきたのやら」
カヤカ:「三つ巴になっちまった……!」
チシャ猫:でもその車、でっかい爆弾のってるんですよねえ(笑)、
紗綾:『狼狩りか!これもまた一興!』「大おじいちゃん暴れないでー!」
秀史:まあ紗綾さん&おっさんコンビなら、攻守のバランスも取れてるし。
GM:ということで、このターンは待ち構えていたマダラ部隊の先制攻撃だ!
柳沢:「穏やかじゃないなあ。こんな市街地でしかけてくるとか、どうもキミんとこはそういうとこ、雑でよくないとおぢさん思うなあ」
GM:おじさんと紗綾さんにマダラトループA、Bがそれぞれ射撃!(ころころ)13、しょぼい!?
柳沢:やさしい(笑)。『フラッシュムーブ』で(ころころ)回避、ノーダメ。
紗綾:『心眼』使ってガード。(ころころ)こちらも21で成功。
柳沢:高いなあ。期待値的には辛いはずなのに。
紗綾:投射VSガードなので完全には止まりません。ダメージください。
GM:では、サイレンサーつきの銃でばすばすっと4D6+5で(ころころ)18。
紗綾:10点止めて8点抜けです。
柳沢:副動作で反撃。正直これ以上事態を面倒にされると鬱陶しい(笑)。
カヤカ:さっさと分かりやすくした方がいいってのは賛成。
柳沢:「おぢさんね、そういう問答無用なの派遣社員の仁義としてどうかと思うんだよね!そーゆーことされると、こっちも別にやりたいわけじゃないけどお仕置きしなきゃって気持ちになっちゃうじゃない!」
カヤカ:(アレ建前だよな……)
秀史:(絶対ただの言い訳)
柳沢:「いいかい、君達、そーゆー行き当たりばったりなやり方でどうにかなるのは若いうちだけなんだからね!」などと説教たれつつトループAに『魔力の矢』。『魔力収束』も乗せて(ころころ)27。
GM:ガード。(ころころ)はっはっは、12で完全失敗。
柳沢:では8D6+10で(ころころ)59!追加ダメージは9点。
チシャ猫:うひー。
柳沢:割と回ったねえ。
GM:このダメージではひとたまりもない。トループ達は君の魔力の矢に蹴散らされて吹き飛んだ。
秀史&紗綾:爆発四散!サヨナラ!
カヤカ:国道で吹き飛ぶのは危ないなあ!
柳沢:「いいかい、世の中には守らなきゃいけないルールというものがあるんだよ? 僕らの場合、仁義がそれだ。こんな街中でやいのやいのやるっていうのは黒に限りなく近いグレーだ。わかるかい?」
紗綾:(ですよねー。銃をぱかすか撃ったり、街中を爆弾で火の海にしたりするのはグレーですよねー)
柳沢:「僕らは僕らの世界で生きていくために仁義というルールを守らなければならない。そうでなければ、君達自身が生きる道を狭めていくことになるんだ!」……と、マダラに説教しつつ片手間でトループを撃破していくおぢさん。
GM:「ふん、ドンパチやるつもりで駆けつけてきた奴に言われたくはないなぁ?」と、撃ち減らされていく部下にも動じずマダラ。
秀史:グレーなら問題ないのが海鋼馬だろう。マダラとしては出遅れてる分、多少強引にもなるだろうな。
柳沢:「やってきたのはそちらでしょうが! まったくもう、我田引水ばっかりして!おぢさん、そういう態度好きくないよ!」
GM:「ふん、あちこちのセッションでボコボコにされてるんでな、鬱憤が溜まっているんだよ」(笑)
柳沢:「そんなのはカヤカ君の中の人に文句を言ってくれ!」(笑)
カヤカ:ちょっとぉー!?(爆笑)
カヤカのプレイヤーさんは『螺子狂想曲』を含む様々な卓を立てて頂き、人災派遣RPGを楽しむ人の輪を広げてくださっているのです。感謝感激五体投地。
秀史:それはカヤカが悪い。
紗綾:デスネー。
チシャ猫:諸行無常。
カヤカ:オレじゃないから!オレじゃないから!!
GM:「だったらあの亡霊騎士を、頑張ってお話し合いで止めてみることだな」
柳沢:「というか、それこそ君達がかっさらおうとしたところで、あの首なし騎士がいる以上どうにもできないんじゃないのかい?……それとも、既にどうにかする手段を見つけているのかな?」
GM:「ふん……」マダラは挑発的な表情を消して黙り込んだ。「道を塞げ。こいつらを通すな」
柳沢:「今ここで、おとなしく引いてくれるなら後は追わないよ?」
秀史:はっはーん。次ラウンドが楽しみになってきたぞ。
柳沢:またシタナガ君が訳知り顔してるう(笑)。
GM:ここで『★8、マダラ部隊を排除せよ』が開示されます。
★8:マダラ部隊を排除せよ!
海鋼馬のトループ2部隊を排除せよ
排除するまで通行不可
GM:混迷深まる追跡戦の結果、そしてチシャさんの運命はいかに!--ということで、次回に続く!
一同:お疲れ様でした!
チシャ猫:これ次回のイニシアティブめっちゃ重要ですね?デュラハンがクリティカル出して最初に動いたら終わりますよ。
GM:いやしかし、いきなりカヤカ君を殴る流れになって超キモが冷えました。
カヤカ:割りと耐えられてよかった。
柳沢:蓋を開けてみれば、シタナガ君が副動作でデュラハンを狙撃して行動キャンセルからの移動、が正解だったかなあ。
GM:本当はチュートリアル兼警告として、最初のエリアで走り屋さん達がデュラハンにちょっかい出して、代わりに大ダメージでふっとばされるイベントがあったのですよ。
柳沢:当初開示されている情報の最適解が想定外のイベントで潰されていくの、たまりませんねえ。
GM:ザ・TRPGって感じですね。
派遣会社概要:020 『電子迷宮 ケイオスラビリンス』
【サイト名】
ケイオスラビリンス(通称)
【代表】
某大手クラウドサービス → 『ロード・ケイオス』 → ???
【概要】
近年ハッカー達の間で噂に上るようになった、ウェブ上に広がる電子迷宮。
その正体は数年前までクラウドサービスで隆盛を誇った大手外資企業のデータベースが『ロード・ケイオス』を名乗るクラッカーによって占拠、改竄された成れの果て。
当該クラウドサービスは高いセキュリティと利便性で広く利用されており、多くの企業や個人、政府が特許や機密データ、プライベートな情報を預けていたため、それが無名の一個人に奪われた事は世界中に激震をもたらした。
ただちに業界を通じて集められた最精鋭の異能力者、ハッカーによる奪還作戦が実行され、表の世界に知られることなくサーバーは奪還、追い詰められた『ロード・ケイオス』の自害によって事件は幕を閉じた、かに思えた。
しかし最近になって一つの事実が浮かび上がる。
『ロード・ケイオス』が死の間際にデータを何処かのサーバーに暗号化、複写しており、一定の技量を持ったハッカーであれば、そのサイトにアクセスできると……。
かくしてハッカーたちは、今夜も値千金の情報を求め、暗号化により迷宮と化したサイトに潜り続ける。
時には己の命をも賭けて。
【所在/物理】
大企業のクラウドサービスが抱えていた膨大なデータを複写している以上、物理アドレスは世界の何処かにある大規模なデータサーバー群となるはずである。
だが今のところ、断片的な『入り口』や『玄室』が各地のサーバーに出現するのみで、本体にたどり着きその所在を確認できたものはいない。
【所在/電子】
時折各地のデータベースに逃げ水のように出現する『入り口』からアクセス可能。
『入り口』は一般人にはノイズにしか見えず、自らの意志でアクセス出来るのは出現パターンを予測できるハッカーのみである。
内部では刻々と変化する暗号化された情報が漂っており、並のハッカーでは今自分がどこに居るのか、どんな情報にアクセスしているのかを把握するだけでも至難とされる。
アクセス者を襲う攻性プログラム『ワンダリングモンスター』も巡回しており、当然のようにウィルスを流し込んでくる。
探索に失敗した際にメインフレームを破壊されるのは日常茶飯事、下手をすれば逆に個人情報を抜かれて晒され『ロスト』するものも後を絶たない。
それでも、迷宮の奥にある『財宝』――数十億円以上の価値を持つ情報、『武器』――『ロード・ケイオス』が紡いだプログラム、『名誉』――ハッカー間で与えられるであろう不滅の称号を求め、今日も冒険者たちは足を踏み入れる。
迷宮の深部で、死んだはずの『ロード・ケイオス』に遭遇したとの噂もあるが、定かではない。
ケイオスラビリンス(通称)
【代表】
某大手クラウドサービス → 『ロード・ケイオス』 → ???
【概要】
近年ハッカー達の間で噂に上るようになった、ウェブ上に広がる電子迷宮。
その正体は数年前までクラウドサービスで隆盛を誇った大手外資企業のデータベースが『ロード・ケイオス』を名乗るクラッカーによって占拠、改竄された成れの果て。
当該クラウドサービスは高いセキュリティと利便性で広く利用されており、多くの企業や個人、政府が特許や機密データ、プライベートな情報を預けていたため、それが無名の一個人に奪われた事は世界中に激震をもたらした。
ただちに業界を通じて集められた最精鋭の異能力者、ハッカーによる奪還作戦が実行され、表の世界に知られることなくサーバーは奪還、追い詰められた『ロード・ケイオス』の自害によって事件は幕を閉じた、かに思えた。
しかし最近になって一つの事実が浮かび上がる。
『ロード・ケイオス』が死の間際にデータを何処かのサーバーに暗号化、複写しており、一定の技量を持ったハッカーであれば、そのサイトにアクセスできると……。
かくしてハッカーたちは、今夜も値千金の情報を求め、暗号化により迷宮と化したサイトに潜り続ける。
時には己の命をも賭けて。
【所在/物理】
大企業のクラウドサービスが抱えていた膨大なデータを複写している以上、物理アドレスは世界の何処かにある大規模なデータサーバー群となるはずである。
だが今のところ、断片的な『入り口』や『玄室』が各地のサーバーに出現するのみで、本体にたどり着きその所在を確認できたものはいない。
【所在/電子】
時折各地のデータベースに逃げ水のように出現する『入り口』からアクセス可能。
『入り口』は一般人にはノイズにしか見えず、自らの意志でアクセス出来るのは出現パターンを予測できるハッカーのみである。
内部では刻々と変化する暗号化された情報が漂っており、並のハッカーでは今自分がどこに居るのか、どんな情報にアクセスしているのかを把握するだけでも至難とされる。
アクセス者を襲う攻性プログラム『ワンダリングモンスター』も巡回しており、当然のようにウィルスを流し込んでくる。
探索に失敗した際にメインフレームを破壊されるのは日常茶飯事、下手をすれば逆に個人情報を抜かれて晒され『ロスト』するものも後を絶たない。
それでも、迷宮の奥にある『財宝』――数十億円以上の価値を持つ情報、『武器』――『ロード・ケイオス』が紡いだプログラム、『名誉』――ハッカー間で与えられるであろう不滅の称号を求め、今日も冒険者たちは足を踏み入れる。
迷宮の深部で、死んだはずの『ロード・ケイオス』に遭遇したとの噂もあるが、定かではない。
登録社員名簿:099 『ミズ・シャミノ』 ヴェロニカ・シマノ
「あー、うん。『安い女』って言ったやつ、全員そのまま営倉な」
【名前】ヴェロニカ・シマノ
【通り名】『ミズ・シャミノ』
【所属】シグマ・コーポレーション
【年齢】37
【容姿】さばけた印象の鍛え上げられた女性兵士
【正業】シグマ・コーポレーション正社員 元特殊機動B班主任
【経歴】
歴戦のシグマ・コーポレーション社員。
アメリカ軍海兵隊として従軍、激戦を生き残ったものの負傷により名誉除隊ののちシグマにスカウトされ、サイボーグとして現役復帰。
ここでも数々の任務に従事し、強襲を得手とするB班主任を務めるに至った筋金入りの兵士。
しかし結婚を機にシグマ社より 「戦闘で負傷した女性もごく普通に働き、家庭を築くことができるモデルケースとなってほしい」との要望を受け、前線を退いた。
現在はその豊富な経験を活かし、シグマの提供するサイバネ装備のテストを担当している。
今の主任、副主任クラスもかつて彼女に鍛えられた者が多く、未だに頭が上がらないとの噂もある。
近々第二子出産のため産休に入る予定。
キャリアと生活の両立に悩むシグマ女性社員達の良き相談役にもなっている。
【スキル】
『サイバネ・スタンダーダイズ』
彼女の特徴は極めてバランスの取れた兵士としてのスキルと、技術レベルまで理解した上でのサイバネの使用経験である。
いちサイボーグ兵士、現場指揮官としてもエース級の能力を備えているが、サイバネパーツを実戦で使用し、その使い勝手を技術者にわかる形でフィードバックできる才能はさらに貴重のため、開発部門に転属されることとなった。
軍、警察組織によくある、優秀であるがゆえに現場で失われる事を避ける人事。
現在はサイバネパーツをより安価、かつ汎用性のあるものに置換するテストプロジェクトに参画中。
特注のパーツをUSBコネクタや市販のネジ、一般鋼材で作られた安価なもの、免疫を考慮せずに生体接続できるものに置き換えることで、サイボーグ兵士のコストダウン、転じて負傷兵の社会復帰を促進する。
パーツを安価な量産品にごっそり交換したことで彼女の戦闘能力はガタ落ちしているが、それでもいざ戦闘になれば並のサイバネ兵士程度であればあしらうのは容易い。
【名前】ヴェロニカ・シマノ
【通り名】『ミズ・シャミノ』
【所属】シグマ・コーポレーション
【年齢】37
【容姿】さばけた印象の鍛え上げられた女性兵士
【正業】シグマ・コーポレーション正社員 元特殊機動B班主任
【経歴】
歴戦のシグマ・コーポレーション社員。
アメリカ軍海兵隊として従軍、激戦を生き残ったものの負傷により名誉除隊ののちシグマにスカウトされ、サイボーグとして現役復帰。
ここでも数々の任務に従事し、強襲を得手とするB班主任を務めるに至った筋金入りの兵士。
しかし結婚を機にシグマ社より 「戦闘で負傷した女性もごく普通に働き、家庭を築くことができるモデルケースとなってほしい」との要望を受け、前線を退いた。
現在はその豊富な経験を活かし、シグマの提供するサイバネ装備のテストを担当している。
今の主任、副主任クラスもかつて彼女に鍛えられた者が多く、未だに頭が上がらないとの噂もある。
近々第二子出産のため産休に入る予定。
キャリアと生活の両立に悩むシグマ女性社員達の良き相談役にもなっている。
【スキル】
『サイバネ・スタンダーダイズ』
彼女の特徴は極めてバランスの取れた兵士としてのスキルと、技術レベルまで理解した上でのサイバネの使用経験である。
いちサイボーグ兵士、現場指揮官としてもエース級の能力を備えているが、サイバネパーツを実戦で使用し、その使い勝手を技術者にわかる形でフィードバックできる才能はさらに貴重のため、開発部門に転属されることとなった。
軍、警察組織によくある、優秀であるがゆえに現場で失われる事を避ける人事。
現在はサイバネパーツをより安価、かつ汎用性のあるものに置換するテストプロジェクトに参画中。
特注のパーツをUSBコネクタや市販のネジ、一般鋼材で作られた安価なもの、免疫を考慮せずに生体接続できるものに置き換えることで、サイボーグ兵士のコストダウン、転じて負傷兵の社会復帰を促進する。
パーツを安価な量産品にごっそり交換したことで彼女の戦闘能力はガタ落ちしているが、それでもいざ戦闘になれば並のサイバネ兵士程度であればあしらうのは容易い。
登録社員名簿:098 『パピーミル』天谷 歌恋/竜ヶ崎 聖夜/ユーリア・スヴェン他
「ついに出会えたわ、『力』ある者よ……。お願い、私達と一緒に戦って!」
【名前】天谷 歌恋/竜ヶ崎 聖夜/ユーリア・スヴェン他(いずれも偽名)
【通り名】『パピーミル』
【所属】ドリームホープ
【年齢】不詳
【容姿】謎の美少女転校生、組織に追われる傷ついたイケメン、異世界のエルフ等(いずれも能力による偽装)
【正業】ドリームホープ正社員(採用部門)
【経歴】
覚醒したばかり、あるいは中途半端な異能を持つ若者に近づき、言葉巧みにブラック企業であるドリームホープ社に勧誘する、業界の鼻つまみ者。
【スキル】
『外見変更(推測)』
性別、外見を変化させる能力。
ターゲットの好むライトノベルやアニメ、テレビドラマをリサーチ、当人の妄想するシチュエーションを完璧に再現し、「共に戦って」「君の力が必要なんだ」「世界を救って」などの言葉で契約、入社させる。
人と違う力を抱え、微妙に世間やクラスになじめないでいる若者が、ふだん読んでいるマンガのようなシチュエーションで美少女やイケメンに助力を求められれば断れるはずもなく。
「やっぱり俺は選ばれた者だったんだ」と一度判子を押してしまえば行き着く先はブラック企業の尖兵か捨て駒、スケープゴートのいずれかである。
社長の宇留間とともに長らく業界ブラックリストに挙がっているが、未だにその正体は不明のままである。
いずれにせよ若者を言葉巧みに籠絡するその手練手管は、とうてい十代二十代のものではありえない。
残念ながら、ちょっと異能力があるくらいでは世界を救うヒーローにはなれないのである。
【名前】天谷 歌恋/竜ヶ崎 聖夜/ユーリア・スヴェン他(いずれも偽名)
【通り名】『パピーミル』
【所属】ドリームホープ
【年齢】不詳
【容姿】謎の美少女転校生、組織に追われる傷ついたイケメン、異世界のエルフ等(いずれも能力による偽装)
【正業】ドリームホープ正社員(採用部門)
【経歴】
覚醒したばかり、あるいは中途半端な異能を持つ若者に近づき、言葉巧みにブラック企業であるドリームホープ社に勧誘する、業界の鼻つまみ者。
【スキル】
『外見変更(推測)』
性別、外見を変化させる能力。
ターゲットの好むライトノベルやアニメ、テレビドラマをリサーチ、当人の妄想するシチュエーションを完璧に再現し、「共に戦って」「君の力が必要なんだ」「世界を救って」などの言葉で契約、入社させる。
人と違う力を抱え、微妙に世間やクラスになじめないでいる若者が、ふだん読んでいるマンガのようなシチュエーションで美少女やイケメンに助力を求められれば断れるはずもなく。
「やっぱり俺は選ばれた者だったんだ」と一度判子を押してしまえば行き着く先はブラック企業の尖兵か捨て駒、スケープゴートのいずれかである。
社長の宇留間とともに長らく業界ブラックリストに挙がっているが、未だにその正体は不明のままである。
いずれにせよ若者を言葉巧みに籠絡するその手練手管は、とうてい十代二十代のものではありえない。
残念ながら、ちょっと異能力があるくらいでは世界を救うヒーローにはなれないのである。
人災派遣TRPGリプレイ『その声を守るため』 04(完結)
●第五ラウンド 調査班
GM:ということで、本日最終日となります。よろしくお願いしますです。
一同:よろしくです~。
天美:前回は、葵さんの情報提供で『リベンジ騎士団』の関与が濃厚と判明したところでしたね。
カヤカ:まさかの相手でした。
秀史:復讐そのものを目的としている連中だとするなら、理屈や交渉は通じなさそうだな。
天美:復讐に理があるならともかく、今回は完全に被害妄想と逆恨みですからね。絶対に阻止しないと。
GM:二日目の朝が明けました。ひなたはCCCの万全な警護もとで十分な睡眠を取り、体調はバッチリです。
天美:午前のスケジュールはスタジオで収録、午後は本番、劇場でのライブイベント。……混雑度5、厳しい感じです。
カヤカ:あっ、登場露出でペナルティになる。やはりジャージは浮くらしい。
天美:では罰則表を。
カヤカ:はーい(ころころ)10!?
