登録社員名簿:104 『立ち枯れ病』(ファイトフトラ)
「やあやあ紳士諸君こんにちは。我輩、これでもさほど邪悪ではない吸血鬼だよ」
【名前】サー・オブライエン(通称)
【通り名】『立ち枯れ病』(ファイトフトラ)
【所属】フリー
【年齢】不詳
【容姿】窮屈な紳士服に身を包んだ、カエルを思わせる中年男性
【正業】資産家
【経歴】
英国に籍を持つ資産家。資産運用は配下に任せ、探検と称して世界中を旅して回る有閑紳士。
しかしてその正体は齢数百を数える古種吸血鬼。
吸血鬼でありながら例外と言えるほど社交的で、人間の政財界の有力者とも太いパイプを築いている。
【スキル】
『長雨の悪魔』
驚くことに、吸血鬼でありながら観測される限り彼は人間に対しての吸血行動を行っていない。
植物からの吸精によってのみ生命活動を維持しており、
それによって聖フィロフティアのバンパイアハンターたちとは休戦協定を結んでいる。
本人曰く、「非力で無害な吸血鬼」とのことだが……。
同じく古種吸血鬼である『瘧』いわく、「寝言は寝て言え」とのこと。
【名前】サー・オブライエン(通称)
【通り名】『立ち枯れ病』(ファイトフトラ)
【所属】フリー
【年齢】不詳
【容姿】窮屈な紳士服に身を包んだ、カエルを思わせる中年男性
【正業】資産家
【経歴】
英国に籍を持つ資産家。資産運用は配下に任せ、探検と称して世界中を旅して回る有閑紳士。
しかしてその正体は齢数百を数える古種吸血鬼。
吸血鬼でありながら例外と言えるほど社交的で、人間の政財界の有力者とも太いパイプを築いている。
【スキル】
『長雨の悪魔』
驚くことに、吸血鬼でありながら観測される限り彼は人間に対しての吸血行動を行っていない。
植物からの吸精によってのみ生命活動を維持しており、
それによって聖フィロフティアのバンパイアハンターたちとは休戦協定を結んでいる。
本人曰く、「非力で無害な吸血鬼」とのことだが……。
同じく古種吸血鬼である『瘧』いわく、「寝言は寝て言え」とのこと。
人災派遣TRPGリプレイ『愛を買い戻せ!』 06(完結)
●五日目
GM:ではイニシアを!ここからは敵も振るからね!
一同:了解!
チシャ猫:って、なんか一人異常に早いやつがいるんだにゃ!?
紗綾:補正+25!?
今回は以下の順番となった。
????
轟天雷
カヤカ
紗綾
柳沢
秀史
チシャ猫
秀史:『大賢良師』はいないのか……。となるとこいつが噂の三人目だな。
●ファストフェイズ
秀史:では俺から。『高速移動』で横浜港へ。
GM:おお!?狙撃はしない感じ?
秀史:はい。今回イントルーダー使うかもと思いまして。まずは移動、現場の状況を把握します。
カヤカ:まだ敵エージェントも判定も開示されてないしな!
柳沢:悩ましいけどここは先行して状況確認してもらえると助かる。
秀史:そしてAPが7超えたので罰則。[露見]でさらにAP+1点。
紗綾:私も湾岸に『高速移動』。このラウンドまでには横浜に着きたい。
カヤカ:おれも『高速移動』で湾岸に。シタナガさんが横浜に突入してイベントオープンしたら、状況に応じて紗綾さんを横浜に乗せていくか、他の調査をするか決める。
チシャ猫:チシャは安定の待機だにゃ。
紗綾:『紗綾よ!急ぐのじゃ!大将首が待っているぞ!』
GM:紗綾さんチャリンコ大爆走。
カヤカ:サヤクロン号。
柳沢:さすがに電車使ったんじゃないかな(笑)。
秀史:電車の屋根に乗ったんですね(笑)。
紗綾:跨線橋から走っている電車にとーおっ!
秀史:「電線に触れたら黒焦げになるから気を付けろよー」
紗綾:『目立ってこその大将じゃからな』「私は大将と違いますぅぅ」
GM:常磐線で松戸から東京までってところでしょうか。
カヤカ:「いま踏切で待ってたら人が乗った電車が通ったんだけど」
柳沢:ぬぬぬ、車を乗り捨てた状態だが仕方ない、AP2、PP3消費で『高速移動』。横浜へ!うえーん、PPが-20とか初期キャラみたいな数値になっちゃったー。
GM:……では、ファスト終了したのでイベントが発生する。シタナガくん。
秀史:何が出るかな♪
GM:君はバイクを、A国とC国の高官が会談するという港の倉庫に向かって走らせてゆく。建物よりコンテナが目立つようになり、人の気配がなくなったところで……コンテナの上から人影がジャンプし、君に飛び蹴りをかましてくる!……演出なので判定はいいよ。避けても防いでも良い。
秀史:では避けます。カヤカとは違うのだよカヤカとは!
チシャ猫:ひどっ(笑)。
カヤカ:おれは受けるタイプだからいいんだよ!(笑)。
GM:では相手は、君が避けた動作に乗じて、たくみに進路を塞ぐように道路に降り立つ。……その人影の正体は、サイバーコートに身を包んだ、長身の女性だ。
秀史:「……MBSの手の者か」
GM:「はじめまして。CCCの売出し中の若手サン。マンネットブロードサービスが九番差配、『陥陣営』よ。以後よろしく」
秀史:「名を知って貰えているとは光栄だな」
GM:「そして」と女がコンテナに視線を向けると、「ふうん、こないだのジャージの兄ちゃんとは別なんだ。ま、どっちにしても吹っ飛ばすからいいケド」といつぞやの少女、『轟天雷』が現れる。
柳沢:吹き飛ばされそうになったのだいたいおじさんなんだけどね!
GM:「まあね。江湖に生きる者としては達人の名前は嫌でも忘れないものよ。ぜひとも腕を比べてみたいと思っていたわ。………と言いたいところだけど、まずは」というと、彼女は、君に深々と頭を下げる。
紗綾:おや。
GM:「うちのサポート部門の連中が一般人に非礼を働いたことについて、お詫びをさせてもらうわ。もちろん、本人にも、謝罪と、それなりの見舞をさせてもらう」
紗綾:ちゃんとした人ですぅ。
秀史:「……なるほど、仁義は弁えているようだ」
GM:「だいたいの事情はこちらでも把握したわ。この詫びは、不注意とはいえ仁義に反した事についてのケジメよ」
柳沢:さすが、面子が最上のMBSだ。
GM:「……で。謝罪は終わり。そのうえで聞くけど。……まだやる?」
秀史:「ああ」
GM:「そ」
カヤカ:即答!?そして相手も即答!
秀史:「あのMBSがA級を3枚も投入した。普通の仕事でも損切りするのが正しいんだろうな。だが、どうしても諦める気にならなかった」
GM:女は端正な顔をゆがませて、唇を釣り上げる。
秀史:「アンタらがあの用務員さんから礼を尽くして譲り受けたなら、これ以上深追いする気もなかった。だが、今回の仕事を通して少しだけ分かった。粋な心意気ってやつがな。……そいつが俺に、この仕事を投げるなって言ってるんだよ」
GM:「……アハハハハハハ!!いいね!とてもいい!正直、こっちとしてもお利口な落とし所をいくつも考えていたのよ。でもダメね。こういうのがあるから……いいえ、こういうのこそがあるから、この仕事はやめられない!」そう言うと、女はコートから一本の直刀を取り出す。
秀史:「改めて名乗らせてもらおう。CCC所属、『剣擲師』!機密文書は返してもらう」
GM:「シンプルに行きましょう、『剣擲師』。例の書類は、この先の港湾内の館にある。私達を倒して、突破できるか。それだけよ」女は柄についているボタンを操作する。
秀史:刀にボタンだと?
GM:すると、じゃらりと音を立てて、剣が、ワイヤーで繋がれた無数の節にわかれた!
柳沢:ガリ●ンソード!
カヤカ:ボ、ボタン式蛇腹剣……。なんてゲテモノを。
紗綾:『むぅ、からくり仕込みの刀とはなんと邪道な!』
GM:「さて。そこに隠れているおじさんも、出てきたほうがいいわよ」
柳沢:「……おっと、いい雰囲気だったから水を差すのもどうかと思ってね」
GM:「気張ったほうがいいアルよ兄ちゃん」と『轟天雷』。「ぶっちゃけそのヒト、あたしより強いから」
カヤカ:剣で迫撃砲に勝つ人類とか想像したくねえなあ。
秀史:「忠告痛み入る。だが、弱いから押す、強いから引く。そんな仕事ではないと思っている」
紗綾:『かかか、よく言うた坊主!』
秀史:「……そして、遠間で死角から狙い撃つ俺を、近間で視界に収めれば御せると思わない方がいい」
GM:「いいねえ。すごくいい。ツワモノとの戦いはあれど、武に生きるものとの戦いはなかなかないからね」
チシャ猫:「忍者のくせに不意打ちしないんだにゃーん?真面目にゃねー」
カヤカ:「……いいなーカッコいいぜ、ああいうの」
柳沢:「熱いなあシタナガ君。……ま、この勝負、決着は"書類が最後に誰の手にあるか"だからね。強さはカードの一つでしかない。僕らにも勝ち目は十分あるってことさ」
秀史:「俺は忍び。武を誇る気などないが、押し通らせてもらう!」
GM:「いいでしょう。……我が銘は『城を陥す者』、すなわち『陥陣営』。我が剣技、耐えれば汝の技量、城塞一つに匹敵すると謳うがいい!」
●航海日誌を奪還せよ!★Update!:
【条件】
MBSのエージェント2名を撃退せよ!?
※このミッションは放棄しても良い。その場合、MBSに関する以後のイベントは消失する。報酬額にペナルティはない。

●敵のターン
GM:ということで、遭遇戦のイベントは終わり。ここから通常戦闘に入ります!まずは陥陣営がシタナガくんに攻撃。蛇腹剣が宙を奔る!4D6+22で(ころころ)40!
柳沢:イニシアは圧倒的に負けてるから、ここはきっちり防御していこう!
チシャ猫:こちらが先行はファンブルぐらいしかありえないにゃねぇ。
カヤカ:カバー役がまだ移動中なんでな!遠いぜ……。
柳沢:その分はブロック役が頑張るさ。
秀史:『回避』。【隠形術】の覚醒+【壁走り】、5D6+19で(ころころ)37!
カヤカ:どっちも高いから笑えねー!
秀史:LPで振り足し!(ころころ)くっ、1!もう1点で……成功!。『白兵』に『回避』なので普通失敗です。
GM:ワイヤーを使った遠隔攻撃のはずなのに、恐ろしく精密な攻撃が君の急所に奔る。防御は間に合ったが、ダメージは6D6+15で(ころころ)36点!
柳沢:そこはもちろん【魔力の盾】だ!(ころころ)31点止め!
秀史:GPも入れてノーダメージ!
カヤカ:ひゅーっ!
GM:「はっは、いいねえ。初手はここまで。舞を始めよう!」女が手首を返すと、跳ね返った剣が、ほとんど勢いを殺さず円運動と化して、次の攻撃へとつながってゆく。――君は直感する、次の攻撃は、今回の攻撃よりさらに強力になるだろう!
秀史:……これは難儀だな。
GM:次は轟天雷。「マジでいかせてもらうアル。手を抜ける相手じゃないしね」彼女の背後に無数の砲身が出現!
秀史:「……来い!」
柳沢:ここは手数のことも考えて、おじさんの盾と壁で耐える方向で!
GM:シタナガくんと、おじさんに正確に狙いを定める。範囲攻撃、投射、3D6+20で(ころころ)32!
秀史:さっきと同じ組み合わせで回避……49で避け。
カヤカ:うおすっげ!
GM:君は降り注ぐ砲弾をアクロバティックに回避した!
秀史:「斉射と言うが、まだ意識レベルで誤差が生じているな。初弾が当たれば続けて畳みかけられるのだろうが、当たらなければ回避しきることは可能だ」
柳沢:おじさんはフラッシュムーブ+魔力制御で回避に挑戦。……(ころころ)20、中失敗。
GM:では砲撃ダメージ4D6+18で(ころころ)28点。ついで衝撃と失敗ダメージが13点。
柳沢:魔力の盾で26点止め。属性ダメージは受ける。「……やれやれ、やんちゃなお嬢さんだ」
GM:「ちっ!やっぱり人目があると口径が足りないアルよ!良師!早く結界を完成させるアル!」
カヤカ:「紛争地帯に乗り込んでく兵士の気分だぜ」
柳沢:うーむ、これシタナガ君が避けれたからなんとかなったが、かわし損ねると盾の枚数が足りなくなるな。
GM:『そういうな。本来、結界というのは片手間で張れるものではないのだぞ』と声が響くと、周囲に無数の札が集まってくる。……先日カヤカくんを襲撃した際の、隠蔽の結界だね。次のラウンドには完成するだろう。
紗綾:『人目で口径選ぶなんてまだまだなんだぞっ』
カヤカ:CCCにお帰りください。
チシャ猫:一応【セキュリティシステム】と【絶対防御壁】が1回ずつ使えるので覚えておいてにゃー。
●カヤカのターン
GM:カヤカくんのターン!
カヤカ:うい。『通常移動』、湾岸から紗綾さんを乗せて横浜港倉庫に乗り込みます。
GM:君は事情をインカムで察しつつ、ニケツでかけつける!
カヤカ:「重役出勤堪能させてもらいました、っと!」
GM:そこには降り注ぐ艦砲射撃の中戦ってる人たちが。
紗綾:『大将首じゃ!紛れもない大将首じゃ!行くぞ紗綾よ!』
柳沢:「おっと、これでウチとこも全員集合だ。これまでの分、お返しさせてもらわなきゃね!」
GM:「ははっ、見つけたアルね、ジャージの人!」
チシャ猫:『大人気なんだにゃ?カヤカ』
カヤカ:「おーおーこの前はよくもぶっぱなしてくれたなお前!人に向けるもんじゃないからなそれ!」
GM:「砲撃から逃げられたのは屈辱ヨ。だいじょーぶ、肉片になっても、たぶんうちの連中なら反魂法でなんとかするから!」
柳沢:「物騒なこと言わないでおくれ!」
チシャ猫:『よかったにゃー、死んでも大丈夫みたいにゃよー』
カヤカ:「いいこと教えてやるよ、喧嘩で許されんのはグーまでだッ!!」っと言いつつ正直速攻コストが辛いんだよなあ(データ確認)。23点!まじかよ……。
GM:そこに藤村くんから通信が入る。『……カヤカさん!聞こえていますか!?』
カヤカ:「藤村サン?これから喧嘩なんですけど」
GM:「CCCのデータベースから、『陥陣営』の戦闘データをまとめました」
柳沢:おっ。
GM:「彼女の剣技は、初撃の威力がそのまま増幅して二撃目に乗り、そして三撃目には拡散して、あたり一面を薙ぎ払う殺戮の剣に変化します!」
チシャ猫:『なんか物騒なこと言ってるんだにゃ?』
GM:「待っていてはいけません。常に攻撃を加え、彼女の態勢を崩し続けなければいけません!」
カヤカ:「……グーで殴れって。ふぅん」(ぐっぱー)
柳沢:なるほど、放って置くとどんどん攻撃がエグくなるけど。ダメージを与えたらリセットできるってことか。
カヤカ:よし、GMが言うなら仕方ない。副動作で『速攻』!『陥陣営』にグーパンだ!
GM:どんときなさい。
カヤカ:『速攻』【ファントムペイン】【スマッシュ】【浸透剄】【心眼】!SP23点消費、APで3点代替!4D6+7で(ころころ)27の命中!
GM:こちらは『反応』で対応。4D6+17で(ころころ)28!
柳沢:ぐぁ、1差で成功か……! これは惜しい!
カヤカ:固定値高いなあ…!
GM:「はっ!やるな!」女が僅かに手首を返すと、剣が意志を持った蛇のように舞い戻り、持ち主をかばう!
柳沢:とりあえず半減だけどダメージは出しておくのだ。
カヤカ:行くぜ!6D6+7、衝撃2Dと衰弱3D付きだ!!ダメージがッ(ころころ)16。
秀史:……。
カヤカ:……。
一同:……。
カヤカ:うっそでしょう!?6D振って9?(一同爆笑)
柳沢:(生温かい眼差し)
チシャ猫:やっぱカヤカだにゃ!
紗綾:やはり ここのダイスは よくない
カヤカ:くっ、まだ5Dの属性ダメージが(ころころ)ぐぬぬぬ、13!
GM:うーん、防御も成功しているので半減だ。
カヤカ:「や、りづ……らいッ!なんだこの剣!?」
GM:「ははっ。この程度じゃアタシは揺るがないねえ!」剣は更にうなりを増す!残念ながら君の攻撃は彼女の態勢を崩すには至っていない!
柳沢:せつないなあ(笑)。
GM:命中してれば決して悪くないダメージソースになっていたはずなんですけどねえ。
柳沢:あれ、【ファントムペイン】、もう1D振れない?
カヤカ:あっ、ホントだ。
GM:じゃああと1個振り足していいですよ。
カヤカ:やったぜ!(ころころ)1!(一同爆笑)
チシャ猫:そろそろカヤカるって造語が出来そう。
●紗綾のターン
紗綾:『かかか!その首おいてけっ!』
GM:「ほう?。日本のアヤカシか」
紗綾:「紗綾よ、行くぞ」『おおおじいちゃんが体動かすと病院行く羽目になるのでイヤですぅぅぅぅ!』
GM:「次から次へと面白い。構わないわ。妖怪退治は武侠のつとめ!ここで成敗してくれる!」
紗綾:『だーれーがー妖怪じゃ!』【鬼神力】+【心眼】覚醒+【アウターハウル】+【完全憑依】!
柳沢:あ、【完全憑依】は、2ndからファストアクションで1Rになったんだ。
紗綾:ほえ?あー、たしかにそう書いてある!今回は『高速移動』でファスト消費してるから使えません。……しくしく。
柳沢:そうなんだよね……。それ系の能力は1stで強すぎたから調整入れたのです……。
紗綾:では【完全憑依】抜きで(ころころ)『白兵』の24!
GM:『反応』で防ぐ。4D6+17で(ころころ)30で成功!ダメージ半減!
柳沢:出目は悪くないが、敵の反応が高めだからなあ!
GM:敵が手首をわずかに返すだけで、カヤカの攻撃を弾いた剣先が、今度はおじいちゃんの刀身に絡みつき勢いを殺す!
紗綾:『ええい、気持ち悪い』ダメージ行きます。8D+8で(ころころ)29!低い。
柳沢:振るってないなあ!
GM:君たち二人の攻撃を受けてなお、陥陣営の剣は勢いを止めない!大きく旋回し、より威力を増す!
柳沢:一定ダメージ抜けないとリセットされない仕様だったり?
GM:「アタシの剣を止めるには、あと少しばかり威力が足りなかったね!」
紗綾:みたいですねぇ。
カヤカ:わー、二サン頑張ってくれ……。
秀史:任せろ。
紗綾:『ええい、紗綾よ、早くワシに身体を貸すのじゃ!』……罰則二回目。
GM:叱責。HP/SPを合計10点支払う。もしくはPP2点を支払う。
紗綾:電車に飛び乗ったのがばれてしまった。HP10点で受けます。
●柳沢のターン
秀史:(条件を確認)今更ですけど、敵を倒すが勝利条件でいいんですよね?
柳沢:そうそう、それ聞こうと思ってたんだよね。
チシャ猫:マトモにやって押し切れる目は低いし、裏工作したいんだにゃ。
カヤカ:って、なんか判定項目に不審な点が(笑)。
チシャ猫:最後の?マークに期待したい(笑)・
秀史:現状、猫が出来ることが殆ど無いしな。
チシャ猫:まぁのんびりアクション観戦してたらお金もらえる可能性があるので全然OKですにゃよ。たま~に映画見ながらDボタンで支援するタイプの金曜ロードショー感覚でお金をGET!素敵!素晴らしい!
GM:藤村くんから通信だ。「チシャ猫さん、柳沢さん。可能であれば、『轟天雷』の『解析』をお願いします。彼女の戦闘はほとんど、相棒が張った結界の中で行われるので、攻略法が見つかっていないのです」
チシャ猫:残念、ハッカーだと『解析』できないんだにゃ。
柳沢:そうなんだよねえ。そんなわけで『解析』はおじさんがやらねばならない。まずはメインでカヤカを治療。LPも使って(ころころ)SP29点回復。
カヤカ:めっちゃありがてえ!
秀史:私も次のラウンドお願いします。リソースを一気に突っ込むので、多分回避と攻撃でSP足りなくなる。
柳沢:了解だよ。だがまずは『轟天雷』君を『解析』。悩ましいが、ここは【魔力制御】覚醒で+2D、4D+9で(ころころ)回った、41!
GM:では『轟天雷』君の能力はこちらです。
イニシア:2D6+15
命中(投射):3D6+20
防御(回避):3D6+15
ダメージ:4D6+18 → 8D6+18
(範囲攻撃。人目が少ないほど強力な火器を使用する=エリア混雑度に応じて変化)
HP240
SP95
GP:15(物理)
※狙いをつける際は目視で行っているため、一定ダメージを受けると次の攻撃で大幅に命中が減少する。
一同:たかぁい(苦笑)。
チシャ猫:コイツもギミック持ちかー。
紗綾:斬って斬って斬りまくらなければいけないわけですね。
柳沢:……正直、現状、味方の数が多いぶん、範囲持ちの『轟天雷』の方が脅威だなあ。
チシャ猫:ただ『陥陣営』も3撃目は9D6+15の範囲なんだにゃ。
柳沢:……範囲攻撃って『ノイズ』で止めれる?
GM:止められる。
チシャ猫:にゃ、OKにゃ。ならここは『轟天雷』を止める方が先かもだにゃ。
柳沢:『陥陣営』は次のR、速攻しても範囲攻撃はできないはずだしね。
秀史:カヤカ抜ける?
カヤカ:属性ダメージ8Dで抜けないわけがないに決まってんだろ?(前回の出目から目をそらし)
柳沢:2ndでは『解析』に成功すると、命中判定以後+1Dのボーナスが発生するんだけど、加えていいかな?
GM:勿論です。
柳沢:やったね! じゃあもうひとりも『解析』しときたいところだ。
●チシャ猫のターン
チシャ猫:チシャはパスにゃねー。【ノイズ】にしても【セキュリティシステム】にしても相手の出方待ちなんだにゃ。
秀史:デスヨネー。
チシャ猫:あ、でもダメ元で『解析』しとくかにゃ?
GM:さ、君がのんびり?CCC本部で状況を観戦していると、来客があるよ。
チシャ猫&カヤカ:来客ゥ!?
秀史:用務員さんか?
チシャ猫:まぁ本部にいるから、来客なら会議室に通して、アバターのぬいぐるみに対応させますにゃ。ぽふぽふぽふ。
GM:では、現れたのは……。「ふむ。ヤギモト君……ああ、偽名だと思うがね。彼を訪ねてきたのだが。留守かね」
チシャ猫:カメラ画像で確認しますけど、誰ですかにゃ?
カヤカ:用務員さん、もっとラフな言葉づかいだったはずだけど。
GM:「……これはこれは。いろいろな美術品は見てきたが、動くぬいぐるみというのは初めてだ」君は彼の顔を知っている。つい先日、柳沢とカヤカが絵画を買い付けた、画商のユキムラだ。
チシャ猫:『ただの玩具ですにゃ。画商の人にゃね。何かご用ですかにゃ?』
GM:彼はこの業界にもある程度の知識があるのか、君を見てもさほど驚いた様子はない。「なに、大した事ではない。近くに立ち寄ったついでに、一言話をしたかったんだよ」
柳沢:つないでもらえるかい?猫君。
チシャ猫:流石に緊迫感満載の戦闘中に電話つなぐのは。まずは要件聞いてから対応するにゃ。
柳沢:それもそうだね(苦笑)。
チシャ猫:『伝言あるなら、チシャが聞くにゃよ?』
GM:では、それを聞くとユキムラは人の悪そうな笑みを浮かべる。「『ヤギモト君。せっかく見込みのある男だと思っていたのに、なんとも残念な奴だった』とそう伝えてくれ」
柳沢:……なんだって?
チシャ猫:『おや?それはどーゆうことかにゃ?』
秀史:それは聞き捨てならんな。
カヤカ:んんん?なにか見落としがある?
柳沢:えー、でも判定には成功してるからなあ?
チシャ猫:『おじさんあんな見た目だけど、いい加減なことはないはずなんだけどにゃ。美術に関しては』
GM:「若い子にお説教を垂れておきながら、自分ではそれを実践できていない、ということさ」
チシャ猫:『あ、なんかおもしろそうにゃね。詳しくお話聞いても?』急須にお茶を入れてお出ししよう。判定は成功だと思うので、多分何かのヒントだにゃ。
秀史:おじさんが猫に弱みを握られる(笑)。
GM:「なに。大したことじゃない。私が扱った絵画については、彼は金額にとらわれず、見事に絵画そのものを見据え、その価値を推し量ってみせた。だが。ことが芸術や金銭ではなくなると、その目も曇ってしまうようだな」
柳沢:どういうことなんだ……?例の書類が偽物とかそういう?
カヤカ:派遣社員的にはお金に目が曇った方が健全な気がしてくる。
チシャ猫:『芸術や金銭ではなくなる、ですかにゃ』
GM:「『真誠似偽 偽以似真』。コトを見て価値を判断してはいけない。ただ眼の前にあるモノを見て、価値を判断するのだ」
紗綾:古文書そのものが偽物?
カヤカ:流石にA級引っ張り出してきてるから偽物ではないと思うんだけどぉ。
柳沢:都合よくつくられた捏造という可能性はあるしねえ。
GM:「……いや、失敬。長居をした。では私はこれで」それだけ言うと、ユキムラはさっさと立ち去ってしまった。
チシャ猫:「えっと、結局なんの話をしにきたのかにゃ?」と、画面の前の本物がつぶやきましょ。「あれは、本当にただの画商なのかしら?」
柳沢:いや、確かあの書類、おじさん実物見てないんだよね。
GM:「画像データ、もう一度解析してみますか?」と藤村くん。
カヤカ:画像データじゃ真贋鑑定は難しい気もするけど……って判定追加されてら。
一同:どこどこ?
●航海日誌を奪還せよ!★★Update!:
【条件?】
手紙の真贋を鑑定せよ!
「真誠似偽 偽以似真」
大提督の航海日誌は本物か?この言葉に込められた意味を暴け!
推奨:スカラー
チシャ猫:気になるにゃー。ユキムラさんってどこで今回の航海日誌の件知ったのかしら?ソッチのほうが怖くない?
柳沢:用務員さんと故買情報のやり取りとかを通して知ったって感じかなあ?
チシャ猫:まぁ調査しましょうかとりあえず。ハッカーでは専門外のため目標値68。ユキムラのヒントを手に、漠然とでもなにかヒントがないかを探す。覚醒【ダイブイン】で(ころころ)回らず44!2抜け。
柳沢:3抜きまではあと7か。ちょっと厳しいね。
チシャ猫:まぁ残りLP1なので無理。次回に完了を目指します。
GM:……ではレベル1。君は少ない資料を苦労して解像度を補い、博物館などのデータベースとAI判定で照合していく。
チシャ猫:「ハッカーであって美術の知識があるわけじゃないから照合の手間が倍倍!だにゃーん」
GM:現物がないから断言はできないが、少なくとも、紙の劣化具合等から、これが15世紀に作成された文書であることは、間違いないはずだ。
柳沢:本物見てないしなあ。この文言だけで読み取るのは難しい。
GM:そしてレベル2。航海日誌はかの大提督のもののはずだが、筆跡は一致していない。
紗綾:おや。
GM:もっともこれは当然で、当時の高官は文書を右筆に描かせたりすることもよくあったので、決定的な証拠ではない。
柳沢:せやね。
カヤカ:けど怪しくなってきたぞ。
GM:とりあえずはここまでだ!
秀史:怪しいなあ。
柳沢:これが捏造された決定的証拠でもあればいいんだけど。
チシャ猫:まとめた情報を皆に送るにゃよ。画商が来てなぜか日誌について『真誠似偽 偽以似真』って言って帰った。その後ばっと調べて筆跡は違うけど決定的証拠じゃないから調査中ー、って感じ。SP6消費。
柳沢:「あらららら……? これはどうも雲行きが怪しくなってきたな」
紗綾:『あの手の輩は回りくどい言い方をしてかなわん』
柳沢:「……実物を見ていないから、おじさんもそのあたり『本物だったらマズい』で見切り発車だったかもだ」
チシャ猫:『というかボクらは画像と情報で踊らされてるから。まぁコレ本当に偽物なら相手のメンツはただじゃ済まないにゃね?フフフ』
秀史:「悪い笑みだな」
チシャ猫:『ただ美術品は範囲外にゃんよ、メンドクサー』
カヤカ:「もう少し持ちこたえれば何かわかるかもな!よっし」ぱん、と拳を手のひらに打ち付ける。「MBS側は気づいて……なさそうかな?」
秀史:「MBSも別にC国の犬というワケではない。依頼内容が『古文書を取り戻せ』ならば、そこに書いている内容の真贋は関係ないのでは?」
柳沢:「とはいえ、時間も押しているし『本物だったらマズい』のは変わりない。現場は引き続き対抗処置をとりつつ、偽造の証拠を見つけ出さなきゃならないね」
チシャ猫:『ま、笑えそうなんで頑張るにゃから、そっちも死なないようににゃー』
柳沢:「ユキムラ君も義理堅いね。今度上物のワインでも差し入れてやらなきゃ」
●秀史のターン
秀史:『轟天雷』の攻撃って【ノイズ】でキャンセルできないんでしたっけ。
GM:一応扱いとしては【ワープシュート】をベースにした範囲攻撃のオリジナルスキルなので、不可ということで!
カヤカ:厄介な……。ホント厄介な……!
秀史:となると、やはり止めるべきは『轟天雷』だな。右手にアサシンダガー、左手に手裏剣を構える。
GM:「チッ!こっちにきたアルか!」
チシャ猫:【アドヴァイス】飛ばすにゃー。
秀史:助かる。【アサシネート】+【暗器使い】+【スティング】+【隠形術】[1]/覚醒+【壁走り】を乗せて(ころころ)71!
カヤカ:うわ!
GM:回避(ころころ)21、完全失敗!
柳沢:まずは素のダメージが2D6+2で(ころころ)8。
GM:それはGPで防いだ。
秀史:そして本命、出血の追加ダメージが10D6で(ころころ)34!
『轟天雷』は高速で飛来する手裏剣を感知する。
急所を狙い高速で飛来する脅威。だが彼女も若年でありながらA級の位に達したエージェント。十分な余裕を持って構え、払い落とす。
……瞬間。
衝撃が肩を突き抜ける。見るまでもなくわかる、刃物による刺突の感触。
背後か左右から不意打ち?違う。そんな気配はなかった。
呪術や銃弾による遠距離攻撃?それも違う。
……それは、彼女が見据えているはずの正面からの一撃だった。
「真正面からの攻撃なのに、見えなかっただろう?」
ガードしている腕のすぐ向こうから『剣擲師』の声が響く。
「人間の眼には網膜と視神経接続の構造から生理的盲点が存在する。普段は左右視及び周辺情報で補完しているが、手裏剣での攻撃で視線を誘導し、アンタのガードと重なった瞬間、盲点が発生する」
姿勢が崩れる。『轟天雷』の視点がわずかにずれると、彼女の盲点に潜り込んでいたシノビの姿が、まるで奇術のように現れた。
「盲点から来る刺突の剣筋、点の攻撃は視界に入らない。木瀬流剣術『翳り月(かげりづき)』だ。堪能しろ」
GM:「……っ、味なマネを……!視界がッ…!」
紗綾:『さすが忍びの末裔じゃ!』
柳沢:「そちらのお国の武侠もなかなかだけど、うちの忍侠もなかなかやるもんでしょ?」
GM:「まったく油断するなと言ったのに。あれさえなければトップも張れるんだがねえ」
カヤカ:「二サンがどんどん人間離れした技を会得していく気がする」
GM:顔をしかめる轟天。一瞬だが、確かに致命的に一度狙いがガタガタになる!
秀史:そして副動作で回復23点。
●ファストアクション
柳沢:紗綾さんに先行して『解析』で命中を増やすためにイニシアを振り足します。ホントは『陥陣営』より先に動ければって感じなんだけど。
カヤカ:流石にアレは追い越せないな。
柳沢:LPと……足りない、APを……ぎゃあ、4Dで炎上!AP3点と罰金!
紗綾:一番無縁そうな人が真っ先に炎上した……。
次のラウンドのイニシアは
陥陣営
轟天雷
柳沢
紗綾
チシャ猫
カヤカ
秀史
となった。
GM:ファストアクション!こちらは特になし。
カヤカ:なーしッ!
紗綾:【完全憑依】!
柳沢:【後退】。
●敵のアクション
GM:まずは『陥陣営』。後退しているおじさんは除外してランダムに目標……(ころころ)カヤカに剣が飛ぶ!
カヤカ:お、カバーの必要がないな!っし、こいやー!
GM:「さあ、どこまで耐えられる?CCC!!」31で命中!
カヤカ:【心眼】乗せて防御。(ころころ)19、低い!LPを、くそ、2点使って28!普通失敗!
GM:上空から剣先が雪崩落ちる。細い蛇腹剣なのに、滝のように重い一撃!(ころころ)49点!
柳沢:【魔力の盾】!35点止め!
カヤカ:【浸透剄】で9点軽減!GPと合わせて耐えた!
秀史:おおー!
柳沢:「柳は細くとも揺れて風を受け流す……! それが"古柳"の所以でね!」
カヤカ:「来いよ!簡単にゃやられねえぞ!」露出ペナルティ、[叱責]。
GM:そして『速攻』で(ころころ)紗綾に34で命中!
紗綾:【完全憑依】、【心眼】、【戦の記憶】で(ころころ)35!成功!
柳沢:これならダメージ受けても半減だからたかが知れてる!
GM:そうかな?ダメージは47点!
柳沢:【魔力の盾】!30点止め!
紗綾:GPと【完全憑依】で弾きました!
秀史:おじさんの盾、さっきから絶好調だなあ。
カヤカ:これはカバー要らなそう……。あれまた活躍の場がないぞ?
GM:「よく耐えた!お前たちには我が剣舞を目にする資格がある!」ギャリギャリと音を立て、剣がさらに妖しい軌道を描く!次のラウンドは今の打撃を範囲攻撃で全員にだ!
紗綾:『ふん、そんなからくりでワシにかなうと思ったか!』「別にーおおじいちゃんは偉くないと思いまひゅッ!」(舌かんだ)
GM:続いて『轟天雷』のターン。君たちの猛攻撃で彼女の命中は2D6+5まで落ちました。
柳沢:助かる!これで十分に防御成功が狙える。
GM:だが。『……やはり支援が必要だな』どこからかそんな声が響き渡る。
カヤカ:うげっ!?『大賢良師』!!
GM:【チアー】、命中判定+2D、【でっちあげ】、露出大幅減!
GM:「……っ、アンタの支援をもらうのは癪に障るけど。今はコイツらを、ぶっ潰す!」少女の背後から、長大な艦載砲が姿を現す!
秀史:【でっち上げ】はまずいな。【ノイズ】の使いどころだろうか?
柳沢:消すなら【チアー】かも? 命中+2Dが怖い。
チシャ猫:では【チアー】を【ノイズ】でキャンセル。かぶせて放送用スピーカーから気の抜ける音楽大音量で流しておくにゃ。
GM:うーむ、命中2D6+5か。だが防御成功されてもゴリゴリ削れば(ころころ)あっ。
カヤカ:……1ゾロ。
秀史:それファンブルって言ってる。
チシャ猫:いぇぃ、命中値0。
カヤカ:(自分より低いもの見つけて若干嬉しそうな顔)
秀史:いい仕事した!
GM:会心を狙ったはずの一撃は、突如鳴り響いた調子はずれの音楽に阻まれ大きく軌道をそれた!
柳沢:でも回避で10出さないと一応ダメージ発生しちゃうんだよね。
GM:みんな一応防御ロール振ってね!
秀史:欠伸しながら避け。
柳沢:ちょっと危なかったけど大丈夫だ。
紗綾:LP使って回避!
カヤカ:(ころころ)8!(爆笑)LP1点(ころころ)1!(一同爆笑)
秀史:カヤカはおいしいなぁ!
柳沢:まあ、これであと1点で確定だから。
カヤカ:も、もういってん……(ころころ)クリティカルで16!
紗綾:おいしすぎる!
カヤカ:(床を殴り始める)
GM:「クソ!クソ!クソ!」明後日の方向に砲撃を乱射する『轟天雷』。ちなみに本来であればダメージは8D6+18でした。
カヤカ:ファンブルさまさまだな……。
チシャ猫:そして罰則。(ころころ)げっ!14!?
柳沢:[懲罰]。HPかSPを合計15消費+生活費が永久に+1!
チシャ猫:そ、それは辛い。最後のLPで振り直すにゃ。(ころころ)っておい11。
柳沢:不運。LPを1失う……。
チシャ猫:不運もいいところなんだニャァァァァァァァァ!
GM:慣れない歴史系のデータベースにアクセスしたために、変なところで痕跡を残してしまい今後の仕事にちょっと支障が出た、とかですかね。
●柳沢のターン
柳沢:まずは紗綾君のSPを治療。【魔力制御】と最後の薬を使って(ころころ)、うわ回った、48点!。
紗綾:完全回復して振り切った。『たぎる!たぎるぞ!よくやった小僧!』
柳沢:続いて、【ビジネストーク】を使って『陥陣営』を解析。猫さん、悪いけどここは【アドヴァイス】もらえるかな?
チシャ猫:SP尽きたので無理なのにゃ……。
秀史:まさか猫がSP切れを起こすとはな。
カヤカ:珍しいものを見た気分。
チシャ猫:【アドヴァイス】にSP5、コストを抑える【偽情報】で3吹き飛ぶので、乱打してると恐ろしい数減るのですにゃ。
GM:今回は本拠地が-3どまりでしたからねえ。
柳沢:仕方ない、ここは『解析』で全員の命中を底上げしたい!(ころころ)23!
GM:ふむ、成功だ!
イニシア:2D6+25
命中(白兵):4D6+22
防御(反応):4D6+17
ダメージ:6D6+15→9D6+15→9D6+15(範囲)。
HP320
SP90
GP:22(物理)
※剣を振り回すことで徐々に攻撃力が増加する。一定ダメージを与えるとキャンセル可能。
秀史:エグいデータだ。
柳沢:両方解析完了したので、どっちも殴る時命中+1Dだね。
●紗綾のターン
紗綾:ふるぱわー!次に範囲攻撃が飛んでくる『陥陣営』を殴ります!
秀史:むしろ【ノイズ】もないし、ここで止めないとヤバイ。
紗綾:『かかかッ、そんなからくりに頼らぬ、本物の刀を見せてやるわい!』【鬼神力】+【心眼】+【アウターハウル】+【完全憑依】!『解析』の結果も乗せて(ころころ)51!
柳沢:きたきた!
秀史:ぶっほ!
カヤカ:勝ったな!
紗綾:『ワシの動きについてこれるか!小娘ッ!』
GM:『反応』!(ころころ)45!ちっ!惜しい!
紗綾:『ほほう、良い動きじゃ、だがまだまだ!』ここで完全燃焼します。8D+18で、45点!
GM:君の渾身の一撃に、『陥陣営』は危機を直感する。瞬時に展開されていた刃が引き寄せられ元の剣となり、細身の体からは信じられないほどの膂力で、君の攻撃に対応するが……「っ、やるじゃないか、間合いが崩れてしまった!」
紗綾:『ほほう、良い動きじゃ。獲り甲斐のある大将首じゃ!』
GM:「妖怪退治に忍者との死合たあ腕がなるねえ!」獰猛な笑みを浮かべる。これにて彼女の攻撃力UPは一旦キャンセルだ。
柳沢:ううむ、とはいえ320点を削りきるのは不可能だねこれ。
紗綾:そして罰則(ころころ)あ、低い。HP/SP合計10消費。
秀史:頑張れー!
紗綾:イエス!勿論『速攻』します!【アウターハウル】+【鬼神力】。27!LPも突っ込んで……回って37!
GM:(ころころ)30、普通失敗だ!
紗綾:ここで全部使い切ります。
柳沢:そうだね。もう我々このターン頑張って投了って感じだから。あとは猫くんの頑張り次第(苦笑)。
紗綾:残りLP全ぶっこみの11D+18(ころころ)70!!
柳沢:ひえっ!
カヤカ:わぉ!
紗綾:『今度のは受け止められるか小娘!』
GM:「くっ……!」凄まじい一撃、確かに手応えがあった。だが、幾重にも束ねられたワイヤがたくみに勢いを殺し、致命傷には至っていない!
紗綾:『面白い!面白いぞ小娘!これじゃ!これぞ戦場の空気じゃ!』
GM:「いいね、アンタも!間違いなく本気ではあったが……。ここからはエース相手の本気、とさせてもらおうか!」
紗綾:「からだがーいたいーですーですーですー!」
●チシャ猫のターン
チシャ猫:では、最後の力を振り絞ってノーマル【ダイブイン】。4D6+23ハッカーで(ころころ)39!……全部抜いたにゃよ。
一同:流石!
GM:ではレベル3。調査を続行し、筆跡のみならず、花押、外装も調査していく。だがここで君は一つの事実に気がつく。
チシャ猫:にゃん?
GM:筆跡について、C国の様々な古文書のスキャンデータを漁っていくと、ある古文書のそれと、筆跡が一致した。
柳沢:おやおや……。
GM:それは、C国の当時の内政官の文書だ。
カヤカ:ふむ?
秀史:当時から偽文書作ってたんかい!
チシャ猫:「古文書もデータに残す時代だから助かってるにゃけど、いくらなんでもサーチ範囲が広すぎるにゃよ」栄養ドリンクガブガブガブ。
GM:現代では大提督の航海は歴史に残る偉業ではあるが、当時は決して万民に認められたものではなかった。文官の中には、大航海の費用によって国政が傾くことを憂い、中止や短縮を訴えた者も多く、中には大提督が残した航海の資料を、持ち出し、抹消してしまった者も歴史に知られている。
チシャ猫:異能だから調査出来ているだけで、もうハッキングって言葉じゃ片付けられない調査能力を発揮している感があるにゃ(笑)。
柳沢:まあそこは本部の強みで、そこらへんの専門家がサポートしていたと(笑)。
GM:そしてレベル4……これが結論だ。
CCCの歴史に造詣の深い部門のサポートを受け、チシャ猫のデータベースには半日前には興味のかけらもなかった15世紀当時のC国王朝の官位制度や軍組織、政治事件、人物名などが整然と列挙されていた。
そしてそこにピースを当てはめていくと、一つの事実が浮かびあがる。
この資料の正体は、国税を浪費する大航海をやめさせるために、『大提督が海外の王と密通する謀反人である』と仕立て上げようとした、反対派の文官の作成した偽文書」であった。
一同:……。
柳沢:「……ははは。こいつは参ったね」
カヤカ:「えー、と?当時から偽造されてたってことか?」
GM:つまり、古文書としては間違いなく当時のものなのですが、そもそも、当時から他人を陥れるための偽文書として作られたものだったということです。
柳沢:「いや、まんまと踊らされたよ」
チシャ猫:「で、藤村ちゃーん、この事実どこに送ったら解決する?直接C国送っちゃう?」
GM:「……。いえ、チシャ猫さん。これは、『当時の政争で使われた偽文書が発見されました』という体裁で一般公開してしまうのがよいでしょう」
チシャ猫:「ふんふんふん、今回はOKにゃんだにゃ?」
GM:「仮に、いったん外交の場であの文書が出されてしまっては、C国はメンツにかけても「それが真実だ」というシナリオをゴリ押ししなければならなくなる。しかし事前に偽文書だということが周知されていれば、それこそ面目丸つぶれです。C国はテーブルの下にこっそり書類をしまいこむだけでしょう」
チシャ猫:「じゃ、世界中のネットニュースのTOP変えてくるにゃーん」
カヤカ:「……嘘の中に真実を混ぜるといいって聞くが、こんなとこで実感したくなかったぜ」
柳沢:「『真誠似偽、真偽似誠』……やれやれ、これはユキムラ君に極上ワインを持って行かないといけないな」
●終戦
秀史:「……」ダガーを仕舞う。
柳沢:「……と、言うわけで、轟天君、陥君。ウチらのお仕事は完了しちゃったみたいだ。これ以上君達とやり合う理由も価値も僕らにはなくなっちゃったよ」
紗綾:「お、おおおじいちゃん、お仕事は、おしまいですよぅぅ」(よろよろ)
カヤカ:「今回損ばっかりじゃんかよー」と拳を収める。
紗綾:『ふん、戦場の空気が晴れてもうた。つまらん、もうしまいか』
GM:「………あーあ、もうちょっと楽しみたかったんだけどねえ」女は蛇腹剣を収める。
秀史:「残念ながら偽物のために踊るつもりはない」
GM:「ま、これであたしらの目論見も達成ってことかね。ほらアンタも、ぶーたれてないで砲をおさめなさい」「ちぇー」
カヤカ:「あん?目論見?」
柳沢:「……おっと、ここまでが目的だったのかい? まったく人が悪いねえ」
GM:「指定された古文書を手に入れる。それがアタシたちの仕事さ。間違いなく15世紀に書かれた古文書なんだ。その文書そもそもが当時の偽造だったかどうかは、ウチらの知ったことじゃない」
カヤカ:「……あ!そっちも疑ってたのか!」
柳沢:「ははぁ。理解したよ。君たちは最重要顧客であるC国の依頼は果たさなきゃならなかった。でも、C国と日本の外交が悪化するような事態は望んでいないってことだね?だから、君たちが依頼を果たしつつ、C国が自分から手を引く方法を探した」
GM:「半信半疑だったのは事実。正直、本物だったらどうしようもなかったってところよ。あのままだったら書類は外交のテーブルに出されてしまう。出した以上はそれを本物と主張しなければならなくなる。なんとかの賢者の議定書、って例もあるしね。国家1000年の恥を晒すのは流石にごめんだわ」
柳沢:そういえば、元々MBSは大陸の混乱を避けて日本に渡ってきた人たちだからねえ。今のC国に忠誠心があるかというと疑問だね。
チシャ猫:「で、こっちはその証明をさせられたっていう。……ま、あの画商のタイミングよすぎだしにゃぁ」
GM:「そうね、ウチの『大賢良師』は美術品にも造詣が深い、と言っておこうかしら」
チシャ猫:「薄々思いながら探る作業の哀しいことにゃよ」
カヤカ:「ぜんッぜん……ぜんッぜん疑いもしなかった……」
秀史:「国家の尻ぬぐいも大変だな」
GM:「だからイヤアルよ!C国担当なんて!なんで日本にいて、C国の利益のために働かなきゃならないか!」
紗綾:アルアル言っていてもC国は好きではないと。
GM:「C国はともかく、問題はC国の党員アルな」
カヤカ:「ちなみに、最初ぶっぱなした時におれがぶっ飛んだりしてたらどうすんだよ」
GM:「最初はてっきり国家の息がかかったS級クラスと思ってたから、粉々にするつもりでちょうどいいくらいと思っていアル。悪かったナ」
カヤカ:「素直に謝られると……いや無事だったからいいけどよ……」
秀史:「カヤカが貧乏くじ引くのはいつものことだから気にしなくていいぞ」
カヤカ:「次!次は貧乏くじ引いたりしないからな!」
柳沢:「ま、ともあれお互いwin-winの仕事ができたと言うことかな」
チシャ猫:「今回高笑いできないじゃにゃいかぁぁぁ!おじさんお金請求して請求!結構人動いてるよ調査!!」
柳沢:うーん、追加報酬は話がついてるからねえ。
GM:「そんじゃまあ、いい死合ができてたのしかったよ」と『陥陣営』。
紗綾:『かかか、良い戦場じゃった。次を楽しみにしているぞ。それまでにワシを使いこなせるよう鍛えておかんとな』
GM:「そうね、約束通りアンタ達には『城塞』の称号を上げるわ。『陥陣営』の剣に耐えた証。一対一じゃなかったから、全員での称号ってことになるわね」
柳沢:「……やれやれ。まあ、正直言うとAクラスにしては殺気がないと思ったんだよね」
GM:「失礼ね、本気よ。設定された条件の中ではね」
柳沢:「おっとこれは失言だったかな。……まあ、あのままやりあっていれば最終的にこちらが先に音を上げていたのは間違いないからね。さすがはAランク級エージェント。あらためて敬意を表するよ」
●精算、エピローグ
GM:……皆さん、精算無事終了ですね?
柳沢:いやもう、今回は盛大に使い切った(苦笑)。
チシャ猫:お当番回の面目躍如だにゃ。そして2ndになってリソース管理が厳しくなった猫。SPとLP完全に使い切ったにゃーん。
カヤカ:今回は本拠地がCCC本部じゃなかったってのもあるからなあ。
秀史:SPはゴリゴリ減ったが、リソースは意外と残った。
紗綾:生き残りました(笑)。
柳沢:毎回ギリギリで生命拾っている感がある(笑)。
GM:君たちは、偶然に発生した国家レベルの問題を、なんとか未発に防ぐことに成功した。0を100にしたわけではなく、-100を0にとどめた君たちの仕事は世に知られることはなかったが、やがてそれは、地下水脈のように、静かに世界の政治や経済に影響を与えていくのである……。
秀史:「思えば大ごとになったものだ」
紗綾:「私はもう敵対したくないですぅ。体中が痛いですぅぅ」
柳沢:「おじさんはユキムラ氏と用務員のセンセイにあいさつ回りしとかないとな」
チシャ猫:「もうチシャは寝るにゃ……。デュラハン時より精神的に疲れたにゃ」
GM:MBSの面々も去り、君たちの手元には、使い道のなくなった最後の一欠片、茶碗の包み紙が一枚、戻ってくることとなる。
カヤカ:「いつか、あれくらい強くなれたらなー」
秀史:「……どっか飯食いに行かないか?」
カヤカ:「ラーメンに一票。仕事のあとは腹減るんだよ」ケラケラ。
紗綾:「奢ってくれるのならどこでも行きますぅ」
秀史:「中華街も近いしな」
GM:茶碗に包み紙を加え、99.9%達成の依頼は、100%となる。
紗綾:無事全部回収できたー。
GM:いやほんと、今回は完全達成は無理というバランスで作りましたがお見事です。これにて、ミッション『愛を買い戻せ』、これにて完全達成!お疲れ様でした!!!
一同:お疲れ様でしたー!
GM:ではイニシアを!ここからは敵も振るからね!
一同:了解!
チシャ猫:って、なんか一人異常に早いやつがいるんだにゃ!?
紗綾:補正+25!?
今回は以下の順番となった。
????
轟天雷
カヤカ
紗綾
柳沢
秀史
チシャ猫
秀史:『大賢良師』はいないのか……。となるとこいつが噂の三人目だな。
●ファストフェイズ
秀史:では俺から。『高速移動』で横浜港へ。
GM:おお!?狙撃はしない感じ?
秀史:はい。今回イントルーダー使うかもと思いまして。まずは移動、現場の状況を把握します。
カヤカ:まだ敵エージェントも判定も開示されてないしな!
柳沢:悩ましいけどここは先行して状況確認してもらえると助かる。
秀史:そしてAPが7超えたので罰則。[露見]でさらにAP+1点。
紗綾:私も湾岸に『高速移動』。このラウンドまでには横浜に着きたい。
カヤカ:おれも『高速移動』で湾岸に。シタナガさんが横浜に突入してイベントオープンしたら、状況に応じて紗綾さんを横浜に乗せていくか、他の調査をするか決める。
チシャ猫:チシャは安定の待機だにゃ。
紗綾:『紗綾よ!急ぐのじゃ!大将首が待っているぞ!』
GM:紗綾さんチャリンコ大爆走。
カヤカ:サヤクロン号。
柳沢:さすがに電車使ったんじゃないかな(笑)。
秀史:電車の屋根に乗ったんですね(笑)。
紗綾:跨線橋から走っている電車にとーおっ!
秀史:「電線に触れたら黒焦げになるから気を付けろよー」
紗綾:『目立ってこその大将じゃからな』「私は大将と違いますぅぅ」
GM:常磐線で松戸から東京までってところでしょうか。
カヤカ:「いま踏切で待ってたら人が乗った電車が通ったんだけど」
柳沢:ぬぬぬ、車を乗り捨てた状態だが仕方ない、AP2、PP3消費で『高速移動』。横浜へ!うえーん、PPが-20とか初期キャラみたいな数値になっちゃったー。
GM:……では、ファスト終了したのでイベントが発生する。シタナガくん。
秀史:何が出るかな♪
GM:君はバイクを、A国とC国の高官が会談するという港の倉庫に向かって走らせてゆく。建物よりコンテナが目立つようになり、人の気配がなくなったところで……コンテナの上から人影がジャンプし、君に飛び蹴りをかましてくる!……演出なので判定はいいよ。避けても防いでも良い。
秀史:では避けます。カヤカとは違うのだよカヤカとは!
チシャ猫:ひどっ(笑)。
カヤカ:おれは受けるタイプだからいいんだよ!(笑)。
GM:では相手は、君が避けた動作に乗じて、たくみに進路を塞ぐように道路に降り立つ。……その人影の正体は、サイバーコートに身を包んだ、長身の女性だ。
秀史:「……MBSの手の者か」
GM:「はじめまして。CCCの売出し中の若手サン。マンネットブロードサービスが九番差配、『陥陣営』よ。以後よろしく」
秀史:「名を知って貰えているとは光栄だな」
GM:「そして」と女がコンテナに視線を向けると、「ふうん、こないだのジャージの兄ちゃんとは別なんだ。ま、どっちにしても吹っ飛ばすからいいケド」といつぞやの少女、『轟天雷』が現れる。
柳沢:吹き飛ばされそうになったのだいたいおじさんなんだけどね!
GM:「まあね。江湖に生きる者としては達人の名前は嫌でも忘れないものよ。ぜひとも腕を比べてみたいと思っていたわ。………と言いたいところだけど、まずは」というと、彼女は、君に深々と頭を下げる。
紗綾:おや。
GM:「うちのサポート部門の連中が一般人に非礼を働いたことについて、お詫びをさせてもらうわ。もちろん、本人にも、謝罪と、それなりの見舞をさせてもらう」
紗綾:ちゃんとした人ですぅ。
秀史:「……なるほど、仁義は弁えているようだ」
GM:「だいたいの事情はこちらでも把握したわ。この詫びは、不注意とはいえ仁義に反した事についてのケジメよ」
柳沢:さすが、面子が最上のMBSだ。
GM:「……で。謝罪は終わり。そのうえで聞くけど。……まだやる?」
秀史:「ああ」
GM:「そ」
カヤカ:即答!?そして相手も即答!
秀史:「あのMBSがA級を3枚も投入した。普通の仕事でも損切りするのが正しいんだろうな。だが、どうしても諦める気にならなかった」
GM:女は端正な顔をゆがませて、唇を釣り上げる。
秀史:「アンタらがあの用務員さんから礼を尽くして譲り受けたなら、これ以上深追いする気もなかった。だが、今回の仕事を通して少しだけ分かった。粋な心意気ってやつがな。……そいつが俺に、この仕事を投げるなって言ってるんだよ」
GM:「……アハハハハハハ!!いいね!とてもいい!正直、こっちとしてもお利口な落とし所をいくつも考えていたのよ。でもダメね。こういうのがあるから……いいえ、こういうのこそがあるから、この仕事はやめられない!」そう言うと、女はコートから一本の直刀を取り出す。
秀史:「改めて名乗らせてもらおう。CCC所属、『剣擲師』!機密文書は返してもらう」
GM:「シンプルに行きましょう、『剣擲師』。例の書類は、この先の港湾内の館にある。私達を倒して、突破できるか。それだけよ」女は柄についているボタンを操作する。
秀史:刀にボタンだと?
GM:すると、じゃらりと音を立てて、剣が、ワイヤーで繋がれた無数の節にわかれた!
柳沢:ガリ●ンソード!
