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猫又公司


小説・TPRG系サークル『猫又公司』のウェブサイトです。

小説:人災派遣のフレイムアップ

人災派遣RPG

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人災派遣TRPGリプレイ『その声を守るため』 04(完結)

●第五ラウンド 調査班

GM:ということで、本日最終日となります。よろしくお願いしますです。
一同:よろしくです~。
天美:前回は、葵さんの情報提供で『リベンジ騎士団』の関与が濃厚と判明したところでしたね。
カヤカ:まさかの相手でした。
秀史:復讐そのものを目的としている連中だとするなら、理屈や交渉は通じなさそうだな。
天美:復讐に理があるならともかく、今回は完全に被害妄想と逆恨みですからね。絶対に阻止しないと。
GM:二日目の朝が明けました。ひなたはCCCの万全な警護もとで十分な睡眠を取り、体調はバッチリです。
天美:午前のスケジュールはスタジオで収録、午後は本番、劇場でのライブイベント。……混雑度5、厳しい感じです。
カヤカ:あっ、登場露出でペナルティになる。やはりジャージは浮くらしい。
天美:では罰則表を。
カヤカ:はーい(ころころ)10!?
秀史:出目がこういうとき走る(汗)。
天美:『叱責』。HPかSPを10点支払う。
カヤカ:痛い痛い。
GM:ファストフェイズですが、アクションを希望する方は?
秀史:『高速移動』。ストーカーの確保に向かいます。PP2点。
カヤカ:どこで夜を明かしたんだろう(笑)。
秀史:CCCと提携しているビジネスホテルにでも泊ったということで。
GM:ちなみに地方都市のビジネスホテルは1Fが酒場になっていて冒険者の店感がすごいです。
秀史:酒場の主人が日雇いの仕事リストを壁に貼るんですね(笑)。


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●秀史のターン

GM:実は今日、ちょっとチシャ猫さんのPLさんが遅れるとのことでして。
一同:おおっと。
GM:ということで、ここは進行優先で、秀史さんと順番入れ替えとさせていただきます。ご本人にも了解済です~。
秀史:了解です。では、引き続き調査に入ります。
GM:とはいえ、条件が『エリアに移動すること』なので調査は不要だ。君は東京の西部に広がる住宅街にやってきた。 突き止めたストーカー、伊藤ノブオの住処は、家賃がさほど高くなさそうなアパートの二階だ。
天美:依頼人を抑えたら依頼解除、ってなればいいんですけどね。
秀史:望みは薄そうだな。
GM:資料によれば、彼は夜勤のバイト明けで、そろそろ戻ってくる時間だ。
カヤカ:夜討ち朝駆けは戦の基本。
秀史:バイクを物陰に止めて地形を把握しておく。
GM:では程なく、君の目は、当の本人が駅からこちらに向かって歩いてくるのをはっきりと捉えた。
秀史:「伊藤ノブオさんでよろしいかな?」と声をかけよう。
GM:いや。君が折を見て声をかけようとしたまさにその時、背後から声が響く。「――警告はしたはずだがな」
天美:むっ。
秀史:「――昨日からまだ護衛を続けているか。ご苦労なことだ」
GM:君達が台詞を交わした時には、すでに攻防は終わっている!ナイフの斬撃をかわせたか、防御判定どうぞ!
天美:察するに、『レッドコーム』さんですね。
GM:4D+10で(ころころ)31の『白兵』!
秀史:たっけぇ!
天美:いざとなれば私の『スケープゴート』や猫さんの『セキュリティ』がありますので。
秀史:ここは『心眼』を使ってガード!(ころころ)回って32!いえい!
一同:おおー!
秀史:おそらく毒ダメージが想定されるので、あと4点で『完全成功』を狙います。LPを(ころころ)……2点使って成功!
天美:このチームLP豊富だからみんなバリバリ使っていきますね(笑)。
秀史:こっちは混雑度2だから、EPを考えなくて良いのはありがたい。
天美&カヤカ:いいなあ!
GM:『ガード』か。では、完全に気配を消した背後からの一撃を、君は振り返りざまに手首を掴んで受け止めた!!
天美:ということは、いよいよご対面ですね。
GM:然り。そこにいたのは、地味なコートを着た、大柄なくせに印象の薄い男。ただし、頭にかぶった赤い帽子と、暗い目だけが印象的だ。
カヤカ:姿を見せないエージェントなのにコードネームの通りの外見なんだな。
秀史:「いくら気配を絶とうが、血と鉄の臭いは誤魔化せはしない」
GM:「……想像以上にやる」
秀史:「そして何より、毒の臭いがきつすぎる」
GM:「ふん、貴様も毒使いの類か」君の推測通り、男のナイフには虹色を帯びた液体が塗られているのが見て取れる。
天美:つくづく毒使うのが好きな連中ですね。
秀史:「ニンジャに毒と伏撃は無意味と知れ」
GM:「……まあいい、オプションサービスはここまでだ。あとは好きにしろ」というと、男は近くのゴミバケツを蹴り倒す。ガラガラガラーン!
天美:ちょっと!(笑)
カヤカ:う、うわあ、手馴れてやがるッ(笑)
GM:その音で伊藤ノブオは事態に気づいたらしく、逃げ出そうとする。
秀史:「あああ~!待ってください伊藤さん!警察とかではないです!」(笑)
カヤカ:もっとやばいやつです!(笑)

 と、ここでチシャ猫のプレイヤーが到着。

チシャ猫:遅くなりました!
一同:こんばんは~。
チシャ猫:いきなりアクションシーンなんだにゃ(笑)。
GM:『レッドコーム』は、君がストーカーに気を取られた一瞬で掴まれた手首を引き剥がすと、路地裏に消えていく。
天美:依頼人を見捨てていくなんて……!
秀史:ここは仕方がない。ストーカー確保を優先しよう。
GM:逃げ出そうと試みるストーカーだが、君と一般人の脚力は比べるまでもない。たやすく組み伏せることに成功したよ。
秀史:「お話を!伺わせてください!」
GM:「お、俺は悪くない!あの女が悪いんだ!俺の思いを弄びやがって!あんな女には天罰がくだるべきなんだ!」
カヤカ:あー。あー。典型的な。
天美:重度の被害妄想癖。統合失調症の疑いがありますね。
秀史:(ため息)「ストーカーは皆そう言うんだ。主張があるなら裁判で争え」
GM:カヤカくんの言うとおり、彼のコメントは典型的なストーカーのそれです。演じるのも面倒なのでダイジェストでお送りします(笑)。
カヤカ:パワーポイントで作られた資料みたいなのが流れるんですね(笑)。

 伊藤ノブオ。
 地方から上京し、もともと人付き合いが得意ではなかった彼は、アニメファン、声優ファン、ひなた個人のファン、と推移。
 彼女のCDを大量に買ったり、出演しているアニメのブルーレイを買ったり、イベントに行ったりと彼なりに金を使い、応援してきたつもりだった。
 しかし(彼視点では)一向にひなたはこっちを振り向かない。
 こんなに俺が金と時間を使っているというのに。
 やがてこじらせて、愛が憎しみに転じていった……。