秀史:出目がこういうとき走る(汗)。
天美:『叱責』。HPかSPを10点支払う。
カヤカ:痛い痛い。
GM:ファストフェイズですが、アクションを希望する方は?
秀史:『高速移動』。ストーカーの確保に向かいます。PP2点。
カヤカ:どこで夜を明かしたんだろう(笑)。
秀史:CCCと提携しているビジネスホテルにでも泊ったということで。
GM:ちなみに地方都市のビジネスホテルは1Fが酒場になっていて冒険者の店感がすごいです。
秀史:酒場の主人が日雇いの仕事リストを壁に貼るんですね(笑)。

●秀史のターン
GM:実は今日、ちょっとチシャ猫さんのPLさんが遅れるとのことでして。
一同:おおっと。
GM:ということで、ここは進行優先で、秀史さんと順番入れ替えとさせていただきます。ご本人にも了解済です~。
秀史:了解です。では、引き続き調査に入ります。
GM:とはいえ、条件が『エリアに移動すること』なので調査は不要だ。君は東京の西部に広がる住宅街にやってきた。 突き止めたストーカー、伊藤ノブオの住処は、家賃がさほど高くなさそうなアパートの二階だ。
天美:依頼人を抑えたら依頼解除、ってなればいいんですけどね。
秀史:望みは薄そうだな。
GM:資料によれば、彼は夜勤のバイト明けで、そろそろ戻ってくる時間だ。
カヤカ:夜討ち朝駆けは戦の基本。
秀史:バイクを物陰に止めて地形を把握しておく。
GM:では程なく、君の目は、当の本人が駅からこちらに向かって歩いてくるのをはっきりと捉えた。
秀史:「伊藤ノブオさんでよろしいかな?」と声をかけよう。
GM:いや。君が折を見て声をかけようとしたまさにその時、背後から声が響く。「――警告はしたはずだがな」
天美:むっ。
秀史:「――昨日からまだ護衛を続けているか。ご苦労なことだ」
GM:君達が台詞を交わした時には、すでに攻防は終わっている!ナイフの斬撃をかわせたか、防御判定どうぞ!
天美:察するに、『レッドコーム』さんですね。
GM:4D+10で(ころころ)31の『白兵』!
秀史:たっけぇ!
天美:いざとなれば私の『スケープゴート』や猫さんの『セキュリティ』がありますので。
秀史:ここは『心眼』を使ってガード!(ころころ)回って32!いえい!
一同:おおー!
秀史:おそらく毒ダメージが想定されるので、あと4点で『完全成功』を狙います。LPを(ころころ)……2点使って成功!
天美:このチームLP豊富だからみんなバリバリ使っていきますね(笑)。
秀史:こっちは混雑度2だから、EPを考えなくて良いのはありがたい。
天美&カヤカ:いいなあ!
GM:『ガード』か。では、完全に気配を消した背後からの一撃を、君は振り返りざまに手首を掴んで受け止めた!!
天美:ということは、いよいよご対面ですね。
GM:然り。そこにいたのは、地味なコートを着た、大柄なくせに印象の薄い男。ただし、頭にかぶった赤い帽子と、暗い目だけが印象的だ。
カヤカ:姿を見せないエージェントなのにコードネームの通りの外見なんだな。
秀史:「いくら気配を絶とうが、血と鉄の臭いは誤魔化せはしない」
GM:「……想像以上にやる」
秀史:「そして何より、毒の臭いがきつすぎる」
GM:「ふん、貴様も毒使いの類か」君の推測通り、男のナイフには虹色を帯びた液体が塗られているのが見て取れる。
天美:つくづく毒使うのが好きな連中ですね。
秀史:「ニンジャに毒と伏撃は無意味と知れ」
GM:「……まあいい、オプションサービスはここまでだ。あとは好きにしろ」というと、男は近くのゴミバケツを蹴り倒す。ガラガラガラーン!
天美:ちょっと!(笑)
カヤカ:う、うわあ、手馴れてやがるッ(笑)
GM:その音で伊藤ノブオは事態に気づいたらしく、逃げ出そうとする。
秀史:「あああ~!待ってください伊藤さん!警察とかではないです!」(笑)
カヤカ:もっとやばいやつです!(笑)
と、ここでチシャ猫のプレイヤーが到着。
チシャ猫:遅くなりました!
一同:こんばんは~。
チシャ猫:いきなりアクションシーンなんだにゃ(笑)。
GM:『レッドコーム』は、君がストーカーに気を取られた一瞬で掴まれた手首を引き剥がすと、路地裏に消えていく。
天美:依頼人を見捨てていくなんて……!
秀史:ここは仕方がない。ストーカー確保を優先しよう。
GM:逃げ出そうと試みるストーカーだが、君と一般人の脚力は比べるまでもない。たやすく組み伏せることに成功したよ。
秀史:「お話を!伺わせてください!」
GM:「お、俺は悪くない!あの女が悪いんだ!俺の思いを弄びやがって!あんな女には天罰がくだるべきなんだ!」
カヤカ:あー。あー。典型的な。
天美:重度の被害妄想癖。統合失調症の疑いがありますね。
秀史:(ため息)「ストーカーは皆そう言うんだ。主張があるなら裁判で争え」
GM:カヤカくんの言うとおり、彼のコメントは典型的なストーカーのそれです。演じるのも面倒なのでダイジェストでお送りします(笑)。
カヤカ:パワーポイントで作られた資料みたいなのが流れるんですね(笑)。
伊藤ノブオ。
地方から上京し、もともと人付き合いが得意ではなかった彼は、アニメファン、声優ファン、ひなた個人のファン、と推移。
彼女のCDを大量に買ったり、出演しているアニメのブルーレイを買ったり、イベントに行ったりと彼なりに金を使い、応援してきたつもりだった。
しかし(彼視点では)一向にひなたはこっちを振り向かない。
こんなに俺が金と時間を使っているというのに。
やがてこじらせて、愛が憎しみに転じていった……。
天美:まあ、日記で推測できる内容と同じですね。
GM:「……俺はあいつをぜったい許さないって思った。そしたら、ファンコミでお世話になってた”CSGさん”が教えてくれたんだ」
秀史:ファミコン?
チシャ猫:ファンコミ。ファンコミュニティの意味だにゃ―。
天美:……CSG?
カヤカ:CSG。CSG……ねぇ?
GM:「『君の無念はよく分かる。お金はかかるけど、君に変わって天罰を下してくれる人たちが存在するから』って。だから俺は、親父が持ってた土地を売ってカネを作って、ローン組んで依頼したんだ……」
カヤカ:ローン!?土地を売って!?
天美:お父さんが泣きますよ。
GM:「うるせえ!これは正義なんだ!俺はどうなったって構いやしない!全財産をつかったって!惜しくなんかない!」
秀史:「そうか、ストーカー行為を改める気はないということだな」
チシャ猫:CSGさんとやら、葵さんをあのような目に合わせた件にも関与していた可能性……。
天美:否定できませんね。
秀史:そのCSGさんについて詳しく聞こう。
GM:「……ネットで知り合ったんだ。SNSにあの女……ひなたのファンの集まりがあったんだけど、そこで仲良くなって。なにかと相談に乗ってくれて」
秀史:「……結局はSNSか。後は猫に任せるしかないな」
天美:「寂しさをこじらせてしまったとすれば解らなくもないですが、完全に常軌を逸しています。通院をオススメしますよ。……きちんとお勤めを済ませてからね」
GM:「ちくしょう、好きにしろ。どうせ俺にはもう何も残ってねえよ……けどな、へへ、もう最後の依頼はしたぞ」
カヤカ:んん?
秀史:「最後の依頼とは?」
GM:「もう俺の護衛も解除した。あの女に。最大の舞台で、天誅をくだしてやるんだ!へへ……」
カヤカ:うわあ……。
チシャ猫:「舞台の前に取り押さえておきたい感じにゃね。次は秘密裏に、なんて甘くにゃいかも」
秀史:「依頼を中止しろ。それができるのは貴様だけだ」
GM:「もう……。止まらない。依頼料は全額前払い。あいつらは金を受け取ったら動く。でもどう動くかは、俺も知らされてないんだ。連絡もこちらからはできない」
カヤカ:……まあ、だいたい想像してたけどさ。
GM:「うう……。なんで、なんでこんなことになっちまったんだよ……」
カヤカ:「で、どうしようか、こいつ?」
秀史:「……俺は刑事ドラマの主人公じゃないし、貴様の境遇にこれっぽっちも興味がない。裁く気も改心させる気もない。だが。俺はストーカーの排除を仕事として依頼された。だから職務の一環として一応聞いておこう。……暑いほうと寒いほう、どちらがいい?(※)」(爆笑)
一同:うわー!(笑)
カヤカ:あんまり使わない台詞だーーーッ!!!
※人災派遣RPGサプリメント1に収録のサンプルシナリオ『螺子狂騒曲』収録の台詞。
詳細は伏せるが、事件の黒幕にこの台詞をつきつけるとかなり気持ちが良い。
カヤカ:うん、あの。螺子卓はすっごい回してるんですけど、あれにたどり着く前にクリアするチームが多くて(笑)。
天美:あのシーンはエピローグの一つとして普通に挟んでも良いのですよ(笑)。
GM:「……暑いのはつらいんで、寒い方でお願いします……」
天美:あーあ、ベーリング海でのカニ漁を選んじゃったか(笑)。
秀史:「失踪する前に、友人知人に別れを告げておくことだ。そんな人がいるならだが」
GM:「……いないよ、そんなもん……東京に来てからこっち、友達なんていなかった……」がっくりと項垂れている。
カヤカ:鬼か!?
GM:彼の気力は完全に尽きたので、自首しろといえばしますし、CCCに預けて処置を一任でもOKです。
天美:では、カニ漁を含むCCCの更生プログラムに放り込んだ方がまだ社会復帰できそうなので、そうしましょう。
GM:では、伊藤ノブオは北の海へと旅立っていった……。一応真面目に処理すると、ひなたの所属事務所と伊藤ノブオについた弁護士の間で示談が成立。二度と近づかないという念書をかわしたうえで、ひなたから遠ざけ、かつ借金を返すという名目で、CCCが長期に日本を離れる仕事を仲介した、という形になる。
天美:更生できるといいね。
カヤカ:きっといつか戻って来るんだ……ろうか……。
GM:これにより★7が達成。★8の条件が緩和されました。
★7済 『ストーカーの確保』
伊藤ノブオは高千穂ひなたのファンだった。
しかし彼女に偏執的につきまとい、無視されたと感じると憎悪をいだきやがてストーカーと化した。
彼に憎悪を吹き込んだネット上の相談相手、『CSG47』を追え!
★8「煽るもの」
達成値+1
目標値-1
秀史:いよいよ大詰めだな。
カヤカ:護衛班としては、その『最後の依頼』とやらを全力で防ぐって方針だな。
天美:ですね。
●チシャ猫のターン
GM:それではお待たせしました、チシャ猫さんのターンです。
チシャ猫:★8、『煽動者』をオープン。(ころころ)31、成功。
カヤカ:すごいよな、猫……。
チシャ猫:「ここまで情報貰って抜けないとかただの無能に成り下がってしまうんだにゃ?」
GM:君は今まで揃えた情報をもとに、伊藤ノブオを唆した”CSG”……『CSG47』 なるアカウントを特定していく。
カヤカ:調査はブン投げよう!よし!って気分でいつもやってます(苦笑)。
GM:ところが、君のハッキング能力を持ってしても、相手のアカウント正体は特定できなかった。有り体に入えば、「『実体がほとんどない捨てアカウント』ということがわかった」
秀史:なんじゃそりゃー!?
カヤカ:実体がない?
天美:むむむ。
GM:だが、その役割ははっきりしている。その正体は、実態不明、無認可の悪徳派遣会社……『リベンジ騎士団』のオーナーであり、営業窓口だ!
リベンジ騎士団。
異能力者がさまざまな業務を『代行』する派遣業界であるが、
業界内で最も忌み嫌われる『復讐』を代行する非認可の人材派遣会社だ。
「復讐」という大義名分のもとに、一般人であろうと傷つけ、攫い、時には命を脅かす。
仕事を請け負う能力者も、まともな派遣会社には所属できない三下、
あるいは制約なしに己の力を揮う事に酔うならず者ばかりである……!
天美:「予想通り、ですね」
カヤカ:「一般人が派遣会社を紹介できるワケねえとは思ってたけど、これじゃ営業っていうか、マッチポンプじゃねーか!!!」
秀史:「天美さんが大当たり、だったな」
天美:前回あれだけ知ったかぶっておきながら外してたらカッコ悪かったので、ほっとしています(笑)。
チシャ猫:「んー、こーんな噂ならネットで拾えそうなもんにゃんだけど、都市伝説にもまだなってにゃいとは。規模が小さいのかにゃ?」
GM:規模が小さいというのがむしろミソなのです。『リベンジ騎士団』は徹底して実体をもたない。個人に絞って営業をかけ、その場その場でのアウトソーシングを多用しつつ、本体には決して辿りつかせない、という構造になっている。伊藤ノブオを唆したといっても、実際にやったことは捨てアカウントを使って会話を誘導して煽っただけだ。
秀史:手足すべてがトカゲの尻尾みたいなものか。
天美:「『害為す邪妖』達を捕まえたとしても、騎士団から依頼を受けただけという逃げ道があるので、末端の確保に終わるだけかも知れませんね」
カヤカ:「徹底してやがる。そういう手間を惜しまないくらいに儲かるってことか?」
チシャ猫:「というかコレCCC的にいいのかにゃ?完全な仁義違反なんだにゃ?」
天美:「当然です。真っ黒黒の黒です」
GM:ちなみにもしこいつらの本拠地を突き止めることができたら、ルルブに乗ってる各社の超強い人達が総出で潰しにかかるレベルですね。
天美:「あの海鋼馬公司ですら、CCCに表だって対抗しようとはしないのに。身の程知らずとしか言いようがありません」
チシャ猫:「厄介なパターンにゃんだよね、コレ。煽って白日の元に晒しても広告費が浮いておっとく~♪って感じになりかねない。むしろ今回の件を宣伝に使おうとしている気配すらあるにゃ」
GM:『……それは買いかぶりというものだね。私たちは決してそこまで利己的ではないよ』
カヤカ:……誰?
秀史:騎士団のオーナーか?
誰でもアクセスできる、ごく一般的なSNS上のアカウント。その一つ、『CSG47』なるものが、一同にメッセージを発信していた。
GM;『どうも、チシャ猫さん、先日の白猫との情報戦は見事だった。電脳世界に片足を置くものとして敬意を表する』
チシャ猫:「CCCの隠匿度高い回線使ってるのに、気軽に盗聴とかされてるの大問題だと思うんだけどにゃ、僕は」
GM:発言自体は暗号化も特にされておらず、ごくオープンな発信だ。だが、君達の会話が筒抜けていることについては説明がつかない。
チシャ猫:ボイスのピッチ上げてヘリウムガスっぽい声にしておくんだにゃ。プライバシーに配慮して放送しております、なんだにゃ。
GM:「お初にお目にかかる、CCCの諸君。私はアカウント名、CSG47、義と勇の士、”忠臣蔵四十七士” と呼んでくれたまえ」
天美:『Chu Shin Gura 47』……これはひどい。
カヤカ:な、納得したくねえ……。
秀史:こんな変態がこの名前名乗ってることに納得いかん。
GM:『義によって仇を討つ。力なき者にも一矢報いる刃を授ける。それが我々の理念だ。我々は常に、弱き者の味方なのだ』
チシャ猫:「ねー、カヤカー?最近知ったんだけどにゃ、IQが20違うと会話難しくて差が開くほど会話不可能らしいんだって」
カヤカ:「へえ、そいつは初めて聞いた」
チシャ猫:「それで、こいつの言ってる意味がわかんないんだにゃ?上と下どっちだと思う?こいつ」
カヤカ:「立体三次元じゃねーの。軸はあってるけどピントがズレてる」
天美:「義を語るなら、依頼の中身にもこだわって欲しいものですね」
秀史:「依頼人にもな。力を得たとたんに虐げる側に回る弱者など、元々虐げていた強者と違いはない」
チシャ猫:「そもそも今回の件も葵さんの件も、力なき者という点では似たようなものなんだにゃ」
GM:『留意しておくとしよう。今日伺ったのは他でもない。CCCの諸兄に一言挨拶をしておきたかったのだ。マーケティングリサーチは完了した。我々はさらなるビジネスの発展を目指す』
カヤカ:「マーケティングリサーチ、だぁ?」
秀史:「復讐ビジネス、か」
GM:『我々は、『人は『怒り』のためにどこまで代償を払えるのか』が知りたかった。今までの我が社の活動、そして今回の二件の依頼で、一つの仮説を検証することができた。――すなわち人は瑣末ではあっても漸進的な怒りによってこそ、己を振り絞ることができる。最初は小さな復讐から。それが次の復讐の呼び水となり、報復を諦めないための聖痕、先に進む心の楔となる』
カヤカ:なんか小難しい言い回しだけど。ぶっちゃけ、どういう意味?
GM:ぶっちゃけ、パッケージソフトだとゲーム1本5,000円じゃあ高い、とか言ってる人も、少しずつガチャで課金させていくと、だんだん引っ込みがつかなくなって容易く万単位のお金を吐き出すようになるということだ(爆笑)。
カヤカ:ぶっちゃけすぎだろ!!雰囲気はドコ!!?