カヤカ:ボ、ボタン式蛇腹剣……。なんてゲテモノを。
紗綾:『むぅ、からくり仕込みの刀とはなんと邪道な!』
GM:「さて。そこに隠れているおじさんも、出てきたほうがいいわよ」
柳沢:「……おっと、いい雰囲気だったから水を差すのもどうかと思ってね」
GM:「気張ったほうがいいアルよ兄ちゃん」と『轟天雷』。「ぶっちゃけそのヒト、あたしより強いから」
カヤカ:剣で迫撃砲に勝つ人類とか想像したくねえなあ。
秀史:「忠告痛み入る。だが、弱いから押す、強いから引く。そんな仕事ではないと思っている」
紗綾:『かかか、よく言うた坊主!』
秀史:「……そして、遠間で死角から狙い撃つ俺を、近間で視界に収めれば御せると思わない方がいい」
GM:「いいねえ。すごくいい。ツワモノとの戦いはあれど、武に生きるものとの戦いはなかなかないからね」
チシャ猫:「忍者のくせに不意打ちしないんだにゃーん?真面目にゃねー」
カヤカ:「……いいなーカッコいいぜ、ああいうの」
柳沢:「熱いなあシタナガ君。……ま、この勝負、決着は"書類が最後に誰の手にあるか"だからね。強さはカードの一つでしかない。僕らにも勝ち目は十分あるってことさ」
秀史:「俺は忍び。武を誇る気などないが、押し通らせてもらう!」
GM:「いいでしょう。……我が銘は『城を陥す者』、すなわち『陥陣営』。我が剣技、耐えれば汝の技量、城塞一つに匹敵すると謳うがいい!」
●航海日誌を奪還せよ!★Update!:
【条件】
MBSのエージェント2名を撃退せよ!?
※このミッションは放棄しても良い。その場合、MBSに関する以後のイベントは消失する。報酬額にペナルティはない。

●敵のターン
GM:ということで、遭遇戦のイベントは終わり。ここから通常戦闘に入ります!まずは陥陣営がシタナガくんに攻撃。蛇腹剣が宙を奔る!4D6+22で(ころころ)40!
柳沢:イニシアは圧倒的に負けてるから、ここはきっちり防御していこう!
チシャ猫:こちらが先行はファンブルぐらいしかありえないにゃねぇ。
カヤカ:カバー役がまだ移動中なんでな!遠いぜ……。
柳沢:その分はブロック役が頑張るさ。
秀史:『回避』。【隠形術】の覚醒+【壁走り】、5D6+19で(ころころ)37!
カヤカ:どっちも高いから笑えねー!
秀史:LPで振り足し!(ころころ)くっ、1!もう1点で……成功!。『白兵』に『回避』なので普通失敗です。
GM:ワイヤーを使った遠隔攻撃のはずなのに、恐ろしく精密な攻撃が君の急所に奔る。防御は間に合ったが、ダメージは6D6+15で(ころころ)36点!
柳沢:そこはもちろん【魔力の盾】だ!(ころころ)31点止め!
秀史:GPも入れてノーダメージ!
カヤカ:ひゅーっ!
GM:「はっは、いいねえ。初手はここまで。舞を始めよう!」女が手首を返すと、跳ね返った剣が、ほとんど勢いを殺さず円運動と化して、次の攻撃へとつながってゆく。――君は直感する、次の攻撃は、今回の攻撃よりさらに強力になるだろう!
秀史:……これは難儀だな。
GM:次は轟天雷。「マジでいかせてもらうアル。手を抜ける相手じゃないしね」彼女の背後に無数の砲身が出現!
秀史:「……来い!」
柳沢:ここは手数のことも考えて、おじさんの盾と壁で耐える方向で!
GM:シタナガくんと、おじさんに正確に狙いを定める。範囲攻撃、投射、3D6+20で(ころころ)32!
秀史:さっきと同じ組み合わせで回避……49で避け。
カヤカ:うおすっげ!
GM:君は降り注ぐ砲弾をアクロバティックに回避した!
秀史:「斉射と言うが、まだ意識レベルで誤差が生じているな。初弾が当たれば続けて畳みかけられるのだろうが、当たらなければ回避しきることは可能だ」
柳沢:おじさんはフラッシュムーブ+魔力制御で回避に挑戦。……(ころころ)20、中失敗。
GM:では砲撃ダメージ4D6+18で(ころころ)28点。ついで衝撃と失敗ダメージが13点。
柳沢:魔力の盾で26点止め。属性ダメージは受ける。「……やれやれ、やんちゃなお嬢さんだ」
GM:「ちっ!やっぱり人目があると口径が足りないアルよ!良師!早く結界を完成させるアル!」
カヤカ:「紛争地帯に乗り込んでく兵士の気分だぜ」
柳沢:うーむ、これシタナガ君が避けれたからなんとかなったが、かわし損ねると盾の枚数が足りなくなるな。
GM:『そういうな。本来、結界というのは片手間で張れるものではないのだぞ』と声が響くと、周囲に無数の札が集まってくる。……先日カヤカくんを襲撃した際の、隠蔽の結界だね。次のラウンドには完成するだろう。
紗綾:『人目で口径選ぶなんてまだまだなんだぞっ』
カヤカ:CCCにお帰りください。
チシャ猫:一応【セキュリティシステム】と【絶対防御壁】が1回ずつ使えるので覚えておいてにゃー。
●カヤカのターン
GM:カヤカくんのターン!
カヤカ:うい。『通常移動』、湾岸から紗綾さんを乗せて横浜港倉庫に乗り込みます。
GM:君は事情をインカムで察しつつ、ニケツでかけつける!
カヤカ:「重役出勤堪能させてもらいました、っと!」
GM:そこには降り注ぐ艦砲射撃の中戦ってる人たちが。
紗綾:『大将首じゃ!紛れもない大将首じゃ!行くぞ紗綾よ!』
柳沢:「おっと、これでウチとこも全員集合だ。これまでの分、お返しさせてもらわなきゃね!」
GM:「ははっ、見つけたアルね、ジャージの人!」
チシャ猫:『大人気なんだにゃ?カヤカ』
カヤカ:「おーおーこの前はよくもぶっぱなしてくれたなお前!人に向けるもんじゃないからなそれ!」
GM:「砲撃から逃げられたのは屈辱ヨ。だいじょーぶ、肉片になっても、たぶんうちの連中なら反魂法でなんとかするから!」
柳沢:「物騒なこと言わないでおくれ!」
チシャ猫:『よかったにゃー、死んでも大丈夫みたいにゃよー』
カヤカ:「いいこと教えてやるよ、喧嘩で許されんのはグーまでだッ!!」っと言いつつ正直速攻コストが辛いんだよなあ(データ確認)。23点!まじかよ……。
GM:そこに藤村くんから通信が入る。『……カヤカさん!聞こえていますか!?』
カヤカ:「藤村サン?これから喧嘩なんですけど」
GM:「CCCのデータベースから、『陥陣営』の戦闘データをまとめました」
柳沢:おっ。
GM:「彼女の剣技は、初撃の威力がそのまま増幅して二撃目に乗り、そして三撃目には拡散して、あたり一面を薙ぎ払う殺戮の剣に変化します!」
チシャ猫:『なんか物騒なこと言ってるんだにゃ?』
GM:「待っていてはいけません。常に攻撃を加え、彼女の態勢を崩し続けなければいけません!」
カヤカ:「……グーで殴れって。ふぅん」(ぐっぱー)
柳沢:なるほど、放って置くとどんどん攻撃がエグくなるけど。ダメージを与えたらリセットできるってことか。
カヤカ:よし、GMが言うなら仕方ない。副動作で『速攻』!『陥陣営』にグーパンだ!
GM:どんときなさい。
カヤカ:『速攻』【ファントムペイン】【スマッシュ】【浸透剄】【心眼】!SP23点消費、APで3点代替!4D6+7で(ころころ)27の命中!
GM:こちらは『反応』で対応。4D6+17で(ころころ)28!
柳沢:ぐぁ、1差で成功か……! これは惜しい!
カヤカ:固定値高いなあ…!
GM:「はっ!やるな!」女が僅かに手首を返すと、剣が意志を持った蛇のように舞い戻り、持ち主をかばう!
柳沢:とりあえず半減だけどダメージは出しておくのだ。
カヤカ:行くぜ!6D6+7、衝撃2Dと衰弱3D付きだ!!ダメージがッ(ころころ)16。
秀史:……。
カヤカ:……。
一同:……。
カヤカ:うっそでしょう!?6D振って9?(一同爆笑)
柳沢:(生温かい眼差し)
チシャ猫:やっぱカヤカだにゃ!
紗綾:やはり ここのダイスは よくない
カヤカ:くっ、まだ5Dの属性ダメージが(ころころ)ぐぬぬぬ、13!
GM:うーん、防御も成功しているので半減だ。
カヤカ:「や、りづ……らいッ!なんだこの剣!?」
GM:「ははっ。この程度じゃアタシは揺るがないねえ!」剣は更にうなりを増す!残念ながら君の攻撃は彼女の態勢を崩すには至っていない!
柳沢:せつないなあ(笑)。
GM:命中してれば決して悪くないダメージソースになっていたはずなんですけどねえ。
柳沢:あれ、【ファントムペイン】、もう1D振れない?
カヤカ:あっ、ホントだ。
GM:じゃああと1個振り足していいですよ。
カヤカ:やったぜ!(ころころ)1!(一同爆笑)
チシャ猫:そろそろカヤカるって造語が出来そう。
●紗綾のターン
紗綾:『かかか!その首おいてけっ!』
GM:「ほう?。日本のアヤカシか」
紗綾:「紗綾よ、行くぞ」『おおおじいちゃんが体動かすと病院行く羽目になるのでイヤですぅぅぅぅ!』
GM:「次から次へと面白い。構わないわ。妖怪退治は武侠のつとめ!ここで成敗してくれる!」
紗綾:『だーれーがー妖怪じゃ!』【鬼神力】+【心眼】覚醒+【アウターハウル】+【完全憑依】!
柳沢:あ、【完全憑依】は、2ndからファストアクションで1Rになったんだ。
紗綾:ほえ?あー、たしかにそう書いてある!今回は『高速移動』でファスト消費してるから使えません。……しくしく。
柳沢:そうなんだよね……。それ系の能力は1stで強すぎたから調整入れたのです……。
紗綾:では【完全憑依】抜きで(ころころ)『白兵』の24!
GM:『反応』で防ぐ。4D6+17で(ころころ)30で成功!ダメージ半減!
柳沢:出目は悪くないが、敵の反応が高めだからなあ!
GM:敵が手首をわずかに返すだけで、カヤカの攻撃を弾いた剣先が、今度はおじいちゃんの刀身に絡みつき勢いを殺す!
紗綾:『ええい、気持ち悪い』ダメージ行きます。8D+8で(ころころ)29!低い。
柳沢:振るってないなあ!
GM:君たち二人の攻撃を受けてなお、陥陣営の剣は勢いを止めない!大きく旋回し、より威力を増す!
柳沢:一定ダメージ抜けないとリセットされない仕様だったり?
GM:「アタシの剣を止めるには、あと少しばかり威力が足りなかったね!」
紗綾:みたいですねぇ。
カヤカ:わー、二サン頑張ってくれ……。
秀史:任せろ。
紗綾:『ええい、紗綾よ、早くワシに身体を貸すのじゃ!』……罰則二回目。
GM:叱責。HP/SPを合計10点支払う。もしくはPP2点を支払う。
紗綾:電車に飛び乗ったのがばれてしまった。HP10点で受けます。
●柳沢のターン
秀史:(条件を確認)今更ですけど、敵を倒すが勝利条件でいいんですよね?
柳沢:そうそう、それ聞こうと思ってたんだよね。
チシャ猫:マトモにやって押し切れる目は低いし、裏工作したいんだにゃ。
カヤカ:って、なんか判定項目に不審な点が(笑)。
チシャ猫:最後の?マークに期待したい(笑)・
秀史:現状、猫が出来ることが殆ど無いしな。
チシャ猫:まぁのんびりアクション観戦してたらお金もらえる可能性があるので全然OKですにゃよ。たま~に映画見ながらDボタンで支援するタイプの金曜ロードショー感覚でお金をGET!素敵!素晴らしい!
GM:藤村くんから通信だ。「チシャ猫さん、柳沢さん。可能であれば、『轟天雷』の『解析』をお願いします。彼女の戦闘はほとんど、相棒が張った結界の中で行われるので、攻略法が見つかっていないのです」
チシャ猫:残念、ハッカーだと『解析』できないんだにゃ。
柳沢:そうなんだよねえ。そんなわけで『解析』はおじさんがやらねばならない。まずはメインでカヤカを治療。LPも使って(ころころ)SP29点回復。
カヤカ:めっちゃありがてえ!
秀史:私も次のラウンドお願いします。リソースを一気に突っ込むので、多分回避と攻撃でSP足りなくなる。
柳沢:了解だよ。だがまずは『轟天雷』君を『解析』。悩ましいが、ここは【魔力制御】覚醒で+2D、4D+9で(ころころ)回った、41!
GM:では『轟天雷』君の能力はこちらです。
イニシア:2D6+15
命中(投射):3D6+20
防御(回避):3D6+15
ダメージ:4D6+18 → 8D6+18
(範囲攻撃。人目が少ないほど強力な火器を使用する=エリア混雑度に応じて変化)
HP240
SP95
GP:15(物理)
※狙いをつける際は目視で行っているため、一定ダメージを受けると次の攻撃で大幅に命中が減少する。
一同:たかぁい(苦笑)。
チシャ猫:コイツもギミック持ちかー。
紗綾:斬って斬って斬りまくらなければいけないわけですね。
柳沢:……正直、現状、味方の数が多いぶん、範囲持ちの『轟天雷』の方が脅威だなあ。
チシャ猫:ただ『陥陣営』も3撃目は9D6+15の範囲なんだにゃ。
柳沢:……範囲攻撃って『ノイズ』で止めれる?
GM:止められる。
チシャ猫:にゃ、OKにゃ。ならここは『轟天雷』を止める方が先かもだにゃ。
柳沢:『陥陣営』は次のR、速攻しても範囲攻撃はできないはずだしね。
秀史:カヤカ抜ける?
カヤカ:属性ダメージ8Dで抜けないわけがないに決まってんだろ?(前回の出目から目をそらし)
柳沢:2ndでは『解析』に成功すると、命中判定以後+1Dのボーナスが発生するんだけど、加えていいかな?
GM:勿論です。
柳沢:やったね! じゃあもうひとりも『解析』しときたいところだ。
●チシャ猫のターン
チシャ猫:チシャはパスにゃねー。【ノイズ】にしても【セキュリティシステム】にしても相手の出方待ちなんだにゃ。
秀史:デスヨネー。
チシャ猫:あ、でもダメ元で『解析』しとくかにゃ?
GM:さ、君がのんびり?CCC本部で状況を観戦していると、来客があるよ。
チシャ猫&カヤカ:来客ゥ!?
秀史:用務員さんか?
チシャ猫:まぁ本部にいるから、来客なら会議室に通して、アバターのぬいぐるみに対応させますにゃ。ぽふぽふぽふ。
GM:では、現れたのは……。「ふむ。ヤギモト君……ああ、偽名だと思うがね。彼を訪ねてきたのだが。留守かね」
チシャ猫:カメラ画像で確認しますけど、誰ですかにゃ?
カヤカ:用務員さん、もっとラフな言葉づかいだったはずだけど。
GM:「……これはこれは。いろいろな美術品は見てきたが、動くぬいぐるみというのは初めてだ」君は彼の顔を知っている。つい先日、柳沢とカヤカが絵画を買い付けた、画商のユキムラだ。
チシャ猫:『ただの玩具ですにゃ。画商の人にゃね。何かご用ですかにゃ?』
GM:彼はこの業界にもある程度の知識があるのか、君を見てもさほど驚いた様子はない。「なに、大した事ではない。近くに立ち寄ったついでに、一言話をしたかったんだよ」
柳沢:つないでもらえるかい?猫君。
チシャ猫:流石に緊迫感満載の戦闘中に電話つなぐのは。まずは要件聞いてから対応するにゃ。
柳沢:それもそうだね(苦笑)。
チシャ猫:『伝言あるなら、チシャが聞くにゃよ?』
GM:では、それを聞くとユキムラは人の悪そうな笑みを浮かべる。「『ヤギモト君。せっかく見込みのある男だと思っていたのに、なんとも残念な奴だった』とそう伝えてくれ」
柳沢:……なんだって?
チシャ猫:『おや?それはどーゆうことかにゃ?』
秀史:それは聞き捨てならんな。
カヤカ:んんん?なにか見落としがある?
柳沢:えー、でも判定には成功してるからなあ?
チシャ猫:『おじさんあんな見た目だけど、いい加減なことはないはずなんだけどにゃ。美術に関しては』
GM:「若い子にお説教を垂れておきながら、自分ではそれを実践できていない、ということさ」
チシャ猫:『あ、なんかおもしろそうにゃね。詳しくお話聞いても?』急須にお茶を入れてお出ししよう。判定は成功だと思うので、多分何かのヒントだにゃ。
秀史:おじさんが猫に弱みを握られる(笑)。
GM:「なに。大したことじゃない。私が扱った絵画については、彼は金額にとらわれず、見事に絵画そのものを見据え、その価値を推し量ってみせた。だが。ことが芸術や金銭ではなくなると、その目も曇ってしまうようだな」
柳沢:どういうことなんだ……?例の書類が偽物とかそういう?
カヤカ:派遣社員的にはお金に目が曇った方が健全な気がしてくる。
チシャ猫:『芸術や金銭ではなくなる、ですかにゃ』
GM:「『真誠似偽 偽以似真』。コトを見て価値を判断してはいけない。ただ眼の前にあるモノを見て、価値を判断するのだ」
紗綾:古文書そのものが偽物?
カヤカ:流石にA級引っ張り出してきてるから偽物ではないと思うんだけどぉ。
柳沢:都合よくつくられた捏造という可能性はあるしねえ。
GM:「……いや、失敬。長居をした。では私はこれで」それだけ言うと、ユキムラはさっさと立ち去ってしまった。
チシャ猫:「えっと、結局なんの話をしにきたのかにゃ?」と、画面の前の本物がつぶやきましょ。「あれは、本当にただの画商なのかしら?」
柳沢:いや、確かあの書類、おじさん実物見てないんだよね。
GM:「画像データ、もう一度解析してみますか?」と藤村くん。
カヤカ:画像データじゃ真贋鑑定は難しい気もするけど……って判定追加されてら。
一同:どこどこ?
●航海日誌を奪還せよ!★★Update!:
【条件?】
手紙の真贋を鑑定せよ!
「真誠似偽 偽以似真」
大提督の航海日誌は本物か?この言葉に込められた意味を暴け!
推奨:スカラー
チシャ猫:気になるにゃー。ユキムラさんってどこで今回の航海日誌の件知ったのかしら?ソッチのほうが怖くない?
柳沢:用務員さんと故買情報のやり取りとかを通して知ったって感じかなあ?
チシャ猫:まぁ調査しましょうかとりあえず。ハッカーでは専門外のため目標値68。ユキムラのヒントを手に、漠然とでもなにかヒントがないかを探す。覚醒【ダイブイン】で(ころころ)回らず44!2抜け。
柳沢:3抜きまではあと7か。ちょっと厳しいね。
チシャ猫:まぁ残りLP1なので無理。次回に完了を目指します。
GM:……ではレベル1。君は少ない資料を苦労して解像度を補い、博物館などのデータベースとAI判定で照合していく。
チシャ猫:「ハッカーであって美術の知識があるわけじゃないから照合の手間が倍倍!だにゃーん」
GM:現物がないから断言はできないが、少なくとも、紙の劣化具合等から、これが15世紀に作成された文書であることは、間違いないはずだ。
柳沢:本物見てないしなあ。この文言だけで読み取るのは難しい。
GM:そしてレベル2。航海日誌はかの大提督のもののはずだが、筆跡は一致していない。
紗綾:おや。
GM:もっともこれは当然で、当時の高官は文書を右筆に描かせたりすることもよくあったので、決定的な証拠ではない。
柳沢:せやね。
カヤカ:けど怪しくなってきたぞ。
GM:とりあえずはここまでだ!
秀史:怪しいなあ。
柳沢:これが捏造された決定的証拠でもあればいいんだけど。
チシャ猫:まとめた情報を皆に送るにゃよ。画商が来てなぜか日誌について『真誠似偽 偽以似真』って言って帰った。その後ばっと調べて筆跡は違うけど決定的証拠じゃないから調査中ー、って感じ。SP6消費。
柳沢:「あらららら……? これはどうも雲行きが怪しくなってきたな」
紗綾:『あの手の輩は回りくどい言い方をしてかなわん』
柳沢:「……実物を見ていないから、おじさんもそのあたり『本物だったらマズい』で見切り発車だったかもだ」
チシャ猫:『というかボクらは画像と情報で踊らされてるから。まぁコレ本当に偽物なら相手のメンツはただじゃ済まないにゃね?フフフ』
秀史:「悪い笑みだな」
チシャ猫:『ただ美術品は範囲外にゃんよ、メンドクサー』
カヤカ:「もう少し持ちこたえれば何かわかるかもな!よっし」ぱん、と拳を手のひらに打ち付ける。「MBS側は気づいて……なさそうかな?」
秀史:「MBSも別にC国の犬というワケではない。依頼内容が『古文書を取り戻せ』ならば、そこに書いている内容の真贋は関係ないのでは?」
柳沢:「とはいえ、時間も押しているし『本物だったらマズい』のは変わりない。現場は引き続き対抗処置をとりつつ、偽造の証拠を見つけ出さなきゃならないね」
チシャ猫:『ま、笑えそうなんで頑張るにゃから、そっちも死なないようににゃー』
柳沢:「ユキムラ君も義理堅いね。今度上物のワインでも差し入れてやらなきゃ」
●秀史のターン
秀史:『轟天雷』の攻撃って【ノイズ】でキャンセルできないんでしたっけ。
GM:一応扱いとしては【ワープシュート】をベースにした範囲攻撃のオリジナルスキルなので、不可ということで!
カヤカ:厄介な……。ホント厄介な……!
秀史:となると、やはり止めるべきは『轟天雷』だな。右手にアサシンダガー、左手に手裏剣を構える。
GM:「チッ!こっちにきたアルか!」
チシャ猫:【アドヴァイス】飛ばすにゃー。
秀史:助かる。【アサシネート】+【暗器使い】+【スティング】+【隠形術】[1]/覚醒+【壁走り】を乗せて(ころころ)71!
カヤカ:うわ!
GM:回避(ころころ)21、完全失敗!
柳沢:まずは素のダメージが2D6+2で(ころころ)8。
GM:それはGPで防いだ。
秀史:そして本命、出血の追加ダメージが10D6で(ころころ)34!
『轟天雷』は高速で飛来する手裏剣を感知する。
急所を狙い高速で飛来する脅威。だが彼女も若年でありながらA級の位に達したエージェント。十分な余裕を持って構え、払い落とす。
……瞬間。
衝撃が肩を突き抜ける。見るまでもなくわかる、刃物による刺突の感触。
背後か左右から不意打ち?違う。そんな気配はなかった。
呪術や銃弾による遠距離攻撃?それも違う。
……それは、彼女が見据えているはずの正面からの一撃だった。
「真正面からの攻撃なのに、見えなかっただろう?」
ガードしている腕のすぐ向こうから『剣擲師』の声が響く。
「人間の眼には網膜と視神経接続の構造から生理的盲点が存在する。普段は左右視及び周辺情報で補完しているが、手裏剣での攻撃で視線を誘導し、アンタのガードと重なった瞬間、盲点が発生する」
姿勢が崩れる。『轟天雷』の視点がわずかにずれると、彼女の盲点に潜り込んでいたシノビの姿が、まるで奇術のように現れた。
「盲点から来る刺突の剣筋、点の攻撃は視界に入らない。木瀬流剣術『翳り月(かげりづき)』だ。堪能しろ」
GM:「……っ、味なマネを……!視界がッ…!」
紗綾:『さすが忍びの末裔じゃ!』
柳沢:「そちらのお国の武侠もなかなかだけど、うちの忍侠もなかなかやるもんでしょ?」
GM:「まったく油断するなと言ったのに。あれさえなければトップも張れるんだがねえ」
カヤカ:「二サンがどんどん人間離れした技を会得していく気がする」
GM:顔をしかめる轟天。一瞬だが、確かに致命的に一度狙いがガタガタになる!
秀史:そして副動作で回復23点。
●ファストアクション
柳沢:紗綾さんに先行して『解析』で命中を増やすためにイニシアを振り足します。ホントは『陥陣営』より先に動ければって感じなんだけど。
カヤカ:流石にアレは追い越せないな。
柳沢:LPと……足りない、APを……ぎゃあ、4Dで炎上!AP3点と罰金!
紗綾:一番無縁そうな人が真っ先に炎上した……。
次のラウンドのイニシアは
陥陣営
轟天雷
柳沢
紗綾
チシャ猫
カヤカ
秀史
となった。
GM:ファストアクション!こちらは特になし。
カヤカ:なーしッ!
紗綾:【完全憑依】!
柳沢:【後退】。
●敵のアクション
GM:まずは『陥陣営』。後退しているおじさんは除外してランダムに目標……(ころころ)カヤカに剣が飛ぶ!
カヤカ:お、カバーの必要がないな!っし、こいやー!
GM:「さあ、どこまで耐えられる?CCC!!」31で命中!
カヤカ:【心眼】乗せて防御。(ころころ)19、低い!LPを、くそ、2点使って28!普通失敗!
GM:上空から剣先が雪崩落ちる。細い蛇腹剣なのに、滝のように重い一撃!(ころころ)49点!
柳沢:【魔力の盾】!35点止め!
カヤカ:【浸透剄】で9点軽減!GPと合わせて耐えた!
秀史:おおー!
柳沢:「柳は細くとも揺れて風を受け流す……! それが"古柳"の所以でね!」
カヤカ:「来いよ!簡単にゃやられねえぞ!」露出ペナルティ、[叱責]。
GM:そして『速攻』で(ころころ)紗綾に34で命中!
紗綾:【完全憑依】、【心眼】、【戦の記憶】で(ころころ)35!成功!
柳沢:これならダメージ受けても半減だからたかが知れてる!
GM:そうかな?ダメージは47点!
柳沢:【魔力の盾】!30点止め!
紗綾:GPと【完全憑依】で弾きました!
秀史:おじさんの盾、さっきから絶好調だなあ。
カヤカ:これはカバー要らなそう……。あれまた活躍の場がないぞ?
GM:「よく耐えた!お前たちには我が剣舞を目にする資格がある!」ギャリギャリと音を立て、剣がさらに妖しい軌道を描く!次のラウンドは今の打撃を範囲攻撃で全員にだ!
紗綾:『ふん、そんなからくりでワシにかなうと思ったか!』「別にーおおじいちゃんは偉くないと思いまひゅッ!」(舌かんだ)
GM:続いて『轟天雷』のターン。君たちの猛攻撃で彼女の命中は2D6+5まで落ちました。
柳沢:助かる!これで十分に防御成功が狙える。
GM:だが。『……やはり支援が必要だな』どこからかそんな声が響き渡る。
カヤカ:うげっ!?『大賢良師』!!
GM:【チアー】、命中判定+2D、【でっちあげ】、露出大幅減!
GM:「……っ、アンタの支援をもらうのは癪に障るけど。今はコイツらを、ぶっ潰す!」少女の背後から、長大な艦載砲が姿を現す!
秀史:【でっち上げ】はまずいな。【ノイズ】の使いどころだろうか?
柳沢:消すなら【チアー】かも? 命中+2Dが怖い。
チシャ猫:では【チアー】を【ノイズ】でキャンセル。かぶせて放送用スピーカーから気の抜ける音楽大音量で流しておくにゃ。
GM:うーむ、命中2D6+5か。だが防御成功されてもゴリゴリ削れば(ころころ)あっ。
カヤカ:……1ゾロ。
秀史:それファンブルって言ってる。
チシャ猫:いぇぃ、命中値0。
カヤカ:(自分より低いもの見つけて若干嬉しそうな顔)
秀史:いい仕事した!
GM:会心を狙ったはずの一撃は、突如鳴り響いた調子はずれの音楽に阻まれ大きく軌道をそれた!
柳沢:でも回避で10出さないと一応ダメージ発生しちゃうんだよね。
GM:みんな一応防御ロール振ってね!
秀史:欠伸しながら避け。
柳沢:ちょっと危なかったけど大丈夫だ。
紗綾:LP使って回避!
カヤカ:(ころころ)8!(爆笑)LP1点(ころころ)1!(一同爆笑)
秀史:カヤカはおいしいなぁ!
柳沢:まあ、これであと1点で確定だから。
カヤカ:も、もういってん……(ころころ)クリティカルで16!
紗綾:おいしすぎる!
カヤカ:(床を殴り始める)
GM:「クソ!クソ!クソ!」明後日の方向に砲撃を乱射する『轟天雷』。ちなみに本来であればダメージは8D6+18でした。
カヤカ:ファンブルさまさまだな……。
チシャ猫:そして罰則。(ころころ)げっ!14!?
柳沢:[懲罰]。HPかSPを合計15消費+生活費が永久に+1!
チシャ猫:そ、それは辛い。最後のLPで振り直すにゃ。(ころころ)っておい11。
柳沢:不運。LPを1失う……。
チシャ猫:不運もいいところなんだニャァァァァァァァァ!
GM:慣れない歴史系のデータベースにアクセスしたために、変なところで痕跡を残してしまい今後の仕事にちょっと支障が出た、とかですかね。
●柳沢のターン
柳沢:まずは紗綾君のSPを治療。【魔力制御】と最後の薬を使って(ころころ)、うわ回った、48点!。
紗綾:完全回復して振り切った。『たぎる!たぎるぞ!よくやった小僧!』
柳沢:続いて、【ビジネストーク】を使って『陥陣営』を解析。猫さん、悪いけどここは【アドヴァイス】もらえるかな?
チシャ猫:SP尽きたので無理なのにゃ……。
秀史:まさか猫がSP切れを起こすとはな。
カヤカ:珍しいものを見た気分。
チシャ猫:【アドヴァイス】にSP5、コストを抑える【偽情報】で3吹き飛ぶので、乱打してると恐ろしい数減るのですにゃ。
GM:今回は本拠地が-3どまりでしたからねえ。
柳沢:仕方ない、ここは『解析』で全員の命中を底上げしたい!(ころころ)23!
GM:ふむ、成功だ!
イニシア:2D6+25
命中(白兵):4D6+22
防御(反応):4D6+17
ダメージ:6D6+15→9D6+15→9D6+15(範囲)。
HP320
SP90
GP:22(物理)
※剣を振り回すことで徐々に攻撃力が増加する。一定ダメージを与えるとキャンセル可能。
秀史:エグいデータだ。
柳沢:両方解析完了したので、どっちも殴る時命中+1Dだね。
●紗綾のターン
紗綾:ふるぱわー!次に範囲攻撃が飛んでくる『陥陣営』を殴ります!
秀史:むしろ【ノイズ】もないし、ここで止めないとヤバイ。
紗綾:『かかかッ、そんなからくりに頼らぬ、本物の刀を見せてやるわい!』【鬼神力】+【心眼】+【アウターハウル】+【完全憑依】!『解析』の結果も乗せて(ころころ)51!
柳沢:きたきた!
秀史:ぶっほ!
カヤカ:勝ったな!
紗綾:『ワシの動きについてこれるか!小娘ッ!』
GM:『反応』!(ころころ)45!ちっ!惜しい!
紗綾:『ほほう、良い動きじゃ、だがまだまだ!』ここで完全燃焼します。8D+18で、45点!
GM:君の渾身の一撃に、『陥陣営』は危機を直感する。瞬時に展開されていた刃が引き寄せられ元の剣となり、細身の体からは信じられないほどの膂力で、君の攻撃に対応するが……「っ、やるじゃないか、間合いが崩れてしまった!」
紗綾:『ほほう、良い動きじゃ。獲り甲斐のある大将首じゃ!』
GM:「妖怪退治に忍者との死合たあ腕がなるねえ!」獰猛な笑みを浮かべる。これにて彼女の攻撃力UPは一旦キャンセルだ。
柳沢:ううむ、とはいえ320点を削りきるのは不可能だねこれ。
紗綾:そして罰則(ころころ)あ、低い。HP/SP合計10消費。
秀史:頑張れー!
紗綾:イエス!勿論『速攻』します!【アウターハウル】+【鬼神力】。27!LPも突っ込んで……回って37!
GM:(ころころ)30、普通失敗だ!
紗綾:ここで全部使い切ります。
柳沢:そうだね。もう我々このターン頑張って投了って感じだから。あとは猫くんの頑張り次第(苦笑)。
紗綾:残りLP全ぶっこみの11D+18(ころころ)70!!
柳沢:ひえっ!
カヤカ:わぉ!
紗綾:『今度のは受け止められるか小娘!』
GM:「くっ……!」凄まじい一撃、確かに手応えがあった。だが、幾重にも束ねられたワイヤがたくみに勢いを殺し、致命傷には至っていない!
紗綾:『面白い!面白いぞ小娘!これじゃ!これぞ戦場の空気じゃ!』
GM:「いいね、アンタも!間違いなく本気ではあったが……。ここからはエース相手の本気、とさせてもらおうか!」
紗綾:「からだがーいたいーですーですーですー!」
●チシャ猫のターン
チシャ猫:では、最後の力を振り絞ってノーマル【ダイブイン】。4D6+23ハッカーで(ころころ)39!……全部抜いたにゃよ。
一同:流石!
GM:ではレベル3。調査を続行し、筆跡のみならず、花押、外装も調査していく。だがここで君は一つの事実に気がつく。
チシャ猫:にゃん?
GM:筆跡について、C国の様々な古文書のスキャンデータを漁っていくと、ある古文書のそれと、筆跡が一致した。
柳沢:おやおや……。
GM:それは、C国の当時の内政官の文書だ。
カヤカ:ふむ?
秀史:当時から偽文書作ってたんかい!
チシャ猫:「古文書もデータに残す時代だから助かってるにゃけど、いくらなんでもサーチ範囲が広すぎるにゃよ」栄養ドリンクガブガブガブ。
GM:現代では大提督の航海は歴史に残る偉業ではあるが、当時は決して万民に認められたものではなかった。文官の中には、大航海の費用によって国政が傾くことを憂い、中止や短縮を訴えた者も多く、中には大提督が残した航海の資料を、持ち出し、抹消してしまった者も歴史に知られている。
チシャ猫:異能だから調査出来ているだけで、もうハッキングって言葉じゃ片付けられない調査能力を発揮している感があるにゃ(笑)。
柳沢:まあそこは本部の強みで、そこらへんの専門家がサポートしていたと(笑)。
GM:そしてレベル4……これが結論だ。
CCCの歴史に造詣の深い部門のサポートを受け、チシャ猫のデータベースには半日前には興味のかけらもなかった15世紀当時のC国王朝の官位制度や軍組織、政治事件、人物名などが整然と列挙されていた。
そしてそこにピースを当てはめていくと、一つの事実が浮かびあがる。
この資料の正体は、国税を浪費する大航海をやめさせるために、『大提督が海外の王と密通する謀反人である』と仕立て上げようとした、反対派の文官の作成した偽文書」であった。
一同:……。
柳沢:「……ははは。こいつは参ったね」
カヤカ:「えー、と?当時から偽造されてたってことか?」
GM:つまり、古文書としては間違いなく当時のものなのですが、そもそも、当時から他人を陥れるための偽文書として作られたものだったということです。
柳沢:「いや、まんまと踊らされたよ」
チシャ猫:「で、藤村ちゃーん、この事実どこに送ったら解決する?直接C国送っちゃう?」
GM:「……。いえ、チシャ猫さん。これは、『当時の政争で使われた偽文書が発見されました』という体裁で一般公開してしまうのがよいでしょう」
チシャ猫:「ふんふんふん、今回はOKにゃんだにゃ?」
GM:「仮に、いったん外交の場であの文書が出されてしまっては、C国はメンツにかけても「それが真実だ」というシナリオをゴリ押ししなければならなくなる。しかし事前に偽文書だということが周知されていれば、それこそ面目丸つぶれです。C国はテーブルの下にこっそり書類をしまいこむだけでしょう」
チシャ猫:「じゃ、世界中のネットニュースのTOP変えてくるにゃーん」
カヤカ:「……嘘の中に真実を混ぜるといいって聞くが、こんなとこで実感したくなかったぜ」
柳沢:「『真誠似偽、真偽似誠』……やれやれ、これはユキムラ君に極上ワインを持って行かないといけないな」
●終戦
秀史:「……」ダガーを仕舞う。
柳沢:「……と、言うわけで、轟天君、陥君。ウチらのお仕事は完了しちゃったみたいだ。これ以上君達とやり合う理由も価値も僕らにはなくなっちゃったよ」
紗綾:「お、おおおじいちゃん、お仕事は、おしまいですよぅぅ」(よろよろ)
カヤカ:「今回損ばっかりじゃんかよー」と拳を収める。
紗綾:『ふん、戦場の空気が晴れてもうた。つまらん、もうしまいか』
GM:「………あーあ、もうちょっと楽しみたかったんだけどねえ」女は蛇腹剣を収める。
秀史:「残念ながら偽物のために踊るつもりはない」
GM:「ま、これであたしらの目論見も達成ってことかね。ほらアンタも、ぶーたれてないで砲をおさめなさい」「ちぇー」
カヤカ:「あん?目論見?」
柳沢:「……おっと、ここまでが目的だったのかい? まったく人が悪いねえ」
GM:「指定された古文書を手に入れる。それがアタシたちの仕事さ。間違いなく15世紀に書かれた古文書なんだ。その文書そもそもが当時の偽造だったかどうかは、ウチらの知ったことじゃない」
カヤカ:「……あ!そっちも疑ってたのか!」
柳沢:「ははぁ。理解したよ。君たちは最重要顧客であるC国の依頼は果たさなきゃならなかった。でも、C国と日本の外交が悪化するような事態は望んでいないってことだね?だから、君たちが依頼を果たしつつ、C国が自分から手を引く方法を探した」
GM:「半信半疑だったのは事実。正直、本物だったらどうしようもなかったってところよ。あのままだったら書類は外交のテーブルに出されてしまう。出した以上はそれを本物と主張しなければならなくなる。なんとかの賢者の議定書、って例もあるしね。国家1000年の恥を晒すのは流石にごめんだわ」
柳沢:そういえば、元々MBSは大陸の混乱を避けて日本に渡ってきた人たちだからねえ。今のC国に忠誠心があるかというと疑問だね。
チシャ猫:「で、こっちはその証明をさせられたっていう。……ま、あの画商のタイミングよすぎだしにゃぁ」
GM:「そうね、ウチの『大賢良師』は美術品にも造詣が深い、と言っておこうかしら」
チシャ猫:「薄々思いながら探る作業の哀しいことにゃよ」
カヤカ:「ぜんッぜん……ぜんッぜん疑いもしなかった……」
秀史:「国家の尻ぬぐいも大変だな」
GM:「だからイヤアルよ!C国担当なんて!なんで日本にいて、C国の利益のために働かなきゃならないか!」
紗綾:アルアル言っていてもC国は好きではないと。
GM:「C国はともかく、問題はC国の党員アルな」
カヤカ:「ちなみに、最初ぶっぱなした時におれがぶっ飛んだりしてたらどうすんだよ」
GM:「最初はてっきり国家の息がかかったS級クラスと思ってたから、粉々にするつもりでちょうどいいくらいと思っていアル。悪かったナ」
カヤカ:「素直に謝られると……いや無事だったからいいけどよ……」
秀史:「カヤカが貧乏くじ引くのはいつものことだから気にしなくていいぞ」
カヤカ:「次!次は貧乏くじ引いたりしないからな!」
柳沢:「ま、ともあれお互いwin-winの仕事ができたと言うことかな」
チシャ猫:「今回高笑いできないじゃにゃいかぁぁぁ!おじさんお金請求して請求!結構人動いてるよ調査!!」
柳沢:うーん、追加報酬は話がついてるからねえ。
GM:「そんじゃまあ、いい死合ができてたのしかったよ」と『陥陣営』。
紗綾:『かかか、良い戦場じゃった。次を楽しみにしているぞ。それまでにワシを使いこなせるよう鍛えておかんとな』
GM:「そうね、約束通りアンタ達には『城塞』の称号を上げるわ。『陥陣営』の剣に耐えた証。一対一じゃなかったから、全員での称号ってことになるわね」
柳沢:「……やれやれ。まあ、正直言うとAクラスにしては殺気がないと思ったんだよね」
GM:「失礼ね、本気よ。設定された条件の中ではね」
柳沢:「おっとこれは失言だったかな。……まあ、あのままやりあっていれば最終的にこちらが先に音を上げていたのは間違いないからね。さすがはAランク級エージェント。あらためて敬意を表するよ」
●精算、エピローグ
GM:……皆さん、精算無事終了ですね?
柳沢:いやもう、今回は盛大に使い切った(苦笑)。
チシャ猫:お当番回の面目躍如だにゃ。そして2ndになってリソース管理が厳しくなった猫。SPとLP完全に使い切ったにゃーん。
カヤカ:今回は本拠地がCCC本部じゃなかったってのもあるからなあ。
秀史:SPはゴリゴリ減ったが、リソースは意外と残った。
紗綾:生き残りました(笑)。
柳沢:毎回ギリギリで生命拾っている感がある(笑)。
GM:君たちは、偶然に発生した国家レベルの問題を、なんとか未発に防ぐことに成功した。0を100にしたわけではなく、-100を0にとどめた君たちの仕事は世に知られることはなかったが、やがてそれは、地下水脈のように、静かに世界の政治や経済に影響を与えていくのである……。
秀史:「思えば大ごとになったものだ」
紗綾:「私はもう敵対したくないですぅ。体中が痛いですぅぅ」
柳沢:「おじさんはユキムラ氏と用務員のセンセイにあいさつ回りしとかないとな」
チシャ猫:「もうチシャは寝るにゃ……。デュラハン時より精神的に疲れたにゃ」
GM:MBSの面々も去り、君たちの手元には、使い道のなくなった最後の一欠片、茶碗の包み紙が一枚、戻ってくることとなる。
カヤカ:「いつか、あれくらい強くなれたらなー」
秀史:「……どっか飯食いに行かないか?」
カヤカ:「ラーメンに一票。仕事のあとは腹減るんだよ」ケラケラ。
紗綾:「奢ってくれるのならどこでも行きますぅ」
秀史:「中華街も近いしな」
GM:茶碗に包み紙を加え、99.9%達成の依頼は、100%となる。
紗綾:無事全部回収できたー。
GM:いやほんと、今回は完全達成は無理というバランスで作りましたがお見事です。これにて、ミッション『愛を買い戻せ』、これにて完全達成!お疲れ様でした!!!
一同:お疲れ様でしたー!
人災派遣TRPGリプレイ『愛を買い戻せ!』 05
GM:さあ、四日目、第4Rです!イニシアよろしく!
今回の手番は下記の通り。
カヤカ
秀史
チシャ猫
柳沢
紗綾
秀史:今回は【壁走り】でダイスを増やした。何があるかわからんからな。
紗綾:(またファンブルだった)このダイス嫌ーーーー!!
柳沢:戦闘時のダイスはぶっ飛んでるイメージだから、単におおおじいちゃんのやる気がないのかも(笑)。
●ファストフェイズ
カヤカ:んー、いい目が出たけど、ここは作戦どおり待機で最後尾に回る。おじさんが真贋鑑定して、その後に買い取り交渉を仕掛ける段取り。
柳沢:いやあ、おじさんイニシア低くてごめぇん(泣)。1stでは早い方だったんだけどねえ(三回目)。
GM:では、カヤカくんは藤村くんからスーツを借りて、いそいそと着替えました。
柳沢:マンガだったらここぞとばかりにスーツで整髪料キメキメのカヤカくんが描かれるのであろう。
秀史:麻生さんあたりにメイクされてそう(笑)。
柳沢:今まで体験会とか卓の結果、CCCには男の子にそういうことするの大好きな奴が大体いつも待機してる事になっています(笑)。
チシャ猫:「馬子にも衣装、とはいうものの、服に着られている、って言葉しか出ないにゃ」
カヤカ:「正直スッゲー窮屈……」
柳沢:「借りものだからだよ。早く自前の服を仕立てるようになるんだね」
秀史:俺は都心エリアまで高速移動。都心で猫を拾って、そのまま手番で大学に向かう算段。
チシャ猫:移動することがプライドを傷つけるので本部から出ないにゃ!前回が例外なだけで、襲われない限り引きこもりを続けたいにゃ。
秀史:研究室に行けば難易度減るらしいが。
GM:「誰か一人到達すれば、その時点で-3」という判定ですね。
秀史:む、では俺が行けばいいのか。
チシャ猫:わがままですが、お願いします。ここはキャラとしてのアイデンティティってことで。
●四日目のアクション

●秀史のターン
秀史:都心を経由し、そのまま大学に通常移動します。
GM:君は高速をかっとび、大学にたどり着いた。構内にてバイクを降りて、用務員さんの常駐しているプレハブに向かう。
秀史:周辺を警戒しつつ、接近する。錠の状態もチェックするぞ。
GM:錠の確認をするまでもなく、接近するとわかる。用務員室のドアが、半開きになっているね!
カヤカ:うわ。
柳沢:ぐぬぬぬ!
紗綾:遅かった!?
秀史:……慎重に、迅速に接近。
GM:扉の隙間から、倒れている用務員のおじさんが見える。
秀史:「大丈夫ですか!?」と駆け寄ろう。
GM:君が室内に入ると……。
チシャ猫:羊羹の差し入れに当たったとか?
GM:……。
柳沢:それで済むなら全然オッケーなんだけどね……!
GM:……。
カヤカ:攫われてないだけマシか、と思うしかない。
GM:「アイテテテテ。ん。なんだい兄ちゃん?学生さんか?」と、用務員さんが起き上がる。頭を抑えているが、とくに目立った外傷もなく元気そうだ。
柳沢:(大きく安堵)「シタナガくん、おじさんの知り合いって伝えてくれないかな」
秀史:「ドーモ、先日こちらにお伺いしたおじさんの部下です」と言いつつ、インカムをスピーカーモードに。
GM:「ん、柳の字のところのバイトか?」
秀史:「ええ、そんなところです」
柳沢:「センセイ……。災難に遭われたようで」
GM:「ああー。いやはや参ったぜ、古紙の回収に来ましたって言うからドア開けたら、おれっちの机の上に広げていた紙まで無理やり持っていこうとしやがる。やめろって突っかかっていったら押し返されてこの様さ」
カヤカ:「古紙の回収って所は間違ってねえけどさ」
柳沢:「……すみません、実はあのあと私も襲撃を受けまして。センセイにも危険が及びかねないと若いのを向かわせたのですが、一足遅かったようで……」
秀史:「ちなみに盗られたものはありますか?」
GM:「いやなに、柳の字に美人画を渡したろ?あれ以外にも他に文書があったからな、一応整理してたんだが、なんか背広来た男たちがどやどややってきやがって」
チシャ猫:「どやどや……。逆によく無事だったんだにゃぁ」
秀史:「仁義に抵触しかねない行為。……政府筋か」
紗綾:一般の人に危害を加えるのはマナー違反ですぅ。
カヤカ:「でも雑すぎるな。荒っぽいけど、そんだけ焦ってたってコトじゃねえの?」
GM:「んー。いやまあ、持ってくのを止めようとして突き飛ばされたのは業腹だが、こういっちゃなんだが、連中相当焦ってたみたいだぜ。男どもの一人、突き飛ばした奴がしきりに俺っちに謝ってたのを、他の連中が引っ張っていきやがった」
カヤカ:(たまの当たりなので、通信の向こうでグッとこぶしを握る)
紗綾:ということは、古文書は連中に奪われた後ということですか。
GM:「ああ……。ええと、それな。習慣でな、古文書は手に入れたときに、どんなものでも一応カメラで撮影するようにしてるんだ。文書じたいは確認できるぜ。ほれよ」と、シタナガくんにメモリーカードを渡してくれる。
秀史:「では、ありがたくいただきます」
柳沢:「おお、さすが先生!」
チシャ猫:「ある意味素人にゃね、データを考えないにゃんて」
紗綾:データなら何か公表されても『偽造である』で押し切る気なんでしょうねぇ。
GM:「よく知らんが、ワケありなんだろ?」
秀史:「おそらく。一歩間違えればおそらく国際問題になる、パンドラの箱です。開けたいのか、開けさせたくないのかはわかりませんが、必死な事に違いはない」
GM:「こういう趣味だと時々もとの持ち主と揉めたりするのはないこともないがなあ。あー、そうそう中身についてなんだが、データ見りゃわかるが、『C国語の日誌』、『地図』、それから『外国語の手紙』、だったぞ」
柳沢:日誌、地図、手紙。
チシャ猫:シルクロード絡みかにゃ?
秀史:「地図。……近代まで軍事機密だったかと」
GM:「んー、地図ってかあれは、海図、かもな?ここらへんは専門外だからようわからん」
チシャ猫:衛星写真がある現代では、地図自体に大きな意味はないと思うにゃ。
カヤカ:例えば、歴史上の戦争の進軍ルートとその記録とかかぁ?
GM:「もともと柳の字に渡すつもりだったからな。あいつらから取り返してくれたら、そっちで好きにしてくれていい。……直接渡せなくて悪かったがよ」
秀史:「いえ、お気持ちだけで十分です。あとは我々にお任せください」
柳沢:くう、いい人だなあ……。「センセイの無事に代えられるものなどないですよ。今は危急の件で手が離せないのですが、片付き次第また焼酎をもってお見舞いにお伺いしますよ」
GM:シタナガさんが迅速にアクションしたため、データを確保しました。判定-3となり、『スカラー』も遠隔判定が可能となります。
秀史:やることはやったぞ。後は猫よろしく。
●チシャ猫のターン
チシャ猫:「にゃっはっはー。ねぇ、皆、腹立たない?チシャは面白くないにゃ、こーいう人を平気でひどい目に合わせる連中は。こいつらを泡ふいて慌てさせたら面白いだろうにゃぁ……!」
柳沢:「同感だね。……だいぶ個人的な理由だけどね」
カヤカ:「とりあえずおれ自身が撃たれてることに一番腹立ってんだけど」
チシャ猫:「カヤカはどっちでもいいにゃ、カヤカにゃし、面白かったし、良い経験にゃね」
カヤカ:「いつか猫もひどい目に合わせていい気がするんだよな……」
チシャ猫:「殴る時は優しくしてにゃ?チシャ脆いから(うるうる)」
秀史:「確かに。猫の言葉じゃないが、思いっきり足を引っかけてやりたくなる」
チシャ猫:MBSが狙っている古文書についてサーチャーで調査。【マリオネット】、覚醒【ダイブイン】、5D6+23で(ころころ)43!
秀史:あっさり割れた(笑)。
柳沢:一発成功、ぶっとんでるなあ!
カヤカ:流石猫……。
チシャ猫:「フフン。敵に回したのが誰か、しっかり考えてもらわないとね」
チシャ猫は秀史から受け取ったデータをもとに、猛然と検証を開始する。
本来は管轄外の古文書の分析だが、画像解析、人工知能による筆跡鑑定、統計による類似文書の選別等を経て、力技でその正体を突き止めた。
GM:では回答を。あ、いちおう、達成値順に情報を開示するんで、真相当てクイズやりたいヒトはどうぞ。
柳沢:うぃす(笑)。
GM:達成値1。古文書の内容は、これだ!
●古文書の内容
この文書は、15世紀、大船団を以てC国大陸からアフリカ、アラビアへの航海を成し遂げた偉大なる提督の航海日誌と、南海のメルジャヒ国王から送られた礼状だ。
「我々はあなたの船を拒まない。あなたが美しいと言ったあの珊瑚礁に、心ゆくまで滞在してください」と書かれている。
GM:15世紀。日本では室町幕府の頃か。時のC国皇帝の命を受け、とある大提督が行った大航海の日誌の一部だ。
柳沢:「……なんと、これは鄭……もとい、かの史上有名な大提督の手記じゃないか!?これは本物ならC国の中央国立博物館入り確実の大発見だよ!?」
秀史:「これは、また大物だな」
カヤカ:「えっそんなに?」
チシャ猫:「おじさん知ってるのかにゃ?」
GM:大提督がC国の港を出て、東南アジアに到達するまでの航路と、日誌が書かれている。世間に知られているそれとは、だいぶ違うようだね。
柳沢:「かの大提督は、ヨーロッパのいわゆる大航海時代よりも早く、世界に先駆けて船団外交を行った大英雄だよ。東洋史をかじれば必ず目にする偉人さ。彼の活躍によってC国への朝貢国は大きく広がったんだ」
カヤカ:「知らねえ。日本史取ってるから普通にわかんねえ」
Gチシャ猫:「(ネットを調べながら)ヨーロッパの大航海時代より早い段階でこの船団はすごいにゃね」
柳沢:「そしてこの内容。 この島は、今C国が近隣諸国と領海問題で揉めている例の海域を含んでいる」
紗綾:『まあ、あれじゃな、縄張りの大義名分というやつじゃな』
柳沢:「そのとおり。『いつでも立ち寄って欲しい』……当時は社交辞令だったかも知れないが、今のC国にとってこの言質は、その海域の"領有権"を主張する根拠となりえるんだよ!」
GM:はっはっは、おじさんとおおおじいちゃん大正解!!どんどんひゅーひゅーぱふぱふ!!
秀史:パチパチパチ。
カヤカ:今回リアル推理スゲエなあ!?
かつて、C国の大提督が大航海の際、とある南の島の王国に立ち寄った。
その島では一部の豪族によるクーデターの動きがあったが、提督は大船団の武力とC国の影響力を巧みに用いて政変の鎮圧に大きく貢献した。
時の王はいたく提督に感謝し、「貴方がここに来るまでに立ち寄った珊瑚礁に、いつでもまた来てくれていいですよ」とお墨付きを出した。
それは恩人に対する純粋な友誼であった。
しかし、15世紀にただ美しい島だったその海域では、いま、海洋進出を図るC国による軍事拠点化が凄まじいスピードで進行しており、日本と、周辺の諸島国、そして大西洋に覇権を唱えるA国から侵略行為であるとの猛抗議を受け、一触即発の事態となっているのであった……。
柳沢:……いや、これ、まずいよ、まじで。
カヤカ:……うん?ちょっと待てこれ。ガ、ガチの国際問題……?
秀史:領土と領海。国家にしてみれば、確かに喉から手が出るほど欲しいだろうな。それこそ戦争を起こしてでも。
チシャ猫:「まぁコレがあるから国際的にハイ認められました、とはならないとおもうにゃけど、争う根拠が出来たってだけで強いにゃね」
柳沢:「もちろん、国際法ができる前のものだから根拠は薄弱だ。が、とりあえずは侵略じゃないと抗弁できるだけの建前があればいい。実効支配が完了してしまえば、あとはどうとでもなるからね」
紗綾:『ふん。昔から領土なんぞ、獲ったもん勝ちじゃい。理屈をぐだぐだ説いてどうにかなったことなどありゃせんよ』
GM:C国内でも世論は割れており、それが一つの抑止力になっている。しかし例えば、『かつてその島は自分たちのものだった』という歴史資料が出てくれば、国民感情は大きく傾く、かも知れない。
柳沢:「なるほど、C国にとっては、国際的な非難など今更さほど問題ではない。国内世論を誘導する根拠となれば充分というわけか」
チシャ猫:こりゃC国扱いになるわけだにゃ……。
秀史:S級とA級が投入されてもおかしくない案件。いや、まさに連中が出張ってくる事案だったということか。
チシャ猫:「戦争の代わりにカネで片がつくなら安いものにゃ。ま、国家予算なり機密費なりでポンと億単位は動いてそうにゃね」
柳沢:「……これは、想像以上にヤバい案件だぞ。藤やん?」
カヤカ:バイトの給料で相手することじゃないなー!
GM:……ここまで情報が出揃った時点で、君たちは一つの政治ニュースに思い至る。近日中に、横浜で、日本政府立ち会いのもと、A軍の某高級将校と、C国の某高級外交官の会談がセッティングされているのあった!
●航海日誌を奪還せよ!