天美:まあ、日記で推測できる内容と同じですね。
GM:「……俺はあいつをぜったい許さないって思った。そしたら、ファンコミでお世話になってた”CSGさん”が教えてくれたんだ」
秀史:ファミコン?
チシャ猫:ファンコミ。ファンコミュニティの意味だにゃ―。
天美:……CSG?
カヤカ:CSG。CSG……ねぇ?
GM:「『君の無念はよく分かる。お金はかかるけど、君に変わって天罰を下してくれる人たちが存在するから』って。だから俺は、親父が持ってた土地を売ってカネを作って、ローン組んで依頼したんだ……」
カヤカ:ローン!?土地を売って!?
天美:お父さんが泣きますよ。
GM:「うるせえ!これは正義なんだ!俺はどうなったって構いやしない!全財産をつかったって!惜しくなんかない!」
秀史:「そうか、ストーカー行為を改める気はないということだな」
チシャ猫:CSGさんとやら、葵さんをあのような目に合わせた件にも関与していた可能性……。
天美:否定できませんね。
秀史:そのCSGさんについて詳しく聞こう。
GM:「……ネットで知り合ったんだ。SNSにあの女……ひなたのファンの集まりがあったんだけど、そこで仲良くなって。なにかと相談に乗ってくれて」
秀史:「……結局はSNSか。後は猫に任せるしかないな」
天美:「寂しさをこじらせてしまったとすれば解らなくもないですが、完全に常軌を逸しています。通院をオススメしますよ。……きちんとお勤めを済ませてからね」
GM:「ちくしょう、好きにしろ。どうせ俺にはもう何も残ってねえよ……けどな、へへ、もう最後の依頼はしたぞ」
カヤカ:んん?
秀史:「最後の依頼とは?」
GM:「もう俺の護衛も解除した。あの女に。最大の舞台で、天誅をくだしてやるんだ!へへ……」
カヤカ:うわあ……。
チシャ猫:「舞台の前に取り押さえておきたい感じにゃね。次は秘密裏に、なんて甘くにゃいかも」
秀史:「依頼を中止しろ。それができるのは貴様だけだ」
GM:「もう……。止まらない。依頼料は全額前払い。あいつらは金を受け取ったら動く。でもどう動くかは、俺も知らされてないんだ。連絡もこちらからはできない」
カヤカ:……まあ、だいたい想像してたけどさ。
GM:「うう……。なんで、なんでこんなことになっちまったんだよ……」
カヤカ:「で、どうしようか、こいつ?」
秀史:「……俺は刑事ドラマの主人公じゃないし、貴様の境遇にこれっぽっちも興味がない。裁く気も改心させる気もない。だが。俺はストーカーの排除を仕事として依頼された。だから職務の一環として一応聞いておこう。……暑いほうと寒いほう、どちらがいい?(※)」(爆笑)
一同:うわー!(笑)
カヤカ:あんまり使わない台詞だーーーッ!!!

※人災派遣RPGサプリメント1に収録のサンプルシナリオ『螺子狂騒曲』収録の台詞。
 詳細は伏せるが、事件の黒幕にこの台詞をつきつけるとかなり気持ちが良い。

カヤカ:うん、あの。螺子卓はすっごい回してるんですけど、あれにたどり着く前にクリアするチームが多くて(笑)。
天美:あのシーンはエピローグの一つとして普通に挟んでも良いのですよ(笑)。


GM:「……暑いのはつらいんで、寒い方でお願いします……」
天美:あーあ、ベーリング海でのカニ漁を選んじゃったか(笑)。
秀史:「失踪する前に、友人知人に別れを告げておくことだ。そんな人がいるならだが」
GM:「……いないよ、そんなもん……東京に来てからこっち、友達なんていなかった……」がっくりと項垂れている。
カヤカ:鬼か!?
GM:彼の気力は完全に尽きたので、自首しろといえばしますし、CCCに預けて処置を一任でもOKです。
天美:では、カニ漁を含むCCCの更生プログラムに放り込んだ方がまだ社会復帰できそうなので、そうしましょう。
GM:では、伊藤ノブオは北の海へと旅立っていった……。一応真面目に処理すると、ひなたの所属事務所と伊藤ノブオについた弁護士の間で示談が成立。二度と近づかないという念書をかわしたうえで、ひなたから遠ざけ、かつ借金を返すという名目で、CCCが長期に日本を離れる仕事を仲介した、という形になる。
天美:更生できるといいね。
カヤカ:きっといつか戻って来るんだ……ろうか……。
GM:これにより★7が達成。★8の条件が緩和されました。

★7済 『ストーカーの確保』

 伊藤ノブオは高千穂ひなたのファンだった。
 しかし彼女に偏執的につきまとい、無視されたと感じると憎悪をいだきやがてストーカーと化した。
 彼に憎悪を吹き込んだネット上の相談相手、『CSG47』を追え!

★8「煽るもの」

 達成値+1
 目標値-1


秀史:いよいよ大詰めだな。
カヤカ:護衛班としては、その『最後の依頼』とやらを全力で防ぐって方針だな。
天美:ですね。



●チシャ猫のターン

GM:それではお待たせしました、チシャ猫さんのターンです。
チシャ猫:★8、『煽動者』をオープン。(ころころ)31、成功。
カヤカ:すごいよな、猫……。
チシャ猫:「ここまで情報貰って抜けないとかただの無能に成り下がってしまうんだにゃ?」
GM:君は今まで揃えた情報をもとに、伊藤ノブオを唆した”CSG”……『CSG47』 なるアカウントを特定していく。
カヤカ:調査はブン投げよう!よし!って気分でいつもやってます(苦笑)。
GM:ところが、君のハッキング能力を持ってしても、相手のアカウント正体は特定できなかった。有り体に入えば、「『実体がほとんどない捨てアカウント』ということがわかった」
秀史:なんじゃそりゃー!?
カヤカ:実体がない?
天美:むむむ。
GM:だが、その役割ははっきりしている。その正体は、実態不明、無認可の悪徳派遣会社……『リベンジ騎士団』のオーナーであり、営業窓口だ!

 リベンジ騎士団。
 異能力者がさまざまな業務を『代行』する派遣業界であるが、
 業界内で最も忌み嫌われる『復讐』を代行する非認可の人材派遣会社だ。
 「復讐」という大義名分のもとに、一般人であろうと傷つけ、攫い、時には命を脅かす。

 仕事を請け負う能力者も、まともな派遣会社には所属できない三下、
 あるいは制約なしに己の力を揮う事に酔うならず者ばかりである……!


天美:「予想通り、ですね」
カヤカ:「一般人が派遣会社を紹介できるワケねえとは思ってたけど、これじゃ営業っていうか、マッチポンプじゃねーか!!!」
秀史:「天美さんが大当たり、だったな」
天美:前回あれだけ知ったかぶっておきながら外してたらカッコ悪かったので、ほっとしています(笑)。
チシャ猫:「んー、こーんな噂ならネットで拾えそうなもんにゃんだけど、都市伝説にもまだなってにゃいとは。規模が小さいのかにゃ?」
GM:規模が小さいというのがむしろミソなのです。『リベンジ騎士団』は徹底して実体をもたない。個人に絞って営業をかけ、その場その場でのアウトソーシングを多用しつつ、本体には決して辿りつかせない、という構造になっている。伊藤ノブオを唆したといっても、実際にやったことは捨てアカウントを使って会話を誘導して煽っただけだ。
秀史:手足すべてがトカゲの尻尾みたいなものか。
天美:「『害為す邪妖』達を捕まえたとしても、騎士団から依頼を受けただけという逃げ道があるので、末端の確保に終わるだけかも知れませんね」
カヤカ:「徹底してやがる。そういう手間を惜しまないくらいに儲かるってことか?」
チシャ猫:「というかコレCCC的にいいのかにゃ?完全な仁義違反なんだにゃ?」
天美:「当然です。真っ黒黒の黒です」
GM:ちなみにもしこいつらの本拠地を突き止めることができたら、ルルブに乗ってる各社の超強い人達が総出で潰しにかかるレベルですね。
天美:「あの海鋼馬公司ですら、CCCに表だって対抗しようとはしないのに。身の程知らずとしか言いようがありません」
チシャ猫:「厄介なパターンにゃんだよね、コレ。煽って白日の元に晒しても広告費が浮いておっとく~♪って感じになりかねない。むしろ今回の件を宣伝に使おうとしている気配すらあるにゃ」
GM:『……それは買いかぶりというものだね。私たちは決してそこまで利己的ではないよ』
カヤカ:……誰?
秀史:騎士団のオーナーか?