秀史:「俺はピックアップのためなら際限なく振り絞れるけどな」(爆笑)
カヤカ:「シタナガサン!?」
チシャ猫:「電子データなんてそんな価値ないと思うんだけどにゃあ」
GM:おほん。では真面目に。『逆恨みであろうとかまわない。一つ、お試しでささやかな意趣返しを遂げさせる。するとそれは当人のにとっての復讐となり、正義となる。行為は徐々に大胆に。金も時間も大きく費やす。戦争と同じだね。燃え尽きるまで際限なく加速していく。――ゆえに、聖戦』
カヤカ:「……2件の依頼っていうのは?」
GM:「冬木葵、そして高千穂ひなた」
カヤカ:「そりゃまた随分長いリサーチだったもので」
チシャ猫:「まぁご高説はいいんだにゃ。どーせ分かり合えないにゃしね。……本題はなんなんだにゃ?例えばこっちがお金を多く払うなら今回の件は手を引くって言うなら交渉の余地はあるにゃ?」
GM:『いいや。君達と話すことはない。最初に言ったとおり、これは出会いと別れの挨拶だ。我々は誠意を持って、我々が受けた依頼を遂行する。我々は姿を消し、やがてまた、異なる形で君たちの前に現れるだろう』
チシャ猫:――じゃ、それだけ聞いたら回線ぶちきりますよ。「無駄な時間だったんだにゃ」
回線が切られる。一同の前に残ったのは使い捨てアカウントの残骸だけだった。
秀史:「……これは派遣会社全体で締め上げる案件では?天美さん」
チシャ猫:「相手がホントに47人だとしたら、チームで対応できる度合いを超えてるんだにゃ」
天美:「当然です。異能者は、圧倒的多数の非能力者と共存していくのがベスト。それは、派遣会社が生まれる以前から積み上げられてきた私達の経験であり、答えです。それを破り、表社会の混乱を糧にする商売など断じて認められません」
秀史:「異能力でテロを請け負うと言ってるのと変わらないからな」
天美:私個人としても、葵さんやひなたさんのような人を傷つける、連中のやり方にとてもとても怒っています」
チシャ猫:「どちらにせよ今回の件で引くつもりはないし。腹立つから絶対止めて吠え面かかせてやる……」
カヤカ:「猫、語尾。語尾」
チシャ猫:「今回完全に猫後手後手なんだにゃぁぁぁぁ!!」
秀史:「向こうは2年前から準備してきたんだぞ。そりゃ後手にも回るさ」
チシャ猫:「その上ドヤ顔で高説まで!!しかも会社のインカムの盗聴まで、1回じゃなく2回も3回も!!」
秀史:「インカム乱入はゲーム的な都合だろ?」
一同:メタい(笑)。
チシャ猫:「前回の白猫との会話も傍受されてるっぽいし、完敗も良いところなんだにゃ?!」
天美:「カヤカ君、みなさん。奴らの野望を打ち砕く、最善で最短の道は、この仕事を完遂させないことです」
秀史:「元からそのつもりだ」
天美:「仕事を成し遂げられない代行業者を、誰が利用しますか?彼らの信用を、地の底まで叩き落としてやりましょう!」
カヤカ:「言われなくても!こっからトーゼン巻き返してやる!」
チシャ猫:「よく考えたら忠臣蔵も逆恨みの話だから、それに引っ掛けた名前なのにゃ」
天美:「ええ。――最後に全員切腹になるところもね」
チシャ猫:「おお、こわいこわい」
GM:ということで!★8済。これにて調査項目すべてクリアです!!
★8 『煽るもの』
敵の正体は個人の逆恨みを請け負うならずものの派遣会社『リベンジ騎士団』だ!
彼らは依頼を果たすべく、ひなたのステージに乱入をするつもりだ。
CCCの支援を受けて、全力で迎撃せよ!
最終ステージ「劇場ライブイベント」の混雑度が軽減される。
●第五ラウンド 護衛班
●天美とカヤカのターン
秀史:実は私、『高速移動』しただけだから手番未消化なんですが。
GM:おおっとそうでした。
秀史:とはいえ、ここは『待機』。護衛班に何かあれば援護します。調査に関与できればなあ。
天美:現場にいないことがシタナガさんの強みでもありますからね。実は意外と私も、最初の毒入りドリンクを見抜いたくらいで何もしてない(笑)。
秀史:いやいや、天美さんが途中で情報調べてくれたから長距離を通常移動する余裕ができたんですよ。
天美:そうでしたっけ(笑)。なんか口プロレスしかしてないような気になっていました。
GM:そんなこんなで、護衛班のみなさん。ひなたが今日もスタジオで収録しようとすると、事件が起こります。
★護衛4 空調に仕掛けられた毒
達成値:4
目標値:
スカラー:4 毒を分析し無害化
ドクター:4 速やかに毒物を隔離
マニピュレータ:4 空調の奥に仕掛けられた毒を取り除く
他:6
※「護衛」に参加しているメンバーのみ挑戦可能(累積可)
1ターン内に達成値を上回らないと失敗となる
GM:今回の事件の背景はほとんど判明しているので、サクッと結論から言ってしまうと、毒物のプロ、『レッドコーム』が、スタジオの空調に悪性のガスを仕掛けています。吸い込むと皆の皮膚や喉がやられてしまう。解除できたかの判定をどうぞ!
天美:毒ガスですか。マニピとドクターなので、どちらが動いてもいける感じではありますけど。
カヤカ:天美サンどーぞ!
天美:じゃあ、先輩の威厳を保つために頑張ります(笑)。露出がキツイのでPPでダイスを底上げ。毒を分析・即座に中和する方向で(ころころ)……24、ほっ、成功です。
カヤカ:余裕の出目!
GM:君が落ち着いた調子で術を唱えると、空調に仕掛けられたガスはたちまち無害化された。収録中のスタッフや声優さん達は何も気づいていない。
カヤカ:「お疲れッス、天美サン」
秀史:瓶の中の妖精が吸ってくれたとか。
天美:きゅるるるるる~。可愛い。
チシャ猫:吸引量が変わらない、ただひとつの妖精。
カヤカ:妖精さん悪食。毒呑んで顔真っ青になったカミサマとかいましたね。
天美:「大事には至らなかったけど、こんな大勢に被害が出る方法を選ぶなんて。何が復讐よ。こんなのは無差別テロと変わらないわ」
カヤカ:「そんだけあっちも切羽詰まってるんだろ。そろそろ直に顔見せてくるかもな」
チシャ猫:「正直やり方もどうかと思うにゃ。美学ぐらいはあるのかと思っていたけど、それすらなさそうにゃね」
秀史:「復讐をお題目にして異能を振るいたいだけだろうな。当人たちが自覚してるかどうかは知らんが」
天美:「正義なんてものは、自分を律するためだけに使うものよ。ことさらに公言して認めてもらおうなんて、おこがましいったら」
GM:ということで、★護衛4は解決です。調査はすべて完了しているのでボーナスはなし。次はカヤカくんの手番ですが。
カヤカ:では、露出判定のダメージを『治療』で直します(ころころ)回復。
GM:本当は、『ひなたをはげます』で気力回復とかもあったんだけど、結局ノーダメージだった(笑)。
カヤカ:プロですから(眼鏡を指で上げる動作)。ロールだけで。ひなたサンに問題ないッスよと笑顔で伝えておきましょう。
GM:「みなさん!ありがとうございます。その、ストーカーの人、よくライブに来てくれて応援してくれた人で……。すごくいい人だと思ってたので、ショックでした」
秀史:「ちゃんとひなたさんに顔を覚えられているじゃないか。馬鹿なやつだ」
チシャ猫:「多分、あの依頼人も連中がやってることを実際目の当たりにしたら後悔しかしないと思うんだにゃ。内容は聞いてないって言ってたからにゃー」
天美:「ほんとですね。哀れではありますが、しでかしたことには責任をとってもらわないと」
GM:「――でも、みなさんが支えてくれたんだから!かならずライブを成功させます!!」
天美:「あんな連中、私達がギッタンギッタン(死語)にしてやりますから! ひなたさんはライブの成功に全力を尽くしてくださいね!」
チシャ猫:「ひなたちゃんは強いんだにゃ。頑張ると良いんだにゃ」
秀史:俺は『治療』でSP回復。高級傷薬を使用して(ころころ)全快!。
チシャ猫:凄い回ってた(笑)。
★第六ラウンド
GM:それではいよいよ第六ラウンド。ひなたは彼女にとっての一大イベントである、巨大映画館での公開ライブイベントに向かう。ファストフェイズで何かされる方は?
天美:私は『後方支援』で。
一同:後はないでーす。
GM:了解です。では調査項目をすべて達成しているボーナスとして、仁義破りの『リベンジ騎士団』を排除するためCCCのバックアップが受けられる。具体的には隠蔽で協力してくれたり、多少の荒事は大目に見てもらえるので、イベント会場の混雑度が2となります。
カヤカ:ふふ、1回振っておけばあと6点は頑張れるって寸法ですよ!!
天美:開始時間をこっそり1時間遅らせて、会場全員CCCのサクラバイトが入ってるとかどうかな(笑)。
チシャ猫:観客全員に連絡しなきゃいけないから多分バレると思います。
天美:残念(笑)。
GM:そしてみなさん、このラウンドからは戦闘となりますので、あらためてイニシアをふってくださいまし。
カヤカ:はーい!オレのイニシアは低い方がいい……。
天美19、チシャ猫16、秀史13、カヤカ8となった。
カヤカ:よし、最後尾を確保した!(スキル的に後出しのほうが強い)
GM:(ころころ)ふむふむ、こちらは16、22、18~。
天美:なんか振ってますね(汗)。
チシャ猫:敵さん早いんだにゃ。
秀史:紗綾ーはやくきてくれー!(笑)
天美:紗綾さんいるとホント火力に不安がなくなりますからねえ(笑)。
カヤカ:目立つどころじゃない気がします、カミカゼガール。
チシャ猫:映画館の舞台で刃傷沙汰……何枚始末書を掻く羽目になっていたのだろう。
秀史:混雑度2だし平気平気。
チシャ猫:いや、紗綾さん前回すでに登場露出度4だったから(笑)。
天美:そうだっけ、ひどいね(笑)。
秀史:エリア移動はなしだけど、さすがに演出的にお台場に近づいたことにします。
東京お台場、巨大シネコン。
単に巨大な映画館と言うだけでなく、その立地を活かして、さまざまな映画の封切りや試写会が行われるところでもある。
今日は『おおかみケン太と森の仲間達 劇場版』の試写会が行われる。
そして終了後に妖精役のひなたが顔出しで登場し、ちびっこたちに挨拶、ライブで歌うという段取りだ。
天美:おおかみケン太と言う題材からして子供も多そうですねえ。
GM:試写会の映像が流れている間、楽屋裏で深呼吸をしているひなたであった。ファンシーな妖精の衣装に着替えて、深呼吸をしているその姿からは緊張が隠せないようだ。
カヤカ:楽屋の隅で手を振っておきましょう。問題ないと示すように何もなさげに。
天美:サムズアップだけしておきましょう。
GM:では、芝居の打ち合わせをしながら、君たちにサムズアップを返すひなたであった。……そして映画がクライマックス、本番が近づいたとき。「……おい、宇宙人役のアクターどこいった?」「あれ、さっきまで居たんだけど」「バカ、おいもう本番だぞ!!」
秀史:「カヤカ!出番だ」
カヤカ:「代わりに舞台に出ろってか!?」(笑)
チシャ猫:「普通のトラブルならいいんだけどにゃ」
天美:「まあ、考えられないでしょうね」
GM:「おいどうすんだ!」「ていうかもう本番です!」「しょうがない、ひなたちゃん、出て!まずは君が舞台を散歩するシーンだから!」「はい!!」
カヤカ:「おい、マジでやるのかオレ。マジで?」
GM:「このあとの段取りは?」「えっと、散歩している妖精を宇宙人が襲う。かけつけたケン太たちが宇宙人をやっつけて、最後に歌をうたう、です」
天美:「頑張って! 人災のルーキーは着ぐるみアクションするのが伝統だから!!」
カヤカ:その伝統今回で終わってほしい!!「……くそ、行ってきます!」(笑)
GM:「それまでになんとしてもアクターを見つけろ!」「あ……。いや、舞台に上がってます、よ?」
チシャ猫:あがってた。
カヤカ:あがってた……?オレまだだよね?
GM:妖精役のひなたが、舞台をるんるんとお散歩していると、悪い宇宙人たちがやってきて彼女を取り囲む。
カヤカ:「……あれ、オレ行かなくてもいい、みたいだ、な?」
チシャ猫:「宇宙人、いないんじゃなかったのかにゃー?」
GM:マスクとスーツに身を包んだ宇宙人が、三人。……アクションが得意そうなくせに、妙に芝居が素人くさい。
秀史:「……!カヤカ!ケン太のアクターと交代しろ!猫も連れてけ!」
カヤカ:「え、あ、おう!?」
秀史:「あの宇宙人は『害為す邪妖』だ!」
GM:宇宙人達は腰につけた短剣を抜く。舞台小道具のはずの刃物は……君たちにはわかる、本物だ!
天美:「嫌な予感が当たったわね……!」私もひよこのひよ子の着ぐるみを着て飛び出します!
GM:(そんなキャラいたのかよ!?)
カヤカ:「着ぐるみで決戦ってどうなんだッ!?」ええい、言われたとおりに着ぐるみ役を交代してもらって突撃!
天美:「却って好都合よ!ショーの一環、という体で万事片付けるのよ!」
チシャ猫:チシャのぬいぐるみは目立たぬ位置をひょこひょこ舞台に。
GM:ここで特別ルール。ケン太と仲間たちの着包みで参戦すると、混雑度がゼロ扱いになります!
天美:わーい。
カヤカ:着ないで参戦するとどうなりますか……。
GM:さすがにCCCでも隠蔽は不可能なので、混雑度6が適用されることにしましょう(笑)。
カヤカ:でーすよねーーー!!!!!
天美:チーム内のベテランも着ぐるみ着る伝統から逃れられませんでした(笑)。
カヤカ:え、SNSに晒されるよりは……よりはっ!……着ぐるみまで、来てしまったかあ……。
チシャ猫:「しかし、グレムリンのヤツ。クラッカーのくせに宇宙人着ぐるみで舞台とか、仕事選ばないんだにゃ?」
秀史:全員分着ぐるみあるんですか?
GM:おおかみケン太、ひよこのひよ子、松茸のまつたけろう、ヤシの木おじさん(適当)。
チシャ猫:私やシタナガさんは別MAPにいるわけですが、中央エリアにスキルを飛ばすと混雑度の数値の扱いはどうなりますか?
GM:はい、エリア外からの皆様には混雑度2が適用されます。観客の意識が向いていない舞台の外ならば、CCCの隠蔽が通用するという演出です。
カヤカ:なるほど。
GM:調査が間に合わないと混雑度6のまま戦うことになっていました。
秀史:こわっ!
GM:スピーカーからは事前に録音してある台本が流れている。「げっへっへ、可愛い妖精さんが居るぜぇ!」「生意気だぜ!ちょっといじめてやろう!」
秀史:演技が演技に見えん(笑)。
GM:ほのぼのとしたセリフにそぐわず、殺意ある動作で『レッドコーム』はひなたの顔面に刃を振り下ろそうと……!
カヤカ:「そこまでだ……ワン」付け足したような語尾で現れて割って入ります!
天美:やだ……! カッコイイ……!!
カヤカ:語尾つけるのめっちゃ恥ずかしい……!(笑)
チシャ猫:「あー、録音だから喋らにゃいほうがいいにゃよ?」
カヤカ:「先に言えよ!?」(爆笑)
秀史:「語尾に動物語付けられるようになったら大人だ」
チシャ猫:「嫌な大人の判て……ハッ、チシャ猫が大人と認められた瞬間なんだにゃぁー!!!」
GM:「ケン太!」「ケン太だー!」「わーい!!」客席から声が飛ぶ。
天美:「カヤカ君! 子供達の夢を壊しちゃだめ!ケン太になりきるのよ!」
カヤカ:「子供の夢って綺麗なだけじゃないんだなあ……」ひなたさんに近づいたついでに、振り身振りで続けてくださいって伝える。
GM:「なんだてめえ!」「じゃましようってのか」「おもしれえ、たたんじまえ!!」
天美:私もたどたどしく転んだりしながら、巧みにひなたさんが背後になるようにムーブ。
GM:ひなたは察したらしく、さっと身を引いた。そして戦いのBGMに切り替わる。……長い演出すみません。ここからは戦闘だ!
●戦闘~第一ラウンド

GM:ではイニシア順に。まずは光線銃をかまえた宇宙人、こと『グレムリン』が(ころり)、天美にビーム!と言う名の『サンダーボルト』!28!
天美:高い!『明鏡止水』を使いつつ『抵抗』。(ころころ)23。LP1点使っても……25、失敗です。
GM:(ころころ)23点のダメージ!
天美:【後方支援】で13点止めたけど、10点通しです。
GM:「アーモウ、ニクタイロウドウハ、トクイジャナインダケドナア」
秀史:「どこかの猫みたいなセリフだ」
カヤカ:「似た者同士……」
チシャ猫:「……自分も思ったにゃ」
天美:続いて私。「妖精さんをいじめるなピヨ~!」と羽でだだっこパンチしつつ不可視の矢を撃つ!……多分白兵型のレッドコームは回避高いと見て、リリパットに【魔力の矢】+【明鏡止水】+【魔力収束】!(ころころ)22!出目イマイチだけど取りあえず試し撃ちってことで。
GM:(ころころ)20、ぐう、失敗。
天美:よかった。では魔属性で(ころころ)41点ダメージ!
秀史:ぶほっ!(笑)
カヤカ:回ったなあ!
GM:結構削れた。「……ギギッ、これは本気でかからねば」
天美:副動作でSPを10点『治療』。
GM:『リリパット』が(ころり)天美さんにお返しだ!
天美:また私(苦笑)。
秀史:「回復役から狙うのは定石だな」
カヤカ:こっちに来ないな!!
GM:……さて、ここでアナウンスを。実は今回、敵は体力が削れてくると行動が過激になります。「追い詰められると採算度外視で大勝負をしかけてくる」という演出です。
カヤカ:中途半端に削れないじゃん!?
チシャ猫:きゃ、客席の中に紗綾さんはいらっしゃいませんかぁぁぁ!?
GM:本気モード、(ころころ)『スナイプ』を載せた22の『投射』!小道具のハリボテ銃に仕込まれたクロスボウが襲う!
天美:厳しい。どうせ無理だから『回避』と言っていってみる……-13、全然ダメ。
カヤカ:副動作を消費して『かばう』!
チシャ猫:あ、私、『適応/補』のスキルは2回まで消せるので有用な場面あったら教えて下さいませ。
カヤカ:『献身』もあるけど、万一ひなたさんが狙われたときの保険で。
GM:(ころころ)24。ちっ、低い。
カヤカ:『硬気功』!GPに加えて、SP4点で14点軽減。
天美:さすがの『硬気功』!
秀史:着ぐるみから立ち上るオーラ。
カヤカ:へへ、3点だけ抜かれた!