文書の正体は、外交問題に発展する、かつての航海日誌の史料だ。
横浜港で開かれる会談で公にされる前に取り戻せ!
※このミッションは放棄しても良い。その場合、MBSに関する以後のイベントは消失する。報酬額にペナルティはない。
【条件】
横浜港に到達した時点で開示
GM:ということで、エリア『横浜港』が開放されました!
秀史:ようやくエリア解放か。
カヤカ:よかった通常移動だ。
紗綾:『その会議にカチ込みを入れれば良いんじゃな!』
柳沢:ああ、外交カードにもなるのか! 「こんな文章が見つかったんですけど、これ公開したらどうなると思います?」って。いやあ、これはワクワクしてきたねぇ(笑)。
チシャ猫:しかし、実際文章は奪われたわけで、これからどう動けばいいのかにゃ?
秀史:外交カードである以上、奪い返すことには日本に大きな意味があるな。C国がアドバンテージを稼ぐのを防ぎ、A国に貸しも作れる。
チシャ猫:相手が悪いし、敵に回すものが多すぎなのでは。
カヤカ:隙を見つけてワンチャンス、って感じだけど。そもそも隙なんてあんのか?
チシャ猫:相手がアレだしにゃあ。冷静に考えればうちらがこれ以上首突っ込む話じゃなくて、それこそCCC経由で話を上げて、日本政府がS級エージェントを派遣して対抗する、ってのが筋のはずだにゃ。
GM:みなさんがこの任務を破棄すると、そうなります。シナリオ的にもビジネス的にも、然るべき部門に仕事を任せることもエージェントとして賢明な判断である、と申し上げておきます。
柳沢:「ま、出し抜く努力くらいはしておきたいね」
チシャ猫:「うっわ、おじさんこわー。相手S級エージェントにゃよ?流石に今回の件は仁義で片付かない本気の世界になりそうだけど」……CCC対C国の引き金を我々が引くのは流石にね(笑)。
カヤカ:戦犯になるのはヤダー!
柳沢:「C国の手に渡ってしまったら、日本の派遣会社が束になったところでもう遅い。でも、現状最速で動ける我々が片をつけてしまえば、骨董品の奪い合い、で話が済むんだよ」
秀史:「『裏社会では、盗まれる方が悪い』。MBSの手落ちってことになるからな」
チシャ猫:「大丈夫かにゃ?命は増えないニャよ」
柳沢:「それは心配ないと思うよ。MBSも日本国内の代理人に過ぎないからね。少なくともこの任務のうちは、彼らも派遣社員としての筋を通すはずだ」
カヤカ:「次は何撃って来るんだろうな……」
チシャ猫:「対艦巨砲だと思うんだにゃ?」
GM:具体的な判定はエリアに到達したらオープンとなりますのでお楽しみに。ちなみに5Rを超過すると会談が始まってしまうという設定でしたが、5Rまでに調査判定に突入すれば、そこから時間間隔が時間単位に切り替わり、以後時間オーバーのペナルティはございません。
秀史:おおー。
柳沢:つまり、このR中に他を片付けないと死ぬってことだね?
GM:この任務を解決するつもりならそうなる。
秀史:やっぱり絵画がネックか。
チシャ猫:「前回はあぶく銭で六十億円、今回は領土問題で換算不能。毎回報酬以上にヤバい金額が動いている気がするにゃ。このメンバーの誰が疫病神なのかにゃあ」
秀史:「カヤカだな」
チシャ猫:「カヤカに1票にゃ」
カヤカ:『おれはただのバイトなんだけど!そこの二人!オイ!』
紗綾:「じゃあカヤカさんで」
柳沢:「おじさんはノーコメントで」(笑)
カヤカ:『ノリで敵が増えるーーッ!!』(爆笑)
●柳沢のターン
柳沢:そうとわかった以上、ガンガン古物を集めてしまおう。【アドヴァイス】は不要。紗綾くんに回してほしい。ここは奮発して5PP支払って真贋を判定!
GM:どうぞ!
柳沢:交渉に出ているのはカヤカくんなので、出してくるのは偽物だろうとアタリをつけつつ(ころころ)26、成功!
カヤカ:ひゅーっ!
GM:では演出から行きましょうか。君たち二人は、銀座の画廊『ユキ』にやってきた。
柳沢:交渉人はカヤカなので、おじさんは鑑定士という体でいこう。
カヤカ:「あんな話聞かされた後に窮屈なスーツでこんな……。あーもう」
秀史:頑張って金持ちのボンボンっぽい雰囲気を出すんだ、カヤカ。
GM:ビルの一角、手狭ながらも壁材やインテリアに金がかけてあることが伺い知れる。絵にダメージを与えないよう間接照明で照らされた画廊の中を、君たちは進む。そして一番奥。目玉として鎮座しているのは間違いなく、盗難されたフレスコ画『賢者の学び舎』だ。
柳沢:「頼んだよカヤカくん。こういうハードなネゴシエートに挑戦するのも悪くない経験さ。なに、トラブッたらおじさんがフォローするから気軽にいこう」……自分はもう判定に成功しているから気楽なもんです(笑)。
チシャ猫:『失敗したらむっちゃ笑うにゃよ~』
カヤカ:「ハイハイ、異能はこっち向きだけど経験はないから盛大に笑ってくれ」
チシャ猫:『ふんふん、大丈夫よカヤカ、貴方なら大丈夫。くぐった修羅場も、一つや二つじゃないでしょう?』
カヤカ:「猫に言われてもなあ」
チシャ猫:『ちぇ、のってこなかったにゃーん』
GM:『……これは珍しい。お若いのに絵画に興味がお有りですかな?』と、中年の、胡散臭い伊達男が話しかけてくる。
カヤカ:「おかしいですかね?」とにこやか……になり切れない顔で返そう。
チシャ猫:伊達男だけど胡散臭い。なんかすっごい想像しやすいにゃ。
GM:君はひと目見ただけでおじさんと同じ穴のムジナと直感した。
柳沢:えー。おじさんはただの趣味人なのにい(笑)。
秀史:同類は 目を見れば わかるもの。
カヤカ:ポエット。
GM:「いやいや、若くても絵画に興味をもつのは素晴らしいことです。そう、特異な能力とも言える」
カヤカ:「特異ですか」
GM:「ええ。例えば、年若いあなたが、この名画を本気で購入したいと考えている、そんなこともこの世にはあってもおかしくない。……ああ失礼、私、この画廊のオーナー、ユキムラと申します」
カヤカ:「どうも、あなたがオーナーでしたか。確かにただモノならぬ、といった雰囲気でした」
秀史:「絶対油断するな。玉石混交の美術品を渡り歩いてきた蛇だからな」
チシャ猫:『シタナガはカヤカに対して甘いにゃね?、やっぱかわいい弟分なのかにゃ?』
秀史:「噂とはいえユキムラを知る者としてな……。何よりここでしくじれば不憫なのは依頼人だ」
チシャ猫:『おじさんもいるし大丈夫にゃよ、カヤカも馬鹿じゃないにゃしね』
GM:「芸術、それを真に理解する者のもとに届けるのが私の指名なのです。たとえあなたが年若かろうと、この絵を切実に欲しいと思い、適正な対価をご提示いただけるなら、私はあなたにこれをお譲りしましょう」
カヤカ:「なるほど、あなたは仕事に真摯な人のようです。では、おかしくないことを言いましょう」
柳沢:カヤカくんのお手並み拝見だね。
チシャ猫:『にゃっふーん』
カヤカ:「オ……私はこの画が欲しい。ですが、若輩故に幾らを提示すべきなのか、判断がつきかねています」
秀史:「今『オレ』って言いかけたな」(笑)
チシャ猫:「細かいにゃぁwww」
GM:「ほほう」
カヤカ:「そこで、私が信頼する専門家に、価値を測ってもらうことにします」とオジサンを紹介する。
GM:「なるほど。情熱的ではないが、賢明な判断ですね。……どうも」
カヤカ:わからんことはさっさと投げる。これに限るぜ。……素人が知ったかしたところで足元を掬われるだけだろうしな。
柳沢:「いやいやどうも。そういうことで鑑定などしとります柳本です。よろしく」
秀史:偽名を名乗る。基本だな。
GM:ユキムラはおじさんを見て、おじさんがユキムラを見たときとまったく同じ感想を抱くのであった。
柳沢:えっ、こいつも趣味人?気が合いそうかなあ?ホントに?(苦笑)
GM:「これはこれは。絵画に通暁のある粋人とお見受けする。ぜひ、心ゆくまでご覧になってください」
柳沢:「こういう機会でもないと"ホンモノ"をじっくり拝むことはできませんからなあ。眼福眼福」絵画を眺めすがめつする。
チシャ猫:で、真贋がはっきりするわけだにゃ。
柳沢:……ここ、勝手に演出しちゃっていいところ?
GM:主役回だし勿論イイヨ。ただしその前に判定結果をお伝えしましょう。
紗綾:あ、真贋が……。
GM:ユキムラがカヤカくんに売りつけようとしていたのは…………偽物でーす!
一同:でーすよねえええ!!(笑)。
柳沢:……んじゃまあ、一通り見たところで。「いやあ、いいものを見せてもらいました。それではイサキ君。帰りましょうか」
秀史:イサキくん(笑)。
柳沢:「どうやら彼は、一見さんには厳しいタイプのようだ」
GM:ユキムラはにやり、と笑う。
柳沢:「実によくできたレプリカだ。メーヘレンですかな?タッチといい、彩色といい完璧だ。しかし、"額"がおかしい。この時代の絵にこの様式の額をはめるのは、時代的にもバランス的にもあり得ない」
GM:「はっはっは、非常にユニークな視点をお持ちだ。つまりこの作品にはミスがあると?」
柳沢:「ええ、ミスがある。そして、これだけの絵を複製できる人間がこんな初歩的な間違いをするはずがない。……この程度も見抜けないような一見さんには、ホンモノを見せる価値も売る義理もない、というところですかな?」
GM:「…………自称専門家の中でも『この程度』がわかる人間はなかなかいないのですがね」ユキムラは降参するように、肩をすくめる。「ふぅ。あなたが交渉人でしたらよかったのですが」……そして君たちに無言で椅子を勧めるのだった。
柳沢:拝聴しよう。
ユキムラは語る。
……真作も贋作も扱う彼が絵を売る基準は、買う人間が『絵を見ているか』、『カネを見ているか』なのだと。カネ、つまりは投資、節税、転売目的。そういった手合には遠慮なく贋作を売りつけカネを巻き上げ、純粋に『絵が欲しい』と望むものには真作を商う。それが彼の流儀なのだと。
GM:「そちらの少年は、誠実で、まっすぐな方だとお見受けします。だが、彼は、ついぞこれを『絵』として見てくれなかった。『取り返すべきモノ』、『金額の張るモノ』として扱っていた。……だから、私はこの絵を彼に会わせられなかったのです」
カヤカ:なるほど……。
チシャ猫:これはチシャだったら偽物が出てきたパターンだにゃ。お金でしか物を見れない筆頭だし。
秀史:俺も偽物だろうな。芸術として優れているかではなく、真作か贋作かが問題と考える人間だし。
チシャ猫:意外と紗綾は本物かもにゃ。金額では見ないタイプだから。
GM:イエス。紗綾さんとおじさんが向かった場合は本物。他の人は偽物を出してくる予定でした。ただしこれまでのロールで絵にどういう言及をするかで変わる、というシステム的にはちょっとズルい判定でした!
紗綾:いえいえ、キャラの本質を捉えたよい判定だと思います。
チシャ猫:それだけGMにキャラを判断してもらっているのはPL冥利に尽きますね。お互いの認識も合っていますし。
柳沢:「”粋”を知るには、彼はまだ若い。……だが、きっかけはどうあれ"ホンモノ"を観る機会を与えることも、我々のような人種の責任、ではないですかな?」
GM:「ふむ……」
柳沢:「永遠に残るからこそ粋。しかし、それを知る者がいなくなれば、永遠ならざる我々とともに消えていくしかありません。今回は一つ、彼に知る機会を与えてやってくれませんかね?」(一礼)
GM:「……たしかに。後進に道を示すのも、我々の役目でしょうな」
チシャ猫:やはり似た者同士なんだにゃ。
カヤカ:(……趣味人ってわからん)
ユキムラは二人を別室に案内する。
そこには、さっきと全く同じ、だがどこかが確実に違うもう一枚の絵があった。これこそが、ルネッサンス期の学堂にて未来を語り合う若者たちの一日を切り取った名画、『賢者の学び舎』である。
柳沢:「みたまえ、イサキ君。……これは君だよ」
カヤカ:「まったくわから……げふん。私、ですか」
柳沢:「情熱のままに、学に未来に想いをはせる若者達。画家という人種はね、彼らの熱の尊さをこの絵に込めたのさ。……おじさんが思うに、ね」
カヤカ:「……本物を知る人間の言葉ですか。覚えておきます」
柳沢:「今は解らなくてもいい。……どうせ、歳をとれば勝手に思い知ることになるからね。……ま、要は若者には無限の未来があるってことさ! 何事も経験だ」
カヤカ:「普通の若者はこんな経験しないと思うけどなあ」
●カヤカのターン
GM:「さて。いかがなされますかな?種が割れてしまった三文手品師としては、居心地の悪い舞台からは尻尾を巻いて退散するしかない、というところですが」
柳沢:「イサキくん、ここからは君の仕事だ。ハードな予算交渉も良い経験だろ!」
カヤカ:「先ほどは失礼を。私の本来の仕事はここから、ということになります。ええ、確かにまだ価値はわからないけれど、これは私達が取り戻すべきもの。こちらも相応の額であれば、応じる用意がありますので」
GM:「それはありがたい。正直、私としても必要経費くらいは取り戻させてほしい。”防犯対策用のレプリカ”を作るのにお金もかかったことですしな」
柳沢:今回ほんとにおじさん大満足シナリオだなあ。同じ人種の友達が二人も増えたヨ(笑)。
チシャ猫:主役回の面目躍如だにゃ(笑)。
GM:「では、ディールと参りましょうか」……判定どうぞ!真贋を見抜いたので、33→18に下がっておりますよ。
カヤカ:「では、勉強させていただいた分も含め……」うーむ、十分クリア可能になったけど、微妙に厳しいか?。
GM:なお、この判定については、LPのように、1PPで6点継ぎ足し可です。
柳沢:1D6ってこと?
GM:いえ、6点確定でプラスです。「もう一声!」「しゃーねえわかった!払ってやるぜ!」の流れです。
カヤカ:すごくわかりやすい。それなら猫に【アドヴァイス】もらって、【サイコメトリー】入れてで振るだけ振ってみよう。猫、頼んでいいか?
チシャ猫:……。
カヤカ:あれ?なんかありました?
チシャ猫:あ、どうぞ、ごめんなさい(苦笑)。(チシャ猫さんのプレイヤーは骨董に造詣が深く、裏で他のプレイヤーとリアルの古物取引について談義していた)
カヤカ:よしっ行きます!
カヤカ:【サイコメトリー】も入れてネゴシエーター、5D6+2(ころころ)回って24!
秀史:達成!よくやった!
柳沢:「上出来だ、カヤカ」と、あとで頭をなでなでしてあげよう。
秀史:「それ娘さんもやってたよね」
カヤカはCCCの営業部から教わったとおりに交渉を開始した。
こちらの買い取り希望価格は顧客からすでに教わっている。
そこからまずは思い切り低めの価格を提示し『アンカーポイント』とする。
ユキムラから対価の提示。こちらの希望価格を遥かに上回る向こうの『アンカー』。
双方ここを立脚点とし、言葉と仕草での削り合いが始まる。
合意という決着点を、一ミリでもこちらの優位な点に置くために。
GM:君は【サイコメトリー】で相手の思考に共感しつつ値引き交渉を進める。
カヤカ:触れれば心が読めるので、さりげなくユキムラに握手を求めたりして目標以上の結果を出す……!
GM:流石に海千山千の画商。分厚い思考やブラフの内側に金額や打算が渦巻いている。シビアな商人がタフな要求を押し通す時のように、強力な自己暗示で正当化の裏打ちをしているため、君の超常の力を持ってしても容易に本心を掴ませない。
カヤカ:(これくらいでギリギリ相手が黒か……?落としどころはここか……。もうちょっと上……。こっちから値段切り出すとアウトで……頭いってぇ!)
GM:拳を使わない、だが火花散るほどのせめぎあいの末……「交渉成立、ですかな」ユキムラは手を差し出す。
カヤカ:「はい。この値段であれば、こちらも異論はありません」握り返そう。
GM:ではその瞬間、君はこの男の、無数のブラフをまとった精神の一端に触れることが出来た。少なくとも、「絵を見ている人間に本物を売る」という言葉は、真実であろうと確信できる。
カヤカ:「……ありがとうございました、オーナー。勉強させていただきました」
GM:「……ええ。是非これからは、絵画にも興味を持っていただきたい。人の心のみならず。芸術に込められた人の心も、読み取れれば楽しいものですよ」
カヤカ:「……覚えておきます」
GM:…………ということで、お疲れ様です。最難関のお宝、『絵画』をゲット!PP+3ですー!
秀史:これは素直にお疲れ様だ!
紗綾:結局PPも使わなかったですぅ!
チシャ猫:カヤカ、交渉上手だにゃ!
カヤカ:「こっわぁ……ホンモノってヤツこっわぁ……」
チシャ猫:『ま、正直真面目に骨董を扱うものは人の心すら見透かす、それこそ業界人みたいな力があるからにゃね』
柳沢:「今日はウチの若いのに"機会"をくれてありがとう。……今度は仕事抜きで粋な話に花を咲かせたりしようじゃないの」
GM:「ははは、それはいい。寿司はお嫌いではありませんな?修行中の知人が、今度銀座に店を出すのですよ」
柳沢:「ほうほう、それは是が非でもご相伴にあずかりたいところ……」あ、そうだ、副動作で治療してました。10点回復。あ、そうだ、副動作で治療してました。10点回復。
カヤカ:こっちもおじさんの治療を手伝おう。(ころころ)26!
柳沢:ファー!すごい回復!
カヤカ:前回の不振が嘘のような大回復!そして露出が規定値を超えたので罰則。[露見]でさらにAP+1だ。
GM:君たちはハードネゴを終え、無事に都内に戻ってきたのであった。絵画の輸送は、ユキムラが画商としての責任を持って請け負ってくれて、無事届いたとして良いです。
カヤカ:もう狙いは絵じゃないことはわかってるけど、助かるな。
●紗綾のターン
柳沢:さて横浜で最終決戦!……の前に紗綾さんはまず目先の心停止している教祖様をなんとかしないと(笑)。
カヤカ:そういえばそんな状況もあったなあ!
紗綾:い・き・か・え・っ・て!!!(お茶をドバドバ)
チシャ猫:緊急事態もいいとこだにゃ!
GM:前回あと1まで処置していたから、今回でクリアすればOKだ。
紗綾:『毒に毒を充てる事で『裏返る』のじゃ!』
柳沢:すっかり一話の毒茶がレギュラー化しとる……。
紗綾:PPと、猫さんから頂いた【アドヴァイス】を加えてミスティックで教祖様の蘇生判定をします!生き返れ!(ころころ)ギリギリ超えたー!
一同:お見事!
秀史:復ッ活ッ!!!教祖様復ッ活ッ!!!
柳沢:あのお茶で回復というのがどうにも釈然としないが(苦笑)。
GM:……AEDを最大電圧でかけられていたようにビクンッ!ビクンッ!と痙攣していた教祖様が、…………ぱたりとそのすべての動きを停止した。
柳沢:死んでんじゃねーかーっ!?
GM:…………そして、すー、と目を開く。「私は、真理を得た……」(一同爆笑)
秀史:悟ってしまった(笑)。
カヤカ:「あ、知ってるぞ。ショック療法ってやつだな?」
秀史:「それは精神医学用語だカヤカ」
紗綾:毒をもって毒を制す?
チシャ猫:『ただの気付けだと思うんだにゃ、まずさで目が覚めた的な』
GM:「……私は、夢の中で花の咲く河原にいた。……だが、突如天から光の啓示を受け、目が覚めたらここにいたのだ」
カヤカ:「……ほら、精神的にも強くなってるみたいじゃん」
GM:「教祖様!」「教祖様!!」「教祖様が復活なされた!」「あれぞ霊薬、ソーマに違いあるまい!」……感涙にむせぶ信者たちが教祖様に押し寄せていくのであった。
柳沢:いやただのビンボー茶だからね?
紗綾:これでお茶をここに下ろせばうちも安泰ですぅ。
カヤカ:貧乏から脱出した理由がこれでいいのかなあ。
チシャ猫:実際2ndになってから紗綾さん余裕出来てますし。
秀史:水素水みたいなもの。信じる人にとっては意味があるんだろう。
柳沢:ミトメタクナイ!
GM:「思えばこんな異教の偶像に頼ろうとしたのが浅はかよ。教祖様が復活なされた以上、もはや必要あるまい」像をぽーい。
紗綾:おーっととと(キャッチ)。ではこの像は処分しておきますねー(いそいそ)。
GM:奇跡を目撃した信者たちは君や像のことなど気にもとめていないのであった。
柳沢:……まあ、経緯はともかく、回収できて何よりだッ!
カヤカ:結果を見ましょうッ!
紗綾:またお茶が必要になったら是非ご連絡を~。このお茶で世界が取れる勢い。
GM:……象牙像ゲット!+1PPです。
カヤカ:「よっし、全部回収!」
柳沢:「ともあれ、これで依頼の品は全部回収完了か。みんなお疲れ様」
秀史:「……この後どうするか、だな」横浜の方を見やる。
紗綾:『よーし、後はあの大将首らを討ち取れば良いだけじゃな!カカカ!鍔が鳴るわい!』
カヤカ:「……既に選択肢のない刀が一振り……」
GM:「みなさん」と藤村くん。「これにて当初の依頼は完了です。強いて言うなら、茶器の梱包状態が完全ではない」くらいですが、茶器と木箱が戻っているので依頼人としては全く問題ないそうです」
秀史:「依頼者にとってはただの包み紙だしな」
GM:「よって、ここから先は、完全に皆さんの自由意志となります!」
チシャ猫:「自由意志、ですとにゃ?」
GM:具体的に言うと、ゲーム的には、いつでも、『ここでやめる』を宣言できる。その時点で、このセッションは終了。通常通り、報酬をもらって精算となる。あとの仕事はCCCの他のチームが引き継ぐ。以後古文書の件がどうなるかはわからないが、それは次のチームの管轄であり、君たちは充分に責任を果たしたということとなる。「……以上です。あとは、皆さんの判断に委ねます」
チシャ猫:「にゃにゃーん!どうするかにゃ?どうするかにゃ?(含み笑い)」
秀史:「わかってて聞くなよ猫」
カヤカ:「殴られた分は殴り返したいかな」
柳沢:「相手が相手だからCCCのトップエージェントにご出動願いたいところだけど……作戦は一刻を争うって奴みたいだし。『価値に気づかずお宝を放置した結果、C国を付け上がらせる原因を作った雑魚』って後ろ指さされるのも情けないからねえ」
紗綾:『大将首じゃ!大将首じゃ!』「うう、恐いですけど追加報酬は欲しいですぅ」
秀史:「相手のやり方が気に食わないしな」
柳沢:「個人的にも、友人を虐められて業腹だしね。おじさんはこのまま連中を追うよ」
カヤカ:「なんだ、全員やる気じゃんかよ」
チシャ猫:「いやーボクはそーでもないにゃけど、バックアップは必要ですにゃろ?しょーがないからつきあってあげるんだにゃー」
カヤカ:「しかも安全圏だしなお前!」
柳沢:「頼りにしてるよ、猫君」
チシャ猫:「ま、死にそうになったらさっさと引くんにゃよ」
カヤカ:「S級エージェントとやりあえる機会なんてめったにねえじゃん。やってみたくなるよな!」
秀史:「S級じゃなくてA級だろう」
GM:「彼らはエース級ですが、それは『積極的に前線に出ているから』こそです。引退したり、管理部門に収まっている『スペシャル』に、実力は充分に匹敵しているでしょう」
紗綾:あんまりうれしくない訂正情報ですぅ(笑)。
カヤカ:どっちが出てきても雲の上だから関係ないない。
柳沢:「と、いうわけで、作戦続行だ。藤やん」
GM:「……了解しました。このお仕事ですから、直接生命を落とすことはないかとは思いますが、くれぐれも気をつけて。なお、今回の追加報酬+6PPは、このように依頼内容や事情が急変した際の補積立金から補填されていますので支払い元はご心配なく」
秀史:「さて、仕事の続きか」バイクのアクセルをふかす。
GM:ということで、ほぼほぼシナリオの種は割れました。クライマックスバトルにもご期待下さい!
一同:よっしゃー! 頑張るぞ!!
カヤカ:2nd初戦闘だー!
今回の手番は下記の通り。
カヤカ
秀史
チシャ猫
柳沢
紗綾
秀史:今回は【壁走り】でダイスを増やした。何があるかわからんからな。
紗綾:(またファンブルだった)このダイス嫌ーーーー!!
柳沢:戦闘時のダイスはぶっ飛んでるイメージだから、単におおおじいちゃんのやる気がないのかも(笑)。
●ファストフェイズ
カヤカ:んー、いい目が出たけど、ここは作戦どおり待機で最後尾に回る。おじさんが真贋鑑定して、その後に買い取り交渉を仕掛ける段取り。
柳沢:いやあ、おじさんイニシア低くてごめぇん(泣)。1stでは早い方だったんだけどねえ(三回目)。
GM:では、カヤカくんは藤村くんからスーツを借りて、いそいそと着替えました。
柳沢:マンガだったらここぞとばかりにスーツで整髪料キメキメのカヤカくんが描かれるのであろう。
秀史:麻生さんあたりにメイクされてそう(笑)。
柳沢:今まで体験会とか卓の結果、CCCには男の子にそういうことするの大好きな奴が大体いつも待機してる事になっています(笑)。
チシャ猫:「馬子にも衣装、とはいうものの、服に着られている、って言葉しか出ないにゃ」
カヤカ:「正直スッゲー窮屈……」
柳沢:「借りものだからだよ。早く自前の服を仕立てるようになるんだね」
秀史:俺は都心エリアまで高速移動。都心で猫を拾って、そのまま手番で大学に向かう算段。
チシャ猫:移動することがプライドを傷つけるので本部から出ないにゃ!前回が例外なだけで、襲われない限り引きこもりを続けたいにゃ。
秀史:研究室に行けば難易度減るらしいが。
GM:「誰か一人到達すれば、その時点で-3」という判定ですね。
秀史:む、では俺が行けばいいのか。
チシャ猫:わがままですが、お願いします。ここはキャラとしてのアイデンティティってことで。
●四日目のアクション

●秀史のターン
秀史:都心を経由し、そのまま大学に通常移動します。
GM:君は高速をかっとび、大学にたどり着いた。構内にてバイクを降りて、用務員さんの常駐しているプレハブに向かう。
秀史:周辺を警戒しつつ、接近する。錠の状態もチェックするぞ。
GM:錠の確認をするまでもなく、接近するとわかる。用務員室のドアが、半開きになっているね!
カヤカ:うわ。
柳沢:ぐぬぬぬ!
紗綾:遅かった!?
秀史:……慎重に、迅速に接近。
GM:扉の隙間から、倒れている用務員のおじさんが見える。
秀史:「大丈夫ですか!?」と駆け寄ろう。
GM:君が室内に入ると……。
チシャ猫:羊羹の差し入れに当たったとか?
GM:……。
柳沢:それで済むなら全然オッケーなんだけどね……!
GM:……。
カヤカ:攫われてないだけマシか、と思うしかない。
GM:「アイテテテテ。ん。なんだい兄ちゃん?学生さんか?」と、用務員さんが起き上がる。頭を抑えているが、とくに目立った外傷もなく元気そうだ。
柳沢:(大きく安堵)「シタナガくん、おじさんの知り合いって伝えてくれないかな」
秀史:「ドーモ、先日こちらにお伺いしたおじさんの部下です」と言いつつ、インカムをスピーカーモードに。
GM:「ん、柳の字のところのバイトか?」
秀史:「ええ、そんなところです」
柳沢:「センセイ……。災難に遭われたようで」
GM:「ああー。いやはや参ったぜ、古紙の回収に来ましたって言うからドア開けたら、おれっちの机の上に広げていた紙まで無理やり持っていこうとしやがる。やめろって突っかかっていったら押し返されてこの様さ」
カヤカ:「古紙の回収って所は間違ってねえけどさ」
柳沢:「……すみません、実はあのあと私も襲撃を受けまして。センセイにも危険が及びかねないと若いのを向かわせたのですが、一足遅かったようで……」
秀史:「ちなみに盗られたものはありますか?」
GM:「いやなに、柳の字に美人画を渡したろ?あれ以外にも他に文書があったからな、一応整理してたんだが、なんか背広来た男たちがどやどややってきやがって」
チシャ猫:「どやどや……。逆によく無事だったんだにゃぁ」
秀史:「仁義に抵触しかねない行為。……政府筋か」
紗綾:一般の人に危害を加えるのはマナー違反ですぅ。
カヤカ:「でも雑すぎるな。荒っぽいけど、そんだけ焦ってたってコトじゃねえの?」
GM:「んー。いやまあ、持ってくのを止めようとして突き飛ばされたのは業腹だが、こういっちゃなんだが、連中相当焦ってたみたいだぜ。男どもの一人、突き飛ばした奴がしきりに俺っちに謝ってたのを、他の連中が引っ張っていきやがった」
カヤカ:(たまの当たりなので、通信の向こうでグッとこぶしを握る)
紗綾:ということは、古文書は連中に奪われた後ということですか。
GM:「ああ……。ええと、それな。習慣でな、古文書は手に入れたときに、どんなものでも一応カメラで撮影するようにしてるんだ。文書じたいは確認できるぜ。ほれよ」と、シタナガくんにメモリーカードを渡してくれる。
秀史:「では、ありがたくいただきます」
柳沢:「おお、さすが先生!」
チシャ猫:「ある意味素人にゃね、データを考えないにゃんて」
紗綾:データなら何か公表されても『偽造である』で押し切る気なんでしょうねぇ。
GM:「よく知らんが、ワケありなんだろ?」
秀史:「おそらく。一歩間違えればおそらく国際問題になる、パンドラの箱です。開けたいのか、開けさせたくないのかはわかりませんが、必死な事に違いはない」
GM:「こういう趣味だと時々もとの持ち主と揉めたりするのはないこともないがなあ。あー、そうそう中身についてなんだが、データ見りゃわかるが、『C国語の日誌』、『地図』、それから『外国語の手紙』、だったぞ」
柳沢:日誌、地図、手紙。
チシャ猫:シルクロード絡みかにゃ?
秀史:「地図。……近代まで軍事機密だったかと」
GM:「んー、地図ってかあれは、海図、かもな?ここらへんは専門外だからようわからん」
チシャ猫:衛星写真がある現代では、地図自体に大きな意味はないと思うにゃ。
カヤカ:例えば、歴史上の戦争の進軍ルートとその記録とかかぁ?
GM:「もともと柳の字に渡すつもりだったからな。あいつらから取り返してくれたら、そっちで好きにしてくれていい。……直接渡せなくて悪かったがよ」
秀史:「いえ、お気持ちだけで十分です。あとは我々にお任せください」
柳沢:くう、いい人だなあ……。「センセイの無事に代えられるものなどないですよ。今は危急の件で手が離せないのですが、片付き次第また焼酎をもってお見舞いにお伺いしますよ」
GM:シタナガさんが迅速にアクションしたため、データを確保しました。判定-3となり、『スカラー』も遠隔判定が可能となります。
秀史:やることはやったぞ。後は猫よろしく。
●チシャ猫のターン
チシャ猫:「にゃっはっはー。ねぇ、皆、腹立たない?チシャは面白くないにゃ、こーいう人を平気でひどい目に合わせる連中は。こいつらを泡ふいて慌てさせたら面白いだろうにゃぁ……!」
柳沢:「同感だね。……だいぶ個人的な理由だけどね」
カヤカ:「とりあえずおれ自身が撃たれてることに一番腹立ってんだけど」
チシャ猫:「カヤカはどっちでもいいにゃ、カヤカにゃし、面白かったし、良い経験にゃね」
カヤカ:「いつか猫もひどい目に合わせていい気がするんだよな……」
チシャ猫:「殴る時は優しくしてにゃ?チシャ脆いから(うるうる)」
秀史:「確かに。猫の言葉じゃないが、思いっきり足を引っかけてやりたくなる」
チシャ猫:MBSが狙っている古文書についてサーチャーで調査。【マリオネット】、覚醒【ダイブイン】、5D6+23で(ころころ)43!
秀史:あっさり割れた(笑)。
柳沢:一発成功、ぶっとんでるなあ!
カヤカ:流石猫……。
チシャ猫:「フフン。敵に回したのが誰か、しっかり考えてもらわないとね」
チシャ猫は秀史から受け取ったデータをもとに、猛然と検証を開始する。
本来は管轄外の古文書の分析だが、画像解析、人工知能による筆跡鑑定、統計による類似文書の選別等を経て、力技でその正体を突き止めた。
GM:では回答を。あ、いちおう、達成値順に情報を開示するんで、真相当てクイズやりたいヒトはどうぞ。
柳沢:うぃす(笑)。
GM:達成値1。古文書の内容は、これだ!
●古文書の内容
この文書は、15世紀、大船団を以てC国大陸からアフリカ、アラビアへの航海を成し遂げた偉大なる提督の航海日誌と、南海のメルジャヒ国王から送られた礼状だ。
「我々はあなたの船を拒まない。あなたが美しいと言ったあの珊瑚礁に、心ゆくまで滞在してください」と書かれている。
GM:15世紀。日本では室町幕府の頃か。時のC国皇帝の命を受け、とある大提督が行った大航海の日誌の一部だ。
柳沢:「……なんと、これは鄭……もとい、かの史上有名な大提督の手記じゃないか!?これは本物ならC国の中央国立博物館入り確実の大発見だよ!?」
秀史:「これは、また大物だな」
カヤカ:「えっそんなに?」
チシャ猫:「おじさん知ってるのかにゃ?」
GM:大提督がC国の港を出て、東南アジアに到達するまでの航路と、日誌が書かれている。世間に知られているそれとは、だいぶ違うようだね。
柳沢:「かの大提督は、ヨーロッパのいわゆる大航海時代よりも早く、世界に先駆けて船団外交を行った大英雄だよ。東洋史をかじれば必ず目にする偉人さ。彼の活躍によってC国への朝貢国は大きく広がったんだ」
カヤカ:「知らねえ。日本史取ってるから普通にわかんねえ」
Gチシャ猫:「(ネットを調べながら)ヨーロッパの大航海時代より早い段階でこの船団はすごいにゃね」
柳沢:「そしてこの内容。 この島は、今C国が近隣諸国と領海問題で揉めている例の海域を含んでいる」
紗綾:『まあ、あれじゃな、縄張りの大義名分というやつじゃな』
柳沢:「そのとおり。『いつでも立ち寄って欲しい』……当時は社交辞令だったかも知れないが、今のC国にとってこの言質は、その海域の"領有権"を主張する根拠となりえるんだよ!」
GM:はっはっは、おじさんとおおおじいちゃん大正解!!どんどんひゅーひゅーぱふぱふ!!
秀史:パチパチパチ。
カヤカ:今回リアル推理スゲエなあ!?
かつて、C国の大提督が大航海の際、とある南の島の王国に立ち寄った。
その島では一部の豪族によるクーデターの動きがあったが、提督は大船団の武力とC国の影響力を巧みに用いて政変の鎮圧に大きく貢献した。
時の王はいたく提督に感謝し、「貴方がここに来るまでに立ち寄った珊瑚礁に、いつでもまた来てくれていいですよ」とお墨付きを出した。
それは恩人に対する純粋な友誼であった。
しかし、15世紀にただ美しい島だったその海域では、いま、海洋進出を図るC国による軍事拠点化が凄まじいスピードで進行しており、日本と、周辺の諸島国、そして大西洋に覇権を唱えるA国から侵略行為であるとの猛抗議を受け、一触即発の事態となっているのであった……。
柳沢:……いや、これ、まずいよ、まじで。
カヤカ:……うん?ちょっと待てこれ。ガ、ガチの国際問題……?
秀史:領土と領海。国家にしてみれば、確かに喉から手が出るほど欲しいだろうな。それこそ戦争を起こしてでも。
チシャ猫:「まぁコレがあるから国際的にハイ認められました、とはならないとおもうにゃけど、争う根拠が出来たってだけで強いにゃね」
柳沢:「もちろん、国際法ができる前のものだから根拠は薄弱だ。が、とりあえずは侵略じゃないと抗弁できるだけの建前があればいい。実効支配が完了してしまえば、あとはどうとでもなるからね」
紗綾:『ふん。昔から領土なんぞ、獲ったもん勝ちじゃい。理屈をぐだぐだ説いてどうにかなったことなどありゃせんよ』
GM:C国内でも世論は割れており、それが一つの抑止力になっている。しかし例えば、『かつてその島は自分たちのものだった』という歴史資料が出てくれば、国民感情は大きく傾く、かも知れない。
柳沢:「なるほど、C国にとっては、国際的な非難など今更さほど問題ではない。国内世論を誘導する根拠となれば充分というわけか」
チシャ猫:こりゃC国扱いになるわけだにゃ……。
秀史:S級とA級が投入されてもおかしくない案件。いや、まさに連中が出張ってくる事案だったということか。
チシャ猫:「戦争の代わりにカネで片がつくなら安いものにゃ。ま、国家予算なり機密費なりでポンと億単位は動いてそうにゃね」
柳沢:「……これは、想像以上にヤバい案件だぞ。藤やん?」
カヤカ:バイトの給料で相手することじゃないなー!
GM:……ここまで情報が出揃った時点で、君たちは一つの政治ニュースに思い至る。近日中に、横浜で、日本政府立ち会いのもと、A軍の某高級将校と、C国の某高級外交官の会談がセッティングされているのあった!
●航海日誌を奪還せよ!
文書の正体は、外交問題に発展する、かつての航海日誌の史料だ。
横浜港で開かれる会談で公にされる前に取り戻せ!
※このミッションは放棄しても良い。その場合、MBSに関する以後のイベントは消失する。報酬額にペナルティはない。
【条件】
横浜港に到達した時点で開示
GM:ということで、エリア『横浜港』が開放されました!
秀史:ようやくエリア解放か。
カヤカ:よかった通常移動だ。
紗綾:『その会議にカチ込みを入れれば良いんじゃな!』
柳沢:ああ、外交カードにもなるのか! 「こんな文章が見つかったんですけど、これ公開したらどうなると思います?」って。いやあ、これはワクワクしてきたねぇ(笑)。
チシャ猫:しかし、実際文章は奪われたわけで、これからどう動けばいいのかにゃ?
秀史:外交カードである以上、奪い返すことには日本に大きな意味があるな。C国がアドバンテージを稼ぐのを防ぎ、A国に貸しも作れる。
チシャ猫:相手が悪いし、敵に回すものが多すぎなのでは。
カヤカ:隙を見つけてワンチャンス、って感じだけど。そもそも隙なんてあんのか?
チシャ猫:相手がアレだしにゃあ。冷静に考えればうちらがこれ以上首突っ込む話じゃなくて、それこそCCC経由で話を上げて、日本政府がS級エージェントを派遣して対抗する、ってのが筋のはずだにゃ。
GM:みなさんがこの任務を破棄すると、そうなります。シナリオ的にもビジネス的にも、然るべき部門に仕事を任せることもエージェントとして賢明な判断である、と申し上げておきます。
柳沢:「ま、出し抜く努力くらいはしておきたいね」
チシャ猫:「うっわ、おじさんこわー。相手S級エージェントにゃよ?流石に今回の件は仁義で片付かない本気の世界になりそうだけど」……CCC対C国の引き金を我々が引くのは流石にね(笑)。
カヤカ:戦犯になるのはヤダー!
柳沢:「C国の手に渡ってしまったら、日本の派遣会社が束になったところでもう遅い。でも、現状最速で動ける我々が片をつけてしまえば、骨董品の奪い合い、で話が済むんだよ」
秀史:「『裏社会では、盗まれる方が悪い』。MBSの手落ちってことになるからな」
チシャ猫:「大丈夫かにゃ?命は増えないニャよ」
柳沢:「それは心配ないと思うよ。MBSも日本国内の代理人に過ぎないからね。少なくともこの任務のうちは、彼らも派遣社員としての筋を通すはずだ」
カヤカ:「次は何撃って来るんだろうな……」
チシャ猫:「対艦巨砲だと思うんだにゃ?」
GM:具体的な判定はエリアに到達したらオープンとなりますのでお楽しみに。ちなみに5Rを超過すると会談が始まってしまうという設定でしたが、5Rまでに調査判定に突入すれば、そこから時間間隔が時間単位に切り替わり、以後時間オーバーのペナルティはございません。
秀史:おおー。
柳沢:つまり、このR中に他を片付けないと死ぬってことだね?
GM:この任務を解決するつもりならそうなる。
秀史:やっぱり絵画がネックか。
チシャ猫:「前回はあぶく銭で六十億円、今回は領土問題で換算不能。毎回報酬以上にヤバい金額が動いている気がするにゃ。このメンバーの誰が疫病神なのかにゃあ」
秀史:「カヤカだな」
チシャ猫:「カヤカに1票にゃ」
カヤカ:『おれはただのバイトなんだけど!そこの二人!オイ!』
紗綾:「じゃあカヤカさんで」
柳沢:「おじさんはノーコメントで」(笑)
カヤカ:『ノリで敵が増えるーーッ!!』(爆笑)
●柳沢のターン
柳沢:そうとわかった以上、ガンガン古物を集めてしまおう。【アドヴァイス】は不要。紗綾くんに回してほしい。ここは奮発して5PP支払って真贋を判定!
GM:どうぞ!
柳沢:交渉に出ているのはカヤカくんなので、出してくるのは偽物だろうとアタリをつけつつ(ころころ)26、成功!
カヤカ:ひゅーっ!
GM:では演出から行きましょうか。君たち二人は、銀座の画廊『ユキ』にやってきた。
柳沢:交渉人はカヤカなので、おじさんは鑑定士という体でいこう。
カヤカ:「あんな話聞かされた後に窮屈なスーツでこんな……。あーもう」
秀史:頑張って金持ちのボンボンっぽい雰囲気を出すんだ、カヤカ。
GM:ビルの一角、手狭ながらも壁材やインテリアに金がかけてあることが伺い知れる。絵にダメージを与えないよう間接照明で照らされた画廊の中を、君たちは進む。そして一番奥。目玉として鎮座しているのは間違いなく、盗難されたフレスコ画『賢者の学び舎』だ。
柳沢:「頼んだよカヤカくん。こういうハードなネゴシエートに挑戦するのも悪くない経験さ。なに、トラブッたらおじさんがフォローするから気軽にいこう」……自分はもう判定に成功しているから気楽なもんです(笑)。
チシャ猫:『失敗したらむっちゃ笑うにゃよ~』
カヤカ:「ハイハイ、異能はこっち向きだけど経験はないから盛大に笑ってくれ」
チシャ猫:『ふんふん、大丈夫よカヤカ、貴方なら大丈夫。くぐった修羅場も、一つや二つじゃないでしょう?』
カヤカ:「猫に言われてもなあ」
チシャ猫:『ちぇ、のってこなかったにゃーん』
GM:『……これは珍しい。お若いのに絵画に興味がお有りですかな?』と、中年の、胡散臭い伊達男が話しかけてくる。
カヤカ:「おかしいですかね?」とにこやか……になり切れない顔で返そう。
チシャ猫:伊達男だけど胡散臭い。なんかすっごい想像しやすいにゃ。
GM:君はひと目見ただけでおじさんと同じ穴のムジナと直感した。
柳沢:えー。おじさんはただの趣味人なのにい(笑)。
秀史:同類は 目を見れば わかるもの。
カヤカ:ポエット。
GM:「いやいや、若くても絵画に興味をもつのは素晴らしいことです。そう、特異な能力とも言える」
カヤカ:「特異ですか」
GM:「ええ。例えば、年若いあなたが、この名画を本気で購入したいと考えている、そんなこともこの世にはあってもおかしくない。……ああ失礼、私、この画廊のオーナー、ユキムラと申します」
カヤカ:「どうも、あなたがオーナーでしたか。確かにただモノならぬ、といった雰囲気でした」
秀史:「絶対油断するな。玉石混交の美術品を渡り歩いてきた蛇だからな」
チシャ猫:『シタナガはカヤカに対して甘いにゃね?、やっぱかわいい弟分なのかにゃ?』
秀史:「噂とはいえユキムラを知る者としてな……。何よりここでしくじれば不憫なのは依頼人だ」
チシャ猫:『おじさんもいるし大丈夫にゃよ、カヤカも馬鹿じゃないにゃしね』
GM:「芸術、それを真に理解する者のもとに届けるのが私の指名なのです。たとえあなたが年若かろうと、この絵を切実に欲しいと思い、適正な対価をご提示いただけるなら、私はあなたにこれをお譲りしましょう」
カヤカ:「なるほど、あなたは仕事に真摯な人のようです。では、おかしくないことを言いましょう」
柳沢:カヤカくんのお手並み拝見だね。
チシャ猫:『にゃっふーん』
カヤカ:「オ……私はこの画が欲しい。ですが、若輩故に幾らを提示すべきなのか、判断がつきかねています」
秀史:「今『オレ』って言いかけたな」(笑)
チシャ猫:「細かいにゃぁwww」
GM:「ほほう」
カヤカ:「そこで、私が信頼する専門家に、価値を測ってもらうことにします」とオジサンを紹介する。
GM:「なるほど。情熱的ではないが、賢明な判断ですね。……どうも」
カヤカ:わからんことはさっさと投げる。これに限るぜ。……素人が知ったかしたところで足元を掬われるだけだろうしな。
柳沢:「いやいやどうも。そういうことで鑑定などしとります柳本です。よろしく」
秀史:偽名を名乗る。基本だな。
GM:ユキムラはおじさんを見て、おじさんがユキムラを見たときとまったく同じ感想を抱くのであった。
柳沢:えっ、こいつも趣味人?気が合いそうかなあ?ホントに?(苦笑)
GM:「これはこれは。絵画に通暁のある粋人とお見受けする。ぜひ、心ゆくまでご覧になってください」
柳沢:「こういう機会でもないと"ホンモノ"をじっくり拝むことはできませんからなあ。眼福眼福」絵画を眺めすがめつする。
チシャ猫:で、真贋がはっきりするわけだにゃ。
柳沢:……ここ、勝手に演出しちゃっていいところ?
GM:主役回だし勿論イイヨ。ただしその前に判定結果をお伝えしましょう。
紗綾:あ、真贋が……。
GM:ユキムラがカヤカくんに売りつけようとしていたのは…………偽物でーす!
一同:でーすよねえええ!!(笑)。
柳沢:……んじゃまあ、一通り見たところで。「いやあ、いいものを見せてもらいました。それではイサキ君。帰りましょうか」
秀史:イサキくん(笑)。
柳沢:「どうやら彼は、一見さんには厳しいタイプのようだ」
GM:ユキムラはにやり、と笑う。
柳沢:「実によくできたレプリカだ。メーヘレンですかな?タッチといい、彩色といい完璧だ。しかし、"額"がおかしい。この時代の絵にこの様式の額をはめるのは、時代的にもバランス的にもあり得ない」
GM:「はっはっは、非常にユニークな視点をお持ちだ。つまりこの作品にはミスがあると?」
柳沢:「ええ、ミスがある。そして、これだけの絵を複製できる人間がこんな初歩的な間違いをするはずがない。……この程度も見抜けないような一見さんには、ホンモノを見せる価値も売る義理もない、というところですかな?」
GM:「…………自称専門家の中でも『この程度』がわかる人間はなかなかいないのですがね」ユキムラは降参するように、肩をすくめる。「ふぅ。あなたが交渉人でしたらよかったのですが」……そして君たちに無言で椅子を勧めるのだった。
柳沢:拝聴しよう。
ユキムラは語る。
……真作も贋作も扱う彼が絵を売る基準は、買う人間が『絵を見ているか』、『カネを見ているか』なのだと。カネ、つまりは投資、節税、転売目的。そういった手合には遠慮なく贋作を売りつけカネを巻き上げ、純粋に『絵が欲しい』と望むものには真作を商う。それが彼の流儀なのだと。
GM:「そちらの少年は、誠実で、まっすぐな方だとお見受けします。だが、彼は、ついぞこれを『絵』として見てくれなかった。『取り返すべきモノ』、『金額の張るモノ』として扱っていた。……だから、私はこの絵を彼に会わせられなかったのです」
カヤカ:なるほど……。
チシャ猫:これはチシャだったら偽物が出てきたパターンだにゃ。お金でしか物を見れない筆頭だし。
秀史:俺も偽物だろうな。芸術として優れているかではなく、真作か贋作かが問題と考える人間だし。
チシャ猫:意外と紗綾は本物かもにゃ。金額では見ないタイプだから。
GM:イエス。紗綾さんとおじさんが向かった場合は本物。他の人は偽物を出してくる予定でした。ただしこれまでのロールで絵にどういう言及をするかで変わる、というシステム的にはちょっとズルい判定でした!
紗綾:いえいえ、キャラの本質を捉えたよい判定だと思います。
チシャ猫:それだけGMにキャラを判断してもらっているのはPL冥利に尽きますね。お互いの認識も合っていますし。
柳沢:「”粋”を知るには、彼はまだ若い。……だが、きっかけはどうあれ"ホンモノ"を観る機会を与えることも、我々のような人種の責任、ではないですかな?」
GM:「ふむ……」
柳沢:「永遠に残るからこそ粋。しかし、それを知る者がいなくなれば、永遠ならざる我々とともに消えていくしかありません。今回は一つ、彼に知る機会を与えてやってくれませんかね?」(一礼)
GM:「……たしかに。後進に道を示すのも、我々の役目でしょうな」
チシャ猫:やはり似た者同士なんだにゃ。
カヤカ:(……趣味人ってわからん)
ユキムラは二人を別室に案内する。
そこには、さっきと全く同じ、だがどこかが確実に違うもう一枚の絵があった。これこそが、ルネッサンス期の学堂にて未来を語り合う若者たちの一日を切り取った名画、『賢者の学び舎』である。
柳沢:「みたまえ、イサキ君。……これは君だよ」
カヤカ:「まったくわから……げふん。私、ですか」
柳沢:「情熱のままに、学に未来に想いをはせる若者達。画家という人種はね、彼らの熱の尊さをこの絵に込めたのさ。……おじさんが思うに、ね」
カヤカ:「……本物を知る人間の言葉ですか。覚えておきます」
柳沢:「今は解らなくてもいい。……どうせ、歳をとれば勝手に思い知ることになるからね。……ま、要は若者には無限の未来があるってことさ! 何事も経験だ」
カヤカ:「普通の若者はこんな経験しないと思うけどなあ」
●カヤカのターン
GM:「さて。いかがなされますかな?種が割れてしまった三文手品師としては、居心地の悪い舞台からは尻尾を巻いて退散するしかない、というところですが」
柳沢:「イサキくん、ここからは君の仕事だ。ハードな予算交渉も良い経験だろ!」
カヤカ:「先ほどは失礼を。私の本来の仕事はここから、ということになります。ええ、確かにまだ価値はわからないけれど、これは私達が取り戻すべきもの。こちらも相応の額であれば、応じる用意がありますので」
GM:「それはありがたい。正直、私としても必要経費くらいは取り戻させてほしい。”防犯対策用のレプリカ”を作るのにお金もかかったことですしな」
柳沢:今回ほんとにおじさん大満足シナリオだなあ。同じ人種の友達が二人も増えたヨ(笑)。
チシャ猫:主役回の面目躍如だにゃ(笑)。
GM:「では、ディールと参りましょうか」……判定どうぞ!真贋を見抜いたので、33→18に下がっておりますよ。
カヤカ:「では、勉強させていただいた分も含め……」うーむ、十分クリア可能になったけど、微妙に厳しいか?。
GM:なお、この判定については、LPのように、1PPで6点継ぎ足し可です。
柳沢:1D6ってこと?
GM:いえ、6点確定でプラスです。「もう一声!」「しゃーねえわかった!払ってやるぜ!」の流れです。
カヤカ:すごくわかりやすい。それなら猫に【アドヴァイス】もらって、【サイコメトリー】入れてで振るだけ振ってみよう。猫、頼んでいいか?
チシャ猫:……。
カヤカ:あれ?なんかありました?
チシャ猫:あ、どうぞ、ごめんなさい(苦笑)。(チシャ猫さんのプレイヤーは骨董に造詣が深く、裏で他のプレイヤーとリアルの古物取引について談義していた)
カヤカ:よしっ行きます!
カヤカ:【サイコメトリー】も入れてネゴシエーター、5D6+2(ころころ)回って24!
秀史:達成!よくやった!
柳沢:「上出来だ、カヤカ」と、あとで頭をなでなでしてあげよう。
秀史:「それ娘さんもやってたよね」
カヤカはCCCの営業部から教わったとおりに交渉を開始した。
こちらの買い取り希望価格は顧客からすでに教わっている。
そこからまずは思い切り低めの価格を提示し『アンカーポイント』とする。
ユキムラから対価の提示。こちらの希望価格を遥かに上回る向こうの『アンカー』。
双方ここを立脚点とし、言葉と仕草での削り合いが始まる。
合意という決着点を、一ミリでもこちらの優位な点に置くために。
GM:君は【サイコメトリー】で相手の思考に共感しつつ値引き交渉を進める。
カヤカ:触れれば心が読めるので、さりげなくユキムラに握手を求めたりして目標以上の結果を出す……!
GM:流石に海千山千の画商。分厚い思考やブラフの内側に金額や打算が渦巻いている。シビアな商人がタフな要求を押し通す時のように、強力な自己暗示で正当化の裏打ちをしているため、君の超常の力を持ってしても容易に本心を掴ませない。
カヤカ:(これくらいでギリギリ相手が黒か……?落としどころはここか……。もうちょっと上……。こっちから値段切り出すとアウトで……頭いってぇ!)
GM:拳を使わない、だが火花散るほどのせめぎあいの末……「交渉成立、ですかな」ユキムラは手を差し出す。
カヤカ:「はい。この値段であれば、こちらも異論はありません」握り返そう。
GM:ではその瞬間、君はこの男の、無数のブラフをまとった精神の一端に触れることが出来た。少なくとも、「絵を見ている人間に本物を売る」という言葉は、真実であろうと確信できる。
カヤカ:「……ありがとうございました、オーナー。勉強させていただきました」
GM:「……ええ。是非これからは、絵画にも興味を持っていただきたい。人の心のみならず。芸術に込められた人の心も、読み取れれば楽しいものですよ」
カヤカ:「……覚えておきます」
GM:…………ということで、お疲れ様です。最難関のお宝、『絵画』をゲット!PP+3ですー!
秀史:これは素直にお疲れ様だ!
紗綾:結局PPも使わなかったですぅ!
チシャ猫:カヤカ、交渉上手だにゃ!
カヤカ:「こっわぁ……ホンモノってヤツこっわぁ……」
チシャ猫:『ま、正直真面目に骨董を扱うものは人の心すら見透かす、それこそ業界人みたいな力があるからにゃね』
柳沢:「今日はウチの若いのに"機会"をくれてありがとう。……今度は仕事抜きで粋な話に花を咲かせたりしようじゃないの」
GM:「ははは、それはいい。寿司はお嫌いではありませんな?修行中の知人が、今度銀座に店を出すのですよ」
柳沢:「ほうほう、それは是が非でもご相伴にあずかりたいところ……」あ、そうだ、副動作で治療してました。10点回復。あ、そうだ、副動作で治療してました。10点回復。
カヤカ:こっちもおじさんの治療を手伝おう。(ころころ)26!
柳沢:ファー!すごい回復!
カヤカ:前回の不振が嘘のような大回復!そして露出が規定値を超えたので罰則。[露見]でさらにAP+1だ。
GM:君たちはハードネゴを終え、無事に都内に戻ってきたのであった。絵画の輸送は、ユキムラが画商としての責任を持って請け負ってくれて、無事届いたとして良いです。
カヤカ:もう狙いは絵じゃないことはわかってるけど、助かるな。
●紗綾のターン
柳沢:さて横浜で最終決戦!……の前に紗綾さんはまず目先の心停止している教祖様をなんとかしないと(笑)。
カヤカ:そういえばそんな状況もあったなあ!