 誰でもアクセスできる、ごく一般的なSNS上のアカウント。その一つ、『CSG47』なるものが、一同にメッセージを発信していた。

GM;『どうも、チシャ猫さん、先日の白猫との情報戦は見事だった。電脳世界に片足を置くものとして敬意を表する』
チシャ猫:「CCCの隠匿度高い回線使ってるのに、気軽に盗聴とかされてるの大問題だと思うんだけどにゃ、僕は」
GM:発言自体は暗号化も特にされておらず、ごくオープンな発信だ。だが、君達の会話が筒抜けていることについては説明がつかない。
チシャ猫:ボイスのピッチ上げてヘリウムガスっぽい声にしておくんだにゃ。プライバシーに配慮して放送しております、なんだにゃ。
GM:「お初にお目にかかる、CCCの諸君。私はアカウント名、CSG47、義と勇の士、”忠臣蔵四十七士” と呼んでくれたまえ」
天美:『Chu Shin Gura 47』……これはひどい。
カヤカ:な、納得したくねえ……。
秀史:こんな変態がこの名前名乗ってることに納得いかん。
GM:『義によって仇を討つ。力なき者にも一矢報いる刃を授ける。それが我々の理念だ。我々は常に、弱き者の味方なのだ』
チシャ猫:「ねー、カヤカー?最近知ったんだけどにゃ、IQが20違うと会話難しくて差が開くほど会話不可能らしいんだって」
カヤカ:「へえ、そいつは初めて聞いた」
チシャ猫:「それで、こいつの言ってる意味がわかんないんだにゃ?上と下どっちだと思う?こいつ」
カヤカ:「立体三次元じゃねーの。軸はあってるけどピントがズレてる」
天美:「義を語るなら、依頼の中身にもこだわって欲しいものですね」
秀史:「依頼人にもな。力を得たとたんに虐げる側に回る弱者など、元々虐げていた強者と違いはない」
チシャ猫:「そもそも今回の件も葵さんの件も、力なき者という点では似たようなものなんだにゃ」
GM:『留意しておくとしよう。今日伺ったのは他でもない。CCCの諸兄に一言挨拶をしておきたかったのだ。マーケティングリサーチは完了した。我々はさらなるビジネスの発展を目指す』
カヤカ:「マーケティングリサーチ、だぁ?」
秀史:「復讐ビジネス、か」
GM:『我々は、『人は『怒り』のためにどこまで代償を払えるのか』が知りたかった。今までの我が社の活動、そして今回の二件の依頼で、一つの仮説を検証することができた。――すなわち人は瑣末ではあっても漸進的な怒りによってこそ、己を振り絞ることができる。最初は小さな復讐から。それが次の復讐の呼び水となり、報復を諦めないための聖痕、先に進む心の楔となる』
カヤカ:なんか小難しい言い回しだけど。ぶっちゃけ、どういう意味?
GM:ぶっちゃけ、パッケージソフトだとゲーム1本5,000円じゃあ高い、とか言ってる人も、少しずつガチャで課金させていくと、だんだん引っ込みがつかなくなって容易く万単位のお金を吐き出すようになるということだ(爆笑)。
カヤカ:ぶっちゃけすぎだろ!!雰囲気はドコ!!?
秀史:「俺はピックアップのためなら際限なく振り絞れるけどな」(爆笑)
カヤカ:「シタナガサン!?」
チシャ猫:「電子データなんてそんな価値ないと思うんだけどにゃあ」
GM:おほん。では真面目に。『逆恨みであろうとかまわない。一つ、お試しでささやかな意趣返しを遂げさせる。するとそれは当人のにとっての復讐となり、正義となる。行為は徐々に大胆に。金も時間も大きく費やす。戦争と同じだね。燃え尽きるまで際限なく加速していく。――ゆえに、聖戦』
カヤカ:「……2件の依頼っていうのは?」
GM:「冬木葵、そして高千穂ひなた」
カヤカ:「そりゃまた随分長いリサーチだったもので」
チシャ猫:「まぁご高説はいいんだにゃ。どーせ分かり合えないにゃしね。……本題はなんなんだにゃ?例えばこっちがお金を多く払うなら今回の件は手を引くって言うなら交渉の余地はあるにゃ?」
GM:『いいや。君達と話すことはない。最初に言ったとおり、これは出会いと別れの挨拶だ。我々は誠意を持って、我々が受けた依頼を遂行する。我々は姿を消し、やがてまた、異なる形で君たちの前に現れるだろう』
チシャ猫:――じゃ、それだけ聞いたら回線ぶちきりますよ。「無駄な時間だったんだにゃ」

 回線が切られる。一同の前に残ったのは使い捨てアカウントの残骸だけだった。

秀史:「……これは派遣会社全体で締め上げる案件では?天美さん」
チシャ猫:「相手がホントに47人だとしたら、チームで対応できる度合いを超えてるんだにゃ」
天美:「当然です。異能者は、圧倒的多数の非能力者と共存していくのがベスト。それは、派遣会社が生まれる以前から積み上げられてきた私達の経験であり、答えです。それを破り、表社会の混乱を糧にする商売など断じて認められません」
秀史:「異能力でテロを請け負うと言ってるのと変わらないからな」
天美:私個人としても、葵さんやひなたさんのような人を傷つける、連中のやり方にとてもとても怒っています」
チシャ猫:「どちらにせよ今回の件で引くつもりはないし。腹立つから絶対止めて吠え面かかせてやる……」
カヤカ:「猫、語尾。語尾」
チシャ猫:「今回完全に猫後手後手なんだにゃぁぁぁぁ!!」
秀史:「向こうは2年前から準備してきたんだぞ。そりゃ後手にも回るさ」
チシャ猫:「その上ドヤ顔で高説まで!!しかも会社のインカムの盗聴まで、1回じゃなく2回も3回も!!」
秀史:「インカム乱入はゲーム的な都合だろ?」
一同:メタい(笑)。
チシャ猫:「前回の白猫との会話も傍受されてるっぽいし、完敗も良いところなんだにゃ?!」
天美:「カヤカ君、みなさん。奴らの野望を打ち砕く、最善で最短の道は、この仕事を完遂させないことです」
秀史:「元からそのつもりだ」
天美:「仕事を成し遂げられない代行業者を、誰が利用しますか?彼らの信用を、地の底まで叩き落としてやりましょう!」
カヤカ:「言われなくても!こっからトーゼン巻き返してやる!」
チシャ猫:「よく考えたら忠臣蔵も逆恨みの話だから、それに引っ掛けた名前なのにゃ」
天美:「ええ。――最後に全員切腹になるところもね」
チシャ猫:「おお、こわいこわい」
GM:ということで!★8済。これにて調査項目すべてクリアです!!

★8 『煽るもの』

 敵の正体は個人の逆恨みを請け負うならずものの派遣会社『リベンジ騎士団』だ!
 彼らは依頼を果たすべく、ひなたのステージに乱入をするつもりだ。
 CCCの支援を受けて、全力で迎撃せよ!

 最終ステージ「劇場ライブイベント」の混雑度が軽減される。




●第五ラウンド 護衛班

●天美とカヤカのターン


秀史:実は私、『高速移動』しただけだから手番未消化なんですが。
GM:おおっとそうでした。
秀史:とはいえ、ここは『待機』。護衛班に何かあれば援護します。調査に関与できればなあ。
天美:現場にいないことがシタナガさんの強みでもありますからね。実は意外と私も、最初の毒入りドリンクを見抜いたくらいで何もしてない(笑)。
秀史:いやいや、天美さんが途中で情報調べてくれたから長距離を通常移動する余裕ができたんですよ。
天美:そうでしたっけ(笑)。なんか口プロレスしかしてないような気になっていました。
GM:そんなこんなで、護衛班のみなさん。ひなたが今日もスタジオで収録しようとすると、事件が起こります。

★護衛4 空調に仕掛けられた毒

達成値:4
目標値:
 スカラー:4 毒を分析し無害化
 ドクター:4 速やかに毒物を隔離
 マニピュレータ:4 空調の奥に仕掛けられた毒を取り除く
 他:6
※「護衛」に参加しているメンバーのみ挑戦可能(累積可)
 1ターン内に達成値を上回らないと失敗となる