GM:くっ、だが『アサシネート』による毒ダメージは防御無視。6点もらってくれたまえ。
カヤカ:9点もらって、HPが62点。
GM:「すげー!ほんとに矢がささったみたいだ!」
カヤカ:「着ぐるみ貫通してるんだけど!」
チシャ猫:「流血もまずいから気合で止血なんだにゃ?」
カヤカ:「着ぐるみの中なら見えねーよ!」
GM:続いて、チシャ猫さん!
チシャ猫:何もすることがない感じです!応援しておくんだにゃー。「がんばるんだにゃー、カヤカ」
天美:『アドヴァイス』と『セキュリティ』くらいしかやることホントにないですね。(笑)
チシャ猫:セキュリティシステム使った時に真価を発揮するので。
天美:あとはノイズですかね。無茶なことしてきそうだから切札になるかも。
チシャ猫:戦闘能力ないキャラが許されるシステムって大好き。
GM:では『レッドコーム』。演出として、君らをガン無視してひなたに近づこうとする。
カヤカ:「そうだろうさ。あいつにしてみりゃ、オレたちはただの邪魔ものだもんなあ!」
GM:「仕事の邪魔をするな……」(ころころ)カヤカに斬りかかる!
カヤカ:「こっちは邪魔するのが仕事なんだよ!」ひなたさんとの間に割り込んで受ける!
GM:ナイフによる白兵、毒2Dあり!(ころころ)21!
カヤカ:『読心』入れて『ガード』ッ!(ころころ)23!『成功』なら上々!
GM:通常ダメージ23点、毒ダメージ3点。
カヤカ:成功なのでGP増加、『硬気功』も入れて通常ダメージは全部弾いた!
GM:「ふん……。偽善者どもめ」
カヤカ:「ハ、偽善で何が悪いか教えてくれよ」
チシャ猫:「お金もらって動いているのはどっちも一緒なんだにゃ?」
GM:「力を持っておきながら、くだらん社会のモラルに従うとはな」
天美:「それは違う。モラルを守ることが結局は一番、異能者自身の利益になるんです」
GM:「そうだ。であればこそ労働には喜びが必要だ。己が能力を揮う充実感。あの女のときは、そう、楽しかったな……!」
天美:「度し難い程のクズですね、あなた達は。ならず者に堕ちた異能者がどうなるか、私が教えてあげます!」
GM:「なんとでも言うがいい。俺はお前たちが押し隠している、「本音」だ……!」
秀史:では『リリパット』を狙います。現在地、東京タワー。
カヤカ:ちょっと近づくって言ったのに!
秀史:西東京から東京タワーだよ?めっちゃ移動してるって。
関東平野を吹き抜ける風を肌で捉える。
頂点からやや西に傾き始めた太陽を背負い、大展望台のさらに上、かつて東京で最も高かった鉄骨から身を投げ出すようにして、二秀史は投擲の姿勢を取っていた。
高所恐怖症の者が目にしたら貧血を起こすような姿勢。
だが彼にとって不安定な足場であろうと問題はない。基点となる両の足と、しなやかでありながら万力のごとくボルトを挟み込んだ指が、彼の体をしっかと据え付けているのだ。
そして、投擲に欠かせない捻りを、敢えて捨て去るだけのメリットがここにはあった。
すなわち、下界を見通す視界。
そして――蓄えられた圧倒的な位置エネルギー。
「――第一射用意。目標、リリパット。距離3696.32m。西北西から吹きおろしの風、8.6m/s。気温23.2℃。湿度31.1%。」
照準が始まった。
秀史:前回、ダメージ計算の数字が過少になっていました。改めて、『ロングショット』+『アサシネート』+『心眼』。8D+2で……(ころころ)回って39!
天美:暗器怖っ!
秀史:暗器ですからね。
カヤカ:いきなり飛んでくる手裏剣に暗器もなにもあるのかどうか!
チシャ猫:(確かに)
天美:そんな暗器使いに朗報! 暗器の使用回数が回復する『袖の下』などのアイテムが追加されたサプリVOL2が発売中です。対応版のEXCELシートもロールアップ!
カヤカ:いぇーーーーーー!!!!!
GM:回避……(ころころ)17。大失敗、ぜんぜんダメだ(笑)。
秀史:ダメージ20、追加ダメージ+毒ダメージが16。
カヤカ:相変わらず命中と追加ダメージがえげつないぜ。
GM:「ギギッ……ルーキーが調子に乗るじゃないか……!!」
秀史:『クイックアクション』。
カヤカ:2発目来たーーーー!!!
チシャ猫:(ですよねー)
GM:おおっと。そこでハッカー技能、『ノイズ』が発動。判定を失敗にする!
天美:むむっ。
GM:はっはっは、前回の対策はちゃんとしてきたぜ!では次の――
「フフン、アマイアマイ」
『グレムリン』は嘲笑する。
この業界、ビギナーズラックというものは確かに存在する。
『情報がない新人』という立場は、それだけで一つの大きなアドバンテージだからだ。
だが、手品は二度は通じない。
表面上どのように挑発的な態度を取っていたとしても、『森の賢者』を仕留めた二連の狙撃は、彼らにとって警戒すべき対象となっていたのだ。
一度目の狙撃で、位置はつかんだ。
あとは事前に仕掛けたシステムが熱風を発生させ、局所的な陽炎を作り出し、射線を歪める。
些細だが、針の穴を通す狙撃には極めて厄介な妨害となる――
「ソウナンドモ、コウゲキガ……」
「――まぁ似た者同士、考えることは同じにゃね」
『害為す邪妖』達のプライベート回線をクラックして割り込む、どこか冷めきった声。
起動したはずのシステムの沈黙。
「……オマエ、チシャ猫…!」
『妨害』の『妨害』。
刹那の、だが、運命を分岐させる、ハッカー同士の鍔迫り合い――
チシャ猫:――『ノイズ』に『ノイズ』。その妨害を猫が妨害する。
GM:わっはー!!(爆笑)
カヤカ:カウンターカウンター!
チシャ猫:露出+1。
GM:やべえ超楽しい(笑)。はい、『ノイズ』が『ノイズ』で潰され、……シタナガさんの通常判定どうぞ!!(笑)
秀史:「第二射用意。目標、リリパット。距離3697.55m。西北西から吹きおろしの風、8.2m/s。気温23.2℃。湿度30.9%。」
天美:微妙に数値変わってる(笑)。
秀史:さっきと同じ組み合わせで――46!
天美:暴力的命中値(笑)。
GM:(ころころ)あっはっは、完全失敗でダメージください!
秀史:(ころころ)通常20、追加が……(ころころ)防御無視の25。
カヤカ:うわ!?追加ダメージの出目がスゲエッ!?
天美:これはえげつない……!
チシャ猫:怖い。
GM:当然ながらダウンだ。――残念、怒りの『スナイプ』+『アサシネート』二連射はお蔵入りになりました。
秀史:SP29点使ったので残り半分です。
GM:「ギッ……。やはり、早めに潰しておくべきだった……!!」
チシャ猫:「警告とかいいながら中途半端な攻撃を仕掛けていただけだったからにゃー」
秀史:「狙撃手同士、考えることは同じだな。お前を先に潰せてよかったよ」
カヤカ:「――残り、二人!」
GM:では、仲間を倒された二人は行動パターンが変化します!具体的にはより過激になるよ、というところでカヤカ!
カヤカ:副動作は使用済なので主動作のみ。『レッドコーム』に『鬼神力』と『浸透撃』を乗せて武器攻撃!
天美:主力はやっぱりレッドコームなのかな?
カヤカ:「……今回も名乗れないんだけどオレ!」
天美:「おおかみケン太でしょ!」
カヤカ:「ぐぬぬ……ッ!」とか言いながら拳を握る。行くぜ(ころころ)14、低い。EPを蓄積して振り直し!(ころころ)22!
GM:これは厳しい。ガード。……(ころころ)32!
カヤカ:……ってええええ!?(爆笑)
GM:うわ、めっちゃ回った。なんじゃこれ!?
秀史:あらー(笑)。
天美:むう、これは残念
カヤカ:「ち、っくしょ!?」
チシャ猫:カヤカ君がカヤカ君してる。
秀史:カヤカはなぜいつもこんなおいしいんだ(笑)。
GM:君の拳をがっきと受け止める。「……名乗っておくか。『レッドコーム』。災いをもたらす妖精と知れ……!」
カヤカ:「居垣流……いや、CCCエージェント、『魂砕き』(スタンガン)!」
●戦闘~第二ラウンド
引き続き戦闘。行動順は下記の通り。
レッドコーム:30
グレムリン:20
天美:14
カヤカ:12
秀史:10
チシャ猫:8
カヤカ:レッドコームすごい強敵では……?
GM:こんなダイス目、プレイヤーのときに出た試しがないんですが……。

GM:さて、『レッドコーム』!カヤカくんに短剣による速攻二回攻撃!どちらも毒が乗っている!
天美:生き残りさえすれば治療してあげるので頑張ろう!
GM:まずは一回目、(ころころ)27。
カヤカ:ガード!(ころころ)12、完全失敗。
チシャ猫:セキュリティしましょうか?
天美:ダメージ見てからでいいでしょう。
GM:ダメージ27点、毒ダメージと追加ダメージ12点!
カヤカ:ぐ。『硬気功』!コミコミで18点通し!残り41点!
天美:通常ダメージは大丈夫そうですけど、毒2+追加3Dが怖いですね。
GM:そして、返しの一撃!まずは命中25!
天美:安定して高いな……。
カヤカ:「っづぅ……!!」『読心』使ってガード!(ころころ)15!微妙に振るわないなあ!EP3点で振りたし。通常失敗まで抑えたけど!
GM:通常ダメージ32点!
天美:『斥力障壁』!29点削減!『硬気功』必要ないくらい止めました。
カヤカ:よし、通常ダメージはこれでゼロ!
GM:だが毒ダメージが、(ころころ)おう、2Dで11点!
秀史:高いなあ。
カヤカ:残りHP30点!SPは19点!
GM:「……人間の善性などもろいものだ」
秀史:「善悪の境界線踏み越えた奴に言われたくないな。そういうのは善性に依って立つ人間が言う台詞だ」
GM:「あの小僧も、最初は些細ないやがらせをしてやれと言っていたがな。成果が見えると、だんだんと要求がエスカレートしていった。善人ぶっていても、ひとたび悪意の味をしめれば、こんなものだ……!」
チシャ猫:「なんか過去に嫌なことあったのかにゃー」
天美:「誰もがその悪意を押しとどめ、人と人のつながりを保って生きている。それができないあなたは獣と同じよ!」
GM:さて、『グレムリン』。「スコシ、ホンキヲダソウカ!」
秀史:出さなくていい。
カヤカ:「くっそ、姿を見せない暗殺者って話じゃなかったけか!!」
GM:『プラズマバースト』を載せてダメージ増加、『サンダーボルト』!目標天美!
天美:きゃー!
GM:(ころころ)26と言って電撃!
天美:『明鏡止水』を使って23。まあ、追加ダメージないからこれでいいです。
GM:ダメージが(ころころ)、おっと回った39点!
カヤカ:ひゃー!
天美:『斥力障壁』!(ころころ)33点止め!
カヤカ:こっちも回ったー!!
天美:止めました。「……『枯れ柳』が娘、『レディ・ウィロウ』の盾は、こんなことでは砕けませんよ」
カヤカ:ひよこバリヤー(笑)。
天美:ああ、かっこよく決めたのに(笑)。まあだだっこパンチのどさくさに使った感じで。
GM:バチバチ飛ぶ電撃に客席から歓声が上がる。「うわーすげー!」「ばーか、CGなんだぞアレ」
天美:私のターン!ここで副動作、切札スキル、『世界樹の雫』を解放!
GM:なんですとー!
「――森羅万象の力の源」
ひよこの着包みの中で、柳沢天美のルーン詠唱に応じ瓶が弾ける。
父譲りの魔術、確率と計算の狭間に現れる奇妙な事象を、『妖精』と括って瓶に封じ、開封によって周辺事象の確率を改竄する秘蹟。
だが天美のそれは、師たる父とは似て非なる境地への到達を見た。
事象の改変ではなく、事象の遡及、すなわちすべての根源――
「世界樹より出し生命の雫よ、これへ……!」
内側より溢れ出した陽の気が、きぐるみからわずかに漏れ出す。
それは無垢なるひよこが、命の祝福を謳歌するかのようにきらめき――
天美:【世界樹の雫】+【ウィッチメディスン】+高級傷薬でEP2,SP5消費。カヤカのHPとSPを『ドクター』判定値点回復!
GM:げー!ドラ◯エで持ってても勿体なくて使えないやつー!!(笑)
秀史:あるある(笑)。
カヤカ:ラストエリクサー現象……(笑)。
天美:(ころころ)19、低い、EPで振り直し、(ころころ)よし、38点回復!
秀史:ひゃー!
GM:ぶへあ!
カヤカ:HPは68点まで回復、SPは全快っ!「っしゃ、気合い入った!!アリガト天美サン!!」
天美:その上で主動作、グレムリンに『魔力の矢』+『魔力収束』+『明鏡止水』のコンボ!(ころころ)34!なんだかダイスが乗りに乗っている(笑)。
GM:くそ、投射か。抵抗なら得意なのに!(ころころ)-15で大失敗です。LPつかいたい(笑)。
天美:ではダメージが、(ころころ)46点+4点!あ、あれー?
GM:いってー!
天美:ダイス目が先輩風を吹かせといっている……!
チシャ猫:まわってますにゃー。
GM:一気にごっそり削れた。
秀史:「……天美さんっておっさんより凄いんだな」
カヤカ:「……ソレ言っていいのかなあ」
天美:「滅多に本気出さない人ですから、ね。私は不器用なので全力攻撃しかできないだけです」
GM:「キリフダノ ツカイドキ、カナ……!」激怒モードに移行。宣言しておくと『サンダーストーム』で全体攻撃します。
一同:いやー!
カヤカ:手番だ。グレムリン落とすのがいいんだろうけど……レッドコームにリベンジしたい!
天美:カヤカ的にはそれがいいでしょう(笑)
秀史:一発目はグレムリン狙うのがいいか。
カヤカ:だな。一撃で落として二発目で削る!
天美:あと猫さん命中にアドヴァイスしてあげて(笑)。
カヤカ:あっスゴイ心配されてる!?(笑)ぐぬぬ。グレムリンに武器攻撃!『浸透撃』、『鬼神力』を乗せて!
チシャ猫:では『アドヴァイス』もどうぞ。偽情報でPP消費抑えます。
カヤカ:有難く!
天美:「お膳立ては整えたわよ、カヤカ君!」
カヤカ: 武器攻撃!(ころころ)21。……LPで振り直しましょう(苦笑)。
天美:カヤカくんまだLP5もあるのねー。
カヤカ:振り直し!(ころころ)28!よし、やっと回った!
GM:さてこいつ、ガードはさっぱりなんだよなあ(笑)。10、だーめだー。
カヤカ:完全失敗貰ったァー!!『鬼神力』込みの通常ダメージが(ころころ)30!
GM:……耐えたっ!
カヤカ:6D6 追加+衝撃ダメージ!(ころころ)21点!!
天美:これはなかなか……!
GM:追加ダメージはあかんかったー!!
カヤカ:よしッ!
GM:ちぇー必殺の『ライトニングボルト』+『サンダーストーム』+『クラッキング』がー。
秀史:あっぶねぇ(笑)。
チシャ猫:「まぁ、インドア派が舞台に登っちゃいけにゃいよね?」
カヤカ:続いて『速攻』!『レッドコーム』を同じスキルで殴る!(ころころ)25。……い、いちおうLPで振り足し、28!
GM:最後の一人になったことで、レッドコームが激怒モードに移行する。まずはガード。(ころころ)22、ちいっ失敗!
カヤカ:振りたしといてよかったー…ッ!人災はこれが怖い!
天美:-6で中失敗、追加ダメ+1D!
カヤカ:LP残り全部、3点突っ込んで威力振ります!通常ダメージが(ころころ)……48!
秀史:やるぅ!
天美:高い!
チシャ猫:にゃー。
宇宙人の衣装でも隠しきれない『レッドコーム』の怒り、殺意。
舞台照明を反射し、毒刃がどぎつい虹色に輝く。
常人ならば、いや、戦闘の経験がある者でも思わず竦み上がってしまうであろうその様が、却って居垣佳夜迦を冷静にした。
「技を読むな。
心を読め」
道場でうんざりするほど反復させられたお題目が、今更になって脳裏に蘇る。
上の句は自然、下の句を惹起し。
「心は『芯』なり。
技は『枝』なり」
そして下の句が、反射レベルにまで叩き込まれた一連の技芸を起動させるトリガーとなる。
「『芯』を抑えれば、『枝』葉、恐るるに足らず――!」
殺意に荒れ狂う『レッドコーム』。嵐を踏み込みかいくぐれば、そこは極楽。
威力は必要ない。
シンプルな直拳一つに『心』を載せ、最短軌道でまっすぐに敵の『芯』を撃ち抜く。
――これぞ居垣流の真髄なり。
カヤカ:追加+衝撃で……16点!!
天美:これも高め!
カヤカ:――へへへ、やっと!やっと!
天美:武術家らしいところが見せられた?
カヤカ:着ぐるみの中から、拳に力を込めて思いっきり、その魂(ココロ)ごと撃ち抜く!やっと武術家に戻ったぜ!
GM:「……、……クッ…!!」相当効いた、と言っておこう!
カヤカ:「どーよ!御高説垂れてるヒマがあるならちゃんとこっち見てた方がいいぜ!」
GM:「……まだだ……」レッドコームはふらついた体だが、まだ止まる気配はない!
天美:「あと一息! 二さん、お願い!」
秀史:ではゆりかもめの屋根の上で構えながら。
カヤカ:ちょっと近づいてる(笑)。
秀史:「第三射用意。目標、レッドコーム。距離3194.91m。北西の風、7.9m/s。気温23.2℃。湿度31.5%。」
GM:「もはや業界に居場所もない……。鼻つまみ者になりに、最後に一花咲かせるとしようか!」
秀史:「誰がそんな汚い花火を咲かせるか」(ころころ)25。LP2点使用して振りたし、34!
GM:それなりに自信があるが(ころころ)、21、やはりダメ!
秀史:通常ダメージ15、本命の追加が、24!
チシャ猫:でかい。
秀史:いえい!
GM:肩口にスリケンがつきたつ。かなり弱っているが、まだだ!
秀史:もう一発。実はクイックアクションも伸ばしてある。――ここで仕留める。「第四射用意。目標、レッドコーム。距離3634.91m。北西の風、7.6m/s。気温23.2℃。湿度31.5%」(ころころ)18点、PPで振り直し。(ころころ)29点!LPさらに2点を追加して34点!
カヤカ:しっかり上げていく!当たる!
GM:なんの、今度こそ(ころころ)24、届かず!
秀史:(ころころ)通常ダメージ19、追加+毒ダメージ14点!
GM:……瀕死、ゲームで言えばHPゲージが真っ赤だが、まだ倒れない!