紗綾:い・き・か・え・っ・て!!!(お茶をドバドバ)
チシャ猫:緊急事態もいいとこだにゃ!
GM:前回あと1まで処置していたから、今回でクリアすればOKだ。
紗綾:『毒に毒を充てる事で『裏返る』のじゃ!』
柳沢:すっかり一話の毒茶がレギュラー化しとる……。
紗綾:PPと、猫さんから頂いた【アドヴァイス】を加えてミスティックで教祖様の蘇生判定をします!生き返れ!(ころころ)ギリギリ超えたー!
一同:お見事!
秀史:復ッ活ッ!!!教祖様復ッ活ッ!!!
柳沢:あのお茶で回復というのがどうにも釈然としないが(苦笑)。
GM:……AEDを最大電圧でかけられていたようにビクンッ!ビクンッ!と痙攣していた教祖様が、…………ぱたりとそのすべての動きを停止した。
柳沢:死んでんじゃねーかーっ!?
GM:…………そして、すー、と目を開く。「私は、真理を得た……」(一同爆笑)
秀史:悟ってしまった(笑)。
カヤカ:「あ、知ってるぞ。ショック療法ってやつだな?」
秀史:「それは精神医学用語だカヤカ」
紗綾:毒をもって毒を制す?
チシャ猫:『ただの気付けだと思うんだにゃ、まずさで目が覚めた的な』
GM:「……私は、夢の中で花の咲く河原にいた。……だが、突如天から光の啓示を受け、目が覚めたらここにいたのだ」
カヤカ:「……ほら、精神的にも強くなってるみたいじゃん」
GM:「教祖様!」「教祖様!!」「教祖様が復活なされた!」「あれぞ霊薬、ソーマに違いあるまい!」……感涙にむせぶ信者たちが教祖様に押し寄せていくのであった。
柳沢:いやただのビンボー茶だからね?
紗綾:これでお茶をここに下ろせばうちも安泰ですぅ。
カヤカ:貧乏から脱出した理由がこれでいいのかなあ。
チシャ猫:実際2ndになってから紗綾さん余裕出来てますし。
秀史:水素水みたいなもの。信じる人にとっては意味があるんだろう。
柳沢:ミトメタクナイ!
GM:「思えばこんな異教の偶像に頼ろうとしたのが浅はかよ。教祖様が復活なされた以上、もはや必要あるまい」像をぽーい。
紗綾:おーっととと(キャッチ)。ではこの像は処分しておきますねー(いそいそ)。
GM:奇跡を目撃した信者たちは君や像のことなど気にもとめていないのであった。
柳沢:……まあ、経緯はともかく、回収できて何よりだッ!
カヤカ:結果を見ましょうッ!
紗綾:またお茶が必要になったら是非ご連絡を~。このお茶で世界が取れる勢い。
GM:……象牙像ゲット!+1PPです。
カヤカ:「よっし、全部回収!」
柳沢:「ともあれ、これで依頼の品は全部回収完了か。みんなお疲れ様」
秀史:「……この後どうするか、だな」横浜の方を見やる。
紗綾:『よーし、後はあの大将首らを討ち取れば良いだけじゃな!カカカ!鍔が鳴るわい!』
カヤカ:「……既に選択肢のない刀が一振り……」
GM:「みなさん」と藤村くん。「これにて当初の依頼は完了です。強いて言うなら、茶器の梱包状態が完全ではない」くらいですが、茶器と木箱が戻っているので依頼人としては全く問題ないそうです」
秀史:「依頼者にとってはただの包み紙だしな」
GM:「よって、ここから先は、完全に皆さんの自由意志となります!」
チシャ猫:「自由意志、ですとにゃ?」
GM:具体的に言うと、ゲーム的には、いつでも、『ここでやめる』を宣言できる。その時点で、このセッションは終了。通常通り、報酬をもらって精算となる。あとの仕事はCCCの他のチームが引き継ぐ。以後古文書の件がどうなるかはわからないが、それは次のチームの管轄であり、君たちは充分に責任を果たしたということとなる。「……以上です。あとは、皆さんの判断に委ねます」
チシャ猫:「にゃにゃーん!どうするかにゃ?どうするかにゃ?(含み笑い)」
秀史:「わかってて聞くなよ猫」
カヤカ:「殴られた分は殴り返したいかな」
柳沢:「相手が相手だからCCCのトップエージェントにご出動願いたいところだけど……作戦は一刻を争うって奴みたいだし。『価値に気づかずお宝を放置した結果、C国を付け上がらせる原因を作った雑魚』って後ろ指さされるのも情けないからねえ」
紗綾:『大将首じゃ!大将首じゃ!』「うう、恐いですけど追加報酬は欲しいですぅ」
秀史:「相手のやり方が気に食わないしな」
柳沢:「個人的にも、友人を虐められて業腹だしね。おじさんはこのまま連中を追うよ」
カヤカ:「なんだ、全員やる気じゃんかよ」
チシャ猫:「いやーボクはそーでもないにゃけど、バックアップは必要ですにゃろ?しょーがないからつきあってあげるんだにゃー」
カヤカ:「しかも安全圏だしなお前!」
柳沢:「頼りにしてるよ、猫君」
チシャ猫:「ま、死にそうになったらさっさと引くんにゃよ」
カヤカ:「S級エージェントとやりあえる機会なんてめったにねえじゃん。やってみたくなるよな!」
秀史:「S級じゃなくてA級だろう」
GM:「彼らはエース級ですが、それは『積極的に前線に出ているから』こそです。引退したり、管理部門に収まっている『スペシャル』に、実力は充分に匹敵しているでしょう」
紗綾:あんまりうれしくない訂正情報ですぅ(笑)。
カヤカ:どっちが出てきても雲の上だから関係ないない。
柳沢:「と、いうわけで、作戦続行だ。藤やん」
GM:「……了解しました。このお仕事ですから、直接生命を落とすことはないかとは思いますが、くれぐれも気をつけて。なお、今回の追加報酬+6PPは、このように依頼内容や事情が急変した際の補積立金から補填されていますので支払い元はご心配なく」
秀史:「さて、仕事の続きか」バイクのアクセルをふかす。
GM:ということで、ほぼほぼシナリオの種は割れました。クライマックスバトルにもご期待下さい!
一同:よっしゃー! 頑張るぞ!!
カヤカ:2nd初戦闘だー!
人災派遣TRPGリプレイ『愛を買い戻せ!』 04
●三日目
GM:さて、三日目、かつ第3ラウンドスタートとなります。
紗綾:振り返ると、2ラウンドで半分回収。順調ですねー。
GM:ではさっくりイニシアをふってくださいまし。
今回はこのようになった。
カヤカ
チシャ猫
秀史
紗綾
柳沢
チシャ猫:なんか紗綾さんがイニシアティブ一番下に来ると落ち着く(笑)。
秀史:わかる。
柳沢:2ndは同値だとフォワード優先なので、おじさんがラストなんだけどね。
GM:……ふー。
柳沢:ん? ファスト前に何かあるかな?
チシャ猫:妨害来そうな空気。
紗綾:正直、シナリオ的にはただ走り回ってお宝集めて終わりとは思えないですぅ。
柳沢:メタな読みをするのはおやめなさい(笑)。
●強襲
GM:……えー。じゃあカヤカくん。
カヤカ:……はい。
GM:君は茶器を手に入れ、次の目的地に向かってバイクを走らせておりました。
カヤカ:よりによって茶器持ってる時に来るなよぉ!(一同爆笑)
チシャ猫:(爆笑)やっぱカヤカ、美味しいとこ持ってくにゃぁ!
秀史:強奪かー。頑張れカヤカ。
紗綾:頑張るんですぅ。
柳沢:おじさんAP厳しいからカヤカくんと合流しようとしてたんだけど(苦笑)。
GM:すると、国道の真ん中に、三十くらいの背広を着た男が一人、立っている。
秀史:通りすがりのサラリーマンですかな。
カヤカ:「……あん?あっぶねぇなオイ」普通に避けて通ろうとするけど。
GM:「……こちらの想定より早い動きだな。だが追いついたぞ」
柳沢:おやおや?
GM:『ええ、そりゃあもう。ここまで来て見逃す手はないアルよ?』……その声は、カヤカくんの後ろから聞こえる!
カヤカ:「げ、まさか……!」
柳沢:アルアル言う奴がたくさんいるからよくわからないな。MBS絡みか、以前の白猫くんリベンジかな?
MBS……マンネットブロードサービス。ルールブックにも掲載されている華僑系の派遣会社である。拳法、道術など、大陸に由来する異能を使う者が多数所属しCCCとはライバル関係に当たる。
GM:振り返ると、いつのまにか君のバイクの後部座席に、一人の少女が乗っている!
秀史:「まさか、ここで同業者を2枚も投入するか……。踏ん張れカヤカ!」
カヤカ:「こ、コンニチワー」
チシャ猫:『いつのまにナンパを?カヤカも隅に置けないんだにゃぁ』
紗綾:やっぱりジゴロですぅ。
カヤカ:全然なんのアクションもしてねーんだけど!
GM:サラリーマン風の男が言う。「油断するなよ、『轟天雷』。年若く見えても、状況が状況だ。ICSSSAあたりのA級、S級が投入されていてもおかしくはない。……ここで確実に仕留めるぞ」
カヤカ:ただのB(バイト)級エージェントですうううう!?
柳沢:うーむ、強キャラのオーラがすごいな(笑)。世界設定にはいなかった名前だと思うけど。
GM:男がパチン、と指を鳴らすと、無数の符が中に舞い上がり君の周囲をドーム状に覆い、溶けるように消えた。……と同時に、世界が灰色に変色する!
カヤカ:「ち、くしょう!?何か知らんがやるしかないってか!」
GM:「少し世界を『ずらした』。暫くは、ここで何が起ころうと現実に影響することはない」……ゲーム的には【アイドル】の【でっちあげ】だ。このターン、相手の露出ペナルティはほとんど考慮されない!
紗綾:それ、「これから大火力でお前をボコるわ」って言ってるのと同義だと思いますぅ!
GM:「若きエージェントよ。お初にお目にかかる。マンネットブロードサービス四番差配、『大賢良師』……いざ、参る!」
秀史:やはりMBSか!
カヤカ:「CCCアルバイト、『魂砕き』!来いやー!首無しよりは怖くねー!!」
紗綾:まあ、強キャラではあっても不死身ではなさそうですが。
秀史:「バカ!相手は符術使いだぞ!直接戦闘は避けろ!きっと、お前の動きを止めてもうひとりが仕留める気だ!」
GM:「正解。ってえわけえで、私はMBS十七番差配の『轟天雷』アル!悪いけど手加減できる相手じゃなさそーだし、初っ端から全力でいくヨー!」……そう言うと少女がひらりとバイクから飛び降り……その背景の空間が歪み、巨大な大砲が何門も出現する!!
カヤカ:「(絶句)……、都心でそんなもん持ち出すんじゃねえよ!?」
チシャ猫:「苦労してるにゃぁ、カヤカ。今から入れる生命保険探しておくにゃね!」
カヤカ:「どうせ受取人が怪しいから要らねえ!」……頼むからデュラハンみたいなダメージは出さないでください(切実)。
GM:さて皆様、手番消費無しで、自分の一番得意な職能でダイスを振ってみよう。18以上ならこの連中が何者かわかる。
柳沢&チシャ猫:(ころころ)成功~。
秀史:くっ、1足りない。LPを使うか?
GM:一人でも成功してれば問題ないですよ。
柳沢:いや、そこは知っててドヤ顔ロールしたいじゃん(笑)。
チシャ猫:「いい保険あったにゃよカヤカ」と言いつつ、ネットで拾った情報をまとめてカヤカにおくるにゃ。
GM:では解説しましょう。三十絡みの男は『大賢良師』……MBSでも上から数えたほうが早いウルトラエース。道術の使い手で、結界や人心操作を得意とする。
柳沢:ぶっ!?
紗綾:なんか大物が来たですぅ。
GM:そして少女は『轟天雷』……MBSの中でも火力最強級。空間を歪めて、砲撃や爆雷を叩き込む凶悪な少女だ。『大賢良師』が結界で周囲を隠蔽して、『轟天雷』が全力で大火力をぶちこむ、という最強コンボで業界に名を馳せた。
カヤカ:えっ。無理。
柳沢:こりゃ、まともにやりあうのは無茶を通り越して無駄だね。
チシャ猫:デュラハンのほうが可愛いっていう。
カヤカ:それな。
GM:ということで、『敵襲イベント』が発生しました!ここからファストフェイズ。一歩間違えると本当にリタイヤもあり得るので、慎重に考えてアクションしてください!
●敵エージェントの襲撃!
西東京エリアにいる者はこのラウンド、直ちに他のエリアに離脱しなければならない。
なお、離脱時に的エージェントから三回攻撃を受ける。
離脱時にHPに合計40点以上ダメージを受けた場合(もしくは離脱を諦めた場合)
所持しているアイテムは敵に奪われ、失われる。
同一エリアに居るキャラクターは支援可能。ただし手番を消費する。
柳沢:「……君って子はつくづく強敵に縁のある子だねえ」
紗綾:「カヤカさん、本日はご愁傷様でした」
チシャ猫:「本日も、だにゃ」
秀史:「カヤカ。惜しい奴を」
カヤカ:「まだ死んでねーし!!!」

●ファストフェイズ
基本的には調査系の任務、仮に多少の戦闘があったとしてもメインではないだろうと想定していた一同。まさかの超強敵出現に困惑を隠せないながらも、お宝を守るためにアクションを開始する。
柳沢:とにかく、ここでやりあうのはナシだね。おじさんが『高速移動』車で左上に移動、カヤカ君に合流する。おじさんがガードしつつ、カヤカ君は『高速移動』で離脱、ってのが現実的な策だろう。
カヤカ:よっしゃ。戦えそうなエリアは……東か!
チシャ猫:飲酒運転じゃない?
柳沢:日をまたいだから大丈夫だよ!(笑)
カヤカ:「なんのッ目的でッ!?MBS!?え、マジで何で!?」
チシャ猫:「実際コレまずくない?誰よこんなの送り込んできた空気読めないやつ」
秀史:「そりゃ茶器が狙いだろうよ」
チシャ猫:「いいえ、茶碗は確かに高価だけど、業界の大物を二人も雇う金額とは全く釣り合ってないわよ」
カヤカ:「また価値が暴騰したとかじゃねーよな!?電子マネーじゃあるまいし!」
秀史:「盗賊団に奪われて行方不明になった方が都合がいい、ということか……?」
紗綾:『金銭面は盗難保険によって損失が補填されている。持ち主同士には横のつながりがない……、ちょっと動機が思いつかないのぅ』
GM:「ふん。……とぼけているのか、それとも、本筋は知らされていない使い走りか」と『大賢良師』。
カヤカ:……ちょっとイラッと来たぞー。来たけど我慢するぞー.
GM:「かまわないアルよ、どうぜここで塵も残さず消し飛ばせば、あとはバックアップがなんとかしてくれるヨ!」
柳沢:ではそこに到着。「ははは、かの『大賢良師』と『轟天雷』が出張るなんて、少々大袈裟すぎるんじゃないかね?」結界に割り込み、バイクに並走しつつ。
カヤカ:「ぐぬ……って、オジサン!?」
柳沢:「や、カヤカ君。もう猫君から聞いてると思うけど。彼らは僕らの手に余るよ。ここは逃げの一手だね。フォローはするから頑張ろうじゃないの」
カヤカ:「痛いほど分かってますぅ。さっさと逃げて、マニュアル通り藤村さんに裏になんかねーかブン投げる!」
GM:「ほぅ。誰が出てきたかと思えばCCCの『枯れ柳』か。……ICSSSAの線と踏んでいたが、当たらずとも遠からずといったところだな。いずれにせよ、手を抜くつもりはない」
柳沢:「いやいや、少し手を抜く位が人生ちょうどいいよ? さっきも在野で粋に生きる方と知り合ってねえ!」
チシャ猫:ファストは何もしません。
秀史:『待機』で行動値0に。何が起こるかわからんしな。未開放エリアも気になるので、動きたくない。
柳沢:位置的にめっちゃ横浜エリアくさいよね。MBSの本拠地……。
紗綾:同じく待機です。今から動いてもどうにもなりません。おじいちゃんは大騒ぎしてますが。『えーい、強者じゃ!早く行くのじゃ!戦じゃ戦じゃ!』
チシャ猫:「これ以上面倒な人増えても困るにゃよ」
柳沢:おじさんは悪魔の力を借りつつ、車からジャンプしてカヤカの単車のバックシートに降り立ちます。ゲーム的には自動車を放棄、カヤカのバイクに同乗で。
カヤカ:都心エリアへ『長距離』『高速移動』!全力で耐えるぞこんにゃろー!!
GM:では、それに応じて敵の三回攻撃が来ます。頑張って耐えてくれたまえ!
バイクを駆って一目散に遠ざかる二人を視界に収めたまま、少女……MBSのA級エージェント『轟天雷』は尖った犬歯と唇を舌で潤す。
今すぐ跳躍し再びバイクに追いつくことは容易だ。だが、そんな必要はまったくない。この距離はむしろ、彼女自身の安全を確保するために空けさせたものである。
漫画の中で銃や大砲が魔法や超能力より弱く描かれるのは、単純に、描く側も読む側も『見たことがない』からに過ぎない。
現代の戦争で用いられる迫撃砲は、はるか遠距離より精密に着弾し、戦車を鉄塊に帰し、地面に大穴を穿ち、ビルを紙のように突き破る。多少の防御魔術など日傘代わりにもならない。
巨大で凶悪。それゆえに大砲は、部品レベルで国や軍によって位置や扱いを厳重に管理される。故に一般人が目にすることはまずなく、ましてや町中に存在など許されるはずもない。……そんな凶器を、『空間をつなげて』どこにでも現出させるのが、空間を操る彼女の力の真骨頂である。
世界の何処かに、彼女のために配備された、最新鋭の迫撃砲の数々。装填は済ませている。照準は整った。あとは。
「全砲門装填完了、……ってーッ!!」
号令とともに一斉に砲門が火を吹く。
『その轟き、まさに天を揺るがす雷の如し』
膨大な物理というシンプルな暴力を秘めた魔弾が、隔離された無人の空間を貫き、視認など到底不可能な速度で、音すらも追い越して着弾する……!!
カヤカ:「マジで撃つ奴があるかァーーーッ!!!?」
秀史:カヤカは何故いつもこんなにおいしいんだ(爆笑)。
柳沢:って範囲攻撃だと二人共死ぬけど?
GM:単体攻撃3回です!狙いはすべてカヤカくん。
柳沢:よかった……のかな?(笑)。
カヤカ:全部【硬気功】で受けるけど!!!?
柳沢:いや、まずは通常の回避判定、ダメージ計算、おじさんのカバーで減らして、その後にカヤカくんの防御で行こう!
GM:では、盛り上がり優先でこちらが先行でガンガンダイスを振って、かばうタイミングとかLP振り足しは後付けでOKとします!扱いとしてはテレポーターの【ワープシュート】相当だ!
カヤカ:的確に投射ぶつけてきやがってー!?
GM:命中は3D6+20を三回。(ころころころ)29、28、34!
柳沢:とりあえず3回のうちのどれか1回にリソースを集中して成功にしてもらえれば、あとは2発かばえばよくなる。
カヤカ:つっても回避に補正がないんだよな。投射攻撃とは相性悪いけど、全部反応で振る。いずれも【心眼】を乗せて(ころころころ)27、18、17!……きっつ!
柳沢:うーむ、厳しいな。ここは1発目を確実に軽減しよう。
カヤカ:リョーカイ。1発目にLP振りたし(ころころ)通常失敗まで引き上げ。結果、失敗、中失敗、大失敗……!
柳沢:『猫君、例のアレ、用意頼む!』かばいます。
チシャ猫:【セキュリティシステム】準備OKにゃー。2回まで出せるからどこに欲しいか教えてにゃ。
GM:ではダメージ行きます!まずは砲弾のダメージ6D+18を3発!(ころころころ)44、50、55!
柳沢:【魔力の盾】3回。(ころころころ)25、18、21!それぞれ止めたよ!
GM:次に砲弾の衝撃ダメージ6D、および失敗分のダメージ(ころころ)あれしょぼい、23だ。
カヤカ:【硬気功】!GP、衝撃耐性で減らして……9点抜け。オジサンのおかげであまりHP減らなかったけど、SPが28点に減少!
柳沢:おじさんは66点抜け。
秀史:残り4点になるって書いてあるな。
柳沢:ね、猫君、【セキュリティシステム】もらってもいいかな?(汗)今後に備えてとりあえず1回で。
チシャ猫:了解。では【セキュリティシステム】発動!おじさんのスーツからエアバックがボフっと。20点軽減。
柳沢:「おおおお!? いつの間にこんなのを取り付けたんだぁ!?」LPぶんの軽減も含めてこれで残り28点だ。
超音速で降り注ぐ砲弾の雨を、柳沢の不可視の盾とチシャ猫の仕込んだギミックがそらし、防ぎ、カヤカは体内に気を巡らせて衝撃の余波にひたすらに耐える。
GM:猛攻を振り切り、君はバイクを全力で駆る。……無限とも感じる数分後、ついに符で覆われた結界を突破する!
カヤカ:「ぬ、抜けた!うおお……!」、一気に都内まで走る!
GM:『ちいッ!ここで逃がすものアルか!』「時間切れだ、『轟天雷』。これ以上は隠蔽しきれん。一度撤収するぞ!」
柳沢:「……ははははは! 歳は取りたくないねえ! 折角MBSのトップがお出ましだってのに!」
カヤカ:「いーいかーら!逃げんぞ!アレはもう見たくもねえ!」
柳沢:「いやいやいや! いいじゃないの! これだからこの仕事はやめられないね!」バックシートに立ったまま高笑い。
カヤカ:「人生楽しみすぎだよこの人ぉ……!!」
紗綾:『かかか、それでこそ男子よ!』
チシャ猫:「あのおじさん、多分あっちが本性だにゃ……」
秀史:「さっきまで穏やかに古物談義してた人とは思えん」
GM:「CCCと総力戦となれば厄介だ。確実に潰さねばならん。ここはいったん引いて、『陥陣営』と合流する」
秀史:……ん?おい、まさかまだ3人目がいるのか?
GM:『大賢良師』がぱちんと指を鳴らすと、符がざあっ、と舞う。……世界が色彩を取り戻したとき、サラリーマンと風の男と少女の姿、そのうえ砲弾が地面をえぐった痕跡すらも、綺麗サッパリなくなっていたのであった。
柳沢:「枯柳一つ散らすこともできないとはっ、MBSの『轟天雷』もヤキがまわったんじゃないのー!?」
GM:では、風に紛れて一言。「……市街戦だと思って遠慮してたアルね。やはり艦砲つんでくればよかったアルよ」
柳沢:そんなのブルース・リーの真似するっきゃないっしょ(クイックイッ)。
カヤカ:「あおんなーッ!!!猫ー!二サンー!紗綾さーん!!この人止めてー!!!?」
紗綾:でも頭から血がどばっと(笑)。
チシャ猫:「紗綾さんに助けを求めるあたりだいぶ錯乱してるんだにゃ」
秀史:「録音して娘さんに聞かせてやるとしよう」(笑)
唐突に視界が開ける。結界が消え青空が広がると、今までのし等が嘘のような、のんびりとした田園を貫く国道の風景が広がっているだけだった。
チシャ猫:「総力戦ってどーいうことなのかにゃぁ。これは藤村くんにちゃーんと聞かないとにゃねぇ……」
辛くもトップエージェントの猛攻を振り切ったものの、その背景と思惑が全くつかめない一同。あれやこれやと推論を交わすが、現時点では判断材料が足りないという結論に達さざるを得なかった。
GM:ここで、『MBSのエージェントについて調査』が開示されます。皆様、判定挑戦まで色々考えてみてくださいね!
●MBSエージェントの目的は何だ?
突如襲いかかってきたMBSのエース達。その目的を突き止めろ!
推奨:スカラー、ビジネス、サーチャー
※襲撃イベントでアイテムを奪われていなければ修正にボーナス
※目的に対し心当たりがあればGMに告げて良い。正解なら修正にボーナス
チシャ猫:しかしまーたカヤカのトラウマが増えたにゃー(ニコニコ)。
カヤカ:美味しい所を持っていくと言えば聞こえはいいんだけどなー。
GM:実は紗綾さんが当たるかもと思っていました。
紗綾:おおおじいちゃんは欲求不満ですね(笑)。『なんでわしのところにこんのじゃー!!』このまま憂さ晴らしにカルト教団を破壊しそうな勢いです。
チシャ猫:たまにカヤカの二つ名『魂砕き』って自分の心が折れるって意味じゃないかと思う今日この頃……(爆笑)。
●通常ターン
GM:ということで、ちょっとしたお邪魔イベントは終了しました。
一同:……ちょっとした?
柳沢:どこがちょっとなのか小一時間問いつめたい。
GM:調査と判定ばかりだったので気分転換にフレーバー的な戦闘をさし挿んでみました。
チシャ猫:ふれーばー?
紗綾:あじつけ。あれを朝食の味付け海苔扱いと?
秀史:ずいぶん血なまぐさくて硝煙なフレーバーでしたね。
GM:全力で抗ってもアイテム奪われる可能性が高い、というレベルのバランスで設定しましたゆえ。
カヤカ:リソースめっちゃ使いました……。
柳沢:同じく。そして罰則2段階め突入(ころころ)。『叱責』。HPかSPを10点支払う。……ここはSP一択だね。
秀史:カヤカに怒られたしな。
柳沢:そうね(爆笑)。
チシャ猫:多分娘さんにも報告は行ってる気がするにゃ(録音ファイルをメールしつつ)。
柳沢:いやあ、『ピンチになると梟雄気質が隠しきれない』って設定を生かすことができて良かったです(笑)。
●カヤカのターン
GM:激戦の興奮冷めやらぬところ恐縮ですが、カヤカくん、小箱開ける方やっちゃいますか?
カヤカ:判定だけやっちゃいますか。GMがここで言うなら多分中身に罠はないはず(笑)。
GM:デュラハンが3体くらいPOPするかも(笑)。
カヤカ:こわっ!……冗談はおいておいて、マニピュレーターで判定(ころころ)。出目がいいのでLP使って一気に完全突破、成功!
GM:君はチシャ猫さんから引き継いだレントゲン図面も参考に、器用に箱をいじくり回す。
カヤカ:「ここがこうで、これを動かすと…ああ、コレ中だけ動くのか!?」ガチャガチャ。「作った人間は何食ってたらこんなの思いつくんだ、っとと、やべそこじゃな……あっ」
GM:重心をずらしたり、動かしたパーツをはめ込んだりと、悪戦苦闘を数時間続けた結果、音を立てて箱が開いた。中には、一枚の古い紙。
カヤカ:「開いたぞ。……なんだこれ?」
興味津々で中身を改めるカヤカだったが、それは、箱の持ち主が若い頃に書いたラブレターだった事が判明した。
どうやら中学生の頃、近所に住むお姉さんに向けて書いたが渡すことができず、かといって捨てることもできず、からくり箱の中に隠してしまったものらしい。
MBSの面々が狙っているものかと警戒したが、暗号らしきものもなく、無害なものだった。
カヤカ:「ええーと、こういうのってどうすべきだ?」
紗綾:「見なかったことにしてしまっておきましょう」
チシャ猫:「コピーしてネット投稿じゃないかにゃ?」
カヤカ:「鬼かてめーは!……CCCとしてはどうすべきっすかねコレ」
GM:「持ち主に返してあげてください。持ち主の方がこの箱をぜひ取り返したいと言っていたのは、箱の価値だけでなく、たぶんその手紙を含めてだったのでしょう」
カヤカ:「はーい。そんじゃ戻して。オレは何も見ていない、よし」
秀史:「そこまでして取り戻したいものだろうか?」
柳沢:「若い子にはわかんないかなー? 歳をとると若い頃の想い出って一層輝いて見えるものなのヨ」
手紙を取り出したカヤカは、古澤刑事にその旨を伝えた。
所定の手続きが終わったらもとの持ち主に帰してもらうことを確約したうえで、からくり箱と合わせて預ける。
GM:はい。古澤刑事は責任をもって、正規のルートで持ち主に帰してくれます。これで無事に箱ゲットされたとみなします。+1PPだ!
カヤカ:「お疲れ様でした。よし、メシ食って帰ろ」
チシャ猫:「家襲われたりして(ボソッ)」
カヤカ:「ヤメロォ!!」副動作で応急処置。牛丼食ってSPを回復させます(ころころ)あ。
柳沢:おっと。
カヤカ:……ふぁ、ファンブル(一同爆笑)。
秀史:0点回復だな。
カヤカ:ちくしょうッ!?APが5増えて終わり!!(笑)
紗綾:切ない。
チシャ猫:牛丼買おうと思ったら財布落としてたとか?
カヤカ:いや、メガ盛り頼んだはずなのに並盛が来たけど疲れで何も言えずにそのまま食って帰った。
紗綾:切ない……。
GM:「いやあ、迫撃砲で撃ち殺されそうになって、その日のうちにパズル解いて、牛丼食べて帰れるカヤカさんはすごいと思います」
柳沢:おじさんだってテンション上がって本部で思い出し笑いが止まらんというのに。
カヤカ:この業界に慣れて来たかな……(遠い目)。
●チシャ猫のターン
チシャ猫:とにかくエージェントは他の人に任せて、お宝回収を優先するにゃ。LDをオークションで競り落とす。目標値54、一発で決めたいにゃね、ふふふ。
カヤカ:こわっ!
柳沢:電脳2枠は2ndでも暴力的だねえ。
チシャ猫:覚醒【ダイブイン】+【カンファレンス】+【偽情報】で7D6+23(ころころ)48、む、ダイス目低い。
カヤカ:回らなくてコレェ!?
チシャ猫:アクセスを片っ端から不審に思われない形でブロックしつつ、「く、流石に目玉商品は参加者がたくさんにゃね?」……LPで振り直しするかにゃ。
柳沢:あ、2ndで振り直しは存在しなくなったのです。振り足しでお願いします。
チシャ猫:では振り足し(ころころ)。……んん、出目が悪い!3ポイント使用して到達!「ここまで苦労するにゃんてチシャ様の名折れにゃーん」
柳沢:いや、普通2~3回判定に時間かけるところだからね(苦笑)。
GM:本当はみんなで余った手番を少しずつ消費してクリアする想定でした(笑)。
チシャ猫はごくごく一般的な大手オークションサイトにアクセスする。
出品者はアニメ関係のレア物を扱うことで、その筋では有名なアカウントだった。彼が以前から告知し、目玉として出品したのが、幻のLD『南国王子サビンの大冒険』であった。
GM:……事前の注目度も非常に高く、コレクター達による激戦の競り合いが想定されていたが、蓋を開けてみると、不思議とコレクターたちのパソコンがオークションサイトに繋がりにくい、ネットワークの反応が鈍いなどのトラブルが続発。
カヤカ:不思議と。
秀史:不思議だな。
紗綾:摩訶不思議ですぅ。
GM:思ったより値段は上昇せず、そこそこのお値段で新参のアカウントに掻っ攫われていったのであった。
チシャ猫:「んー、達成感はないにゃね?もっとうまくやれると思ったんにゃけどね」
カヤカ:これ売主にとってはちょっと残念な……。いやいっか。
GM:落札メッセージはこんな感じだ。『落札価格が伸びなかったのは残念だけど、これでこのLDが価値のわかる人間にあたったと思えば、発掘したかいもあるってもんさ。売った以上は以後の扱いはそっちものもだけど、なるべくスタッフたちの思いを汲んでくれるとありがたい』
柳沢:ふうむ。
チシャ猫:『ゴミに回される可能性のあった名品を世界に残す、あなた方の仕事は素晴らしい思います。これからもサイトを利用させて頂きますので名盤の発見、期待しております』と返しておきましょう。
秀史:「たまにはいいこと言うじゃないか」
カヤカ:「猫の中身入れ替わったりしてない?大丈夫か?」
チシャ猫:おだてておけば発送を渋ったりしないでしょ、にゃははー。
GM:……猫さんはLDを無事にゲット、+1PPです!
カヤカ:「うん、いつもの猫だな。回収は順調っと!」
秀史:受け渡しについては最大限の警戒をするが。
GM:はい、皆さんは何が起こっても対応できるよう備えていたが、これは特に問題なく発送、配達完了となった。
柳沢:「猫君の方は妨害なしか。……となるとMBSの狙いはこの茶碗なのかね?」
チシャ猫:LDが来たら、興味はないけどデータのDLだけはしておくにゃ。老後の保険は必要にゃね。
GM:アニメを再生すると、子供向けの軽快で陽気な物語が流れる。後の巨匠たちが若い頃に手がけた作品だけあって、今見ても十分に楽しめる。なお、打ち切りの原因となった差別的な表現などは、注意してみても特に見受けられなかった。
柳沢:元ネタはジャン●ル黒ベエかな。……あ、GMが無言で頷いている(笑)。
紗綾:『無粋な連中が娯楽に難癖をつけて排斥する。いつの時代もある話じゃ』
●秀史のターン
秀史:では、『MBSエージェントについて』を調べる。推奨に該当する技能がないので、イントルーダーを使用。判定値は10ですか?
GM:はい、茶器をおじさんとカヤカくんが守り抜いたかいあって13→10まで下がっております。そして、答え合わせクイズに正解すれば更に-3されるよ。
秀史:と言っても手掛かりが全くないしなあ。
GM:勿論皆さんと相談していいですよ。まあ、今答えにたどり着かれたらエスパーと呼ばざるを得ないんで、とりあえず一回ダイス振ってもらうのが良いかと(笑)。
柳沢:「他のお宝にちょっかいをかけてこないことを考慮すると、茶碗がカギだとは思うけど。特段、MBSがメンツにかけて取り戻したい商品とは思えないね」
チシャ猫:「正直内容に比べても大ごとになってるにゃね、実際。いくら銘品でも数億も行かないと思うにゃよね、TOPが出てくるにはまだまだなんだにゃ」
カヤカ:「発端の強盗が大陸系なんだっけ。コイツにメンツを潰されたとか?」
秀史:では、当てずっぽうに。……『茶碗の包み紙に超重要機密が書かれていた』とあたりをつけて調べる。
GM:……。
カヤカ:えっちょっとえっ。
GM:……。
紗綾:もしかして。
GM:判定値を10→7に下げてダイスを振ってくださいまし(一同爆笑)。
秀史:わーい。
GM:エスパー!?
カヤカ:あ、当てたーーーッ!?
GM:いやあ、これはすごいなあ!
秀史:受け取りの際、妙に梱包の描写をしていたので(笑)。
GM:はっはっは、もちろんそこは「そういえば紙について詳しく描写してたな」と振り返ってもらうつもりの伏線だったのサ!!
カヤカ:確か、茶碗より箱の方に価値がある、とは言ってたよな。謎があるとしたらそっちの方だと思ってたんだけど。
GM:はい、箱もミスリードです。一回はこっちで回答してもらって「惜しい!」と言うつもりでした(笑)。
カヤカ:ちゃんとミスリードにハマったので役割を果たしました(笑)。
秀史:(笑)では判定。覚醒【隠形術】+【壁走り】で(ころころ)35、突破!
柳沢:お見事!
紗綾:ぱちぱちぱちぱち!
秀史:良し!
色々と伏線を張っていた謎を一発で解かれてしまった。
伏線をきちんと読み取ってくれての回答、GM冥利に尽きる瞬間である。
GM:では、順次情報を開示していきましょう。達成値1、君はまず、MBSの二人のエージェントについて調べた。君たちも知っていたように、『大賢良師』『轟天雷』はともにMBSのトップエージェントで、業界でブイブイ言わせていた。
秀史:「明らかにこのレベルの任務で出てくる相手じゃないな」
GM:ところが、彼らはあるタイミングより、ぱったりとその活動を停止している。
柳沢:ふむ?
カヤカ:怪我で療養、とかじゃないよな。
GM:CCCの推測では、MBS内でトップランクより更に上、『極めてデリケートな部門』に異動した、と思われる。
紗綾:極秘任務系?
カヤカ:暗部だ。カッコよく言うと暗部だ……!
柳沢:「MBSの跡目争い関係かねえ?」
GM:ちょっと違う。MBSというのは、横浜華僑の出資にによって動いているのですが……二人が今所属していると思われるのは、横浜華僑の最大の取引先、後ろ盾、かつ、脅威にして商売敵である、C国とのやりとりを引き受ける部門だ。
カヤカ:国がお客様……!!
柳沢:そりゃまた、ハードなお仕事だね。
秀史:「今時は外交問題もビジネスのうちか」
GM:具体的に言うと、『華僑やMBSのビジネスにC国が便宜を図る見返りとして、C国の要請を受けて政治や外交問題の解決に裏で尽力する』という部門です。
紗綾:『要は宮仕えじゃの』
柳沢:てか、なんで横浜華僑とか言ってるのに、そこだけC国、なんて妙にぼかすんだい(笑)。
GM:(真顔で)察してほしい。
一同:アッハイ。
チシャ猫:今一番動かせるお金を持ってる国だからにゃー。日本の古物はぶっちゃけかなりC国に流出してるにゃよ。
柳沢:30年程前、欧米でジャパンマネーに危機感が高まっていたのも今なら実感できるねえ。
GM:続いて達成値2。MBSの二人はどうやら、中世の日本と大陸の貿易に関する手紙や古文書について調べて回っていたらしい。……ここで包み紙に気づいてもらえる想定でした(苦笑)。
カヤカ:話が込み入ってきたので、がんばって理解しようとしてる(笑)。
紗綾:『これで紙の正体が昔の地図とかだったら笑えんのぅ』
GM:そして達成値4、最終回答。……君たちが手に入れた茶器は、安土桃山時代に堺の貿易商が大陸から入手し、武将に献上したものだ。
秀史:ふむふむ。
GM:最初の解説にもあったとおり、この茶器、実は大陸ではありふれた品であり、梱包時には雑に古紙で梱包されていた。
カヤカ:雑に。
GM:そして、どうやらその古紙に、C国の時の政府から流出したビジネス文書が使われていたらしい。彼らが探しているのは、まさにその書類だ!……以上、シタナガさん満点回答でした!
秀史:いえーい!
チシャ猫:にゃるほど。今は日本の方がC国の文献が残っているからにゃー。
カヤカ:焚書……。革命……。うん、これは伏せ字にせざるを得ないな!
秀史:「C国が過去の機密文書を探して暗躍しているという噂があったが、事実だったとはな」
紗綾:『言論統制と証拠隠滅は支配者の嗜みじゃからの』
柳沢:「あんまり角が立たないものならいいんだけどねえ」
カヤカ:「……つまりこの包み紙がやべーんだろ?コレ渡してはい終わり、じゃダメなのか?」
紗綾:「CCCに相談した方が良いと思いますぅ」
チシャ猫:「ただで渡すのは屈服と同意だからダメにゃ。企業同士の格付けがある以上、無条件降伏に近い形は業界でも舐められるにゃよ」
紗綾:「渡すにしても、渡さないにしても報酬アップを希望しますっ!」
チシャ猫:「ま、包み紙一枚だし、今の依頼内容は十分クリアしてるから別に渡してやってもいいけどにゃね。代金は2割でいいにゃよ?にゃはっはー」
カヤカ:「むしろそれ、中身確認する方がやばくねえ?不都合な歴史の証人として消されるんじゃ」
柳沢:××の××侵出が×国の要請によるマッチポンプだったとかそういうヤバい文章かも知れないよ!(笑)
時の政府が回収したい古文書、ということで、史実に詳しいプレイヤーたちによる様々な憶測が流れたが、それこそ記載できないため割愛。
GM:と、いうことで、茶器の包み紙は現在、『都心部』エリアのCCC本社に保管されてるわけですが、誰が検めます?手番消費とかはなしでいいです。
秀史:エリアにいないので、誰かよろしく。
柳沢:検めたいなあ(笑)。
カヤカ:パス!!!!!
チシャ猫:猫もみたいにゃー。
GM:君たちがCCCの会議室に向かうと、藤村くんが保管庫から茶器を持ち出してくる。「事情はわかりました。では、こちらが現物になります」
柳沢:一緒に確かめよっと。
カヤカ:目を逸らしながらちらちら中継画面を見る。……よく考えたら運んでたオレはどうせ見てると思われてるし、見ない意味がなかった!(笑)
GM:藤村くんが会議室に桐箱を持ってきて……オープン!
柳沢:何が出るかな?
秀史:わくわくどきどき。
GM:と言っても、ご存知の通りの茶器だ。君達は包み紙を広げる。……大陸の貿易商の帳簿とか、落書きとか、荷札の端切れとか。『古文書』といえば聞こえは良いが、これはどうやら、現在で言うところ、オフィスで出る『裏紙』だね。
柳沢:どんどん調べていこう。
一同は会議室に一枚一枚包み紙を広げ、裏返し、内容を解読する。しかし……。
GM:……君は一通りチェックしたが、特に目ぼしいものは見つからなかった。
柳沢:ええー怪しいなあ。何か判定が必要とか?
GM:いいや、本当に見つからなかった。
紗綾:水につけて放置すると浮かび上がってくるとか。
チシャ猫:勘違い、わからないように偽装されている、実は箱は変わっていないが包み紙だけものが変わっている、ぐらいかにゃ?
カヤカ:「えっ。……勘違いで撃たれたのオレ!?」
秀史:「勘違いかもな」
カヤカ:「撃たれ損じゃん!」(爆笑)
秀史:「カヤカらしいな」
チシャ猫:「カヤカなんだからあきらめるにゃ」
カヤカ:「ちくしょお慣れた反応しやがって!うわーーッ!!」(一同爆笑)
柳沢:しかしこれはどうにも解せないねえ。調査でMBSがヘタを掴まされたってことかい?
GM:するとそこで、藤村くんが真剣な表情で声を掛ける。「……ええと、柳沢さん、カヤカさん。今更なんですが、窃盗団のメンバーからの証言が一つあります」
柳沢:「ほうほう? なんだい?」
藤村によると、事前調査の際に、窃盗団は次のように証言したのだという。
『茶器を盗んだ際、一旦中身を確認し、そのあと包み紙を戻した。粗末な茶碗で大して価値はないと思ったのでテキトーにやった』と。
茶器が傷ついたわけでもないため、聞き取り時はまったく問題のない情報と思い、依頼内容には記載していなかったとのことだった。
紗綾:何枚か捨てちゃった?
チシャ猫:本当に処理されてたらどーにももうならないにゃね。
柳沢:「ん、ん、んー?いや、それは以前も聞いた話……」
GM:「『古紙類は、いろいろあったから、まとめて捨てちまったよ。あのなんかよくわからんエロ絵といっしょに』」
秀史:「あの用務員さんが持っている?」
柳沢:「……いかん! 先生が危ない!」
カヤカ:「なんでこう面倒なことにッ!?」
柳沢:(前回のログを見返す)……んんー、先生が春画を渡す時、こたつのうえの古紙から春画を選び出して渡した、って書いてあるねえ!
チシャ猫:「MBSにバレてないといいにゃけどにゃー。収監中の窃盗団に独自にアクセスされてたりしたら辿られてるかもにゃね」
紗綾:(地図を見る)用務員さんの側には誰もいませんね……。
GM:おおっと、達成値3の情報を開示するのを忘れていた。MBSにはもう一名『大賢良師』『轟天雷』の他にメンバーが居ると思われる。
カヤカ:うげぇ、特級二人だけでおなかいっぱいだぜ……。
秀史:その二人が実働部隊なら、バックアップか?
GM:いいえ。『陥陣営』の銘を持つ剣士。『単独で陣営を陥落させる』と謳われた猛将だ!
カヤカ:こいつが前衛、あとの二人が火器とサポートか!バランス取れてるじゃん!!戦闘だけ!!
紗綾:『手練れじゃな!戦わせろ!』「おおおじいちゃん、どうどうどう!」
秀史:「いくらなんでも金かけすぎだろう……」
柳沢:「それだけMBSにとっては重要な書類ということだろう。あるいはC国にとって、かな?」
チシャ猫:「ということはバレてないといい、なんて高を括るのは危険にゃね。……投入している本気度が違いすぎるわ」
柳沢:「おそらく二手に分かれたという時点で、最初から茶器の包み紙と、廃棄された古紙両方にアタリをつけていたはずだ」
紗綾:「あのー、気がつかなかったふりをして放って置くのはどうでしょうか」(暴れるおおおじいちゃんを押さえ込みながら)「任務にも含まれてないですしぃ」『何じゃ紗綾!そんな弱腰は許さんぞ!』
秀史:「関わるべきかすら定かではないしな」
チシャ猫:「気が付かなかったふりもいいにゃけど、カヤカに対する態度から考えても穏便に事を運ぶつもりはなさそうにゃね。おじさんが友人を一人無くす可能性もあるにゃ」
カヤカ:「オレたちの知ったこっちゃねえよ、…‥でシラ切れる相手じゃないよな」
格違いのエージェント、そしてその狙いがどうやら国際問題に関する事らしいと判明し、悩む一同。これが『死ぬ気で古文書を奪え』あるいは『守れ』という任務ならば、考えるべきは戦力の有無だけである。しかし、問題は、現在彼らが受けている依頼とは微妙にズレていることである。
GM:「……みなさん」と藤村くん。「これは、当初の予想を大きく上回る事態です。盗品を回収する、という当初の目的からも大きく逸脱しつつあると考えます。よって、本件については、他のチームへの移譲を認めます」
柳沢:ふうむ?
GM:具体的に言うと、この情報を政府筋に展開、それをもとに、新たに任務として人を雇うかは政府が判断する、というものです」
チシャ猫:「ふんふん、合理にゃね」
秀史:「CCCとしても政府に貸しを作れるいい機会か」
GM:ということで、MBSについて調べる、が更新されました。
●古文書の正体をしらべろ!
MBSが追っているのは茶器の包み紙に使用された古文書だ。
その正体を調べろ!
推奨:スカラー、サーチャー、ビジネス
※エリア:神奈川尽天大学に誰かが到達すると判定にボーナス
※この件は本来の依頼に含まれていないため、放棄しても良い。(ペナルティ無し)
GM:記載のとおり、この判定については『放棄することが可能』です。これによるペナルティはありません。最初から伝えていますが、今回は『どこまでポイントを稼げるか』のミッションとなりますので、「盗品をすべて集めきらなくてもいい」し、「この格違いのミッションに正面から付き合う必要はない」ということです。
カヤカ:「……妥当だよなあ」
紗綾:『ええい、売られた喧嘩に何を弱腰な!殲滅じゃ!』「おおおじいちゃんは黙ってくださいぃ~」
柳沢:「……そうだね、それが妥当だろうね。君達は若い。業界トップを相手に挑むのは無謀もいいところだ」
カヤカ:「……オジサン?」
柳沢:「ま、相手も一応は日本の仁義に乗っ取った会社だ、最後の一線を超えることはしないだろう。……そういうわけだから、おじさんはちょっと行ってくる。友人の危機を見捨てたとあっては、二度と君等に大きな顔できないからね」
GM:「みなさん、何度も言いますが、今すぐ判断をするのは難しいと思います。まずは本来の任務である盗品の買い戻しを進めてください。あなた方の依頼人は、なにより窃盗団の被害者なのですから」
秀史:「確かに。まずは他の盗品を集めきるのが第一だろう」
カヤカ:「要はさ、本来の依頼をさっさと終わらせて、その上で連中とケリをつけるか判断すりゃいいってことだよな」
チシャ猫:「ま、ボクらチームだし最善を尽くすように動けばいいにゃ?」
紗綾:「みんな結局やる気ですぅ」(笑)
秀史:「やることは変わらない。各自が現場で一番適切な調査を行って、その結果連中と戦わなきゃならなくなったら、そこで伸るか反るか判断すればいいだろう」
カヤカ:「よし来た。殴り返す機会があったら乗っかるつもりだったんだ。撃たれ損のままとか黙ってられっかよ!」
チシャ猫:「うわー、うちの若い子やっばんー☆」
紗綾:『かか!それでこそ漢じゃ!』「私は女の子なので遠慮したいですぅ」
柳沢:ううん、カッコをつけそこねた(苦笑)。でもおじさんとしては、まずは用務員さんの安否を確認させてもらうよ。
チシャ猫:それは当然ですにゃ―。
柳沢:まあ、カヤカくんのガードで手番使っちゃったから次のターンからなんだけど(笑)。うーん、どう回しても手番が足りない!
GM:(パーフェクトを狙うと手番が足りなくなるシナリオですからね)皆様思うところは色々あると思いますが、引き続き調査お願いします!
秀史:あ、忘れずに副動作でSP治療。(ころころ)……全快!
●紗綾のターン
紗綾:MBSとカタをつけるにせよ、まずは目の前の任務を最優先。カルト宗教へカチ込みです。
秀史:紗綾さんが決戦場に駆けつけてくれるかどうかで勝率が雲泥の差になるからなあ。
紗綾:『紗綾よ!さっさと大将首を取って用務員とやらの所に向かうぞ!』
GM:君がビルに赴くと、美化120%の教祖様のアニメ看板が出迎えてくれる。
紗綾:信者達がオタ芸して迎えてくれそうな宗教です。
GM:雑居ビルの5階、大会議室がカルト宗教にとっての礼拝場となっており、そこには病に臥せった教祖が、信者たちに説法をしているのでありました。
紗綾:最近は合成音声によるデジタル説法とかもあるそうですね。
GM:カルト宗教とはいえ、教祖自身はけっこう真面目な人のようだ。肉食は控えろ、早起きしろ、家族は助け合え……ごくごく普遍的な内容だが、病身を推して説法をする姿に、感極まって涙する信者たち。
紗綾:まずは判定をしてしまいましょう。【知恵袋】込みでミスティック。
GM:えー、ミスティック判定、「別の力で病を癒す」(爆笑)
一同:(もうすでにオチが見えた表情)
カルト教団の集会。
説法のさなか、体力の限界で崩れ落ちる教祖を周囲の幹部たちが支える。
余命幾ばくもないと泣き崩れる信者たち。
だがその中から、すっくと幹部の一人が立ち上がる。
「おいたわしや教祖様、ですがご安心ください、我々はついに、とある筋から万病に効く霊薬を手に入れたのです。古代天竺で万能薬として伝えられた象牙の神像、これを摩り下ろして煎じて飲めば万病に……」
紗綾:待った待った!!キックドアしてエントリーします!(笑)
柳沢:キックドアしたことになってる―!(笑)
カヤカ:コレ大丈夫か?
紗綾:Wizardryの時代から、玄室にエントリーするときはkickコマンドと決まっているのです。
秀史:さあや は なかにおどりでた!
GM:では日本刀を掲げて室内に突入してきた女子中学生に一同目を丸くしている。
紗綾:ではおおおじいちゃんを掲げつつ、「さぁさ、寄ってらっしゃい見てらっしゃい。ここに取り出したるは天下の霊薬、その名も『解苦砂・萎矯慮』。これさえあれば千疾万病瞬くうちに即日快癒!」
柳沢:げくざ・いきょうりょ。ひどいアナグラムだ(笑)。
紗綾:「使い方は簡単、煎じて飲むだけ。今なら出血大サービスで一週間分無料配布!」
チシャ猫:日本刀、必要だったのかにゃ……?
カヤカ:演出だろ?
紗綾:せ、煎じるのに必要なんですぅ!(笑)
秀史:ガマの油売り的なアレだろう。
柳沢:普通に「私に診せてください」的な入りでよかったよね、これ(笑)。
GM:ええい、では判定言ってみよう!
紗綾:猫さんの【アドヴァイス】を貰って5D。期待値は17.5で目標値は26……。ちょっと厳しいですぅ。
柳沢:ちょっと期待値に足りてないけど、LPでどうにかしよう!
紗綾:3回まで振り足し。MAX8Dでギリギリ期待値で上回るくらいか。……やるしかない!まずは5D(ころころ)、18。いやん。回らない。
カヤカ:あと8。LP2点でいければ、ってとこですねぇ。
紗綾:まずは1点(ころり)2。
柳沢:あと6、厳しいなあ。ここは達成値1で我慢して次のラウンドに回す手もあるけど。
GM:ここらへんはGMとしては何とも言えないので、悩んでくださいまし。何度か言っていますが、今回は100点を取ろうとするとかなり苦しい構成です。
柳沢:確か基本5ラウンドで、今3ラウンドだよね?
GM:うん。ちなみに君たちは、「さすがに5Rを超えると、MBS側の調査が進んで状況が不利になるかもしれない」と思った。
紗綾:うーん。とはいえ早めに片付けて前線に合流したい!というわけで行きます!
柳沢:がんばってくれ、紗綾くん!
GM:(毎回この判定でカイジのコマが脳裏をよぎる……)
紗綾」(ころり)2点。……しくしくしく。
秀史:ワロス。ワロス……。
カヤカ:厳しいなあ……。
紗綾:おのれここは意地でも成功させないと!前口上が無駄になる!(笑)
カヤカ:前口上張り切ってたもんな……ってそこ!?
GM:刀真紗綾、決断の時……!まあぶっちゃけ、紗綾はLP9点あるしね。
紗綾:『紗綾よ、リソースというものはな、成功するまでつぎ込むもんじゃ!そう、目当ての☆5がでるまでな!』
GM:(おもむろにソーシャルゲームのガチャのテーマをBGMに流し始める)
紗綾:いっけー!(ころころ)。
一同:……2。
チシャ猫:あふん。
秀史:だめでした。
紗綾:このさいころいやーーーー!(爆笑)
柳沢:ま、まあ、1段階はクリアしたし、ちょっと快復の傾向が見えたりするんじゃないかな?(苦笑)
GM:……では会議室に突如乱入した君は、病身の教祖様を押し倒して馬乗りになると、
一同:おい!(爆笑)
柳沢:どんだけだよ!(笑)
秀史:警察呼ばれる(笑)。
GM:瓶に入った薬を口の中に突っ込み始めた。
カヤカ:アグレッシブ過ぎる!(笑)
チシャ猫:こえぇぇぇぇ!(笑)
GM:「もごっもごごごーっ!」「教祖様!」「教祖様ーッ!?」
紗綾:ひどいことになった!?
GM:紫色の顔色に転じる教祖様!痙攣する老体!会議室にあふれる悲鳴!!心臓マッサージ(LP1)!、心臓マッサージ(LP1)!!、心臓マッサージ(LP1)!!!、教祖様はまだ蘇生しない!!頑張れ紗綾!
紗綾:引き続きショック療法を続けます!
カヤカ:心臓マッサージで治るものじゃなくないかなあ!?
GM:殺しても治療しますと言わんばかりの紗綾さんの結末は、次のラウンドで!
紗綾:ま、まあ、達成値は進んでいるので、効果はある……と思いたい(苦笑)。
チシャ猫:やぁしかし、LP無限に振り足しよりも、回数制限がある方が緊張感が増しますにゃね。2NDはかなり完成上がってますにゃぁ。
柳沢:紗綾くんは次のラウンドで何とかなるとして、問題は絵画だねえ。
紗綾:おじさんが頑張っても3Dで33、3D+9で44ですねえ。
秀史:PPで判定値あげてゴリ押しはできませんか?
GM:正直ゲーム的にはそれを想定しています。海千山千のプロ相手に勝つためにはリソースを大量につぎ込むが、正攻法でカネを積むか、って感じです。
チシャ猫:スカラー判定に成功すればどちらにせよ+15ってことですにゃね。
秀史:おじさんが真贋判定し、カヤカが買い取り交渉でどうでしょう。何気にネゴシエート高いからPPでゴリ押しもできるし。
チシャ猫:カヤカが画廊で絵画買取?面白そうにゃ!
カヤカ:藤村さんスーツ貸してッ!!たまには【テレパス】なところ見せないと!
柳沢:……なんか昔似た光景を見たことがある……(笑)。
柳沢さんのPLの前世の活躍を見たい人は『リプレイ「人材派遣のCCC」』で検索!