GM:今回の事件の背景はほとんど判明しているので、サクッと結論から言ってしまうと、毒物のプロ、『レッドコーム』が、スタジオの空調に悪性のガスを仕掛けています。吸い込むと皆の皮膚や喉がやられてしまう。解除できたかの判定をどうぞ!
天美:毒ガスですか。マニピとドクターなので、どちらが動いてもいける感じではありますけど。
カヤカ:天美サンどーぞ!
天美:じゃあ、先輩の威厳を保つために頑張ります(笑)。露出がキツイのでPPでダイスを底上げ。毒を分析・即座に中和する方向で(ころころ)……24、ほっ、成功です。
カヤカ:余裕の出目!
GM:君が落ち着いた調子で術を唱えると、空調に仕掛けられたガスはたちまち無害化された。収録中のスタッフや声優さん達は何も気づいていない。
カヤカ:「お疲れッス、天美サン」
秀史:瓶の中の妖精が吸ってくれたとか。
天美:きゅるるるるる~。可愛い。
チシャ猫:吸引量が変わらない、ただひとつの妖精。
カヤカ:妖精さん悪食。毒呑んで顔真っ青になったカミサマとかいましたね。
天美:「大事には至らなかったけど、こんな大勢に被害が出る方法を選ぶなんて。何が復讐よ。こんなのは無差別テロと変わらないわ」
カヤカ:「そんだけあっちも切羽詰まってるんだろ。そろそろ直に顔見せてくるかもな」
チシャ猫:「正直やり方もどうかと思うにゃ。美学ぐらいはあるのかと思っていたけど、それすらなさそうにゃね」
秀史:「復讐をお題目にして異能を振るいたいだけだろうな。当人たちが自覚してるかどうかは知らんが」
天美:「正義なんてものは、自分を律するためだけに使うものよ。ことさらに公言して認めてもらおうなんて、おこがましいったら」
GM:ということで、★護衛4は解決です。調査はすべて完了しているのでボーナスはなし。次はカヤカくんの手番ですが。
カヤカ:では、露出判定のダメージを『治療』で直します(ころころ)回復。
GM:本当は、『ひなたをはげます』で気力回復とかもあったんだけど、結局ノーダメージだった(笑)。
カヤカ:プロですから(眼鏡を指で上げる動作)。ロールだけで。ひなたサンに問題ないッスよと笑顔で伝えておきましょう。
GM:「みなさん!ありがとうございます。その、ストーカーの人、よくライブに来てくれて応援してくれた人で……。すごくいい人だと思ってたので、ショックでした」
秀史:「ちゃんとひなたさんに顔を覚えられているじゃないか。馬鹿なやつだ」
チシャ猫:「多分、あの依頼人も連中がやってることを実際目の当たりにしたら後悔しかしないと思うんだにゃ。内容は聞いてないって言ってたからにゃー」
天美:「ほんとですね。哀れではありますが、しでかしたことには責任をとってもらわないと」
GM:「――でも、みなさんが支えてくれたんだから!かならずライブを成功させます!!」
天美:「あんな連中、私達がギッタンギッタン(死語)にしてやりますから! ひなたさんはライブの成功に全力を尽くしてくださいね!」
チシャ猫:「ひなたちゃんは強いんだにゃ。頑張ると良いんだにゃ」
秀史:俺は『治療』でSP回復。高級傷薬を使用して(ころころ)全快!。
チシャ猫:凄い回ってた(笑)。

★第六ラウンド

GM:それではいよいよ第六ラウンド。ひなたは彼女にとっての一大イベントである、巨大映画館での公開ライブイベントに向かう。ファストフェイズで何かされる方は?
天美:私は『後方支援』で。
一同:後はないでーす。
GM:了解です。では調査項目をすべて達成しているボーナスとして、仁義破りの『リベンジ騎士団』を排除するためCCCのバックアップが受けられる。具体的には隠蔽で協力してくれたり、多少の荒事は大目に見てもらえるので、イベント会場の混雑度が2となります。
カヤカ:ふふ、1回振っておけばあと6点は頑張れるって寸法ですよ!!
天美:開始時間をこっそり1時間遅らせて、会場全員CCCのサクラバイトが入ってるとかどうかな(笑)。
チシャ猫:観客全員に連絡しなきゃいけないから多分バレると思います。
天美:残念(笑)。
GM:そしてみなさん、このラウンドからは戦闘となりますので、あらためてイニシアをふってくださいまし。
カヤカ:はーい!オレのイニシアは低い方がいい……。

 天美19、チシャ猫16、秀史13、カヤカ8となった。

カヤカ:よし、最後尾を確保した!(スキル的に後出しのほうが強い)
GM:(ころころ)ふむふむ、こちらは16、22、18~。
天美:なんか振ってますね(汗)。
チシャ猫:敵さん早いんだにゃ。
秀史:紗綾ーはやくきてくれー!(笑)
天美:紗綾さんいるとホント火力に不安がなくなりますからねえ(笑)。
カヤカ:目立つどころじゃない気がします、カミカゼガール。
チシャ猫:映画館の舞台で刃傷沙汰……何枚始末書を掻く羽目になっていたのだろう。
秀史:混雑度2だし平気平気。
チシャ猫:いや、紗綾さん前回すでに登場露出度4だったから(笑)。
天美:そうだっけ、ひどいね(笑)。
秀史:エリア移動はなしだけど、さすがに演出的にお台場に近づいたことにします。

 東京お台場、巨大シネコン。
 単に巨大な映画館と言うだけでなく、その立地を活かして、さまざまな映画の封切りや試写会が行われるところでもある。

 今日は『おおかみケン太と森の仲間達 劇場版』の試写会が行われる。
 そして終了後に妖精役のひなたが顔出しで登場し、ちびっこたちに挨拶、ライブで歌うという段取りだ。

天美:おおかみケン太と言う題材からして子供も多そうですねえ。
GM:試写会の映像が流れている間、楽屋裏で深呼吸をしているひなたであった。ファンシーな妖精の衣装に着替えて、深呼吸をしているその姿からは緊張が隠せないようだ。
カヤカ:楽屋の隅で手を振っておきましょう。問題ないと示すように何もなさげに。
天美:サムズアップだけしておきましょう。
GM:では、芝居の打ち合わせをしながら、君たちにサムズアップを返すひなたであった。……そして映画がクライマックス、本番が近づいたとき。「……おい、宇宙人役のアクターどこいった?」「あれ、さっきまで居たんだけど」「バカ、おいもう本番だぞ!!」
秀史:「カヤカ!出番だ」
カヤカ:「代わりに舞台に出ろってか!?」(笑)
チシャ猫:「普通のトラブルならいいんだけどにゃ」
天美:「まあ、考えられないでしょうね」
GM:「おいどうすんだ!」「ていうかもう本番です!」「しょうがない、ひなたちゃん、出て!まずは君が舞台を散歩するシーンだから!」「はい!!」
カヤカ:「おい、マジでやるのかオレ。マジで?」
GM:「このあとの段取りは?」「えっと、散歩している妖精を宇宙人が襲う。かけつけたケン太たちが宇宙人をやっつけて、最後に歌をうたう、です」
天美:「頑張って! 人災のルーキーは着ぐるみアクションするのが伝統だから!!」
カヤカ:その伝統今回で終わってほしい!!「……くそ、行ってきます!」(笑)
GM:「それまでになんとしてもアクターを見つけろ!」「あ……。いや、舞台に上がってます、よ?」
チシャ猫:あがってた。
カヤカ:あがってた……?オレまだだよね?
GM:妖精役のひなたが、舞台をるんるんとお散歩していると、悪い宇宙人たちがやってきて彼女を取り囲む。
カヤカ:「……あれ、オレ行かなくてもいい、みたいだ、な?」
チシャ猫:「宇宙人、いないんじゃなかったのかにゃー?」
GM:マスクとスーツに身を包んだ宇宙人が、三人。……アクションが得意そうなくせに、妙に芝居が素人くさい。
秀史:「……!カヤカ!ケン太のアクターと交代しろ!猫も連れてけ!」
カヤカ:「え、あ、おう!?」
秀史:「あの宇宙人は『害為す邪妖』だ!」
GM:宇宙人達は腰につけた短剣を抜く。舞台小道具のはずの刃物は……君たちにはわかる、本物だ!
天美:「嫌な予感が当たったわね……!」私もひよこのひよ子の着ぐるみを着て飛び出します!
GM:(そんなキャラいたのかよ!?)
カヤカ:「着ぐるみで決戦ってどうなんだッ!?」ええい、言われたとおりに着ぐるみ役を交代してもらって突撃!
天美:「却って好都合よ!ショーの一環、という体で万事片付けるのよ!」
チシャ猫:チシャのぬいぐるみは目立たぬ位置をひょこひょこ舞台に。
GM:ここで特別ルール。ケン太と仲間たちの着包みで参戦すると、混雑度がゼロ扱いになります!
天美:わーい。
カヤカ:着ないで参戦するとどうなりますか……。
GM:さすがにCCCでも隠蔽は不可能なので、混雑度6が適用されることにしましょう(笑)。
カヤカ:でーすよねーーー!!!!!
天美:チーム内のベテランも着ぐるみ着る伝統から逃れられませんでした(笑)。
カヤカ:え、SNSに晒されるよりは……よりはっ!……着ぐるみまで、来てしまったかあ……。
チシャ猫:「しかし、グレムリンのヤツ。クラッカーのくせに宇宙人着ぐるみで舞台とか、仕事選ばないんだにゃ?」
秀史:全員分着ぐるみあるんですか?
GM:おおかみケン太、ひよこのひよ子、松茸のまつたけろう、ヤシの木おじさん(適当)。
チシャ猫:私やシタナガさんは別MAPにいるわけですが、中央エリアにスキルを飛ばすと混雑度の数値の扱いはどうなりますか?
GM:はい、エリア外からの皆様には混雑度2が適用されます。観客の意識が向いていない舞台の外ならば、CCCの隠蔽が通用するという演出です。
カヤカ:なるほど。
GM:調査が間に合わないと混雑度6のまま戦うことになっていました。
秀史:こわっ!
GM:スピーカーからは事前に録音してある台本が流れている。「げっへっへ、可愛い妖精さんが居るぜぇ!」「生意気だぜ!ちょっといじめてやろう!」
秀史:演技が演技に見えん(笑)。
GM:ほのぼのとしたセリフにそぐわず、殺意ある動作で『レッドコーム』はひなたの顔面に刃を振り下ろそうと……!
カヤカ:「そこまでだ……ワン」付け足したような語尾で現れて割って入ります!
天美:やだ……! カッコイイ……!!
カヤカ:語尾つけるのめっちゃ恥ずかしい……!(笑)
チシャ猫:「あー、録音だから喋らにゃいほうがいいにゃよ?」
カヤカ:「先に言えよ!?」(爆笑)
秀史:「語尾に動物語付けられるようになったら大人だ」
チシャ猫:「嫌な大人の判て……ハッ、チシャ猫が大人と認められた瞬間なんだにゃぁー!!!」
GM:「ケン太!」「ケン太だー!」「わーい!!」客席から声が飛ぶ。
天美:「カヤカ君! 子供達の夢を壊しちゃだめ!ケン太になりきるのよ!」
カヤカ:「子供の夢って綺麗なだけじゃないんだなあ……」ひなたさんに近づいたついでに、振り身振りで続けてくださいって伝える。
GM:「なんだてめえ!」「じゃましようってのか」「おもしれえ、たたんじまえ!!」
天美:私もたどたどしく転んだりしながら、巧みにひなたさんが背後になるようにムーブ。
GM:ひなたは察したらしく、さっと身を引いた。そして戦いのBGMに切り替わる。……長い演出すみません。ここからは戦闘だ!