秀史:ちょっと足りなかったかー。
GM:通常の任務ならとうに撤退か降参を選ぶシチュエーションだが、『レッドコーム』は諦める気はないようだ!
カヤカ:うげぇ。
チシャ猫:実はリソースほぼ満タンにゃー(笑)
GM:チシャさんのターン!
チシャ猫:あ、パスで
天美:あ、ハイ。
一同:ですよねー。
●戦闘~第三ラウンド

GM:ではイニシア!これが最後になるでしょう!
秀史:これは先手取らせずに一気に決めたいな。
カヤカ:どうにかイニシア取りたい…。
GM:レッドコームは(ころころ)16。
天美:20。とった!
カヤカ:7。……アッハイ。
チシャ猫:18。うーん。早くてもにゃあ。
秀史:35……あれ!?
カヤカ:ちょっとー!(爆笑)
チシャ猫:なんか凄いことに(笑)。
秀史:ちょっと!俺SP空だよ!
チシャ猫:2D6+7で35……。人災でなければとても見られないダイス目ですね(笑)。
カヤカ:最高記録に迫る勢いのクリティカルを見ました。
GM:正直なところ、君たちのターンでほぼ勝利は確定している。ここからは、『レッドコーム』を止めるためにリソースをどこまで消費しなければならないか、が焦点となるでしょう。
天美:うーん、まあ私が殴って倒すのが一番早そうではありますね。
GM:ちなみに瀕死とは言っていますが、1点2点では死なないと思ってください。
秀史:とりあえず副動作でSP回復します。8点、ぎりぎり『ロングショット』+『アサシネート』できる!
チシャ猫:『アドヴァイス』いっとくかにゃ?
秀史:『アドヴァイス』お願いします。
チシャ猫:というわけで相手の位置データを立体的に転送。衛星からもぎとってきたGPSデータで弾道計算を補填。
秀史:「第五射用意。目標、レッドコーム。距離3023.91m。北西の風、6.9m/s。気温23.2℃。湿度31.5%。」
カヤカ:当たれば!行けるッ!
秀史:行けっ!(ころころ)19!?
天美:うわー!ここにきて!
秀史:EPで振り直し!8点だが罰則は後!振り直して(ころころ)……44!!
カヤカ:爆発したー!!
天美:おかしい(笑)。
チシャ猫:うーむ。
GM:とんでもないことに。こっちの回避は、うん、ぜんぜんだめだね。
秀史:通常ダメージ15。
GM:まだ死なない!
秀史:追加ダメージ。「これで終わらせてやる!」(ころころ)24点!
カヤカ:平均して追加ダメージが高い!
GM:……耐えた。
天美:えっ。
カヤカ:なんっ!?
秀史:うそん!?
GM:正直に言いますと、HPあと4点!
秀史:とりあえず罰則。(ころころ)6。
天美:「知らんぷり」でペナルティなし。
GM:ダイス運いいなあ(笑)。
カヤカ:運を分けてください(切実)。
チシャ猫:カヤカ……。
GM:さあ天美さんだ!事前に宣言してしまいますと、『レッドコーム』は自分のターンが回ってきたら、『バックスタッブ』載せてダメージを増加させてきます。そして、二回目の速攻で、ひなたに対して全力でナイフ投擲をおこないます。
カヤカ:『献身』がある。オレが居る限りそれは通さない。
天美:「……降伏、してもいいんですよ? 今なら永久除名は免れるかもしれません」
GM:もはや聞く耳をもたない。もはや狂戦士の類だ。
天美:「……仕方ありません。最初に言った通り、私が止めてあげます!」
秀史:「……」何も言う気力もなくゆりかもめの屋根の上に倒れている(笑)。
天美:【魔力の矢】+【魔力収束】+【明鏡止水】。20、LPを2点振り足しで26。……微妙。EP6で更に2D振りたし、31。
GM:(ころころ)31!最後に意地を見せた!
天美:まあ、完全回避されなかったのでいいでしょう。ダメージが、34!
GM:……終わりだ。眉間に魔力の矢を受けたレッドコームは倒れ伏す。
天美:おっと。倒れる前に、カヤカ君の方に押し出します。「とどめはケン太の役目、でしょ!」
カヤカ:「……おーけー!」
天美:「ぴよ~!?」偶然転んだ体で、ぽすんと宇宙人の胸を叩いて、終了。
カヤカ:こっちに向かってくる宇宙人に向かって、見栄えのする上段回し蹴りを一発!
GM:では、ここに来ておおよそ自体を把握した音響さんが、絶妙のタイミングで効果音を合わせてくれる。「ズッバァーーン!」
天美:うまい!
GM:回し蹴りが顎をかすめたレッドコームは、よろ……よろ……どしゃっ!と、結果としてお芝居のように滑稽な倒れ方をした。
天美:「ポーズ決めて、ポーズ!」
カヤカ:「ポーズ!?え、あ、あー……」
秀史:あーいむうぃなー!(笑)
カヤカ:言わないよ!?なんかそれっぽいポーズを取っておきます。
GM:そこで、「森を荒らすやつらは、オイラたち森の仲間がゆるさない!」と本来のセリフがかぶる。
天美:ぴょんぴょん跳ねて喜ぶひよ子。「やったピヨ~!」
カヤカ:ポーズを決めたまま微動だにしないです。
チシャ猫:「うまーく倒した相手回収しないとなんだにゃー」
GM:「森に平和が戻ったぞ!さあみんな、楽しく歌おう!」ら~らら~。舞台が暗転して、袖から声がかかる。
秀史:あ、最後はダンスでしめるのね(笑)。
GM:「予備のきぐるみを来たダンサーが代わります!みなさんはこちらへ!」
カヤカ:――さっさと引っ込もうか。倒れた宇宙人たちも引き摺って。
天美:え、主役はこの後のライブ中もずっと後ろでダンスするんだけど。
GM:もちろん、残って踊ってもいいですよ。
カヤカ:出来るかァ!?
秀史:なんだやらないのか(笑)。
カヤカ:無理無理!!
天美:おしい(笑)。 じゃあさすがに私も引っ込みます。
チシャ猫:じゃぁチシャの人形がくるくる踊っておきますにゃー(笑)。
――森の妖精と、ケン太たちと、本来のアクターが扮した反省した宇宙人たちが歌って踊る。
客席から歌を覚えてきた子供たちも歌い出し、舞台はおおいに盛り上がった。
天美:「……ふぅ。なんとか乗り切れた、かな?」
GM:これは録音ではなく、ひなたの生声で。……「みんなー!!応援してくれて、ありがとう!私、これからもずっと、がんばるからね~!!」
天美:「妖精さ~ん!」「わーい!」「がんばってー!」
カヤカ:「着ぐるみ滅茶苦茶暑い……」
チシャ猫:「立派だったんだにゃ?」
天美:「お疲れ、カヤカ君。頑張ったわね」
カヤカ:「天美サンもお疲れさま。しばらく着ぐるみは見たくねえかな……」
天美:「シタナガさん、猫さんも支援ありがとう。この仕事ぶりでは、もうルーキーとは言えないわね」
チシャ猫:いやルーキーでいいです。LP超重要(笑)。
秀史:同じく(笑)。LP大事。超大事。
チシャ猫:しかし劇場なのに、どこから手裏剣飛んできてたんだろう。
カヤカ:しーっ(笑)。
秀史:「もう今日は動きたくねぇ……」ビルの屋上にひっくり返っていよう。
天美:あ、罰則の2回目。9で『叱責』。HP-10でした。
GM:それでは、経費判定をお願いします。
一同:はーい(ころころ)。
天美: 11、消化!
チシャ猫:10、こちらも消化。
秀史: 6、3点足りない!一応自前で3点持ってるからちょうどにはなるんだが
カヤカ:15!貰い過ぎでは!!!勿論消化ー。
天美:プレゼン上手(笑)。
カヤカ:というかここでこの出目が出なくても……。
GM:そして経験値。当然ながら、護衛と犯人確保両方成功です。
カヤカ:護衛はパーフェクトでした!
GM:はい。AP/BP/JP 各2点および、ひなたを完全に護衛しきった報酬として、追加FP2点をさしあげます。
秀史:やったぜ!
カヤカ:よし、何を取ろうかなー!
天美:意外と防御判定に穴があることに気が付きました。
チシャ猫:これでハッカーがもう1Lあげて5Dになるかな……。
ストーカー本人と、彼の依頼を受けて動いていたエージェント『害為す邪妖』が制圧され、ひなたに迫っていた危機は完全に去った。
ウェブサイト『リベンジ騎士団』は今回の件で大いに裏社会の評判を落とし、他に進行中だった彼らの案件も、停滞し、立ち消えになったという。
……その後、無認可の派遣会社『リベンジ騎士団』が業界に姿を現すことはなかった……。
天美:あら、本当に消えちゃったのか。
カヤカ:業界には、か。
チシャ猫:もっとアングラな方に潜った感じかな。
天美:……まあ、名前を変えて似たようなコトしているかも知れませんからね。
秀史:構成員が消えたわけじゃないからな。海鋼馬にでも吸収されるんじゃないか?
高千穂ひなたはこれを機に、教育番組やナレーションなど、子供向けを中心とした仕事を多く手がけるようになる。
その太陽のように明るい声は、これから多くの子供達をはげまし、元気づけていくことだろう。
彼女の声が奪われようとしたとき、それを守った者たちがいたことは、当然、誰も知る由はなかった。
天美:よかったよかった。
秀史:めでたしめでたし
カヤカ:無事に活躍できるようで何よりだ。
GM:……ということで、『ミッション:その声を守るため』クリアーです!お疲れ様でした!!
一同:お疲れ様でしたー!!
GM:ということで、本日最終日となります。よろしくお願いしますです。
一同:よろしくです~。
天美:前回は、葵さんの情報提供で『リベンジ騎士団』の関与が濃厚と判明したところでしたね。
カヤカ:まさかの相手でした。
秀史:復讐そのものを目的としている連中だとするなら、理屈や交渉は通じなさそうだな。
天美:復讐に理があるならともかく、今回は完全に被害妄想と逆恨みですからね。絶対に阻止しないと。
GM:二日目の朝が明けました。ひなたはCCCの万全な警護もとで十分な睡眠を取り、体調はバッチリです。
天美:午前のスケジュールはスタジオで収録、午後は本番、劇場でのライブイベント。……混雑度5、厳しい感じです。
カヤカ:あっ、登場露出でペナルティになる。やはりジャージは浮くらしい。
天美:では罰則表を。
カヤカ:はーい(ころころ)10!?
秀史:出目がこういうとき走る(汗)。
天美:『叱責』。HPかSPを10点支払う。
カヤカ:痛い痛い。
GM:ファストフェイズですが、アクションを希望する方は?
秀史:『高速移動』。ストーカーの確保に向かいます。PP2点。
カヤカ:どこで夜を明かしたんだろう(笑)。
秀史:CCCと提携しているビジネスホテルにでも泊ったということで。
GM:ちなみに地方都市のビジネスホテルは1Fが酒場になっていて冒険者の店感がすごいです。
秀史:酒場の主人が日雇いの仕事リストを壁に貼るんですね(笑)。

●秀史のターン
GM:実は今日、ちょっとチシャ猫さんのPLさんが遅れるとのことでして。
一同:おおっと。
GM:ということで、ここは進行優先で、秀史さんと順番入れ替えとさせていただきます。ご本人にも了解済です~。
秀史:了解です。では、引き続き調査に入ります。
GM:とはいえ、条件が『エリアに移動すること』なので調査は不要だ。君は東京の西部に広がる住宅街にやってきた。 突き止めたストーカー、伊藤ノブオの住処は、家賃がさほど高くなさそうなアパートの二階だ。
天美:依頼人を抑えたら依頼解除、ってなればいいんですけどね。
秀史:望みは薄そうだな。
GM:資料によれば、彼は夜勤のバイト明けで、そろそろ戻ってくる時間だ。
カヤカ:夜討ち朝駆けは戦の基本。
秀史:バイクを物陰に止めて地形を把握しておく。
GM:では程なく、君の目は、当の本人が駅からこちらに向かって歩いてくるのをはっきりと捉えた。
秀史:「伊藤ノブオさんでよろしいかな?」と声をかけよう。
GM:いや。君が折を見て声をかけようとしたまさにその時、背後から声が響く。「――警告はしたはずだがな」
天美:むっ。
秀史:「――昨日からまだ護衛を続けているか。ご苦労なことだ」
GM:君達が台詞を交わした時には、すでに攻防は終わっている!ナイフの斬撃をかわせたか、防御判定どうぞ!
天美:察するに、『レッドコーム』さんですね。
GM:4D+10で(ころころ)31の『白兵』!
秀史:たっけぇ!
天美:いざとなれば私の『スケープゴート』や猫さんの『セキュリティ』がありますので。
秀史:ここは『心眼』を使ってガード!(ころころ)回って32!いえい!
一同:おおー!
秀史:おそらく毒ダメージが想定されるので、あと4点で『完全成功』を狙います。LPを(ころころ)……2点使って成功!
天美:このチームLP豊富だからみんなバリバリ使っていきますね(笑)。
秀史:こっちは混雑度2だから、EPを考えなくて良いのはありがたい。
天美&カヤカ:いいなあ!
GM:『ガード』か。では、完全に気配を消した背後からの一撃を、君は振り返りざまに手首を掴んで受け止めた!!
天美:ということは、いよいよご対面ですね。
GM:然り。そこにいたのは、地味なコートを着た、大柄なくせに印象の薄い男。ただし、頭にかぶった赤い帽子と、暗い目だけが印象的だ。
カヤカ:姿を見せないエージェントなのにコードネームの通りの外見なんだな。
秀史:「いくら気配を絶とうが、血と鉄の臭いは誤魔化せはしない」
GM:「……想像以上にやる」
秀史:「そして何より、毒の臭いがきつすぎる」
GM:「ふん、貴様も毒使いの類か」君の推測通り、男のナイフには虹色を帯びた液体が塗られているのが見て取れる。
天美:つくづく毒使うのが好きな連中ですね。
秀史:「ニンジャに毒と伏撃は無意味と知れ」
GM:「……まあいい、オプションサービスはここまでだ。あとは好きにしろ」というと、男は近くのゴミバケツを蹴り倒す。ガラガラガラーン!
天美:ちょっと!(笑)
カヤカ:う、うわあ、手馴れてやがるッ(笑)
GM:その音で伊藤ノブオは事態に気づいたらしく、逃げ出そうとする。
秀史:「あああ~!待ってください伊藤さん!警察とかではないです!」(笑)
カヤカ:もっとやばいやつです!(笑)
と、ここでチシャ猫のプレイヤーが到着。
チシャ猫:遅くなりました!
一同:こんばんは~。
チシャ猫:いきなりアクションシーンなんだにゃ(笑)。
GM:『レッドコーム』は、君がストーカーに気を取られた一瞬で掴まれた手首を引き剥がすと、路地裏に消えていく。
天美:依頼人を見捨てていくなんて……!
秀史:ここは仕方がない。ストーカー確保を優先しよう。
GM:逃げ出そうと試みるストーカーだが、君と一般人の脚力は比べるまでもない。たやすく組み伏せることに成功したよ。
秀史:「お話を!伺わせてください!」
GM:「お、俺は悪くない!あの女が悪いんだ!俺の思いを弄びやがって!あんな女には天罰がくだるべきなんだ!」
カヤカ:あー。あー。典型的な。
天美:重度の被害妄想癖。統合失調症の疑いがありますね。
秀史:(ため息)「ストーカーは皆そう言うんだ。主張があるなら裁判で争え」
GM:カヤカくんの言うとおり、彼のコメントは典型的なストーカーのそれです。演じるのも面倒なのでダイジェストでお送りします(笑)。
カヤカ:パワーポイントで作られた資料みたいなのが流れるんですね(笑)。
伊藤ノブオ。
地方から上京し、もともと人付き合いが得意ではなかった彼は、アニメファン、声優ファン、ひなた個人のファン、と推移。
彼女のCDを大量に買ったり、出演しているアニメのブルーレイを買ったり、イベントに行ったりと彼なりに金を使い、応援してきたつもりだった。
しかし(彼視点では)一向にひなたはこっちを振り向かない。
こんなに俺が金と時間を使っているというのに。
やがてこじらせて、愛が憎しみに転じていった……。
天美:まあ、日記で推測できる内容と同じですね。
GM:「……俺はあいつをぜったい許さないって思った。そしたら、ファンコミでお世話になってた”CSGさん”が教えてくれたんだ」
秀史:ファミコン?
チシャ猫:ファンコミ。ファンコミュニティの意味だにゃ―。
天美:……CSG?
カヤカ:CSG。CSG……ねぇ?
GM:「『君の無念はよく分かる。お金はかかるけど、君に変わって天罰を下してくれる人たちが存在するから』って。だから俺は、親父が持ってた土地を売ってカネを作って、ローン組んで依頼したんだ……」
カヤカ:ローン!?土地を売って!?
天美:お父さんが泣きますよ。
GM:「うるせえ!これは正義なんだ!俺はどうなったって構いやしない!全財産をつかったって!惜しくなんかない!」
秀史:「そうか、ストーカー行為を改める気はないということだな」
チシャ猫:CSGさんとやら、葵さんをあのような目に合わせた件にも関与していた可能性……。
天美:否定できませんね。
秀史:そのCSGさんについて詳しく聞こう。
GM:「……ネットで知り合ったんだ。SNSにあの女……ひなたのファンの集まりがあったんだけど、そこで仲良くなって。なにかと相談に乗ってくれて」
秀史:「……結局はSNSか。後は猫に任せるしかないな」
天美:「寂しさをこじらせてしまったとすれば解らなくもないですが、完全に常軌を逸しています。通院をオススメしますよ。……きちんとお勤めを済ませてからね」
GM:「ちくしょう、好きにしろ。どうせ俺にはもう何も残ってねえよ……けどな、へへ、もう最後の依頼はしたぞ」
カヤカ:んん?
秀史:「最後の依頼とは?」
GM:「もう俺の護衛も解除した。あの女に。最大の舞台で、天誅をくだしてやるんだ!へへ……」
カヤカ:うわあ……。
チシャ猫:「舞台の前に取り押さえておきたい感じにゃね。次は秘密裏に、なんて甘くにゃいかも」
秀史:「依頼を中止しろ。それができるのは貴様だけだ」
GM:「もう……。止まらない。依頼料は全額前払い。あいつらは金を受け取ったら動く。でもどう動くかは、俺も知らされてないんだ。連絡もこちらからはできない」
カヤカ:……まあ、だいたい想像してたけどさ。
GM:「うう……。なんで、なんでこんなことになっちまったんだよ……」
カヤカ:「で、どうしようか、こいつ?」
秀史:「……俺は刑事ドラマの主人公じゃないし、貴様の境遇にこれっぽっちも興味がない。裁く気も改心させる気もない。だが。俺はストーカーの排除を仕事として依頼された。だから職務の一環として一応聞いておこう。……暑いほうと寒いほう、どちらがいい?(※)」(爆笑)
一同:うわー!(笑)
カヤカ:あんまり使わない台詞だーーーッ!!!