秀史:新人のジンクス(笑)。
GM:「そういえば昔新人の人にレンタルしたやつがありましたっけ」
柳沢:着ぐるみ着たり、スーツ借りたり、なんだか昔の記憶を呼び覚ます存在……っ。
カヤカ:実はわりと意識してる節はあります(笑)。
柳沢:そうだったのかあ(笑)。なんばーわーん!とかはしてなかったぞ。
カヤカ:その辺はただのノリだからぁ!(爆笑)
GM:さて、三日目、かつ第3ラウンドスタートとなります。
紗綾:振り返ると、2ラウンドで半分回収。順調ですねー。
GM:ではさっくりイニシアをふってくださいまし。
今回はこのようになった。
カヤカ
チシャ猫
秀史
紗綾
柳沢
チシャ猫:なんか紗綾さんがイニシアティブ一番下に来ると落ち着く(笑)。
秀史:わかる。
柳沢:2ndは同値だとフォワード優先なので、おじさんがラストなんだけどね。
GM:……ふー。
柳沢:ん? ファスト前に何かあるかな?
チシャ猫:妨害来そうな空気。
紗綾:正直、シナリオ的にはただ走り回ってお宝集めて終わりとは思えないですぅ。
柳沢:メタな読みをするのはおやめなさい(笑)。
●強襲
GM:……えー。じゃあカヤカくん。
カヤカ:……はい。
GM:君は茶器を手に入れ、次の目的地に向かってバイクを走らせておりました。
カヤカ:よりによって茶器持ってる時に来るなよぉ!(一同爆笑)
チシャ猫:(爆笑)やっぱカヤカ、美味しいとこ持ってくにゃぁ!
秀史:強奪かー。頑張れカヤカ。
紗綾:頑張るんですぅ。
柳沢:おじさんAP厳しいからカヤカくんと合流しようとしてたんだけど(苦笑)。
GM:すると、国道の真ん中に、三十くらいの背広を着た男が一人、立っている。
秀史:通りすがりのサラリーマンですかな。
カヤカ:「……あん?あっぶねぇなオイ」普通に避けて通ろうとするけど。
GM:「……こちらの想定より早い動きだな。だが追いついたぞ」
柳沢:おやおや?
GM:『ええ、そりゃあもう。ここまで来て見逃す手はないアルよ?』……その声は、カヤカくんの後ろから聞こえる!
カヤカ:「げ、まさか……!」
柳沢:アルアル言う奴がたくさんいるからよくわからないな。MBS絡みか、以前の白猫くんリベンジかな?
MBS……マンネットブロードサービス。ルールブックにも掲載されている華僑系の派遣会社である。拳法、道術など、大陸に由来する異能を使う者が多数所属しCCCとはライバル関係に当たる。
GM:振り返ると、いつのまにか君のバイクの後部座席に、一人の少女が乗っている!
秀史:「まさか、ここで同業者を2枚も投入するか……。踏ん張れカヤカ!」
カヤカ:「こ、コンニチワー」
チシャ猫:『いつのまにナンパを?カヤカも隅に置けないんだにゃぁ』
紗綾:やっぱりジゴロですぅ。
カヤカ:全然なんのアクションもしてねーんだけど!
GM:サラリーマン風の男が言う。「油断するなよ、『轟天雷』。年若く見えても、状況が状況だ。ICSSSAあたりのA級、S級が投入されていてもおかしくはない。……ここで確実に仕留めるぞ」
カヤカ:ただのB(バイト)級エージェントですうううう!?
柳沢:うーむ、強キャラのオーラがすごいな(笑)。世界設定にはいなかった名前だと思うけど。
GM:男がパチン、と指を鳴らすと、無数の符が中に舞い上がり君の周囲をドーム状に覆い、溶けるように消えた。……と同時に、世界が灰色に変色する!
カヤカ:「ち、くしょう!?何か知らんがやるしかないってか!」
GM:「少し世界を『ずらした』。暫くは、ここで何が起ころうと現実に影響することはない」……ゲーム的には【アイドル】の【でっちあげ】だ。このターン、相手の露出ペナルティはほとんど考慮されない!
紗綾:それ、「これから大火力でお前をボコるわ」って言ってるのと同義だと思いますぅ!
GM:「若きエージェントよ。お初にお目にかかる。マンネットブロードサービス四番差配、『大賢良師』……いざ、参る!」
秀史:やはりMBSか!
カヤカ:「CCCアルバイト、『魂砕き』!来いやー!首無しよりは怖くねー!!」
紗綾:まあ、強キャラではあっても不死身ではなさそうですが。
秀史:「バカ!相手は符術使いだぞ!直接戦闘は避けろ!きっと、お前の動きを止めてもうひとりが仕留める気だ!」
GM:「正解。ってえわけえで、私はMBS十七番差配の『轟天雷』アル!悪いけど手加減できる相手じゃなさそーだし、初っ端から全力でいくヨー!」……そう言うと少女がひらりとバイクから飛び降り……その背景の空間が歪み、巨大な大砲が何門も出現する!!
カヤカ:「(絶句)……、都心でそんなもん持ち出すんじゃねえよ!?」
チシャ猫:「苦労してるにゃぁ、カヤカ。今から入れる生命保険探しておくにゃね!」
カヤカ:「どうせ受取人が怪しいから要らねえ!」……頼むからデュラハンみたいなダメージは出さないでください(切実)。
GM:さて皆様、手番消費無しで、自分の一番得意な職能でダイスを振ってみよう。18以上ならこの連中が何者かわかる。
柳沢&チシャ猫:(ころころ)成功~。
秀史:くっ、1足りない。LPを使うか?
GM:一人でも成功してれば問題ないですよ。
柳沢:いや、そこは知っててドヤ顔ロールしたいじゃん(笑)。
チシャ猫:「いい保険あったにゃよカヤカ」と言いつつ、ネットで拾った情報をまとめてカヤカにおくるにゃ。
GM:では解説しましょう。三十絡みの男は『大賢良師』……MBSでも上から数えたほうが早いウルトラエース。道術の使い手で、結界や人心操作を得意とする。
柳沢:ぶっ!?
紗綾:なんか大物が来たですぅ。
GM:そして少女は『轟天雷』……MBSの中でも火力最強級。空間を歪めて、砲撃や爆雷を叩き込む凶悪な少女だ。『大賢良師』が結界で周囲を隠蔽して、『轟天雷』が全力で大火力をぶちこむ、という最強コンボで業界に名を馳せた。
カヤカ:えっ。無理。
柳沢:こりゃ、まともにやりあうのは無茶を通り越して無駄だね。
チシャ猫:デュラハンのほうが可愛いっていう。
カヤカ:それな。
GM:ということで、『敵襲イベント』が発生しました!ここからファストフェイズ。一歩間違えると本当にリタイヤもあり得るので、慎重に考えてアクションしてください!
●敵エージェントの襲撃!
西東京エリアにいる者はこのラウンド、直ちに他のエリアに離脱しなければならない。
なお、離脱時に的エージェントから三回攻撃を受ける。
離脱時にHPに合計40点以上ダメージを受けた場合(もしくは離脱を諦めた場合)
所持しているアイテムは敵に奪われ、失われる。
同一エリアに居るキャラクターは支援可能。ただし手番を消費する。
柳沢:「……君って子はつくづく強敵に縁のある子だねえ」
紗綾:「カヤカさん、本日はご愁傷様でした」
チシャ猫:「本日も、だにゃ」
秀史:「カヤカ。惜しい奴を」
カヤカ:「まだ死んでねーし!!!」

●ファストフェイズ
基本的には調査系の任務、仮に多少の戦闘があったとしてもメインではないだろうと想定していた一同。まさかの超強敵出現に困惑を隠せないながらも、お宝を守るためにアクションを開始する。
柳沢:とにかく、ここでやりあうのはナシだね。おじさんが『高速移動』車で左上に移動、カヤカ君に合流する。おじさんがガードしつつ、カヤカ君は『高速移動』で離脱、ってのが現実的な策だろう。
カヤカ:よっしゃ。戦えそうなエリアは……東か!
チシャ猫:飲酒運転じゃない?
柳沢:日をまたいだから大丈夫だよ!(笑)
カヤカ:「なんのッ目的でッ!?MBS!?え、マジで何で!?」
チシャ猫:「実際コレまずくない?誰よこんなの送り込んできた空気読めないやつ」
秀史:「そりゃ茶器が狙いだろうよ」
チシャ猫:「いいえ、茶碗は確かに高価だけど、業界の大物を二人も雇う金額とは全く釣り合ってないわよ」
カヤカ:「また価値が暴騰したとかじゃねーよな!?電子マネーじゃあるまいし!」
秀史:「盗賊団に奪われて行方不明になった方が都合がいい、ということか……?」
紗綾:『金銭面は盗難保険によって損失が補填されている。持ち主同士には横のつながりがない……、ちょっと動機が思いつかないのぅ』
GM:「ふん。……とぼけているのか、それとも、本筋は知らされていない使い走りか」と『大賢良師』。
カヤカ:……ちょっとイラッと来たぞー。来たけど我慢するぞー.
GM:「かまわないアルよ、どうぜここで塵も残さず消し飛ばせば、あとはバックアップがなんとかしてくれるヨ!」
柳沢:ではそこに到着。「ははは、かの『大賢良師』と『轟天雷』が出張るなんて、少々大袈裟すぎるんじゃないかね?」結界に割り込み、バイクに並走しつつ。
カヤカ:「ぐぬ……って、オジサン!?」
柳沢:「や、カヤカ君。もう猫君から聞いてると思うけど。彼らは僕らの手に余るよ。ここは逃げの一手だね。フォローはするから頑張ろうじゃないの」
カヤカ:「痛いほど分かってますぅ。さっさと逃げて、マニュアル通り藤村さんに裏になんかねーかブン投げる!」
GM:「ほぅ。誰が出てきたかと思えばCCCの『枯れ柳』か。……ICSSSAの線と踏んでいたが、当たらずとも遠からずといったところだな。いずれにせよ、手を抜くつもりはない」
柳沢:「いやいや、少し手を抜く位が人生ちょうどいいよ? さっきも在野で粋に生きる方と知り合ってねえ!」
チシャ猫:ファストは何もしません。
秀史:『待機』で行動値0に。何が起こるかわからんしな。未開放エリアも気になるので、動きたくない。
柳沢:位置的にめっちゃ横浜エリアくさいよね。MBSの本拠地……。
紗綾:同じく待機です。今から動いてもどうにもなりません。おじいちゃんは大騒ぎしてますが。『えーい、強者じゃ!早く行くのじゃ!戦じゃ戦じゃ!』
チシャ猫:「これ以上面倒な人増えても困るにゃよ」
柳沢:おじさんは悪魔の力を借りつつ、車からジャンプしてカヤカの単車のバックシートに降り立ちます。ゲーム的には自動車を放棄、カヤカのバイクに同乗で。
カヤカ:都心エリアへ『長距離』『高速移動』!全力で耐えるぞこんにゃろー!!
GM:では、それに応じて敵の三回攻撃が来ます。頑張って耐えてくれたまえ!
バイクを駆って一目散に遠ざかる二人を視界に収めたまま、少女……MBSのA級エージェント『轟天雷』は尖った犬歯と唇を舌で潤す。
今すぐ跳躍し再びバイクに追いつくことは容易だ。だが、そんな必要はまったくない。この距離はむしろ、彼女自身の安全を確保するために空けさせたものである。
漫画の中で銃や大砲が魔法や超能力より弱く描かれるのは、単純に、描く側も読む側も『見たことがない』からに過ぎない。
現代の戦争で用いられる迫撃砲は、はるか遠距離より精密に着弾し、戦車を鉄塊に帰し、地面に大穴を穿ち、ビルを紙のように突き破る。多少の防御魔術など日傘代わりにもならない。
巨大で凶悪。それゆえに大砲は、部品レベルで国や軍によって位置や扱いを厳重に管理される。故に一般人が目にすることはまずなく、ましてや町中に存在など許されるはずもない。……そんな凶器を、『空間をつなげて』どこにでも現出させるのが、空間を操る彼女の力の真骨頂である。
世界の何処かに、彼女のために配備された、最新鋭の迫撃砲の数々。装填は済ませている。照準は整った。あとは。
「全砲門装填完了、……ってーッ!!」
号令とともに一斉に砲門が火を吹く。
『その轟き、まさに天を揺るがす雷の如し』
膨大な物理というシンプルな暴力を秘めた魔弾が、隔離された無人の空間を貫き、視認など到底不可能な速度で、音すらも追い越して着弾する……!!
カヤカ:「マジで撃つ奴があるかァーーーッ!!!?」
秀史:カヤカは何故いつもこんなにおいしいんだ(爆笑)。
柳沢:って範囲攻撃だと二人共死ぬけど?
GM:単体攻撃3回です!狙いはすべてカヤカくん。
柳沢:よかった……のかな?(笑)。
カヤカ:全部【硬気功】で受けるけど!!!?
柳沢:いや、まずは通常の回避判定、ダメージ計算、おじさんのカバーで減らして、その後にカヤカくんの防御で行こう!
GM:では、盛り上がり優先でこちらが先行でガンガンダイスを振って、かばうタイミングとかLP振り足しは後付けでOKとします!扱いとしてはテレポーターの【ワープシュート】相当だ!
カヤカ:的確に投射ぶつけてきやがってー!?
GM:命中は3D6+20を三回。(ころころころ)29、28、34!
柳沢:とりあえず3回のうちのどれか1回にリソースを集中して成功にしてもらえれば、あとは2発かばえばよくなる。
カヤカ:つっても回避に補正がないんだよな。投射攻撃とは相性悪いけど、全部反応で振る。いずれも【心眼】を乗せて(ころころころ)27、18、17!……きっつ!
柳沢:うーむ、厳しいな。ここは1発目を確実に軽減しよう。
カヤカ:リョーカイ。1発目にLP振りたし(ころころ)通常失敗まで引き上げ。結果、失敗、中失敗、大失敗……!
柳沢:『猫君、例のアレ、用意頼む!』かばいます。
チシャ猫:【セキュリティシステム】準備OKにゃー。2回まで出せるからどこに欲しいか教えてにゃ。
GM:ではダメージ行きます!まずは砲弾のダメージ6D+18を3発!(ころころころ)44、50、55!
柳沢:【魔力の盾】3回。(ころころころ)25、18、21!それぞれ止めたよ!
GM:次に砲弾の衝撃ダメージ6D、および失敗分のダメージ(ころころ)あれしょぼい、23だ。
カヤカ:【硬気功】!GP、衝撃耐性で減らして……9点抜け。オジサンのおかげであまりHP減らなかったけど、SPが28点に減少!
柳沢:おじさんは66点抜け。
秀史:残り4点になるって書いてあるな。
柳沢:ね、猫君、【セキュリティシステム】もらってもいいかな?(汗)今後に備えてとりあえず1回で。
チシャ猫:了解。では【セキュリティシステム】発動!おじさんのスーツからエアバックがボフっと。20点軽減。
柳沢:「おおおお!? いつの間にこんなのを取り付けたんだぁ!?」LPぶんの軽減も含めてこれで残り28点だ。
超音速で降り注ぐ砲弾の雨を、柳沢の不可視の盾とチシャ猫の仕込んだギミックがそらし、防ぎ、カヤカは体内に気を巡らせて衝撃の余波にひたすらに耐える。
GM:猛攻を振り切り、君はバイクを全力で駆る。……無限とも感じる数分後、ついに符で覆われた結界を突破する!
カヤカ:「ぬ、抜けた!うおお……!」、一気に都内まで走る!
GM:『ちいッ!ここで逃がすものアルか!』「時間切れだ、『轟天雷』。これ以上は隠蔽しきれん。一度撤収するぞ!」
柳沢:「……ははははは! 歳は取りたくないねえ! 折角MBSのトップがお出ましだってのに!」
カヤカ:「いーいかーら!逃げんぞ!アレはもう見たくもねえ!」
柳沢:「いやいやいや! いいじゃないの! これだからこの仕事はやめられないね!」バックシートに立ったまま高笑い。
カヤカ:「人生楽しみすぎだよこの人ぉ……!!」
紗綾:『かかか、それでこそ男子よ!』
チシャ猫:「あのおじさん、多分あっちが本性だにゃ……」
秀史:「さっきまで穏やかに古物談義してた人とは思えん」
GM:「CCCと総力戦となれば厄介だ。確実に潰さねばならん。ここはいったん引いて、『陥陣営』と合流する」
秀史:……ん?おい、まさかまだ3人目がいるのか?
GM:『大賢良師』がぱちんと指を鳴らすと、符がざあっ、と舞う。……世界が色彩を取り戻したとき、サラリーマンと風の男と少女の姿、そのうえ砲弾が地面をえぐった痕跡すらも、綺麗サッパリなくなっていたのであった。
柳沢:「枯柳一つ散らすこともできないとはっ、MBSの『轟天雷』もヤキがまわったんじゃないのー!?」
GM:では、風に紛れて一言。「……市街戦だと思って遠慮してたアルね。やはり艦砲つんでくればよかったアルよ」
柳沢:そんなのブルース・リーの真似するっきゃないっしょ(クイックイッ)。
カヤカ:「あおんなーッ!!!猫ー!二サンー!紗綾さーん!!この人止めてー!!!?」
紗綾:でも頭から血がどばっと(笑)。
チシャ猫:「紗綾さんに助けを求めるあたりだいぶ錯乱してるんだにゃ」
秀史:「録音して娘さんに聞かせてやるとしよう」(笑)
唐突に視界が開ける。結界が消え青空が広がると、今までのし等が嘘のような、のんびりとした田園を貫く国道の風景が広がっているだけだった。
チシャ猫:「総力戦ってどーいうことなのかにゃぁ。これは藤村くんにちゃーんと聞かないとにゃねぇ……」
辛くもトップエージェントの猛攻を振り切ったものの、その背景と思惑が全くつかめない一同。あれやこれやと推論を交わすが、現時点では判断材料が足りないという結論に達さざるを得なかった。
GM:ここで、『MBSのエージェントについて調査』が開示されます。皆様、判定挑戦まで色々考えてみてくださいね!
●MBSエージェントの目的は何だ?
突如襲いかかってきたMBSのエース達。その目的を突き止めろ!
推奨:スカラー、ビジネス、サーチャー
※襲撃イベントでアイテムを奪われていなければ修正にボーナス
※目的に対し心当たりがあればGMに告げて良い。正解なら修正にボーナス
チシャ猫:しかしまーたカヤカのトラウマが増えたにゃー(ニコニコ)。
カヤカ:美味しい所を持っていくと言えば聞こえはいいんだけどなー。
GM:実は紗綾さんが当たるかもと思っていました。
紗綾:おおおじいちゃんは欲求不満ですね(笑)。『なんでわしのところにこんのじゃー!!』このまま憂さ晴らしにカルト教団を破壊しそうな勢いです。
チシャ猫:たまにカヤカの二つ名『魂砕き』って自分の心が折れるって意味じゃないかと思う今日この頃……(爆笑)。
●通常ターン
GM:ということで、ちょっとしたお邪魔イベントは終了しました。
一同:……ちょっとした?
柳沢:どこがちょっとなのか小一時間問いつめたい。
GM:調査と判定ばかりだったので気分転換にフレーバー的な戦闘をさし挿んでみました。
チシャ猫:ふれーばー?
紗綾:あじつけ。あれを朝食の味付け海苔扱いと?
秀史:ずいぶん血なまぐさくて硝煙なフレーバーでしたね。
GM:全力で抗ってもアイテム奪われる可能性が高い、というレベルのバランスで設定しましたゆえ。
カヤカ:リソースめっちゃ使いました……。
柳沢:同じく。そして罰則2段階め突入(ころころ)。『叱責』。HPかSPを10点支払う。……ここはSP一択だね。
秀史:カヤカに怒られたしな。
柳沢:そうね(爆笑)。
チシャ猫:多分娘さんにも報告は行ってる気がするにゃ(録音ファイルをメールしつつ)。
柳沢:いやあ、『ピンチになると梟雄気質が隠しきれない』って設定を生かすことができて良かったです(笑)。
●カヤカのターン
GM:激戦の興奮冷めやらぬところ恐縮ですが、カヤカくん、小箱開ける方やっちゃいますか?
カヤカ:判定だけやっちゃいますか。GMがここで言うなら多分中身に罠はないはず(笑)。
GM:デュラハンが3体くらいPOPするかも(笑)。
カヤカ:こわっ!……冗談はおいておいて、マニピュレーターで判定(ころころ)。出目がいいのでLP使って一気に完全突破、成功!
GM:君はチシャ猫さんから引き継いだレントゲン図面も参考に、器用に箱をいじくり回す。
カヤカ:「ここがこうで、これを動かすと…ああ、コレ中だけ動くのか!?」ガチャガチャ。「作った人間は何食ってたらこんなの思いつくんだ、っとと、やべそこじゃな……あっ」
GM:重心をずらしたり、動かしたパーツをはめ込んだりと、悪戦苦闘を数時間続けた結果、音を立てて箱が開いた。中には、一枚の古い紙。
カヤカ:「開いたぞ。……なんだこれ?」
興味津々で中身を改めるカヤカだったが、それは、箱の持ち主が若い頃に書いたラブレターだった事が判明した。
どうやら中学生の頃、近所に住むお姉さんに向けて書いたが渡すことができず、かといって捨てることもできず、からくり箱の中に隠してしまったものらしい。
MBSの面々が狙っているものかと警戒したが、暗号らしきものもなく、無害なものだった。
カヤカ:「ええーと、こういうのってどうすべきだ?」
紗綾:「見なかったことにしてしまっておきましょう」
チシャ猫:「コピーしてネット投稿じゃないかにゃ?」
カヤカ:「鬼かてめーは!……CCCとしてはどうすべきっすかねコレ」
GM:「持ち主に返してあげてください。持ち主の方がこの箱をぜひ取り返したいと言っていたのは、箱の価値だけでなく、たぶんその手紙を含めてだったのでしょう」
カヤカ:「はーい。そんじゃ戻して。オレは何も見ていない、よし」
秀史:「そこまでして取り戻したいものだろうか?」
柳沢:「若い子にはわかんないかなー? 歳をとると若い頃の想い出って一層輝いて見えるものなのヨ」
手紙を取り出したカヤカは、古澤刑事にその旨を伝えた。
所定の手続きが終わったらもとの持ち主に帰してもらうことを確約したうえで、からくり箱と合わせて預ける。
GM:はい。古澤刑事は責任をもって、正規のルートで持ち主に帰してくれます。これで無事に箱ゲットされたとみなします。+1PPだ!
カヤカ:「お疲れ様でした。よし、メシ食って帰ろ」
チシャ猫:「家襲われたりして(ボソッ)」
カヤカ:「ヤメロォ!!」副動作で応急処置。牛丼食ってSPを回復させます(ころころ)あ。
柳沢:おっと。
カヤカ:……ふぁ、ファンブル(一同爆笑)。
秀史:0点回復だな。
カヤカ:ちくしょうッ!?APが5増えて終わり!!(笑)
紗綾:切ない。
チシャ猫:牛丼買おうと思ったら財布落としてたとか?
カヤカ:いや、メガ盛り頼んだはずなのに並盛が来たけど疲れで何も言えずにそのまま食って帰った。
紗綾:切ない……。
GM:「いやあ、迫撃砲で撃ち殺されそうになって、その日のうちにパズル解いて、牛丼食べて帰れるカヤカさんはすごいと思います」
柳沢:おじさんだってテンション上がって本部で思い出し笑いが止まらんというのに。
カヤカ:この業界に慣れて来たかな……(遠い目)。
●チシャ猫のターン
チシャ猫:とにかくエージェントは他の人に任せて、お宝回収を優先するにゃ。LDをオークションで競り落とす。目標値54、一発で決めたいにゃね、ふふふ。
カヤカ:こわっ!
柳沢:電脳2枠は2ndでも暴力的だねえ。
チシャ猫:覚醒【ダイブイン】+【カンファレンス】+【偽情報】で7D6+23(ころころ)48、む、ダイス目低い。
カヤカ:回らなくてコレェ!?
チシャ猫:アクセスを片っ端から不審に思われない形でブロックしつつ、「く、流石に目玉商品は参加者がたくさんにゃね?」……LPで振り直しするかにゃ。
柳沢:あ、2ndで振り直しは存在しなくなったのです。振り足しでお願いします。
チシャ猫:では振り足し(ころころ)。……んん、出目が悪い!3ポイント使用して到達!「ここまで苦労するにゃんてチシャ様の名折れにゃーん」
柳沢:いや、普通2~3回判定に時間かけるところだからね(苦笑)。
GM:本当はみんなで余った手番を少しずつ消費してクリアする想定でした(笑)。
チシャ猫はごくごく一般的な大手オークションサイトにアクセスする。
出品者はアニメ関係のレア物を扱うことで、その筋では有名なアカウントだった。彼が以前から告知し、目玉として出品したのが、幻のLD『南国王子サビンの大冒険』であった。
GM:……事前の注目度も非常に高く、コレクター達による激戦の競り合いが想定されていたが、蓋を開けてみると、不思議とコレクターたちのパソコンがオークションサイトに繋がりにくい、ネットワークの反応が鈍いなどのトラブルが続発。
カヤカ:不思議と。
秀史:不思議だな。
紗綾:摩訶不思議ですぅ。
GM:思ったより値段は上昇せず、そこそこのお値段で新参のアカウントに掻っ攫われていったのであった。
チシャ猫:「んー、達成感はないにゃね?もっとうまくやれると思ったんにゃけどね」
カヤカ:これ売主にとってはちょっと残念な……。いやいっか。
GM:落札メッセージはこんな感じだ。『落札価格が伸びなかったのは残念だけど、これでこのLDが価値のわかる人間にあたったと思えば、発掘したかいもあるってもんさ。売った以上は以後の扱いはそっちものもだけど、なるべくスタッフたちの思いを汲んでくれるとありがたい』
柳沢:ふうむ。
チシャ猫:『ゴミに回される可能性のあった名品を世界に残す、あなた方の仕事は素晴らしい思います。これからもサイトを利用させて頂きますので名盤の発見、期待しております』と返しておきましょう。
秀史:「たまにはいいこと言うじゃないか」
カヤカ:「猫の中身入れ替わったりしてない?大丈夫か?」
チシャ猫:おだてておけば発送を渋ったりしないでしょ、にゃははー。
GM:……猫さんはLDを無事にゲット、+1PPです!
カヤカ:「うん、いつもの猫だな。回収は順調っと!」
秀史:受け渡しについては最大限の警戒をするが。
GM:はい、皆さんは何が起こっても対応できるよう備えていたが、これは特に問題なく発送、配達完了となった。
柳沢:「猫君の方は妨害なしか。……となるとMBSの狙いはこの茶碗なのかね?」
チシャ猫:LDが来たら、興味はないけどデータのDLだけはしておくにゃ。老後の保険は必要にゃね。
GM:アニメを再生すると、子供向けの軽快で陽気な物語が流れる。後の巨匠たちが若い頃に手がけた作品だけあって、今見ても十分に楽しめる。なお、打ち切りの原因となった差別的な表現などは、注意してみても特に見受けられなかった。
柳沢:元ネタはジャン●ル黒ベエかな。……あ、GMが無言で頷いている(笑)。
紗綾:『無粋な連中が娯楽に難癖をつけて排斥する。いつの時代もある話じゃ』
●秀史のターン
秀史:では、『MBSエージェントについて』を調べる。推奨に該当する技能がないので、イントルーダーを使用。判定値は10ですか?
GM:はい、茶器をおじさんとカヤカくんが守り抜いたかいあって13→10まで下がっております。そして、答え合わせクイズに正解すれば更に-3されるよ。
秀史:と言っても手掛かりが全くないしなあ。
GM:勿論皆さんと相談していいですよ。まあ、今答えにたどり着かれたらエスパーと呼ばざるを得ないんで、とりあえず一回ダイス振ってもらうのが良いかと(笑)。
柳沢:「他のお宝にちょっかいをかけてこないことを考慮すると、茶碗がカギだとは思うけど。特段、MBSがメンツにかけて取り戻したい商品とは思えないね」
チシャ猫:「正直内容に比べても大ごとになってるにゃね、実際。いくら銘品でも数億も行かないと思うにゃよね、TOPが出てくるにはまだまだなんだにゃ」
カヤカ:「発端の強盗が大陸系なんだっけ。コイツにメンツを潰されたとか?」
秀史:では、当てずっぽうに。……『茶碗の包み紙に超重要機密が書かれていた』とあたりをつけて調べる。
GM:……。
カヤカ:えっちょっとえっ。
GM:……。
紗綾:もしかして。
GM:判定値を10→7に下げてダイスを振ってくださいまし(一同爆笑)。
秀史:わーい。
GM:エスパー!?
カヤカ:あ、当てたーーーッ!?
GM:いやあ、これはすごいなあ!
秀史:受け取りの際、妙に梱包の描写をしていたので(笑)。
GM:はっはっは、もちろんそこは「そういえば紙について詳しく描写してたな」と振り返ってもらうつもりの伏線だったのサ!!
カヤカ:確か、茶碗より箱の方に価値がある、とは言ってたよな。謎があるとしたらそっちの方だと思ってたんだけど。
GM:はい、箱もミスリードです。一回はこっちで回答してもらって「惜しい!」と言うつもりでした(笑)。
カヤカ:ちゃんとミスリードにハマったので役割を果たしました(笑)。
秀史:(笑)では判定。覚醒【隠形術】+【壁走り】で(ころころ)35、突破!
柳沢:お見事!
紗綾:ぱちぱちぱちぱち!
秀史:良し!
色々と伏線を張っていた謎を一発で解かれてしまった。
伏線をきちんと読み取ってくれての回答、GM冥利に尽きる瞬間である。
GM:では、順次情報を開示していきましょう。達成値1、君はまず、MBSの二人のエージェントについて調べた。君たちも知っていたように、『大賢良師』『轟天雷』はともにMBSのトップエージェントで、業界でブイブイ言わせていた。
秀史:「明らかにこのレベルの任務で出てくる相手じゃないな」
GM:ところが、彼らはあるタイミングより、ぱったりとその活動を停止している。
柳沢:ふむ?
カヤカ:怪我で療養、とかじゃないよな。
GM:CCCの推測では、MBS内でトップランクより更に上、『極めてデリケートな部門』に異動した、と思われる。
紗綾:極秘任務系?
カヤカ:暗部だ。カッコよく言うと暗部だ……!
柳沢:「MBSの跡目争い関係かねえ?」
GM:ちょっと違う。MBSというのは、横浜華僑の出資にによって動いているのですが……二人が今所属していると思われるのは、横浜華僑の最大の取引先、後ろ盾、かつ、脅威にして商売敵である、C国とのやりとりを引き受ける部門だ。
カヤカ:国がお客様……!!
柳沢:そりゃまた、ハードなお仕事だね。
秀史:「今時は外交問題もビジネスのうちか」
GM:具体的に言うと、『華僑やMBSのビジネスにC国が便宜を図る見返りとして、C国の要請を受けて政治や外交問題の解決に裏で尽力する』という部門です。
紗綾:『要は宮仕えじゃの』
柳沢:てか、なんで横浜華僑とか言ってるのに、そこだけC国、なんて妙にぼかすんだい(笑)。
GM:(真顔で)察してほしい。
一同:アッハイ。
チシャ猫:今一番動かせるお金を持ってる国だからにゃー。日本の古物はぶっちゃけかなりC国に流出してるにゃよ。
柳沢:30年程前、欧米でジャパンマネーに危機感が高まっていたのも今なら実感できるねえ。
GM:続いて達成値2。MBSの二人はどうやら、中世の日本と大陸の貿易に関する手紙や古文書について調べて回っていたらしい。……ここで包み紙に気づいてもらえる想定でした(苦笑)。
カヤカ:話が込み入ってきたので、がんばって理解しようとしてる(笑)。
紗綾:『これで紙の正体が昔の地図とかだったら笑えんのぅ』
GM:そして達成値4、最終回答。……君たちが手に入れた茶器は、安土桃山時代に堺の貿易商が大陸から入手し、武将に献上したものだ。
秀史:ふむふむ。
GM:最初の解説にもあったとおり、この茶器、実は大陸ではありふれた品であり、梱包時には雑に古紙で梱包されていた。
カヤカ:雑に。
GM:そして、どうやらその古紙に、C国の時の政府から流出したビジネス文書が使われていたらしい。彼らが探しているのは、まさにその書類だ!……以上、シタナガさん満点回答でした!
秀史:いえーい!
チシャ猫:にゃるほど。今は日本の方がC国の文献が残っているからにゃー。
カヤカ:焚書……。革命……。うん、これは伏せ字にせざるを得ないな!
秀史:「C国が過去の機密文書を探して暗躍しているという噂があったが、事実だったとはな」
紗綾:『言論統制と証拠隠滅は支配者の嗜みじゃからの』
柳沢:「あんまり角が立たないものならいいんだけどねえ」
カヤカ:「……つまりこの包み紙がやべーんだろ?コレ渡してはい終わり、じゃダメなのか?」
紗綾:「CCCに相談した方が良いと思いますぅ」
チシャ猫:「ただで渡すのは屈服と同意だからダメにゃ。企業同士の格付けがある以上、無条件降伏に近い形は業界でも舐められるにゃよ」
紗綾:「渡すにしても、渡さないにしても報酬アップを希望しますっ!」
チシャ猫:「ま、包み紙一枚だし、今の依頼内容は十分クリアしてるから別に渡してやってもいいけどにゃね。代金は2割でいいにゃよ?にゃはっはー」
カヤカ:「むしろそれ、中身確認する方がやばくねえ?不都合な歴史の証人として消されるんじゃ」
柳沢:××の××侵出が×国の要請によるマッチポンプだったとかそういうヤバい文章かも知れないよ!(笑)
時の政府が回収したい古文書、ということで、史実に詳しいプレイヤーたちによる様々な憶測が流れたが、それこそ記載できないため割愛。
GM:と、いうことで、茶器の包み紙は現在、『都心部』エリアのCCC本社に保管されてるわけですが、誰が検めます?手番消費とかはなしでいいです。
秀史:エリアにいないので、誰かよろしく。
柳沢:検めたいなあ(笑)。
カヤカ:パス!!!!!
チシャ猫:猫もみたいにゃー。
GM:君たちがCCCの会議室に向かうと、藤村くんが保管庫から茶器を持ち出してくる。「事情はわかりました。では、こちらが現物になります」
柳沢:一緒に確かめよっと。
カヤカ:目を逸らしながらちらちら中継画面を見る。……よく考えたら運んでたオレはどうせ見てると思われてるし、見ない意味がなかった!(笑)
GM:藤村くんが会議室に桐箱を持ってきて……オープン!
柳沢:何が出るかな?
秀史:わくわくどきどき。
GM:と言っても、ご存知の通りの茶器だ。君達は包み紙を広げる。……大陸の貿易商の帳簿とか、落書きとか、荷札の端切れとか。『古文書』といえば聞こえは良いが、これはどうやら、現在で言うところ、オフィスで出る『裏紙』だね。
柳沢:どんどん調べていこう。
一同は会議室に一枚一枚包み紙を広げ、裏返し、内容を解読する。しかし……。
GM:……君は一通りチェックしたが、特に目ぼしいものは見つからなかった。
柳沢:ええー怪しいなあ。何か判定が必要とか?
GM:いいや、本当に見つからなかった。
紗綾:水につけて放置すると浮かび上がってくるとか。
チシャ猫:勘違い、わからないように偽装されている、実は箱は変わっていないが包み紙だけものが変わっている、ぐらいかにゃ?
カヤカ:「えっ。……勘違いで撃たれたのオレ!?」
秀史:「勘違いかもな」
カヤカ:「撃たれ損じゃん!」(爆笑)
秀史:「カヤカらしいな」
チシャ猫:「カヤカなんだからあきらめるにゃ」
カヤカ:「ちくしょお慣れた反応しやがって!うわーーッ!!」(一同爆笑)
柳沢:しかしこれはどうにも解せないねえ。調査でMBSがヘタを掴まされたってことかい?
GM:するとそこで、藤村くんが真剣な表情で声を掛ける。「……ええと、柳沢さん、カヤカさん。今更なんですが、窃盗団のメンバーからの証言が一つあります」
柳沢:「ほうほう? なんだい?」
藤村によると、事前調査の際に、窃盗団は次のように証言したのだという。
『茶器を盗んだ際、一旦中身を確認し、そのあと包み紙を戻した。粗末な茶碗で大して価値はないと思ったのでテキトーにやった』と。
茶器が傷ついたわけでもないため、聞き取り時はまったく問題のない情報と思い、依頼内容には記載していなかったとのことだった。
紗綾:何枚か捨てちゃった?
チシャ猫:本当に処理されてたらどーにももうならないにゃね。
柳沢:「ん、ん、んー?いや、それは以前も聞いた話……」
GM:「『古紙類は、いろいろあったから、まとめて捨てちまったよ。あのなんかよくわからんエロ絵といっしょに』」
秀史:「あの用務員さんが持っている?」
柳沢:「……いかん! 先生が危ない!」
カヤカ:「なんでこう面倒なことにッ!?」
柳沢:(前回のログを見返す)……んんー、先生が春画を渡す時、こたつのうえの古紙から春画を選び出して渡した、って書いてあるねえ!
チシャ猫:「MBSにバレてないといいにゃけどにゃー。収監中の窃盗団に独自にアクセスされてたりしたら辿られてるかもにゃね」
紗綾:(地図を見る)用務員さんの側には誰もいませんね……。
GM:おおっと、達成値3の情報を開示するのを忘れていた。MBSにはもう一名『大賢良師』『轟天雷』の他にメンバーが居ると思われる。
カヤカ:うげぇ、特級二人だけでおなかいっぱいだぜ……。
秀史:その二人が実働部隊なら、バックアップか?
GM:いいえ。『陥陣営』の銘を持つ剣士。『単独で陣営を陥落させる』と謳われた猛将だ!
カヤカ:こいつが前衛、あとの二人が火器とサポートか!バランス取れてるじゃん!!戦闘だけ!!
紗綾:『手練れじゃな!戦わせろ!』「おおおじいちゃん、どうどうどう!」
秀史:「いくらなんでも金かけすぎだろう……」
柳沢:「それだけMBSにとっては重要な書類ということだろう。あるいはC国にとって、かな?」
チシャ猫:「ということはバレてないといい、なんて高を括るのは危険にゃね。……投入している本気度が違いすぎるわ」
柳沢:「おそらく二手に分かれたという時点で、最初から茶器の包み紙と、廃棄された古紙両方にアタリをつけていたはずだ」
紗綾:「あのー、気がつかなかったふりをして放って置くのはどうでしょうか」(暴れるおおおじいちゃんを押さえ込みながら)「任務にも含まれてないですしぃ」『何じゃ紗綾!そんな弱腰は許さんぞ!』
秀史:「関わるべきかすら定かではないしな」
チシャ猫:「気が付かなかったふりもいいにゃけど、カヤカに対する態度から考えても穏便に事を運ぶつもりはなさそうにゃね。おじさんが友人を一人無くす可能性もあるにゃ」
カヤカ:「オレたちの知ったこっちゃねえよ、…‥でシラ切れる相手じゃないよな」
格違いのエージェント、そしてその狙いがどうやら国際問題に関する事らしいと判明し、悩む一同。これが『死ぬ気で古文書を奪え』あるいは『守れ』という任務ならば、考えるべきは戦力の有無だけである。しかし、問題は、現在彼らが受けている依頼とは微妙にズレていることである。
GM:「……みなさん」と藤村くん。「これは、当初の予想を大きく上回る事態です。盗品を回収する、という当初の目的からも大きく逸脱しつつあると考えます。よって、本件については、他のチームへの移譲を認めます」
柳沢:ふうむ?
GM:具体的に言うと、この情報を政府筋に展開、それをもとに、新たに任務として人を雇うかは政府が判断する、というものです」
チシャ猫:「ふんふん、合理にゃね」
秀史:「CCCとしても政府に貸しを作れるいい機会か」
GM:ということで、MBSについて調べる、が更新されました。
●古文書の正体をしらべろ!
MBSが追っているのは茶器の包み紙に使用された古文書だ。
その正体を調べろ!
推奨:スカラー、サーチャー、ビジネス
※エリア:神奈川尽天大学に誰かが到達すると判定にボーナス
※この件は本来の依頼に含まれていないため、放棄しても良い。(ペナルティ無し)
GM:記載のとおり、この判定については『放棄することが可能』です。これによるペナルティはありません。最初から伝えていますが、今回は『どこまでポイントを稼げるか』のミッションとなりますので、「盗品をすべて集めきらなくてもいい」し、「この格違いのミッションに正面から付き合う必要はない」ということです。
カヤカ:「……妥当だよなあ」
紗綾:『ええい、売られた喧嘩に何を弱腰な!殲滅じゃ!』「おおおじいちゃんは黙ってくださいぃ~」
柳沢:「……そうだね、それが妥当だろうね。君達は若い。業界トップを相手に挑むのは無謀もいいところだ」
カヤカ:「……オジサン?」
柳沢:「ま、相手も一応は日本の仁義に乗っ取った会社だ、最後の一線を超えることはしないだろう。……そういうわけだから、おじさんはちょっと行ってくる。友人の危機を見捨てたとあっては、二度と君等に大きな顔できないからね」
GM:「みなさん、何度も言いますが、今すぐ判断をするのは難しいと思います。まずは本来の任務である盗品の買い戻しを進めてください。あなた方の依頼人は、なにより窃盗団の被害者なのですから」
秀史:「確かに。まずは他の盗品を集めきるのが第一だろう」
カヤカ:「要はさ、本来の依頼をさっさと終わらせて、その上で連中とケリをつけるか判断すりゃいいってことだよな」
チシャ猫:「ま、ボクらチームだし最善を尽くすように動けばいいにゃ?」
紗綾:「みんな結局やる気ですぅ」(笑)
秀史:「やることは変わらない。各自が現場で一番適切な調査を行って、その結果連中と戦わなきゃならなくなったら、そこで伸るか反るか判断すればいいだろう」
カヤカ:「よし来た。殴り返す機会があったら乗っかるつもりだったんだ。撃たれ損のままとか黙ってられっかよ!」
チシャ猫:「うわー、うちの若い子やっばんー☆」
紗綾:『かか!それでこそ漢じゃ!』「私は女の子なので遠慮したいですぅ」
柳沢:ううん、カッコをつけそこねた(苦笑)。でもおじさんとしては、まずは用務員さんの安否を確認させてもらうよ。
チシャ猫:それは当然ですにゃ―。
柳沢:まあ、カヤカくんのガードで手番使っちゃったから次のターンからなんだけど(笑)。うーん、どう回しても手番が足りない!
GM:(パーフェクトを狙うと手番が足りなくなるシナリオですからね)皆様思うところは色々あると思いますが、引き続き調査お願いします!
秀史:あ、忘れずに副動作でSP治療。(ころころ)……全快!
●紗綾のターン
紗綾:MBSとカタをつけるにせよ、まずは目の前の任務を最優先。カルト宗教へカチ込みです。
秀史:紗綾さんが決戦場に駆けつけてくれるかどうかで勝率が雲泥の差になるからなあ。
紗綾:『紗綾よ!さっさと大将首を取って用務員とやらの所に向かうぞ!』
GM:君がビルに赴くと、美化120%の教祖様のアニメ看板が出迎えてくれる。
紗綾:信者達がオタ芸して迎えてくれそうな宗教です。
GM:雑居ビルの5階、大会議室がカルト宗教にとっての礼拝場となっており、そこには病に臥せった教祖が、信者たちに説法をしているのでありました。
紗綾:最近は合成音声によるデジタル説法とかもあるそうですね。
GM:カルト宗教とはいえ、教祖自身はけっこう真面目な人のようだ。肉食は控えろ、早起きしろ、家族は助け合え……ごくごく普遍的な内容だが、病身を推して説法をする姿に、感極まって涙する信者たち。
紗綾:まずは判定をしてしまいましょう。【知恵袋】込みでミスティック。
GM:えー、ミスティック判定、「別の力で病を癒す」(爆笑)
一同:(もうすでにオチが見えた表情)
カルト教団の集会。
説法のさなか、体力の限界で崩れ落ちる教祖を周囲の幹部たちが支える。
余命幾ばくもないと泣き崩れる信者たち。
だがその中から、すっくと幹部の一人が立ち上がる。
「おいたわしや教祖様、ですがご安心ください、我々はついに、とある筋から万病に効く霊薬を手に入れたのです。古代天竺で万能薬として伝えられた象牙の神像、これを摩り下ろして煎じて飲めば万病に……」
紗綾:待った待った!!キックドアしてエントリーします!(笑)
柳沢:キックドアしたことになってる―!(笑)
カヤカ:コレ大丈夫か?
紗綾:Wizardryの時代から、玄室にエントリーするときはkickコマンドと決まっているのです。
秀史:さあや は なかにおどりでた!
GM:では日本刀を掲げて室内に突入してきた女子中学生に一同目を丸くしている。
紗綾:ではおおおじいちゃんを掲げつつ、「さぁさ、寄ってらっしゃい見てらっしゃい。ここに取り出したるは天下の霊薬、その名も『解苦砂・萎矯慮』。これさえあれば千疾万病瞬くうちに即日快癒!」
柳沢:げくざ・いきょうりょ。ひどいアナグラムだ(笑)。
紗綾:「使い方は簡単、煎じて飲むだけ。今なら出血大サービスで一週間分無料配布!」
チシャ猫:日本刀、必要だったのかにゃ……?
カヤカ:演出だろ?
紗綾:せ、煎じるのに必要なんですぅ!(笑)
秀史:ガマの油売り的なアレだろう。
柳沢:普通に「私に診せてください」的な入りでよかったよね、これ(笑)。
GM:ええい、では判定言ってみよう!
紗綾:猫さんの【アドヴァイス】を貰って5D。期待値は17.5で目標値は26……。ちょっと厳しいですぅ。
柳沢:ちょっと期待値に足りてないけど、LPでどうにかしよう!
紗綾:3回まで振り足し。MAX8Dでギリギリ期待値で上回るくらいか。……やるしかない!まずは5D(ころころ)、18。いやん。回らない。
カヤカ:あと8。LP2点でいければ、ってとこですねぇ。
紗綾:まずは1点(ころり)2。
柳沢:あと6、厳しいなあ。ここは達成値1で我慢して次のラウンドに回す手もあるけど。
GM:ここらへんはGMとしては何とも言えないので、悩んでくださいまし。何度か言っていますが、今回は100点を取ろうとするとかなり苦しい構成です。
柳沢:確か基本5ラウンドで、今3ラウンドだよね?
GM:うん。ちなみに君たちは、「さすがに5Rを超えると、MBS側の調査が進んで状況が不利になるかもしれない」と思った。
紗綾:うーん。とはいえ早めに片付けて前線に合流したい!というわけで行きます!
柳沢:がんばってくれ、紗綾くん!
GM:(毎回この判定でカイジのコマが脳裏をよぎる……)
紗綾」(ころり)2点。……しくしくしく。
秀史:ワロス。ワロス……。
カヤカ:厳しいなあ……。
紗綾:おのれここは意地でも成功させないと!前口上が無駄になる!(笑)
カヤカ:前口上張り切ってたもんな……ってそこ!?
GM:刀真紗綾、決断の時……!まあぶっちゃけ、紗綾はLP9点あるしね。
紗綾:『紗綾よ、リソースというものはな、成功するまでつぎ込むもんじゃ!そう、目当ての☆5がでるまでな!』
GM:(おもむろにソーシャルゲームのガチャのテーマをBGMに流し始める)
紗綾:いっけー!(ころころ)。
一同:……2。
チシャ猫:あふん。
秀史:だめでした。
紗綾:このさいころいやーーーー!(爆笑)
柳沢:ま、まあ、1段階はクリアしたし、ちょっと快復の傾向が見えたりするんじゃないかな?(苦笑)
GM:……では会議室に突如乱入した君は、病身の教祖様を押し倒して馬乗りになると、
一同:おい!(爆笑)
柳沢:どんだけだよ!(笑)
秀史:警察呼ばれる(笑)。
GM:瓶に入った薬を口の中に突っ込み始めた。
カヤカ:アグレッシブ過ぎる!(笑)
チシャ猫:こえぇぇぇぇ!(笑)
GM:「もごっもごごごーっ!」「教祖様!」「教祖様ーッ!?」
紗綾:ひどいことになった!?
GM:紫色の顔色に転じる教祖様!痙攣する老体!会議室にあふれる悲鳴!!心臓マッサージ(LP1)!、心臓マッサージ(LP1)!!、心臓マッサージ(LP1)!!!、教祖様はまだ蘇生しない!!頑張れ紗綾!
紗綾:引き続きショック療法を続けます!
カヤカ:心臓マッサージで治るものじゃなくないかなあ!?
GM:殺しても治療しますと言わんばかりの紗綾さんの結末は、次のラウンドで!
紗綾:ま、まあ、達成値は進んでいるので、効果はある……と思いたい(苦笑)。
チシャ猫:やぁしかし、LP無限に振り足しよりも、回数制限がある方が緊張感が増しますにゃね。2NDはかなり完成上がってますにゃぁ。
柳沢:紗綾くんは次のラウンドで何とかなるとして、問題は絵画だねえ。
紗綾:おじさんが頑張っても3Dで33、3D+9で44ですねえ。
秀史:PPで判定値あげてゴリ押しはできませんか?
GM:正直ゲーム的にはそれを想定しています。海千山千のプロ相手に勝つためにはリソースを大量につぎ込むが、正攻法でカネを積むか、って感じです。
チシャ猫:スカラー判定に成功すればどちらにせよ+15ってことですにゃね。
秀史:おじさんが真贋判定し、カヤカが買い取り交渉でどうでしょう。何気にネゴシエート高いからPPでゴリ押しもできるし。
チシャ猫:カヤカが画廊で絵画買取?面白そうにゃ!
カヤカ:藤村さんスーツ貸してッ!!たまには【テレパス】なところ見せないと!
柳沢:……なんか昔似た光景を見たことがある……(笑)。
柳沢さんのPLの前世の活躍を見たい人は『リプレイ「人材派遣のCCC」』で検索!
秀史:新人のジンクス(笑)。
GM:「そういえば昔新人の人にレンタルしたやつがありましたっけ」
柳沢:着ぐるみ着たり、スーツ借りたり、なんだか昔の記憶を呼び覚ます存在……っ。
カヤカ:実はわりと意識してる節はあります(笑)。
柳沢:そうだったのかあ(笑)。なんばーわーん!とかはしてなかったぞ。
カヤカ:その辺はただのノリだからぁ!(爆笑)
人災派遣TRPGリプレイ『愛を買い戻せ!』 03
●二日目
GM:強盗団に売っ払われたアイテムのウチ2点をゲットした君達。残り6点を取り戻すべく、引き続き調査を進めるのであった…!ということで第二ラウンドです!
柳沢:ま、基本的には各自、前のラウンドに取り掛かっていたお仕事の継続かな。
GM:なお、今回は1ラウンド=1日とカウントし、前回から一昼夜経過したものとします。みんな自宅に帰ったり、今いるエリアのビジネスホテルとかに泊まったとしてもいいよ。往復の交通費やホテル代も、移動コストに含まれていたとする。
チシャ猫:自宅からは一歩も出ない!
秀史:引きこもりェ……。
チシャ猫:お外は危険がいっぱいなんだにゃ!
柳沢:経験者の言葉には含蓄があるねえ。
チシャ猫:なんでお空にはエアコンついてないのかにゃー。
カヤカ:リモコンがねえからかなあ。
チシャ猫:そして北東京エリアではダンボールハウスの中心で妙に馴染んだ様子の紗綾さんの姿が!!
紗綾:おうちはありますぅ!よく電気ガス水道止められますけどぉ!
チシャ猫:水道まではあかん……(しみじみ)。
柳沢:ところでGM、依頼書の期間が5日間=5Rってこと?
GM:いや、5Rオーバーしても調査は問題ないよ!ぜんぜん!
紗綾:これ、超過するとなんか良くないことが起こるって言ってるのと同義ですね。
柳沢:ふぅむ。移動コストがちょっと重いけど、早めに動いた方がよさげだねえ。
GM:では、イニシアよろしく!
今回の行動順は以下の通り。
カヤカ
紗綾
秀史
チシャ猫
柳沢
柳沢:うう、1stだとそこそこ早く動けたのに、2ndルールだとさっぱりだなあ。
カヤカ:逆にオレが早いんだよなー。
●ファストフェイズ
GM:高速移動したい人はどうぞー。
柳沢:おじさんは高速、長距離移動で『神奈川尽天院大学』エリアへ。同好の士を探しにいくとしよう。
GM:他の人は高速移動なしだね。では『神奈川尽天院大学』に到達したことにより「春画について」が更新されました。チェックよろしくです。
●神奈川エリア:春画について Update!★:
廃棄されそうになっていた春画を回収したのは大学の用務員さんだ。
趣味人たる彼から、交渉し買い戻せ!
推奨:ネゴシエート、ビジネス、スカラー
柳沢:おや、左が達成値だっけ?
GM:イエス。判定2の13回成功。『面倒だけど、気長にやってればクリアできる』という判定です。
柳沢:なるほどね~。2回もやればいけるかな?
●二日目のアクション

●カヤカのターン
柳沢:お茶って言われると無条件に警戒を覚える自分がいる(笑)。
紗綾:未だに通販で売れてますよー。ありがたいですぅ。
柳沢:悔しいけど効くからなあ、あのお茶。不味いのに。不味いのに……。
チシャ猫:そのお茶一度薬事法に引っかかったんだけどにゃー。
リサイクルショップの店員から巧みに聞き出した居所を尋ねるカヤカ。
東京都いえども郊外、畑が広がるのんびりとした風景の中、歴史ある農家と言った風情の大きめの邸宅にたどり着く。ご隠居は農作業の休憩中らしく、縁側で新聞を見ながら、例の茶器に手酌でお茶をじゃーっとそそいで飲んでいる。
カヤカ:「さぁて、茶飲み話で済めばいいんだけど」
GM:地方の豪農のご隠居で悠々自適って感じだね。完全に中古の安物の湯呑と思っているらしく、文化財級の茶器の側にタバコの箱とか灰皿が並んでいる。
カヤカ:こっちも茶器の価値がピンと来てないので、それがどんなにヤバイことか理解していない(笑)。「こんにちわー」
GM:「んん?なんじゃ若いの。こんな田舎に何のようだい」
カヤカ:……コレどう話を切り出せばいいんだ!?(笑)
秀史:それを考えるのがこのシナリオの胆だろう(笑)。
GM:ロールをしてもよいし、面倒になったらダイス振ってしまっても良いです。
カヤカ:では、「実は、ウチの祖父が、国道沿いのリサイクルショップで見かけた茶器をすごく気に入ったと言っておりまして」
GM:「あーそうかい。おれっちも店頭で見て買ったんだ」
カヤカ:「祖父の誕生日が一週間後にありまして……。プレゼントしようと思い店頭に伺ったところ、すでに売れてしまったと。それで店員さんに教えてもらい、こちらに伺ったのです。勝手なお願いですが、どうか譲っていただけませんか」
柳沢:ほうほう、正攻法で行ったね。想い出の茶碗によく似てるとか、そういう人情噺に持っていくのはどうかな?
カヤカ:……ホントはウチのジジイ、茶よりも炭酸好きなんだけどなあー。
GM:「なるほどなあ。まあアンタの事情もわからんでもないが、おれっちもコイツぁ気に入っててね。ちょうど前使ってた湯呑が欠けちまって探しに行ったらドンピシャなもんがあってよ。デザインはだっせぇけど、とにかく飲みやすいからな!」
カヤカ:「はは、祖父はその見た目が良いのだと言っていましたよ」
GM:……てな感じで、駆け引きが始まるのでありました。判定どうぞ!
カヤカ:まずPP2点で会社のバックアップを受ける。
秀史:そう!版上げされてからPP2点でボーナスが付くようになったのです!
PPを支払って会社のバックアップを受けるオプションは2ndでも健在。1stでは経費という形で仮消費する形だったが、2ndでは"自腹を切る"という体で、2点で+1D、5点で+2D、9点で+3Dと初回は安く漸次上昇していく形式となった)
GM:ではCCCの営業部門が、簡単なトークスクリプトを授けてくれたことにしよう。こういうときはこう話そう、というマニュアル集ですね。
カヤカ:そして【サイコメトリー】で判定ダイスに+2D!これで5D+2点!十分一発を狙える範囲だ!