●戦闘~第一ラウンド


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GM:ではイニシア順に。まずは光線銃をかまえた宇宙人、こと『グレムリン』が(ころり)、天美にビーム!と言う名の『サンダーボルト』!28!
天美:高い!『明鏡止水』を使いつつ『抵抗』。(ころころ)23。LP1点使っても……25、失敗です。
GM:(ころころ)23点のダメージ!
天美:【後方支援】で13点止めたけど、10点通しです。
GM:「アーモウ、ニクタイロウドウハ、トクイジャナインダケドナア」
秀史:「どこかの猫みたいなセリフだ」
カヤカ:「似た者同士……」
チシャ猫:「……自分も思ったにゃ」

天美:続いて私。「妖精さんをいじめるなピヨ~!」と羽でだだっこパンチしつつ不可視の矢を撃つ!……多分白兵型のレッドコームは回避高いと見て、リリパットに【魔力の矢】+【明鏡止水】+【魔力収束】!(ころころ)22!出目イマイチだけど取りあえず試し撃ちってことで。
GM:(ころころ)20、ぐう、失敗。
天美:よかった。では魔属性で(ころころ)41点ダメージ!
秀史:ぶほっ!(笑)
カヤカ:回ったなあ!
GM:結構削れた。「……ギギッ、これは本気でかからねば」
天美:副動作でSPを10点『治療』。

GM:『リリパット』が(ころり)天美さんにお返しだ!
天美:また私(苦笑)。
秀史:「回復役から狙うのは定石だな」
カヤカ:こっちに来ないな!!
GM:……さて、ここでアナウンスを。実は今回、敵は体力が削れてくると行動が過激になります。「追い詰められると採算度外視で大勝負をしかけてくる」という演出です。
カヤカ:中途半端に削れないじゃん!?
チシャ猫:きゃ、客席の中に紗綾さんはいらっしゃいませんかぁぁぁ!?
GM:本気モード、(ころころ)『スナイプ』を載せた22の『投射』!小道具のハリボテ銃に仕込まれたクロスボウが襲う!
天美:厳しい。どうせ無理だから『回避』と言っていってみる……-13、全然ダメ。
カヤカ:副動作を消費して『かばう』!
チシャ猫:あ、私、『適応/補』のスキルは2回まで消せるので有用な場面あったら教えて下さいませ。
カヤカ:『献身』もあるけど、万一ひなたさんが狙われたときの保険で。
GM:(ころころ)24。ちっ、低い。
カヤカ:『硬気功』!GPに加えて、SP4点で14点軽減。
天美:さすがの『硬気功』!
秀史:着ぐるみから立ち上るオーラ。
カヤカ:へへ、3点だけ抜かれた!
GM:くっ、だが『アサシネート』による毒ダメージは防御無視。6点もらってくれたまえ。
カヤカ:9点もらって、HPが62点。
GM:「すげー!ほんとに矢がささったみたいだ!」
カヤカ:「着ぐるみ貫通してるんだけど!」
チシャ猫:「流血もまずいから気合で止血なんだにゃ?」
カヤカ:「着ぐるみの中なら見えねーよ!」

GM:続いて、チシャ猫さん!
チシャ猫:何もすることがない感じです!応援しておくんだにゃー。「がんばるんだにゃー、カヤカ」
天美:『アドヴァイス』と『セキュリティ』くらいしかやることホントにないですね。(笑)
チシャ猫:セキュリティシステム使った時に真価を発揮するので。
天美:あとはノイズですかね。無茶なことしてきそうだから切札になるかも。
チシャ猫:戦闘能力ないキャラが許されるシステムって大好き。

GM:では『レッドコーム』。演出として、君らをガン無視してひなたに近づこうとする。
カヤカ:「そうだろうさ。あいつにしてみりゃ、オレたちはただの邪魔ものだもんなあ!」
GM:「仕事の邪魔をするな……」(ころころ)カヤカに斬りかかる!
カヤカ:「こっちは邪魔するのが仕事なんだよ!」ひなたさんとの間に割り込んで受ける!
GM:ナイフによる白兵、毒2Dあり!(ころころ)21!
カヤカ:『読心』入れて『ガード』ッ!(ころころ)23!『成功』なら上々!
GM:通常ダメージ23点、毒ダメージ3点。
カヤカ:成功なのでGP増加、『硬気功』も入れて通常ダメージは全部弾いた!
GM:「ふん……。偽善者どもめ」
カヤカ:「ハ、偽善で何が悪いか教えてくれよ」
チシャ猫:「お金もらって動いているのはどっちも一緒なんだにゃ?」
GM:「力を持っておきながら、くだらん社会のモラルに従うとはな」
天美:「それは違う。モラルを守ることが結局は一番、異能者自身の利益になるんです」
GM:「そうだ。であればこそ労働には喜びが必要だ。己が能力を揮う充実感。あの女のときは、そう、楽しかったな……!」
天美:「度し難い程のクズですね、あなた達は。ならず者に堕ちた異能者がどうなるか、私が教えてあげます!」
GM:「なんとでも言うがいい。俺はお前たちが押し隠している、「本音」だ……!」

秀史:では『リリパット』を狙います。現在地、東京タワー。
カヤカ:ちょっと近づくって言ったのに!
秀史:西東京から東京タワーだよ?めっちゃ移動してるって。

 関東平野を吹き抜ける風を肌で捉える。
 頂点からやや西に傾き始めた太陽を背負い、大展望台のさらに上、かつて東京で最も高かった鉄骨から身を投げ出すようにして、二秀史は投擲の姿勢を取っていた。
 高所恐怖症の者が目にしたら貧血を起こすような姿勢。
 だが彼にとって不安定な足場であろうと問題はない。基点となる両の足と、しなやかでありながら万力のごとくボルトを挟み込んだ指が、彼の体をしっかと据え付けているのだ。
 そして、投擲に欠かせない捻りを、敢えて捨て去るだけのメリットがここにはあった。
 すなわち、下界を見通す視界。
 そして――蓄えられた圧倒的な位置エネルギー。
「――第一射用意。目標、リリパット。距離3696.32m。西北西から吹きおろしの風、8.6m/s。気温23.2℃。湿度31.1%。」
 照準が始まった。