※人災派遣RPGサプリメント1に収録のサンプルシナリオ『螺子狂騒曲』収録の台詞。
詳細は伏せるが、事件の黒幕にこの台詞をつきつけるとかなり気持ちが良い。
カヤカ:うん、あの。螺子卓はすっごい回してるんですけど、あれにたどり着く前にクリアするチームが多くて(笑)。
天美:あのシーンはエピローグの一つとして普通に挟んでも良いのですよ(笑)。
GM:「……暑いのはつらいんで、寒い方でお願いします……」
天美:あーあ、ベーリング海でのカニ漁を選んじゃったか(笑)。
秀史:「失踪する前に、友人知人に別れを告げておくことだ。そんな人がいるならだが」
GM:「……いないよ、そんなもん……東京に来てからこっち、友達なんていなかった……」がっくりと項垂れている。
カヤカ:鬼か!?
GM:彼の気力は完全に尽きたので、自首しろといえばしますし、CCCに預けて処置を一任でもOKです。
天美:では、カニ漁を含むCCCの更生プログラムに放り込んだ方がまだ社会復帰できそうなので、そうしましょう。
GM:では、伊藤ノブオは北の海へと旅立っていった……。一応真面目に処理すると、ひなたの所属事務所と伊藤ノブオについた弁護士の間で示談が成立。二度と近づかないという念書をかわしたうえで、ひなたから遠ざけ、かつ借金を返すという名目で、CCCが長期に日本を離れる仕事を仲介した、という形になる。
天美:更生できるといいね。
カヤカ:きっといつか戻って来るんだ……ろうか……。
GM:これにより★7が達成。★8の条件が緩和されました。
★7済 『ストーカーの確保』
伊藤ノブオは高千穂ひなたのファンだった。
しかし彼女に偏執的につきまとい、無視されたと感じると憎悪をいだきやがてストーカーと化した。
彼に憎悪を吹き込んだネット上の相談相手、『CSG47』を追え!
★8「煽るもの」
達成値+1
目標値-1
秀史:いよいよ大詰めだな。
カヤカ:護衛班としては、その『最後の依頼』とやらを全力で防ぐって方針だな。
天美:ですね。
●チシャ猫のターン
GM:それではお待たせしました、チシャ猫さんのターンです。
チシャ猫:★8、『煽動者』をオープン。(ころころ)31、成功。
カヤカ:すごいよな、猫……。
チシャ猫:「ここまで情報貰って抜けないとかただの無能に成り下がってしまうんだにゃ?」
GM:君は今まで揃えた情報をもとに、伊藤ノブオを唆した”CSG”……『CSG47』 なるアカウントを特定していく。
カヤカ:調査はブン投げよう!よし!って気分でいつもやってます(苦笑)。
GM:ところが、君のハッキング能力を持ってしても、相手のアカウント正体は特定できなかった。有り体に入えば、「『実体がほとんどない捨てアカウント』ということがわかった」
秀史:なんじゃそりゃー!?
カヤカ:実体がない?
天美:むむむ。
GM:だが、その役割ははっきりしている。その正体は、実態不明、無認可の悪徳派遣会社……『リベンジ騎士団』のオーナーであり、営業窓口だ!
リベンジ騎士団。
異能力者がさまざまな業務を『代行』する派遣業界であるが、
業界内で最も忌み嫌われる『復讐』を代行する非認可の人材派遣会社だ。
「復讐」という大義名分のもとに、一般人であろうと傷つけ、攫い、時には命を脅かす。
仕事を請け負う能力者も、まともな派遣会社には所属できない三下、
あるいは制約なしに己の力を揮う事に酔うならず者ばかりである……!
天美:「予想通り、ですね」
カヤカ:「一般人が派遣会社を紹介できるワケねえとは思ってたけど、これじゃ営業っていうか、マッチポンプじゃねーか!!!」
秀史:「天美さんが大当たり、だったな」
天美:前回あれだけ知ったかぶっておきながら外してたらカッコ悪かったので、ほっとしています(笑)。
チシャ猫:「んー、こーんな噂ならネットで拾えそうなもんにゃんだけど、都市伝説にもまだなってにゃいとは。規模が小さいのかにゃ?」
GM:規模が小さいというのがむしろミソなのです。『リベンジ騎士団』は徹底して実体をもたない。個人に絞って営業をかけ、その場その場でのアウトソーシングを多用しつつ、本体には決して辿りつかせない、という構造になっている。伊藤ノブオを唆したといっても、実際にやったことは捨てアカウントを使って会話を誘導して煽っただけだ。
秀史:手足すべてがトカゲの尻尾みたいなものか。
天美:「『害為す邪妖』達を捕まえたとしても、騎士団から依頼を受けただけという逃げ道があるので、末端の確保に終わるだけかも知れませんね」
カヤカ:「徹底してやがる。そういう手間を惜しまないくらいに儲かるってことか?」
チシャ猫:「というかコレCCC的にいいのかにゃ?完全な仁義違反なんだにゃ?」
天美:「当然です。真っ黒黒の黒です」
GM:ちなみにもしこいつらの本拠地を突き止めることができたら、ルルブに乗ってる各社の超強い人達が総出で潰しにかかるレベルですね。
天美:「あの海鋼馬公司ですら、CCCに表だって対抗しようとはしないのに。身の程知らずとしか言いようがありません」
チシャ猫:「厄介なパターンにゃんだよね、コレ。煽って白日の元に晒しても広告費が浮いておっとく~♪って感じになりかねない。むしろ今回の件を宣伝に使おうとしている気配すらあるにゃ」
GM:『……それは買いかぶりというものだね。私たちは決してそこまで利己的ではないよ』
カヤカ:……誰?
秀史:騎士団のオーナーか?
誰でもアクセスできる、ごく一般的なSNS上のアカウント。その一つ、『CSG47』なるものが、一同にメッセージを発信していた。
GM;『どうも、チシャ猫さん、先日の白猫との情報戦は見事だった。電脳世界に片足を置くものとして敬意を表する』
チシャ猫:「CCCの隠匿度高い回線使ってるのに、気軽に盗聴とかされてるの大問題だと思うんだけどにゃ、僕は」
GM:発言自体は暗号化も特にされておらず、ごくオープンな発信だ。だが、君達の会話が筒抜けていることについては説明がつかない。
チシャ猫:ボイスのピッチ上げてヘリウムガスっぽい声にしておくんだにゃ。プライバシーに配慮して放送しております、なんだにゃ。
GM:「お初にお目にかかる、CCCの諸君。私はアカウント名、CSG47、義と勇の士、”忠臣蔵四十七士” と呼んでくれたまえ」
天美:『Chu Shin Gura 47』……これはひどい。
カヤカ:な、納得したくねえ……。
秀史:こんな変態がこの名前名乗ってることに納得いかん。
GM:『義によって仇を討つ。力なき者にも一矢報いる刃を授ける。それが我々の理念だ。我々は常に、弱き者の味方なのだ』
チシャ猫:「ねー、カヤカー?最近知ったんだけどにゃ、IQが20違うと会話難しくて差が開くほど会話不可能らしいんだって」
カヤカ:「へえ、そいつは初めて聞いた」
チシャ猫:「それで、こいつの言ってる意味がわかんないんだにゃ?上と下どっちだと思う?こいつ」
カヤカ:「立体三次元じゃねーの。軸はあってるけどピントがズレてる」
天美:「義を語るなら、依頼の中身にもこだわって欲しいものですね」
秀史:「依頼人にもな。力を得たとたんに虐げる側に回る弱者など、元々虐げていた強者と違いはない」
チシャ猫:「そもそも今回の件も葵さんの件も、力なき者という点では似たようなものなんだにゃ」
GM:『留意しておくとしよう。今日伺ったのは他でもない。CCCの諸兄に一言挨拶をしておきたかったのだ。マーケティングリサーチは完了した。我々はさらなるビジネスの発展を目指す』
カヤカ:「マーケティングリサーチ、だぁ?」
秀史:「復讐ビジネス、か」
GM:『我々は、『人は『怒り』のためにどこまで代償を払えるのか』が知りたかった。今までの我が社の活動、そして今回の二件の依頼で、一つの仮説を検証することができた。――すなわち人は瑣末ではあっても漸進的な怒りによってこそ、己を振り絞ることができる。最初は小さな復讐から。それが次の復讐の呼び水となり、報復を諦めないための聖痕、先に進む心の楔となる』
カヤカ:なんか小難しい言い回しだけど。ぶっちゃけ、どういう意味?
GM:ぶっちゃけ、パッケージソフトだとゲーム1本5,000円じゃあ高い、とか言ってる人も、少しずつガチャで課金させていくと、だんだん引っ込みがつかなくなって容易く万単位のお金を吐き出すようになるということだ(爆笑)。
カヤカ:ぶっちゃけすぎだろ!!雰囲気はドコ!!?
秀史:「俺はピックアップのためなら際限なく振り絞れるけどな」(爆笑)
カヤカ:「シタナガサン!?」
チシャ猫:「電子データなんてそんな価値ないと思うんだけどにゃあ」
GM:おほん。では真面目に。『逆恨みであろうとかまわない。一つ、お試しでささやかな意趣返しを遂げさせる。するとそれは当人のにとっての復讐となり、正義となる。行為は徐々に大胆に。金も時間も大きく費やす。戦争と同じだね。燃え尽きるまで際限なく加速していく。――ゆえに、聖戦』
カヤカ:「……2件の依頼っていうのは?」
GM:「冬木葵、そして高千穂ひなた」
カヤカ:「そりゃまた随分長いリサーチだったもので」
チシャ猫:「まぁご高説はいいんだにゃ。どーせ分かり合えないにゃしね。……本題はなんなんだにゃ?例えばこっちがお金を多く払うなら今回の件は手を引くって言うなら交渉の余地はあるにゃ?」
GM:『いいや。君達と話すことはない。最初に言ったとおり、これは出会いと別れの挨拶だ。我々は誠意を持って、我々が受けた依頼を遂行する。我々は姿を消し、やがてまた、異なる形で君たちの前に現れるだろう』
チシャ猫:――じゃ、それだけ聞いたら回線ぶちきりますよ。「無駄な時間だったんだにゃ」
回線が切られる。一同の前に残ったのは使い捨てアカウントの残骸だけだった。
秀史:「……これは派遣会社全体で締め上げる案件では?天美さん」
チシャ猫:「相手がホントに47人だとしたら、チームで対応できる度合いを超えてるんだにゃ」
天美:「当然です。異能者は、圧倒的多数の非能力者と共存していくのがベスト。それは、派遣会社が生まれる以前から積み上げられてきた私達の経験であり、答えです。それを破り、表社会の混乱を糧にする商売など断じて認められません」
秀史:「異能力でテロを請け負うと言ってるのと変わらないからな」
天美:私個人としても、葵さんやひなたさんのような人を傷つける、連中のやり方にとてもとても怒っています」
チシャ猫:「どちらにせよ今回の件で引くつもりはないし。腹立つから絶対止めて吠え面かかせてやる……」
カヤカ:「猫、語尾。語尾」
チシャ猫:「今回完全に猫後手後手なんだにゃぁぁぁぁ!!」
秀史:「向こうは2年前から準備してきたんだぞ。そりゃ後手にも回るさ」
チシャ猫:「その上ドヤ顔で高説まで!!しかも会社のインカムの盗聴まで、1回じゃなく2回も3回も!!」
秀史:「インカム乱入はゲーム的な都合だろ?」
一同:メタい(笑)。
チシャ猫:「前回の白猫との会話も傍受されてるっぽいし、完敗も良いところなんだにゃ?!」
天美:「カヤカ君、みなさん。奴らの野望を打ち砕く、最善で最短の道は、この仕事を完遂させないことです」
秀史:「元からそのつもりだ」
天美:「仕事を成し遂げられない代行業者を、誰が利用しますか?彼らの信用を、地の底まで叩き落としてやりましょう!」
カヤカ:「言われなくても!こっからトーゼン巻き返してやる!」
チシャ猫:「よく考えたら忠臣蔵も逆恨みの話だから、それに引っ掛けた名前なのにゃ」
天美:「ええ。――最後に全員切腹になるところもね」
チシャ猫:「おお、こわいこわい」
GM:ということで!★8済。これにて調査項目すべてクリアです!!
★8 『煽るもの』
敵の正体は個人の逆恨みを請け負うならずものの派遣会社『リベンジ騎士団』だ!
彼らは依頼を果たすべく、ひなたのステージに乱入をするつもりだ。
CCCの支援を受けて、全力で迎撃せよ!
最終ステージ「劇場ライブイベント」の混雑度が軽減される。
●第五ラウンド 護衛班
●天美とカヤカのターン
秀史:実は私、『高速移動』しただけだから手番未消化なんですが。
GM:おおっとそうでした。
秀史:とはいえ、ここは『待機』。護衛班に何かあれば援護します。調査に関与できればなあ。
天美:現場にいないことがシタナガさんの強みでもありますからね。実は意外と私も、最初の毒入りドリンクを見抜いたくらいで何もしてない(笑)。
秀史:いやいや、天美さんが途中で情報調べてくれたから長距離を通常移動する余裕ができたんですよ。
天美:そうでしたっけ(笑)。なんか口プロレスしかしてないような気になっていました。
GM:そんなこんなで、護衛班のみなさん。ひなたが今日もスタジオで収録しようとすると、事件が起こります。
★護衛4 空調に仕掛けられた毒
達成値:4
目標値:
スカラー:4 毒を分析し無害化
ドクター:4 速やかに毒物を隔離
マニピュレータ:4 空調の奥に仕掛けられた毒を取り除く
他:6
※「護衛」に参加しているメンバーのみ挑戦可能(累積可)
1ターン内に達成値を上回らないと失敗となる
GM:今回の事件の背景はほとんど判明しているので、サクッと結論から言ってしまうと、毒物のプロ、『レッドコーム』が、スタジオの空調に悪性のガスを仕掛けています。吸い込むと皆の皮膚や喉がやられてしまう。解除できたかの判定をどうぞ!
天美:毒ガスですか。マニピとドクターなので、どちらが動いてもいける感じではありますけど。
カヤカ:天美サンどーぞ!
天美:じゃあ、先輩の威厳を保つために頑張ります(笑)。露出がキツイのでPPでダイスを底上げ。毒を分析・即座に中和する方向で(ころころ)……24、ほっ、成功です。
カヤカ:余裕の出目!
GM:君が落ち着いた調子で術を唱えると、空調に仕掛けられたガスはたちまち無害化された。収録中のスタッフや声優さん達は何も気づいていない。
カヤカ:「お疲れッス、天美サン」
秀史:瓶の中の妖精が吸ってくれたとか。
天美:きゅるるるるる~。可愛い。
チシャ猫:吸引量が変わらない、ただひとつの妖精。
カヤカ:妖精さん悪食。毒呑んで顔真っ青になったカミサマとかいましたね。
天美:「大事には至らなかったけど、こんな大勢に被害が出る方法を選ぶなんて。何が復讐よ。こんなのは無差別テロと変わらないわ」
カヤカ:「そんだけあっちも切羽詰まってるんだろ。そろそろ直に顔見せてくるかもな」
チシャ猫:「正直やり方もどうかと思うにゃ。美学ぐらいはあるのかと思っていたけど、それすらなさそうにゃね」
秀史:「復讐をお題目にして異能を振るいたいだけだろうな。当人たちが自覚してるかどうかは知らんが」
天美:「正義なんてものは、自分を律するためだけに使うものよ。ことさらに公言して認めてもらおうなんて、おこがましいったら」
GM:ということで、★護衛4は解決です。調査はすべて完了しているのでボーナスはなし。次はカヤカくんの手番ですが。
カヤカ:では、露出判定のダメージを『治療』で直します(ころころ)回復。
GM:本当は、『ひなたをはげます』で気力回復とかもあったんだけど、結局ノーダメージだった(笑)。
カヤカ:プロですから(眼鏡を指で上げる動作)。ロールだけで。ひなたサンに問題ないッスよと笑顔で伝えておきましょう。
GM:「みなさん!ありがとうございます。その、ストーカーの人、よくライブに来てくれて応援してくれた人で……。すごくいい人だと思ってたので、ショックでした」
秀史:「ちゃんとひなたさんに顔を覚えられているじゃないか。馬鹿なやつだ」
チシャ猫:「多分、あの依頼人も連中がやってることを実際目の当たりにしたら後悔しかしないと思うんだにゃ。内容は聞いてないって言ってたからにゃー」
天美:「ほんとですね。哀れではありますが、しでかしたことには責任をとってもらわないと」
GM:「――でも、みなさんが支えてくれたんだから!かならずライブを成功させます!!」
天美:「あんな連中、私達がギッタンギッタン(死語)にしてやりますから! ひなたさんはライブの成功に全力を尽くしてくださいね!」
チシャ猫:「ひなたちゃんは強いんだにゃ。頑張ると良いんだにゃ」
秀史:俺は『治療』でSP回復。高級傷薬を使用して(ころころ)全快!。
チシャ猫:凄い回ってた(笑)。
★第六ラウンド
GM:それではいよいよ第六ラウンド。ひなたは彼女にとっての一大イベントである、巨大映画館での公開ライブイベントに向かう。ファストフェイズで何かされる方は?
天美:私は『後方支援』で。
一同:後はないでーす。
GM:了解です。では調査項目をすべて達成しているボーナスとして、仁義破りの『リベンジ騎士団』を排除するためCCCのバックアップが受けられる。具体的には隠蔽で協力してくれたり、多少の荒事は大目に見てもらえるので、イベント会場の混雑度が2となります。
カヤカ:ふふ、1回振っておけばあと6点は頑張れるって寸法ですよ!!