GM:どーんときなさい!
カヤカ:ネゴシエーターで判定(ころころ)32!いえすッ一発クリア!
チシャ猫:やはり役者の才能があるにゃ。
GM:では、君とご隠居はと話が盛り上がり、すっかり意気投合する。「てやんでぇ、しゃーねえ、いまどき珍しい爺さん孝行な若者だなあおめぇさんはよぅ!いいぜいいぜ、どうせ千円で買ったんだ、持ってけ持ってけ!」
柳沢:安いな!(苦笑)
秀史:よしよし。
カヤカ:「ありがとうございます!これで祖父も喜ぶかと」
GM:「まったくアンタんとこの爺さんも出来た孫をもって幸せもんだぜ!誕生日プレゼントだったよな。箱もいるだろ?」
カヤカ:「ええ、是非。これで祖父も喜びます」
チシャ猫:「カヤカ、詐欺師のバイト板についてきたにゃね」
秀史:「ま、武術なんて相手を騙してナンボの世界だからな」
紗綾:『将来はジゴロじゃな』
カヤカ:(外野が好き勝手言いやがってェ……!)
GM:「おう、そうだな。えーと、これこれ。木箱に……クッション用の紙がいっぱい詰まってんだよな。……ほれ、これで買ったときの姿のまんまだぜ。もってきな」
カヤカ:「はい、確かに。今日はお金だけで失礼しますが、改めて御礼に伺います」
GM:……ということで、3点目、茶器ゲットです!+2PP!
カヤカ:「……こういうのに慣れていく自分がちょっと不安になるぜ」
柳沢:同額で買い戻しとはいえ、騙すような形になって気が引けてしまうねえ。
チシャ猫:「なーなー、カヤカー、ものは相談なんだけどにゃー」
カヤカ:「なんだよ猫」
チシャ猫:「茶器だけ回収できたけど箱はもう捨てられちゃったって報告しにゃぁぁい?」
柳沢:「ダメだよ猫君、この茶器、箱書きの方が価値があるって言われてるくらいなんだから」
カヤカ:「家庭用洗濯機で洗濯されろ」
秀史:「猫だからってネコババの提案するな」
チシャ猫:「ちぇっ、箱だけでも裏ルートで百万は硬いのににゃぁ』
柳沢:「むしろ箱にしか値がつかないんじゃないかなあ?」
GM:君は品物を受け取る。署名入りの桐箱に、書き古しの裏紙がいっぱい丸められて、そこに茶器が収まっている。そうするとただの素焼きの茶碗にしか思えなかったものが、重要文化財っぽく思えるから不思議だ。
チシャ猫:「それ割ったら弁償だからバイク移動は気をつけてにゃー」
カヤカ:「……こわっ、変なフラグ立てるなよ!」
GM:(まったくだ)
●紗綾のターン
紗綾:では、『象牙の神像』を狙って通常移動します。
GM:了解。常磐線あたりに乗って、君は千葉にやってきました。
柳沢:ここ千葉なのか。荒川区と思ってた(笑)。
カヤカ:荒川区は実質千葉(笑)。
秀史:これでAP+1、罰則か。
紗綾:はーい(ころころ)8、『露見』で更にAP1点蓄積。無難なところでしょう。
秀史&チシャ猫:日本刀持ってたらそりゃあ。
GM:証言に基づき神像を買い取ったというカルト宗教のある雑居ビルに辿り着く。
紗綾:どんな見た目?
GM:どこの駅前にもある普通の雑居ビルなのですが……。なんか教祖っぽいおじさんの美化120%されたアニメ調イラストが掲げられている。
チシャ猫:あにめのいらすと。
カヤカ:え、カルト教団だよな……?
柳沢:あっ(察した表情)。
チシャ猫&柳沢:某団体のアレか……。
秀史:またかぶった(笑)。
GM:ビルの一階が出入り自由の集会所っぽくなっていて、なにやら信者っぽい人がいっぱい集まってるね。入口付近でも信者の方々が『教祖様が……』『うむ、ついに……』『霊薬が』『これで病も』などの言葉が漏れ聞こえてくる。
紗綾:はっ、お茶を売り込むチャンス!?
チシャ猫:ヤバイお茶がここまで浸透!?
柳沢:紗綾君が例のお茶を売り込む未来しか見えん(笑)。
カヤカ:お茶はやめておきましょう!?
GM:みんなにキャラの認識が共有されてて良いことです。ということで『象牙像について』の判定が更新されました。
●千葉エリア:象牙の神像について
カルト宗教の幹部が教祖の病を治すため、迷信にすがり神像をすりおろして飲ませようとしている。
正しい医学や超自然の術で治すか、科学的に説得せよ!
推奨:」ドクター、ミスティック、スカラー
柳沢:(チェック)ドクター、ミスティック、スカラーか。うちの天美ならうってつけだったんだけどねえ。
GM:紗綾さんが集会所の付近でJCっぽくたむろしつつ話を聞きこんだところによると、ここの教祖様は病篤く長いこと臥せっていたのですが、ついに幹部の一人が万病に効くという霊薬を手に入れたとのことです。これを粉微塵にすりおろして飲めばたちまち元気になるのだとか。
紗綾:『怪しい薬に頼らないで怪しいお茶に頼る正しい治療を勧める』はどの判定をすればよいのでしょう(笑)。
柳沢:「……うーん、でもなんかざっくり資料見た限りだと、そこまで危険な感じでもなさそうだね。どうしてもカルトって言うと物騒なイメージがあるけど」
GM:カルト教団と言っても普通の人が多い。家族連れで集会に参加してる人とかもいるので、意外と紗綾さんも目立たないのであった。ただし刀は除く。
柳沢:カルトというより、カリスマ教祖様を信仰してる素朴な宗教団体ってところかねえ。今のところは。
秀史:紗綾さんに取り返させるかはさておき、ここに彼女を置いておくことに意味がある。今の所は順調だが、荒事になる可能性も捨てきれないしな。
GM:ということで、判定は次のラウンドからであった!
●秀史のターン
秀史:当然絵画について調べます。アウトサイダーで判定。ブラックマーケットに出入りするチンピラを適当に締め上げる。……(ころころ)9、成功。
柳沢:楽勝だね。
GM:では、首飾りをCCCに預けて倉庫街に舞い戻った君は、ウロウロしている運営の下っ端チンピラを捕まえて締め上げたのであった。「ひっ、な、なんだよアンタ。サツか!?」
秀史:「いいや?サツよりすこーし優しいお兄さんだ。ちょっとそこの物陰でお話しようか」
カヤカ:ねぇシタナガさんの方がチンピラじゃない?
チシャ猫:しー。
柳沢:これが……NINJA……(笑)。
GM:「うっ、な、なんの用だよっ」あまり暴力沙汰には強くないらしい。
秀史:さくさくインタビューを開始します。
目的の絵画をブラックマーケットで買い上げた人間の名前を問い詰める秀史。その人物が買い上げたことは周知の事実らしく、あっさりと口を割った。
GM:「あ、ああ。あの絵か。買ったのはユキムラさんだよ」……各自、手番消費無しでスカラーかアウトサイダーで判定しても良い。12以上なら彼のことを知っている。
秀史:(ころころ)アウトサイダーで成功だ。
柳沢:(ころころ)スカラーで成功。
GM:画商『雪村源治』。この業界ではかなりの曲者だ。
秀史:「ユキムラ。……あの野郎か。面倒な」
GM:一流の目利きだが、盗品、贋作あらゆるものに手を出す。『価値のわかる人間には名作を売るが、間抜けには容赦なく贋作を高値でつかませる』という評判の男だね。
柳沢:ううむ、ギャラリー〇ェイクのフ〇タみたいな奴だねえ。
GM:今は都内で『画廊ユキ』を運営しているとのことだ。……ということで判定更新!かなり特殊なのでよく注意してほしい!
●都心 絵画について ★Update!:
絵画を購入したのはいわくつきの画商、ユキムラだ!
都内の画廊に向かい、絵を手に入れろ!
推奨:アウトサイダー、ビジネス、ネゴシエート
※ただし、ユキムラが贋作を売りつける可能性もある。
贋作をつかまされた場合はユキムラは逃走、絵画は回収不可能となる。
これを避けるためには、事前にスカラーで真贋鑑定が必要!
GM:絵画を手に入れるには都内に戻らなければならないようだ。
柳沢:「うーん、雪村かぁ。厄介な相手だねえ……。生半可な審美眼じゃ"お得意様"扱いしてくれないんだよね」
秀史:「首飾りの時のような力技は不可、正攻法以外ないか。くそったれ」
GM:ちなみに、ユキムラが盗品を買い上げる場合、法律的な根拠は相当しっかり詰めてきている。「盗品だ、返せ」と詰め寄るのはビジネスで44の判定が必要なのであまりおすすめしない。
紗綾:恐ろしい……。
カヤカ:「シタナガさんが興味持つようなジャンルだと思わないけどさ、なんか仕事で会ったとかした?」
秀史:「伝手のある細工師経由で噂は聞いている。あいつを騙したいなら料金は少なくとも5倍だと」
GM:ゲーム的にはユキムラが本物を売ろうとしてくるか、贋作を売りつけようとしてくるかは……実はキャラによって決めてあります。
チシャ猫:チシャなら絶対本物にゃね?
カヤカ:……判断しづらいなぁ、猫。
チシャ猫:まぁ間違いなくおじさんは本物出てくるよね。
柳沢:『まあ、広く浅く知識を拾っちゃいるけど、審美眼では少々自信がねぇ」
GM:真贋見極めてから交渉に臨むか、買い取り勝負をかけるかはよく考えてくれたまい。
柳沢:『ここは慎重に行こう。まだ時間はあるからね。じっくり準備した上で臨まないと無駄足を踏むことになる』
チシャ猫:まぁそもそも判定が合わなすぎるので行くことないんですけど。目標値高すぎて、一発突破はネゴシエーター以外は厳しすぎぃー。
柳沢:現状の難易度では挑戦する気も起きないねえ。
秀史:ブラックマーケットの情報を匿名でサツに垂れ込んでオサラバ。
●チシャ猫のターン
チシャ猫:マップ見てて思ったんだけど、チシャがどこからでもハッカー判定できるLDを調べて、小箱はカヤカが都内に戻って来た時に開けてもらったほうが楽そうなんだけど、どうかにゃ?
一同:せやねー。
チシャ猫:じゃぁさらっとLDいきますね。「にゃーん。小箱は一通りいじって満足したので仕事戻るにゃ。サクッとLD購入者を調べるにゃよ」
柳沢:「アナログな仕掛けで飽きちゃったかな?』
GM:「あ、はい、どうぞ……」猫のぬいぐるみを見守る所轄さんであった(笑)。
チシャ猫:普通にハッカーで判定。(ころころ)47。
柳沢:ふええ、ケタが違う(笑)。
GM:君は買い取った人間を求め電脳世界にダイブする。リサイクルショップは帳簿が手書きだったりと、ハッカーとは相性が悪かったが、桁外れの君の能力の前では誤差に過ぎない。
秀史:まあ猫はうちのジョーカーみたいなもんだからな。
柳沢:他のメンバーがやりにくい調査を潰してくれる感じ。
チシャ猫:絵画に対しては無力だけどにゃー。
GM:LDを目ざとく買い付けたのは、リサイクルショップを回ってはお宝を見つけるプロの『せどり』だ。関東を中心にあちこち移動しているので所在は掴みづらいが、すぐにネットオークションに出品されることは間違いない。
●西東京:レーザーディスク ★Update!:
くだんのレーザーディスクはネットオークションに出品される。
なんとか競り落とせ!
推奨:ネゴシエート、ハッカー(いずれも遠隔地から判定可能)
チシャ猫:「にゃにゃーん、まあ予想通りだにゃー」
秀史:競りか。これなら何とかなりそうだな。
カヤカ:こっちは完全に猫にお任せだ。
GM:オークションはスマホさえあればみんなどこからでも参加できるので、寄ってたかって判定をクリアしてしまうという方法もありだよ。
チシャ猫:「ただこれメンドーにゃね。価値をわかってて売ってるから値段が高い高いにゃー。サーバーに入り込んで強制入札完了も出来なくもないけど」ここで手番は終了ですにゃー。
●柳沢のターン
柳沢:判定にあたって猫くん、事前に【アドヴァイス】もらえるかな?混雑度補正低いとこで悪いんだけど。
チシャ猫:はいどぞー。まぁ移動コスト払ってない分は仕方ないですにゃぁ。結果として、良いバランスになってると思うしにゃ。例によって【偽情報】で軽減。
柳沢:すまないねえ。そして2PPを消費。自腹でお酒と和菓子を買った。
秀史:お酒に和菓子かぁ。
チシャ猫:あんこで焼酎飲めるタイプだにゃ。
準備を万端整えた柳沢は、車で神奈川の大学構内、用務員室にやってくる。広大な敷地内の片隅に建っているプレハブ小屋に、その用務員は居た。
窓から覗くと、壁は三面すべて本棚になっており、何やら専門書と思わしきものがうず高く積まれ、ここは用務員室ではなく、高名な教授の研究室ではないかと錯覚するほどだった。
秀史:独特の雰囲気があるな。
柳沢:ノックして訪問しよう。「やあやあ、どうもお忙しいところ失礼しますよ~」
GM:「あん、なんだい坊主」
中には、こたつに潜り込んで古書を広げている用務員がいた。身なりは着古したジャージ、部屋も乱雑だが、どことなく洒脱な印象を受ける。
こたつにはくしゃくしゃの古文書が大量に並べられている。いくつかが丁寧に伸ばされており、それは間違いなく、探し求めていた春画だった。
柳沢:「どもども、私、柳沢って言いましてね。実は近頃古書好きの友人から、センセイが良い絵を入手されたと聞きまして一つ拝見させていただきたいと思い……あっ、こちらつまらないものですが手土産です」
カヤカ:……これ、酒呑んで趣味の話をしてるだけで金もらえんのか(笑)。
柳沢:いやいや!それはこの用務員のおじさんの好みを事前調査した上で選んだということでね?(笑)。
GM:「ハッ!ったあくカネの匂いを嗅ぎつけるのだけははぇえな、鼻だけじゃなく目端も利けば、こいつもゴミ扱いされるこたあなかったろうによ」
柳沢:「いや~、耳が痛い! 何せ私もかの洒落頭先生の作品が流出するなどとは思ってもおりませんで」
GM:「ほぅ、とらやの栗羊羹たぁ、舌の方はそう腐ってもいねぇようだな」
柳沢:「こちらもどうぞ。確か薩摩の芋焼酎がお好きだとか?」
GM:「芋栗南京を嫌うやつぁいねえよ。ふん、おおかた洒落頭センセの名前だけは知ってるってクチだろう?」
柳沢:「『好い絵を見るには酔い気持ち』……段でしたかな。なかなか洒落た言い回しで感服したものです」
GM:「ほぅ?……おい、突っ立ってられても目障りだ。そこに入んな」とこたつを進められる。
柳沢:「じゃ、一つ失敬しまして……」
紗綾:さくっと仲良しさんになってますぅ。
柳沢:いかん、これ以上は延々与太話ロールを続けてしまいそうだ(笑)。判定に入ろう。
GM:今回はおじさんお当番回なのでちょっと尺をとっています(笑)。
カヤカ:何のやりとりか全然わかんねえって顔してよう。
秀史:いいなぁ、おっさん同士の会話。
チシャ猫:【アドヴァイス】は用務員さんの好物を本人のフェイスブックから抽出してお土産候補をピックアップしたということで!
GM:それはナイスアイデアですね。やってたことにしましょう。
カヤカ:フェイスブックやってるんだ(笑)。
チシャ猫:収集家は戦利品を自慢したいものだからにゃ。
柳沢:では、もろもろ乗せてスカラー、4D+9。(ころころ)……おっし27!
一同:おお~。
チシャ猫:キレイに一発クリアー。
柳沢:ある程度春画談義に華を咲かせて、好い気分になったところで交渉を持ちかけますよ。
GM:「……そう、わかるか柳の字、ここ、ここの構図だ!ここが葛飾北斎センセの技法に影響を受けててだな……!」
柳沢:「いやあ、お目が高いですなあ!確かに、この蛸の線などは例の傑作に近い」
カヤカ:同志になってるな完全に!
GM:酒と食い物と同好の士とのマニアトークですっかりごきげんになった用務員さんであった。
柳沢:では……。「センセイ、もう大体の事情はお察しのことと思いますが」
GM:「うん?」
柳沢:「不肖柳沢、同好の士であることに偽りはありません。しかし今日の本当の用向きは、こちらの絵の持ち主から依頼を受けて回収にやってきた次第です」
GM:「この美人か……」
柳沢:「ゴミと散るところを救い出して下すったセンセイには感謝の念しかないのですが、元の持ち主も、大変不本意な形で失った次第でして。ここは一つ、回収に応じてはいただけないでしょうか?」(土下座)
秀史:これはかっこいい土下座。
GM:「…………なるほど。出処が盗品だってのはわかった。俺もこの美人が喉からから手が出るほど欲しいが、元の持ち主から不当な方法で取り上げるのは男として格好悪い。雨宿りのためにちょいと軒先を貸したと思うとするさ。いいぜ、持っていきな」
柳沢:「……ありがとうございます」
秀史:粋な会話だ……。
チシャ猫:粋ですねぇ。
GM:「美人を泣かすんじゃねえぞ、と伝えてくんな」
柳沢:「ええ、元の持ち主も我々に劣らぬ粋人です。センセイともお話が合うことでしょう」
GM:こたつに散らばっている古紙から、「これと、これと……」とピックアップ。「よし、これで全部だ。通し番号もあるから間違いない。確認してみな」と渡される。間違いなく本物だね。
柳沢:「……確かにご返却いただきました。改めてお礼にお伺いしますので、その折にはまた美人談義に華を咲かせるとしましょう」
GM:「おうよ、また来な。老い先短い暇人だからな、話し相手がいるにこしたこたぁねえ」
柳沢:「それにしても、センセイのような粋人がいち用務員として過ごしているというのは、なんとももったいない話ですなあ」
GM:「学がねぇからな。中卒の工場あがりだ。難しいことはなーんもわからん。好きなもんについて本を読んだり、調べてるだけだ。ここはいいぞ、学生じゃなくても図書館にも入れてもらえるしな」
柳沢:「なるほど、そう考えると理想の住処と言えますなぁ。いやはや、私も歳ですな。人の幸せを地位で判断しようとは」
GM:「引退先は早めに確保しておきな、柳の字」
柳沢:「肝に銘じておきます」……辞するとしましょう。
カヤカ:「どっちも人生楽しそうだよな……」
GM:……お疲れ様でした。4品目、春画ゲット、+1PPだ!
GM:強盗団に売っ払われたアイテムのウチ2点をゲットした君達。残り6点を取り戻すべく、引き続き調査を進めるのであった…!ということで第二ラウンドです!
柳沢:ま、基本的には各自、前のラウンドに取り掛かっていたお仕事の継続かな。
GM:なお、今回は1ラウンド=1日とカウントし、前回から一昼夜経過したものとします。みんな自宅に帰ったり、今いるエリアのビジネスホテルとかに泊まったとしてもいいよ。往復の交通費やホテル代も、移動コストに含まれていたとする。
チシャ猫:自宅からは一歩も出ない!
秀史:引きこもりェ……。
チシャ猫:お外は危険がいっぱいなんだにゃ!
柳沢:経験者の言葉には含蓄があるねえ。
チシャ猫:なんでお空にはエアコンついてないのかにゃー。
カヤカ:リモコンがねえからかなあ。
チシャ猫:そして北東京エリアではダンボールハウスの中心で妙に馴染んだ様子の紗綾さんの姿が!!
紗綾:おうちはありますぅ!よく電気ガス水道止められますけどぉ!
チシャ猫:水道まではあかん……(しみじみ)。
柳沢:ところでGM、依頼書の期間が5日間=5Rってこと?
GM:いや、5Rオーバーしても調査は問題ないよ!ぜんぜん!
紗綾:これ、超過するとなんか良くないことが起こるって言ってるのと同義ですね。
柳沢:ふぅむ。移動コストがちょっと重いけど、早めに動いた方がよさげだねえ。
GM:では、イニシアよろしく!
今回の行動順は以下の通り。
カヤカ
紗綾
秀史
チシャ猫
柳沢
柳沢:うう、1stだとそこそこ早く動けたのに、2ndルールだとさっぱりだなあ。
カヤカ:逆にオレが早いんだよなー。
●ファストフェイズ
GM:高速移動したい人はどうぞー。
柳沢:おじさんは高速、長距離移動で『神奈川尽天院大学』エリアへ。同好の士を探しにいくとしよう。
GM:他の人は高速移動なしだね。では『神奈川尽天院大学』に到達したことにより「春画について」が更新されました。チェックよろしくです。
●神奈川エリア:春画について Update!★:
廃棄されそうになっていた春画を回収したのは大学の用務員さんだ。
趣味人たる彼から、交渉し買い戻せ!
推奨:ネゴシエート、ビジネス、スカラー
柳沢:おや、左が達成値だっけ?
GM:イエス。判定2の13回成功。『面倒だけど、気長にやってればクリアできる』という判定です。
柳沢:なるほどね~。2回もやればいけるかな?
●二日目のアクション

●カヤカのターン
柳沢:お茶って言われると無条件に警戒を覚える自分がいる(笑)。
紗綾:未だに通販で売れてますよー。ありがたいですぅ。
柳沢:悔しいけど効くからなあ、あのお茶。不味いのに。不味いのに……。
チシャ猫:そのお茶一度薬事法に引っかかったんだけどにゃー。
リサイクルショップの店員から巧みに聞き出した居所を尋ねるカヤカ。
東京都いえども郊外、畑が広がるのんびりとした風景の中、歴史ある農家と言った風情の大きめの邸宅にたどり着く。ご隠居は農作業の休憩中らしく、縁側で新聞を見ながら、例の茶器に手酌でお茶をじゃーっとそそいで飲んでいる。
カヤカ:「さぁて、茶飲み話で済めばいいんだけど」
GM:地方の豪農のご隠居で悠々自適って感じだね。完全に中古の安物の湯呑と思っているらしく、文化財級の茶器の側にタバコの箱とか灰皿が並んでいる。
カヤカ:こっちも茶器の価値がピンと来てないので、それがどんなにヤバイことか理解していない(笑)。「こんにちわー」
GM:「んん?なんじゃ若いの。こんな田舎に何のようだい」
カヤカ:……コレどう話を切り出せばいいんだ!?(笑)
秀史:それを考えるのがこのシナリオの胆だろう(笑)。
GM:ロールをしてもよいし、面倒になったらダイス振ってしまっても良いです。
カヤカ:では、「実は、ウチの祖父が、国道沿いのリサイクルショップで見かけた茶器をすごく気に入ったと言っておりまして」
GM:「あーそうかい。おれっちも店頭で見て買ったんだ」
カヤカ:「祖父の誕生日が一週間後にありまして……。プレゼントしようと思い店頭に伺ったところ、すでに売れてしまったと。それで店員さんに教えてもらい、こちらに伺ったのです。勝手なお願いですが、どうか譲っていただけませんか」
柳沢:ほうほう、正攻法で行ったね。想い出の茶碗によく似てるとか、そういう人情噺に持っていくのはどうかな?
カヤカ:……ホントはウチのジジイ、茶よりも炭酸好きなんだけどなあー。
GM:「なるほどなあ。まあアンタの事情もわからんでもないが、おれっちもコイツぁ気に入っててね。ちょうど前使ってた湯呑が欠けちまって探しに行ったらドンピシャなもんがあってよ。デザインはだっせぇけど、とにかく飲みやすいからな!」
カヤカ:「はは、祖父はその見た目が良いのだと言っていましたよ」
GM:……てな感じで、駆け引きが始まるのでありました。判定どうぞ!
カヤカ:まずPP2点で会社のバックアップを受ける。
秀史:そう!版上げされてからPP2点でボーナスが付くようになったのです!
PPを支払って会社のバックアップを受けるオプションは2ndでも健在。1stでは経費という形で仮消費する形だったが、2ndでは"自腹を切る"という体で、2点で+1D、5点で+2D、9点で+3Dと初回は安く漸次上昇していく形式となった)
GM:ではCCCの営業部門が、簡単なトークスクリプトを授けてくれたことにしよう。こういうときはこう話そう、というマニュアル集ですね。
カヤカ:そして【サイコメトリー】で判定ダイスに+2D!これで5D+2点!十分一発を狙える範囲だ!
GM:どーんときなさい!
カヤカ:ネゴシエーターで判定(ころころ)32!いえすッ一発クリア!
チシャ猫:やはり役者の才能があるにゃ。
GM:では、君とご隠居はと話が盛り上がり、すっかり意気投合する。「てやんでぇ、しゃーねえ、いまどき珍しい爺さん孝行な若者だなあおめぇさんはよぅ!いいぜいいぜ、どうせ千円で買ったんだ、持ってけ持ってけ!」
柳沢:安いな!(苦笑)
秀史:よしよし。
カヤカ:「ありがとうございます!これで祖父も喜ぶかと」
GM:「まったくアンタんとこの爺さんも出来た孫をもって幸せもんだぜ!誕生日プレゼントだったよな。箱もいるだろ?」
カヤカ:「ええ、是非。これで祖父も喜びます」
チシャ猫:「カヤカ、詐欺師のバイト板についてきたにゃね」
秀史:「ま、武術なんて相手を騙してナンボの世界だからな」
紗綾:『将来はジゴロじゃな』
カヤカ:(外野が好き勝手言いやがってェ……!)
GM:「おう、そうだな。えーと、これこれ。木箱に……クッション用の紙がいっぱい詰まってんだよな。……ほれ、これで買ったときの姿のまんまだぜ。もってきな」
カヤカ:「はい、確かに。今日はお金だけで失礼しますが、改めて御礼に伺います」
GM:……ということで、3点目、茶器ゲットです!+2PP!
カヤカ:「……こういうのに慣れていく自分がちょっと不安になるぜ」
柳沢:同額で買い戻しとはいえ、騙すような形になって気が引けてしまうねえ。
チシャ猫:「なーなー、カヤカー、ものは相談なんだけどにゃー」
カヤカ:「なんだよ猫」
チシャ猫:「茶器だけ回収できたけど箱はもう捨てられちゃったって報告しにゃぁぁい?」
柳沢:「ダメだよ猫君、この茶器、箱書きの方が価値があるって言われてるくらいなんだから」
カヤカ:「家庭用洗濯機で洗濯されろ」
秀史:「猫だからってネコババの提案するな」
チシャ猫:「ちぇっ、箱だけでも裏ルートで百万は硬いのににゃぁ』
柳沢:「むしろ箱にしか値がつかないんじゃないかなあ?」
GM:君は品物を受け取る。署名入りの桐箱に、書き古しの裏紙がいっぱい丸められて、そこに茶器が収まっている。そうするとただの素焼きの茶碗にしか思えなかったものが、重要文化財っぽく思えるから不思議だ。
チシャ猫:「それ割ったら弁償だからバイク移動は気をつけてにゃー」
カヤカ:「……こわっ、変なフラグ立てるなよ!」
GM:(まったくだ)
●紗綾のターン
紗綾:では、『象牙の神像』を狙って通常移動します。
GM:了解。常磐線あたりに乗って、君は千葉にやってきました。
柳沢:ここ千葉なのか。荒川区と思ってた(笑)。
カヤカ:荒川区は実質千葉(笑)。
秀史:これでAP+1、罰則か。
紗綾:はーい(ころころ)8、『露見』で更にAP1点蓄積。無難なところでしょう。
秀史&チシャ猫:日本刀持ってたらそりゃあ。
GM:証言に基づき神像を買い取ったというカルト宗教のある雑居ビルに辿り着く。
紗綾:どんな見た目?
GM:どこの駅前にもある普通の雑居ビルなのですが……。なんか教祖っぽいおじさんの美化120%されたアニメ調イラストが掲げられている。
チシャ猫:あにめのいらすと。
カヤカ:え、カルト教団だよな……?
柳沢:あっ(察した表情)。
チシャ猫&柳沢:某団体のアレか……。
秀史:またかぶった(笑)。
GM:ビルの一階が出入り自由の集会所っぽくなっていて、なにやら信者っぽい人がいっぱい集まってるね。入口付近でも信者の方々が『教祖様が……』『うむ、ついに……』『霊薬が』『これで病も』などの言葉が漏れ聞こえてくる。
紗綾:はっ、お茶を売り込むチャンス!?
チシャ猫:ヤバイお茶がここまで浸透!?
柳沢:紗綾君が例のお茶を売り込む未来しか見えん(笑)。
カヤカ:お茶はやめておきましょう!?
GM:みんなにキャラの認識が共有されてて良いことです。ということで『象牙像について』の判定が更新されました。
●千葉エリア:象牙の神像について
カルト宗教の幹部が教祖の病を治すため、迷信にすがり神像をすりおろして飲ませようとしている。
正しい医学や超自然の術で治すか、科学的に説得せよ!
推奨:」ドクター、ミスティック、スカラー
柳沢:(チェック)ドクター、ミスティック、スカラーか。うちの天美ならうってつけだったんだけどねえ。
GM:紗綾さんが集会所の付近でJCっぽくたむろしつつ話を聞きこんだところによると、ここの教祖様は病篤く長いこと臥せっていたのですが、ついに幹部の一人が万病に効くという霊薬を手に入れたとのことです。これを粉微塵にすりおろして飲めばたちまち元気になるのだとか。
紗綾:『怪しい薬に頼らないで怪しいお茶に頼る正しい治療を勧める』はどの判定をすればよいのでしょう(笑)。
柳沢:「……うーん、でもなんかざっくり資料見た限りだと、そこまで危険な感じでもなさそうだね。どうしてもカルトって言うと物騒なイメージがあるけど」
GM:カルト教団と言っても普通の人が多い。家族連れで集会に参加してる人とかもいるので、意外と紗綾さんも目立たないのであった。ただし刀は除く。
柳沢:カルトというより、カリスマ教祖様を信仰してる素朴な宗教団体ってところかねえ。今のところは。
秀史:紗綾さんに取り返させるかはさておき、ここに彼女を置いておくことに意味がある。今の所は順調だが、荒事になる可能性も捨てきれないしな。
GM:ということで、判定は次のラウンドからであった!
●秀史のターン
秀史:当然絵画について調べます。アウトサイダーで判定。ブラックマーケットに出入りするチンピラを適当に締め上げる。……(ころころ)9、成功。
柳沢:楽勝だね。
GM:では、首飾りをCCCに預けて倉庫街に舞い戻った君は、ウロウロしている運営の下っ端チンピラを捕まえて締め上げたのであった。「ひっ、な、なんだよアンタ。サツか!?」
秀史:「いいや?サツよりすこーし優しいお兄さんだ。ちょっとそこの物陰でお話しようか」
カヤカ:ねぇシタナガさんの方がチンピラじゃない?
チシャ猫:しー。
柳沢:これが……NINJA……(笑)。
GM:「うっ、な、なんの用だよっ」あまり暴力沙汰には強くないらしい。
秀史:さくさくインタビューを開始します。
目的の絵画をブラックマーケットで買い上げた人間の名前を問い詰める秀史。その人物が買い上げたことは周知の事実らしく、あっさりと口を割った。
GM:「あ、ああ。あの絵か。買ったのはユキムラさんだよ」……各自、手番消費無しでスカラーかアウトサイダーで判定しても良い。12以上なら彼のことを知っている。
秀史:(ころころ)アウトサイダーで成功だ。
柳沢:(ころころ)スカラーで成功。
GM:画商『雪村源治』。この業界ではかなりの曲者だ。
秀史:「ユキムラ。……あの野郎か。面倒な」
GM:一流の目利きだが、盗品、贋作あらゆるものに手を出す。『価値のわかる人間には名作を売るが、間抜けには容赦なく贋作を高値でつかませる』という評判の男だね。
柳沢:ううむ、ギャラリー〇ェイクのフ〇タみたいな奴だねえ。
GM:今は都内で『画廊ユキ』を運営しているとのことだ。……ということで判定更新!かなり特殊なのでよく注意してほしい!
●都心 絵画について ★Update!:
絵画を購入したのはいわくつきの画商、ユキムラだ!
都内の画廊に向かい、絵を手に入れろ!
推奨:アウトサイダー、ビジネス、ネゴシエート
※ただし、ユキムラが贋作を売りつける可能性もある。
贋作をつかまされた場合はユキムラは逃走、絵画は回収不可能となる。
これを避けるためには、事前にスカラーで真贋鑑定が必要!
GM:絵画を手に入れるには都内に戻らなければならないようだ。
柳沢:「うーん、雪村かぁ。厄介な相手だねえ……。生半可な審美眼じゃ"お得意様"扱いしてくれないんだよね」
秀史:「首飾りの時のような力技は不可、正攻法以外ないか。くそったれ」
GM:ちなみに、ユキムラが盗品を買い上げる場合、法律的な根拠は相当しっかり詰めてきている。「盗品だ、返せ」と詰め寄るのはビジネスで44の判定が必要なのであまりおすすめしない。
紗綾:恐ろしい……。
カヤカ:「シタナガさんが興味持つようなジャンルだと思わないけどさ、なんか仕事で会ったとかした?」
秀史:「伝手のある細工師経由で噂は聞いている。あいつを騙したいなら料金は少なくとも5倍だと」
GM:ゲーム的にはユキムラが本物を売ろうとしてくるか、贋作を売りつけようとしてくるかは……実はキャラによって決めてあります。
チシャ猫:チシャなら絶対本物にゃね?
カヤカ:……判断しづらいなぁ、猫。
チシャ猫:まぁ間違いなくおじさんは本物出てくるよね。
柳沢:『まあ、広く浅く知識を拾っちゃいるけど、審美眼では少々自信がねぇ」
GM:真贋見極めてから交渉に臨むか、買い取り勝負をかけるかはよく考えてくれたまい。
柳沢:『ここは慎重に行こう。まだ時間はあるからね。じっくり準備した上で臨まないと無駄足を踏むことになる』
チシャ猫:まぁそもそも判定が合わなすぎるので行くことないんですけど。目標値高すぎて、一発突破はネゴシエーター以外は厳しすぎぃー。
柳沢:現状の難易度では挑戦する気も起きないねえ。
秀史:ブラックマーケットの情報を匿名でサツに垂れ込んでオサラバ。
●チシャ猫のターン
チシャ猫:マップ見てて思ったんだけど、チシャがどこからでもハッカー判定できるLDを調べて、小箱はカヤカが都内に戻って来た時に開けてもらったほうが楽そうなんだけど、どうかにゃ?
一同:せやねー。
チシャ猫:じゃぁさらっとLDいきますね。「にゃーん。小箱は一通りいじって満足したので仕事戻るにゃ。サクッとLD購入者を調べるにゃよ」
柳沢:「アナログな仕掛けで飽きちゃったかな?』
GM:「あ、はい、どうぞ……」猫のぬいぐるみを見守る所轄さんであった(笑)。
チシャ猫:普通にハッカーで判定。(ころころ)47。
柳沢:ふええ、ケタが違う(笑)。
GM:君は買い取った人間を求め電脳世界にダイブする。リサイクルショップは帳簿が手書きだったりと、ハッカーとは相性が悪かったが、桁外れの君の能力の前では誤差に過ぎない。
秀史:まあ猫はうちのジョーカーみたいなもんだからな。
柳沢:他のメンバーがやりにくい調査を潰してくれる感じ。
チシャ猫:絵画に対しては無力だけどにゃー。
GM:LDを目ざとく買い付けたのは、リサイクルショップを回ってはお宝を見つけるプロの『せどり』だ。関東を中心にあちこち移動しているので所在は掴みづらいが、すぐにネットオークションに出品されることは間違いない。
●西東京:レーザーディスク ★Update!:
くだんのレーザーディスクはネットオークションに出品される。
なんとか競り落とせ!
推奨:ネゴシエート、ハッカー(いずれも遠隔地から判定可能)
チシャ猫:「にゃにゃーん、まあ予想通りだにゃー」
秀史:競りか。これなら何とかなりそうだな。
カヤカ:こっちは完全に猫にお任せだ。
GM:オークションはスマホさえあればみんなどこからでも参加できるので、寄ってたかって判定をクリアしてしまうという方法もありだよ。
チシャ猫:「ただこれメンドーにゃね。価値をわかってて売ってるから値段が高い高いにゃー。サーバーに入り込んで強制入札完了も出来なくもないけど」ここで手番は終了ですにゃー。
●柳沢のターン
柳沢:判定にあたって猫くん、事前に【アドヴァイス】もらえるかな?混雑度補正低いとこで悪いんだけど。
チシャ猫:はいどぞー。まぁ移動コスト払ってない分は仕方ないですにゃぁ。結果として、良いバランスになってると思うしにゃ。例によって【偽情報】で軽減。
柳沢:すまないねえ。そして2PPを消費。自腹でお酒と和菓子を買った。
秀史:お酒に和菓子かぁ。
チシャ猫:あんこで焼酎飲めるタイプだにゃ。
準備を万端整えた柳沢は、車で神奈川の大学構内、用務員室にやってくる。広大な敷地内の片隅に建っているプレハブ小屋に、その用務員は居た。
窓から覗くと、壁は三面すべて本棚になっており、何やら専門書と思わしきものがうず高く積まれ、ここは用務員室ではなく、高名な教授の研究室ではないかと錯覚するほどだった。
秀史:独特の雰囲気があるな。
柳沢:ノックして訪問しよう。「やあやあ、どうもお忙しいところ失礼しますよ~」
GM:「あん、なんだい坊主」
中には、こたつに潜り込んで古書を広げている用務員がいた。身なりは着古したジャージ、部屋も乱雑だが、どことなく洒脱な印象を受ける。
こたつにはくしゃくしゃの古文書が大量に並べられている。いくつかが丁寧に伸ばされており、それは間違いなく、探し求めていた春画だった。
柳沢:「どもども、私、柳沢って言いましてね。実は近頃古書好きの友人から、センセイが良い絵を入手されたと聞きまして一つ拝見させていただきたいと思い……あっ、こちらつまらないものですが手土産です」
カヤカ:……これ、酒呑んで趣味の話をしてるだけで金もらえんのか(笑)。
柳沢:いやいや!それはこの用務員のおじさんの好みを事前調査した上で選んだということでね?(笑)。
GM:「ハッ!ったあくカネの匂いを嗅ぎつけるのだけははぇえな、鼻だけじゃなく目端も利けば、こいつもゴミ扱いされるこたあなかったろうによ」
柳沢:「いや~、耳が痛い! 何せ私もかの洒落頭先生の作品が流出するなどとは思ってもおりませんで」
GM:「ほぅ、とらやの栗羊羹たぁ、舌の方はそう腐ってもいねぇようだな」
柳沢:「こちらもどうぞ。確か薩摩の芋焼酎がお好きだとか?」
GM:「芋栗南京を嫌うやつぁいねえよ。ふん、おおかた洒落頭センセの名前だけは知ってるってクチだろう?」
柳沢:「『好い絵を見るには酔い気持ち』……段でしたかな。なかなか洒落た言い回しで感服したものです」
GM:「ほぅ?……おい、突っ立ってられても目障りだ。そこに入んな」とこたつを進められる。
柳沢:「じゃ、一つ失敬しまして……」
紗綾:さくっと仲良しさんになってますぅ。
柳沢:いかん、これ以上は延々与太話ロールを続けてしまいそうだ(笑)。判定に入ろう。
GM:今回はおじさんお当番回なのでちょっと尺をとっています(笑)。
カヤカ:何のやりとりか全然わかんねえって顔してよう。
秀史:いいなぁ、おっさん同士の会話。
チシャ猫:【アドヴァイス】は用務員さんの好物を本人のフェイスブックから抽出してお土産候補をピックアップしたということで!
GM:それはナイスアイデアですね。やってたことにしましょう。
カヤカ:フェイスブックやってるんだ(笑)。
チシャ猫:収集家は戦利品を自慢したいものだからにゃ。
柳沢:では、もろもろ乗せてスカラー、4D+9。(ころころ)……おっし27!
一同:おお~。
チシャ猫:キレイに一発クリアー。
柳沢:ある程度春画談義に華を咲かせて、好い気分になったところで交渉を持ちかけますよ。
GM:「……そう、わかるか柳の字、ここ、ここの構図だ!ここが葛飾北斎センセの技法に影響を受けててだな……!」
柳沢:「いやあ、お目が高いですなあ!確かに、この蛸の線などは例の傑作に近い」
カヤカ:同志になってるな完全に!
GM:酒と食い物と同好の士とのマニアトークですっかりごきげんになった用務員さんであった。
柳沢:では……。「センセイ、もう大体の事情はお察しのことと思いますが」
GM:「うん?」
柳沢:「不肖柳沢、同好の士であることに偽りはありません。しかし今日の本当の用向きは、こちらの絵の持ち主から依頼を受けて回収にやってきた次第です」
GM:「この美人か……」
柳沢:「ゴミと散るところを救い出して下すったセンセイには感謝の念しかないのですが、元の持ち主も、大変不本意な形で失った次第でして。ここは一つ、回収に応じてはいただけないでしょうか?」(土下座)
秀史:これはかっこいい土下座。
GM:「…………なるほど。出処が盗品だってのはわかった。俺もこの美人が喉からから手が出るほど欲しいが、元の持ち主から不当な方法で取り上げるのは男として格好悪い。雨宿りのためにちょいと軒先を貸したと思うとするさ。いいぜ、持っていきな」
柳沢:「……ありがとうございます」
秀史:粋な会話だ……。
チシャ猫:粋ですねぇ。
GM:「美人を泣かすんじゃねえぞ、と伝えてくんな」
柳沢:「ええ、元の持ち主も我々に劣らぬ粋人です。センセイともお話が合うことでしょう」
GM:こたつに散らばっている古紙から、「これと、これと……」とピックアップ。「よし、これで全部だ。通し番号もあるから間違いない。確認してみな」と渡される。間違いなく本物だね。
柳沢:「……確かにご返却いただきました。改めてお礼にお伺いしますので、その折にはまた美人談義に華を咲かせるとしましょう」
GM:「おうよ、また来な。老い先短い暇人だからな、話し相手がいるにこしたこたぁねえ」
柳沢:「それにしても、センセイのような粋人がいち用務員として過ごしているというのは、なんとももったいない話ですなあ」
GM:「学がねぇからな。中卒の工場あがりだ。難しいことはなーんもわからん。好きなもんについて本を読んだり、調べてるだけだ。ここはいいぞ、学生じゃなくても図書館にも入れてもらえるしな」
柳沢:「なるほど、そう考えると理想の住処と言えますなぁ。いやはや、私も歳ですな。人の幸せを地位で判断しようとは」
GM:「引退先は早めに確保しておきな、柳の字」
柳沢:「肝に銘じておきます」……辞するとしましょう。
カヤカ:「どっちも人生楽しそうだよな……」
GM:……お疲れ様でした。4品目、春画ゲット、+1PPだ!
人災派遣TRPGリプレイ『愛を買い戻せ!』 02
●一日目
GM:「今回のミッション内容は皆さんに事前にお配りしているとおり、『強盗団によって売りさばかれた美術品の回収』となります」
柳沢:「うん、聞いてはいる。久々にじっくりと腰を据えてやる感じのお仕事みたいだねえ」
カヤカ:「回収、ってことは相手は善意の一般人になる?」
GM:「はい。現品を追跡するのも大変ですが、問題は見つけた後です。今の持ち主にしてみれば、『実は盗品だったので返してくれ』と言われても困るわけです」
秀史:「向こうもそれなりの金を払って買っただろうしな」
柳沢:「善意の第三者は守られる。法律的には尊ぶべきだけどねえ」
GM:「皆様にはそれぞれ知恵を絞って、買い戻すなどの手続きを行っていただきます」
カヤカ:「買い戻す、『など』、って。それ以外思いつかないけど」
チシャ猫:「事前情報見る限り、アングラなところやヤバイところにも流れてるみたいにゃねー」
カヤカ:「……おう、わかった。グーな、グーで取り戻す時もあるんだな」
紗綾:『持ち主を斬り捨ててもってくればいいのじゃな?』「おおおじいちゃん、それは犯罪ですぅー。ヤクザ事務所へのカチコミはもう勘弁してくださいぃ」
柳沢:「いや交渉(物理)はNGだからね?」
カヤカ:「それ海鋼馬とかがやる交渉手段だよな」
チシャ猫:「ナントカに刃物って言葉あるにゃけど、ナントカが刃物自身ってほんとこわいにゃよね」
紗綾:『誰がナントカじゃっ、相手ぐらい見定めてから斬るわい』
チシャ猫:「にゃ!きかれてたにゃ!くわばらくわばらー」
柳沢:「……ま、相手が逆に法外な値段を吹っかけてきたとか、そもそも窃盗の依頼者であることが確定したら話は別だけどね」
GM:「警察に検挙された強盗団の証言によって、それぞれの貴重品の大まかな行方はつかめています。皆様にはそれぞれ捜索にあたっていただくこととなります」
チシャ猫:「一応リサイクルショップにあるにゃら取り返せるけど、その先に行っちゃってるとめんどうにゃね」
GM:「今回の成功報酬は出来高制とさせていただきます。8品すべてを回収できれば、14PP。逆に、コンプリートできなくても、それはそれで一応の任務成功といたします」
カヤカ:「なるほど。ノルマみたいなのはあんスか」
柳沢:「最低限それぞれの物品の在処を特定できれば完遂というところかな」
GM:「はい。一度は盗難されて諦めていたものですので、『絶対に取り戻してくれ』というものでもない。盗難事件自体も解決済みで裏もない。皆様にはごくごく普通に、貴重品の追跡をしていただく形になるかと思います」……メタい事を言うと、『解決できるかできないか』ではなく、『どこまでポイントを稼げるか』、というシナリオとなります。
柳沢:「取り戻せればよし、取り戻せなかったらごめんなさい、か。今回のお仕事はCCC的にはアフターサービスっぽいスタンスかな?」
GM:「いえ、むしろ通常業務に近いですね。みなさんが今まで担当された、依頼人の人間関係が色濃く絡んでくる案件の方が例外です」
秀史:依頼人は強盗団の被害者たちのようだが。
GM:はい。強盗団の被害者たちの訴えを、弁護士が一本にとりまとめてCCCへ依頼したという形になっています。それぞれの貴重品に本来の持ち主は居ますが、ぶっちゃけ本編には登場しません。
チシャ猫:「だから物品がさまざまなんだにゃー」
柳沢:「だいたい理解したよ。ま、お仕事ついでにお宝を拝見できるなら重畳」
カヤカ:「お給料出るんならそういう仕事もアリだろ。ってかこれまで厄介事振られてたんだな」(苦笑)
柳沢:「こういう業界だからね。力を持て余した新人にはまず全力勝負をやらせて、ある程度慣れてからコントロールが重要なオモテ絡みのを任せるってわけさ」
紗綾:暴力の現場で馴染ませてから表に出すって、完全にその筋のやり方ですよね。
カヤカ:「ないわー。そりゃ新人かわいそうだわー」
チシャ猫:「いや力の余った新人ってお前のことだにゃ!カヤカ!!」
カヤカ:「そうだったか!?……あっ」
秀史:「あいむうぃなー!」(※一話参照)
カヤカ:ぐおおお!(笑)
チシャ猫:キャラが決定づけられた一瞬だったにゃ。
GM:なお、今回は長丁場となり、ゲーム的には1ラウンド1日程度とお考えください。学生や社会人の方も表の仕事や学業の合間を縫って調査を進めているということで、特に活動にペナルティはありません。
秀史:はーい。イニシアチブ振ります。
イニシアチブの結果、
カヤカ
秀史
チシャ猫
柳沢
紗綾
の順番となった。
柳沢:リビルドでイニシア値は大分下がっちゃったなあ(苦笑)。
紗綾:うう、ファンブル。強制的に0です……。
●エリアマップ

GM:マップとかちゃんと見えていますかね?
カヤカ:大丈夫です。とても首都圏な感じの地図が見えます。ちゃんと新宿がスタート地点になってる(笑)。
GM:千葉はこの位置でよかったのだろうかと思ったのですが、足立区は千葉なのでまあいいかなと。
カヤカ:足立区は千葉。町田は神奈川。池袋は埼玉。意外と東京は狭い(笑)。
●ファストフェイズ
GM:ではイニシアの低い紗綾さんから順にファストアクション申告どうぞ。
柳沢:「まあ順番にお宝さがしすることになるわけだけども」
カヤカ:「どれから手を付けていいのかさっぱりだ」
GM:なお今回はあえて、必要とされる職能や技能が伏せられています。まずは一回トライしてみて、ダメだったら得意な人と交代するくらいの気持ちでどうぞ!
柳沢:ふむ。お宝の解説から、必要とされる判定内容をざっくり予想するのが楽し気だね(笑)。
チシャ猫:「チシャはネットオークション関係を調べておくかにゃ?」
GM:職能を予想して選んでもよいし、完全に趣味で選んでも良い。
チシャ猫:ん、じゃあからくり小箱いってみますか。趣味で。
紗綾:『ふむ、紗綾よ、ぶらっくまーけっとじゃ、悪党の匂いがする、斬れる、斬れるぞ』
カヤカ:『んー、足持ってるオレはリサイクルショップかヤクザかな?』
紗綾:『む?なんじゃ、ヤクザ屋がおるではないか。話が早い』「おおおじいちゃん、少しは斬ることから離れてくださいぃ」
秀史:カヤカに西は任せて、俺は東のブラックマーケットを当たるとするか。
柳沢:むう。おじさん好みのアイテムとしてはやっぱり古書かなー。問屋さんなら交渉(ビジネス)が通じるだろう。
GM:「まあ古書というか、春画なんですけどねえ」と藤村くん。
柳沢:「おやおや、春画は多色刷り木版画としては世界的にも類をみない貴重なものなんだよ?当時としても人気の画材だ。写楽、北斎、歌麿……手を染めてない浮世絵師はいないくらいでね」
チシャ猫:「春画は色々面白いにゃね、有名絵師の別名義とかお宝もあるにゃし。別名義だからこその流派を無視した自由な技法とか、奥の深さは正直、表の版画以上だにゃー」
柳沢:「そうそう。なんだ、なかなか猫君も造詣が深いじゃないか~コノコノ」
紗綾:「春画とはいえ、お宝をゴミ扱いとはひどいです」
柳沢:「そこらへんの目端が利かないあたりが、大陸系強盗団らしいね」
秀史:(内容確認)「ふむ‥…。ライトノベルによくある、『人気絵師による露出多めヒロインの挿絵』の江戸時代版というところか」
柳沢:「ところがこの小説の方も実は評価が見直されててね。最近、これを翻案したまさしくラノベがちょっと話題をさらってるなんて話もある」
チシャ猫:「でもおじさんと春画の組み合わせは見た目的にヤバイんだにゃ」
柳沢:「そうかい? でもおじさん以外がもったらますますヤバいでしょ?」
チシャ猫:「確かに。カヤカは似合いすぎると思うにゃ」
カヤカ:「おいソコ猥談してんじゃねえよ!?」
相談の結果、
カヤカ:西東京でリサイクルショップの調査
秀史:湾岸でブラックマーケットの調査
チシャ猫:都内の警察を訪問しからくり箱の調査
柳沢:都内の清掃局を訪問し春画の調査
紗綾:北東京で刀を手に入れたヤクザの事務所の調査
となった。
カヤカ:長距離高速移動はしたくないので、まずはファストで北東京に移動。手番が来たら西東京に移動します。北東京まで紗綾さんを乗っけていきますよ。
紗綾:おねがいしますぅ。助かりますー。
カヤカ:ん、了解。都内は安全運転。
チシャ猫:がんばれーカヤカー、走り回るのはまかせたにゃーん。
秀史:カヤカがまた二人乗りしてる(笑)。
カヤカ:「……い、一年経ったから!」(笑)PP2点消費です。
GM:運賃は割り勘にする?
カヤカ:最初に7点削られてる人から徴収は出来ない……!
紗綾:すみませんっ……。
柳沢:待ってくれカヤカくん。2ndでは移動のコストも、APを溜めるようになったのだ。
1stでは必要経費(PP)は独立したリソースだったが、2ndでは1stの露出(EP)と合体した「査定点(AP)」という数値に置き換わった。「経費は基本的に会社が払ってくれるが、あまり経費のかかりすぎる行動をとると、会社からの評価が悪くなる」というわけ。会社からの評価という数値になったことで、露出(EP)も同様の基準で「AP」に一本化することができたというわけだ。
カヤカ:マジでー?結構きついかも。じゃあAP2点だ。帰ってきて経費システム。
柳沢:代わりにPP必須のアクションがなくなって、全部APで処理となりました。
紗綾:電気を止められる生活はもうこりごりですぅ。
柳沢:みんな生活費を開始時に削っているから厳しいんだよねえ。
チシャ猫:こう「収入」で「生活費」を補填していたタイプなので、普通に経費気にしなくちゃいけないキャラになっちゃったにゃぁ。
柳沢:そのぶん露出もやや緩くなってバランスを取った形になっております。1stだとたまらない子は全然たまらなかったからね。
カヤカ:なるほど……。
チシャ猫:確かに露出判定、全然したことなかった(笑)。
秀史:では、俺もニンジャを駆って湾岸エリアに移動。
GM:了解。では、カヤカくんとシタナガさんが移動したことにより、北東京エリアと湾岸エリアの調査判定がオープンとなります。
●湾岸エリア 絵画について:
ブラックマーケットのオークションですでに競り落とされたとのこと。絵画を競り落とした人間を突き止めろ!
推奨:アウトサイダー、ビジネス
●湾岸エリア ネックレスについて:
次のオークションで競りにかけられるとのこと。参加して競り落とすか、今のうちに倉庫から奪え!
推奨:ネゴシーエト(オークションに参加する場合)、イントルーダー(奪う場合)
●北東京エリア 短刀について:
短刀を購入したヤクザの親分はバクチぐるいだ。
短刀を買い戻すなら、いずれかの賭けに勝て!
丁半博打:GMとのダイス目勝負
麻雀勝負:アウトサイダー、ビジネス
試し切り:ダメージを競い合う
カヤカ:(熟読)……予想はしてたけど、ヤクザは紗綾さん向きだなあ。
紗綾:全リソースをぶっ込んで若頭を斬り捨てろと書いてありますね。
カヤカ:試し切りだから!死合ではないから!
紗綾:試し切り……。生き試しとか二つ胴とかかな?(笑)
●一日目のアクション

●カヤカのターン
GM:っということで、いよいよここから通常手番。まずはカヤカくんから。
カヤカ:おう!……と言っても西東京へ標準移動だ。北東京は紗綾さんよろしく!
GM:了解。君はバイクを駆って、西東京のリサイクルショップ、『雅楽多』に到着する。調査項目が開示されました。
●西東京エリア 茶碗について:
茶碗は近所の誰かが買っていったらしい。購入者を追跡せよ!
推奨:サーチャー、ビジネス
●西東京エリア LDについて:
こちらはプロの「せどり」に買われたようだ。購入者を追跡せよ!
推奨:ビジネス、ハッカー(遠隔可能)
カヤカ:うーん。……マニピュレーターなかったかあ。仕方ない、【高速処理】を切って『茶器』についてサーチャーで調査します。
柳沢:【サイコメトリー】使うかい?
カヤカ:これ1回/Mなんですよね。
柳沢:それはつらい。温存しておくのが吉かな。
カヤカ:SP7点消費、APは混雑度で相殺。2D6+2で8を出せば……(ころころ)7。
一同:……(笑)
柳沢:妖怪だー!妖怪イチタリナイが出たぞー!!
カヤカ:LP使います!!!(一同爆笑)
秀史:2ndになってもカヤカはいつも通りか。
カヤカ:振り足して(ころころ)1!(爆笑)
チシャ猫:あ、はい。
カヤカ:合計8で達成!なんだよその目は!最小限の労力で結果を得ただけだから!!(笑)
リサイクルショップに到着したカヤカは、仕事に慣れてきた事を示すかのように、精力的に店員さんに話を聞きこみつつ、得た情報をCCCスタッフに送って分析してもらう。客層を絞り。地道に時系列を埋めて追跡し……購入者にたどり着いた。
GM:『茶器』を買っていったのは、近所に住む常連のご隠居サンと判明した。
秀史:越後のちりめん問屋?(笑)
カヤカ:「フツーの人っぽいな。事情を話せば譲ってくれるかもしれない」
GM:はい。『茶器』の調査項目がバージョンアップされました。
●西東京エリア 茶碗について ★Update!!:
茶碗を買ったのは近所の農家のご隠居だ。
あくまでも安物の湯呑と思っているらしい。うまく買い戻せ!