秀史:前回、ダメージ計算の数字が過少になっていました。改めて、『ロングショット』+『アサシネート』+『心眼』。8D+2で……(ころころ)回って39!
天美:暗器怖っ!
秀史:暗器ですからね。
カヤカ:いきなり飛んでくる手裏剣に暗器もなにもあるのかどうか!
チシャ猫:(確かに)
天美:そんな暗器使いに朗報! 暗器の使用回数が回復する『袖の下』などのアイテムが追加されたサプリVOL2が発売中です。対応版のEXCELシートもロールアップ!
カヤカ:いぇーーーーーー!!!!!
GM:回避……(ころころ)17。大失敗、ぜんぜんダメだ(笑)。
秀史:ダメージ20、追加ダメージ+毒ダメージが16。
カヤカ:相変わらず命中と追加ダメージがえげつないぜ。
GM:「ギギッ……ルーキーが調子に乗るじゃないか……!!」
秀史:『クイックアクション』。
カヤカ:2発目来たーーーー!!!
チシャ猫:(ですよねー)
GM:おおっと。そこでハッカー技能、『ノイズ』が発動。判定を失敗にする!
天美:むむっ。
GM:はっはっは、前回の対策はちゃんとしてきたぜ!では次の――

「フフン、アマイアマイ」
 『グレムリン』は嘲笑する。
 この業界、ビギナーズラックというものは確かに存在する。
 『情報がない新人』という立場は、それだけで一つの大きなアドバンテージだからだ。
 だが、手品は二度は通じない。
 表面上どのように挑発的な態度を取っていたとしても、『森の賢者』を仕留めた二連の狙撃は、彼らにとって警戒すべき対象となっていたのだ。
 一度目の狙撃で、位置はつかんだ。
 あとは事前に仕掛けたシステムが熱風を発生させ、局所的な陽炎を作り出し、射線を歪める。
 些細だが、針の穴を通す狙撃には極めて厄介な妨害となる――
「ソウナンドモ、コウゲキガ……」
「――まぁ似た者同士、考えることは同じにゃね」
 『害為す邪妖』達のプライベート回線をクラックして割り込む、どこか冷めきった声。
 起動したはずのシステムの沈黙。
「……オマエ、チシャ猫…!」
 『妨害』の『妨害』。
 刹那の、だが、運命を分岐させる、ハッカー同士の鍔迫り合い――


チシャ猫:――『ノイズ』に『ノイズ』。その妨害を猫が妨害する。
GM:わっはー!!(爆笑)
カヤカ:カウンターカウンター!
チシャ猫:露出+1。
GM:やべえ超楽しい(笑)。はい、『ノイズ』が『ノイズ』で潰され、……シタナガさんの通常判定どうぞ!!(笑)
秀史:「第二射用意。目標、リリパット。距離3697.55m。西北西から吹きおろしの風、8.2m/s。気温23.2℃。湿度30.9%。」
天美:微妙に数値変わってる(笑)。
秀史:さっきと同じ組み合わせで――46!
天美:暴力的命中値(笑)。
GM:(ころころ)あっはっは、完全失敗でダメージください!
秀史:(ころころ)通常20、追加が……(ころころ)防御無視の25。
カヤカ:うわ!?追加ダメージの出目がスゲエッ!?
天美:これはえげつない……!
チシャ猫:怖い。
GM:当然ながらダウンだ。――残念、怒りの『スナイプ』+『アサシネート』二連射はお蔵入りになりました。
秀史:SP29点使ったので残り半分です。
GM:「ギッ……。やはり、早めに潰しておくべきだった……!!」
チシャ猫:「警告とかいいながら中途半端な攻撃を仕掛けていただけだったからにゃー」
秀史:「狙撃手同士、考えることは同じだな。お前を先に潰せてよかったよ」
カヤカ:「――残り、二人!」

GM:では、仲間を倒された二人は行動パターンが変化します!具体的にはより過激になるよ、というところでカヤカ!
カヤカ:副動作は使用済なので主動作のみ。『レッドコーム』に『鬼神力』と『浸透撃』を乗せて武器攻撃!
天美:主力はやっぱりレッドコームなのかな?
カヤカ:「……今回も名乗れないんだけどオレ!」
天美:「おおかみケン太でしょ!」
カヤカ:「ぐぬぬ……ッ!」とか言いながら拳を握る。行くぜ(ころころ)14、低い。EPを蓄積して振り直し!(ころころ)22!
GM:これは厳しい。ガード。……(ころころ)32!
カヤカ:……ってええええ!?(爆笑)
GM:うわ、めっちゃ回った。なんじゃこれ!?
秀史:あらー(笑)。
天美:むう、これは残念
カヤカ:「ち、っくしょ!?」
チシャ猫:カヤカ君がカヤカ君してる。
秀史:カヤカはなぜいつもこんなおいしいんだ(笑)。
GM:君の拳をがっきと受け止める。「……名乗っておくか。『レッドコーム』。災いをもたらす妖精と知れ……!」
カヤカ:「居垣流……いや、CCCエージェント、『魂砕き』(スタンガン)!」

●戦闘~第二ラウンド

引き続き戦闘。行動順は下記の通り。

レッドコーム:30
グレムリン:20

天美:14
カヤカ:12
秀史:10
チシャ猫:8

カヤカ:レッドコームすごい強敵では……?
GM:こんなダイス目、プレイヤーのときに出た試しがないんですが……。


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GM:さて、『レッドコーム』!カヤカくんに短剣による速攻二回攻撃!どちらも毒が乗っている!
天美:生き残りさえすれば治療してあげるので頑張ろう!
GM:まずは一回目、(ころころ)27。
カヤカ:ガード!(ころころ)12、完全失敗。
チシャ猫:セキュリティしましょうか?
天美:ダメージ見てからでいいでしょう。
GM:ダメージ27点、毒ダメージと追加ダメージ12点!
カヤカ:ぐ。『硬気功』!コミコミで18点通し!残り41点!
天美:通常ダメージは大丈夫そうですけど、毒2+追加3Dが怖いですね。
GM:そして、返しの一撃!まずは命中25!
天美:安定して高いな……。
カヤカ:「っづぅ……!!」『読心』使ってガード!(ころころ)15!微妙に振るわないなあ!EP3点で振りたし。通常失敗まで抑えたけど!
GM:通常ダメージ32点!
天美:『斥力障壁』!29点削減!『硬気功』必要ないくらい止めました。
カヤカ:よし、通常ダメージはこれでゼロ!
GM:だが毒ダメージが、(ころころ)おう、2Dで11点!
秀史:高いなあ。
カヤカ:残りHP30点!SPは19点!
GM:「……人間の善性などもろいものだ」
秀史:「善悪の境界線踏み越えた奴に言われたくないな。そういうのは善性に依って立つ人間が言う台詞だ」
GM:「あの小僧も、最初は些細ないやがらせをしてやれと言っていたがな。成果が見えると、だんだんと要求がエスカレートしていった。善人ぶっていても、ひとたび悪意の味をしめれば、こんなものだ……!」
チシャ猫:「なんか過去に嫌なことあったのかにゃー」
天美:「誰もがその悪意を押しとどめ、人と人のつながりを保って生きている。それができないあなたは獣と同じよ!」

GM:さて、『グレムリン』。「スコシ、ホンキヲダソウカ!」
秀史:出さなくていい。
カヤカ:「くっそ、姿を見せない暗殺者って話じゃなかったけか!!」
GM:『プラズマバースト』を載せてダメージ増加、『サンダーボルト』!目標天美!
天美:きゃー!
GM:(ころころ)26と言って電撃!
天美:『明鏡止水』を使って23。まあ、追加ダメージないからこれでいいです。
GM:ダメージが(ころころ)、おっと回った39点!
カヤカ:ひゃー!
天美:『斥力障壁』!(ころころ)33点止め!
カヤカ:こっちも回ったー!!
天美:止めました。「……『枯れ柳』が娘、『レディ・ウィロウ』の盾は、こんなことでは砕けませんよ」
カヤカ:ひよこバリヤー(笑)。
天美:ああ、かっこよく決めたのに(笑)。まあだだっこパンチのどさくさに使った感じで。
GM:バチバチ飛ぶ電撃に客席から歓声が上がる。「うわーすげー!」「ばーか、CGなんだぞアレ」

天美:私のターン!ここで副動作、切札スキル、『世界樹の雫』を解放!
GM:なんですとー!