天美:開始時間をこっそり1時間遅らせて、会場全員CCCのサクラバイトが入ってるとかどうかな(笑)。
チシャ猫:観客全員に連絡しなきゃいけないから多分バレると思います。
天美:残念(笑)。
GM:そしてみなさん、このラウンドからは戦闘となりますので、あらためてイニシアをふってくださいまし。
カヤカ:はーい!オレのイニシアは低い方がいい……。
天美19、チシャ猫16、秀史13、カヤカ8となった。
カヤカ:よし、最後尾を確保した!(スキル的に後出しのほうが強い)
GM:(ころころ)ふむふむ、こちらは16、22、18~。
天美:なんか振ってますね(汗)。
チシャ猫:敵さん早いんだにゃ。
秀史:紗綾ーはやくきてくれー!(笑)
天美:紗綾さんいるとホント火力に不安がなくなりますからねえ(笑)。
カヤカ:目立つどころじゃない気がします、カミカゼガール。
チシャ猫:映画館の舞台で刃傷沙汰……何枚始末書を掻く羽目になっていたのだろう。
秀史:混雑度2だし平気平気。
チシャ猫:いや、紗綾さん前回すでに登場露出度4だったから(笑)。
天美:そうだっけ、ひどいね(笑)。
秀史:エリア移動はなしだけど、さすがに演出的にお台場に近づいたことにします。
東京お台場、巨大シネコン。
単に巨大な映画館と言うだけでなく、その立地を活かして、さまざまな映画の封切りや試写会が行われるところでもある。
今日は『おおかみケン太と森の仲間達 劇場版』の試写会が行われる。
そして終了後に妖精役のひなたが顔出しで登場し、ちびっこたちに挨拶、ライブで歌うという段取りだ。
天美:おおかみケン太と言う題材からして子供も多そうですねえ。
GM:試写会の映像が流れている間、楽屋裏で深呼吸をしているひなたであった。ファンシーな妖精の衣装に着替えて、深呼吸をしているその姿からは緊張が隠せないようだ。
カヤカ:楽屋の隅で手を振っておきましょう。問題ないと示すように何もなさげに。
天美:サムズアップだけしておきましょう。
GM:では、芝居の打ち合わせをしながら、君たちにサムズアップを返すひなたであった。……そして映画がクライマックス、本番が近づいたとき。「……おい、宇宙人役のアクターどこいった?」「あれ、さっきまで居たんだけど」「バカ、おいもう本番だぞ!!」
秀史:「カヤカ!出番だ」
カヤカ:「代わりに舞台に出ろってか!?」(笑)
チシャ猫:「普通のトラブルならいいんだけどにゃ」
天美:「まあ、考えられないでしょうね」
GM:「おいどうすんだ!」「ていうかもう本番です!」「しょうがない、ひなたちゃん、出て!まずは君が舞台を散歩するシーンだから!」「はい!!」
カヤカ:「おい、マジでやるのかオレ。マジで?」
GM:「このあとの段取りは?」「えっと、散歩している妖精を宇宙人が襲う。かけつけたケン太たちが宇宙人をやっつけて、最後に歌をうたう、です」
天美:「頑張って! 人災のルーキーは着ぐるみアクションするのが伝統だから!!」
カヤカ:その伝統今回で終わってほしい!!「……くそ、行ってきます!」(笑)
GM:「それまでになんとしてもアクターを見つけろ!」「あ……。いや、舞台に上がってます、よ?」
チシャ猫:あがってた。
カヤカ:あがってた……?オレまだだよね?
GM:妖精役のひなたが、舞台をるんるんとお散歩していると、悪い宇宙人たちがやってきて彼女を取り囲む。
カヤカ:「……あれ、オレ行かなくてもいい、みたいだ、な?」
チシャ猫:「宇宙人、いないんじゃなかったのかにゃー?」
GM:マスクとスーツに身を包んだ宇宙人が、三人。……アクションが得意そうなくせに、妙に芝居が素人くさい。
秀史:「……!カヤカ!ケン太のアクターと交代しろ!猫も連れてけ!」
カヤカ:「え、あ、おう!?」
秀史:「あの宇宙人は『害為す邪妖』だ!」
GM:宇宙人達は腰につけた短剣を抜く。舞台小道具のはずの刃物は……君たちにはわかる、本物だ!
天美:「嫌な予感が当たったわね……!」私もひよこのひよ子の着ぐるみを着て飛び出します!
GM:(そんなキャラいたのかよ!?)
カヤカ:「着ぐるみで決戦ってどうなんだッ!?」ええい、言われたとおりに着ぐるみ役を交代してもらって突撃!
天美:「却って好都合よ!ショーの一環、という体で万事片付けるのよ!」
チシャ猫:チシャのぬいぐるみは目立たぬ位置をひょこひょこ舞台に。
GM:ここで特別ルール。ケン太と仲間たちの着包みで参戦すると、混雑度がゼロ扱いになります!
天美:わーい。
カヤカ:着ないで参戦するとどうなりますか……。
GM:さすがにCCCでも隠蔽は不可能なので、混雑度6が適用されることにしましょう(笑)。
カヤカ:でーすよねーーー!!!!!
天美:チーム内のベテランも着ぐるみ着る伝統から逃れられませんでした(笑)。
カヤカ:え、SNSに晒されるよりは……よりはっ!……着ぐるみまで、来てしまったかあ……。
チシャ猫:「しかし、グレムリンのヤツ。クラッカーのくせに宇宙人着ぐるみで舞台とか、仕事選ばないんだにゃ?」
秀史:全員分着ぐるみあるんですか?
GM:おおかみケン太、ひよこのひよ子、松茸のまつたけろう、ヤシの木おじさん(適当)。
チシャ猫:私やシタナガさんは別MAPにいるわけですが、中央エリアにスキルを飛ばすと混雑度の数値の扱いはどうなりますか?
GM:はい、エリア外からの皆様には混雑度2が適用されます。観客の意識が向いていない舞台の外ならば、CCCの隠蔽が通用するという演出です。
カヤカ:なるほど。
GM:調査が間に合わないと混雑度6のまま戦うことになっていました。
秀史:こわっ!
GM:スピーカーからは事前に録音してある台本が流れている。「げっへっへ、可愛い妖精さんが居るぜぇ!」「生意気だぜ!ちょっといじめてやろう!」
秀史:演技が演技に見えん(笑)。
GM:ほのぼのとしたセリフにそぐわず、殺意ある動作で『レッドコーム』はひなたの顔面に刃を振り下ろそうと……!
カヤカ:「そこまでだ……ワン」付け足したような語尾で現れて割って入ります!
天美:やだ……! カッコイイ……!!
カヤカ:語尾つけるのめっちゃ恥ずかしい……!(笑)
チシャ猫:「あー、録音だから喋らにゃいほうがいいにゃよ?」
カヤカ:「先に言えよ!?」(爆笑)
秀史:「語尾に動物語付けられるようになったら大人だ」
チシャ猫:「嫌な大人の判て……ハッ、チシャ猫が大人と認められた瞬間なんだにゃぁー!!!」
GM:「ケン太!」「ケン太だー!」「わーい!!」客席から声が飛ぶ。
天美:「カヤカ君! 子供達の夢を壊しちゃだめ!ケン太になりきるのよ!」
カヤカ:「子供の夢って綺麗なだけじゃないんだなあ……」ひなたさんに近づいたついでに、振り身振りで続けてくださいって伝える。
GM:「なんだてめえ!」「じゃましようってのか」「おもしれえ、たたんじまえ!!」
天美:私もたどたどしく転んだりしながら、巧みにひなたさんが背後になるようにムーブ。
GM:ひなたは察したらしく、さっと身を引いた。そして戦いのBGMに切り替わる。……長い演出すみません。ここからは戦闘だ!
●戦闘~第一ラウンド

GM:ではイニシア順に。まずは光線銃をかまえた宇宙人、こと『グレムリン』が(ころり)、天美にビーム!と言う名の『サンダーボルト』!28!
天美:高い!『明鏡止水』を使いつつ『抵抗』。(ころころ)23。LP1点使っても……25、失敗です。
GM:(ころころ)23点のダメージ!
天美:【後方支援】で13点止めたけど、10点通しです。
GM:「アーモウ、ニクタイロウドウハ、トクイジャナインダケドナア」
秀史:「どこかの猫みたいなセリフだ」
カヤカ:「似た者同士……」
チシャ猫:「……自分も思ったにゃ」
天美:続いて私。「妖精さんをいじめるなピヨ~!」と羽でだだっこパンチしつつ不可視の矢を撃つ!……多分白兵型のレッドコームは回避高いと見て、リリパットに【魔力の矢】+【明鏡止水】+【魔力収束】!(ころころ)22!出目イマイチだけど取りあえず試し撃ちってことで。
GM:(ころころ)20、ぐう、失敗。
天美:よかった。では魔属性で(ころころ)41点ダメージ!
秀史:ぶほっ!(笑)
カヤカ:回ったなあ!
GM:結構削れた。「……ギギッ、これは本気でかからねば」
天美:副動作でSPを10点『治療』。
GM:『リリパット』が(ころり)天美さんにお返しだ!
天美:また私(苦笑)。
秀史:「回復役から狙うのは定石だな」
カヤカ:こっちに来ないな!!
GM:……さて、ここでアナウンスを。実は今回、敵は体力が削れてくると行動が過激になります。「追い詰められると採算度外視で大勝負をしかけてくる」という演出です。
カヤカ:中途半端に削れないじゃん!?
チシャ猫:きゃ、客席の中に紗綾さんはいらっしゃいませんかぁぁぁ!?
GM:本気モード、(ころころ)『スナイプ』を載せた22の『投射』!小道具のハリボテ銃に仕込まれたクロスボウが襲う!
天美:厳しい。どうせ無理だから『回避』と言っていってみる……-13、全然ダメ。
カヤカ:副動作を消費して『かばう』!
チシャ猫:あ、私、『適応/補』のスキルは2回まで消せるので有用な場面あったら教えて下さいませ。
カヤカ:『献身』もあるけど、万一ひなたさんが狙われたときの保険で。
GM:(ころころ)24。ちっ、低い。
カヤカ:『硬気功』!GPに加えて、SP4点で14点軽減。
天美:さすがの『硬気功』!
秀史:着ぐるみから立ち上るオーラ。
カヤカ:へへ、3点だけ抜かれた!
GM:くっ、だが『アサシネート』による毒ダメージは防御無視。6点もらってくれたまえ。
カヤカ:9点もらって、HPが62点。
GM:「すげー!ほんとに矢がささったみたいだ!」
カヤカ:「着ぐるみ貫通してるんだけど!」
チシャ猫:「流血もまずいから気合で止血なんだにゃ?」
カヤカ:「着ぐるみの中なら見えねーよ!」
GM:続いて、チシャ猫さん!
チシャ猫:何もすることがない感じです!応援しておくんだにゃー。「がんばるんだにゃー、カヤカ」
天美:『アドヴァイス』と『セキュリティ』くらいしかやることホントにないですね。(笑)
チシャ猫:セキュリティシステム使った時に真価を発揮するので。
天美:あとはノイズですかね。無茶なことしてきそうだから切札になるかも。
チシャ猫:戦闘能力ないキャラが許されるシステムって大好き。
GM:では『レッドコーム』。演出として、君らをガン無視してひなたに近づこうとする。
カヤカ:「そうだろうさ。あいつにしてみりゃ、オレたちはただの邪魔ものだもんなあ!」
GM:「仕事の邪魔をするな……」(ころころ)カヤカに斬りかかる!
カヤカ:「こっちは邪魔するのが仕事なんだよ!」ひなたさんとの間に割り込んで受ける!
GM:ナイフによる白兵、毒2Dあり!(ころころ)21!
カヤカ:『読心』入れて『ガード』ッ!(ころころ)23!『成功』なら上々!
GM:通常ダメージ23点、毒ダメージ3点。
カヤカ:成功なのでGP増加、『硬気功』も入れて通常ダメージは全部弾いた!
GM:「ふん……。偽善者どもめ」
カヤカ:「ハ、偽善で何が悪いか教えてくれよ」
チシャ猫:「お金もらって動いているのはどっちも一緒なんだにゃ?」
GM:「力を持っておきながら、くだらん社会のモラルに従うとはな」
天美:「それは違う。モラルを守ることが結局は一番、異能者自身の利益になるんです」
GM:「そうだ。であればこそ労働には喜びが必要だ。己が能力を揮う充実感。あの女のときは、そう、楽しかったな……!」
天美:「度し難い程のクズですね、あなた達は。ならず者に堕ちた異能者がどうなるか、私が教えてあげます!」
GM:「なんとでも言うがいい。俺はお前たちが押し隠している、「本音」だ……!」
秀史:では『リリパット』を狙います。現在地、東京タワー。
カヤカ:ちょっと近づくって言ったのに!
秀史:西東京から東京タワーだよ?めっちゃ移動してるって。
関東平野を吹き抜ける風を肌で捉える。
頂点からやや西に傾き始めた太陽を背負い、大展望台のさらに上、かつて東京で最も高かった鉄骨から身を投げ出すようにして、二秀史は投擲の姿勢を取っていた。
高所恐怖症の者が目にしたら貧血を起こすような姿勢。
だが彼にとって不安定な足場であろうと問題はない。基点となる両の足と、しなやかでありながら万力のごとくボルトを挟み込んだ指が、彼の体をしっかと据え付けているのだ。
そして、投擲に欠かせない捻りを、敢えて捨て去るだけのメリットがここにはあった。
すなわち、下界を見通す視界。
そして――蓄えられた圧倒的な位置エネルギー。
「――第一射用意。目標、リリパット。距離3696.32m。西北西から吹きおろしの風、8.6m/s。気温23.2℃。湿度31.1%。」
照準が始まった。
秀史:前回、ダメージ計算の数字が過少になっていました。改めて、『ロングショット』+『アサシネート』+『心眼』。8D+2で……(ころころ)回って39!
天美:暗器怖っ!
秀史:暗器ですからね。
カヤカ:いきなり飛んでくる手裏剣に暗器もなにもあるのかどうか!
チシャ猫:(確かに)
天美:そんな暗器使いに朗報! 暗器の使用回数が回復する『袖の下』などのアイテムが追加されたサプリVOL2が発売中です。対応版のEXCELシートもロールアップ!
カヤカ:いぇーーーーーー!!!!!
GM:回避……(ころころ)17。大失敗、ぜんぜんダメだ(笑)。
秀史:ダメージ20、追加ダメージ+毒ダメージが16。
カヤカ:相変わらず命中と追加ダメージがえげつないぜ。
GM:「ギギッ……ルーキーが調子に乗るじゃないか……!!」
秀史:『クイックアクション』。
カヤカ:2発目来たーーーー!!!
チシャ猫:(ですよねー)
GM:おおっと。そこでハッカー技能、『ノイズ』が発動。判定を失敗にする!
天美:むむっ。
GM:はっはっは、前回の対策はちゃんとしてきたぜ!では次の――
「フフン、アマイアマイ」
『グレムリン』は嘲笑する。
この業界、ビギナーズラックというものは確かに存在する。
『情報がない新人』という立場は、それだけで一つの大きなアドバンテージだからだ。
だが、手品は二度は通じない。
表面上どのように挑発的な態度を取っていたとしても、『森の賢者』を仕留めた二連の狙撃は、彼らにとって警戒すべき対象となっていたのだ。
一度目の狙撃で、位置はつかんだ。
あとは事前に仕掛けたシステムが熱風を発生させ、局所的な陽炎を作り出し、射線を歪める。
些細だが、針の穴を通す狙撃には極めて厄介な妨害となる――
「ソウナンドモ、コウゲキガ……」
「――まぁ似た者同士、考えることは同じにゃね」
『害為す邪妖』達のプライベート回線をクラックして割り込む、どこか冷めきった声。
起動したはずのシステムの沈黙。
「……オマエ、チシャ猫…!」
『妨害』の『妨害』。
刹那の、だが、運命を分岐させる、ハッカー同士の鍔迫り合い――
チシャ猫:――『ノイズ』に『ノイズ』。その妨害を猫が妨害する。
GM:わっはー!!(爆笑)
カヤカ:カウンターカウンター!
チシャ猫:露出+1。
GM:やべえ超楽しい(笑)。はい、『ノイズ』が『ノイズ』で潰され、……シタナガさんの通常判定どうぞ!!(笑)
秀史:「第二射用意。目標、リリパット。距離3697.55m。西北西から吹きおろしの風、8.2m/s。気温23.2℃。湿度30.9%。」
天美:微妙に数値変わってる(笑)。
秀史:さっきと同じ組み合わせで――46!
天美:暴力的命中値(笑)。
GM:(ころころ)あっはっは、完全失敗でダメージください!
秀史:(ころころ)通常20、追加が……(ころころ)防御無視の25。
カヤカ:うわ!?追加ダメージの出目がスゲエッ!?
天美:これはえげつない……!
チシャ猫:怖い。
GM:当然ながらダウンだ。――残念、怒りの『スナイプ』+『アサシネート』二連射はお蔵入りになりました。
秀史:SP29点使ったので残り半分です。
GM:「ギッ……。やはり、早めに潰しておくべきだった……!!」
チシャ猫:「警告とかいいながら中途半端な攻撃を仕掛けていただけだったからにゃー」
秀史:「狙撃手同士、考えることは同じだな。お前を先に潰せてよかったよ」
カヤカ:「――残り、二人!」
GM:では、仲間を倒された二人は行動パターンが変化します!具体的にはより過激になるよ、というところでカヤカ!
カヤカ:副動作は使用済なので主動作のみ。『レッドコーム』に『鬼神力』と『浸透撃』を乗せて武器攻撃!
天美:主力はやっぱりレッドコームなのかな?
カヤカ:「……今回も名乗れないんだけどオレ!」
天美:「おおかみケン太でしょ!」
カヤカ:「ぐぬぬ……ッ!」とか言いながら拳を握る。行くぜ(ころころ)14、低い。EPを蓄積して振り直し!(ころころ)22!
GM:これは厳しい。ガード。……(ころころ)32!
カヤカ:……ってええええ!?(爆笑)
GM:うわ、めっちゃ回った。なんじゃこれ!?
秀史:あらー(笑)。
天美:むう、これは残念
カヤカ:「ち、っくしょ!?」
チシャ猫:カヤカ君がカヤカ君してる。
秀史:カヤカはなぜいつもこんなおいしいんだ(笑)。
GM:君の拳をがっきと受け止める。「……名乗っておくか。『レッドコーム』。災いをもたらす妖精と知れ……!」
カヤカ:「居垣流……いや、CCCエージェント、『魂砕き』(スタンガン)!」
●戦闘~第二ラウンド
引き続き戦闘。行動順は下記の通り。
レッドコーム:30
グレムリン:20
天美:14
カヤカ:12
秀史:10
チシャ猫:8
カヤカ:レッドコームすごい強敵では……?
GM:こんなダイス目、プレイヤーのときに出た試しがないんですが……。

GM:さて、『レッドコーム』!カヤカくんに短剣による速攻二回攻撃!どちらも毒が乗っている!
天美:生き残りさえすれば治療してあげるので頑張ろう!
GM:まずは一回目、(ころころ)27。
カヤカ:ガード!(ころころ)12、完全失敗。
チシャ猫:セキュリティしましょうか?
天美:ダメージ見てからでいいでしょう。
GM:ダメージ27点、毒ダメージと追加ダメージ12点!
カヤカ:ぐ。『硬気功』!コミコミで18点通し!残り41点!
天美:通常ダメージは大丈夫そうですけど、毒2+追加3Dが怖いですね。
GM:そして、返しの一撃!まずは命中25!
天美:安定して高いな……。
カヤカ:「っづぅ……!!」『読心』使ってガード!(ころころ)15!微妙に振るわないなあ!EP3点で振りたし。通常失敗まで抑えたけど!
GM:通常ダメージ32点!
天美:『斥力障壁』!29点削減!『硬気功』必要ないくらい止めました。
カヤカ:よし、通常ダメージはこれでゼロ!