推奨:ネゴシエーター、ビジネス
(※一度失敗するとご隠居は茶碗の価値に気がつく。難易度上昇)
カヤカ:なるほど、ここから買い取りの交渉が必要になるわけだ。
柳沢:「そうだね。茶飲み話にでも付き合ってあげなよ、カヤカ君」
カヤカ:「そうするよ。案外、年寄りの話って楽しいんだよな」
チシャ猫:「カヤカっておじいちゃんおばあちゃん子って感じあるにゃ」
柳沢:あ、ところで[使用回数:1+①回/M]っていうスキルなんだけど、実はこれ、LPを1点使えば再利用できる印なんですね。
チシャ猫:!?つまりLPある限り【マリオネット】が使い放題ってことかにゃ?
柳沢:そうなるね。覚えておいてもらえればと。
●秀史のターン
一方、バイクを駆って東側、湾岸沿いのブラックマーケットにやってきた秀史。
とは言え、表向きは港の一角にあるごく普通の物流倉庫にしか見えない。
秀史:選択肢としては首飾りを狙うか、絵画の聞き込みか、このまま千葉エリアに移動して『象牙の神像』を狙うかだが。
GM:買い戻す場合はオークションに参加して、対になっている2つの首飾りを順番に競り落とすことになります。
秀史:競り落とす費用は自腹ですか?
GM:基本的には被害者からの買い戻し予算から充填されますので不要です。しかしPPを支払えば、成功報酬額を取り崩して予算以上の金額で勝負することができる。
秀史:当然ニンジャとしては、そんな迂遠な方法を取るつもりはない。
柳沢:だよねえ(苦笑)。とはいえ、盗みを働いちゃって大丈夫なのかい?
GM:はい、OKです。カヤカ君の茶器と異なり、こちらのブラックマーケットは売る側はもちろん、競り落とす側も盗品であることを承知しています。奪い返されたとしたら、それはマーケット側の警備体制の問題なのです。
柳沢:なるほどね。遠慮はいらないわけだ。
秀史:イントルーダー2D+11、【隠形術】と猫からの【アドヴァイス】で4D+11。【壁走り】で【エアライド】も入れるとするか。
柳沢:おっとー、そんな技もあったか!
秀史:まさかいきなり役に立つとは。
柳沢:【エアライド】は壁走りや大ジャンプをするアクションで、以前シタナガ君に『ニンジャ系異能増やすならぜひそれ系を!』と言われていたもので、作りました!)
紗綾:まるで忍者みたいですぅ!
チシャ猫:まるで……?
秀史:【アドヴァイス】お願いします。
チシャ猫:ぐは、都心の混雑度が『雑踏』な罠……!
柳沢:今までは本拠地は基本的に混雑度1だったからねえ。
チシャ猫:家から出ないって選択肢はありますか!?
GM:悲しげに首を横に振る)今回スタート地点を混雑度-3にしたのは、本拠地がちょっと有利すぎるという点もありましたゆえ……。
チシャ猫:仕方ないにゃー。今までほど気楽じゃない【アドヴァイス】どうぞ~。なんとAPが5も増える!コワイ!
秀史:【隠形術】+【壁走り】!5D6+11で(コロコロ)回って32!成功!
カヤカ:軽々目標値を飛び越していったぞ……。
GM:では、君は夜陰に紛れ、倉庫に偽装されたブラックマーケットの会場に忍び込む。やすやすと天井の鉄骨を渡り、ロープを垂らし……出品前の首飾り2つを回収することに成功した!
秀史:天井から飛び降りてスーパーヒーロー着地……はせず、無音で回収します。
柳沢:「いや、さすがシタナガ君だね。いよいよ本物のNINJAじみてきたねー」
GM:以上、これにてまずは一品目、『ネックレス』をゲット、+2PPです!
秀史:チシャ猫があっかんべーしているカードを置いて立ち去る(笑)。
カヤカ:責任を猫になすりつけた!(笑)
秀史:前回のシナリオの報復だい。
チシャ猫:では三月兎のアバターで、『お宝は頂いた』って出しておくにゃ(笑)。
紗綾:シタナガさんとチシャ猫さんがレオタードで夜空に舞う……?
●チシャ猫のターン
GM:おまたせしました、チシャ猫さんのターン。ええと、小箱ですよね?
チシャ猫:はい。趣味に生きてみようかなって。警察署にぬいぐるみが歩いていきましょ(ぽふぽふぽふ)
GM:……えーと、ここは『最寄りの警察署にいくと、話を聞いていた警察官が出迎えてくれる』というイベントなのですがっ(笑)。
チシャ猫:ぬいぐるみが、歩いていきます(笑)。
GM:「どうも!被害者から委任されてお引取りに来た……人……です、ね?」(爆笑)
チシャ猫:「チシャだにゃー。協力感謝!よろしくなんだにゃ」
秀史:サツ官相手にもそれで通すのか(笑)。
カヤカ:信用とかどうなってんだコレ。
GM:「………えーと、ちょっと待ってくださいねー……」
チシャ猫:「まちますにゃー」
GM:「古澤サーン、また変なのが来たんだけど」
チシャ猫:古澤さん?
GM:「はーい。……ああ、CCCのヒト?」出迎えたのはちょっと疲れた感じの女刑事さんだ。「古澤です。サプリに乗ってるヒトです。よろしく」
チシャ猫:メタいメタい(笑)。
古澤刑事はシナリオ集『イズモ・クライシス』で初登場した所轄の女刑事さん。異能絡みの事件でCCCやイズモ社と連携することもあるとゆーお助けNPCだ。詳しくは「人災派遣wiki」で検索だ!)
GM:「ざっくり、あなた方みたいな業界の人間と持ちつ持たれつの関係ってわけ。話が進まなくなりそうだから特別出演ね」
柳沢:メタメタですな(笑)。これはおじさんも話に加わってもよさそうだ。
チシャ猫:「まぁ話が早いのはたすかるんだにゃー。悪い魔法使いにこんな姿にされて困ってるんだにゃ」
GM:「そういうことにしておいてあげるわ、最近売出し中のハッカーさん」
紗綾:ばればれですぅ。
チシャ猫:「売ってないのに勝手に売れてるんだにゃ」
GM:「じゃ、早速小箱についてなんだけど。もともと押収品だし、そもそも被害者に返すつもりなんだけど、ちょっと困ったことがあってね……」ということで判定の開示です。
●都心:小箱について
「もちろん持ち主に返すつもりです。ですが箱の中になにかが入っているようで、
これを確認しないと押収品リストが完成しないのです……」
箱を開けてみよう!
推奨:マニピュレーター、ハッカー
紗綾:箱の中になにか入ってるんですか。
カヤカ:くそ!マニピュレータこっちかぁ。ってそらそうだわ……。
チシャ猫:「まぁありそうな話なんだにゃ」
GM:「そ。入ってることは確かなのよ。モノがモノだから、なにか重要な証拠のる可能性も捨てきれないし、かと言って壊して開けるわけにはいかないし、ちょっと悩んでたってわけ」
柳沢:「怪しげな術の類いでもかかってましたかな」
GM:「ハハ、開けたらオバケが出てくるとか?さすがにあなた達の業界でもそれはないでしょー」
柳沢:ハハハ。
カヤカ:もう勘弁してほしい。
チシャ猫:「あと刀から勝手に漏れ出てるオバケも知ってるにゃよ」
紗綾:『へーっくしん!』
柳沢:「X線とかで確認とれそうなものだけども」
チシャ猫:「たぶん警察の人たち、まだX線試してないにゃよ」……ハッカー判定がそこらへんってことかだゃ?
GM:「そうそう。うちらはほら、こういう分析するにも書類とか手続きがいるからねー」
チシャ猫:確かに。じゃあさらっとハッカーで判定するにゃ。ぬいぐるみの目からX線びーむ!!(ころころ)【ダイブイン】を覚醒せず使用。4D6+23で(ころころ)42。
柳沢:ううむ、安定のド高め。
紗綾:一人だけ別次元です(笑)。
チシャ猫:あと6で3段階。んー、でもまだ序盤ですし、LP温存しておきます。
GM:はーい。チシャさんの謎の装置によるスキャンにより、だいたいの構造は把握できた。どうやら、紙のようなものが中に入っているようだね。
チシャ猫:「にゃーんか紙が入ってますねー」
●柳沢のターン
柳沢:む、よく見ると、任務概要の期間が5日になってる。制限時間5R?
GM:一応5Rですが、超えても基本的には大丈夫です。何度も言うけど、全部取らなくてもいいんでね!
柳沢&秀史&チシャ猫:そう言われると全部取りたくなるのがゲーマーのサガ(爆笑)。
GM:すげぇ、三人が同時にかぶった(笑)。
カヤカ:まあやれるだけやりたいよなあ。
柳沢:だね。では早速、春画を探しに古紙問屋に行ってみましょう。
都内の古紙問屋にやってきた柳沢。収集車が何台も行きかい、古新聞や雑誌がうず高く積まれていく。これらの紙類は製紙工場に戻され、再生紙として生まれ変わるのだ。騒音の中、柳沢は近くの職員に声を掛ける。
柳沢:「かくかくしかじか、そんなワケで、ここの古紙にこんな春画が混じってるか、ちょっと確認させて頂きたいんですけどねえ」
GM:「いやいや、見てくれよ!毎日こんな大量に紙が集まってくるんだからわかるわけないだろ」
柳沢:「ですよねえ」
GM:「……ン。待てよ、春画っていわゆる、昔のエッチな絵ってやつだろ?あのじいさん、また来てたかな?」
柳沢:「おやおや?誰か心当たりでも?」
GM:「梱包前の集積場所に、よく入り込んでは紙を漁っている爺さんがいるのさ」
チシャ猫:「にゃにゃ?」
GM:「だめだっつってるんだけど、塀が古いから、入り込んでくるんだよなあ」……ということで判定してみよう!
●都心:古紙問屋
「そんなもん捨てちまうよ。いや、そういえばなんか古書漁りをしていたじいさんがいたな……」
古書を持っていった人間を突き止めろ!
推奨:アウトサイダー、サーチャー
柳沢:ふーむ、どれも苦手な職能ですな。ま、ここはサクッと【臨機応変】を切ってしまいましょうかね。アウトサイダーで(ころころ)30、一発抜き!
秀史:回りすぎ(笑)!
柳沢:うむ、おじさんの情報網は確かでした。
チシャ猫:サーチャーではなくアウトサイダーを選択するっていうのがらしい。
GM:あっさり達成。おじさんは昔の伝手をたどって、ストリートの噂話や不審者のリストなんかをまとめた。どうやらここらへんに出没するご老人がいるらしい。
柳沢:「ははぁん、耳に挟んだことがあるよ」とGMの情報を語ろう(笑)。
GM:粗末な身なりで、一見ホームレスにも思われるこのおじいさんですが、素性をあたってみると、なんと大学の用務員であることが判明しました。古書集めが趣味で、都内周辺のリサイクルセンターに出没しては、ピンポイントで価値あるものを抜き取っていくのが日課になっているようだね。
チシャ猫:「いろんなひとがいるんだにゃー」
柳沢:「紙を漁って古文書を拾い上げる目利きでねえ。独特の嗅覚を持っているって噂だよ」
カヤカ:相当好きなんだろうなあ。
秀史:こういう人がいるから、消えずに残る文化遺産もあるんだよな。
GM:独り者のはずだが、「最近、美人と一つ屋根の下で暮らすことになってよお」と嬉しそうに飲み屋でこぼしていたという情報も手に入った。
紗綾:これはビンゴっぽいですねぇ。
柳沢:「いやはや、焼却されてたらお手上げだったよ。彼に確保されていたとなれば、逆に安心だ。『美人』を粗末に扱う人じゃないからね」
GM:ということで、エリア『神奈川尽天院大学』が開示されました!
柳沢:「次は引き続きそっちの調査に向かうとするよ。ま、何かしら手土産は必要かもだけども」
●紗綾のターン
GM:ではトリの紗綾さん。
紗綾:じゃあ、ヤクザ屋さんにカチコミを。
GM:雑居ビルの中に、『極龍会』の看板があるところ、君はずかずかと乗り込んでゆく。
紗綾:『たのもー!』「たのみますぅ」
秀史:道場破りじゃないんだから(笑)。
カヤカ:手慣れている……。これが夏休みの修行の成果!
紗綾:もう顔なじみだったらどうしよう(笑)。
柳沢:いや、ここはこう、ヤクザ流の度胸試しとか腕試しとかそーゆー感じのアレで譲ってもらうみたいな判定じゃなかったっけ?
GM:事務所の中でトランプや花札に興じている若い衆達が一斉に君の方を向く。「ああん、ここは子供の来るところじゃねーゾ!?」
チシャ猫:ワクワクが止まらない。
紗綾:「こちらにかちぐりの短刀があると聞いたんですけどぉ、返していただけないでしょうかぁ」
柳沢:……良かった。一応会話をするつもりはあるらしいね(笑)。
カヤカ:いくら紗綾さんでも流石に突撃!奪取!ダッシュ!みたいなことには……ならない、かと……(自信なさげ)。
紗綾:「ええっと、盗品の回収依頼をうけてまして、そちらの盗品を返していただきたいのですがぁ」
GM:チンピラたちの向こう、奥のひときわいい席に鎮座している組長が立ち上がる。その後ろの壁に掛けられているのは、まさしく短刀『勝栗』。
紗綾:『(ぼそぼそっ)紗綾よ、あれじゃ、アレが大将首じゃ』
GM:「ガキの使い……じゃあねぇな。フフフわかるぜ、なりはガキだが、そいつぁ生き死にのバクチをしていないといられねぇ奴の目だ。野郎ども、油断するなよ、こいつぁ相当のギャンブル狂だぜ……!!」」(笑)
紗綾:主にバクチをしたがってるのはおおおじいちゃんの方なのですがっ!私は平穏無事に生きていたいんですぅ!
秀史:いや~その刀手放さない時点でもう人斬りでしょう(笑)。
GM:「ふふん、勝栗を買い戻しに来たってワケか。だが出自はどうあれ、今のこいつぁウチがちゃんとしかる筋から買い取ったものだ」
紗綾:「うう、そうですよねぇ。おいくらなら返していただけます?」
GM:「カネで手放すつもりはねえ。……だが、アンタと正面切ってやりあうのは色々と面倒そうだ。……だからそうさな、ここはバクチ打ち同士、博打で勝負ってのはどうだい?チンチロリン、麻雀、腕試し、方法は選ばせてやる」
紗綾:『(紗綾の声を真似て)じゃあ、腕試しですぅ!』「え、ちょ、おおおじいちゃん!」
秀史:爺さんが女子中学生の声真似するのがここまで悍ましいとは……。
カヤカ:アレ絶対何度もやってるよな。それで毎回こうなるんだろうな。
GM:「ほほぅ、言ったな?おう銀次ィ」「へい親分」
ゆらり、と立ち上がる物騒な雰囲気の若頭。事務所の奥から白鞘の刀を持ち出すと、合わせて、チンピラたちが屋上から大きめの庭石を運んでくる。
GM:「ルールは簡単。この庭石をどこまでたたっ斬れるかどうかだ。やるかい?」
紗綾:『(ぼそっ)なんじゃ、死合うんじゃないのかい、殺る気が抜けるのう』
柳沢:殺らんでいい殺らんでいい。
紗綾:「えーと、わかりましたぁ」……うう、なんでいつもこうなるんだろう。
カヤカ&秀史&柳沢:その刀を手放さないからだよ!(笑)
GM:命中判定無しのダメージ勝負。判定としては、紗綾さんがどこまでリソースを乗せるかを決めてダメージを算出、次にこっちがオープンダイスで3D+10を振る。同値以上なら紗綾さんの勝ち、という判定となります。
柳沢:……ふむ、これは割かしリスキーだね。相手が先なら、出目に合わせてリソースの調整もできるんだが。
秀史:流石にそれではギャンブルにならないしな。
GM:ギャンブルですが、負けてもゲームそのものが即詰むことはないです。
紗綾:では【鬼神力】+【アウターハウル】かな。おおおじいちゃんは死合いじゃないので殺る気が出ないそうです。
秀史:これで本気じゃないんだよな。
紗綾:8D+8で(ころころ)回って35!…‥むぅ、微妙。
GM:十分だと思いますよ。こちらは(ころころ)23。はいぼくー。
紗綾:メインアタッカーの面目躍如!リソースは結構使いましたが。
柳沢:手加減してたら怪しかったかもだし、結果的にはベストな選択だったんじゃないかな。
いかにも剣術の心得がある風の若頭が、気合とともに刀を振り下ろす。
甲高い音を立てて、石に大きなヒビが入る。
チンピラ達が「さすが銀次兄ィだぜ!」と感嘆の声を上げる横で――
GM:ザンッ!と凄まじい音を立てて、庭石を床ごときれいに唐竹割りにした紗綾さんでございまいしたとさ。
カヤカ:床ごと…‥。
秀史:床のリフォーム費用請求されたらどうしよう。
紗綾:「あうあう、すみませんっ、床斬り裂いちゃいましたー!」『まだまだあまいのう、この建物ぐらい切り裂かんかい!』
GM:事務所の中で皆がどよめく中、親分が哄笑する。「……ハッハッハ!こいつぁやっぱりナチュラルボーン博打打ちだぜ!」
柳沢:「こっ、この太刀筋は……っ! お見それしやした……っ!」とか銀次兄ィが言ってるんだろう(笑)。
GM:「バクチってのはこうでなきゃなあ!もってけもってけ!お前みたいなヤツの手に合ってこそこそ、こいつも喜ぶってもんだろうさ!」
紗綾:「ありがとうございますぅ!」
GM:さあやは たんとう を てにいれた!(ファンファーレ)+2PPだ!
カヤカ:ここでそうびしていくかい?(笑)
紗綾:これもしゃべるのかな?(笑)
カヤカ:喋る剣はそうそういないんじゃないかなと。
GM:勝栗『はい。そういう無駄なキャラ付けすると後々扱いが面倒なので、ぼくはただの刀ということでお願いします』
柳沢:完全に喋ってんじゃねーか!?(笑)
一日目、盗品8点のうち2点を取り戻した一同。
残り6点を、果たして無事に集めきることが出来るのか?
ということで次回に続く!!
GM:「今回のミッション内容は皆さんに事前にお配りしているとおり、『強盗団によって売りさばかれた美術品の回収』となります」
柳沢:「うん、聞いてはいる。久々にじっくりと腰を据えてやる感じのお仕事みたいだねえ」
カヤカ:「回収、ってことは相手は善意の一般人になる?」
GM:「はい。現品を追跡するのも大変ですが、問題は見つけた後です。今の持ち主にしてみれば、『実は盗品だったので返してくれ』と言われても困るわけです」
秀史:「向こうもそれなりの金を払って買っただろうしな」
柳沢:「善意の第三者は守られる。法律的には尊ぶべきだけどねえ」
GM:「皆様にはそれぞれ知恵を絞って、買い戻すなどの手続きを行っていただきます」
カヤカ:「買い戻す、『など』、って。それ以外思いつかないけど」
チシャ猫:「事前情報見る限り、アングラなところやヤバイところにも流れてるみたいにゃねー」
カヤカ:「……おう、わかった。グーな、グーで取り戻す時もあるんだな」
紗綾:『持ち主を斬り捨ててもってくればいいのじゃな?』「おおおじいちゃん、それは犯罪ですぅー。ヤクザ事務所へのカチコミはもう勘弁してくださいぃ」
柳沢:「いや交渉(物理)はNGだからね?」
カヤカ:「それ海鋼馬とかがやる交渉手段だよな」
チシャ猫:「ナントカに刃物って言葉あるにゃけど、ナントカが刃物自身ってほんとこわいにゃよね」
紗綾:『誰がナントカじゃっ、相手ぐらい見定めてから斬るわい』
チシャ猫:「にゃ!きかれてたにゃ!くわばらくわばらー」
柳沢:「……ま、相手が逆に法外な値段を吹っかけてきたとか、そもそも窃盗の依頼者であることが確定したら話は別だけどね」
GM:「警察に検挙された強盗団の証言によって、それぞれの貴重品の大まかな行方はつかめています。皆様にはそれぞれ捜索にあたっていただくこととなります」
チシャ猫:「一応リサイクルショップにあるにゃら取り返せるけど、その先に行っちゃってるとめんどうにゃね」
GM:「今回の成功報酬は出来高制とさせていただきます。8品すべてを回収できれば、14PP。逆に、コンプリートできなくても、それはそれで一応の任務成功といたします」
カヤカ:「なるほど。ノルマみたいなのはあんスか」
柳沢:「最低限それぞれの物品の在処を特定できれば完遂というところかな」
GM:「はい。一度は盗難されて諦めていたものですので、『絶対に取り戻してくれ』というものでもない。盗難事件自体も解決済みで裏もない。皆様にはごくごく普通に、貴重品の追跡をしていただく形になるかと思います」……メタい事を言うと、『解決できるかできないか』ではなく、『どこまでポイントを稼げるか』、というシナリオとなります。
柳沢:「取り戻せればよし、取り戻せなかったらごめんなさい、か。今回のお仕事はCCC的にはアフターサービスっぽいスタンスかな?」
GM:「いえ、むしろ通常業務に近いですね。みなさんが今まで担当された、依頼人の人間関係が色濃く絡んでくる案件の方が例外です」
秀史:依頼人は強盗団の被害者たちのようだが。
GM:はい。強盗団の被害者たちの訴えを、弁護士が一本にとりまとめてCCCへ依頼したという形になっています。それぞれの貴重品に本来の持ち主は居ますが、ぶっちゃけ本編には登場しません。
チシャ猫:「だから物品がさまざまなんだにゃー」
柳沢:「だいたい理解したよ。ま、お仕事ついでにお宝を拝見できるなら重畳」
カヤカ:「お給料出るんならそういう仕事もアリだろ。ってかこれまで厄介事振られてたんだな」(苦笑)
柳沢:「こういう業界だからね。力を持て余した新人にはまず全力勝負をやらせて、ある程度慣れてからコントロールが重要なオモテ絡みのを任せるってわけさ」
紗綾:暴力の現場で馴染ませてから表に出すって、完全にその筋のやり方ですよね。
カヤカ:「ないわー。そりゃ新人かわいそうだわー」
チシャ猫:「いや力の余った新人ってお前のことだにゃ!カヤカ!!」
カヤカ:「そうだったか!?……あっ」
秀史:「あいむうぃなー!」(※一話参照)
カヤカ:ぐおおお!(笑)
チシャ猫:キャラが決定づけられた一瞬だったにゃ。
GM:なお、今回は長丁場となり、ゲーム的には1ラウンド1日程度とお考えください。学生や社会人の方も表の仕事や学業の合間を縫って調査を進めているということで、特に活動にペナルティはありません。
秀史:はーい。イニシアチブ振ります。
イニシアチブの結果、
カヤカ
秀史
チシャ猫
柳沢
紗綾
の順番となった。
柳沢:リビルドでイニシア値は大分下がっちゃったなあ(苦笑)。
紗綾:うう、ファンブル。強制的に0です……。
●エリアマップ

GM:マップとかちゃんと見えていますかね?
カヤカ:大丈夫です。とても首都圏な感じの地図が見えます。ちゃんと新宿がスタート地点になってる(笑)。
GM:千葉はこの位置でよかったのだろうかと思ったのですが、足立区は千葉なのでまあいいかなと。
カヤカ:足立区は千葉。町田は神奈川。池袋は埼玉。意外と東京は狭い(笑)。
●ファストフェイズ
GM:ではイニシアの低い紗綾さんから順にファストアクション申告どうぞ。
柳沢:「まあ順番にお宝さがしすることになるわけだけども」
カヤカ:「どれから手を付けていいのかさっぱりだ」
GM:なお今回はあえて、必要とされる職能や技能が伏せられています。まずは一回トライしてみて、ダメだったら得意な人と交代するくらいの気持ちでどうぞ!
柳沢:ふむ。お宝の解説から、必要とされる判定内容をざっくり予想するのが楽し気だね(笑)。
チシャ猫:「チシャはネットオークション関係を調べておくかにゃ?」
GM:職能を予想して選んでもよいし、完全に趣味で選んでも良い。
チシャ猫:ん、じゃあからくり小箱いってみますか。趣味で。
紗綾:『ふむ、紗綾よ、ぶらっくまーけっとじゃ、悪党の匂いがする、斬れる、斬れるぞ』
カヤカ:『んー、足持ってるオレはリサイクルショップかヤクザかな?』
紗綾:『む?なんじゃ、ヤクザ屋がおるではないか。話が早い』「おおおじいちゃん、少しは斬ることから離れてくださいぃ」
秀史:カヤカに西は任せて、俺は東のブラックマーケットを当たるとするか。
柳沢:むう。おじさん好みのアイテムとしてはやっぱり古書かなー。問屋さんなら交渉(ビジネス)が通じるだろう。
GM:「まあ古書というか、春画なんですけどねえ」と藤村くん。
柳沢:「おやおや、春画は多色刷り木版画としては世界的にも類をみない貴重なものなんだよ?当時としても人気の画材だ。写楽、北斎、歌麿……手を染めてない浮世絵師はいないくらいでね」
チシャ猫:「春画は色々面白いにゃね、有名絵師の別名義とかお宝もあるにゃし。別名義だからこその流派を無視した自由な技法とか、奥の深さは正直、表の版画以上だにゃー」
柳沢:「そうそう。なんだ、なかなか猫君も造詣が深いじゃないか~コノコノ」
紗綾:「春画とはいえ、お宝をゴミ扱いとはひどいです」
柳沢:「そこらへんの目端が利かないあたりが、大陸系強盗団らしいね」
秀史:(内容確認)「ふむ‥…。ライトノベルによくある、『人気絵師による露出多めヒロインの挿絵』の江戸時代版というところか」
柳沢:「ところがこの小説の方も実は評価が見直されててね。最近、これを翻案したまさしくラノベがちょっと話題をさらってるなんて話もある」
チシャ猫:「でもおじさんと春画の組み合わせは見た目的にヤバイんだにゃ」
柳沢:「そうかい? でもおじさん以外がもったらますますヤバいでしょ?」
チシャ猫:「確かに。カヤカは似合いすぎると思うにゃ」
カヤカ:「おいソコ猥談してんじゃねえよ!?」
相談の結果、
カヤカ:西東京でリサイクルショップの調査
秀史:湾岸でブラックマーケットの調査
チシャ猫:都内の警察を訪問しからくり箱の調査
柳沢:都内の清掃局を訪問し春画の調査
紗綾:北東京で刀を手に入れたヤクザの事務所の調査
となった。
カヤカ:長距離高速移動はしたくないので、まずはファストで北東京に移動。手番が来たら西東京に移動します。北東京まで紗綾さんを乗っけていきますよ。
紗綾:おねがいしますぅ。助かりますー。
カヤカ:ん、了解。都内は安全運転。
チシャ猫:がんばれーカヤカー、走り回るのはまかせたにゃーん。
秀史:カヤカがまた二人乗りしてる(笑)。
カヤカ:「……い、一年経ったから!」(笑)PP2点消費です。
GM:運賃は割り勘にする?
カヤカ:最初に7点削られてる人から徴収は出来ない……!
紗綾:すみませんっ……。
柳沢:待ってくれカヤカくん。2ndでは移動のコストも、APを溜めるようになったのだ。
1stでは必要経費(PP)は独立したリソースだったが、2ndでは1stの露出(EP)と合体した「査定点(AP)」という数値に置き換わった。「経費は基本的に会社が払ってくれるが、あまり経費のかかりすぎる行動をとると、会社からの評価が悪くなる」というわけ。会社からの評価という数値になったことで、露出(EP)も同様の基準で「AP」に一本化することができたというわけだ。
カヤカ:マジでー?結構きついかも。じゃあAP2点だ。帰ってきて経費システム。
柳沢:代わりにPP必須のアクションがなくなって、全部APで処理となりました。
紗綾:電気を止められる生活はもうこりごりですぅ。
柳沢:みんな生活費を開始時に削っているから厳しいんだよねえ。
チシャ猫:こう「収入」で「生活費」を補填していたタイプなので、普通に経費気にしなくちゃいけないキャラになっちゃったにゃぁ。
柳沢:そのぶん露出もやや緩くなってバランスを取った形になっております。1stだとたまらない子は全然たまらなかったからね。
カヤカ:なるほど……。
チシャ猫:確かに露出判定、全然したことなかった(笑)。
秀史:では、俺もニンジャを駆って湾岸エリアに移動。
GM:了解。では、カヤカくんとシタナガさんが移動したことにより、北東京エリアと湾岸エリアの調査判定がオープンとなります。
●湾岸エリア 絵画について:
ブラックマーケットのオークションですでに競り落とされたとのこと。絵画を競り落とした人間を突き止めろ!
推奨:アウトサイダー、ビジネス
●湾岸エリア ネックレスについて:
次のオークションで競りにかけられるとのこと。参加して競り落とすか、今のうちに倉庫から奪え!
推奨:ネゴシーエト(オークションに参加する場合)、イントルーダー(奪う場合)
●北東京エリア 短刀について:
短刀を購入したヤクザの親分はバクチぐるいだ。
短刀を買い戻すなら、いずれかの賭けに勝て!
丁半博打:GMとのダイス目勝負
麻雀勝負:アウトサイダー、ビジネス
試し切り:ダメージを競い合う
カヤカ:(熟読)……予想はしてたけど、ヤクザは紗綾さん向きだなあ。
紗綾:全リソースをぶっ込んで若頭を斬り捨てろと書いてありますね。
カヤカ:試し切りだから!死合ではないから!
紗綾:試し切り……。生き試しとか二つ胴とかかな?(笑)
●一日目のアクション

●カヤカのターン
GM:っということで、いよいよここから通常手番。まずはカヤカくんから。
カヤカ:おう!……と言っても西東京へ標準移動だ。北東京は紗綾さんよろしく!
GM:了解。君はバイクを駆って、西東京のリサイクルショップ、『雅楽多』に到着する。調査項目が開示されました。
●西東京エリア 茶碗について:
茶碗は近所の誰かが買っていったらしい。購入者を追跡せよ!
推奨:サーチャー、ビジネス
●西東京エリア LDについて:
こちらはプロの「せどり」に買われたようだ。購入者を追跡せよ!
推奨:ビジネス、ハッカー(遠隔可能)
カヤカ:うーん。……マニピュレーターなかったかあ。仕方ない、【高速処理】を切って『茶器』についてサーチャーで調査します。
柳沢:【サイコメトリー】使うかい?
カヤカ:これ1回/Mなんですよね。
柳沢:それはつらい。温存しておくのが吉かな。
カヤカ:SP7点消費、APは混雑度で相殺。2D6+2で8を出せば……(ころころ)7。
一同:……(笑)
柳沢:妖怪だー!妖怪イチタリナイが出たぞー!!
カヤカ:LP使います!!!(一同爆笑)
秀史:2ndになってもカヤカはいつも通りか。
カヤカ:振り足して(ころころ)1!(爆笑)
チシャ猫:あ、はい。
カヤカ:合計8で達成!なんだよその目は!最小限の労力で結果を得ただけだから!!(笑)
リサイクルショップに到着したカヤカは、仕事に慣れてきた事を示すかのように、精力的に店員さんに話を聞きこみつつ、得た情報をCCCスタッフに送って分析してもらう。客層を絞り。地道に時系列を埋めて追跡し……購入者にたどり着いた。
GM:『茶器』を買っていったのは、近所に住む常連のご隠居サンと判明した。
秀史:越後のちりめん問屋?(笑)
カヤカ:「フツーの人っぽいな。事情を話せば譲ってくれるかもしれない」
GM:はい。『茶器』の調査項目がバージョンアップされました。
●西東京エリア 茶碗について ★Update!!:
茶碗を買ったのは近所の農家のご隠居だ。
あくまでも安物の湯呑と思っているらしい。うまく買い戻せ!
推奨:ネゴシエーター、ビジネス
(※一度失敗するとご隠居は茶碗の価値に気がつく。難易度上昇)
カヤカ:なるほど、ここから買い取りの交渉が必要になるわけだ。
柳沢:「そうだね。茶飲み話にでも付き合ってあげなよ、カヤカ君」
カヤカ:「そうするよ。案外、年寄りの話って楽しいんだよな」
チシャ猫:「カヤカっておじいちゃんおばあちゃん子って感じあるにゃ」
柳沢:あ、ところで[使用回数:1+①回/M]っていうスキルなんだけど、実はこれ、LPを1点使えば再利用できる印なんですね。
チシャ猫:!?つまりLPある限り【マリオネット】が使い放題ってことかにゃ?
柳沢:そうなるね。覚えておいてもらえればと。
●秀史のターン
一方、バイクを駆って東側、湾岸沿いのブラックマーケットにやってきた秀史。
とは言え、表向きは港の一角にあるごく普通の物流倉庫にしか見えない。
秀史:選択肢としては首飾りを狙うか、絵画の聞き込みか、このまま千葉エリアに移動して『象牙の神像』を狙うかだが。
GM:買い戻す場合はオークションに参加して、対になっている2つの首飾りを順番に競り落とすことになります。
秀史:競り落とす費用は自腹ですか?
GM:基本的には被害者からの買い戻し予算から充填されますので不要です。しかしPPを支払えば、成功報酬額を取り崩して予算以上の金額で勝負することができる。
秀史:当然ニンジャとしては、そんな迂遠な方法を取るつもりはない。
柳沢:だよねえ(苦笑)。とはいえ、盗みを働いちゃって大丈夫なのかい?
GM:はい、OKです。カヤカ君の茶器と異なり、こちらのブラックマーケットは売る側はもちろん、競り落とす側も盗品であることを承知しています。奪い返されたとしたら、それはマーケット側の警備体制の問題なのです。
柳沢:なるほどね。遠慮はいらないわけだ。
秀史:イントルーダー2D+11、【隠形術】と猫からの【アドヴァイス】で4D+11。【壁走り】で【エアライド】も入れるとするか。
柳沢:おっとー、そんな技もあったか!
秀史:まさかいきなり役に立つとは。
柳沢:【エアライド】は壁走りや大ジャンプをするアクションで、以前シタナガ君に『ニンジャ系異能増やすならぜひそれ系を!』と言われていたもので、作りました!)
紗綾:まるで忍者みたいですぅ!
チシャ猫:まるで……?
秀史:【アドヴァイス】お願いします。
チシャ猫:ぐは、都心の混雑度が『雑踏』な罠……!
柳沢:今までは本拠地は基本的に混雑度1だったからねえ。
チシャ猫:家から出ないって選択肢はありますか!?
GM:悲しげに首を横に振る)今回スタート地点を混雑度-3にしたのは、本拠地がちょっと有利すぎるという点もありましたゆえ……。
チシャ猫:仕方ないにゃー。今までほど気楽じゃない【アドヴァイス】どうぞ~。なんとAPが5も増える!コワイ!
秀史:【隠形術】+【壁走り】!5D6+11で(コロコロ)回って32!成功!
カヤカ:軽々目標値を飛び越していったぞ……。
GM:では、君は夜陰に紛れ、倉庫に偽装されたブラックマーケットの会場に忍び込む。やすやすと天井の鉄骨を渡り、ロープを垂らし……出品前の首飾り2つを回収することに成功した!
秀史:天井から飛び降りてスーパーヒーロー着地……はせず、無音で回収します。
柳沢:「いや、さすがシタナガ君だね。いよいよ本物のNINJAじみてきたねー」
GM:以上、これにてまずは一品目、『ネックレス』をゲット、+2PPです!
秀史:チシャ猫があっかんべーしているカードを置いて立ち去る(笑)。
カヤカ:責任を猫になすりつけた!(笑)
秀史:前回のシナリオの報復だい。
チシャ猫:では三月兎のアバターで、『お宝は頂いた』って出しておくにゃ(笑)。
紗綾:シタナガさんとチシャ猫さんがレオタードで夜空に舞う……?
●チシャ猫のターン
GM:おまたせしました、チシャ猫さんのターン。ええと、小箱ですよね?
チシャ猫:はい。趣味に生きてみようかなって。警察署にぬいぐるみが歩いていきましょ(ぽふぽふぽふ)
GM:……えーと、ここは『最寄りの警察署にいくと、話を聞いていた警察官が出迎えてくれる』というイベントなのですがっ(笑)。
チシャ猫:ぬいぐるみが、歩いていきます(笑)。
GM:「どうも!被害者から委任されてお引取りに来た……人……です、ね?」(爆笑)
チシャ猫:「チシャだにゃー。協力感謝!よろしくなんだにゃ」
秀史:サツ官相手にもそれで通すのか(笑)。
カヤカ:信用とかどうなってんだコレ。
GM:「………えーと、ちょっと待ってくださいねー……」
チシャ猫:「まちますにゃー」
GM:「古澤サーン、また変なのが来たんだけど」
チシャ猫:古澤さん?
GM:「はーい。……ああ、CCCのヒト?」出迎えたのはちょっと疲れた感じの女刑事さんだ。「古澤です。サプリに乗ってるヒトです。よろしく」
チシャ猫:メタいメタい(笑)。
古澤刑事はシナリオ集『イズモ・クライシス』で初登場した所轄の女刑事さん。異能絡みの事件でCCCやイズモ社と連携することもあるとゆーお助けNPCだ。詳しくは「人災派遣wiki」で検索だ!)
GM:「ざっくり、あなた方みたいな業界の人間と持ちつ持たれつの関係ってわけ。話が進まなくなりそうだから特別出演ね」
柳沢:メタメタですな(笑)。これはおじさんも話に加わってもよさそうだ。
チシャ猫:「まぁ話が早いのはたすかるんだにゃー。悪い魔法使いにこんな姿にされて困ってるんだにゃ」
GM:「そういうことにしておいてあげるわ、最近売出し中のハッカーさん」
紗綾:ばればれですぅ。
チシャ猫:「売ってないのに勝手に売れてるんだにゃ」
GM:「じゃ、早速小箱についてなんだけど。もともと押収品だし、そもそも被害者に返すつもりなんだけど、ちょっと困ったことがあってね……」ということで判定の開示です。
●都心:小箱について
「もちろん持ち主に返すつもりです。ですが箱の中になにかが入っているようで、
これを確認しないと押収品リストが完成しないのです……」
箱を開けてみよう!
推奨:マニピュレーター、ハッカー
紗綾:箱の中になにか入ってるんですか。
カヤカ:くそ!マニピュレータこっちかぁ。ってそらそうだわ……。
チシャ猫:「まぁありそうな話なんだにゃ」
GM:「そ。入ってることは確かなのよ。モノがモノだから、なにか重要な証拠のる可能性も捨てきれないし、かと言って壊して開けるわけにはいかないし、ちょっと悩んでたってわけ」
柳沢:「怪しげな術の類いでもかかってましたかな」
GM:「ハハ、開けたらオバケが出てくるとか?さすがにあなた達の業界でもそれはないでしょー」
柳沢:ハハハ。
カヤカ:もう勘弁してほしい。
チシャ猫:「あと刀から勝手に漏れ出てるオバケも知ってるにゃよ」
紗綾:『へーっくしん!』
柳沢:「X線とかで確認とれそうなものだけども」
チシャ猫:「たぶん警察の人たち、まだX線試してないにゃよ」……ハッカー判定がそこらへんってことかだゃ?
GM:「そうそう。うちらはほら、こういう分析するにも書類とか手続きがいるからねー」
チシャ猫:確かに。じゃあさらっとハッカーで判定するにゃ。ぬいぐるみの目からX線びーむ!!(ころころ)【ダイブイン】を覚醒せず使用。4D6+23で(ころころ)42。
柳沢:ううむ、安定のド高め。
紗綾:一人だけ別次元です(笑)。
チシャ猫:あと6で3段階。んー、でもまだ序盤ですし、LP温存しておきます。
GM:はーい。チシャさんの謎の装置によるスキャンにより、だいたいの構造は把握できた。どうやら、紙のようなものが中に入っているようだね。
チシャ猫:「にゃーんか紙が入ってますねー」
●柳沢のターン
柳沢:む、よく見ると、任務概要の期間が5日になってる。制限時間5R?
GM:一応5Rですが、超えても基本的には大丈夫です。何度も言うけど、全部取らなくてもいいんでね!
柳沢&秀史&チシャ猫:そう言われると全部取りたくなるのがゲーマーのサガ(爆笑)。
GM:すげぇ、三人が同時にかぶった(笑)。
カヤカ:まあやれるだけやりたいよなあ。
柳沢:だね。では早速、春画を探しに古紙問屋に行ってみましょう。
都内の古紙問屋にやってきた柳沢。収集車が何台も行きかい、古新聞や雑誌がうず高く積まれていく。これらの紙類は製紙工場に戻され、再生紙として生まれ変わるのだ。騒音の中、柳沢は近くの職員に声を掛ける。
柳沢:「かくかくしかじか、そんなワケで、ここの古紙にこんな春画が混じってるか、ちょっと確認させて頂きたいんですけどねえ」
GM:「いやいや、見てくれよ!毎日こんな大量に紙が集まってくるんだからわかるわけないだろ」
柳沢:「ですよねえ」
GM:「……ン。待てよ、春画っていわゆる、昔のエッチな絵ってやつだろ?あのじいさん、また来てたかな?」
柳沢:「おやおや?誰か心当たりでも?」
GM:「梱包前の集積場所に、よく入り込んでは紙を漁っている爺さんがいるのさ」
チシャ猫:「にゃにゃ?」
GM:「だめだっつってるんだけど、塀が古いから、入り込んでくるんだよなあ」……ということで判定してみよう!
●都心:古紙問屋
「そんなもん捨てちまうよ。いや、そういえばなんか古書漁りをしていたじいさんがいたな……」
古書を持っていった人間を突き止めろ!
推奨:アウトサイダー、サーチャー
柳沢:ふーむ、どれも苦手な職能ですな。ま、ここはサクッと【臨機応変】を切ってしまいましょうかね。アウトサイダーで(ころころ)30、一発抜き!
秀史:回りすぎ(笑)!
柳沢:うむ、おじさんの情報網は確かでした。
チシャ猫:サーチャーではなくアウトサイダーを選択するっていうのがらしい。
GM:あっさり達成。おじさんは昔の伝手をたどって、ストリートの噂話や不審者のリストなんかをまとめた。どうやらここらへんに出没するご老人がいるらしい。
柳沢:「ははぁん、耳に挟んだことがあるよ」とGMの情報を語ろう(笑)。
GM:粗末な身なりで、一見ホームレスにも思われるこのおじいさんですが、素性をあたってみると、なんと大学の用務員であることが判明しました。古書集めが趣味で、都内周辺のリサイクルセンターに出没しては、ピンポイントで価値あるものを抜き取っていくのが日課になっているようだね。
チシャ猫:「いろんなひとがいるんだにゃー」
柳沢:「紙を漁って古文書を拾い上げる目利きでねえ。独特の嗅覚を持っているって噂だよ」
カヤカ:相当好きなんだろうなあ。
秀史:こういう人がいるから、消えずに残る文化遺産もあるんだよな。
GM:独り者のはずだが、「最近、美人と一つ屋根の下で暮らすことになってよお」と嬉しそうに飲み屋でこぼしていたという情報も手に入った。
紗綾:これはビンゴっぽいですねぇ。
柳沢:「いやはや、焼却されてたらお手上げだったよ。彼に確保されていたとなれば、逆に安心だ。『美人』を粗末に扱う人じゃないからね」
GM:ということで、エリア『神奈川尽天院大学』が開示されました!
柳沢:「次は引き続きそっちの調査に向かうとするよ。ま、何かしら手土産は必要かもだけども」
●紗綾のターン
GM:ではトリの紗綾さん。
紗綾:じゃあ、ヤクザ屋さんにカチコミを。
GM:雑居ビルの中に、『極龍会』の看板があるところ、君はずかずかと乗り込んでゆく。
紗綾:『たのもー!』「たのみますぅ」
秀史:道場破りじゃないんだから(笑)。
カヤカ:手慣れている……。これが夏休みの修行の成果!
紗綾:もう顔なじみだったらどうしよう(笑)。
柳沢:いや、ここはこう、ヤクザ流の度胸試しとか腕試しとかそーゆー感じのアレで譲ってもらうみたいな判定じゃなかったっけ?
GM:事務所の中でトランプや花札に興じている若い衆達が一斉に君の方を向く。「ああん、ここは子供の来るところじゃねーゾ!?」
チシャ猫:ワクワクが止まらない。
紗綾:「こちらにかちぐりの短刀があると聞いたんですけどぉ、返していただけないでしょうかぁ」
柳沢:……良かった。一応会話をするつもりはあるらしいね(笑)。
カヤカ:いくら紗綾さんでも流石に突撃!奪取!ダッシュ!みたいなことには……ならない、かと……(自信なさげ)。
紗綾:「ええっと、盗品の回収依頼をうけてまして、そちらの盗品を返していただきたいのですがぁ」
GM:チンピラたちの向こう、奥のひときわいい席に鎮座している組長が立ち上がる。その後ろの壁に掛けられているのは、まさしく短刀『勝栗』。
紗綾:『(ぼそぼそっ)紗綾よ、あれじゃ、アレが大将首じゃ』
GM:「ガキの使い……じゃあねぇな。フフフわかるぜ、なりはガキだが、そいつぁ生き死にのバクチをしていないといられねぇ奴の目だ。野郎ども、油断するなよ、こいつぁ相当のギャンブル狂だぜ……!!」」(笑)
紗綾:主にバクチをしたがってるのはおおおじいちゃんの方なのですがっ!私は平穏無事に生きていたいんですぅ!
秀史:いや~その刀手放さない時点でもう人斬りでしょう(笑)。
GM:「ふふん、勝栗を買い戻しに来たってワケか。だが出自はどうあれ、今のこいつぁウチがちゃんとしかる筋から買い取ったものだ」
紗綾:「うう、そうですよねぇ。おいくらなら返していただけます?」
GM:「カネで手放すつもりはねえ。……だが、アンタと正面切ってやりあうのは色々と面倒そうだ。……だからそうさな、ここはバクチ打ち同士、博打で勝負ってのはどうだい?チンチロリン、麻雀、腕試し、方法は選ばせてやる」
紗綾:『(紗綾の声を真似て)じゃあ、腕試しですぅ!』「え、ちょ、おおおじいちゃん!」
秀史:爺さんが女子中学生の声真似するのがここまで悍ましいとは……。
カヤカ:アレ絶対何度もやってるよな。それで毎回こうなるんだろうな。
GM:「ほほぅ、言ったな?おう銀次ィ」「へい親分」
ゆらり、と立ち上がる物騒な雰囲気の若頭。事務所の奥から白鞘の刀を持ち出すと、合わせて、チンピラたちが屋上から大きめの庭石を運んでくる。
GM:「ルールは簡単。この庭石をどこまでたたっ斬れるかどうかだ。やるかい?」
紗綾:『(ぼそっ)なんじゃ、死合うんじゃないのかい、殺る気が抜けるのう』
柳沢:殺らんでいい殺らんでいい。
紗綾:「えーと、わかりましたぁ」……うう、なんでいつもこうなるんだろう。
カヤカ&秀史&柳沢:その刀を手放さないからだよ!(笑)
GM:命中判定無しのダメージ勝負。判定としては、紗綾さんがどこまでリソースを乗せるかを決めてダメージを算出、次にこっちがオープンダイスで3D+10を振る。同値以上なら紗綾さんの勝ち、という判定となります。
柳沢:……ふむ、これは割かしリスキーだね。相手が先なら、出目に合わせてリソースの調整もできるんだが。
秀史:流石にそれではギャンブルにならないしな。
GM:ギャンブルですが、負けてもゲームそのものが即詰むことはないです。
紗綾:では【鬼神力】+【アウターハウル】かな。おおおじいちゃんは死合いじゃないので殺る気が出ないそうです。
秀史:これで本気じゃないんだよな。
紗綾:8D+8で(ころころ)回って35!…‥むぅ、微妙。
GM:十分だと思いますよ。こちらは(ころころ)23。はいぼくー。
紗綾:メインアタッカーの面目躍如!リソースは結構使いましたが。
柳沢:手加減してたら怪しかったかもだし、結果的にはベストな選択だったんじゃないかな。
いかにも剣術の心得がある風の若頭が、気合とともに刀を振り下ろす。
甲高い音を立てて、石に大きなヒビが入る。
チンピラ達が「さすが銀次兄ィだぜ!」と感嘆の声を上げる横で――
GM:ザンッ!と凄まじい音を立てて、庭石を床ごときれいに唐竹割りにした紗綾さんでございまいしたとさ。
カヤカ:床ごと…‥。
秀史:床のリフォーム費用請求されたらどうしよう。
紗綾:「あうあう、すみませんっ、床斬り裂いちゃいましたー!」『まだまだあまいのう、この建物ぐらい切り裂かんかい!』
GM:事務所の中で皆がどよめく中、親分が哄笑する。「……ハッハッハ!こいつぁやっぱりナチュラルボーン博打打ちだぜ!」
柳沢:「こっ、この太刀筋は……っ! お見それしやした……っ!」とか銀次兄ィが言ってるんだろう(笑)。
GM:「バクチってのはこうでなきゃなあ!もってけもってけ!お前みたいなヤツの手に合ってこそこそ、こいつも喜ぶってもんだろうさ!」
紗綾:「ありがとうございますぅ!」
GM:さあやは たんとう を てにいれた!(ファンファーレ)+2PPだ!
カヤカ:ここでそうびしていくかい?(笑)
紗綾:これもしゃべるのかな?(笑)
カヤカ:喋る剣はそうそういないんじゃないかなと。
GM:勝栗『はい。そういう無駄なキャラ付けすると後々扱いが面倒なので、ぼくはただの刀ということでお願いします』
柳沢:完全に喋ってんじゃねーか!?(笑)
一日目、盗品8点のうち2点を取り戻した一同。
残り6点を、果たして無事に集めきることが出来るのか?
ということで次回に続く!!
人災派遣TRPGリプレイ『愛を買い戻せ!』 01
GM:こんばんはですー!
秀史:どんどんパフパフ。
カヤカ:ひゅーひゅー。
紗綾:ぱちぱちぱちー。
GM:ということでなんと9ヶ月ぶりの第四回でございます。
カヤカ:うっらー!ご無沙汰!そしてだいたいの方、2ndルールでは初プレイとなりますがよろしくお願いします!
柳沢:9ヶ月とか、オフセみたいな感覚だねえ。
GM:……別に遅らせてたとかそういう気もなかったのですよ。アレとコレが片付いたら取り掛かろう、とか思ってたら普通に経過していたという。
紗綾:よくある話です。
カヤカ:リアルの方は仕方ないです。色々と、色々と……。
柳沢:その間に2ndも発売してしまいました。
2018年の夏コミで遂に版上げ! 1stで処理が面倒だったキャラ作成ルール、成長ルールを中心に全体的に調整を行い、さらに新規の異能6種を加えた大ボリュームの一冊となっております! 詳しくは潮屋準備室(猫又公司TRPG分室)へ!(宣伝)
チシャ猫:かいましたー。
紗綾:この分厚いルールブックを見よ!
秀史:なのにお値段なんと2000円!
カヤカ:Amazonでも取り扱っております!
GM&柳沢:皆様お買い上げ&宣伝ありがとうございます(土下五体投地)。
カヤカ:まだまだ2ndのルール把握し切れてませんが、遊んで覚えます!
GM:同じくあんまり把握してません!GMしながら覚えます!(笑)
柳沢:大きな変化として、コストがスキルごとではなく、全部まとめてから引くことになった事、そしてPPを使うスキルが例外処理になって、大体AP(査定点……1stにおける露出点)に置き換わったことですかね。
カヤカ:ふむふむ。
GM:あと、各自の技能/職能(1stにおける能力値)がだいたい2D~3Dに収まってますね。目標値の設定の感覚がだいぶ変わった印象。
柳沢:そうですね、技能と職能は伸ばしにくくなってますねー。
GM:……ということで、いつも以上に進行がガバガバになりそう気がしますが、裁定に不備ありましたら突っ込んでもらえると助かりますです
チシャ猫:まぁ世界一ルールに詳しい人いますから大丈夫でしょう、多分(笑)。
●ブリーフィング
GM:それでは早速始めましょう。リアルでは9ヶ月経過だけど(苦笑)、こちらの世界では前回のデュラハン騒ぎから1ヶ月弱が経過。ようやく酷暑も和らいできた9月に、君たちはまたも招集されたのであった。
秀史:だいぶ過ごしやすくなってきたな。
GM:「やあみなさん、またまた集まって頂きありがとうございます」と藤村くん。
柳沢:「やあやあ藤やん、上期末も近いけどよろしく頼むよー」
GM:「皆様、この夏休みはどんな過ごし方をされましたか?」……それではここで、恒例の近況判定。成長報告、および2ndルールにコンバートしたことによる変更点の報告も兼ねて、皆様なんか一言ずつお願いします。
一同:了解~。
●カヤカ・リニューアル
カヤカ:「居垣佳夜迦だ。夏休みは補習とバイトの間を縫って実家に戻ってたぜ」
紗綾:「やっぱり修行ですか?」
カヤカ:「ああ。当然鍛え直された。少しは実力が付いたと思ってたんだが、結局怒られ通しだった……。ま、本家で小遣い稼ぎさせてもらえたからいいかな」
柳沢:近況判定で1、4の『臨時収入』を得たんだね。
GM:「カヤカさんも結構印象が変わりましたねえ」具体的には2ndルールに際してかなり変更が入った感じ。
カヤカ:「ん、そうかな。ちょっとは落ち着いた……はずっすよ」
毎回恒例のリビルドだが、今回はルールブックが2ndに版上げとなり、ベースとなる異能やスキルの内容も大きく変わったため、各自ほぼ一からの作り直しとなった。キャラのイメージを損なわないように2ndのルールで再作成、そのうえで前回までの経験点と報酬を充当し、レベルアップした状態でのスタートとなっている。
カヤカ:異能は【武術】/【サーヴァント】/【テレパス】に変更。『特性』は共通特技を2つ取得できる『器用』、『弱点』は属性耐性にマイナス補正が入る『弱み』。呪属性に大きなダメージを貰うことになりました。
『特性』や『弱点』は2ndで追加された『経歴』の一種。特長と欠点を選択することで、よりキャラクター像とデータを詰めることができるようになったぞ!
カヤカ:スキル構成はそんなに変わってないけど、全体的に枠数が減ったのと、愛用してた【読心】が効果が変わって使いづらくなったのでオミットとなりました。
チシャ猫:やはり人間の心の闇を見すぎてしまったのかしら……カワイソウ。
カヤカ:データ的な話だからぁ!(笑)。代わりと言ってはなんだが、待望の攻撃に《衰弱》属性を付与できる【ファントムペイン】を追加!特殊ダメージが増え、器用貧乏度が上がっています。
柳沢:器用貧乏と言っても、属性ダメージ最大7Dは相当なものだからね。調査、ガード、移動もできるマルチサブアタッカーって位置づけかな。
カヤカ:「相変わらず戦い方は色々試行錯誤してる最中だけど、本質は変わってないつもりだから今後ともよろしく」……やることはあんまり変わらないけどおねがいしまーす。とりあえずは覚醒ポイントが欲しい!(笑)
GM:「カヤカさんは先日のデュラハン退治でだいぶ名を上げましたからね。伝説の『竜殺し』とは行きませんが、このまま行けば『ゴーストバスター』の銘がつきそうですよ」
カヤカ:「おお……!いやいや、物理的な除霊しか出来ないぞ?」
紗綾&柳沢:除霊(物理)。
柳沢:くっ、かぶった!(一同笑)
チシャ猫&紗綾:(映画『ゴーストバスターズ!』のテーマを歌っている)
GM:万能+ここぞというときにコスト払って底上げ、がスタンスですかね。
カヤカ:どこに行ってもそんなキャラを作ってる気がするんですよねー!
柳沢:あ、装備がジャージでなくなってる!?