「――森羅万象の力の源」
 ひよこの着包みの中で、柳沢天美のルーン詠唱に応じ瓶が弾ける。
 父譲りの魔術、確率と計算の狭間に現れる奇妙な事象を、『妖精』と括って瓶に封じ、開封によって周辺事象の確率を改竄する秘蹟。
 だが天美のそれは、師たる父とは似て非なる境地への到達を見た。
 事象の改変ではなく、事象の遡及、すなわちすべての根源――
「世界樹より出し生命の雫よ、これへ……!」
 内側より溢れ出した陽の気が、きぐるみからわずかに漏れ出す。
 それは無垢なるひよこが、命の祝福を謳歌するかのようにきらめき――


天美:【世界樹の雫】+【ウィッチメディスン】+高級傷薬でEP2,SP5消費。カヤカのHPとSPを『ドクター』判定値点回復!
GM:げー!ドラ◯エで持ってても勿体なくて使えないやつー!!(笑)
秀史:あるある(笑)。
カヤカ:ラストエリクサー現象……(笑)。
天美:(ころころ)19、低い、EPで振り直し、(ころころ)よし、38点回復!
秀史:ひゃー!
GM:ぶへあ!
カヤカ:HPは68点まで回復、SPは全快っ!「っしゃ、気合い入った!!アリガト天美サン!!」
天美:その上で主動作、グレムリンに『魔力の矢』+『魔力収束』+『明鏡止水』のコンボ!(ころころ)34!なんだかダイスが乗りに乗っている(笑)。
GM:くそ、投射か。抵抗なら得意なのに!(ころころ)-15で大失敗です。LPつかいたい(笑)。
天美:ではダメージが、(ころころ)46点+4点!あ、あれー?
GM:いってー!
天美:ダイス目が先輩風を吹かせといっている……!
チシャ猫:まわってますにゃー。
GM:一気にごっそり削れた。
秀史:「……天美さんっておっさんより凄いんだな」
カヤカ:「……ソレ言っていいのかなあ」
天美:「滅多に本気出さない人ですから、ね。私は不器用なので全力攻撃しかできないだけです」
GM:「キリフダノ ツカイドキ、カナ……!」激怒モードに移行。宣言しておくと『サンダーストーム』で全体攻撃します。
一同:いやー!

カヤカ:手番だ。グレムリン落とすのがいいんだろうけど……レッドコームにリベンジしたい!
天美:カヤカ的にはそれがいいでしょう(笑)
秀史:一発目はグレムリン狙うのがいいか。
カヤカ:だな。一撃で落として二発目で削る!
天美:あと猫さん命中にアドヴァイスしてあげて(笑)。
カヤカ:あっスゴイ心配されてる!?(笑)ぐぬぬ。グレムリンに武器攻撃!『浸透撃』、『鬼神力』を乗せて!
チシャ猫:では『アドヴァイス』もどうぞ。偽情報でPP消費抑えます。
カヤカ:有難く!
天美:「お膳立ては整えたわよ、カヤカ君!」
カヤカ: 武器攻撃!(ころころ)21。……LPで振り直しましょう(苦笑)。
天美:カヤカくんまだLP5もあるのねー。
カヤカ:振り直し!(ころころ)28!よし、やっと回った!
GM:さてこいつ、ガードはさっぱりなんだよなあ(笑)。10、だーめだー。
カヤカ:完全失敗貰ったァー!!『鬼神力』込みの通常ダメージが(ころころ)30!
GM:……耐えたっ!
カヤカ:6D6 追加+衝撃ダメージ!(ころころ)21点!!
天美:これはなかなか……!
GM:追加ダメージはあかんかったー!!
カヤカ:よしッ!
GM:ちぇー必殺の『ライトニングボルト』+『サンダーストーム』+『クラッキング』がー。
秀史:あっぶねぇ(笑)。
チシャ猫:「まぁ、インドア派が舞台に登っちゃいけにゃいよね?」
カヤカ:続いて『速攻』!『レッドコーム』を同じスキルで殴る!(ころころ)25。……い、いちおうLPで振り足し、28!

GM:最後の一人になったことで、レッドコームが激怒モードに移行する。まずはガード。(ころころ)22、ちいっ失敗!
カヤカ:振りたしといてよかったー…ッ!人災はこれが怖い!
天美:-6で中失敗、追加ダメ+1D!
カヤカ:LP残り全部、3点突っ込んで威力振ります!通常ダメージが(ころころ)……48!
秀史:やるぅ!
天美:高い!
チシャ猫:にゃー。

 宇宙人の衣装でも隠しきれない『レッドコーム』の怒り、殺意。
 舞台照明を反射し、毒刃がどぎつい虹色に輝く。
 常人ならば、いや、戦闘の経験がある者でも思わず竦み上がってしまうであろうその様が、却って居垣佳夜迦を冷静にした。

 「技を読むな。
  心を読め」

 道場でうんざりするほど反復させられたお題目が、今更になって脳裏に蘇る。
 上の句は自然、下の句を惹起し。

 「心は『芯』なり。
  技は『枝』なり」

 そして下の句が、反射レベルにまで叩き込まれた一連の技芸を起動させるトリガーとなる。

 「『芯』を抑えれば、『枝』葉、恐るるに足らず――!」

 殺意に荒れ狂う『レッドコーム』。嵐を踏み込みかいくぐれば、そこは極楽。

 威力は必要ない。
 シンプルな直拳一つに『心』を載せ、最短軌道でまっすぐに敵の『芯』を撃ち抜く。

 ――これぞ居垣流の真髄なり。

 
カヤカ:追加+衝撃で……16点!!
天美:これも高め!
カヤカ:――へへへ、やっと!やっと!
天美:武術家らしいところが見せられた?
カヤカ:着ぐるみの中から、拳に力を込めて思いっきり、その魂(ココロ)ごと撃ち抜く!やっと武術家に戻ったぜ!
GM:「……、……クッ…!!」相当効いた、と言っておこう!
カヤカ:「どーよ!御高説垂れてるヒマがあるならちゃんとこっち見てた方がいいぜ!」
GM:「……まだだ……」レッドコームはふらついた体だが、まだ止まる気配はない!

天美:「あと一息! 二さん、お願い!」
秀史:ではゆりかもめの屋根の上で構えながら。
カヤカ:ちょっと近づいてる(笑)。
秀史:「第三射用意。目標、レッドコーム。距離3194.91m。北西の風、7.9m/s。気温23.2℃。湿度31.5%。」
GM:「もはや業界に居場所もない……。鼻つまみ者になりに、最後に一花咲かせるとしようか!」
秀史:「誰がそんな汚い花火を咲かせるか」(ころころ)25。LP2点使用して振りたし、34!
GM:それなりに自信があるが(ころころ)、21、やはりダメ!
秀史:通常ダメージ15、本命の追加が、24!
チシャ猫:でかい。
秀史:いえい!
GM:肩口にスリケンがつきたつ。かなり弱っているが、まだだ!
秀史:もう一発。実はクイックアクションも伸ばしてある。――ここで仕留める。「第四射用意。目標、レッドコーム。距離3634.91m。北西の風、7.6m/s。気温23.2℃。湿度31.5%」(ころころ)18点、PPで振り直し。(ころころ)29点!LPさらに2点を追加して34点!
カヤカ:しっかり上げていく!当たる!
GM:なんの、今度こそ(ころころ)24、届かず!
秀史:(ころころ)通常ダメージ19、追加+毒ダメージ14点!
GM:……瀕死、ゲームで言えばHPゲージが真っ赤だが、まだ倒れない!
秀史:ちょっと足りなかったかー。
GM:通常の任務ならとうに撤退か降参を選ぶシチュエーションだが、『レッドコーム』は諦める気はないようだ!
カヤカ:うげぇ。
チシャ猫:実はリソースほぼ満タンにゃー(笑)

GM:チシャさんのターン!
チシャ猫:あ、パスで
天美:あ、ハイ。
一同:ですよねー。

●戦闘~第三ラウンド


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GM:ではイニシア!これが最後になるでしょう!
秀史:これは先手取らせずに一気に決めたいな。
カヤカ:どうにかイニシア取りたい…。
GM:レッドコームは(ころころ)16。
天美:20。とった!
カヤカ:7。……アッハイ。
チシャ猫:18。うーん。早くてもにゃあ。
秀史:35……あれ!?
カヤカ:ちょっとー!(爆笑)
チシャ猫:なんか凄いことに(笑)。
秀史:ちょっと!俺SP空だよ!
チシャ猫:2D6+7で35……。人災でなければとても見られないダイス目ですね(笑)。
カヤカ:最高記録に迫る勢いのクリティカルを見ました。