GM:だが毒ダメージが、(ころころ)おう、2Dで11点!
秀史:高いなあ。
カヤカ:残りHP30点!SPは19点!
GM:「……人間の善性などもろいものだ」
秀史:「善悪の境界線踏み越えた奴に言われたくないな。そういうのは善性に依って立つ人間が言う台詞だ」
GM:「あの小僧も、最初は些細ないやがらせをしてやれと言っていたがな。成果が見えると、だんだんと要求がエスカレートしていった。善人ぶっていても、ひとたび悪意の味をしめれば、こんなものだ……!」
チシャ猫:「なんか過去に嫌なことあったのかにゃー」
天美:「誰もがその悪意を押しとどめ、人と人のつながりを保って生きている。それができないあなたは獣と同じよ!」
GM:さて、『グレムリン』。「スコシ、ホンキヲダソウカ!」
秀史:出さなくていい。
カヤカ:「くっそ、姿を見せない暗殺者って話じゃなかったけか!!」
GM:『プラズマバースト』を載せてダメージ増加、『サンダーボルト』!目標天美!
天美:きゃー!
GM:(ころころ)26と言って電撃!
天美:『明鏡止水』を使って23。まあ、追加ダメージないからこれでいいです。
GM:ダメージが(ころころ)、おっと回った39点!
カヤカ:ひゃー!
天美:『斥力障壁』!(ころころ)33点止め!
カヤカ:こっちも回ったー!!
天美:止めました。「……『枯れ柳』が娘、『レディ・ウィロウ』の盾は、こんなことでは砕けませんよ」
カヤカ:ひよこバリヤー(笑)。
天美:ああ、かっこよく決めたのに(笑)。まあだだっこパンチのどさくさに使った感じで。
GM:バチバチ飛ぶ電撃に客席から歓声が上がる。「うわーすげー!」「ばーか、CGなんだぞアレ」
天美:私のターン!ここで副動作、切札スキル、『世界樹の雫』を解放!
GM:なんですとー!
「――森羅万象の力の源」
ひよこの着包みの中で、柳沢天美のルーン詠唱に応じ瓶が弾ける。
父譲りの魔術、確率と計算の狭間に現れる奇妙な事象を、『妖精』と括って瓶に封じ、開封によって周辺事象の確率を改竄する秘蹟。
だが天美のそれは、師たる父とは似て非なる境地への到達を見た。
事象の改変ではなく、事象の遡及、すなわちすべての根源――
「世界樹より出し生命の雫よ、これへ……!」
内側より溢れ出した陽の気が、きぐるみからわずかに漏れ出す。
それは無垢なるひよこが、命の祝福を謳歌するかのようにきらめき――
天美:【世界樹の雫】+【ウィッチメディスン】+高級傷薬でEP2,SP5消費。カヤカのHPとSPを『ドクター』判定値点回復!
GM:げー!ドラ◯エで持ってても勿体なくて使えないやつー!!(笑)
秀史:あるある(笑)。
カヤカ:ラストエリクサー現象……(笑)。
天美:(ころころ)19、低い、EPで振り直し、(ころころ)よし、38点回復!
秀史:ひゃー!
GM:ぶへあ!
カヤカ:HPは68点まで回復、SPは全快っ!「っしゃ、気合い入った!!アリガト天美サン!!」
天美:その上で主動作、グレムリンに『魔力の矢』+『魔力収束』+『明鏡止水』のコンボ!(ころころ)34!なんだかダイスが乗りに乗っている(笑)。
GM:くそ、投射か。抵抗なら得意なのに!(ころころ)-15で大失敗です。LPつかいたい(笑)。
天美:ではダメージが、(ころころ)46点+4点!あ、あれー?
GM:いってー!
天美:ダイス目が先輩風を吹かせといっている……!
チシャ猫:まわってますにゃー。
GM:一気にごっそり削れた。
秀史:「……天美さんっておっさんより凄いんだな」
カヤカ:「……ソレ言っていいのかなあ」
天美:「滅多に本気出さない人ですから、ね。私は不器用なので全力攻撃しかできないだけです」
GM:「キリフダノ ツカイドキ、カナ……!」激怒モードに移行。宣言しておくと『サンダーストーム』で全体攻撃します。
一同:いやー!
カヤカ:手番だ。グレムリン落とすのがいいんだろうけど……レッドコームにリベンジしたい!
天美:カヤカ的にはそれがいいでしょう(笑)
秀史:一発目はグレムリン狙うのがいいか。
カヤカ:だな。一撃で落として二発目で削る!
天美:あと猫さん命中にアドヴァイスしてあげて(笑)。
カヤカ:あっスゴイ心配されてる!?(笑)ぐぬぬ。グレムリンに武器攻撃!『浸透撃』、『鬼神力』を乗せて!
チシャ猫:では『アドヴァイス』もどうぞ。偽情報でPP消費抑えます。
カヤカ:有難く!
天美:「お膳立ては整えたわよ、カヤカ君!」
カヤカ: 武器攻撃!(ころころ)21。……LPで振り直しましょう(苦笑)。
天美:カヤカくんまだLP5もあるのねー。
カヤカ:振り直し!(ころころ)28!よし、やっと回った!
GM:さてこいつ、ガードはさっぱりなんだよなあ(笑)。10、だーめだー。
カヤカ:完全失敗貰ったァー!!『鬼神力』込みの通常ダメージが(ころころ)30!
GM:……耐えたっ!
カヤカ:6D6 追加+衝撃ダメージ!(ころころ)21点!!
天美:これはなかなか……!
GM:追加ダメージはあかんかったー!!
カヤカ:よしッ!
GM:ちぇー必殺の『ライトニングボルト』+『サンダーストーム』+『クラッキング』がー。
秀史:あっぶねぇ(笑)。
チシャ猫:「まぁ、インドア派が舞台に登っちゃいけにゃいよね?」
カヤカ:続いて『速攻』!『レッドコーム』を同じスキルで殴る!(ころころ)25。……い、いちおうLPで振り足し、28!
GM:最後の一人になったことで、レッドコームが激怒モードに移行する。まずはガード。(ころころ)22、ちいっ失敗!
カヤカ:振りたしといてよかったー…ッ!人災はこれが怖い!
天美:-6で中失敗、追加ダメ+1D!
カヤカ:LP残り全部、3点突っ込んで威力振ります!通常ダメージが(ころころ)……48!
秀史:やるぅ!
天美:高い!
チシャ猫:にゃー。
宇宙人の衣装でも隠しきれない『レッドコーム』の怒り、殺意。
舞台照明を反射し、毒刃がどぎつい虹色に輝く。
常人ならば、いや、戦闘の経験がある者でも思わず竦み上がってしまうであろうその様が、却って居垣佳夜迦を冷静にした。
「技を読むな。
心を読め」
道場でうんざりするほど反復させられたお題目が、今更になって脳裏に蘇る。
上の句は自然、下の句を惹起し。
「心は『芯』なり。
技は『枝』なり」
そして下の句が、反射レベルにまで叩き込まれた一連の技芸を起動させるトリガーとなる。
「『芯』を抑えれば、『枝』葉、恐るるに足らず――!」
殺意に荒れ狂う『レッドコーム』。嵐を踏み込みかいくぐれば、そこは極楽。
威力は必要ない。
シンプルな直拳一つに『心』を載せ、最短軌道でまっすぐに敵の『芯』を撃ち抜く。
――これぞ居垣流の真髄なり。
カヤカ:追加+衝撃で……16点!!
天美:これも高め!
カヤカ:――へへへ、やっと!やっと!
天美:武術家らしいところが見せられた?
カヤカ:着ぐるみの中から、拳に力を込めて思いっきり、その魂(ココロ)ごと撃ち抜く!やっと武術家に戻ったぜ!
GM:「……、……クッ…!!」相当効いた、と言っておこう!
カヤカ:「どーよ!御高説垂れてるヒマがあるならちゃんとこっち見てた方がいいぜ!」
GM:「……まだだ……」レッドコームはふらついた体だが、まだ止まる気配はない!
天美:「あと一息! 二さん、お願い!」
秀史:ではゆりかもめの屋根の上で構えながら。
カヤカ:ちょっと近づいてる(笑)。
秀史:「第三射用意。目標、レッドコーム。距離3194.91m。北西の風、7.9m/s。気温23.2℃。湿度31.5%。」
GM:「もはや業界に居場所もない……。鼻つまみ者になりに、最後に一花咲かせるとしようか!」
秀史:「誰がそんな汚い花火を咲かせるか」(ころころ)25。LP2点使用して振りたし、34!
GM:それなりに自信があるが(ころころ)、21、やはりダメ!
秀史:通常ダメージ15、本命の追加が、24!
チシャ猫:でかい。
秀史:いえい!
GM:肩口にスリケンがつきたつ。かなり弱っているが、まだだ!
秀史:もう一発。実はクイックアクションも伸ばしてある。――ここで仕留める。「第四射用意。目標、レッドコーム。距離3634.91m。北西の風、7.6m/s。気温23.2℃。湿度31.5%」(ころころ)18点、PPで振り直し。(ころころ)29点!LPさらに2点を追加して34点!
カヤカ:しっかり上げていく!当たる!
GM:なんの、今度こそ(ころころ)24、届かず!
秀史:(ころころ)通常ダメージ19、追加+毒ダメージ14点!
GM:……瀕死、ゲームで言えばHPゲージが真っ赤だが、まだ倒れない!
秀史:ちょっと足りなかったかー。
GM:通常の任務ならとうに撤退か降参を選ぶシチュエーションだが、『レッドコーム』は諦める気はないようだ!
カヤカ:うげぇ。
チシャ猫:実はリソースほぼ満タンにゃー(笑)
GM:チシャさんのターン!
チシャ猫:あ、パスで
天美:あ、ハイ。
一同:ですよねー。
●戦闘~第三ラウンド

GM:ではイニシア!これが最後になるでしょう!
秀史:これは先手取らせずに一気に決めたいな。
カヤカ:どうにかイニシア取りたい…。
GM:レッドコームは(ころころ)16。
天美:20。とった!
カヤカ:7。……アッハイ。
チシャ猫:18。うーん。早くてもにゃあ。
秀史:35……あれ!?
カヤカ:ちょっとー!(爆笑)
チシャ猫:なんか凄いことに(笑)。
秀史:ちょっと!俺SP空だよ!
チシャ猫:2D6+7で35……。人災でなければとても見られないダイス目ですね(笑)。
カヤカ:最高記録に迫る勢いのクリティカルを見ました。
GM:正直なところ、君たちのターンでほぼ勝利は確定している。ここからは、『レッドコーム』を止めるためにリソースをどこまで消費しなければならないか、が焦点となるでしょう。
天美:うーん、まあ私が殴って倒すのが一番早そうではありますね。
GM:ちなみに瀕死とは言っていますが、1点2点では死なないと思ってください。
秀史:とりあえず副動作でSP回復します。8点、ぎりぎり『ロングショット』+『アサシネート』できる!
チシャ猫:『アドヴァイス』いっとくかにゃ?
秀史:『アドヴァイス』お願いします。
チシャ猫:というわけで相手の位置データを立体的に転送。衛星からもぎとってきたGPSデータで弾道計算を補填。
秀史:「第五射用意。目標、レッドコーム。距離3023.91m。北西の風、6.9m/s。気温23.2℃。湿度31.5%。」
カヤカ:当たれば!行けるッ!
秀史:行けっ!(ころころ)19!?
天美:うわー!ここにきて!
秀史:EPで振り直し!8点だが罰則は後!振り直して(ころころ)……44!!
カヤカ:爆発したー!!
天美:おかしい(笑)。
チシャ猫:うーむ。
GM:とんでもないことに。こっちの回避は、うん、ぜんぜんだめだね。
秀史:通常ダメージ15。
GM:まだ死なない!
秀史:追加ダメージ。「これで終わらせてやる!」(ころころ)24点!
カヤカ:平均して追加ダメージが高い!
GM:……耐えた。
天美:えっ。
カヤカ:なんっ!?
秀史:うそん!?
GM:正直に言いますと、HPあと4点!
秀史:とりあえず罰則。(ころころ)6。
天美:「知らんぷり」でペナルティなし。
GM:ダイス運いいなあ(笑)。
カヤカ:運を分けてください(切実)。
チシャ猫:カヤカ……。
GM:さあ天美さんだ!事前に宣言してしまいますと、『レッドコーム』は自分のターンが回ってきたら、『バックスタッブ』載せてダメージを増加させてきます。そして、二回目の速攻で、ひなたに対して全力でナイフ投擲をおこないます。
カヤカ:『献身』がある。オレが居る限りそれは通さない。
天美:「……降伏、してもいいんですよ? 今なら永久除名は免れるかもしれません」
GM:もはや聞く耳をもたない。もはや狂戦士の類だ。
天美:「……仕方ありません。最初に言った通り、私が止めてあげます!」
秀史:「……」何も言う気力もなくゆりかもめの屋根の上に倒れている(笑)。
天美:【魔力の矢】+【魔力収束】+【明鏡止水】。20、LPを2点振り足しで26。……微妙。EP6で更に2D振りたし、31。
GM:(ころころ)31!最後に意地を見せた!
天美:まあ、完全回避されなかったのでいいでしょう。ダメージが、34!
GM:……終わりだ。眉間に魔力の矢を受けたレッドコームは倒れ伏す。
天美:おっと。倒れる前に、カヤカ君の方に押し出します。「とどめはケン太の役目、でしょ!」
カヤカ:「……おーけー!」
天美:「ぴよ~!?」偶然転んだ体で、ぽすんと宇宙人の胸を叩いて、終了。
カヤカ:こっちに向かってくる宇宙人に向かって、見栄えのする上段回し蹴りを一発!
GM:では、ここに来ておおよそ自体を把握した音響さんが、絶妙のタイミングで効果音を合わせてくれる。「ズッバァーーン!」
天美:うまい!
GM:回し蹴りが顎をかすめたレッドコームは、よろ……よろ……どしゃっ!と、結果としてお芝居のように滑稽な倒れ方をした。
天美:「ポーズ決めて、ポーズ!」
カヤカ:「ポーズ!?え、あ、あー……」
秀史:あーいむうぃなー!(笑)
カヤカ:言わないよ!?なんかそれっぽいポーズを取っておきます。
GM:そこで、「森を荒らすやつらは、オイラたち森の仲間がゆるさない!」と本来のセリフがかぶる。
天美:ぴょんぴょん跳ねて喜ぶひよ子。「やったピヨ~!」
カヤカ:ポーズを決めたまま微動だにしないです。
チシャ猫:「うまーく倒した相手回収しないとなんだにゃー」
GM:「森に平和が戻ったぞ!さあみんな、楽しく歌おう!」ら~らら~。舞台が暗転して、袖から声がかかる。
秀史:あ、最後はダンスでしめるのね(笑)。
GM:「予備のきぐるみを来たダンサーが代わります!みなさんはこちらへ!」
カヤカ:――さっさと引っ込もうか。倒れた宇宙人たちも引き摺って。
天美:え、主役はこの後のライブ中もずっと後ろでダンスするんだけど。
GM:もちろん、残って踊ってもいいですよ。
カヤカ:出来るかァ!?
秀史:なんだやらないのか(笑)。
カヤカ:無理無理!!
天美:おしい(笑)。 じゃあさすがに私も引っ込みます。
チシャ猫:じゃぁチシャの人形がくるくる踊っておきますにゃー(笑)。
――森の妖精と、ケン太たちと、本来のアクターが扮した反省した宇宙人たちが歌って踊る。
客席から歌を覚えてきた子供たちも歌い出し、舞台はおおいに盛り上がった。
天美:「……ふぅ。なんとか乗り切れた、かな?」
GM:これは録音ではなく、ひなたの生声で。……「みんなー!!応援してくれて、ありがとう!私、これからもずっと、がんばるからね~!!」
天美:「妖精さ~ん!」「わーい!」「がんばってー!」
カヤカ:「着ぐるみ滅茶苦茶暑い……」
チシャ猫:「立派だったんだにゃ?」
天美:「お疲れ、カヤカ君。頑張ったわね」
カヤカ:「天美サンもお疲れさま。しばらく着ぐるみは見たくねえかな……」
天美:「シタナガさん、猫さんも支援ありがとう。この仕事ぶりでは、もうルーキーとは言えないわね」
チシャ猫:いやルーキーでいいです。LP超重要(笑)。
秀史:同じく(笑)。LP大事。超大事。
チシャ猫:しかし劇場なのに、どこから手裏剣飛んできてたんだろう。
カヤカ:しーっ(笑)。
秀史:「もう今日は動きたくねぇ……」ビルの屋上にひっくり返っていよう。
天美:あ、罰則の2回目。9で『叱責』。HP-10でした。
GM:それでは、経費判定をお願いします。
一同:はーい(ころころ)。
天美: 11、消化!
チシャ猫:10、こちらも消化。
秀史: 6、3点足りない!一応自前で3点持ってるからちょうどにはなるんだが
カヤカ:15!貰い過ぎでは!!!勿論消化ー。
天美:プレゼン上手(笑)。
カヤカ:というかここでこの出目が出なくても……。
GM:そして経験値。当然ながら、護衛と犯人確保両方成功です。
カヤカ:護衛はパーフェクトでした!
GM:はい。AP/BP/JP 各2点および、ひなたを完全に護衛しきった報酬として、追加FP2点をさしあげます。
秀史:やったぜ!
カヤカ:よし、何を取ろうかなー!
天美:意外と防御判定に穴があることに気が付きました。
チシャ猫:これでハッカーがもう1Lあげて5Dになるかな……。
ストーカー本人と、彼の依頼を受けて動いていたエージェント『害為す邪妖』が制圧され、ひなたに迫っていた危機は完全に去った。
ウェブサイト『リベンジ騎士団』は今回の件で大いに裏社会の評判を落とし、他に進行中だった彼らの案件も、停滞し、立ち消えになったという。
……その後、無認可の派遣会社『リベンジ騎士団』が業界に姿を現すことはなかった……。
天美:あら、本当に消えちゃったのか。
カヤカ:業界には、か。
チシャ猫:もっとアングラな方に潜った感じかな。
天美:……まあ、名前を変えて似たようなコトしているかも知れませんからね。
秀史:構成員が消えたわけじゃないからな。海鋼馬にでも吸収されるんじゃないか?
高千穂ひなたはこれを機に、教育番組やナレーションなど、子供向けを中心とした仕事を多く手がけるようになる。
その太陽のように明るい声は、これから多くの子供達をはげまし、元気づけていくことだろう。
彼女の声が奪われようとしたとき、それを守った者たちがいたことは、当然、誰も知る由はなかった。
天美:よかったよかった。
秀史:めでたしめでたし
カヤカ:無事に活躍できるようで何よりだ。
GM:……ということで、『ミッション:その声を守るため』クリアーです!お疲れ様でした!!
一同:お疲れ様でしたー!!