カヤカ:前々から狙ってた特殊制服に変更になりました。ビジュアルはジャージのままで!(笑)
GM:特殊ジャージ。
カヤカ:見た目普通のジャージだけど、オーダーメイドの防弾防刃繊維が織り込まれてたり、中に仕込まれた薬剤がゲル状に飛び散って衝撃を吸収するとか色々機能がついています。多分。
●柳沢・リニューアル
柳沢:はい、柳沢のおじさんですよ~。まずは近況を(ころころ)1、5……あっ。
秀史:あっ。
GM:『出費』。セッション開始時3PPを支払う。
カヤカ:おじさんもおじさんで酷い。
柳沢:おじさんは……天美の塾の夏期講習の代金を……。
紗綾:使い込んだ?(笑)
柳沢:いや、払おうとしたら「自分で払うからいいです」って言われて……。しょんぼりしてパチンコで浪費しました(笑)。
GM:腹いせでやるパチンコは勝てないのである。
柳沢:しっかりして頼もしいけど、親離れが早いのも少し寂しいってゆうかねえ。
秀史:おじさんがだらしないから親離れ早いんじゃないのか(笑)。
柳沢:切ないこと言うなよう。お金で苦労させたことはないんだよ? これでも。
秀史:それは家庭がうまく言っていない人の定番のセリフだ(笑)。
柳沢:ぐすん。マリエ……。シタナガ君が厳しい……。
紗綾:奥さんそんな名前だったんですか?
柳沢:いや、奥さんじゃなくて行きつけのバーのママ(笑)。
紗綾:「他の客とは違って俺は恋人だから」って他のお客さんと同じように思ってそうです。
柳沢:「ま、プライベートではともかく。夏休みといっても学生さんと違って、普通に会社勤めしてるからね。毎日窓際でのんびり日向ぼっこする毎日だったよ~」
秀史:パチンコって領収書出してくれるのか?(笑)
柳沢:いやいやさすがにそれはない(笑)。まあ、せいぜい資料と嘯いて会社の資料室に趣味の古書を納品してもらったりしてるだけ~。
チシャ猫:このおじさん、会社で日向ぼっこ、パチンコ、バーで管を巻くしかしてないにゃ……。
カヤカ:いやいやいや、おじさんにも尊敬できるところがだな……うん‥…?
柳沢:「ははは。いいのいいの。おじさんはいざというときのための防火扉みたいなものでね。にっちもさっちもいかなくなった時だけ出張ればそれでいーのよ」
チシャ猫:(いつか責任取らされるだけのヤバイ仕事振られそうだにゃー)
カヤカ:(でも、その辺だけはしっかり回避しそうなんだよなぁ)
チシャ猫:(そうにゃんだよねー)
柳沢:いや、もともと表の仕事は「過去にある商社のピンチの回避に尽力した見返りとして、今のポジションを安堵してもらった」という設定なのです。
GM:能力的には装備や方向性は大きな変化はないかな?
柳沢:ですね。元々オーソドックスな構成なので、今までと同じと思っていただければと。
カヤカ:(オーダー見つつ)「今回はオジサン頼りなところもあるからな」
柳沢:「んーむ、まあ表だった交渉(ビジネス)や真贋鑑定には役立てると思うけど」
GM:「はい。後ほど詳細は説明しますが、本件にあたっては、柳沢さんの知見がぜひとも必要になると見込み、任務を依頼した次第です」……ぶっちゃけ今回はおじさん主役回の予定だ。
カヤカ:蘊蓄を語ってくれることを期待しちゃう。
柳沢:最近うちの天美もしっかりしちゃって寂しいし、若者のケツを持つのもおじさんの務めと思って頑張るよ。ま、そんな感じで今回もよろしくね~。
●秀史・リニューアル
秀史:近況…‥(ころころ)おお。『覚醒』、新たな力に目覚めた!
チシャ猫:うわ、シタナガさんすごい!
秀史:わーい、覚醒ポイントが増えました。
人災2ndでは成長ルールの変更にともない、1stで統合されていた『スキル経験点』が『習得ポイント』『覚醒ポイント』に分割された。極端な一点特化ビルドを制限するための調整だ。
カヤカ:いいなあ覚醒ポイント!少なくて苦労してるのに!
秀史:ふふふ、ソシャゲとかやってませんからねシタナガは!爆死だの何だのとは無縁なのですよ!(笑)
カヤカ:近況で手に入った覚醒ポイントの扱いってどうなるんだ?
柳沢:すぐに適用して良いよ。ポイントを消費して習得済みのスキルのレベルアップが可能だ。
秀史:はーい、後でやっておきます。……では改めて。「ドーモ皆さん、お久しぶりです。こちらも夏休み、実家に帰って修行していた」
GM:「シタナガさんもだいぶ変わりましたね。キャラの印象は変わっていませんが、その、データ面で」(笑)
秀史:「ああ。ルルブ版上げの影響を受けて、異能の構成から組み直した」(笑)
チシャ猫:メタイメタイ。
秀史:具体的には以前の【武術】/【諜報】/【軍人】から、【隠密】/【隠密】/【ガンスリンガー】になった。もはや前の要素が欠片もない(苦笑)。
柳沢:これはねえ。1stのルルブで【軍人】と【諜報】が要素詰込み過ぎだったんで、【軍人】は【軍人】と【ガンスリンガー】、【諜報】は【諜報】と【隠密】に分割されたからなんだよねえ。
カヤカ:既存の異能もステータスやスキルにずいぶん変化があったしな。
秀史:スリケンの投擲に必要な【ロングショット】が【軍人】から削除された影響を受けて、GMの許可を得て、キャライメージを今までどおり保つことを条件に、大規模な変更を行わせてもらった。
GM:はい。いつもどおりキャラのイメージが変わらない範囲でのリビルドを可としました。まあ異能そのものの変更となると、さすがに今回の版上げのみの特例ですけどね。
柳沢:【軍人】、【諜報】、【隠密】が整理され、よりニンジャらしくなった感じだね。
秀史:能力的には回避とイントルーダー特化になった。ダメージは落ちたが、今後の成長で上げていく予定。
GM:壁も走る!
秀史:ニンジャだから!
GM:「ストイックな修行に明け暮れていますね。今回も都内を移動するので、もちろんバイク乗りとしての活躍も期待しております」
秀史:「よろしくお願いします(オジギ)」
●チシャ猫・リニューアル
チシャ猫:「にゃにゃーん、皆元気だったかにゃ?チシャだにゃーん」
GM:近況は……『爽快』、SP+10。絶好調ですね!
チシャ猫:前回の仕事で隠していたのに名前が売れてしまって、『ルーキー』から『エリート』になりました!表の仕事は全部切って派遣業専門になりましたにゃー。気分晴れやか!
GM:「前回の一件では大変お疲れ様でした」
柳沢:「いやいや、無事で何よりだったねえ」
チシャ猫:「結局あれで名前が業界に出回っちゃったみたいで、依頼が増えて迷惑なんだにゃー」
GM:「最近ではチシャ猫さんをご指名の仕事もちらほら回ってきていますね」
秀史:「仕事が増えていいじゃないか」
チシャ猫:「いやぁ、にゃんだろうねー。最近ネット上で絡んでくるハッカーとか煽ってくるクラッカーもちらほら出てきたんだにゃー。まあ全員、今頃預金口座みて泣いてるけどにゃ。ククク」
カヤカ:「うわ、あっくどい顔」
チシャ猫:「実際、妙な仕事や相場を知らない仕事も増えちゃって取捨選択めんどーだし、最近は仕事はあんまりなんだにゃ?のんびりしてるにゃ?(晴れやか)」
紗綾:辞表を叩きつけて、晴れて裏の人間に!
チシャ猫:気分スッキリふーははー!……、……、実際のところ、ルールの版上げにより今まで溜め込んだ財産が吹っ飛びました。というか『生活費の低いキャラのほうが財産がある』という状態なので、お金持ち設定が完全に薄れました。カムバック、旧版の【電子の要塞】……!!
GM:表の世界を引退するにあたって、足がつきやすい資産を断捨離したのかも……。
チシャ猫:あとは性能的にはほとんど変わっていないです。スキルもLv以外ほぼ一緒。奥の手の【絶対防御壁】は、かなりどでかくキラキラした感じになりました。
GM:「引き続き、今後もチームの電子戦の要として、万全の支援をお願いすることになると思います」
チシャ猫:ただし、職能の上がり方がスポイトされましたので、前ほど派手なハッカー能力はありません。MAXで5D+23ぐらい。かわいい☆
秀史:高いよ!?
カヤカ:えげつねえ!?
柳沢:いや、全体的に職能の基本値下がってるはずなんだけどね?(笑)
GM:正直ここだけ計算間違ってるんじゃないかと思ってた(苦笑)。
柳沢:ホントは3D+5もあれば『かなり得意』なんですけどぉ。
チシャ猫:固定値は正義!
●紗綾・リニューアル
紗綾:刀真紗綾です。こちらもリビルドの結果、異能が変更となり、【武術】/【憑依体】/【名家】となりました。【名家】は【伝家の宝刀】のためだけに!
柳沢:おおおじいちゃん、銘刀じゃなくて霊刀になったのか。
紗綾:初期作成時は喋るはずではなかったので銘刀でしたが、実情に合わせてインテリジェンスソードになりました(笑)。
秀史:確かに霊刀といえば霊刀だが。
紗綾:ちなみに【名家】ですが、既に没落しています。
チシャ猫:すでに物悲しい……。
紗綾:基本的な方向性は全く変わっていません。全てをつぎ込み、おおおじいちゃんで殴る!
カヤカ:方針が分かりやすいよなあ。
紗綾:命中は【戦の記憶】と【心眼】で最大5D、ダメージは【鬼神力】、【アウターハウル】を乗せると8D+DBまでいきます。弱点となる『負担(選択したスキルの使用時、HPを消費してしまう)』の対象に『完全憑依』を指定したので、フルパワーを出すとよりひどい目に遭いやすくなりました。よろしくお願いします。
GM:おっと、近況判定がまだなので振ってくれたまい。
紗綾:あ、そうでしたすみません(ころころ)。……あっ(爆笑)。
柳沢:うーん。その出目は『死線』、セッション開始時7PPを支払う、って書いてある気がするなあ(爆笑)。
カヤカ:紗綾さんがまた貧乏にっ!?
秀史:酷暑で入院したのか?
チシャ猫&柳沢&カヤカ:絶対おおおじいちゃんのせいだ……。
秀史:器物損壊の求償とか?
紗綾:「夏休みー、修行と言われてー、日本各地を武者修行ー♪」
カヤカ:凄い悪名、もとい名声が轟いていそうだぜ。
紗綾:「行く先行く先やくざ屋さんにー、喧嘩を売り売り一文無しー♪」
チシャ猫:『夏休み 日本各地で 武者修行 行く先々で ヤクザ辻斬り』刀真紗綾、夏休みの短歌(笑)。
紗綾:「おかしいですぅ、みんな喧嘩を買ってくれたのに、何故かお金を払ってくれません!」
柳沢:きみは喧嘩を売ったら現金で買ってくれる世界線から来たんだねえ。
紗綾:『昔は一通り賭場を荒らせば、胴元が奥座敷に案内して一席設けて路銀もくれたもんだが。最近の連中はむしろ死に物狂いで襲ってきおる』
カヤカ:そりゃヤクザ屋さんが女子中学生にメンツを潰されたら死ぬしかないから。
紗綾:「おおおじいちゃんのー口車にのったー私がー馬鹿でしたー♪」
秀史:ああ、没落したのは廃刀令の時だなこれは(笑)。
チシャ猫:紗綾はどこにむかっているんだろうにゃー。
GM:「ちなみに前回のミッションで紗綾さんには『斬馬』の称号が付与されました。今後はA級のミッションも増えてくると思いますので、ぜひ頑張って実績解除してください」と藤村くん。
秀史:実績解除て(笑)。
カヤカ:トロフィーあるのかー。
紗綾:『人を斬馬刀とは失礼なっ。神をよこせっ、斬り伏せて見せようぞっ!』
秀史:「そろそろ剣豪のエージェントに当たるんじゃないか?」
GM:そこらへんはお当番回にご期待下さい。
カヤカ:称号は『二つ名』とは別なんですか?
GM:ハイ。皆さんの二つ名とは別に、任務で達成した功績に基づき『竜殺し』『斬馬』『帰還者』『狩神』『魔術を創造せしもの』などの称号が与えられます(口から出まかせを並べている)。
柳沢:『魔術を創造せしもの』って「まほつく』じゃねーか!?
GM:カルカミもあるヨー(笑)。
柳沢:ほんまや(笑)。ナナバナは!? ナナバナはないのかっ!?
いずれも猫又公司制作のTRPGシステム。全国ゲームショップにて委託販売中! 詳しくは例によって潮屋準備室へ!(宣伝ッ)
GM:それでは、近況報告も終わったところで本編行ってみよう!
●任務概要
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<発信元>:CCC営業1課 藤村 櫂
<依頼主>:『爆劫団被害者の会』代表 野上弁護士
<分類>:調査、捜索、交渉 総合評価……[B]
<報酬>:基本:18PP+成功:特殊(出来高制)
<日時>:20XX年9月5日(水)~9/9(日)
<推奨CR>:3
<推奨職能>:アウトサイダー、スカラー、ネゴシエーター
<任務内容>
「窃盗組織『爆劫団』に盗まれた美術品を買い戻せ」
以前より都内を騒がせていた大陸系の窃盗集団、『爆劫団』がついに逮捕されました。マスコミで報道されたこともあり、ご存知の方も多いかと思います。
その後、『爆劫団』構成員の証言により、彼らが盗んだもののリスト、およびその売却ルートが明らかとなりました。
被害者の多くはすでに盗難保険によってその損失を補填されているのですが、中には特に品物に思い入れがあり、金銭の問題ではなく取り戻したいと考える方もいらっしゃいます。
皆様には、『爆劫団』の証言に基づき、盗品の追跡調査、交渉による買い戻し、場合によっては奪還を依頼します。
<インセンティブ>
盗品を買い戻すための金額は被害者の負担となります。金銭に代えられないとはいえ、さすがに無制限というわけにはいきません。
そこで今回は、皆様のモチベーションアップも兼ねて、予算を設定させていただきます。
予算額をオーバーした場合は報酬額からマイナス。
逆に、予算よりも安く買い戻せた場合は、報酬額にプラスとさせていただきます。
詳細は別添の盗品リストを参照ください。
調査が主体となるため、数日がかりの任務となりますことをご承知おきください。
藤村拝
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●盗品リスト
①
絵画:フレスコ画『賢者の学び舎』
報酬:3PP
解説:
16世紀に描かれた宗教画。
教会に集う若き学生たちの情景を切り取ったもので、美術品としてのみならず、ルネサンス時代の歴史資料としての価値も高い。贋作が市場にいくつも出回っていることでも有名。
今回盗まれたものは、専門家の鑑定により本物であるとのお墨付きを得ている。
窃盗団の証言:
「絵はカネに換えたぜ。蛇の道は蛇、ってな。そういうのを売り買いする連中がいるんだよ」
→『湾岸:ブラックマーケット秘密倉庫』を当たれ!
②
茶器:小井戸茶碗:銘『蓮生』(箱入り)
報酬:2PP
解説:
安土桃山の武将たちの間で好まれた一品。
余計な装飾を削ぎ落とし、土の味を活かした侘び寂びの精髄。
……といえば聞こえは良いが、実際は15世紀の朝鮮半島で焼かれた庶民向けの大量生産品が、シンプルイズベストをこじらせたマニアの間でありがたがられるようになったもの。
名だたる武将の手を経ることで価値を持つようになった。
真の価値は武将の署名が入った桐箱の方とも。
窃盗団の証言:
「なんだよ!あの茶碗そんないいもんだったのかよ!?安っぽかったからガラクタ市で売っぱらっちまったぜ」
→『西東京:リサイクルショップ雅楽多』を当たれ!
③
短刀:山城国 則勝之作 通称『勝栗(かちぐり)』
報酬:2PP
解説:
鎌倉時代の刀工、栗屋橋派則勝(くりやばしは のりかつ)によって作られた短刀であり、『勝栗』の名で親しまれているものの一本。
古刀らしく質実剛健な造りが素晴らしいが、何よりも「勝栗」の名により、「博打に負けなくなる」という伝説があり、博徒たちの間で絶大な人気を得ている。
窃盗団の証言:
「あの刀はすぐ売れたぜ。もともと欲しがっていたヤツがいて買い取りをもちかけてきたんだ。験担ぎとかいってたな』
→『北東京:指定暴力団 極龍会』を当たれ!
④
宝飾品:『エメラルドのネックレス×2』
報酬:2PP
解説:
中央に大きめのエメラルドを配した黄金製のネックレス。
ある資産家が、自分と奥方のために作らせたもの。
五十年ほど前の作品で文化的な価値はないが、単純に高価。
対のデザインとなっており、揃えれば価値は倍以上になる。
窃盗団の証言:
「ネックレスもカネに換えたぜ。純金に宝石だからな、すぐに買い手がついたぜ」
→『湾岸:ブラックマーケット秘密倉庫』を当たれ!
⑤
春画集:『洒落頭先生 春画集』(しゃれこうべせんせいしゅんがしゅう)
報酬:1PP
解説:江戸時代の戯作、『無頼御曹司遊侠伝』の挿絵集。
『さえない町人の若者が馬に轢かれて死んだが、御仏の導きにより戦国時代の若君に転生、後世の知識を生かして無双する』という内容。
小説としては三流だが、美人絵に定評のある洒落頭先生が挿絵を担当することで人気を得た。
小説のヒロインを題材にした春画であり、当時は小説はどうでもいいからこちらをよこせ、と言われていたとか。
窃盗団の証言:
「……あれ、売り物だったのかよ……ゴミだと思って普通に捨てちまったよ」
→『都内』の古紙問屋を当たれ!(※PCが挑戦を宣言した時点でイベントスタート)
⑥
レーザーディスクセット:『南国王子サビンの大冒険』
報酬:1PP
解説:
昭和時代に10話のみ放送された子供向けアニメ。
後に名作を手がける巨匠達が若手の頃に関わっていたことで有名。
子どもたちには非常に好評だったが、一部団体から「作品内容に差別的な要素がある」とクレームがつき打ち切りに追い込まれた。
レーザーディスクも販売前に回収となったため、マニアの間では幻の逸品となっている。
窃盗団の証言:
「あのアニメ?のディスクならガラクタ市で売ったぜ。ああいうものは高く売りつけようとすると時間がかかって足がつきやすいから、とっとと手放したんだ」
→『西東京:リサイクルショップ雅楽多』を当たれ!
⑦
彫像:『象牙の神様像』
報酬:2PP
解説:
象神ガネーシャの姿を大きな象牙に掘り上げたもので、彫刻の技術、象牙の美しさ双方が相まって非常に価値が高い。
この象牙をすりおろして飲むと不治の病も治るという迷信があり、すでに何箇所か欠けてしまっている。
窃盗団の証言:
「あの像もすぐ売れたぜ。こいつはなんか不老不死の薬になるとかいってたな。けど彫像だぜ?飲むのか?』
→『千葉:カルト宗教ニルヴァナの道』を当たれ!"
⑧
からくり小箱:『金銀象嵌寄木細工』
報酬:1PP
解説:
一定の手順で操作をしないと開けることができないからくり小箱。
漆と金銀が配されており宝飾品としての価値も高いが、特筆すべきは手順の複雑さで、実に40回の操作が必要とされる。
もっとも、中身はすでに空っぽなのだが。
窃盗団の証言:
「ああー、ありゃ警察に押収されたな。金目のものが入ってるかなと思ったけど、開けられないうちに捕まっちまったんだ」
→ 『都内』の警察署を当たれ!(※PCが挑戦を宣言した時点でイベントスタート)"
秀史:どんどんパフパフ。
カヤカ:ひゅーひゅー。
紗綾:ぱちぱちぱちー。
GM:ということでなんと9ヶ月ぶりの第四回でございます。
カヤカ:うっらー!ご無沙汰!そしてだいたいの方、2ndルールでは初プレイとなりますがよろしくお願いします!
柳沢:9ヶ月とか、オフセみたいな感覚だねえ。
GM:……別に遅らせてたとかそういう気もなかったのですよ。アレとコレが片付いたら取り掛かろう、とか思ってたら普通に経過していたという。
紗綾:よくある話です。
カヤカ:リアルの方は仕方ないです。色々と、色々と……。
柳沢:その間に2ndも発売してしまいました。
2018年の夏コミで遂に版上げ! 1stで処理が面倒だったキャラ作成ルール、成長ルールを中心に全体的に調整を行い、さらに新規の異能6種を加えた大ボリュームの一冊となっております! 詳しくは潮屋準備室(猫又公司TRPG分室)へ!(宣伝)
チシャ猫:かいましたー。
紗綾:この分厚いルールブックを見よ!
秀史:なのにお値段なんと2000円!
カヤカ:Amazonでも取り扱っております!
GM&柳沢:皆様お買い上げ&宣伝ありがとうございます(土下五体投地)。
カヤカ:まだまだ2ndのルール把握し切れてませんが、遊んで覚えます!
GM:同じくあんまり把握してません!GMしながら覚えます!(笑)
柳沢:大きな変化として、コストがスキルごとではなく、全部まとめてから引くことになった事、そしてPPを使うスキルが例外処理になって、大体AP(査定点……1stにおける露出点)に置き換わったことですかね。
カヤカ:ふむふむ。
GM:あと、各自の技能/職能(1stにおける能力値)がだいたい2D~3Dに収まってますね。目標値の設定の感覚がだいぶ変わった印象。
柳沢:そうですね、技能と職能は伸ばしにくくなってますねー。
GM:……ということで、いつも以上に進行がガバガバになりそう気がしますが、裁定に不備ありましたら突っ込んでもらえると助かりますです
チシャ猫:まぁ世界一ルールに詳しい人いますから大丈夫でしょう、多分(笑)。
●ブリーフィング
GM:それでは早速始めましょう。リアルでは9ヶ月経過だけど(苦笑)、こちらの世界では前回のデュラハン騒ぎから1ヶ月弱が経過。ようやく酷暑も和らいできた9月に、君たちはまたも招集されたのであった。
秀史:だいぶ過ごしやすくなってきたな。
GM:「やあみなさん、またまた集まって頂きありがとうございます」と藤村くん。
柳沢:「やあやあ藤やん、上期末も近いけどよろしく頼むよー」
GM:「皆様、この夏休みはどんな過ごし方をされましたか?」……それではここで、恒例の近況判定。成長報告、および2ndルールにコンバートしたことによる変更点の報告も兼ねて、皆様なんか一言ずつお願いします。
一同:了解~。
●カヤカ・リニューアル
カヤカ:「居垣佳夜迦だ。夏休みは補習とバイトの間を縫って実家に戻ってたぜ」
紗綾:「やっぱり修行ですか?」
カヤカ:「ああ。当然鍛え直された。少しは実力が付いたと思ってたんだが、結局怒られ通しだった……。ま、本家で小遣い稼ぎさせてもらえたからいいかな」
柳沢:近況判定で1、4の『臨時収入』を得たんだね。
GM:「カヤカさんも結構印象が変わりましたねえ」具体的には2ndルールに際してかなり変更が入った感じ。
カヤカ:「ん、そうかな。ちょっとは落ち着いた……はずっすよ」
毎回恒例のリビルドだが、今回はルールブックが2ndに版上げとなり、ベースとなる異能やスキルの内容も大きく変わったため、各自ほぼ一からの作り直しとなった。キャラのイメージを損なわないように2ndのルールで再作成、そのうえで前回までの経験点と報酬を充当し、レベルアップした状態でのスタートとなっている。
カヤカ:異能は【武術】/【サーヴァント】/【テレパス】に変更。『特性』は共通特技を2つ取得できる『器用』、『弱点』は属性耐性にマイナス補正が入る『弱み』。呪属性に大きなダメージを貰うことになりました。
『特性』や『弱点』は2ndで追加された『経歴』の一種。特長と欠点を選択することで、よりキャラクター像とデータを詰めることができるようになったぞ!
カヤカ:スキル構成はそんなに変わってないけど、全体的に枠数が減ったのと、愛用してた【読心】が効果が変わって使いづらくなったのでオミットとなりました。
チシャ猫:やはり人間の心の闇を見すぎてしまったのかしら……カワイソウ。
カヤカ:データ的な話だからぁ!(笑)。代わりと言ってはなんだが、待望の攻撃に《衰弱》属性を付与できる【ファントムペイン】を追加!特殊ダメージが増え、器用貧乏度が上がっています。
柳沢:器用貧乏と言っても、属性ダメージ最大7Dは相当なものだからね。調査、ガード、移動もできるマルチサブアタッカーって位置づけかな。
カヤカ:「相変わらず戦い方は色々試行錯誤してる最中だけど、本質は変わってないつもりだから今後ともよろしく」……やることはあんまり変わらないけどおねがいしまーす。とりあえずは覚醒ポイントが欲しい!(笑)
GM:「カヤカさんは先日のデュラハン退治でだいぶ名を上げましたからね。伝説の『竜殺し』とは行きませんが、このまま行けば『ゴーストバスター』の銘がつきそうですよ」
カヤカ:「おお……!いやいや、物理的な除霊しか出来ないぞ?」
紗綾&柳沢:除霊(物理)。
柳沢:くっ、かぶった!(一同笑)
チシャ猫&紗綾:(映画『ゴーストバスターズ!』のテーマを歌っている)
GM:万能+ここぞというときにコスト払って底上げ、がスタンスですかね。
カヤカ:どこに行ってもそんなキャラを作ってる気がするんですよねー!
柳沢:あ、装備がジャージでなくなってる!?
カヤカ:前々から狙ってた特殊制服に変更になりました。ビジュアルはジャージのままで!(笑)
GM:特殊ジャージ。
カヤカ:見た目普通のジャージだけど、オーダーメイドの防弾防刃繊維が織り込まれてたり、中に仕込まれた薬剤がゲル状に飛び散って衝撃を吸収するとか色々機能がついています。多分。
●柳沢・リニューアル
柳沢:はい、柳沢のおじさんですよ~。まずは近況を(ころころ)1、5……あっ。
秀史:あっ。
GM:『出費』。セッション開始時3PPを支払う。
カヤカ:おじさんもおじさんで酷い。
柳沢:おじさんは……天美の塾の夏期講習の代金を……。
紗綾:使い込んだ?(笑)
柳沢:いや、払おうとしたら「自分で払うからいいです」って言われて……。しょんぼりしてパチンコで浪費しました(笑)。
GM:腹いせでやるパチンコは勝てないのである。
柳沢:しっかりして頼もしいけど、親離れが早いのも少し寂しいってゆうかねえ。
秀史:おじさんがだらしないから親離れ早いんじゃないのか(笑)。
柳沢:切ないこと言うなよう。お金で苦労させたことはないんだよ? これでも。
秀史:それは家庭がうまく言っていない人の定番のセリフだ(笑)。
柳沢:ぐすん。マリエ……。シタナガ君が厳しい……。
紗綾:奥さんそんな名前だったんですか?
柳沢:いや、奥さんじゃなくて行きつけのバーのママ(笑)。
紗綾:「他の客とは違って俺は恋人だから」って他のお客さんと同じように思ってそうです。
柳沢:「ま、プライベートではともかく。夏休みといっても学生さんと違って、普通に会社勤めしてるからね。毎日窓際でのんびり日向ぼっこする毎日だったよ~」
秀史:パチンコって領収書出してくれるのか?(笑)
柳沢:いやいやさすがにそれはない(笑)。まあ、せいぜい資料と嘯いて会社の資料室に趣味の古書を納品してもらったりしてるだけ~。
チシャ猫:このおじさん、会社で日向ぼっこ、パチンコ、バーで管を巻くしかしてないにゃ……。
カヤカ:いやいやいや、おじさんにも尊敬できるところがだな……うん‥…?
柳沢:「ははは。いいのいいの。おじさんはいざというときのための防火扉みたいなものでね。にっちもさっちもいかなくなった時だけ出張ればそれでいーのよ」
チシャ猫:(いつか責任取らされるだけのヤバイ仕事振られそうだにゃー)
カヤカ:(でも、その辺だけはしっかり回避しそうなんだよなぁ)
チシャ猫:(そうにゃんだよねー)
柳沢:いや、もともと表の仕事は「過去にある商社のピンチの回避に尽力した見返りとして、今のポジションを安堵してもらった」という設定なのです。
GM:能力的には装備や方向性は大きな変化はないかな?
柳沢:ですね。元々オーソドックスな構成なので、今までと同じと思っていただければと。
カヤカ:(オーダー見つつ)「今回はオジサン頼りなところもあるからな」
柳沢:「んーむ、まあ表だった交渉(ビジネス)や真贋鑑定には役立てると思うけど」
GM:「はい。後ほど詳細は説明しますが、本件にあたっては、柳沢さんの知見がぜひとも必要になると見込み、任務を依頼した次第です」……ぶっちゃけ今回はおじさん主役回の予定だ。
カヤカ:蘊蓄を語ってくれることを期待しちゃう。
柳沢:最近うちの天美もしっかりしちゃって寂しいし、若者のケツを持つのもおじさんの務めと思って頑張るよ。ま、そんな感じで今回もよろしくね~。
●秀史・リニューアル
秀史:近況…‥(ころころ)おお。『覚醒』、新たな力に目覚めた!
チシャ猫:うわ、シタナガさんすごい!
秀史:わーい、覚醒ポイントが増えました。
人災2ndでは成長ルールの変更にともない、1stで統合されていた『スキル経験点』が『習得ポイント』『覚醒ポイント』に分割された。極端な一点特化ビルドを制限するための調整だ。
カヤカ:いいなあ覚醒ポイント!少なくて苦労してるのに!
秀史:ふふふ、ソシャゲとかやってませんからねシタナガは!爆死だの何だのとは無縁なのですよ!(笑)
カヤカ:近況で手に入った覚醒ポイントの扱いってどうなるんだ?
柳沢:すぐに適用して良いよ。ポイントを消費して習得済みのスキルのレベルアップが可能だ。
秀史:はーい、後でやっておきます。……では改めて。「ドーモ皆さん、お久しぶりです。こちらも夏休み、実家に帰って修行していた」
GM:「シタナガさんもだいぶ変わりましたね。キャラの印象は変わっていませんが、その、データ面で」(笑)
秀史:「ああ。ルルブ版上げの影響を受けて、異能の構成から組み直した」(笑)
チシャ猫:メタイメタイ。
秀史:具体的には以前の【武術】/【諜報】/【軍人】から、【隠密】/【隠密】/【ガンスリンガー】になった。もはや前の要素が欠片もない(苦笑)。
柳沢:これはねえ。1stのルルブで【軍人】と【諜報】が要素詰込み過ぎだったんで、【軍人】は【軍人】と【ガンスリンガー】、【諜報】は【諜報】と【隠密】に分割されたからなんだよねえ。
カヤカ:既存の異能もステータスやスキルにずいぶん変化があったしな。
秀史:スリケンの投擲に必要な【ロングショット】が【軍人】から削除された影響を受けて、GMの許可を得て、キャライメージを今までどおり保つことを条件に、大規模な変更を行わせてもらった。
GM:はい。いつもどおりキャラのイメージが変わらない範囲でのリビルドを可としました。まあ異能そのものの変更となると、さすがに今回の版上げのみの特例ですけどね。
柳沢:【軍人】、【諜報】、【隠密】が整理され、よりニンジャらしくなった感じだね。
秀史:能力的には回避とイントルーダー特化になった。ダメージは落ちたが、今後の成長で上げていく予定。
GM:壁も走る!
秀史:ニンジャだから!
GM:「ストイックな修行に明け暮れていますね。今回も都内を移動するので、もちろんバイク乗りとしての活躍も期待しております」
秀史:「よろしくお願いします(オジギ)」
●チシャ猫・リニューアル
チシャ猫:「にゃにゃーん、皆元気だったかにゃ?チシャだにゃーん」
GM:近況は……『爽快』、SP+10。絶好調ですね!
チシャ猫:前回の仕事で隠していたのに名前が売れてしまって、『ルーキー』から『エリート』になりました!表の仕事は全部切って派遣業専門になりましたにゃー。気分晴れやか!
GM:「前回の一件では大変お疲れ様でした」
柳沢:「いやいや、無事で何よりだったねえ」
チシャ猫:「結局あれで名前が業界に出回っちゃったみたいで、依頼が増えて迷惑なんだにゃー」
GM:「最近ではチシャ猫さんをご指名の仕事もちらほら回ってきていますね」
秀史:「仕事が増えていいじゃないか」
チシャ猫:「いやぁ、にゃんだろうねー。最近ネット上で絡んでくるハッカーとか煽ってくるクラッカーもちらほら出てきたんだにゃー。まあ全員、今頃預金口座みて泣いてるけどにゃ。ククク」
カヤカ:「うわ、あっくどい顔」
チシャ猫:「実際、妙な仕事や相場を知らない仕事も増えちゃって取捨選択めんどーだし、最近は仕事はあんまりなんだにゃ?のんびりしてるにゃ?(晴れやか)」
紗綾:辞表を叩きつけて、晴れて裏の人間に!
チシャ猫:気分スッキリふーははー!……、……、実際のところ、ルールの版上げにより今まで溜め込んだ財産が吹っ飛びました。というか『生活費の低いキャラのほうが財産がある』という状態なので、お金持ち設定が完全に薄れました。カムバック、旧版の【電子の要塞】……!!
GM:表の世界を引退するにあたって、足がつきやすい資産を断捨離したのかも……。
チシャ猫:あとは性能的にはほとんど変わっていないです。スキルもLv以外ほぼ一緒。奥の手の【絶対防御壁】は、かなりどでかくキラキラした感じになりました。
GM:「引き続き、今後もチームの電子戦の要として、万全の支援をお願いすることになると思います」
チシャ猫:ただし、職能の上がり方がスポイトされましたので、前ほど派手なハッカー能力はありません。MAXで5D+23ぐらい。かわいい☆
秀史:高いよ!?
カヤカ:えげつねえ!?
柳沢:いや、全体的に職能の基本値下がってるはずなんだけどね?(笑)
GM:正直ここだけ計算間違ってるんじゃないかと思ってた(苦笑)。
柳沢:ホントは3D+5もあれば『かなり得意』なんですけどぉ。
チシャ猫:固定値は正義!
●紗綾・リニューアル
紗綾:刀真紗綾です。こちらもリビルドの結果、異能が変更となり、【武術】/【憑依体】/【名家】となりました。【名家】は【伝家の宝刀】のためだけに!
柳沢:おおおじいちゃん、銘刀じゃなくて霊刀になったのか。
紗綾:初期作成時は喋るはずではなかったので銘刀でしたが、実情に合わせてインテリジェンスソードになりました(笑)。
秀史:確かに霊刀といえば霊刀だが。
紗綾:ちなみに【名家】ですが、既に没落しています。
チシャ猫:すでに物悲しい……。
紗綾:基本的な方向性は全く変わっていません。全てをつぎ込み、おおおじいちゃんで殴る!
カヤカ:方針が分かりやすいよなあ。
紗綾:命中は【戦の記憶】と【心眼】で最大5D、ダメージは【鬼神力】、【アウターハウル】を乗せると8D+DBまでいきます。弱点となる『負担(選択したスキルの使用時、HPを消費してしまう)』の対象に『完全憑依』を指定したので、フルパワーを出すとよりひどい目に遭いやすくなりました。よろしくお願いします。
GM:おっと、近況判定がまだなので振ってくれたまい。
紗綾:あ、そうでしたすみません(ころころ)。……あっ(爆笑)。
柳沢:うーん。その出目は『死線』、セッション開始時7PPを支払う、って書いてある気がするなあ(爆笑)。
カヤカ:紗綾さんがまた貧乏にっ!?
秀史:酷暑で入院したのか?
チシャ猫&柳沢&カヤカ:絶対おおおじいちゃんのせいだ……。
秀史:器物損壊の求償とか?
紗綾:「夏休みー、修行と言われてー、日本各地を武者修行ー♪」
カヤカ:凄い悪名、もとい名声が轟いていそうだぜ。
紗綾:「行く先行く先やくざ屋さんにー、喧嘩を売り売り一文無しー♪」
チシャ猫:『夏休み 日本各地で 武者修行 行く先々で ヤクザ辻斬り』刀真紗綾、夏休みの短歌(笑)。
紗綾:「おかしいですぅ、みんな喧嘩を買ってくれたのに、何故かお金を払ってくれません!」
柳沢:きみは喧嘩を売ったら現金で買ってくれる世界線から来たんだねえ。
紗綾:『昔は一通り賭場を荒らせば、胴元が奥座敷に案内して一席設けて路銀もくれたもんだが。最近の連中はむしろ死に物狂いで襲ってきおる』
カヤカ:そりゃヤクザ屋さんが女子中学生にメンツを潰されたら死ぬしかないから。
紗綾:「おおおじいちゃんのー口車にのったー私がー馬鹿でしたー♪」
秀史:ああ、没落したのは廃刀令の時だなこれは(笑)。
チシャ猫:紗綾はどこにむかっているんだろうにゃー。
GM:「ちなみに前回のミッションで紗綾さんには『斬馬』の称号が付与されました。今後はA級のミッションも増えてくると思いますので、ぜひ頑張って実績解除してください」と藤村くん。
秀史:実績解除て(笑)。
カヤカ:トロフィーあるのかー。
紗綾:『人を斬馬刀とは失礼なっ。神をよこせっ、斬り伏せて見せようぞっ!』
秀史:「そろそろ剣豪のエージェントに当たるんじゃないか?」
GM:そこらへんはお当番回にご期待下さい。
カヤカ:称号は『二つ名』とは別なんですか?
GM:ハイ。皆さんの二つ名とは別に、任務で達成した功績に基づき『竜殺し』『斬馬』『帰還者』『狩神』『魔術を創造せしもの』などの称号が与えられます(口から出まかせを並べている)。
柳沢:『魔術を創造せしもの』って「まほつく』じゃねーか!?
GM:カルカミもあるヨー(笑)。
柳沢:ほんまや(笑)。ナナバナは!? ナナバナはないのかっ!?
いずれも猫又公司制作のTRPGシステム。全国ゲームショップにて委託販売中! 詳しくは例によって潮屋準備室へ!(宣伝ッ)
GM:それでは、近況報告も終わったところで本編行ってみよう!
●任務概要
--------------------------------------------------------------------------
<発信元>:CCC営業1課 藤村 櫂
<依頼主>:『爆劫団被害者の会』代表 野上弁護士
<分類>:調査、捜索、交渉 総合評価……[B]
<報酬>:基本:18PP+成功:特殊(出来高制)
<日時>:20XX年9月5日(水)~9/9(日)
<推奨CR>:3
<推奨職能>:アウトサイダー、スカラー、ネゴシエーター
<任務内容>
「窃盗組織『爆劫団』に盗まれた美術品を買い戻せ」
以前より都内を騒がせていた大陸系の窃盗集団、『爆劫団』がついに逮捕されました。マスコミで報道されたこともあり、ご存知の方も多いかと思います。
その後、『爆劫団』構成員の証言により、彼らが盗んだもののリスト、およびその売却ルートが明らかとなりました。
被害者の多くはすでに盗難保険によってその損失を補填されているのですが、中には特に品物に思い入れがあり、金銭の問題ではなく取り戻したいと考える方もいらっしゃいます。
皆様には、『爆劫団』の証言に基づき、盗品の追跡調査、交渉による買い戻し、場合によっては奪還を依頼します。
<インセンティブ>
盗品を買い戻すための金額は被害者の負担となります。金銭に代えられないとはいえ、さすがに無制限というわけにはいきません。
そこで今回は、皆様のモチベーションアップも兼ねて、予算を設定させていただきます。
予算額をオーバーした場合は報酬額からマイナス。
逆に、予算よりも安く買い戻せた場合は、報酬額にプラスとさせていただきます。
詳細は別添の盗品リストを参照ください。
調査が主体となるため、数日がかりの任務となりますことをご承知おきください。
藤村拝
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●盗品リスト
①
絵画:フレスコ画『賢者の学び舎』
報酬:3PP
解説:
16世紀に描かれた宗教画。
教会に集う若き学生たちの情景を切り取ったもので、美術品としてのみならず、ルネサンス時代の歴史資料としての価値も高い。贋作が市場にいくつも出回っていることでも有名。
今回盗まれたものは、専門家の鑑定により本物であるとのお墨付きを得ている。
窃盗団の証言:
「絵はカネに換えたぜ。蛇の道は蛇、ってな。そういうのを売り買いする連中がいるんだよ」
→『湾岸:ブラックマーケット秘密倉庫』を当たれ!
②
茶器:小井戸茶碗:銘『蓮生』(箱入り)
報酬:2PP
解説:
安土桃山の武将たちの間で好まれた一品。
余計な装飾を削ぎ落とし、土の味を活かした侘び寂びの精髄。
……といえば聞こえは良いが、実際は15世紀の朝鮮半島で焼かれた庶民向けの大量生産品が、シンプルイズベストをこじらせたマニアの間でありがたがられるようになったもの。
名だたる武将の手を経ることで価値を持つようになった。
真の価値は武将の署名が入った桐箱の方とも。
窃盗団の証言:
「なんだよ!あの茶碗そんないいもんだったのかよ!?安っぽかったからガラクタ市で売っぱらっちまったぜ」
→『西東京:リサイクルショップ雅楽多』を当たれ!
③
短刀:山城国 則勝之作 通称『勝栗(かちぐり)』
報酬:2PP
解説:
鎌倉時代の刀工、栗屋橋派則勝(くりやばしは のりかつ)によって作られた短刀であり、『勝栗』の名で親しまれているものの一本。
古刀らしく質実剛健な造りが素晴らしいが、何よりも「勝栗」の名により、「博打に負けなくなる」という伝説があり、博徒たちの間で絶大な人気を得ている。
窃盗団の証言:
「あの刀はすぐ売れたぜ。もともと欲しがっていたヤツがいて買い取りをもちかけてきたんだ。験担ぎとかいってたな』
→『北東京:指定暴力団 極龍会』を当たれ!
④
宝飾品:『エメラルドのネックレス×2』
報酬:2PP
解説:
中央に大きめのエメラルドを配した黄金製のネックレス。
ある資産家が、自分と奥方のために作らせたもの。
五十年ほど前の作品で文化的な価値はないが、単純に高価。
対のデザインとなっており、揃えれば価値は倍以上になる。
窃盗団の証言:
「ネックレスもカネに換えたぜ。純金に宝石だからな、すぐに買い手がついたぜ」
→『湾岸:ブラックマーケット秘密倉庫』を当たれ!
⑤
春画集:『洒落頭先生 春画集』(しゃれこうべせんせいしゅんがしゅう)
報酬:1PP
解説:江戸時代の戯作、『無頼御曹司遊侠伝』の挿絵集。
『さえない町人の若者が馬に轢かれて死んだが、御仏の導きにより戦国時代の若君に転生、後世の知識を生かして無双する』という内容。
小説としては三流だが、美人絵に定評のある洒落頭先生が挿絵を担当することで人気を得た。
小説のヒロインを題材にした春画であり、当時は小説はどうでもいいからこちらをよこせ、と言われていたとか。
窃盗団の証言:
「……あれ、売り物だったのかよ……ゴミだと思って普通に捨てちまったよ」
→『都内』の古紙問屋を当たれ!(※PCが挑戦を宣言した時点でイベントスタート)
⑥
レーザーディスクセット:『南国王子サビンの大冒険』
報酬:1PP
解説:
昭和時代に10話のみ放送された子供向けアニメ。
後に名作を手がける巨匠達が若手の頃に関わっていたことで有名。
子どもたちには非常に好評だったが、一部団体から「作品内容に差別的な要素がある」とクレームがつき打ち切りに追い込まれた。
レーザーディスクも販売前に回収となったため、マニアの間では幻の逸品となっている。
窃盗団の証言:
「あのアニメ?のディスクならガラクタ市で売ったぜ。ああいうものは高く売りつけようとすると時間がかかって足がつきやすいから、とっとと手放したんだ」
→『西東京:リサイクルショップ雅楽多』を当たれ!
⑦
彫像:『象牙の神様像』
報酬:2PP
解説:
象神ガネーシャの姿を大きな象牙に掘り上げたもので、彫刻の技術、象牙の美しさ双方が相まって非常に価値が高い。
この象牙をすりおろして飲むと不治の病も治るという迷信があり、すでに何箇所か欠けてしまっている。
窃盗団の証言:
「あの像もすぐ売れたぜ。こいつはなんか不老不死の薬になるとかいってたな。けど彫像だぜ?飲むのか?』
→『千葉:カルト宗教ニルヴァナの道』を当たれ!"
⑧
からくり小箱:『金銀象嵌寄木細工』
報酬:1PP
解説:
一定の手順で操作をしないと開けることができないからくり小箱。
漆と金銀が配されており宝飾品としての価値も高いが、特筆すべきは手順の複雑さで、実に40回の操作が必要とされる。
もっとも、中身はすでに空っぽなのだが。
窃盗団の証言:
「ああー、ありゃ警察に押収されたな。金目のものが入ってるかなと思ったけど、開けられないうちに捕まっちまったんだ」
→ 『都内』の警察署を当たれ!(※PCが挑戦を宣言した時点でイベントスタート)"
登録社員名簿:103 『鬼蜘蛛』(オニグモ)
「ハジメマシテ。まずハ任務失敗ご愁傷サま」
【名前】不詳
【通り名】『鬼蜘蛛』(オニグモ)
【所属】海鋼馬公司
【年齢】不詳
【容姿】不詳 (SNSでのアイコンやアバターでは一貫して蜘蛛モチーフを用いる)
【正業】海鋼馬公司(A級)
【経歴】
海鋼馬でもトップクラスに位置するA級エージェント。マッチョイズムに毒されたナード。
十数年のキャリアを持つ極めて優秀なクラッカーであり、企業や官公庁データベースからの情報奪取、
個人情報の改ざん、漏洩による名誉毀損等、大小様々な難易度の高い任務を成し遂げている。
【スキル】
『伸縮自在の巣』
『鬼蜘蛛』は極めて優秀なクラッカーであり、あらゆる電脳犯罪に通暁している。
わざわざ「企業のデータベースに侵入するのが得意」などと個別に記述する必要がないほど。
それだけでもエース足り得るが、『鬼蜘蛛』の真に恐るべき点は、
これだけの業績(犯罪)を積み上げつつ、長い活動期間において、
その正体や痕跡を一切掴ませていない事にあると言える。
通常、クラッカーはデカい仕事を成し遂げるほど、マークされ、
また、ある者は自分の成果を吹聴したい名誉欲から情報を漏らし、足がつきやすくなる。
『鬼蜘蛛』も凡百のクラッカー同様、ネット上で己の業績を露骨にアピールしている。
アングラに棲まうクラッカー達の中には彼に心酔し、中には『蜘蛛信者』を名乗るものも多い。
しかし、この信者のネットワークこそが、『鬼蜘蛛』が正体をくらまし、本体にたどり着かせないための『巣』である。
彼らを時に手足として都合よく動かし、時には囮として身代わりにしつつ、自らの足元には決して近づけさせない。
C.U.B.Eの某エンジニアは『鬼蜘蛛』について、
『冷静に道化を演じる職人。むしろ心理操作や情報工作に長けた情報部員ではないか?』と評している。
【名前】不詳
【通り名】『鬼蜘蛛』(オニグモ)
【所属】海鋼馬公司
【年齢】不詳
【容姿】不詳 (SNSでのアイコンやアバターでは一貫して蜘蛛モチーフを用いる)
【正業】海鋼馬公司(A級)
【経歴】
海鋼馬でもトップクラスに位置するA級エージェント。マッチョイズムに毒されたナード。
十数年のキャリアを持つ極めて優秀なクラッカーであり、企業や官公庁データベースからの情報奪取、
個人情報の改ざん、漏洩による名誉毀損等、大小様々な難易度の高い任務を成し遂げている。
【スキル】
『伸縮自在の巣』
『鬼蜘蛛』は極めて優秀なクラッカーであり、あらゆる電脳犯罪に通暁している。
わざわざ「企業のデータベースに侵入するのが得意」などと個別に記述する必要がないほど。
それだけでもエース足り得るが、『鬼蜘蛛』の真に恐るべき点は、
これだけの業績(犯罪)を積み上げつつ、長い活動期間において、
その正体や痕跡を一切掴ませていない事にあると言える。
通常、クラッカーはデカい仕事を成し遂げるほど、マークされ、
また、ある者は自分の成果を吹聴したい名誉欲から情報を漏らし、足がつきやすくなる。
『鬼蜘蛛』も凡百のクラッカー同様、ネット上で己の業績を露骨にアピールしている。
アングラに棲まうクラッカー達の中には彼に心酔し、中には『蜘蛛信者』を名乗るものも多い。
しかし、この信者のネットワークこそが、『鬼蜘蛛』が正体をくらまし、本体にたどり着かせないための『巣』である。
彼らを時に手足として都合よく動かし、時には囮として身代わりにしつつ、自らの足元には決して近づけさせない。
C.U.B.Eの某エンジニアは『鬼蜘蛛』について、
『冷静に道化を演じる職人。むしろ心理操作や情報工作に長けた情報部員ではないか?』と評している。
登録社員名簿:102 『鞴』(ベロウズ)
「分をわきまえるがいい。我々のビジネスに手出しは無用だ」
【名前】不詳(守護霊との契約破棄の際に名を捨てている)
【通り名】『鞴』(ふいご/ベロウズ)
【所属】海鋼馬公司
【年齢】37
【容姿】背広に身を包んだ痩せぎすのネイティブ・アメリカン
【正業】海鋼馬公司(A級)
【経歴】
海鋼馬でもトップクラスに位置するA級エージェント。乾いたペシミスト。
非合法任務、とくに「煽動」「混乱」「抑圧」「暴動」などの「事態を悪化させる」任務に異常な特性を示し、他社のエージェントからは畏怖の対象となっている。
長いネイティブ・アメリカンの歴史でも傑出して優れた精霊使い。
しかしてその力が災いし、祖霊の影の部分、飽くなき怨恨と憎しみの面に価値観を囚われ、虚無的な破壊工作に情熱を傾けるようになる。
海鋼馬に所属してからは水を得た魚の如く実績を積み上げ、トップエースの座を不動のものとしている。
【スキル】
『憎しみの風』
『鞴』は極めて優秀な精霊使いであり、様々な呪術を高度なレベルで隙なく行使する。
よってわざわざ「遠くから人を呪うのが得意」などと個別に特技を記述する必要がない。
それだけでもエース足り得るが、その真の力は群集心理につけ込み、差別感情や経済格差、政治や宗教の対立、忘れかけていた戦争の歴史を誇張し、煽り、流血沙汰を引き起こすことにある。
些細な火種に風を送り込み、大きな炎を巻き起こす。
彼が「ふいご」と呼ばれる所以である。
武器商人の依頼を受けて民族紛争を煽り、大量の非人道兵器を敵対する両陣営に売りつけたのが彼の輝かしい実績の一つである。
直接戦闘となれば、毒をベースにした呪術で攻防一体の陣を敷く難敵。
【名前】不詳(守護霊との契約破棄の際に名を捨てている)
【通り名】『鞴』(ふいご/ベロウズ)
【所属】海鋼馬公司
【年齢】37
【容姿】背広に身を包んだ痩せぎすのネイティブ・アメリカン
【正業】海鋼馬公司(A級)
【経歴】
海鋼馬でもトップクラスに位置するA級エージェント。乾いたペシミスト。
非合法任務、とくに「煽動」「混乱」「抑圧」「暴動」などの「事態を悪化させる」任務に異常な特性を示し、他社のエージェントからは畏怖の対象となっている。
長いネイティブ・アメリカンの歴史でも傑出して優れた精霊使い。
しかしてその力が災いし、祖霊の影の部分、飽くなき怨恨と憎しみの面に価値観を囚われ、虚無的な破壊工作に情熱を傾けるようになる。
海鋼馬に所属してからは水を得た魚の如く実績を積み上げ、トップエースの座を不動のものとしている。
【スキル】
『憎しみの風』
『鞴』は極めて優秀な精霊使いであり、様々な呪術を高度なレベルで隙なく行使する。
よってわざわざ「遠くから人を呪うのが得意」などと個別に特技を記述する必要がない。
それだけでもエース足り得るが、その真の力は群集心理につけ込み、差別感情や経済格差、政治や宗教の対立、忘れかけていた戦争の歴史を誇張し、煽り、流血沙汰を引き起こすことにある。
些細な火種に風を送り込み、大きな炎を巻き起こす。
彼が「ふいご」と呼ばれる所以である。
武器商人の依頼を受けて民族紛争を煽り、大量の非人道兵器を敵対する両陣営に売りつけたのが彼の輝かしい実績の一つである。
直接戦闘となれば、毒をベースにした呪術で攻防一体の陣を敷く難敵。
登録社員名簿:101 『強奪屋』
「力尽くで来な!そいつが俺たちのルールって奴だろ!?」
【名前】不詳(除籍時に経歴抹消)
【通り名】『強奪屋』(スナッチャー)
【所属】海鋼馬
【年齢】41
【容姿】金髪を刈り込んだ陽気な白人巨漢
【正業】海鋼馬公司(A級)
【経歴】
海鋼馬でもトップクラスに位置するA級エージェント。陽気なサイコパス。
非合法任務、とくに「襲撃」「誘拐」「略奪」「無力化」などの「奪う」任務に異常な特性を示し、
他社のエージェントからは畏怖の対象となっている。
最前線で暴れまわるがゆえにやや下に見られるだけで、幹部に収まれば即S級認定との噂もある。
東欧の特殊部隊出身の優秀な軍人。
中欧での長きにわたる苛烈な紛争で「護る側より奪う側である」という自らの本質に向き合うこととなり、
国に見切りをつけ、フリーのエージェントに転じた。
海鋼馬に所属してからは異能揃いの猛者どもを押さえつけて頭角を表し、エースとなった。
【スキル】
『強奪の嗅覚』
『もっとも美味しいポイント』『最適のタイミング』を嗅ぎ分ける天性の能力。
『強奪屋』は極めてハイレベルにバランスの取れた軍人であり、
個人においては格闘技、重火器毒物、車両航空機操縦、
集団においては作戦立案、指揮をこなすが、
いずれもその本質は『最適の箇所とタイミングを捉え、奪うこと』にある。
2割の要所を抑えて8割を支配し、残りは力押しや部下に任せて押し切る。
一見粗雑だが、きわめて迅速にして強力、効率的。
戦闘においては、武術の達人を力任せに殴りつけて圧倒してみせる。
人間離れした怪力ではなく、雑な一撃が、実は身体運用の要を傷つけ破壊するのである。
【名前】不詳(除籍時に経歴抹消)
【通り名】『強奪屋』(スナッチャー)
【所属】海鋼馬
【年齢】41
【容姿】金髪を刈り込んだ陽気な白人巨漢
【正業】海鋼馬公司(A級)
【経歴】
海鋼馬でもトップクラスに位置するA級エージェント。陽気なサイコパス。
非合法任務、とくに「襲撃」「誘拐」「略奪」「無力化」などの「奪う」任務に異常な特性を示し、
他社のエージェントからは畏怖の対象となっている。
最前線で暴れまわるがゆえにやや下に見られるだけで、幹部に収まれば即S級認定との噂もある。
東欧の特殊部隊出身の優秀な軍人。
中欧での長きにわたる苛烈な紛争で「護る側より奪う側である」という自らの本質に向き合うこととなり、
国に見切りをつけ、フリーのエージェントに転じた。
海鋼馬に所属してからは異能揃いの猛者どもを押さえつけて頭角を表し、エースとなった。
【スキル】
『強奪の嗅覚』
『もっとも美味しいポイント』『最適のタイミング』を嗅ぎ分ける天性の能力。
『強奪屋』は極めてハイレベルにバランスの取れた軍人であり、
個人においては格闘技、重火器毒物、車両航空機操縦、
集団においては作戦立案、指揮をこなすが、
いずれもその本質は『最適の箇所とタイミングを捉え、奪うこと』にある。
2割の要所を抑えて8割を支配し、残りは力押しや部下に任せて押し切る。
一見粗雑だが、きわめて迅速にして強力、効率的。
戦闘においては、武術の達人を力任せに殴りつけて圧倒してみせる。
人間離れした怪力ではなく、雑な一撃が、実は身体運用の要を傷つけ破壊するのである。