GM:正直なところ、君たちのターンでほぼ勝利は確定している。ここからは、『レッドコーム』を止めるためにリソースをどこまで消費しなければならないか、が焦点となるでしょう。
天美:うーん、まあ私が殴って倒すのが一番早そうではありますね。
GM:ちなみに瀕死とは言っていますが、1点2点では死なないと思ってください。
秀史:とりあえず副動作でSP回復します。8点、ぎりぎり『ロングショット』+『アサシネート』できる!
チシャ猫:『アドヴァイス』いっとくかにゃ?
秀史:『アドヴァイス』お願いします。
チシャ猫:というわけで相手の位置データを立体的に転送。衛星からもぎとってきたGPSデータで弾道計算を補填。
秀史:「第五射用意。目標、レッドコーム。距離3023.91m。北西の風、6.9m/s。気温23.2℃。湿度31.5%。」
カヤカ:当たれば!行けるッ!
秀史:行けっ!(ころころ)19!?
天美:うわー!ここにきて!
秀史:EPで振り直し!8点だが罰則は後!振り直して(ころころ)……44!!
カヤカ:爆発したー!!
天美:おかしい(笑)。
チシャ猫:うーむ。
GM:とんでもないことに。こっちの回避は、うん、ぜんぜんだめだね。
秀史:通常ダメージ15。
GM:まだ死なない!
秀史:追加ダメージ。「これで終わらせてやる!」(ころころ)24点!
カヤカ:平均して追加ダメージが高い!
GM:……耐えた。
天美:えっ。
カヤカ:なんっ!?
秀史:うそん!?
GM:正直に言いますと、HPあと4点!
秀史:とりあえず罰則。(ころころ)6。
天美:「知らんぷり」でペナルティなし。
GM:ダイス運いいなあ(笑)。
カヤカ:運を分けてください(切実)。
チシャ猫:カヤカ……。

GM:さあ天美さんだ!事前に宣言してしまいますと、『レッドコーム』は自分のターンが回ってきたら、『バックスタッブ』載せてダメージを増加させてきます。そして、二回目の速攻で、ひなたに対して全力でナイフ投擲をおこないます。
カヤカ:『献身』がある。オレが居る限りそれは通さない。
天美:「……降伏、してもいいんですよ? 今なら永久除名は免れるかもしれません」
GM:もはや聞く耳をもたない。もはや狂戦士の類だ。
天美:「……仕方ありません。最初に言った通り、私が止めてあげます!」
秀史:「……」何も言う気力もなくゆりかもめの屋根の上に倒れている(笑)。
天美:【魔力の矢】+【魔力収束】+【明鏡止水】。20、LPを2点振り足しで26。……微妙。EP6で更に2D振りたし、31。
GM:(ころころ)31!最後に意地を見せた!
天美:まあ、完全回避されなかったのでいいでしょう。ダメージが、34!
GM:……終わりだ。眉間に魔力の矢を受けたレッドコームは倒れ伏す。
天美:おっと。倒れる前に、カヤカ君の方に押し出します。「とどめはケン太の役目、でしょ!」
カヤカ:「……おーけー!」
天美:「ぴよ~!?」偶然転んだ体で、ぽすんと宇宙人の胸を叩いて、終了。
カヤカ:こっちに向かってくる宇宙人に向かって、見栄えのする上段回し蹴りを一発!
GM:では、ここに来ておおよそ自体を把握した音響さんが、絶妙のタイミングで効果音を合わせてくれる。「ズッバァーーン!」
天美:うまい!
GM:回し蹴りが顎をかすめたレッドコームは、よろ……よろ……どしゃっ!と、結果としてお芝居のように滑稽な倒れ方をした。
天美:「ポーズ決めて、ポーズ!」
カヤカ:「ポーズ!?え、あ、あー……」
秀史:あーいむうぃなー!(笑)
カヤカ:言わないよ!?なんかそれっぽいポーズを取っておきます。
GM:そこで、「森を荒らすやつらは、オイラたち森の仲間がゆるさない!」と本来のセリフがかぶる。
天美:ぴょんぴょん跳ねて喜ぶひよ子。「やったピヨ~!」
カヤカ:ポーズを決めたまま微動だにしないです。
チシャ猫:「うまーく倒した相手回収しないとなんだにゃー」
GM:「森に平和が戻ったぞ!さあみんな、楽しく歌おう!」ら~らら~。舞台が暗転して、袖から声がかかる。
秀史:あ、最後はダンスでしめるのね(笑)。
GM:「予備のきぐるみを来たダンサーが代わります!みなさんはこちらへ!」
カヤカ:――さっさと引っ込もうか。倒れた宇宙人たちも引き摺って。
天美:え、主役はこの後のライブ中もずっと後ろでダンスするんだけど。
GM:もちろん、残って踊ってもいいですよ。
カヤカ:出来るかァ!?
秀史:なんだやらないのか(笑)。
カヤカ:無理無理!!
天美:おしい(笑)。 じゃあさすがに私も引っ込みます。
チシャ猫:じゃぁチシャの人形がくるくる踊っておきますにゃー(笑)。

――森の妖精と、ケン太たちと、本来のアクターが扮した反省した宇宙人たちが歌って踊る。
客席から歌を覚えてきた子供たちも歌い出し、舞台はおおいに盛り上がった。

天美:「……ふぅ。なんとか乗り切れた、かな?」
GM:これは録音ではなく、ひなたの生声で。……「みんなー!!応援してくれて、ありがとう!私、これからもずっと、がんばるからね~!!」
天美:「妖精さ~ん!」「わーい!」「がんばってー!」
カヤカ:「着ぐるみ滅茶苦茶暑い……」
チシャ猫:「立派だったんだにゃ?」
天美:「お疲れ、カヤカ君。頑張ったわね」
カヤカ:「天美サンもお疲れさま。しばらく着ぐるみは見たくねえかな……」
天美:「シタナガさん、猫さんも支援ありがとう。この仕事ぶりでは、もうルーキーとは言えないわね」
チシャ猫:いやルーキーでいいです。LP超重要(笑)。
秀史:同じく(笑)。LP大事。超大事。
チシャ猫:しかし劇場なのに、どこから手裏剣飛んできてたんだろう。
カヤカ:しーっ(笑)。
秀史:「もう今日は動きたくねぇ……」ビルの屋上にひっくり返っていよう。
天美:あ、罰則の2回目。9で『叱責』。HP-10でした。
GM:それでは、経費判定をお願いします。
一同:はーい(ころころ)。
天美: 11、消化!
チシャ猫:10、こちらも消化。
秀史: 6、3点足りない!一応自前で3点持ってるからちょうどにはなるんだが
カヤカ:15!貰い過ぎでは!!!勿論消化ー。
天美:プレゼン上手(笑)。
カヤカ:というかここでこの出目が出なくても……。
GM:そして経験値。当然ながら、護衛と犯人確保両方成功です。
カヤカ:護衛はパーフェクトでした!
GM:はい。AP/BP/JP 各2点および、ひなたを完全に護衛しきった報酬として、追加FP2点をさしあげます。
秀史:やったぜ!
カヤカ:よし、何を取ろうかなー!
天美:意外と防御判定に穴があることに気が付きました。
チシャ猫:これでハッカーがもう1Lあげて5Dになるかな……。



 ストーカー本人と、彼の依頼を受けて動いていたエージェント『害為す邪妖』が制圧され、ひなたに迫っていた危機は完全に去った。
 
 ウェブサイト『リベンジ騎士団』は今回の件で大いに裏社会の評判を落とし、他に進行中だった彼らの案件も、停滞し、立ち消えになったという。


……その後、無認可の派遣会社『リベンジ騎士団』が業界に姿を現すことはなかった……。

天美:あら、本当に消えちゃったのか。
カヤカ:業界には、か。
チシャ猫:もっとアングラな方に潜った感じかな。
天美:……まあ、名前を変えて似たようなコトしているかも知れませんからね。
秀史:構成員が消えたわけじゃないからな。海鋼馬にでも吸収されるんじゃないか?


 高千穂ひなたはこれを機に、教育番組やナレーションなど、子供向けを中心とした仕事を多く手がけるようになる。
 その太陽のように明るい声は、これから多くの子供達をはげまし、元気づけていくことだろう。

 彼女の声が奪われようとしたとき、それを守った者たちがいたことは、当然、誰も知る由はなかった。


天美:よかったよかった。
秀史:めでたしめでたし
カヤカ:無事に活躍できるようで何よりだ。

GM:……ということで、『ミッション:その声を守るため』クリアーです!お疲れ様でした!!
一同:お疲れ様でしたー!!

カテゴリー:リプレイ3-2話 | タグ:
|コメント(-) |トラックバック(-) | 2017年09月14日 (木)23時22分